JP5271070B2 - ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 - Google Patents

ヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置 Download PDF

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Description

本発明は、ノズル孔より液体を吐出して被記録媒体に画像や文字を記録するヘッドチップ、そのヘッドチップを有する液体噴射ヘッド、及びその液体噴射ヘッドを有する液体噴射装置に関する。
現在、液体噴射装置の1つとして、予め決められた方向に搬送される記録紙等の被記録媒体に対してインク(液体)を吐出して画像や文字等の記録を行うインクジェット方式の記録装置(例えば、プリンタやファックス等)が提供されている。この記録装置は、インクタンクからインク供給管を介してインクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)にインクを供給し、該インクジェットヘッドに備えられたヘッドチップのノズル孔からインクを被記録媒体に吐出することで記録を行っている。
上記したヘッドチップには、インクが充填される複数のチャネル(溝部)が間隔をあけて並列に形成されていると共にこれらのチャネルに連通するノズル孔が形成されている。上記したチャネルの側壁は圧電材料からなり、この側壁には駆動電極が形成されている。
このような構成のヘッドチップを有するインクジェットヘッドには、上記したヘッドチップの駆動を制御する制御手段が備えられている。この制御手段は、ヘッドチップを駆動させるための駆動回路が形成された駆動回路基板と、駆動回路と駆動電極とを接続する信号線が形成されたフレキシブルプリント基板と、を備えている。このような制御手段を備えるインクジェットヘッドでは、駆動回路から信号線を介して駆動電極に駆動電圧を印加することで、側壁が変形してチャネル内の圧力が高められ、チャネル内のインクがノズル孔から吐出される。
ところで、上記したインクは温度によって粘性が変化するため、インク温度によってノズル孔からのインクの吐出量が変動する。そこで、従来、ヘッドチップに、チャネル内のインクの温度を検出する温度センサを取り付ける技術がある。このような温度センサを備えるインクジェットヘッドでは、温度センサによってインク温度を検出し、その検出値を駆動回路に送信し、駆動回路において検出値に基づいて駆動電圧の大きさを決定して駆動電極に駆動電圧を印加する。これにより、インクの吐出量を一定にすることができる(例えば、下記特許文献1参照。)。
特開平2003−182056号公報
しかしながら、上記した従来の技術では、温度センサと駆動回路とがリード線で接続されているため、インクジェットヘッドを製造する際、駆動回路基板上に実装されたリード線付き温度センサを手作業によってヘッドチップまで引き回して接着材等で固定することになり、生産効率が悪くコストアップの一因となっている。
また、上述したようにリード線を引き回して温度センサをヘッドチップに固定するため、例えばダンパ部材等の他の部材があることで、温度センサの設置位置に制約が生じる。したがって、温度センサをヘッドチップの近傍に設置することできない場合があり、この場合、ヘッドチップの温度が温度センサに伝達されにくくなり、温度検出精度が低下する問題が生じる。
さらに、揮発したインクがリード線に付着するとリード線が腐食される可能性があり、その場合、温度検出に異常をきたすおそれがある。
本発明に係る液体噴射ヘッド及び液体噴射装置は、上記した従来の問題が考慮されたものであり、生産効率を向上させることでコストダウンを図ることができると共に、液体の温度検出精度を向上させることができ、さらに、温度検出の異常を生じにくくさせることを目的としている。
本発明に係るヘッドチップは、一端側に向けて延設された複数の溝部が間隔をあけて並列に形成されていると共に他端部に外部との電気的な接続をとるための実装部が形成されたアクチュエータプレートと、前記溝部の側壁に形成された駆動電極と、前記アクチュエータプレートに貼着されて前記溝部を覆うカバープレートと、前記アクチュエータプレートの一端面に貼着されていると共に前記複数の溝部にそれぞれ連通するノズル孔が複数形成されたノズルプレートと、を備えるチップ本体、及び、前記溝部内に充填された液体の温度を検出する温度センサ、を備え、前記溝部の側壁に形成された駆動電極に対して前記温度センサの検出値に基づいて決定された大きさの駆動電圧を印圧することで前記側壁を変形させて前記溝部内の圧力を高め、該溝部内の液体を前記ノズル孔から吐出させるヘッドチップにおいて、前記温度センサは、前記チップ本体の外周面に設置されていると共に、前記チップ本体に形成されて前記実装部まで延設された引回し配線を介して外部に電気的に接続されていることを特徴としている。
このような特徴により、温度センサがチップ本体に設置されているので、チップ本体の温度が温度センサに伝達されやすく、チップ本体内の液体温度が検出されやすい。
また、温度センサの引回し配線がチップ本体に形成されているので、リード線等を引き回すことなく、チップ本体の外周面に設置された温度センサが外部と電気的に接続される。
また、チップ本体に形成された引回し配線は、リード線等に比べて液体による腐食が生じにくい。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記引回し配線が、2本平行に配線されていることが好ましい。
これにより、2本一対の引回し配線が同様なルートを通って延設されるので、これらの引回し配線を形成する作業が容易となる。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記チップ本体の溝部並列方向の両側にそれぞれ配線されている構成であってもよい。
これにより、チップ本体の側部における引回し配線の配線スペースが狭い場合であっても、2本の引回し配線を形成することが可能である。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記引回し配線が、前記実装部に接合されるフレキシブルプリント基板上に形成された接続配線に電気的に接続されていることが好ましい。
これにより、チップ本体の実装部にフレキシブルプリント基板等の接続部品を接合させることで、引回し配線が接続配線に電気的に接続され、これら引回し配線及び接続配線を介して温度センサが外部と電気的に接続される。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記引回し配線と前記接続配線とが、前記チップ本体の外周面に配設された導電性ペーストからなる第一接続部を介して電気的に接続されていることが好ましい。
これにより、第一接続部を介して引回し配線と接続配線とが確実に電気的に接続される。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記温度センサが、前記溝部の長さ方向中央よりもノズルプレート側の位置に配設されていることが好ましい。
これにより、温度センサによってノズル孔近傍における液体温度が検出されるので、吐出直前の液体温度に応じてヘッドチップの駆動制御が行われる。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記アクチュエータプレートに、前記複数の溝部の並列方向の両側に該複数の溝部と並列に配列されたインク非充填溝が形成されており、該インク非充填溝の側壁に形成されたインク非充填電極によって前記引回し配線の一部が形成されていることが好ましい。
このように、駆動電極を形成する際に一緒に形成されるインク非充填電極を引回し配線の一部として利用することで、チップ本体の表面に形成する引回し配線の長さが短縮される。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記カバープレートに、前記引回し配線の一部を形成するプリント配線が形成されており、該プリント配線と前記インク非充填電極とは、前記インク非充填溝に充填される導電性ペーストからなる第二接続部を介して電気的に接続されていることが好ましい。
これにより、第二接続部を介してプリント配線とインク非充填電極とが確実に電気的に接続される。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記温度センサが、前記カバープレートの前記アクチュエータプレートに対する貼着面の反対側の面に設置されていることが好ましい。
これにより、カバープレートの温度が温度センサで検出され、その検出値に基づいて液体温度が把握される。また、温度センサはカバープレートに設置されるので、温度センサの設置時にはんだ付け等によって高温処理が施されても、アクチュエータプレートに与える熱の影響は小さい。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記温度センサが、前記アクチュエータプレートの前記カバープレートに対する貼着面の反対側の面に設置されていることが好ましい。
これにより、実装部と温度センサとを結ぶ引回し配線が、アクチュエータプレートとカバープレートとの間を跨いで形成されることがなく、引回し配線が容易に形成される。また、溝部が形成されたアクチュエータプレートに温度センサが設置されるので、溝部内の液体温度が温度センサによって検出されやすくなる。
また、本発明に係るヘッドチップは、前記温度センサと前記引回し配線との接続箇所、及び、分断された前記引回し配線の接続箇所のうちの少なくとも一方が、銀ペーストを介して接続されていることが好ましい。
これにより、はんだ付け等に比べて低温で接続が行われるので、アクチュエータプレートが高温に晒されることがなく、アクチュエータプレートの熱による破損などが防止される。
また、本発明に係る液体噴射ヘッドは、前記複数の溝部に前記液体を導入させるための導入口が形成された請求項1から7のいずれか一項に記載のヘッドチップと、前記液体を前記導入口に供給する供給手段と、前記温度センサの検出値に基づいて決定された大きさの駆動電圧を前記駆動電極に印加する制御手段と、を備えることを特徴としている。
このような特徴により、チップ本体に設置された温度センサによって溝部内の液体温度を検出する。この検出値は、引回し線を介して制御手段に伝達され、そこで前記検出値に基づいて駆動電圧の大きさが決定される。そして、その大きさの駆動電圧が制御手段によって駆動電極に印加される。これにより、駆動電圧が印加された駆動電極の側壁が変形して溝部内の圧力が高められ、その溝部内の液体がノズル孔から吐出される。
また、本発明に係る液体噴射装置は、被記録媒体を予め決められた搬送方向に搬送する搬送手段と、該搬送手段によって搬送された被記録媒体の表面に対して前記ノズル孔が対向する向きに配置された請求項8に記載の液体噴射ヘッドと、該液体噴射ヘッドを前記搬送方向に直交する方向に前記被記録媒体に沿って往復移動させる移動手段と、を備えることを特徴としている。
このような特徴により、搬送手段によって被記録媒体を搬送するとともに、移動手段によって液体噴射ヘッドを往復移動させながらノズル孔から被記録媒体に向けて液体を吐出させることで被記録媒体に画像や文字等が記録される。このとき、温度センサによって液体温度を検出してその検出値に基づいてヘッドチップの駆動電極に印加する駆動電圧の大きさを決定するため、液体温度による液体の吐出量の変化が抑えられ、液体の吐出量が均一となる。
本発明に係るヘッドチップ、液体噴射ヘッド及び液体噴射装置によれば、温度センサがチップ本体に設置されており、チップ本体の温度が温度センサに伝達されやすいので、液体温度の検出精度を向上させることができ、液体温度に応じてヘッドチップを適正に駆動させることができる。
また、温度センサの引回し配線がチップ本体に形成されており、リード線等を引き回す必要がないため、生産効率を向上させることができ、コストダウンを図ることができる。
さらに、チップ本体に形成された引回し配線は腐食しにくいため、温度検出に異常が生じにくくなる。
以下、本発明に係る液体噴射ヘッド及び液体噴射装置の実施の形態について、図面に基いて説明する。
なお、本実施形態では、液体噴射装置の一例として、非導電性を有する非水性のインク(液体)Wを利用して記録を行うインクジェットプリンタ1を例に挙げて説明する。
[第1の実施の形態]
まず、第1の実施の形態について、図1から図5に基いて説明する。
本実施形態のインクジェットプリンタ1は、図1に示すように、インクWを吐出する複数のインクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)2と、記録紙(被記録媒体)Pを予め決められた矢印L1方向(搬送方向)に搬送する搬送手段3と、前記搬送方向に直交する矢印L2方向(走査方向)に複数のインクジェットヘッド2を往復移動させる移動手段4とを、備えている。
つまり、このインクジェットプリンタ1は、記録紙Pを搬送方向に搬送しながら、該搬送方向に直交する走査方向にインクジェットヘッド2を移動させて、記録紙Pに文字や画像を記録する所謂シャトルタイプのプリンタである。
なお、本実施形態では、それぞれ異なる色(例えば、ブラック、シアン、マゼンタ及びイエロー)のインクWを吐出する4つのインクジェットヘッド2を備えている場合を例にしている。なお、これら4つのインクジェットヘッド2は、同一構成とされている。
これら4つのインクジェットヘッド2は、略直方体形状の筐体5内に組み込まれたキャリッジ6に搭載されている。
このキャリッジ6は、複数のインクジェットヘッド2を載置する平板状の基台6aと、該基台6aから垂直に立ち上げられた壁部6bと、で構成されており、上記操作方向に沿って配置されたガイドレール7によって往復移動可能に支持されている。また、キャリッジ6は、ガイドレール7に支持された状態で一対のプーリ8に巻回された搬送ベルト9に連結されている。一対のプーリ8のうち一方のプーリ8は、モータ10の出力軸に連結されており、モータ10からの回転駆動力を受けて回転するようになっている。これにより、キャリッジ6は、走査方向に向けて往復移動できるようになっている。
即ち、これら一対のガイドレール7、一対のプーリ8、搬送ベルト9及びモータ10は、上記移動手段4として機能する。
また、筐体5には、一対のガイドレール7と同じ走査方向に沿って一対の搬入ローラ15と、一対の搬送ローラ16とが間隔を空けて並設されている。一対の搬入ローラ15は、筐体5の背面側に設けられ、一対の搬送ローラ16は筐体5の前面側に設けられている。そして、これら一対の搬入ローラ15及び一対の搬送ローラ16は、図示しないモータによって記録紙Pを間に挟んだ状態で回転するようになっている。これにより、筐体5の背面側から前面側に向かう前記搬送方向に沿って記録紙Pを搬送することができるようになっている。
即ち、これら一対の搬入ローラ15及び一対の搬送ローラ16は、上記搬送手段3として機能する。
図2に示すように、各インクジェットヘッド2は、図1に示すキャリッジ6の基台6aに図示しないネジを介して取り付けられる矩形状の固定板20と、該固定板20の上面に固定されたヘッドチップ21と、該ヘッドチップ21の後述するインク導入口31aにインクWを供給する供給手段22と、後述する駆動電極37に駆動電圧を印加する制御手段23と、を主に備えている。これら各インクジェットヘッド2は、搬送手段3によって搬送された記録紙Pの表面に対して後述するノズル孔33aが対向する向きに配置されている。
図3に示すように、ヘッドチップ21は、インクWが充填される複数のチャネル35(溝部)が間隔をあけて並列に形成され、これらのチャネル35の側壁36に駆動電極37が形成されていると共にチャネル35に連通するノズル孔33aが形成されたチップ本体34と、チップ本体34の外周面に設置されてチャネル35内のインクWの温度を検出する温度センサ50と、チップ本体34を支持する支持キャップ32と、を備えている。
チップ本体34は、アクチュエータプレート30、カバープレート31及びノズルプレート33で主に構成されており、アクチュエータプレート30に図示せぬ接着材を介してカバープレート31が重ね合わされているとともに、重ね合わされたアクチュエータプレート30及びカバープレート31の端面に図示せぬ接着材を介してノズルプレート33が貼着された構成からなる。
アクチュエータプレート30は、PZT(チタン酸ジルコン酸鉛)等の圧電材料で形成されたプレートである。このアクチュエータプレート30のカバープレート31側の面(表面)には、図3に示すように、矢印L3方向(延在方向)に延びた溝状のチャネル35が矢印L1方向(配列方向)に一定間隔をあけて並列に複数形成されている。即ち、複数のチャネル35は、側壁36によってそれぞれ区分けされた状態となっている。これらのチャネル35は、インクWが充填される断面視凹形状の吐出チャネルであり、後述するカバープレート31のインク導入口31aにそれぞれ連通されている。チャネル35の延在方向の一端(先端)は、アクチュエータプレート30の先端面(ノズルプレート33側の端面)において開口されている。一方、チャネル35の延在方向の他端部(基端部)は、アクチュエータプレート30の途中まで延びており、基端側(ノズルプレート33側の反対側)に向かうにしたがって漸次深さが浅くなっている。
また、アクチュエータプレート30には、チャネル35の基端からアクチュエータプレート30の基端面(ノズルプレート33側反対側の端面)まで延びた浅溝部38が形成されている。この浅溝部38はチャネル35の延長線上に形成されており、その一端はチャネル35の内側に向けて開口され、その他端はアクチュエータプレート30の基端面(ノズルプレート33側の反対側の端面)において開口され、図示しない封止手段によって封止されている。なお、上記した浅溝部38が形成されたアクチュエータプレート30の基端部は、後述するフレキシブル基板27を介して後述する駆動回路基板26に電気的に接続される実装部30aとなっている。
図4に示すように、上記した複数のチャネル35の側壁36には、長さ方向に亘って駆動電極37が蒸着等によりそれぞれ形成されている。そして、チャネル35の両側面に形成された駆動電極37は、実装部30aに形成された接続電極39を介して後述するフレキシブル基板27の信号線28に電気的に接続されている。
そして、駆動電極37は、駆動電圧が印加されたときに、側壁36を圧電厚み滑り効果により変形させることでチャネル35内の圧力を高め、充填されたインクWをチャネル35内から吐出させる働きをしている。
また、アクチュエータプレート30の両側端部には、上記したチャネル35と同様の形状のインク非充填溝55がそれぞれ形成されている。このインク非充填溝55は、チャネル35と並列に配列された溝部であり、複数のチャネル35の並列方向の両側にそれぞれ複数列ずつ配列されている。このインク非充填溝55の実装部30a側(基端側)には、チャネル35と同様に浅溝部58がそれぞれ形成されている。また、複数のインク非充填溝55の側壁56には、駆動電極37と同様のインク非充填電極57がそれぞれ形成されている。
カバープレート31は、例えばセラミックス等で形成されたプレートであり、複数の浅溝部38の基端側部分を露出させた状態で、アクチュエータプレート30の表面に接着材を介して重ね合わせて貼着されている。また、カバープレート31には、ダンパ部材22からインクWが供給されてくるインク導入口31a(液体導入口)が形成されている。このインク導入口31aは、長方形の開口であり、チャネル35の配列方向(矢印L1方向)に延在されている。
ノズルプレート33は、厚みが50μm程度のポリイミド等のフィルム材からなるシート状のプレートであり、アクチュエータプレート30及びカバープレート31の先端側の端面と、支持キャップ32の先端側の表面と、に接着材を介して貼着されている。つまり、ノズルプレート33の一方の面は、図1に示す記録紙Pに対向する対向面となっており、ノズルプレート33の他方の面は、アクチュエータプレート30及びカバープレート31の先端側の端面と、支持キャップ32の先端側の表面と、に接着される接着面となっている。なお、ノズルプレート33の対向面には、インクWの付着等を防止するための撥水性を有する撥水膜がコーティングされている。
また、このノズルプレート33には、チャネル35の配列方向(矢印L1方向)に所定の間隔を空けて複数のノズル孔33aが形成されている。これら複数のノズル孔33aは、チャネル35に対向する位置にそれぞれ形成されており、該チャネル35に連通するようになっている。各ノズル孔33aは、外形輪郭線が円形を描くように円状に形成されている。しかも、ノズル孔33aは、接着面側から対向面側に向かうに従い漸次縮径されたテーパ孔であり、接着面側の入口径(ノズル孔33aの外形輪郭線の直径)が対向面側の出口径よりも大きくなっている。なお、ノズル孔33aは、エキシマレーザ装置等を用いて形成されている。
一方、図4に示すように、温度センサ50は、チップ本体34の温度を検出することによってチップ本体34内のインクWの温度を検出するものである。詳しく説明すると、温度センサ50は、サーミスタからなる温度センサである。サーミスタは、温度変化に対して電気抵抗が変化する抵抗体の両端に電極がそれぞれ形成された構成からなる。前記した抵抗体としては例えば金属酸化物や半導体、セラミックスなどからなり、使用温度は例えばマイナス数十度〜プラス百数十度程度である。
上記した温度センサ50は、カバープレート31のアクチュエータプレート30に対する貼着面31bの反対側の面(表面31c)に設置されている。詳しく説明すると、温度センサ50は、カバープレート31の表面31cの先端側(ノズルプレート33側)に寄せて配設されていると共に、チップ本体34の長手方向(矢印L1方向)の中央部分の位置に配設されている。また、温度センサ50は、その両端の電極が、カバープレート31の表面31cに形成された後述するランド54上に載置されて銀ペーストやはんだ等で接合されることで、カバープレート31に固着されている。
上記した温度センサ50は、チップ本体34に形成された引回し配線51を介して外部の制御手段23に電気的に接続されている。上記した引回し配線51は、温度センサ50が配設されたチップ本体34(カバープレート31)の先端部からアクチュエータプレート30の実装部30aまで延設されており、この引回し配線51の実装部30a側の端部は、後述するフレキシブルプリント基板27上の接続配線29に図示せぬ接続部を介して電気的に接続されている。この接続部は、例えば銀ペースト等の導電性ペーストからなる導電部であり、チップ本体34の外周面に配設されている。
詳しく説明すると、引回し配線51は、カバープレート31に金属蒸着等によって形成された2本のプリント配線52と、複数のインク非充填溝55のうちの並列方向の一方端から2列のインク非充填溝55Aに形成されたインク非充填電極57Aと、それらのインク非充填電極57Aの一端とプリント配線52とを電気的に接続する接続部53と、インク非充填電極57Aの他端に接続された接続電極59Aと、からなる。
プリント配線52は、カバープレート31の貼着面31bから先端面31d(ノズルプレート33に貼着される面)を通って表面31cに延び、さらに表面31c上を通ってカバープレート31におけるチャネル35の配列方向(矢印L1方向)の中央部分まで延在されている。2本のプリント配線52の一端(カバープレート31の表面31cの中央部分に配置された端部)には、温度センサ50を実装させるためのランド54がそれぞれ形成されている。詳しく説明すると、ランド54は、温度センサ50をマウントさせるための金属箔(例えば銅箔)であり、2本のプリント配線52のランド54は、チャネル35の配列方向(矢印L1方向)に互いに間隔をあけて並べて配設されている。これら一対のランド54のうちの一方には、温度センサ50の一方の電極がはんだや銀ペースト等で固着され、他方には温度センサ50の他方の電極がはんだや銀ペースト等で固着されており、これにより、カバープレート31の表面31cに温度センサ50が実装されている。一方、2本のプリント配線52の他端(カバープレート31の貼着面31bに配置された端部)は、並列方向の一方端から2列のインク非充填溝55Aの内側にそれぞれ配設されている。
接続部53は、インク非充填溝55Aの一端部(ノズルプレート33側の端部)の内側に充填された導電性を有するペーストからなる。この導電性ペーストとしては、溶融温度がアクチュエータプレート30の耐熱温度以下である金属材料からなり、具体的には銀ペーストが用いられる。この接続部53は、インク非充填溝55Aに形成されたインク非充填電極57Aに接しており、インク非充填電極57Aに電気的に接続されている。また、接続部53は、プリント配線52の他端部に接しており、プリント配線52に電気的に接続されている。
一方、支持キャップ32は、図3に示すように、重ね合わされたアクチュエータプレート30及びカバープレート31を支持していると共に、ノズルプレート33を支持している。支持キャップ32には、チャネル35の配列方向(矢印L1方向)に延在する嵌合孔32aが形成されており、重ね合わされたアクチュエータプレート30及びカバープレート31をこの嵌合孔32a内に嵌め込んだ状態で両プレート30、31を支持している。この際、支持キャップ32の先端側の表面は、アクチュエータプレート30及びカバープレート31の先端側の端面と面一となっている。
また、図3、図5に示すように、カバープレート31の表面に接する上記嵌合孔32aの内周面には、温度センサ50が嵌め込まれる凹部32bが形成されている。この凹部32bは、チャネル35の長さ方向(矢印L3方向)に延在する溝部であり、嵌合孔32aのチャネル35の配列方向(矢印L1方向)の中央部分に配設されている。凹部32bは、その長さ方向の一端側(ノズルプレート33側)が閉塞されて他端側が開放されている。また、凹部32bの内側には、温度センサ50が収容されていると共に、樹脂やシリコーン等からなる熱伝導性を有する充填材60が充填されている。
上記した構成のヘッドチップ21は、図2に示すように、上述したように固定板20の上面に固定されている。この固定板20の上面には、アルミニウム等で形成された矩形状のベースプレート24が垂直に立ち上がった状態で固定されていると共に、ヘッドチップ21のインク導入口31aにインクWを供給する流路部材22aが固定されている。この流路部材22aの上方には、インクWを貯留する貯留室を内部に有する圧力緩衝器(ダンパ)22bがベースプレート24に支持された状態で配置されている。この圧力緩衝器22bと流路部材22aとは、インク連結管22cを介して連結されている。また、圧力緩衝器22bの上部には、インクWが供給されてくる供給チューブ40が取り付けられている。
このように構成されているので、供給チューブ40を介して圧力緩衝器22bにインクWが供給されると、該インクWは圧力緩衝器22b内の貯留室に一旦貯留される。そして、圧力緩衝器22bは、貯留されたインクWのうち、所定量のインクWをインク連結管22c及び流路部材22aを介してヘッドチップ21のインク導入口31aに供給するようになっている。
即ち、流路部材22a、圧力緩衝器22b及びインク連結管22cは、上記供給手段22として機能する。
なお、供給チューブ40は、図1に示すように、筐体5内に組み込まれたインクタンク41に連結されている。これにより、インクタンク41に貯留されている色の異なるインクWが、4つのインクジェットヘッド2にそれぞれ供給されるようになっている。
また、図2に示すように、上記したヘッドチップ21の上方には、ヘッドチップ21の駆動を制御する制御手段23が設けられている。この制御手段23は、上記した温度センサ50の検出値に基づいて決定された大きさの駆動電圧を上記した駆動電極37に印加するものである。具体的に説明すると、制御手段23は、駆動回路基板26と、その駆動回路基板26とヘッドチップ21との間に介装されたフレキシブルプリント基板27と、を備えている。
駆動回路基板26は、上記したベースプレート24のヘッドチップ21側の面(圧力緩衝器22bに対向する面)に重ね合わせてビス等で取り付けられている。この駆動回路基板26には、ヘッドチップ21を駆動させるための集積回路等の駆動回路25が実装されていると共に、その駆動回路25に電気的に接続された図示せぬ配線パターンが形成されている。駆動回路25は、温度センサ50の検出値に基づいて駆動電圧の大きさを決定する駆動電圧値設定手段を内蔵している。具体的に説明すると、駆動回路25は、温度センサ50によって検出された検出値と駆動電極37に印加する電圧値(駆動電圧)との対応関係を示す駆動電圧テーブルを有しており、温度センサ50によって検出されたインクWの温度に対応する大きさの駆動電圧を駆動電極37に印加するものである。
フレキシブルプリント基板27は、柔軟性があって大きく変形可能な薄膜状のプリント基板であり、その一端が駆動回路基板26に固定され、その他端がアクチュエータプレート30の基端部(ノズルプレート33側の反対側の端部)に固定されている。このフレキシブルプリント基板27の一方の面(ベースプレート24側の面)には、駆動回路25と複数の駆動電極37とをそれぞれ電気的に接続する複数の信号線28が形成されている。この信号線28は、図4に示すように、ヘッドチップ21側から駆動回路基板26側に向かって延びた帯状の配線パターンであり、フレキシブルプリント基板27の一方の面にプリント配線されている。この信号線28の一端は、駆動回路基板26に形成された図示せぬ配線パターンに電気的に接続されている。一方、信号線28の他端は、カバープレート31の基端側に露出されたアクチュエータプレート30の浅溝部38の基端側部分に嵌合されており、それにより、接続電極39に接触して電気的に接続されている。これにより、信号線28の他端は、接続電極39を介して駆動電極37に電気的に接続されている。
また、フレキシブルプリント基板27には、上記した温度センサ50と駆動回路25とを電気的に接続する2本の接続配線29が形成されている。詳しく説明すると、接続配線29は、フレキシブルプリント基板27の一方の面に形成された帯状のプリント配線であり、2本平行に配列されている。また、接続配線29は、複数の信号線28の側方、つまりフレキシブルプリント基板27の側端部に配列されており、信号線28と平行に延設されている。これら2本の接続配線29のヘッドチップ21側の端部は、並列方向の一方端から2列のインク非充填溝55Aに形成されたインク非充填電極57Aにそれぞれ電気的に接続されている。また、接続配線29の駆動回路基板26側の端部は、駆動回路基板26の図示せぬ配線パターンにそれぞれ電気的に接続されており、この配線パターンを介して駆動回路25にそれぞれ電気的に接続されている。
ここで、上記した構成のヘッドチップ21の製造方法について説明する。
まず、カバープレート31に金属蒸着等によってプリント配線52を形成する。このとき、インク非充填溝55Aの側壁56Aに形成されたインク非充填電極57Aや接続電極59Aが引回し配線51の一部を構成するので、プリント配線52をアクチュエータプレート30の実装部30aまで延設させる必要がなく、プリント配線52の長さが短縮される。
続いて、プリント配線52のランド54上に温度センサ50の電極を載せてはんだや銀ペースト等で固着させ、カバープレート31に温度センサ50を設置する。このように、温度センサ50をカバープレート31に設置するので、はんだ付け等によって高温処理が施されても、アクチュエータプレート30に与える影響は少なく、熱によるアクチュエータプレート30の破損などが抑制される。また、温度センサ50の固定に銀ペーストを用いることで、はんだ付け等に比べて低温で作業することができるので、アクチュエータプレート30に与える熱の影響が更に低減される。
一方、アクチュエータプレート30のチャネル35やインク非充填溝55、実装部30aに斜め蒸着などによって駆動電極37、インク非充填電極57及び接続電極39,59をそれぞれ形成する。その後、並列方向の一方端から2列のインク非充填溝55Aの先端部(ノズルプレート側33の端部)の内側に導電性ペーストを充填して接続部53を形成する。このとき、導電性ペースト(接続部53)がアクチュエータプレート30の上面(カバープレート31に対する貼着面)側に若干盛り上がるように導電性ペーストを充填する。このとき、接続部53の材料(導電性ペースト)として銀ペーストを用いることで、はんだ付け等に比べて低温で作業することができるので、アクチュエータプレート30に与える熱の影響が低減される。
次に、上記したカバープレート31とアクチュエータプレート30とを接着材を介して貼り合わせる。カバープレート31の貼着面31b側に配設されたプリント配線52の端部と接続部53とが密接し、プリント配線52が接続部53を介してインク非充填電極57に電気的に接続される。
次に、重ね合わされたカバープレート31及びアクチュエータプレート30の先端部を支持キャップ32の嵌合孔32a内にヘッドチップ21の基端側(ノズルプレート33側の反対側)から嵌入する。このとき、カバープレート31やアクチュエータプレート30の先端部の外周面と嵌合孔32aの内周面とのうちの少なくとも一方に接着材を塗布しておき、この接着材によってカバープレート31及びアクチュエータプレート30の先端部を支持キャップ32の嵌合孔32a内に固着させる。また、カバープレート31及びアクチュエータプレート30の先端部を支持キャップ32の嵌合孔32a内に嵌入させる際、カバープレート31上の温度センサ50は、支持キャップ32の凹部32bの内側に挿入される。
次に、カバープレート31やアクチュエータプレート30、支持キャップ32の先端面とノズルプレート33とを接着材を介して貼着させる。
また、支持キャップ32の凹部32bの開放端側(ノズルプレート33側の反対側)からその凹部32bの内側に熱伝導性を有する充填材60を充填する。このとき、凹部32bのノズルプレート33側の端部が閉塞されているので、充填材60の充填圧力が薄膜状のノズルプレート33に作用せず、充填材60の充填圧力によるノズルプレート33の変形が防止される。
以上により、ヘッドチップ21が完成する。
上記したヘッドチップ21では、アクチュエータプレート30の実装部30aと駆動回路基板26との間にフレキシブルプリント基板27を介装させることで、駆動電極37が信号線28を介して制御手段(駆動回路25)に電気的に接続されると共に、引回し配線51が接続配線29に電気的に接続され、温度センサ50が引回し配線51及び接続配線29を介して制御手段(駆動回路25)に電気的に接続される。したがって、温度センサ50の電気的接続をとるためにリード線等を引き回す必要がなく、ヘッドチップ21と駆動回路基板26との間にフレキシブルプリント基板27を介装させるだけで温度センサ50が制御手段23に電気的に接続される。
また、チップ本体34上に蒸着された引回し配線51は、リード線等に比べて、揮発したインクWによる腐食が生じにくい。
次に、上述したように構成されたインクジェットプリンタ1を利用して、記録紙Pに文字や図形等を記録する場合について以下に説明する。
なお、初期状態として、4つのインクタンク41にはそれぞれ異なる色のインクWが十分に封入されているものとする。また、インクタンク41内のインクWが供給チューブ40を介して圧力緩衝器22bに供給された状態となっている。そのため、所定量のインクWが、インク連結管22c及び流路部材22aを介してヘッドチップ21のインク導入口31aに供給され、インク導入口31aからチャネル35内に充填された状態となっている。
このような初期状態のもと、インクジェットプリンタ1を作動させると、一対の搬入ローラ15及び一対の搬送ローラ16が回転して記録紙Pを搬送方向(矢印L1方向)に向けて搬送する。また、これと同時にモータ10がプーリ8を回転させて搬送ベルト9を動かす。これにより、キャリッジ6がガイドレール7でガイドされながら走査方向(矢印L2方向)に往復移動する。
そしてこの間に、各インクジェットヘッド2のヘッドチップ21より4色のインクWを記録紙Pに適宜吐出させることで、文字や画像等の記録を行うことができる。特に、シャトル方式であるので、記録紙Pの所望する範囲に対して正確に記録を行うことができる。
ここで、各インクジェットヘッド2の動きについて、以下に詳細に説明する。
まず、温度センサ50によってチャネル35内のインクWの温度が検出され、その検出値が引回し配線51及び接続配線29を介して駆動回路25に伝達される。詳しく説明すると、サーミスタからなる温度センサ50は温度に応じて電気抵抗が変化するため、例えば温度センサ50と駆動回路25との間に流れる電流値の大きさによって、チップ本体34の温度が検出され、さらにはチップ本体34内のインクWの温度が検出される。このとき、温度センサ50がチップ本体34に設置されているので、チップ本体34の温度が温度センサ50に伝達されやすく、チップ本体34内のインクWの温度が検出されやすい。また、温度センサ50が、チャネル35の長さ方向中央よりもノズルプレート33側の位置に配設されているので、温度センサ50によってノズル孔33a近傍におけるインクWの温度が検出され、吐出直前のインクWの温度に応じてヘッドチップ21の駆動制御が行われる。
一方、キャリッジ6によって往復移動が開始されると、駆動回路25は、フレキシブル基板27の信号線28を介して駆動電極37に駆動電圧を印加する。より詳しくは、インクWを吐出するチャネル35の両側の2つの側壁36にそれぞれ設けられている駆動電極37に駆動電圧を印加し、この2つの側壁36を、インクWを吐出させるチャネル35に隣接しているチャネル35側へ突出するように変形させる。即ち、吐出するチャネル35があたかも膨らむように変形させる。また、このとき、駆動回路25は、上記した駆動電圧テーブルによって温度センサ50の検出値に応じた大きさの駆動電圧を決定し、その大きさの駆動電圧を駆動電極37に印加する。このため、上記した2つの側壁36の変形量は、インクWの温度(粘性)に対応した大きさとなる。
上記した2つの側壁36の圧電厚み滑り効果による変形によって、吐出するチャネル35の容積が増大する。そして、チャネル35の容積が増大したことにより、インクWがインク導入口31aからチャネル35に誘導される。そして、チャネル35の内部に誘導されたインクWは圧力波となってチャネル35の内部を通過し、この圧力波がノズル33aに到達したタイミングで、駆動電極37に印加した駆動電圧をゼロにする。これにより、側壁36の変形が元に戻り、一旦増大したチャネル35の容積が元の容積に戻る。この動作によって、吐出するチャネル35の内部の圧力が増加し、インクWが加圧される。その結果、インクWがチャネル35内から吐出される。
なお、ここで述べている駆動電極37は、それぞれ隣接するチャネル35から選択的にインクWを吐出させるための電極として、別々に機能するように形成されている。また、インクWを安定して吐出するために、さらなるインクWの加圧が必要な場合には、側壁36を吐出するチャネル35側へ突出するように変形させる。この動作によって、吐出するチャネル35の内部の圧力がさらに増加するので、インクWをより加圧することができる。但し、この動作は上述したとおり、インクWを安定して吐出させることを目的とするものであるので、必須な動作ではなく必要に応じて適宜使用すれば良い。
また、本実施形態では、非水性のインクWを使用しているので、上述した各動作を必要に応じて組み合わせて実行することにより、最適なインクWの吐出を実現することができる。
吐出されたインクWは、ノズル孔33aを通って外部に吐出される。しかもノズル孔33aを通過する際に、インクWは液滴状、即ちインク滴となって吐出される。その結果、上述したように、記録紙Pに文字や画像等を記録することができる。
特に、本実施形態のノズル孔33aは、断面テーパ状であるので、インク滴を速い速度で真っ直ぐに直進性良く吐出することができる。よって、高画質に記録を行うことができる。
上記した構成のインクジェットヘッド2及びインクジェットプリンタ1によれば、温度センサ50によってインクWの温度を検出し、その検出値に基づいて決定された大きさの駆動電圧を駆動電極37に印加するため、インクWの吐出量を一定にすることができる。
特に、上記した構成のヘッドチップ21では、温度センサ50がチップ本体34に設置されており、チップ本体34の温度が温度センサ50に伝達されやすいので、インクWの温度の検出精度を向上させることができ、インクWの温度に応じてヘッドチップ21を適正に駆動させることができる。
また、上記したヘッドチップ21では、温度センサ50が収容される支持キャップ32の凹部32bの内側に熱伝導性を有する充填材60が充填されているので、充填材60を介してカバープレート31の熱が温度センサ50に効率的に伝達され、チャネル35内のインクWの温度を正確に検出することができる。これにより、インクWの温度に応じてヘッドチップ21を適正に駆動させることができる。
また、温度センサ50の引回し配線51がチップ本体34に蒸着等で形成されており、温度センサ50の電気的な接続をとる際にリード線等を引き回す必要がないため、生産効率を向上させることができ、その結果、コストダウンを図ることができる。
特に、アクチュエータプレート30の実装部30aと駆動回路基板26との間にフレキシブルプリント基板27を介装させることで、引回し配線51及び接続配線29を介して温度センサ50が制御手段23と電気的に接続されるので、生産効率を向上させることができ、コストダウンを図ることができる。
さらに、チップ本体34に形成された引回し配線51はリード線等に比べて腐食しにくいため、温度検出に異常が生じにくくなる。
また、引回し配線51が2本平行に配線されており、2本一対の引回し配線51が同様なルートを通って延設されるので、これらの引回し配線51を形成する作業が容易となる。したがって、ヘッドチップ21の生産効率を向上させることができる。
また、インク非充填溝55A内に充填された接続部53を介してプリント配線52とインク非充填電極57Aとが電気的に接続されているので、プリント配線52とインク非充填電極57Aとが確実に接続され、引回し配線51が電気的に切断されることを防止することができる。
また、引回し配線51の実装部30a側の端部とフレキシブルプリント基板27上の接続配線29とが、図示せぬ接続部を介して電気的に接続されているので、引回し配線51と接続配線29とが確実に接続され、引回し配線51が電気的に切断されることを防止することができる。
また、温度センサ50がカバープレート31に設置されており、高温をかけて温度センサ50を固着させてもアクチュエータプレート30に与える熱の影響は小さいので、アクチュエータプレート30の破損を防止することができる。
特に、温度センサ50と引回し配線51(ランド54)との接続箇所に銀ペーストを用いることで、アクチュエータプレート30に与える熱の影響はさらに小さくなるので、アクチュエータプレート30の破損を確実に防止することができる。
また、引回し配線51の分断箇所の接続部53、つまり、プリント配線51とインク非充填電極57との接続部53を銀ペーストで形成することで、アクチュエータプレート30に与える熱の影響が小さくなるので、アクチュエータプレート30の破損を防止することができる。
[第2の実施の形態]
次に、第2の実施の形態について図6に基いて説明する。
なお、本実施の形態は、温度センサ50の設置位置、及び、引回し配線151の構成が第1の実施の形態と異なり、他の構成は第1の実施の形態の構成と同様である。したがって、本実施の形態においては、温度センサ50の設置位置、及び、引回し配線151についてのみ説明し、第1の実施の形態の構成と同様の構成については説明を省略する。
本実施の形態では、図6に示すように、温度センサ50が、アクチュエータプレート30のカバープレート31に対する貼着面30bの反対側の面(表面30c)に設置されている。この温度センサ50の電極は、銀ペーストによって後述する引回し配線151のランド54に固着されている。
また、引回し配線151は、アクチュエータプレート30に金属蒸着等によって形成された2本のプリント配線152と、複数のインク非充填溝55のうちの並列方向の一方端から2列のインク非充填溝55Aに形成されたインク非充填電極57Aと、インク非充填電極57Aの他端に接続された接続電極59Aと、からなる。プリント配線152は、インク非充填溝55Aの内周面からアクチュエータプレート30の先端面30d(ノズルプレート33に貼着される面)を通って表面30cに延び、さらに表面30c上を通ってアクチュエータプレート30におけるチャネル35の配列方向(矢印L1方向)の中央部分まで延在されている。2本のプリント配線152の一端(アクチュエータプレート30の表面30cの中央部分に配置された端部)には、温度センサ50を実装させるためのランド54がそれぞれ形成されている。一方、2本のプリント配線152の他端(インク非充填溝55Aの内周面に配置された端部)は、インク非充填溝55Aの底面及び側壁56Aにそれぞれ形成されており、インク非充填電極57Aの一端部(ノズルプレート33側の端部)に連結されている。
上記した構成のヘッドチップ21によれば、アクチュエータプレート30の実装部30aと温度センサ50とを結ぶ引回し配線151が、アクチュエータプレート30とカバープレート31との間を跨いで形成されることがなく、第1の実施の形態における接続部53が不要となり、引回し配線151が容易に形成される。これにより、生産効率を向上させることができ、その結果、コストダウンを図ることができる。
また、チャネル35が形成されたアクチュエータプレート30に温度センサ50が設置されるので、チャネル35内のインクWの温度が温度センサ50に伝達されやすい。これにより、インクWの温度の検出精度を向上させることができ、インクWの温度に応じてヘッドチップ21を適正に駆動させることができる。
また、温度センサ50と引回し配線151(ランド54)との接続箇所を銀ペーストで固着させているので、アクチュエータプレート30に与える熱の影響が抑えられ、アクチュエータプレート30の破損を防止することができる。
以上、本発明の第1から第3の実施の形態について説明したが、本発明は上記した各実施の形態に限定されるものではなく、その趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更可能である。
例えば、上記した各実施の形態では、液体噴射装置の一例として、インクジェットプリンタ1を例に挙げて説明したが、プリンタに限られるものではない。例えば、ファックスやオンデマンド印刷機等であっても構わない。
また、上記した実施の形態では、インク非充填溝55の側壁56に形成されたインク非充填電極57を引回し配線51,151の一部として利用しているが、本発明は、インク非充填電極57を利用しない構成であってもよい。
詳しく説明すると、図7に示すように、引回し配線251が、カバープレート31に蒸着されたプリント配線252と、アクチュエータプレート30の実装部30aに形成された接続電極259と、から構成されていてもよい。前記したプリント配線252は、カバープレート31の基端面31e(ノズルプレート33側の反対側の端面)からカバープレート31の表面31cの側端部を通ってノズルプレート33側に延びて、さらに表面31cの先端部を通ってカバープレート31におけるチャネル35の配列方向(矢印L1方向)の中央部分まで延在されている。接続電極259は、アクチュエータプレート30の実装部30aの側端部に形成されている。上記したプリント配線252と接続電極259とは、アクチュエータプレート30とカバープレート31との貼り合せ後に、カバープレート31の基端面31eに形成されたプリント配線252の端部と接続電極259との間に銀ペースト等の導電性ペーストからなる図示せぬ接続部を形成することで、電気的に接続される。これにより、図示せぬ接続部を介してプリント配線252と接続電極259とが確実に電気的に接続され、引回し配線251が電気的に切断されることが防止される。
また、図8に示すように、引回し配線351が、アクチュエータプレート30に蒸着されたプリント配線352によって形成されていてもよい。このプリント配線352(引回し配線351)は、アクチュエータプレート30の貼着面30bの側端部からアクチュエータプレート30の側面30eに延び、側面30eを通って表面30cまで延び、さらに表面30cの基端部(ノズルプレート33側の反対側の端部)をチャネル35の配列方向(矢印L1方向)の中央側に向かって延び、中央部分からノズルプレート33側に延びてアクチュエータプレート30の先端部まで延設されている。
また、上記した各実施の形態では、複数のノズル孔33aが配列方向に直線状に一列に配列されているが、本発明は、複数のノズル孔33aが直線状に配列されてなく、縦方向(矢印L2方向)にずらして配列されていてもよい。例えば、複数のノズル孔33aが斜めに配列されていてもよく、或いは、千鳥状に配列されていてもよい。
また、ノズル孔33aの形状に関しても、円形に限定されるものではない。例えば、三角等の多角形状や、楕円形状や星型形状でも構わない。
また、上記した実施の形態では、カバープレート31にインク導入口31aが形成されているが、本発明は、アクチュエータプレートにインク導入口が形成されていてもよい。例えば、アクチュエータプレートの裏面(チャネルが形成された表面の反対側の面)に配列方向に延びた断面凹状のインク導入口が形成され、このインク導入口の底面に、チャネルに連通するスリットが形成された構成であってもよい。なお、この場合、IC基板26が固定されたベースプレート20とダンパ部材22との位置を入れ換えて、ダンパ部材22をアクチュエータプレートに重ね合わせるように配設すると共に、ベースプレート20をカバープレート31に重ね合わせるように配置すればよい。
また、上記した実施の形態では、非水性のインクWを利用した場合を説明したが、例えば、導電性の水性インク、ソルベントインク、オイルインクやUVインク等を用いても構わない。
なお、水性インクを用いる場合には、ヘッドチップは次にように構成すれば良い。
即ち、アクチュエータプレートには、インクが充填される吐出チャネルとして機能する吐出チャネルと、インクが充填されないダミーチャネルとして機能するダミーチャネルと、が配列方向に交互に形成される。そして、インク導入口の底面には、吐出チャネルに対向する位置にスリットを形成する。これにより、インク導入口からスリットを通って吐出チャネルにだけインクが充填される。そして、ノズルプレートには、吐出チャネルに対向する位置にノズル孔が形成される。
このようにヘッドチップ21を構成することで、水性のインクであっても、吐出チャネルに設けられた駆動電極と、ダミーチャネルに設けられた駆動電極とをインクを介して導通させることなく、電気的に切り離した状態で使い分けることができる。従って、水性のインクを利用して記録を行うことができる。
特に、導電性を有するインクであっても問題なく利用できるので、インクジェットプリンタの付加価値を高めることができる。なお、その他は同様の作用効果を奏することができる。
また、上記した実施の形態では、温度センサ50としてサーミスタが用いられているが、本発明は、他の温度センサを用いることも可能である。例えば、温度センサとして熱電対などを用いることも可能である。
また、上記した実施の形態では、分断された引回し配線51,251の接続箇所を銀ペーストによって接続しているが、本発明は他の接続方法を採用することも可能である。例えば、アクチュエータプレート30の耐熱性が高い場合には、はんだ付けで接続することも可能である。また、アクチュエータプレート30に温度センサ50を設置する場合であっても、アクチュエータプレート30の耐熱性が高い場合には、温度センサ50を引回し配線151,351にはんだ付けで固着させてもよい。
また、上記した実施の形態では、温度センサ50はチップ本体34の先端側(ノズルプレート33側)の部分に配設されており、支持キャップ32には、温度センサ50が収容される凹部32bが形成されているが、本発明は、温度センサ50が先端側に配設されていなくてもよく、例えば、支持キャップ32の基端側に配設されていてもよい。これにより、支持キャップ32の凹部32bを省略することができる。
また、上記した実施の形態では、駆動回路25に駆動電圧値設定手段が内蔵され、温度センサ50と駆動回路25とが接続配線29を介して直接電気的に接続された構成となっており、温度センサ50から駆動回路25に検出値が伝達され、駆動回路25において検出値及び駆動電圧テーブルによって駆動電圧の大きさが決定されているが、本発明は、上記構成に限定されるものではない。例えば、インクジェットプリンタ1の図示せぬ制御部に駆動電圧値設定手段が内蔵されていてもよい。すなわち、温度センサ50と上記制御部とが接続配線を介して電気的に接続されていると共に上記制御部と駆動回路25とが接続配線を介して電気的に接続された構成であってもよい。この場合、温度センサ50から制御部に接続配線を介して検出値が伝達され、制御部において検出値及び駆動電圧テーブルによって駆動電圧の大きさが決定され、決定された大きさの駆動電圧が接続配線を介して制御部から駆動回路25に伝達され、駆動回路25から信号線28を介して駆動電極37に駆動電圧が印加される。
また、上記した実施の形態では、引回し配線51,151が2本平行に配設されているが、本発明はこの構成に限定されるものではない。例えば、引回し配線51,151がチップ本体34の両側端部(溝部並列方向の両側)にそれぞれ1本ずつ配設されていてもよい。これにより、チップ本体34の側部における引回し配線51,151の配線スペースが狭い場合であっても、2本の引回し配線5151,151を形成することが可能であり、ヘッドチップ21の小型化を図ることができる。
また、上記した実施の形態では、引回し配線51,151のランド54が銅箔にて形成されているが、本発明は、銅箔に限定されず、チップ本体34と温度センサ50間の熱結合(熱伝導)をとり、チップ本体34で発生した温度を取得することができれば、いかなる金属であってもよい。
また、上記した実施の形態では、図4に示すように、インク非充填溝55Aの一端部(ノズルプレート33側の端部)の内側に充填した導電性ペーストにより接続部が形成されているが、本発明は、上記した構成に限定されるものではない。例えば、図4に示す側壁56Aの天井部分(カバープレート31に対する貼着面30bと同一面)にインク非充填電極57Aを延設し、プリント配線52を上述のインク非充填電極57A上に位置するように形成し、後にアクチュエータプレート30とカバープレート31とを貼り合わせる際に、プリント配線52とインク非充填電極57Aを接続してもよい。さらに、プリント配線52とインク非充填電極57Aの間に上述したような導電性を有するペーストを設けて、電気的な接続を確実に実施することが好ましい。
また、上記した実施の形態では、図4に示すように、接続部53をインク非充填溝25のうち、溝の並列方向の一方端から2列のインク非充填溝57Aの内側に充填しているが、本発明は、上記した実施の形態に限定されるものではない。例えば、一方端から1列のインク非充填溝55Aに設けるだけにしても良い。また、上述した側壁56Aの天井部分にインク非充填電極57Aを延設する形式であってもよく、接合部53を設ける必要がない形態にすることも可能である。
なお、この形式において、インク非充填溝55を1つ空けてインク非充填溝55Aに接続部53を設けたのは、図4に示すように、最右のチャネル35を吐出溝として動作させるために、最右のチャネル35とインク非充填溝55との間に位置する側壁56が、最右チャネル35側へもインク非充填溝側へも自由に変形することができるようにするためである。すなわち、側壁56の図面右側に位置する溝に導電性ペーストが充填されると、側壁56の動作を妨げることなくインクWを噴射するため、上述の構成を採用している。
その他、本発明の主旨を逸脱しない範囲で、上記した実施の形態における構成要素を周知の構成要素に置き換えることは適宜可能であり、また、上記した変形例を適宜組み合わせてもよい。
本発明の第1の実施の形態を説明するための液体噴射装置の斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を説明するための液体噴射ヘッドの斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を説明するためのヘッドチップの部分斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を説明するためのアクチュエータプレートとカバープレートの部分斜視図である。 本発明の第1の実施の形態を説明するための支持キャップの部分斜視図である。 本発明の第2の実施の形態を説明するためのアクチュエータプレートの部分斜視図である。 本発明の第1の実施の形態の変形例を説明するためのアクチュエータプレートとカバープレートの部分斜視図である。 本発明の第2の実施の形態の変形例を説明するためのアクチュエータプレートの部分斜視図である。
符号の説明
1 インクジェットプリンタ(液体噴射装置)
2 インクジェットヘッド(液体噴射ヘッド)
3 搬送手段
4 移動手段
21 ヘッドチップ
23 制御手段
27 フレキシブルプリント基板
29 接続配線
30 アクチュエータプレート
30a 実装部
30b 貼着面
31 カバープレート
31b 貼着面
33 ノズルプレート
33a ノズル孔
34 チップ本体
35 チャネル(溝部)
36 側壁
37 駆動電極
50 温度センサ
51,151,251,351 引回し配線
55A インク非充填溝
56A 側壁
57A インク非充填電極
P 記録紙(被記録媒体)
W インク(液体)

Claims (12)

  1. 一端側に向けて延設された複数の溝部が間隔をあけて並列に形成されていると共に他端部に外部との電気的な接続をとるための実装部が形成されたアクチュエータプレートと、
    前記アクチュエータプレートに貼着されて前記溝部を覆うカバープレートと、前記アクチュエータプレートの一端面に貼着されていると共に前記複数の溝部にそれぞれ連通するノズル孔が複数形成されたノズルプレートと、を備えるチップ本体、
    及び、前記溝部内に充填された液体の温度を検出する温度センサ、
    を備え、
    前記溝部の側壁に形成された駆動電極に対して前記温度センサの検出値に基づいて決定された大きさの駆動電圧を印圧することで前記側壁を変形させて前記溝部内の圧力を高め、
    該溝部内の液体を前記ノズル孔から吐出させるヘッドチップにおいて、
    前記温度センサは、前記チップ本体の外周面に設置されていると共に、前記チップ本体に形成されて前記実装部まで延設された引回し配線を介して外部に電気的に接続されているとともに、
    前記アクチュエータプレートには、前記複数の溝部の並列方向のいずれか一方側又は両側に該複数の溝部と並列に配列されたインク非充填溝が形成されており、
    該インク非充填溝の側壁に形成されたインク非充填電極によって前記引回し配線の一部が形成されていることを特徴とするヘッドチップ。
  2. 請求項1に記載のヘッドチップにおいて、
    前記引回し配線は、2本平行に配線されていることを特徴とするヘッドチップ。
  3. 請求項1に記載のヘッドチップにおいて、
    前記引回し配線は、前記チップ本体の溝部並列方向の両側にそれぞれ配線されていることを特徴とするヘッドチップ。
  4. 請求項1から3のいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、
    前記引回し配線は、前記実装部に接合されるフレキシブルプリント基板上に形成された接続配線に電気的に接続されていることを特徴とするヘッドチップ。
  5. 請求項4に記載のヘッドチップにおいて、
    前記引回し配線と前記接続配線とは、前記チップ本体の外周面に配設された導電性ペーストからなる第一接続部を介して電気的に接続されていることを特徴とするヘッドチップ。
  6. 請求項1から5のいずれか一項に記載されたヘッドチップにおいて、
    前記温度センサは、前記溝部の長さ方向中央よりもノズルプレート側の位置に配設されていることを特徴とするヘッドチップ。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、
    前記カバープレートに、前記引回し配線の一部を形成するプリント配線が形成されており、
    該プリント配線と前記インク非充填電極とは、前記インク非充填溝に充填される導電性ペーストからなる第二接続部を介して電気的に接続されていることを特徴とするヘッドチップ。
  8. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、
    前記温度センサは、前記カバープレートの前記アクチュエータプレートに対する貼着面の反対側の面に設置されていることを特徴とするヘッドチップ。
  9. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、
    前記温度センサは、前記アクチュエータプレートの前記カバープレートに対する貼着面の反対側の面に設置されていることを特徴とするヘッドチップ。
  10. 請求項1からのいずれか一項に記載のヘッドチップにおいて、
    前記温度センサと前記引回し配線との接続箇所、及び、分断された前記引回し配線の接続箇所のうちの少なくとも一方は、銀ペーストを介して接続されていることを特徴とするヘッドチップ。
  11. 前記複数の溝部に前記液体を導入させるための導入口が形成された請求項1から10のいずれか一項に記載のヘッドチップと、
    前記液体を前記導入口に供給する供給手段と、
    前記温度センサの検出値に基づいて決定された大きさの駆動電圧を前記駆動電極に印加する制御手段と、
    を備えることを特徴とする液体噴射ヘッド。
  12. 被記録媒体を予め決められた搬送方向に搬送する搬送手段と、
    該搬送手段によって搬送された被記録媒体の表面に対して前記ノズル孔が対向する向きに配置された請求項11に記載の液体噴射ヘッドと、
    該液体噴射ヘッドを前記搬送方向に直交する方向に前記被記録媒体に沿って往復移動させる移動手段と、
    を備えることを特徴とする液体噴射装置。
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