JP5269860B2 - 接続用クランプ装置の組付け方法 - Google Patents

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Description

本発明は、管状部材と金属管などとの接続部にストラップバンドを巻いて一定の締付け力で巻締める接続用クランプ装置に係り、とりわけハウジングに対する螺子の後付けが可能となるように改良した接続用クランプ装置の組付け方法に関する。
近年、被締結物であるホースに高耐久性が要求されることから、機械的強度を上げるため、ホースのゴム硬度を高くしたり、ホースに埋設された補強糸を増やしたり、ストラップバンドを樹脂ホースと一体化させた接着複合化構造にするなどしている。このため、通常のゴム製ホースと異なり、ホースに高い締付け力が必要となり、締付けが難しくなってきている。これに使用する接続用クランプ装置として、例えば特許文献1に開示されたホースクリップがある。
このホースクリップでは、ねじ12の止め肩部74がケーシング16の端面エッジ76に係止するスラスト軸受として適用されている。止め肩部74に連続する筒状のピン部分78は、支持部10に係合するラジアル軸受を形成している。
これにより、ケーシング16がスラスト軸受およびラジアル軸受の双方として機能し、内部のねじ12を回転操作可能にしている。
組立て状態のねじ12は、ねじ山30をパーフォレーション部26に係合させて金属バンド18を締付けるため、止め肩部74を端面エッジ76に係止させる方向の引張力を受けている。
この場合、ケーシング16内では、トンネル穴24に対するねじ12の貫通が完全に自由となり、バンド自由端22を挿入したり、引き出したりすることができて、迅速な組立てを可能にしている。
また、ねじ山30がパーフォレーション部26との係合領域から軸方向へ完全に抜け出るため、バンド自由端22の挿脱機能と相俟って迅速な組立ての実現化に寄与している。 なお、ホースクリップの説明上で用いた上記の各名称には、閲読の便宜上、特許文献1で付された符号を引用している。
特表平06−507465号公報
上記のホースクリップでは、スラスト軸受を形成する止め肩部74と端面エッジ76とのがたつきを防止して、金属バンド18に偏移力が加わらないようにするには、止め肩部74および端面エッジ76の加工に高い寸法精度が必要となり、製作コストが増加する虞がある。
同様に、ラジアル軸受を形成するピン部分78および支持部10の加工についても高い寸法精度が必要となるとともに、ケーシング16の内周面に高い真円度が求められて製作コストが増加する虞がある。
また、ケーシング16に作用する力は、捩り力とともに、金属バンド18の径方向に働く力を持っているため、単なる筒状であるフリーカッティング部50から拡大されたケーシング部分58に到る形状は、径方向の力に対して強度的に不利である。一般に筒状の端部にフランジ部が形成された構造は、圧縮力および引張力に対する強度や剛性が優れていることが知られている。
本発明は上記事情に鑑みてなされたもので、その目的は、ハウジングをストラップバンドに取付けた後、螺子をハウジング内に配置することができ、迅速な組付けを実現して生産性の向上に寄与し、しかも螺子やハウジングの加工に高い寸法精度を必要とせず、小型かつ高強度・高剛性でコスト的に有利な接続用クランプ装置の組付け方法を提供することにある。
(請求項1について)
接続用クランプ装置の組付け方法において、有端環状のストラップバンドは被締結物に巻かれるもので、一端部側に筒状のハウジングが接線方向に設けられている。螺子は、ハウジングの一端開口部から挿入されてハウジング内に回転操作可能に配設され、所定のピッチ幅で形成された螺旋歯を有する。
歯列部は、ハウジングの内部を挿通してストラップバンドの一端部側の外側に位置する他端部側に設けられており、ストラップバンドを幅方向に横切り、周方向に対して螺旋歯と噛合う角度を有し、周方向に沿って並列配置されて螺子の螺旋歯に係合する複数の歯部から成る。螺子の回転操作時に他端部側が一端部側に対して相対的に摺動することにより、ストラップバンドが縮径して被締結物を締付ける。
ハウジングの一端開口部には、環状の有端フランジ部が形成されており、その有端フランジ部の全帯域部、あるいは所定の円周角を有する一部の帯域部を螺子のピッチ幅および捩り方向に応じて捩られた螺旋面状に曲成した内周縁部が設けられている。有端フランジ部の内周縁部は、螺旋歯のピッチ幅に挟入されることにより、螺子を螺進退可能に係合させる雌ねじ部として機能する。
螺子を前記ハウジングに配設した後、有端フランジ部の全帯域部、あるいは一部の帯域部を、専用工具により螺旋面状から平坦状に塑性変形して矯正するようにしている。
有端フランジ部の全帯域部あるいは一部の帯域部は、螺子のピッチ幅に応じた螺旋面状に曲成されているので、螺子を有端フランジ部の内周縁部にねじ込むことにより、螺子をハウジング内に螺進させて配置することができる。これにより、ハウジングをストラップバンドに取付けた後、螺子をハウジング内に配置する後付けが可能となり、迅速な組付けを実現して生産性の向上に寄与する。
しかも、螺子の後付けは、有端フランジ部の全帯域部あるいは一部の帯域部を螺旋面状に曲成することで実現するので、螺子やハウジングの加工に高い寸法精度を必要とせずコスト的に有利である。
(請求項について)
有端フランジ部の全帯域部、あるいは一部の帯域部が有する捩り度合を調節することにより、螺子が有端フランジ部の弾性変形を伴いながら有端フランジ部の内周縁部にねじ込まれる構成としている。
この場合、螺子と有端フランジ部との間に生じる圧接力により、螺子を有端フランジ部に強く保持させて螺子が不用意に外れないようにすることができる。
すなわち、螺子のピッチ幅が大きく、かつハウジングの板厚が小さい場合であっても、螺子を有端フランジ部に強く圧接させて螺子の抜止めを図ることができる。
この場合の固定機構は、ハウジングに突部および舌辺部を形成し、一端部側に第1穴部および第2穴部を形成する簡素な構造のため、コスト的に有利であるとともに、ストラップバンドの剛性が増加することを抑制することができる。
また、ストラップバンドを大きな締付け力で被締結物に締付けて、ストラップバンドに大きな引張力を与えても、突部や舌辺部に引張方向への曲げモーメントが生じないため、突部と第1穴部との間および舌辺部と第2穴部との間の隙間が開かず、被締結物に対する巻締め分布を初期の均一な状態に維持し、被締結物からガス冷媒などの循環媒体が漏出する虞がなくなる。
接続用クランプ装置を示す斜視図である(実施例1)。 (a)は接続用クランプ装置の要部を示す縦断面図、(b)は固定機構に関連してストラップバンドの一端部側を示す平面図である(実施例1)。 固定機構に関連してストラップバンドの一端部側とハウジングとを示す分解斜視図である(実施例1)。 図2(a)のN−N線に沿う横断面図である(実施例1)。 (a)〜(c)はストラップバンドの他端部側を二重に折り重ね合わせる工程を示す斜視図である(実施例1)。 (a)はハウジングと螺子とを示す分解図、(b)は(a)のM−M線に沿う横断面図である(実施例1)。 有端フランジ部に螺子をねじ込む過程を示す接続用クランプ装置の要部を示す縦断面図である(実施例1)。 専用工具を用いて有端フランジ部の帯域部を平坦状に塑性変形する態様を示す縦断面図である(実施例1)。 (a)はハウジングと螺子とを示す分解図、(b)は(a)のJ−J線に沿う横断面図である(実施例2)。 接続用クランプ装置の要部を示す縦断面図である(実施例3)。
本発明の接続用クランプ装置の組付け方法について、ハウジングに対する螺子の後付けを可能とする各実施例により具体化する。
〔実施例1の構成〕
本発明の実施例1を図1ないし図8に基づいて説明する。
図1における接続用クランプ装置1は、被締結物であるホース2に高耐久性が要求される近年の事情に鑑み、ホース2のゴム硬度を高くし、かつ機械的強度を上げるため、補強糸を増やすなどしている。このため、ホース2に大きな面圧の巻締め力を締付け力として必要とする場合に好適であり、例えば、過給機付きエンジン(図示せず)であって、空気の充填率を高めるため、圧搾空気を冷却するインタークーラーと吸気管(いずれも図示せず)とを接続する場合に適用される。
接続用クランプ装置1は、ホース2に巻かれる有端環状のストラップバンド3を備えている。ストラップバンド3は、例えばSUS304系のステンレス鋼板などの弾性材により、所望の幅寸法と長さ寸法とを有する帯状に形成されている。以後、ホース2に対するストラップバンド3の「巻締め力」と「締付け力」とは、互いに同一の意味を有する文言とし使用する。
ストラップバンド3の一端部側3Aには、筒状のハウジング4が一端部側3Aの接線方向に取付けられている。ハウジング4は、丸屋根部4aと丸屋根部4aの基底部から延出する両側の取付け辺4b、4cを有する(例えば、図3および図4参照)。
固定機構5は、図2〜図4に示すように、ハウジング4からストラップバンド3にかけて設けられており、ハウジング4の取付け辺4b、4cをストラップバンド3の一端部側3Aに圧接状態に固定するものである。
この固定機構5において、ハウジング4の取付け辺4b、4cである底部4dから外方に突出する突部6が、例えばコイニングなどのハーフシャー手段Qにより形成されている{図2(a)および図3参照}。
底部4dの突部6から遠距離側となる一端部には、ストラップバンド3に沿って僅かに下方傾斜する舌辺部7が延出形成され、底部4dの突部6から近距離側となる他端部には延長辺部4eが延出形成されている。舌辺部7は、後述する螺子8の軸部8bに位置し、一端部側3Aの曲率に応じた弧状に湾曲している。
ストラップバンド3の一端部側3Aには、突部6を嵌合して位置決めする矩形状の第1穴部9が設けられているとともに、第1穴部9と周方向に並列して切起し辺部10aを有する第2穴部10が切起し形成されている{図2(a)、(b)参照}。第2穴部10には、舌辺部7が一端部側3Aの内周面と概ね面一になるように差し込まれている。
底部4dの舌辺部7とは反対側の延長辺部4eは、図2(a)に記号Gで示すように、プロジェクション溶接、抵抗溶接、アーク溶接、シーム溶接、プラズマ溶接あるいはTIG溶接などの取付け手段により一端部側3Aに固定されている。
複数の歯部11aから成る歯列部11は、図2(a)および図4に示すように、ハウジング4の内低部を挿通してストラップバンド3の一端部側3Aの外部に位置する他端部側3Bに設けられている。歯部11aは、スリット状を成してストラップバンド3を幅方向Wに横切り、周方向に対して螺旋歯8sと噛合う角度を有し、周方向に沿って並列配置されている。
ストラップバンド3の他端部側3Bは、他端部側3Bを二重に折り重ね合わせて一体的に固定した第1側部3aと第2側部3bから成る端折り帯部3Cを形成している。歯列部11も折り重ね合わせることにより、第1側部3aの歯部11aと第2側部3bの歯部11aとは、厚み方向に連通するように対向している{図5(a)〜(c)参照}。これにより、端折り帯部3Cの第2側部3bが、ストラップバンド3の一端部側3A上に摺接するように位置する。
他端部側3Bを折り重ねて一体的に固定する固定手段3Eとして、図2(a)に示すように、第1側部3aの先端部に、例えばバーリング加工により形成したバリ部3cを設け、第2側部3bに取付け穴部3dをバリ部3cに対応させて形成している。バリ部3cは取付け穴部3dに圧入、あるいはかしめにより取付けられ、第1側部3aを第2側部3bと一体的に固定する。図1では、便宜上の観点から固定手段3Eを省いている。
なお、以後の説明では、一端部側3Aおよび他端部側3Bの文言について、ストラップバンド3の形容を省いてそのまま用いる。
螺子8は、図2(a)に示すように、ハウジング4の一端開口部4fから挿入されてハウジング4内に回転操作可能に配設され、歯列部11の歯部11aに対応する所定のピッチ幅Hで形成された螺旋歯8sを有する。螺子8の螺旋歯8sは、他端部側3Bの周方向に対して所定の角度で歯部11aに噛合うため、第1側部3aの歯部11aから第2側部3bの歯部11aの一部にわたって係合している。
ハウジング4の一端開口部4fには、図6(a)に示すように、丸屋根部4aと概ね垂直方向R1の環状面を有する有端フランジ部12が一体に形成されている。環状の有端フランジ部12は、始端部12sから終端部12tの全帯域のうち一部の帯域部12Bを例えば60度の円周角θで捩られた螺旋面状に曲成されている。
すなわち、帯域部12Bは、始端部12sから中途端部12mにわたって設けられており、螺子8のピッチ幅Hおよび捩り方向R2に応じた螺旋面を成し、ハウジング4の外側部に位置する。
有端フランジ部12における内周縁部12Aの内径は、螺子8の有効径に見合った寸法に設定されており、有端フランジ部12の内周縁部12Aは、螺子8の螺旋歯8sを螺進退可能に係合させる雌ねじ部として機能する{図6(b)参照}。
この場合、内周縁部12Aの厚みTは、螺旋歯8sのピッチ幅Hに応じた寸法に設定されており、螺子8の回転操作に伴って、螺旋歯8sがピッチ幅Hで内周縁部12Aを挟入して、内周縁部12Aの内外縁を摺動するようになっている。
なお、図6(a)における螺旋歯8sの条数は、閲読の便宜上の観点から図2のものより多く設けている。後述する実施例2の図9に示す螺旋歯8sも同様である。
ハウジング4を一端部側3Aに固定機構5により取付けた後、図7に接続用クランプ装置の組付け方法として示すように、螺子8の螺旋歯8sを軸部8bの先端から有端フランジ部12の内周縁部12Aにねじ込むことにより、螺子8をハウジング4内に螺進させて組付け、螺子8の螺旋歯8sを歯部11aに係合させる(図2および図4参照)。
これに伴い、軸部8bの先端がハウジング4の他端開口部に設けた曲成リング部4gへ回転可能に挿入されて支持される。
螺子8をハウジング4に組付けた後、図8に示すように、プレス部13aと保持部13bから成る専用工具13を用い、螺子8の頭部8aおよびハウジング4の曲成リング部4gをプレス部13aと保持部13bとの間に挟む。
ついで、図示しない型締め機構を用いて、プレス部13aを保持部13bに近づける方向Sに圧縮変位させる。これにより、有端フランジ部12の帯域部12Bは、頭部8aを介してハウジング4の内方に指向する外力を受け、螺旋面状から平坦状に塑性変形して矯正される。これに伴い、螺子8の頭部8aが有端フランジ部12の外表面に圧接し、その内周縁部12Aは、雌ねじ部を形成しない曲成前の状態になる。
ホース2に対する螺子8の締付け工程で、螺子8を図1の矢印Y方向に回転操作すると、螺旋歯8sが歯列部11の歯部11aを押圧摺動し、他端部側3Bが一端部側3Aに対して図1の矢印Z方向に相対的に摺動することにより、ストラップバンド3が縮径してホース2を巻締める。
ストラップバンド3の縮径変位に伴い、切起し辺部10aが他端部側3Bにより押し下げられて舌辺部7を押圧し、一端部側3Aに対する取付け辺4b、4cの圧接状態を強化して全体の安定化を図る。
〔実施例1の効果〕
上記構成の有端フランジ部12の帯域部12Bは、螺子8のピッチ幅Hに応じた螺旋面状に曲成されているので、螺子8を有端フランジ部12の内周縁部12Aにねじ込むことにより、螺子8をハウジング4内に螺進させて配置することができる。
これにより、ハウジング4をストラップバンド3に取付けた後、螺子8をハウジング4内に配置する後付けが可能となり、迅速な組付けを実現して生産性の向上に寄与する。
しかも、螺子8の後付けは、有端フランジ部12の帯域部12Bを螺旋面状に曲成することで実現するので、螺子8やハウジング4の加工に高い寸法精度を必要とせず、かつ小型で高強度・高剛性となってコスト的に有利である。
これに関連して言及すれば、有端フランジ部が螺旋面状でなく、平坦状をなす従来のものでは、螺子を有端フランジ部の内周縁部へ強制的にねじ込み、ハウジング内に押し込むことも可能ではある。
しかしながら、螺子の螺旋歯は、所定のピッチ幅を必要とし、そのピッチ幅を過度に大きくできないため、有端フランジ部の厚み、ひいてはハウジングの厚みを一定以上に大きくすることが困難であった。このため、ハウジングの寸法を増やさず、厚みだけを大きくしてハウジングの剛性を高めることが不可能であった。
この点、実施例1では、有端フランジ部12の帯域部12Bを螺旋面状に曲成しているので、有端フランジ部12の厚みを大きくしても、螺子8を有端フランジ部12に支障なく円滑にねじ込むことができる。
これにより、有端フランジ部12の厚み、ひいてはハウジング4の厚みを大きくすることが可能となるため、ハウジング4の外径寸法を増やさず、厚みだけを大きくしてハウジング4の剛性を高めることができる。
この一方、厚みの大きな有端フランジ部12を保持するためには、螺子8における螺旋歯8sのピッチ幅Hを大きくすることが考えられる。
しかしながら、螺旋歯8sのピッチ幅Hを大きくすることは、歯部11aに対する噛合数を減らすことに繋がり、ホース2に対するストラップバンド3の使用径が50mm以下になると、噛合数の減少により応力が過大となり、ストラップバンド3の歯列部11(噛合部)が変形したり、歯部11aに対する螺旋歯8sの静止摩擦角度を超えたりして、ストラップバンド3に緩みが生じ、ホース2への締付け力を大きくできない不都合がある。 このため、螺旋歯8sのピッチ幅Hを大きくするには限界があり、有端フランジ部12の厚みを大きくする方途が限られていた。
また、螺子8と有端フランジ部12との螺合構造として、螺子8のピッチ幅Hが大きく、かつハウジング4の板厚が小さい場合、螺子8が緩められると、有端フランジ部12から外れてしまう虞がある。
この場合、有端フランジ部12の帯域部12Bの捩り度合いなどを調節し、有端フランジ部12の弾性変形を伴わせながら螺子8を有端フランジ部12にねじ込むことができる。この際、螺子8と有端フランジ部12との間に生じる圧接力により、螺子8を有端フランジ部12に強く保持させて螺子8が不用意に外れないようにすることができる。
すなわち、螺子8のピッチ幅Hが大きく、かつハウジング4の板厚が小さい場合であっても、螺子8を有端フランジ部12に強く圧接させて螺子8の抜止めを図ることができる。
螺子8をハウジング4に組付けた後、有端フランジ部12の帯域部12Bは、図8に示す専用工具13により塑性変形を受けて螺旋面状から平坦状に矯正されるので、螺子8の頭部8aは有端フランジ部12に圧接して密着し、両者の間に隙間Vgがなくなり、螺子8の組付け状態を良好にする。
ここで、他端部側3Bに言及すれば、通常の場合、他端部側3Bは、歯列部11を形成している上に、螺子8の螺旋歯8sが歯列部11に係合して変形力を受けるので、他端部側3Bの強度を補う必要がある。
実施例1では、他端部側3Bを二重に折り重ね合わせて一体的に固定しているので、端折り帯部3Cの厚みが大きくなり、他端部側3Bを簡単な構成で補強することができる。 しかも、他端部側3Bの補強は、他端部側3Bのみを二重に折り重ね合わせることで実現するので、ストラップバンド3における全体の剛性が急増することがなく、良好な柔軟性を保持することができる。
一般に、歯列部11を強化するには、ストラップバンド3の歯列部11に対応する帯長部分を厚くすることが考えられる。ところが、ストラップバンド3を製作する圧延工程で帯長部分のみを厚手に設定することは困難であり、仮にそれを可能にしたとしても製作工程が複雑化し、生産性が低下してコスト的に不利となる事情がある。
この観点に鑑み、ストラップバンド3の他端部側3Bを二重に折り重ね合わせて一体的に固定することは、ストラップバンド3の厚みを小さくしつつ、歯列部11を有する他端部側3Bを補強する上で巧妙かつ優れた手段である。
ハウジング4をストラップバンド3の一端部側3Aに取付けるため、固定機構5を設けたが、固定機構5は、ハウジング4に突部6および舌辺部7を形成し、一端部側3Aに第1穴部9および第2穴部10を形成する簡素な構造のため、コスト的に有利であるとともに、ストラップバンド3の剛性が増加することを抑制することができる。
取付け辺4b、4cを一端部側3Aに形成した膨出部に装着する構成であると、ストラップバンド3の締付け時に、膨出部の両辺縁部が引張力を受け、引張方向の曲げモーメントにより左右に拡開変形し、取付け辺4b、4cと膨出部との間に隙間が開いてホース2に対する巻締め分布が不均一になり、部分的に面圧が低下したホース2からガス冷媒などの循環媒体が漏出する虞がある。
これに対して、実施例1では、突部6を第1穴部9に嵌め込み、舌辺部7を第2穴部10に差し込む構成のため、ストラップバンド3を大きな締付け力でホース2に締付けて、ストラップバンド3に大きな引張力を与えても、突部6や舌辺部7に引張方向の曲げモーメントが生じないため、突部6と第1穴部9との間および舌辺部7と第2穴部10との間の隙間が開かず、ホース2に対する巻締め分布を初期の均一な状態に維持し、ホース2からガス冷媒などの循環媒体が漏出する虞がなくなる。
〔実施例2〕
図9は本発明の実施例2を示す。実施例2が実施例1と異なるところは、図9(a)に円周角度φで示すように、有端フランジ部12の全帯域部12Cを螺旋面状に形成したことである{図9(b)参照}。すなわち、全帯域部12Cは、始端部12sから終端部12tの全周にわたって設けられており、螺子8のピッチ幅Hおよび捩り方向R2に応じた螺旋面を成し、ハウジング4の外側部に位置する。
この場合、有端フランジ部12の全帯域部12Cが螺旋面状のため、有端フランジ部12に対する螺子8のねじ込み操作が円滑かつ迅速になり、螺子8の組付け作業を素早く終了させることができる。
なお、有端フランジ部12の径寸法、径方向の幅寸法および円周長は所望に設定することができ、円周角度φは、螺子8の有効径やねじ山寸法などを考慮した一例として、比較的大きな160度〜200度の角度範囲に設定してもよい。
〔実施例3〕
図10は本発明の実施例3を示す。実施例3が実施例1と異なるところは、ストラップバンド3の他端部側3Bを二重に折り重ね合わせず、一重のまま一端部側3Aに沿って延出させたことである。このように構成しても、螺旋面状を成す有端フランジ部12については、実施例1と同様な効果が得られる。
(変形例)
(a)実施例1におけるストラップバンド3は、SUS304系のステンレス鋼板に代わって、強化合成樹脂、銅板または各種の金属合金により形成してもよい。ハウジング4は円筒状に限らず、三角筒状、四角筒状、五角筒状あるいは多角筒状にしてもよい。
(b)ハウジング4は一端部側3Aの接線方向に取付けたが、幾何学的な正確さは必要でなく、接線方向に対する多少のずれは許容範囲であり、実用上の観点から接線方向であればよい。
(c)有端フランジ部12における内周縁部12Aの内径は、螺子8の有効径に見合った寸法に設定したが、内周縁部12Aの内径は螺子8の有効径よりも一定の許容幅内で大小にずれてもよく、要は螺子8が内周縁部12Aに対して回転可能に噛合えばよい。
(d)固定機構5において、突部6を嵌合して位置決めする第1穴部9は、内外に貫通しない窪みとしての底付穴であってもよい。
突部6および第1穴部9は互いに同一の形状である限り矩形状の他、三角形、円形、方形あるいは五角形、六角形あるいは多角形であってもよい。
(e)実施例1における第1側部3aと第2側部3bとは、固定手段3Eに代わって各種の溶接(抵抗溶接、プロジェクション溶接、アーク溶接、TIG溶接、プラズマ溶接)などの取付手段を用いて両者を固定するようにしてもよい。
(f)実施例1における帯域部12Bの円周角度θは、一例として60度に設定したが、螺子8との螺合関係から45度〜300度の角度範囲、好ましくは90度〜250度の角度範囲に設定してもよい。
(g)さらに、帯域部12Bの円周角度θに言及すれば、円周角度θは45度〜300度や90度〜250度の角度範囲に限らず、螺子8と帯域部12Bとの螺合関係をはじめ、取付け状態や使用対象などの環境条件により随意の角度に定めてもよい。
実施例2では、有端フランジ部12における全帯域部12Cの円周角度φを一例として160度〜200度の角度範囲に設定したが、この円周角度φについても上記の環境条件に応じて随意の角度に設定してもよい。
(h)実施例3における固定機構5は省いて、ハウジング4の取付け辺4b、4cを直接かしめや各種の溶接などの固定手段により一端部側3Aに取付けてもよい。
(i)実施例1〜3において、螺子8の軸部8bは鼓状に形成し、軸部8bをストラップバンド3の周方向に沿い易くするとともに、歯部11aに対する螺旋歯8sの係合数を増やしてもよい。
接続用クランプ装置のストラップバンドによれば、有端フランジ部は、螺子のピッチ幅に基づいて螺旋面状に曲成されているので、螺子を有端フランジ部にねじ込むことにより、螺子をハウジング内に螺進させて配置することができる。すなわち、ハウジングをストラップバンドに取付けた後、螺子をハウジング内に取付ける後付けが可能となり、迅速な組付けを実現して生産性の向上に資する。優れた巻締め機能に関係業者の需要が喚起されて、関連部品などの流通を介して機械業界に適用することができる。
1 接続用クランプ装置
2 ホース(被締結物)
3 ストラップバンド
3a 第1側部
3b 第2側部
3A ストラップバンドの一端部側
3B ストラップバンドの他端部側
3C 端折り帯部
4 ハウジング
4b、4c ハウジングの取付け辺
4d ハウジングの底部
4f ハウジングの一端開口部
5 固定機構
6 突部
7 舌辺部
8 螺子
8a 螺子の頭部
8b 螺子の軸部
8s 螺旋歯
9 第1穴部
10 第2穴部
10a 切起し辺部
11 歯列部
11a 歯部
12 有端フランジ部
12A 有端フランジ部の内周縁部(雌ねじ部)
12B 有端フランジ部の帯域部
12C 有端フランジ部の全帯域部
13 専用工具
H 螺子のピッチ幅
R2 螺子の捩り方向
W ストラップバンドの幅方向
θ 帯域部の円周角度
φ 全帯域部の円周角度

Claims (2)

  1. 一端部側で前記一端部側の接線方向に筒状のハウジングを設けて被締結物に巻かれる有端環状のストラップバンドと、
    前記ハウジングの一端開口部から挿入されて前記ハウジング内に回転操作可能に配設され、所定のピッチ幅で形成された螺旋歯を有する螺子と、
    前記ハウジングの内部を挿通して前記ストラップバンドの前記一端部側の外側に位置する他端部側に設けられ、前記ストラップバンドを幅方向に横切り、周方向に対して螺旋歯と噛合う角度を有し、周方向に沿って並列配置されて前記螺子の螺旋歯を係合させる複数の歯部から成る歯列部とを備え、
    前記螺子の回転操作時に前記他端部側が前記一端部側に対して相対的に摺動することにより、前記ストラップバンドが縮径して前記被締結物を締付ける接続用クランプ装置の組付け方法において、
    前記ハウジングの前記一端開口部に環状の有端フランジ部を形成し、前記有端フランジ部の全帯域部、あるいは所定の円周角を有する一部の帯域部を前記螺子のピッチ幅および捩り方向に応じて捩られた螺旋面状に曲成し、前記有端フランジ部の内周縁部が前記螺旋歯の前記ピッチ幅に挟入されることにより、前記有端フランジ部の内周縁部が前記螺子を螺進退可能に係合させる雌ねじ部として機能し
    前記螺子を前記ハウジングに配設した後、前記有端フランジ部の前記全帯域部、あるいは前記一部の帯域部を、専用工具により螺旋面状から平坦状に塑性変形して矯正するようにしたことを特徴とする接続用クランプ装置の組付け方法
  2. 前記有端フランジ部の前記全帯域部、あるいは前記一部の帯域部が有する捩り度合を調節することにより、前記螺子は前記有端フランジ部の弾性変形を伴いながら前記有端フランジ部の前記内周縁部にねじ込まれることを特徴とする請求項1に記載の接続用クランプ装置の組付け方法
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