JP5271721B2 - トリアリールピラジン誘導体の製造方法 - Google Patents

トリアリールピラジン誘導体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5271721B2
JP5271721B2 JP2009004675A JP2009004675A JP5271721B2 JP 5271721 B2 JP5271721 B2 JP 5271721B2 JP 2009004675 A JP2009004675 A JP 2009004675A JP 2009004675 A JP2009004675 A JP 2009004675A JP 5271721 B2 JP5271721 B2 JP 5271721B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
represented
producing
triarylpyrazine
group
derivative
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2009004675A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009196977A (ja
JP2009196977A5 (ja
Inventor
英子 井上
洸子 野村
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Original Assignee
Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd filed Critical Semiconductor Energy Laboratory Co Ltd
Priority to JP2009004675A priority Critical patent/JP5271721B2/ja
Publication of JP2009196977A publication Critical patent/JP2009196977A/ja
Publication of JP2009196977A5 publication Critical patent/JP2009196977A5/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5271721B2 publication Critical patent/JP5271721B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D241/00Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings
    • C07D241/02Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D241/10Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D241/14Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D241/00Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings
    • C07D241/02Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D241/10Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D241/12Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with only hydrogen atoms, hydrocarbon or substituted hydrocarbon radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D241/00Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings
    • C07D241/02Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D241/10Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D241/14Heterocyclic compounds containing 1,4-diazine or hydrogenated 1,4-diazine rings not condensed with other rings having three double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, e.g. ester or nitrile radicals, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D241/20Nitrogen atoms

Description

本発明は、トリアリールピラジン誘導体の製造方法に関する。特に、5位のアリール基に電子吸引性を有する置換基が結合した2,3,5−トリアリールピラジン誘導体の製造方法に関する。
薄型軽量、高速応答性、低消費電力などのメリットから、次世代の表示装置として有機化合物を発光物質とする発光素子(有機EL素子)を用いた表示装置の開発が加速している。開発には様々な障害があったものの、ここにきて有機ELテレビの市販も開始される程にまで技術は進歩してきている。
有機EL素子は電極間に発光層を挟んで電圧を印加することにより、電極から注入された電子およびホールが再結合して発光物質が励起状態となり、その励起状態が基底状態に戻る際に発光する。発光物質が発する光の波長はその発光物質特有のものであり、異なる種類の有機化合物を発光物質として用いることによって、様々な波長すなわち様々な色の発光を呈する発光素子を得ることができる。
ディスプレイなど、画像を表示することを念頭においた表示装置の場合、フルカラーの映像を再現するためには、少なくとも赤、緑、青の3色の光を得ることが必要になる。これには、広い波長範囲に発光スペクトルを有する光を発する発光素子とカラーフィルタを組み合わせる方法、目的の色より波長の短い光を発する発光素子と色変換層を組み合わせる方法、目的とする波長の光を発する発光素子を用いる方法などがある。これら3つの方法の中では最後の直接目的の色を得る方法が、エネルギー的にはロスが少なく好ましい構成であると言える。
前述の市販が開始された有機ELテレビもこの方法を採用しているが、実際はそれに加えてカラーフィルタを用いている上、発光素子にマイクロキャビティ構造を採用し色純度を向上させている。多くのメリットを有する有機ELテレビであるが、次世代のテレビとしては高品質な画像を提供することが当然のように期待され、その期待に応える為には適切な発光色を呈する発光素子を得ることが必須なのである。
発光物質が発する光は、その物質固有のものであることを先に述べた。有機ELテレビの備える多くの色純度向上の為の対策が意味するのは、良好な色の発光を呈しつつ、寿命や消費電力などその他の要素を満たす発光素子を得ることが非常に困難であるということである。さらに、寿命や消費電力など、発光素子の重要な性能は、発光を呈する物質のみに依存する訳ではない。発光層以外の層や、素子構造、そして、発光物質とホストとの相性なども大きく影響する。そのため、この分野の成熟をみるためには、良好な発光色を示す発光物質は多くの種類が必要となることに間違いはない。
ともあれ、製品化に充分な程良好な発光色を呈する発光物質は未だ多くないのが現状である。この現状を鑑み、本出願人から、良好な赤色の発光を呈する物質の一つとして特許文献1で示したような有機金属錯体が提案されている(特許文献1)。
この特許文献1では、ピラジン誘導体を配位子とする有機金属錯体が、良好な赤色を呈することを開示している。ピラジン誘導体は通常、α―ジケトンとジアミンを脱水縮合し、それに続く酸化脱水素反応を経ることにより得られる。
特開2007−284432号公報
しかし、この反応で合成することが可能なピラジン誘導体の種類は決して多くなく、アリールピラジンの例はさらに少ない。特に、5位に置換アリール基が付いたトリアリールピラジン誘導体ともなるとこの反応では非常に合成しにくいことを本発明者は見いだした。さらに、この置換基が電子吸引性の置換基である場合は合成が非常に困難である。
このことから、本発明では、トリアリールピラジン誘導体の新規合成方法を提供することを課題とする。特に、2,3,5−トリアリールピラジン誘導体において、5位のアリール基が電子吸引性の置換基を有するアリール基であるようなトリアリールピラジン誘導体を、従来の方法と比較して収率良く合成することが可能な合成方法を提供することを課題とする。
本発明者らは鋭意研究を続けた結果、下記一般式(M1)で表される1−アリール−2−(メチルスルフィニル)エタノン誘導体、下記一般式(M2)で表されるmeso−1,2−ジアリールエチレンジアミン及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させる合成方法により、下記一般式(G1)で表され5位に結合するアリール基(Ar)が電子吸引性の置換基を有するトリアリールピラジン誘導体を収率良く得ることができることを見いだした。
但し、上記式中Ar、Arはそれぞれ独立に置換基を有していても有していなくても良い炭素数6〜14のアリール基を表す。
そこで、本発明の一は、下記一般式(M1)で表される原料1と下記一般式(M2)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G1)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法である。
但し、上記式中Arは少なくとも1つの電子吸引基を有する炭素数6〜14のアリール基を表す。また、Ar、Arはそれぞれ独立に置換基を有していても有していなくても良い炭素数6〜14のアリール基を表す。
また、本発明の一は、下記一般式(M3)で表される原料1と下記一般式(M2)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G2)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法である。
但し、上記式中R11乃至R15はそれぞれ独立に水素または電子吸引基を表し、少なくとも一つが電子吸引基である。また、Ar、Arはそれぞれ独立に置換基を有していても有していなくても良い炭素数6〜14のアリール基を表す。)
また、本発明の一は、下記一般式(M3)で表される原料1と下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G3)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法である。
但し、上記式中R11乃至R15それぞれ独立に水素または電子吸引基を表し、少なくとも一つが電子吸引基である。
また、本発明の一は、下記一般式(M6)で表される原料1と下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G4)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法である。
但し、上記式中R16は電子吸引基を表す。
また、本発明の一は下記一般式(M7)で表される原料1と下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G5)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法である。
但し、上記式中R17、R18それぞれ独立に電子吸引基を表す。
なお、電子吸引基の例としては、フルオロ基等のハロゲン基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基、アルコキシ基及びニトロ基等が挙げられる。
また、本発明の一は、下記構造式(M8)で表される1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノン(原料1)と下記構造式(M5)で表されるmeso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン(原料2)及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記構造式(1)で表される5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジンを製造するトリフェニルピラジン誘導体の製造方法である。
また、本発明の一は、下記構造式(M9)で表される1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノン(原料1)、下記構造式(M5)で表されるmeso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン(原料2)及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記構造式(2)で表される5−(3、5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジンを製造するトリフェニルピラジン誘導体の製造方法である。
なお、本発明においては原料1、原料2及び脱水素剤を含む混合物がさらに有機溶媒を含んでいることが、反応の進行が容易であるため好ましい。また、当該有機溶媒が極性を有していると、マイクロ波による加熱が効果的に行われるためより好ましい構成である。
また、上述の脱水素剤としては、塩化鉄(III)、硫黄、水酸化ナトリウム、クロラニル系の酸化剤等を用いることができる。
本発明の合成方法により、5位のアリール基が電子吸引性の置換基を有する2,3,5−トリアリールピラジン誘導体を容易に合成することが出来る。また、当該トリアリールピラジン誘導体を収率良く合成することができる。
実施例1の合成例1で合成した5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジンのNMRチャート。 実施例2の合成例6で合成した5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジンのNMRチャート。 (アセチルアセトナト)ビス[5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジナト]イリジウム(III)の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを示す図。 本発明の発光素子を説明する図。 発光素子1の発光スペクトルを表す図。 (アセチルアセトナト)ビス[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジナト]イリジウム(III)の吸収スペクトルおよび発光スペクトルを示す図。
以下、本発明の実施の形態について説明する。但し、本発明は多くの異なる態様で実施することが可能であり、本発明の趣旨及びその範囲から逸脱することなくその形態及び詳細を様々に変更し得ることは当業者であれば容易に理解される。従って、本実施の形態の記載内容に限定して解釈されるものではない。
(実施の形態1)
本発明では、下記スキーム(a)で表されるように、一般式(M1)で表される1−アリール−2−(メチルスルフィニル)エタノン誘導体と、一般式(M2)で表される、meso−1,2−ジアリールエチレンジアミンとを脱水素剤と共に混合し、マイクロ波を照射することによって一般式(G1)で表されるトリアリールピラジン誘導体を得ることができる。この際、溶媒を用いると反応の進行が容易となるため好ましい。
マイクロ波は通常、2.45GHzの周波数のマイクロ波を用い、出力0〜200Wの範囲で照射する。反応系の温度は50℃以上120℃以下であることが好ましく、この範囲内となるようにマイクロ波の出力を決定する。また、マイクロ波の出力は反応系の圧力によっても制御される。マイクロ波を連続的に照射するか、断続的に照射するかによっても反応温度及び圧力は制御可能である。溶媒を用いる場合は当該溶媒の沸点以下の温度となるように反応温度を設定する。また、反応系の圧力は溶媒の揮発しやすさによって適宜決定すればよい。反応時間は生成物の生成状況を見ながら調節する。
用いる脱水素剤には制限はなく、例えば塩化鉄(III)、硫黄、水酸化ナトリウムやクロラニル系の酸化剤などを用いることができる。クロラニル系の酸化剤としてはベンゾキノンに電子吸引基が複数置換した物質が該当し、例えば2,3,5,6−テトラクロロ−p−ベンゾキノン(通称:クロラニル)や2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン(略称:DDQ)等がある。
溶媒を用いる場合、用いる溶媒に特に制限はなく、例えば、メタノール、エタノール、2−エトキシエタノール、ジメチルスルホキシド、アセトニトリルなどの有機溶媒を用いることができる。溶媒の極性に関しても特に制限は無く、極性、非極性の各溶媒を使用することが可能である。しかし、極性を有する溶媒が好ましく、特に、ある程度の比誘電率(比誘電率が10以上50以下程度)を有する溶媒を用いるとマイクロ波による加熱が効果的に作用するため好ましい態様である。
なお、ここで式中Arは少なくとも1つの電子吸引基を有する炭素数6〜14のアリール基を表す。また、Ar、Arはそれぞれ独立に置換基を有していても有していなくても良い炭素数6〜14のアリール基を表す。
Arで表される基は、炭素数が6〜14のアリール基であり、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントリル基などが挙げられる。Arは置換基を有しており、当該置換基の少なくとも1つは電子吸引性を有する置換基である。電子吸引性を有する置換基としては、フルオロ基等のハロゲン基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、ニトロ基等が挙げられる。上記合成方法によると、Arが電子吸引性の置換基を有している場合であっても収率良く目的物を得ることができる。
Ar、Arは、それぞれ独立に置換基を有していてもいなくとも良い炭素数が6以上14以下のアリール基である。炭素数が6以上14以下のアリール基としては、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントリル基などを挙げることができる。当該アリール基が置換基を有する場合には、アルコキシ基、アルコキシカルボニル基、カルボキシ基、ハロゲン基などを挙げることができる。
Arで表される基は、炭素数が6〜14のアリール基であり、具体的にはフェニル基、ナフチル基、アントリル基などが挙げられる。Arは置換基を有しており、当該置換基の少なくとも1つは電子吸引性を有する置換基である。電子吸引性を有する置換基としては、フルオロ基等のハロゲン基、トリフルオロメチル基等のハロアルキル基、シアノ基、メトキシ基、エトキシ基等のアルコキシ基、ニトロ基等が挙げられる。上記合成方法によると、Arが電子吸引性の置換基を有している場合であっても収率良く目的物を得ることができる。
以上、上述したような合成方法により、5位に結合したアリール基に電子吸引性の置換基が付いた2,3,5−トリアリールピラジン誘導体、例えば下記構造式(1)で示されるような5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)を収率良く合成することができる。
なお、上記スキーム(a)で表される反応式に用いられている、一般式(M1)で表される1−アリール−2−(メチルスルフィニル)エタノンの合成方法について説明する。1−アリール−2−(メチルスルフィニル)エタノンは、下記スキーム(b)のように、水素化ナトリウムとジメチルスルホキシドを撹拌しながら加熱して反応させたのち、当該反応生成物に芳香族カルボン酸エステルを反応させることによって得ることができる。
《合成例1》
本合成例では実施の形態1に構造式(1)として示したアリールピラジン誘導体である、5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)の合成方法について説明する。
<ステップ1; 中間体1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノンの合成>
まず、60%水素化ナトリウム(油状)7.85gを三口フラスコに入れ、石油エーテル50mLを加えて1分間撹拌し、静置した後上澄み液を捨てた。この石油エーテルによる水素化ナトリウムの洗浄操作を3回繰り返した後、水素化ナトリウムを減圧下乾燥させた。乾燥後、水素化ナトリウムにジメチルスルホキシド80mLを滴下した。この混合物を70℃で1時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物を室温まで放冷した。この混合物を氷浴し、m−フルオロ安息香酸エチル10gをシリンジにより滴下した。この混合物を室温で15時間撹拌し、反応させた。反応後、少量のエタノール、純水を順に加えた。この混合物を300mLの水に加えて撹拌し、この溶液を1M希塩酸でpH3に調整した。この溶液にクロロホルムを加えて抽出した。抽出後、有機層を飽和食塩水で3回洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過し、ろ液を得た。得られたろ液を濃縮したのち、酢酸エチルとヘキサンの混合溶媒で再結晶することにより、中間体である1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノンを得た(淡褐色固体、収率42%)。ステップ1の合成スキームを下記(a−1)に示す。
<ステップ2; 5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)の合成>
上記ステップ1で得られた中間体である1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノン0.20g(1.0mmol)、meso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン0.21g(1.0mmol)、硫黄(結晶)0.067g(2.1mmol)をマイクロ波照射用反応容器に入れ、エタノール1mLを加えた。この混合物にマイクロ波(2.45GHz 50〜100W(反応系の温度、圧力によって変化))を60分照射し、反応させた。なお、反応系の温度は70〜75℃、圧力は40〜45psi(28×10Pa〜31×10Pa)とした。反応後、反応混合物を1M希塩酸100mLに中に加え、酢酸エチルを加えて抽出し、有機層を分離した。分離した有機層を1M希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過して硫酸マグネシウムを除去し、ろ液を得た。得られたろ液を濃縮し、ジクロロメタンを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のピラジン誘導体Hdppr−3FPを得た(褐色油状物、収率24%)。なお、マイクロ波の照射はマイクロ波合成装置(CEM社製 Discover)を用いた。ステップ2の合成スキームを下記(b−1)に示す。
なお、上記ステップ2で得られた褐色油状物を再度精製したものを核磁気共鳴分光法(H−NMR)で分析した結果を下記に示す。また、H−NMRチャートを図1に示す。このことから、本合成例において、上述の構造式(1)で表されるHdppr−3FPが得られたことがわかった。
H NMR(CDCl,300MHz):δ=7.11−7.60(m,12H),7.91(d,J=7.3Hz,2H)、8.99(s,1H)
本合成例では、ステップ1の収率が42%、ステップ2の収率が24%であったので、トータルすると約10%の収率でHdppr−3FPを得ることができた。
《合成例2》
本合成例では実施の形態1に構造式(1)として示したアリールピラジン誘導体である、Hdppr−3FPの他の合成方法について説明する。
<ステップ1:中間体1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノンの合成>
合成例1のステップ1と同様に合成する。
<ステップ2; 5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)の合成>
次に、上記ステップ1で得られた中間体である1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノン2.5g、meso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン2.7gを三口フラスコに入れ、エタノール65mLを加えた。この混合溶液を窒素気流下、80℃で加熱撹拌した。この混合溶液を10mLずつ、反応容器に分取した。それぞれの反応容器に塩化鉄(III)0.1gを加えた後、これらの混合物にマイクロ波(2.45GHz 200W)を60分間照射し、反応させた。反応後、これらの混合物を濃縮し、固体を得た。得られた固体にジクロロメタンを加え、この懸濁液をセライト(和光純薬工業株式会社、カタログ番号:531−16855)、アルミナを通してろ過し、ろ液を得た。得られたろ液を1M希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順で洗浄し、硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。この混合物を吸引ろ過し硫酸マグネシウムを除去してろ液を得た。得られたろ液を濃縮し、ジクロロメタンを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のピラジン誘導体Hdppr−3FPを得た(褐色油状物、収率9.4%)。なお、マイクロ波の照射はマイクロ波合成装置(CEM社製 Discover)を用いた。ステップ2の合成スキームを下記(b−2)に示す。
本合成例では、ステップ1の収率が42%、ステップ2の収率が9.4%であったので、トータルすると約4%の収率でHdppr−3FPを得ることができた。
《合成例3》
本合成例では実施の形態1に構造式(1)として示したアリールピラジン誘導体である、Hdppr−3FPの他の合成方法について説明する。
<ステップ1:中間体1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノンの合成>
合成例1のステップ1と同様に合成する。
<ステップ2; 5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)の合成>
上記ステップ1で得られた中間体である1−(3−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノン0.20g(1.0mmol)、meso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン0.21g(1.0mmol)、硫黄(結晶)0.067g(2.1mmol)をマイクロ波照射用反応容器に入れ、ジメチルスルホキシド(略称:DMSO)1mLを加えた。この混合物にマイクロ波(2.45GHz 90〜100W(反応系の温度、圧力によって変化))を10分照射し、反応させた。なお、反応系の温度は90〜100℃、圧力は50〜55psi(34×10Pa〜38×10Pa)とした。反応後、反応混合物を1M希塩酸100mLに中に加え、酢酸エチルを加えて抽出し、有機層を分離した。分離した有機層を1M希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過して硫酸マグネシウムを除去しろ液を得た。得られたろ液を濃縮し、ジクロロメタンを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のピラジン誘導体Hdppr−3FPを得た(褐色油状物、収率21%)。なお、マイクロ波の照射はマイクロ波合成装置(CEM社製 Discover)を用いた。ステップ2の合成スキームを下記(b−3)に示す。
本合成例では、ステップ1の収率が42%、ステップ2の収率が21%であったので、トータルすると約9%の収率でHdppr−3FPを得ることができた。
《合成例4》
本合成例では実施の形態1に構造式(1)として示したアリールピラジン誘導体である、Hdppr−3FPの他の合成方法について説明する。
<ステップ1:中間体1−(3−フルオロフェニル)−2−メタンスルフィニルエタノンの合成>
合成例1のステップ1と同様に合成する。
<ステップ2; 5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)の合成>
上記ステップ1で得られた中間体である1−(3−フルオロフェニル)−2−メタンスルフィニルエタノン0.21g(1.0mmol)、meso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン0.20g(1.0mmol)、硫黄(結晶)0.067g(2.1mmol)をマイクロ波照射用反応容器に入れ、2−エトキシエタノール1mLを加えた。この混合物にマイクロ波(2.45GHz 50W )を10分照射し、反応させた。なお、反応系の温度は60℃、圧力は10〜15psi(6.9×10Pa〜10×10Pa)とした。反応後、反応混合物を濃縮したのち、酢酸エチルを加えた。この混合物を1M希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過して硫酸マグネシウムを除去しろ液を得た。得られたろ液を濃縮し、ジクロロメタンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のピラジン誘導体Hdppr−3FPを得た(褐色油状物、収率21%)。なお、マイクロ波の照射はマイクロ波合成装置(CEM社製 Discover)を用いた。ステップ2の合成スキームを下記(b−4)に示す。
本合成例では、ステップ1の収率が42%、ステップ2の収率が21%であったので、トータルすると約9%の収率でHdppr−3FPを得ることができた。
≪合成例5≫
本合成例では実施の形態1に構造式(1)として示したアリールピラジン誘導体である、Hdppr−3FPの他の合成方法について説明する。
<ステップ1:中間体1−(3−フルオロフェニル)−2−メタンスルフィニルエタノンの合成>
合成例1のステップ1と同様に合成する。
<ステップ2; 5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)の合成>
上記ステップ1で得られた中間体である1−(3−フルオロフェニル)−2−メタンスルフィニルエタノン0.21g(1.0mmol)、meso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン0.20g(1.0mmol)、硫黄(結晶)0.067g(2.1mmol)をマイクロ波照射用反応容器に入れ、アセトニトリル1mLを加えた。この混合物にマイクロ波(2.45GHz 0〜100W(反応系の温度、圧力によって変化))を10分照射し、反応させた。なお、反応系の温度は75〜85℃、圧力は20〜25psi(14×10Pa〜17×10Pa)とした。反応後、反応混合物を濃縮したのち、酢酸エチルを加えた。この混合物を1M希塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液、飽和食塩水の順に洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、この混合物を吸引ろ過して硫酸マグネシウムを除去しろ液を得た。得られたろ液を濃縮し、ジクロロメタンを展開溶媒としてシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のピラジン誘導体Hdppr−3FPを得た(褐色油状物、収率21%)。なお、マイクロ波の照射はマイクロ波合成装置(CEM社製 Discover)を用いた。ステップ2の合成スキームを下記(b−5)に示す。
本合成例では、ステップ1の収率が42%、ステップ2の収率が21%であったので、トータルすると約9%の収率でHdppr−3FPを得ることができた。
≪比較合成例1≫
比較例として、α―ジケトンとジアミンを脱水縮合し、それに続く酸化脱水素反応を経ることにより得られた2,3―ジフェニルアミンにアリールリチウム化合物を反応させることによりHdppr−3FPを合成する方法について説明する。
<ステップ1:配位子Hdpprの合成>
まず、ベンジル21.0g(100mmol)とエチレンジアミン6.1g(101mmol)を、脱水エタノール300mLを溶媒として、窒素雰囲気下6時間還流させた。さらに、溶液を5分の1まで濃縮し、析出した沈殿物を回収した。得られた沈殿物を冷エタノールで洗浄することにより、2、3−ジフェニル−5、6−ジヒドロピラジンを得た(収率78%)。
次に、2、3−ジフェニル−5、6−ジヒドロピラジン18.3g(78.2mmol)と水酸化カリウム4.4gを溶解したグリセリン200mLに加え、190℃で20分間加熱攪拌した。冷却後エーテルで数回抽出し、エーテルを除去し、酢酸エチル/ヘキサン溶媒にてカラム精製した。酢酸エチル/ヘキサン溶媒を除去することにより、配位子Hdppr(2,3−ジフェニルピラジン)を得た(アプリコットオレンジ色粉末、収率22%)。本ステップでの反応を式(c−1)として示している。
<ステップ2: 5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3FP)の合成>
まず、窒素雰囲気にて、3−ブロモフルオロベンゼン1.49gと、テトラヒドロフラン11mLの混合溶液に、−78℃にてn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.58mol/L)7.5mLを滴下した後、そのまま−78℃にて30分間撹拌した。得られた溶液を、2,3−ジフェニルピラジン2.45gと、テトラヒドロフラン20mLの混合溶液を氷冷したところへ滴下し、室温にて1時間撹拌した。この混合物に水を加え、酢酸エチルを抽出溶媒として有機層を抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥した後の溶液をろ過した。この溶液の溶媒を留去した後、留去により得られた残渣を、ジクロロメタンを展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のピラジン誘導体Hdppr−3FPを得た(橙色粉末、収率8%)。
ステップ1の合成スキームを下記(c−2)に示す。
比較合成例1では、ステップ1の収率が78%×22%で約17%。ステップ2の収率が8%であるので、トータルの収率は約1%となる。本発明の実施例である合成例1乃至合成例5のトータルの収率が4〜10%であることから、本発明の合成方法を用いることによって4〜10倍の収率でHdppr−3FPを得ることが出来るようになった。なお、合成例1で得られたHdppr−3FPを再精製したところ、得られたHdppr−3FPは半分程度となった。これは不純物の他、Hdppr−3FPのカラムへの吸着が大きいことが原因と考えられるが、半分の収量であっても、比較合成例1の収率と比較して2〜5倍の収率であることから本発明に係る合成方法の優位性に変化はない。
≪合成例6≫
本合成例では、下記構造式(2)で表される5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3,5FP)の合成方法について説明する。
<ステップ1; 中間体3,5−ジフルオロ安息香酸メチルの合成>
まず、3,5−ジフルオロ安息香酸10.57g、メタノール40mL、硫酸2mLを還流管をつけた丸底フラスコに入れ、フラスコ内をアルゴン置換した。その後、マイクロ波(2.45GHz 100W)を10分間照射し、反応させた。反応後、反応溶液よりメタノールを留去し、残渣に水50mLを添加した。この水溶液を20%水酸化ナトリウム水溶液で中和し、ヘキサンを加えて抽出した。抽出後、得られた有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、自然ろ過により硫酸マグネシウムを除去した。得られたろ液からヘキサンを留去し、析出してきた中間体3,5−ジフルオロ安息香酸メチルを得た(白色粉末、収率42%)。ステップ1の合成スキームを下記(a’−6)に示す。
<ステップ2; 中間体1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノンの合成>
次に、60%水素化ナトリウム(油状)2.28gを三口フラスコに入れ、石油エーテルを加えてフラスコ内を振り混ぜた後、デカンテーションにより石油エーテルを捨てた。この石油エーテルによる水素化ナトリウムの洗浄操作を3回繰り返した後、水素化ナトリウムを減圧下乾燥させた。乾燥後、水素化ナトリウムにジメチルスルホキシド40mLを滴下した。この混合物を70℃で1時間加熱撹拌し、反応させた。反応後、反応混合物を室温まで放冷した。この混合物を氷浴し、テトラヒドロフラン(THF)40mLを添加した後、上記ステップ1で得られた3,5−ジフルオロ安息香酸エチル4.89gを5分間かけて滴下した。この混合物を室温で30分間撹拌し、反応させた。反応後、この混合物を数回に分けて80mLの水に注ぎ、この水溶液を1M希塩酸でpH3に調整した。この溶液にクロロホルムを加えて抽出した。抽出後、有機層を水で3回洗浄した。洗浄後、有機層に硫酸ナトリウムを加えて乾燥した。乾燥後、自然ろ過により硫酸ナトリウムを除去した。得られたろ液からクロロホルムを留去し、イソプロピルエーテルにより再結晶し、中間体である1−(3,5−ジフルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノンを得た(白色固体、収率16%)。ステップ2の合成スキームを下記(a−6)に示す。
<ステップ3; 5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3,5FP)の合成>
次に、上記ステップ2で得られた中間体である1−(3,5−フルオロフェニル)−2−(メチルスルフィニル)エタノン0.55g、meso−1,2−ジフェニルエチレンジアミン0.54g、ジメチルスルホキシド5mL、硫黄0.17gを混合し、この混合物にマイクロ波(2.45GHz 50〜120W(反応系の温度、圧力によって変化))を10分間照射し、反応させた。なお、反応系の温度は110〜115℃、圧力は30〜45psi(21×10Pa〜31×10Pa)とした。反応後、1M塩酸を加え、酢酸エチルにて有機層を抽出した。この有機層に硫酸マグネシウムを加えて乾燥した。乾燥後、自然ろ過により硫酸マグネシウムを除去した。得られたろ液から酢酸エチルを留去し、得られた残渣をジクロロメタンを展開溶媒としたシリカゲルカラムクロマトグラフィーにより精製し、目的のピラジン誘導体Hdppr−3,5FPを得た(褐色油状物、収率15%)。ステップ3の合成スキームを下記(b−6)に示す。
本合成例では、ステップ1の収率が42%、ステップ2の収率が16%、ステップ3の収率が15%であったので、トータルすると約1%の収率でHdppr−3,5FPを得ることができた。なお、本合成例におけるステップ2において、反応操作上改善すべき点があった。この点を改善すれば、実施例1における合成例1のステップ1と同等、もしくはそれに近い収率を得られると考えられるため、本合成例における実際の収率はもう少し高いものであると推察される。
なお、上記ステップ3で得られた褐色油状物の核磁気共鳴分光法(H−NMR)による分析結果を下記に示す。また、H−NMRチャートを図2に示す。このことから、本合成例において、上述の構造式(2)で表されるHdppr−3,5FPが得られたことがわかった。
H−NMR.δ(CDCl):7.07(t,2H),7.33(m,7H),7.51(m,4H),8.80(s,1H).
なお、図2を見る限り、不純物の混入はあまり多くないと考えられるためHdppr−3,5FPに関しては、再精製を行わなかった。
≪比較合成例2≫
比較例として、α―ジケトンとジアミンを脱水縮合し、それに続く酸化脱水素反応を経ることにより得られた2,3―ジフェニルアミンにアリールリチウム化合物を反応させることによりHdppr−3,5FPを合成する従来の方法について説明する。
<ステップ1:配位子Hdpprの合成>
実施例1の比較合成例1におけるステップ1と同様に合成した(トータルの収率約17%)。
<ステップ2: 5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジン(略称:Hdppr−3,5FP)の合成>
まず、窒素雰囲気にて、1−ブロモ−3,5−ジフルオロベンゼン4.02gと、テトラヒドロフラン40mLの混合溶液に、−78℃にてn−ブチルリチウムのヘキサン溶液(1.61mol/L)14mLを滴下した後、そのまま−78℃にて2時間撹拌した。さらに−78℃にて、この混合溶液に2,3−ジフェニルピラジン4.03gを5回に分けて添加し、室温まで昇温した。この混合物に水を加え、ジエチルエーテルを抽出溶媒として有機層を抽出した。得られた有機層を水で洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥した。乾燥した後の溶液をろ過し、硫酸マグネシウムを除去した。この溶液の溶媒を留去した後、留去により得られた残渣を、ジクロロメタンを展開溶媒とするシリカゲルカラムクロマトグラフィーで精製することにより、目的のピラジン誘導体Hdppr−3,5FPを得た(橙色粉末、収率4%)。ステップ2の合成スキームを下記(c−3)に示す。
比較合成例2では、ステップ1の収率が約17%。ステップ2の収率が4%であるので、トータルの収率は約0.7%となる。本発明の実施例である合成例4のトータルの収率が1%であることから、本発明の合成方法を用いることによって4割増しの収率でHdppr−3,5FPを得ることが出来るようになった。
本実施例では、合成したHdppr−3FPを用いて、下記構造式(3)で表される有機金属錯体である(アセチルアセトナト)ビス[5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジナト]イリジウム(III)(略称:[Ir(dppr−3FP)(acac)])を合成する方法、当該錯体の特性及び当該錯体を用いた発光素子について説明する。
≪合成例7≫
<ステップ1; ジ−μ−クロロ−ビス[ビス{5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジナト}イリジウム(III)](略称:[Ir(dppr−3FP)Cl])の合成>
2−エトキシエタノール4.5mL、水1.5mL、ピラジン誘導体Hdppr−3FP0.40g、塩化イリジウム水和物(IrCl・HO)(Sigma−Aldrich社製)0.18gを、還流管を付けたナスフラスコに入れ、フラスコ内をアルゴン置換した。その後、マイクロ波(2.45GHz 200W)を5時間照射し、反応させた。反応溶液より析出してきた橙色粉末をろ過し、エタノールにて洗浄することにより、複核錯体[Ir(dppr−3FP)Cl] を得た(収率12%)。なお、マイクロ波の照射はマイクロ波合成装置(CEM社製 Discover)を用いた。ステップ1の合成スキームを下記(d−1)に示す。
<ステップ2; (アセチルアセトナト)ビス[5−(3−フルオロフェニル)―2,3−ジフェニルピラジナト]イリジウム(III)(略称:[Ir(dppr−3FP)(acac)]の合成>
ステップ1に続き、2−エトキシエタノール5mL、上記ステップ1で得た複核錯体[Ir(dppr−3FP)Cl] 0.13g、アセチルアセトン0.02mL、炭酸ナトリウム0.078gを、還流管を付けたナスフラスコに入れ、フラスコ内をアルゴン置換した。その後、マイクロ波(2.45GHz 100W)を15分間照射し、反応させた。反応溶液をろ過し、得られたろ液の溶媒を留去した。留去により得られた残渣を、メタノールにて再結晶することにより、本発明の有機金属錯体[Ir(dppr−3FP)(acac)]を得た(赤色粉末、収率100%)。ステップ2の合成スキームを下記(d−2)に示す。
なお、上記ステップ2で得られた赤色粉末の核磁気共鳴分光法(H−NMR)による分析結果を下記に示す。このことから、本合成例において、上述の構造式(3)で表される有機金属錯体[Ir(dppr−3FP)(acac)]が得られたことがわかった。
H−NMR.δ(CDCl):1.94(s,6H),5.37(s,1H),6.45(d,2H),6.52(t,2H),6.68(t,2H),6.93(d,2H),7.16(m,2H),7.48(m,2H),7.53−7.61(m,6H),7.79−7.86(m,8H),8.94(s,2H).
次に、[Ir(dppr−3FP)(acac)]の吸収スペクトルを測定した。吸収スペクトルの測定は紫外可視分光光度計((株)日本分光製 V550型)を用い、クロロホルム溶液を用いて、室温で測定を行った。また、[Ir(dppr−3FP)(acac)]の発光スペクトルを測定した。発光スペクトルの測定は蛍光光度計((株)浜松ホトニクス製 FS920)を用い、脱気したクロロホルム溶液を用いて、室温で測定を行った。測定結果を図3に示す。横軸は波長、縦軸は吸収強度および発光強度を表す。
図3に示す通り、[Ir(dppr−3FP)(acac)]は、622nmに発光ピークを有しており、クロロホルム溶液からは赤色の発光が観測された。
続いて、発光素子について、図4を用いて説明する。当該発光素子に用いた材料の化学式を以下に示す。
まず、ガラス基板2101上に、酸化珪素を含むインジウム錫酸化物をスパッタリング法にて成膜し、第1の電極2102を形成した。なお、その膜厚は110nmとし、電極面積は2mm×2mmとした。
次に、第1の電極が形成された面が下方となるように、第1の電極が形成された基板を真空蒸着装置内に設けられた基板ホルダーに固定し、10−4Pa程度まで減圧した後、第1の電極2102上に、NPBと酸化モリブデン(VI)とを共蒸着することにより、有機化合物と無機化合物とを複合してなる複合材料を含む層2103を形成した。その膜厚は50nmとし、NPBと酸化モリブデン(VI)との比率は、重量比で4:1(=NPB:酸化モリブデン)となるように調節した。なお、共蒸着法とは、一つの処理室内で複数の蒸発源から同時に蒸着を行う蒸着法である。
次に、抵抗加熱を用いた蒸着法により、複合材料を含む層2103上に4,4’−ビス[N−(1−ナフチル)−N−フェニルアミノ]ビフェニル(略称:NPB)を10nmの膜厚となるように成膜し、正孔輸送層2104を形成した。
さらに、ビス(2−メチル−8−キノリノラト)(4−フェニルフェノラト)アルミニウム(略称:BAlq)と構造式(1)で表される(アセチルアセトナト)ビス[5−(3−フルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジナト]イリジウム(III)(略称:[Ir(dppr−3FP)(acac)])とを共蒸着することにより、正孔輸送層2104上に50nmの膜厚の発光層2105を形成した。ここで、BAlqとIr(dppr−3FP)(acac)との重量比は、1:0.05(=BAlq:Ir(dppr−3FP)(acac))となるように調節した。
その後抵抗加熱による蒸着法を用いて、発光層2105上にトリス(8−キノリノラト)アルミニウム(略称:Alq)を30nmの膜厚となるように成膜し、電子輸送層2106を形成した。
さらに、電子輸送層2106上に、リチウムを1nmの膜厚で蒸着し、電子注入層2107を形成した。
最後に、抵抗加熱による蒸着法を用い、電子注入層2107上にアルミニウムを200nmの膜厚となるように成膜することにより、第2の電極2108を形成することで、発光素子1を作製した。
発光素子1に1mAの電流を流したときの発光スペクトルを図5に示す。図5から、本発明の合成方法により容易に合成が可能となったHdppr−3FPを用いて合成された有機金属錯体であるIr(dppr−3FP)(acac)を発光層に含む発光素子は、その発光ピークを622nmに有しており、良好な赤色の発光を呈する発光素子であることがわかった。
≪合成例8≫
本実施例では、Hdppr−3,5FPを用いて、下記構造式(4)で表される(アセチルアセトナト)ビス[5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジナト]イリジウム(III)(略称:[Ir(dppr−3,5FP)(acac)])を合成する方法及び当該錯体の特性について説明する。
<ステップ1; ジ−μ−クロロ−ビス[ビス{5−(3,5−ジフルオロフェニル)−2,3−ジフェニルピラジナト}イリジウム(III)](略称:[Ir(dppr−3,5FP)Cl])の合成>
2−エトキシエタノール3mL、水1mL、ピラジン誘導体Hdppr−3,5FP0.23g、塩化イリジウム水和物(IrCl・HO)(Sigma−Aldrich社製)0.08gを、還流管を付けたナスフラスコに入れ、フラスコ内をアルゴン置換した。その後、マイクロ波(2.45GHz 100W)を30分間照射し、反応させた。反応溶液より析出してきた橙色粉末をろ過し、エタノールにて洗浄することにより、複核錯体[Ir(dppr−3,5FP)Cl] を得た(収率43%)。なお、マイクロ波の照射はマイクロ波合成装置(CEM社製 Discover)を用いた。ステップ1の合成スキームを下記(e−1)に示す。
<ステップ2; (アセチルアセトナト)ビス[5−(3,5−ジフルオロフェニル)―2,3−ジフェニルピラジナト]イリジウム(III)(略称:[Ir(dppr−3,5FP)(acac)]の合成>
ステップ1に続き、2−エトキシエタノール4mL、上記ステップ1で得た複核錯体[Ir(dppr−3,5FP)Cl] 0.11g、アセチルアセトン0.02mL、炭酸ナトリウム0.064gを、還流管を付けたナスフラスコに入れ、フラスコ内をアルゴン置換した。その後、マイクロ波(2.45GHz 100W)を30分間照射し、反応させた。反応溶液をろ過し、得られたろ液の溶媒を留去した。留去により得られた残渣を、メタノールにて再結晶することにより、本発明の有機金属錯体[Ir(dppr−3,5FP)(acac)]を得た(赤色粉末、収率17%)。ステップ2の合成スキームを下記(e−2)に示す。
なお、上記ステップ2で得られた赤色粉末の核磁気共鳴分光法(H−NMR)による分析結果を下記に示す。このことから、本合成例8において、有機金属錯体[Ir(dppr−3,5FP)(acac)]が得られたことがわかった。
H−NMR.δ(CDCl):1.89(s,6H),5.32(s,1H),6.52(m,3H),6.71(t,1H),6.95(d,2H),7.05(t,3H),7.40(m,2H),7.53(brm,9H),7.79(brm,4H),8.76(s,2H).
次に、[Ir(dppr−3,5FP)(acac)]の吸収スペクトルを測定した。吸収スペクトルの測定は紫外可視分光光度計((株)日本分光製 V550型)を用い、ジクロロメタン溶液(0.092mmol/L)を用いて、室温で測定を行った。また、[Ir(dppr−3,5FP)(acac)]の発光スペクトルを測定した。発光スペクトルの測定は蛍光光度計((株)浜松ホトニクス製 FS920)を用い、脱気したジクロロメタン溶液(0.32mmol/L)を用いて、室温で測定を行った。測定結果を図6に示す。横軸は波長、縦軸は吸収強度および発光強度を表す。
図6に示す通り、本発明の合成方法により容易に合成が可能となったHdppr−3,5FPを用いた有機金属錯体[Ir(dppr−3,5FP)(acac)]は、612nmに発光ピークを有しており、ジクロロメタン溶液からは良好な赤色の発光が観測された。
2101 ガラス基板
2102 電極
2103 層
2104 正孔輸送層
2105 発光層
2106 電子輸送層
2107 電子注入層
2108 電極

Claims (12)

  1. 下記一般式(M1)で表される原料1下記一般式(M2)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G1)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法。



    (但し、式中Arは少なくとも1つの電子吸引基を有する炭素数6〜14のアリール基を表す。また、Ar、Arはそれぞれ独立に置換基を有していても有していなくても良い炭素数6〜14のアリール基を表す。)
  2. 下記一般式(M3)で表される原料1下記一般式(M2)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G2)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法。



    (但し、式中R11乃至R15はそれぞれ独立に水素または電子吸引基を表し、少なくとも一つが電子吸引基である。また、Ar、Arはそれぞれ独立に置換基を有していても有していなくても良い炭素数6〜14のアリール基を表す。)
  3. 下記一般式(M3)で表される原料1下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G3)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法。



    (但し、式中R11乃至R15それぞれ独立に水素または電子吸引基を表し、少なくとも一つが電子吸引基である。)
  4. 下記一般式(M6)で表される原料1下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G4)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法。



    (但し、式中R16は電子吸引基を表す。)
  5. 下記一般式(M7)で表される原料1下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記一般式(G5)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法。



    (但し、式中R17、R18それぞれ独立に電子吸引基を表す。)
  6. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記電子吸引基とは、ハロゲン基、ハロアルキル基、シアノ基、アルコキシ基及びニトロ基から選ばれたいずれか一であるトリアリールピラジン誘導体の製造方法。
  7. 請求項1乃至5のいずれか一項において、前記電子吸引基とは、フルオロ基、トリフルオロメチル基から選ばれたいずれか一であるトリアリールピラジン誘導体の製造方法。
  8. 下記構造式(M8)で表される原料1と下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記構造式(1)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法。


  9. 下記構造式(M9)で表される原料1下記構造式(M5)で表される原料2及び脱水素剤を含む混合物にマイクロ波を照射して反応させることにより下記構造式(2)で表されるトリアリールピラジンを製造するトリアリールピラジン誘導体の製造方法。


  10. 請求項1乃至請求項9のいずれか一項において、前記原料1、前記原料2及び前記脱水素剤を含む前記混合物がさらに有機溶媒を含むトリアリールピラジン誘導体の製造方法。
  11. 請求項10において、前記有機溶媒の比誘電率が10以上50以下であるトリアリールピラジン誘導体の製造方法。
  12. 請求項1乃至請求項11のいずれか一項において、前記脱水素剤が塩化鉄(III)、硫黄、水酸化ナトリウム、クロラニル系の酸化剤の中から選ばれたいずれか一であるトリアリールピラジン誘導体の製造方法。
JP2009004675A 2008-01-23 2009-01-13 トリアリールピラジン誘導体の製造方法 Expired - Fee Related JP5271721B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2009004675A JP5271721B2 (ja) 2008-01-23 2009-01-13 トリアリールピラジン誘導体の製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2008012468 2008-01-23
JP2008012468 2008-01-23
JP2009004675A JP5271721B2 (ja) 2008-01-23 2009-01-13 トリアリールピラジン誘導体の製造方法

Publications (3)

Publication Number Publication Date
JP2009196977A JP2009196977A (ja) 2009-09-03
JP2009196977A5 JP2009196977A5 (ja) 2011-12-22
JP5271721B2 true JP5271721B2 (ja) 2013-08-21

Family

ID=40875576

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2009004675A Expired - Fee Related JP5271721B2 (ja) 2008-01-23 2009-01-13 トリアリールピラジン誘導体の製造方法

Country Status (3)

Country Link
US (1) US7993494B2 (ja)
JP (1) JP5271721B2 (ja)
KR (1) KR101604237B1 (ja)

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP5530695B2 (ja) 2008-10-23 2014-06-25 株式会社半導体エネルギー研究所 有機金属錯体、発光素子、及び電子機器
JP5829828B2 (ja) 2010-04-06 2015-12-09 株式会社半導体エネルギー研究所 有機金属錯体、発光素子及び発光装置
US8664383B2 (en) 2010-10-15 2014-03-04 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organometallic complex, and light-emitting element and display device using the organometallic complex
TWI529238B (zh) 2011-04-15 2016-04-11 半導體能源研究所股份有限公司 有機發光元件、有機金屬錯合物發光裝置、電子用具及照明裝置
JP2013147490A (ja) 2011-12-23 2013-08-01 Semiconductor Energy Lab Co Ltd イリジウム錯体、発光素子、発光装置、電子機器、及び照明装置
JP6166557B2 (ja) 2012-04-20 2017-07-19 株式会社半導体エネルギー研究所 燐光性有機金属イリジウム錯体、発光素子、発光装置、電子機器、および照明装置
US9196844B2 (en) 2012-06-01 2015-11-24 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Method of synthesizing pyrazine derivative, and light-emitting element, light-emitting device, electronic device, and lighting device
JP6117618B2 (ja) 2012-06-01 2017-04-19 株式会社半導体エネルギー研究所 有機金属錯体、発光素子、発光装置、電子機器、及び照明装置
US9231217B2 (en) * 2013-11-28 2016-01-05 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Synthesis method of organometallic complex, synthesis method of pyrazine derivative, 5,6-diaryl-2-pyrazyl triflate, light-emitting element, light-emitting device, electronic device, and lighting device
JP6697299B2 (ja) 2015-04-01 2020-05-20 株式会社半導体エネルギー研究所 有機金属錯体、発光素子、発光装置、電子機器、および照明装置

Family Cites Families (17)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US4303689A (en) * 1965-04-30 1981-12-01 Firmenich Sa Flavoring with pyrazine derivatives
JPS5229750B2 (ja) * 1973-02-08 1977-08-03
JPS5337675A (en) * 1976-09-20 1978-04-06 Tokai Electro Chemical Co Production of pyrazines
JPH0674256B2 (ja) * 1986-12-24 1994-09-21 広栄化学工業株式会社 ピラジン類の製造方法
JP4154139B2 (ja) 2000-09-26 2008-09-24 キヤノン株式会社 発光素子
JP4460743B2 (ja) 2000-09-29 2010-05-12 富士フイルム株式会社 イリジウム錯体またはその互変異性体の製造方法
JP4006335B2 (ja) 2000-11-30 2007-11-14 キヤノン株式会社 発光素子及び表示装置
DE10238903A1 (de) 2002-08-24 2004-03-04 Covion Organic Semiconductors Gmbh Rhodium- und Iridium-Komplexe
DE10249926A1 (de) 2002-10-26 2004-05-06 Covion Organic Semiconductors Gmbh Rhodium- und Iridium-Komplexe
US8084145B2 (en) 2004-04-02 2011-12-27 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organometallic complex, light emitting element using the complex, light emitting device using the element, and electric apparatus using the device
EP1749424B1 (en) 2004-05-20 2011-10-19 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Light emitting element and light emitting device
US8889266B2 (en) 2005-03-17 2014-11-18 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organometallic complex, and light-emitting element, light-emitting device and electronic-device using the organometallic complex
WO2007066556A1 (en) 2005-12-05 2007-06-14 Semiconductor Energy Laboratory Co., Ltd. Organometallic complex and light-emitting element, light-emitting device and electronic device using the same
JP2007182429A (ja) * 2005-12-05 2007-07-19 Semiconductor Energy Lab Co Ltd 有機金属錯体および前記錯体を用いた発光素子、発光装置、並びに電子機器
JP5227510B2 (ja) * 2005-12-28 2013-07-03 株式会社半導体エネルギー研究所 ピラジン誘導体、及び前記ピラジン誘導体を用いた発光素子、表示装置、電子機器
JP5244329B2 (ja) 2006-03-21 2013-07-24 株式会社半導体エネルギー研究所 有機金属錯体及び発光材料
DE602007008642D1 (de) 2006-03-21 2010-10-07 Semiconductor Energy Lab Metallorganischer Komplex und lichtemittierendes Element, lichtemittierende Vorrichtung und den metallorganischen Komplex verwendende elektronische Vorrichtung

Also Published As

Publication number Publication date
KR101604237B1 (ko) 2016-03-17
JP2009196977A (ja) 2009-09-03
KR20090081348A (ko) 2009-07-28
US20090183982A1 (en) 2009-07-23
US7993494B2 (en) 2011-08-09

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5271721B2 (ja) トリアリールピラジン誘導体の製造方法
CN109705166B (zh) 金属配合物、有机电致发光材料、有机电致发光元件、电子设备
KR101579758B1 (ko) 유기 금속 착체 및 상기 착체를 사용한 발광 소자, 발광장치 및 전자 기기
TWI468490B (zh) 新穎紅色電場發光化合物及使用該化合物之有機電場發光裝置
JP2022509647A (ja) 有機金属化合物及びその使用
CN109593105B (zh) 金属配合物、有机电致发光器件、有机电致发光材料
EP1786886A1 (en) Anthracene derivatives and organic light emitting device using the same as a light emitting material
CN109942637B (zh) 金属配合物、有机电致发光器件
KR20110086043A (ko) 발광다이오드용 호스트 물질
WO2021103770A1 (zh) 一种化合物及其应用
JP2005239648A (ja) キノキサリン構造を含む有機金属化合物及び発光素子
Si et al. High light electroluminescence of novel Cu (I) complexes
TW201718615A (zh) 有機金屬化合物、包含其之有機發光裝置
CN113788860A (zh) 一种金属铱络合物及其应用
EP3281936B1 (en) Compound and organic electronic device using the same
TWI390007B (zh) 三蝶烯衍生物及其在有機電子元件的應用
CN114605474A (zh) 一种铱络合物及其应用
JP5887872B2 (ja) 2,2’−置換ビフェニル誘導体とその製造方法、及びそれらを構成成分とする有機電界発光素子
JP2016166139A (ja) 希土類錯体及び発光素子
CN115232173B (zh) 金属铱络合物及其应用
TWI586662B (zh) 鉑錯合物、有機發光二極體與可發出可見光或近紅外光的裝置
KR101482632B1 (ko) 스파이로형 유기 재료 및 이를 이용한 유기 전기발광 소자
JP5416097B2 (ja) 発光物質
JP2023552218A (ja) 金属錯体及びその応用
TWI815358B (zh) 一種有機金屬化合物及其應用

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20111109

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20111109

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130507

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130513

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

Ref document number: 5271721

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees