JP5272177B2 - 自動車用着脱式牽引フック取付け構造 - Google Patents

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Description

本発明は、自動車の車体サイドメンバーの前端部もしくは後端部におけるバンパーレインフォースに牽引フックを締着具によって着脱可能に設けた自動車用着脱式牽引フック取付け構造に関する。
この種の従来の技術は、例えば、特許文献1乃至特許文献4に記載されたものがある。
特許第3328237号公報 特開2008−7044号公報 特開2006−36158号公報 特開2004−299636号公報
これら特許文献に記載された従来の技術を大別すると、一つは、特許文献1及び2に記載された技術が属するもので、牽引フックを取付けるための牽引フックブラケットをボルト及びナットを用いてバンパーレインフォースに取付ける方式を採るものであり、他の一つは、特許文献3及び4に記載された技術が属するもので、牽引フックを取付けるための牽引フックブラケットを溶接によりバンパービームに取付ける方式を採るものである。
先ず、ボルト及びナットを用いて牽引フックブラケットをバンパービーム(バンパーレインフォース)の取付ける方式を採用した特許文献1によれば、バンパービームの車両後方側面にフレーム構成部材をねじ結合するボルト挿通孔が設けられ、前記バンパービームの車両前方側面の前記ボルト挿通孔に対応する位置に前記フレーム構成部材をねじ結合する際に前記バンパービームの前面側から作業可能にするための工具差し込み作業孔が設けられ、前記牽引フックを取付ける金具(牽引フック取付け部材)が前記工具差し込み作業孔を閉塞するように前記バンパービームにねじ結合されるというものである。
特許文献2によれば、車両へ牽引フックを着脱可能に固定する固定手段を備えた板状部を有する牽引フック取付け部材と、バンパーと車両との取付けに用いられるバンパーリインフォース(バンパーレインフォース)が備えるバンパー壁及び前記車両が備える支持壁部とを有し、前記バンパー壁部と前記支持壁部との固定箇所に、前記板状部を重ね配置するというものである。
また、牽引フックを取付けるための牽引フック取付け部材を溶接によりバンパービームに取付ける方式を採用した特許文献3によれば、バンパーリインフォースの前壁及び後壁にそれぞれフックブラケット(牽引フック取付け部材)の軸部が嵌入する穴を形成し、フックブラケットの左右に突出するつばを、前記穴の周縁に背面側から当接させており、前記バンパーリインフォースの前方側上方のコーナー部と後壁側を斜めに連結する補強板を設置し、後方側の延長部と前方側の延長部を前記穴に嵌入し、更に、前壁に前記フックブラケットを溶接して構成するものである。
特許文献4によれば、牽引フックのねじ部をバンパーレインフォースに固定される牽引フック取付け部材のねじ孔に螺合され、牽引フックが前記バンパーレインフォースに固定され、前記牽引フック取付け部材が、前記バンパーレインフォースの長さ方向に延びた板状基部を前記バンパーレインフォースの前壁に溶接することにより固定され、前記牽引フック取付け部材がバンパーレインフォースにその前壁のみにおいて固定されて構成するものである。
上記のように構成する従来の技術のうち、特許文献1に記載の技術によれば、取付け金具を、バンパービームの前面(車両前方側の前壁)に設けた工具差し込み作業孔からバンパービームの閉断面内に差し込んで、バンパービームの前壁裏面にボルト及びナットを使用して取付けるように構成していることから、取付け金具に取付ける牽引フックは、バンパービームの前壁が存在する位置にしか設定することができないことになり、また、取付け金具は、バンパービームの閉断面内に差し込み、工具差し込み作業孔を閉塞した状態で、バンパービームに取付けるために、ボルトのナットへの螺合作業等を考慮した場合、バンパービームの両開口先端近傍しか設置位置を設定できず、牽引フックの設置位置が規制されてしまう。
特許文献2に記載の技術よれば、牽引フック取付け部材は、バンパーリインフォース(バンパーレインフォース)が備えるバンパー壁部と車両が備える支持壁との間に、板状部を重ね配置することにより取付けられるために、バンパー壁部及び支持壁とが互いに対向する位置にしか配設することができないことになり、このために、特許文献1に記載の技術と同様に、牽引フックの設置場所が規制されてしまうことになる。更には、牽引フックは、バンパーリインフォースの車両前後方向に対向する前壁及び後壁を跨った状態で、牽引フック取付け部材に取付けられることから、牽引フックの長手方向寸法を長く設定する必要がある。
特許文献3及び特許文献4に記載の技術によれば、いずれも、フックブラケット(或いは牽引フック取付け部材)は、バンパーレインフォース(バンパーリインフォース)の車両前方側に対向する前壁に配設される構造となっていることから、牽引フックの設定位置が大きく規制されることになる。
また、特許文献3及び特許文献4に記載の技術のように、牽引フックブラケット(或いは牽引フック取付け部材)をバンパーレインフォースの車両前方側に対向する前壁に配置する構造を採用するものであるのに対し、バンパーレインフォースの車両下方側に対向する下壁に配置するものも知られているが、いずれの技術においても、牽引フックブラケットは、バンパーレインフォースに直接溶接により設置するものであり、かかる場合では、バンパーレインフォース自体が溶接時の熱影響を受けて強度低下を来たすと共に、溶接部の耐久性能の低下も発生するおそれがあり、特にアルミ製のバンパーレインフォースを使用する場合には、電食防止のために牽引フックブラケットもアルミ材料にて構成する必要があり、コスト高の原因となってしまう。
そこで、本発明は、牽引フックの設定位置を余り規制せず、また、牽引フックの長手方向長さ寸法を短くし、しかも、牽引フックの溶接などによるバンパーレインフォースの強度低下を来たさないように構成した自動車用着脱式牽引フック取付け構造を提供することを目的としている。
本発明に係る自動車用着脱式牽引フック取付け構造は、車体の前後方向に延在する一対の車体サイドメンバーの前端部又は後端部にバンパーレインフォースを橋渡すように設置し、該バンパーレインフォースに牽引フック取付け部材を設け、該牽引フック取付け部材に牽引フックを着脱可能に取付けるようにした自動車用着脱式牽引フック取付け構造であって、前記牽引フック取付け部材が、前記車体の前方に位置する前側プレート片と、前記車体の後方に位置する後側プレート片と、前記車体の左右方向にそれぞれ位置する一対の左右側プレート片とから構成され、これら前側プレート片、後側プレート片および一対の左右側プレート片における各端部同士を結合することによって平面視略四角形状閉断面に形成し、且つ、前記一対の左右側プレート片にそれぞれ前記車体左右方向外方に張り出すようにバンパーレインフォース下面取付け片部を形成すると共に、前記前側プレート片および前記後側プレート片に前記牽引フックの雄ねじ部を着脱可能に取付ける円筒状ナット体の両端部をそれぞれ溶着により装着し、該円筒状ナット体の雌ネジ内孔が連通する連通孔を少なくとも前記前側プレート片に形成しており、前記牽引フックの雄ねじ部を、前記連通孔を挿通した後に前記筒状ナット体の雌ねじ内孔に螺合することにより前記牽引フックを前記牽引フック取付け部材に着脱可能に取付け、更に、前記バンパーレインフォース下面取付け片部を前記バンパーレインフォースの下面側に締着具を用いて取付けると共に、前記前側プレート片及び前記後側プレート片を前記バンパーレインフォースの車体前後面に他の締着具を用いてそれぞれ装着したことを特徴とするものである。
かかる構成を有する本発明によれば、牽引フック取付け部材が、車体の前後方向にそれぞれ位置する前側プレート及び後側プレート片と、車体の左右両方向にそれぞれ位置する一対の左右側プレート片とを平面視略四角形常閉断面に形成し、両左右側プレート片に形成したバンパーレインフォース下面取付け片部をバンパーレインフォースの下面側に締着具を用いて取付けると共に、前後両側プレート片をバンパーレインフォースの車体前後面にそれぞれ他の締着具を用いて装着するようにしたことから、バンパーレインフォースの車幅方向全長幅内において牽引フックの設置位置を選択することができ、牽引フックの設置位置が規制されることがなく、また、牽引フックをバンパーレインフォースの車体前後面に渡って設置する必要がないために、牽引フックの長手方向長さ寸法を短くすることができ、しかも、牽引フック取付け部材におけるバンパーレインフォースへの取付けがボルト及びナットなどの締着具を用いて行われるので、溶接により取付ける場合のように、バンパーレインフォースの強度低下を来たすことがなく、しかも、牽引フック取付け部材を安価な材料を用いて作製することができる。
また、本発明は、前記円筒状ナット体の車体前端部を前記前側プレート片における前記後側プレート片に対して対向する内側面に当接した状態で溶接するように構成してもよい。
かかる構成により、円筒状ナット体は、牽引フック取付け部材に溶接設置するもので、バンパーレインフォースに直接溶接するものでないことから、円筒状ナット体の溶接によって、バンパーレインフォースの強度低下を来たすことはなく、しかも、前側プレート片の内側面側に円筒状ナット体の溶接部が存することになって、当該溶接部を車両前面側より顕出しないようにでき、かかる結果、当該溶接部を発錆しやすいアーク溶接等により形成したような場合でも、当該発錆による見栄え低下を防止することができる。
また、本発明は、前記前側プレート片の板厚を、前記後側プレート片および前記両左右側プレート片の板厚より厚くなるように形成して構成してもよい。
かかる構成により、牽引フックによる引張り強度等牽引フック取付け部材の剛性に大きく寄与する前側プレート片の板厚を厚く形成したことにより、車両の実際の牽引の際の牽引フックの変形量を抑制することができ、結果的に、牽引フックの変形によるバンパーフェーシアなどに衝接することによる圧潰などを防ぐことができる。
また、本発明は、前記バンパーレインフォースに対する前記牽引フック取付け部材の前記前側プレート片を取付けるための締着具と、前記後側プレート片を取付けるための締着具とを単一構成にしてもよい。
かかる構成により、牽引フック取付け部材における前後両プレート片のバンパーレインフォースへの取付けが、バンパーレインフォースの閉断面内に締め付け工具等を挿入するなどしなくても、取付け作業が可能となることから取付け工数を低減することができ、しかも、単一構成の締着具によって、例えば前側プレート片が受けた衝撃を後側プレート片側でも受け持たせることができ、牽引フック取付け部材の剛性配分を合理的に行うことができる。
また、本発明は、前記牽引フック取付け部材を構成する前記左右両側プレート片の下端部をそれぞれ折曲形成して、前記筒状ナット体側に延在する折曲当接部を形成し、該折曲当接部の先端を前記筒状ナット体の外周部に当接させて構成してもよい。
かかる構成により、牽引フック取付け部材の左右両側プレート片に形成した折曲当接部を筒状ナット体の外周部に当接させることによって、牽引フックへの車体横方向から及ぼされた入力を牽引フック取付け部材延いてはバンパーレインフォースも受けることができることから、牽引フックに対する牽引フック取付け部材の剛性を高めることができる。
上記のように構成する本発明は、牽引フック取付け部材が、車体の前後方向にそれぞれ位置する前側プレート及び後側プレート片と、車体の左右両方向にそれぞれ位置する一対の左右側プレート片とを平面視略四角形常閉断面に形成し、両左右側プレート片に形成したバンパーレインフォース下面取付け片部をバンパーレインフォースの下面側に締着具を用いて取付けると共に、前後両側プレート片をバンパーレインフォースの車体前後面にそれぞれ他の締着具を用いて装着するようにしたことから、バンパーレインフォースの車幅方向全長幅内において牽引フックの設置位置を選択することができ、牽引フックの設置位置が規制されることがなく、また、牽引フックをバンパーレインフォースの車体前後面に渡って設置する必要がないために、牽引フックの長手方向長さ寸法を短くすることができ、しかも、牽引フック取付け部材におけるバンパーレインフォースへの取付けがボルト及びナットなどの締着具を用いて行われるので、溶接により取付ける場合のように、バンパーレインフォースの強度低下を来たすことがなく、しかも、牽引フック取付け部材を安価な材料を用いて作製することができる。
本発明に係る牽引フックを設置したバンパーレインフォースの車体への取付け状態を下面側から描画した概略的平面図である。 本発明に係る実施例1を採用した牽引フックおよび牽引フック取付け部材をバンパーレインフォースから取り外した状態を描画した分解斜視図である。 図2における分解前の状態におけるA−A断面図である。 本発明に係る実施例1を採用した各サンプル例のる牽引フック取付け部材に取り付けた牽引フックを用いて、実際に車両を実験的に牽引した場合の牽引フックの変位量を示すグラフである。 本発明に係る実施例2における図3と同様な断面図である。 本発明に係る実施例3を採用した牽引フックおよび牽引フック取付け部材をバンパーレインフォースから取り外した状態を描画した分解斜視図である。 図6における分解前の状態におけるB−B断面図である。 図6における牽引フック取付け部材の左右両プレート片への当接折曲部の設置有無による牽引フック取付け部材の変位量の実験結果を表したグラフである。
本発明は、牽引フックの設定位置を余り規制せず、また、牽引フックの長手方向長さ寸法を短くし、しかも、牽引フックの溶接などによるバンパーレインフォースの強度低下を来たさないように構成したものである。
先ず、図1を用いて、牽引フックを設置したバンパーレインフォースの車体への取付け状態を説明する。
図1は本発明に係る牽引フックを設置したバンパーレインフォースの車体への取付け状態を描画した概略的平面図である。
図1によれば、自動車車体の骨格となるべく車体の前後方向に延在するように、左右一対の車体サイドメンバー1が配設されている。
両車体サイドメンバー1における前端部には、バンパーステー2がそれぞれボルトなどの締着具(不図示)により固定され、左右のバンパーステー2間には、バンパーレインフォース3が同じくボルトなどの締着具(不図示)により橋渡し固定されている。
バンパーレインフォース3は、例えば矩形状閉断面の鋼管をプレス成形することにより、中間部における直線状部を挟んだ両端部が所定角度曲折することにより構成している。
また、バンパーレインフォース3は、その車体前方側より、プラスチック材料にて形成されたバンパーフェーシア4によってカバーされている。バンパーフェーシア4は、バンパーレインフォース3の形状に合わせて、両端が湾曲した形状を呈して構成している。
更に、バンパーレインフォース3には、牽引フック取付け部材5を介して牽引フック6が取付けられている。
牽引フック取付け部材5は、図2に示すように、いずれも鋼板製の車体の前方に位置する前側プレート片7と、車体の後方に位置する後側プレート片8と、車体の左又は右方向に位置する一対の左右両側プレート片9、9とから構成され、後側プレート片8及び左右両側プレート片9,9とは、プレス成形等により互いに端末部が連結した一体成形することにより構成部品点数及び溶接箇所の削減図っているのに対し、前側プレート片7は、単一構成として、左右両側プレート片9,9に各端末部同士をアーク溶接等により溶接することにより接合されている。
かかる結果、牽引フック取付け部材5は、平面視略四角形常閉断面に形成されていることになる。
後側プレート片8及び左右両側プレート片9,9とは異なって、前側プレート片7は、後述するように実際に車両を牽引した際に、牽引フック取付け部材5自体の剛性を高めて、牽引フック6の変位量を抑制するために、厚板に形成されている。
一体構成の後側プレート片8及び左右両側プレート片9、9及び前側プレート片7を組み付けて、平面視四角形状閉断面の牽引フック取付け部材5を構成した後、電着塗装を施すようにしてもよい。
牽引フック取付け部材5を構成する左右両側プレート片9、9には、その上端部側が車体左右方向外方に張出すように前記プレス成形時に折曲することによって、バンパーレインフォース下面取付け片部9a、9aがそれぞれ形成されている。
バンパーレインフォース下面取付け片部9a、9aには、それぞれバンパーレインフォース下面取付け孔9a−1、9a−1が穿設されており、バンパーレインフォース下面取付け孔9a−1、9a−1に対応して、バンパーレインフォース3の車体下側面3cには、貫通取付け孔3e、3eが穿設されている。
かかることから、牽引フック取付け部材5は、左右両側プレート片9、9バンパーレインフォース下面取付け片部9a、9aをバンパーレインフォース3の車体下側面3cに添設した状態で、締着具であるボルト11、11をバンパーレインフォース下面取付け孔9a−1、9a−1及び貫通取付け孔3eを挿通させた後、やはり締着具であるナット12、12をボルト11、11にそれぞれ螺合することにより、バンパーレインフォース3に装着されている(図3参照)。
また、互いに対向する前側プレート片7及び後側プレート片8は、上端部側が面取り形状となって、取付け孔7a、8aがそれぞれ貫通穿設されている。
かかることから、前側プレート片7は、バンパーレインフォース3の車体前側面3aに添設されると共に、後側プレート片8は、バンパーレインフォース3の車体後側面3bに添設された状態で、ボルト及びナット等からなる他の締着具(不図示)をて取付け孔7a、8aに挿通し締着することによってバンパーレインフォース3に装着されている。このために、バンパーレインフォース3の車体前側面3aおよび車体後側面3bには、貫通取付け孔3d、3dが穿設されている。
前側プレート片7及び後側プレート片8の下端部側には、牽引フック6を挿通させる牽引フック挿通孔7b、8bがそれぞれ穿設されている。
互いに離間対向する前側プレート片7と後側プレート片8との間には、牽引フック6のねじ部6aが着脱可能に螺合する円筒状ナット体10が配置されている。
円筒状ナット体10は、その雌ネジ内孔が牽引フック挿通孔7b、8bと互いに連通した状態で、一端部が前側プレート片7における後側プレート片8に対向する内側面7cにアーク溶接等により溶接されており、他端側が後側プレート片8の牽引フック挿通孔8bを挿通した後、後側プレート片8の車体後方に面した外側面8c側において、アーク溶接等により溶接されている。
かかる構成により、円筒状ナット体10は、牽引フック取付け部材5に溶接設置するもので、バンパーレインフォース3に直接溶接するものでないことから、円筒状ナット体10の溶接によって、バンパーレインフォース3の強度低下を来たすことはなく、しかも、前側プレート片7の内側面側に円筒状ナット体10の溶接部Yが存することになって、溶接部Yを車両前面側より顕出しないようにでき、かかる結果、アーク溶接等により形成したような場合でも、当該溶接部からの発錆による見栄え低下を防止することができる。
牽引フック6は、棒状に形成されたねじ部6aとねじ部6aの一端側に一体形成されたリング状の牽引部6bとを有して構成しており、牽引部6bは、図1に示すように、バンパーフェーシア4に設けた挿通孔4aを挿通し車体前方に突出して、自動車を牽引できるようになっている。
このために、牽引フック6は、車両の牽引或いは車両の船積み時に負荷が入力されることによって、変形してバンパーフェーシア4を傷つけたり、牽引フック取付け部材5を破断しないように構造にすべく、鋼製鍛造品等により構成している。
上記のように構成する本発明の実施例1について、表1に示すA〜Dの4つのサンプルを用いて、牽引フック6を用いて実際に自動車を牽引した際の牽引フック取付け部材5の変形による牽引フック6の変位量を測定した結果、図4のグラフにて示すような結果が出た。
サンプルAは、前側プレート片7、後側プレート片8及び左右両側プレート片9、9共に、同一板厚(2.3mm)に設定したものであり、サンプルBは、前側プレート片7の板厚のみ2.6mmに設定し、後側プレート片8及び左右両側プレート片9、9の板厚をともに2.3mmに設定したものであり、サンプルCは、前側プレート片7及び後側プレート片8の板厚を共に2.3mmに設定したのに対し、左右両側プレート片9、9の板厚を2.6mmに設置したものであり、更に、サンプルDは、前側プレート片7及び左右両側プレート片9、9の板厚を2.3mmに設定しているのに対し、後側プレート片8の板厚を2.6mmに設定したものである。
かかるサンプルAからDを用いて、実際に自動車を牽引する実験をした結果、図4に示すように、前側プレート片7の板厚を他の部位に比較して厚く設定したサンプルBが、最も質量効率(剛性/質量)の高い牽引フック取付け部材5を得ることができて、牽引フック6の変位量を最も小さく抑えることができた。
次に、本発明に係る実施例について、図5を用いて説明する。
上記実施例1において、バンパーレインフォース3の車体前側面3a及び車体後側面3bに牽引フック取付け部材5の前側プレート片7及び後側プレート片8を取付けるには、それぞれ別体構成のボルト11及びナット12を用いたが、図5に示す実施例2においては、単一構成のボルト11A及びナット12Aを用いて行っている。
かかる構成にすることにより、牽引フック取付け部材5における前後両プレート片7、8のバンパーレインフォース3への取付けが、バンパーレインフォース3の閉断面内に締め付け工具等を挿入するなどしなくても、取付け作業が可能となることから取付け工数を低減することができ、しかも、単一構成のボルト11Aによって、例えば前側プレート片7が受けた衝撃を後側プレート片8側にも受け持たせることができ、牽引フック取付け部材5の剛性配分を合理的に行うことができ、牽引フック取付け部材5のねじれ防止作用をも発揮することができる。
次に、図6及び図7に記載した本発明に係る実施例3について説明する。
図6及び図7に示す実施例3においては、牽引フック取付け部材5の左右両側プレート片9、9の下端部を、それぞれ内方に向けて折曲係止して、円筒状ナット10側に延在する折曲当接部9c、9cを形成し、折曲当接部9c、9cの先端を円筒状ナット体10の外周部に当接させて構成した点、上記実施例1とは異なる構成を有している。
そこで、実施例1のように、かかる折曲当接部9c、9cの円筒状ナット体10の外周部当接構造を有さない場合と比較した結果、実際の自動車を牽引した場合の牽引フック6の変位量を測定した結果、明らかに、実施例1の場合に比して、実施例3における牽引フック取付け部材5の変形量を抑えることに大きく寄与していることが分かった。
なお、上記実施例においては、バンパーレインフォース3を車体サイドメンバー1の前端部に設置するフロントバンパー装置に適用しているが、これに限定されず、バンパーレインフォース3を車体サイドメンバー1の後端部に設置するリアバンパー装置に適用することも可能である。
また、上記実施例においては、牽引フック取付け部材5の材質として、鋼材を用いたが、これに限定されるものではなく、アルミ材等の軽合金材料を用いることができる。
以上説明したように、本発明は、牽引フックの設定位置を余り規制せず、また、牽引フックの長手方向長さ寸法を短くし、しかも、牽引フックの溶接などによるバンパーレインフォースの強度低下を来たさないように構成したことから、自動車の車体サイドメンバーの前端部もしくは後端部におけるバンパーレインフォースに牽引フックを締着具によって着脱可能に設けた自動車用着脱式牽引フック取付け構造等に好適である。
1 車体サイドメンバー
3 バンパーレインフォース
3a 車体前側面
3b 車体後側面
3c 車体下側面
5 牽引フック取付け部材
6 牽引フック
7 前側プレート片
8 後側プレート片
9 左右両側プレート片
9c 折曲当接部
10 円筒状ナット体
11A ボルト
12A ナット

Claims (5)

  1. 車体の前後方向に延在する一対の車体サイドメンバーの前端部又は後端部にバンパーレインフォースを橋渡すように設置し、該バンパーレインフォースに牽引フック取付け部材を設け、該牽引フック取付け部材に牽引フックを着脱可能に取付けるようにした自動車用着脱式牽引フック取付け構造であって、前記牽引フック取付け部材が、前記車体の前方に位置する前側プレート片と、前記車体の後方に位置する後側プレート片と、前記車体の左右方向にそれぞれ位置する一対の左右側プレート片とから構成され、これら前側プレート片、後側プレート片および一対の左右側プレート片における各端部同士を結合することによって平面視略四角形状閉断面に形成し、且つ、前記一対の左右側プレート片にそれぞれ前記車体左右方向外方に張り出すようにバンパーレインフォース下面取付け片部を形成すると共に、前記前側プレート片および前記後側プレート片に前記牽引フックの雄ねじ部を着脱可能に取付ける円筒状ナット体の両端部をそれぞれ溶着により装着し、該円筒状ナット体の雌ネジ内孔が連通する連通孔を少なくとも前記前側プレート片に形成しており、前記牽引フックの雄ねじ部を、前記連通孔を挿通した後に前記筒状ナット体の雌ねじ内孔に螺合することにより前記牽引フックを前記牽引フック取付け部材に着脱可能に取付け、更に、前記バンパーレインフォース下面取付け片部を締着具を用いて前記バンパーレインフォースの下面側に取付けると共に、前記前側プレート片及び前記後側プレート片を前記バンパーレインフォースの車体前後面に他の締着具を用いてそれぞれ装着したことを特徴とする自動車用着脱式牽引フック取付け構造。
  2. 前記円筒状ナット体の車体前端部を前記前側プレート片における前記後側プレート片に対して対向する内側面に当接した状態で溶接したことを特徴とする請求項1に記載の自動車用着脱式牽引フック取付け構造。
  3. 前記前側プレート片の板厚を、前記後側プレート片および前記両左右側プレート片の板厚より厚くなるように形成したことを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の自動車用着脱式牽引フック取付け構造。
  4. 前記バンパーレインフォースに対する前記牽引フック取付け部材の前記前側プレート片を取付けるための締着具と、前記後側プレート片を取付けるための締着具とを単一構成にしたことを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一に記載の自動車用着脱式牽引フック取付け構造。
  5. 前記牽引フック取付け部材を構成する前記左右両側プレート片の下端部をそれぞれ折曲形成して、前記筒状ナット体側に延在する折曲当接部を形成し、該折曲当接部の先端を前記筒状ナット体の外周部に当接させて構成したことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれか一に記載の自動車用着脱式牽引フック取付け構造。
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