JP5269679B2 - 燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム - Google Patents
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Description
原燃料である都市ガスやLPガスには、漏洩保安を目的とする付臭剤としてメルカプタン類、スルフィド類、あるいはチオフェン類などの硫黄化合物が付臭剤として添加されている。また、ガソリンや灯油などには、原油からの精製プロセスで脱硫されなかった微量の硫黄化合物が含まれている。
原燃料中に炭素数6以上の高級炭化水素が含まれていると、水蒸気改質器が約400℃以下の低温で、改質反応が起っていないときは、当該高級炭化水素が分解されずに水蒸気改質器内の改質触媒表面に付着、吸着して、改質触媒の性能低下が生じる。このことから、水蒸気改質器が低温で、改質反応が起っていないときは、高級炭化水素は、硫黄化合物の場合と同じく、水蒸気改質器へ導入する前に予め除去しておく必要がある。
それらの先行技術のほか、原燃料中の硫黄化合物の除去については各種方法、システムが採られている。ところが、硫黄化合物に関して、燃料電池用の水蒸気改質器において、原燃料の水蒸気改質反応に用いる原料水は、濾材やイオン交換樹脂を用いて精製してはいるものの、濾材やイオン交換樹脂などにトラブルが生じた場合には、硫黄分が改質触媒に流入してしまう恐れがある。
原燃料を改質器系の水蒸気改質器に供給する導管に硫黄化合物吸着剤充填容器と高級炭化水素吸着剤充填容器を配置するとともに、
改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、且つ、
前記水蒸気改質器の温度の高低に応じて原燃料の流路を硫黄化合物吸着剤充填容器または高級炭化水素吸着剤充填容器へ切替えるようにしてなることを特徴とする。
より詳しくは、本発明(1)は、
燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムであって、
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、他方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管と前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料を前記高級炭化水素吸着剤充填容器へ通して高級炭化水素を吸着除去し、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て、改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなる
ことを特徴とする。
(A)原燃料の導管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、前記硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て、高級炭化水素吸着剤充填容器を経ずに、改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなることを特徴とする。
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置するとともに、前記一方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(B)前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管を連結して、当該連結管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を、高級炭化水素吸着剤充填容器を経ずに、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなることを特徴とする。
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に順次、硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器を配置するとともに、前記他方の分岐管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記一方の分岐管に配置した高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管に配置した硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなることを特徴とする。
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に順次、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、前記他方の分岐管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記一方の分岐管に配置した硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管に配置した硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなることを特徴とする。
(A)原燃料の導管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、当該硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管を連結して、当該連結管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、当該硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て、改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなることを特徴とする。
前記一体型多重円筒式水蒸気改質器が
(a)円筒状容器内に改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化して配置し、改質触媒層、CO変成触媒層を経た改質ガスに空気を混合した後、CO除去触媒層に供給するようにし、
(b)CO変成触媒層とCO除去触媒層との間に、1個の改質ガス流通孔を有する第1の仕切板と1個の改質ガス流通孔を有する第2の仕切板との2枚の仕切板を配置し、
(c)前記第1の仕切板及び前記第2の仕切板は、第1の仕切板とCO変成触媒層との間、第1の仕切板と第2の仕切板との間、第2の仕切板とCO除去触媒層との間に、それぞれ間隔を置いて配置され、
(d)前記第1の仕切板の改質ガス流通孔と前記第2の仕切板の改質ガス流通孔とが周方向に反対側に位置するように配置してなる一体型多重円筒式水蒸気改質器であり、且つ、
(e)前記改質触媒層の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなることを特徴とする。
本発明(7)は、参考発明である。
(A)前記第1の仕切板の改質ガス流通孔と前記第2の仕切板の改質ガス流通孔とが周方向に180±10°の範囲で反対側に位置するように配置する。
(B)前記CO変成触媒層を経た改質ガスに混合する空気供給管を、一体型多重円筒式水蒸気改質器の上方から順次、CO除去触媒層用支持板、前記第2の仕切板、前記第1の仕切板を貫通して配置し、前記空気供給管の空気放出用開口を前記CO変成触媒層と前記第1の仕切板との間に臨ませる。
(C)前記CO変成触媒層を経た改質ガスに混合する空気供給管を、一体型多重円筒式水蒸気改質器の上方から順次、CO除去触媒層用支持板、前記第2の仕切板を貫通して配置し、前記空気供給管の空気放出用開口を前記第1の仕切板と前記第2の仕切板との間に臨ませる。
(a)本発明(1)〜(6)によれば、原燃料中に含まれている炭素数6以上の高級炭化水素を、水蒸気改質器が低温で改質反応が起っていないときに除去することにより、当該高級炭化水素が分解されずに水蒸気改質器内の改質触媒表面に付着、吸着することを無くし、改質触媒の性能低下を防止することができる。
(b)本発明(1)〜(6)によれば、水蒸気改質器が高温で改質反応が起っているときは、硫黄化合物のみを除去することにより、高級炭化水素吸着剤の使用量を抑制することができる。
(c)従来技術においては、低温で改質反応が起っていないときだけではなく、高温で改質反応が起っているときをも含めて、すべての運転様式、運転方式にわたって高級炭化水素をも吸着しているため、大量の吸着剤が必要となり、装置の大型化や吸着剤のコスト増となっていたが、本発明(1)〜(6)によれば、上記(a)〜(b)の効果により、吸着剤の使用量を少なくし、全体的に前処理システムの大容量化を抑えて低コストすることができる。
(d)本発明(1)〜(6)によれば、(a)〜(d)の効果により、メンテナンスフリーな燃料電池の燃料水素製造用原燃料の前処理システムとすることができる。
(e)本発明(1)〜(6)において、制御要素として時間または原燃料の流量を利用することにより、その制御機構をさらにシンプル化することができる。
(f)本発明(1)〜(7)によれば、原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置したことにより、該混合流中の硫黄分を極微量にまで除去するので、硫黄分による改質触媒の被毒を長期間にわたり防止することができる。
(g)本発明(7)によれば、改質触媒層中の改質触媒を長期間にわたり硫黄分による被毒を防止し、その劣化を防止することができる。これにより、メンテナンスフリーな燃料電池の燃料水素製造用一体型多重円筒式水蒸気改質器とすることができる。
本発明の燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムは、水蒸気改質器を含む水素製造装置、または、水蒸気改質器、CO変成器及びCO酸化器を含む水素製造装置、すなわち、それら機器を含む改質器系の前段に配置する。
そして、燃料電池の燃料である水素製造用の原燃料から硫黄化合物、高級炭化水素を除去するための前処理システムである。そのうち、水蒸気改質器を含む水素製造装置は燃料電池がSOFCの場合に使用され、水蒸気改質器、CO変成器及びCO酸化器を含む水素製造装置は燃料電池がPEFCの場合に使用される。
本発明における硫黄化合物吸着剤充填容器は、容器に硫黄化合物吸着剤を充填することで構成される。硫黄化合物吸着剤により、原燃料に含まれるメルカプタン類、サルファイド類、あるいはチオフェン類などの硫黄化合物、あるいは原油由来の硫黄化合物を吸着除去する。硫黄化合物吸着剤としては活性炭、金属化合物、ゼオライト、金属担持のゼオライト(ゼオライトにAg、Cu、Zn、Fe、Co、Niなどの金属を担持したもの)、その他各種あるが、いずれも使用される。
本発明における高級炭化水素吸着剤充填容器は、容器に高級炭化水素吸着剤を充填することで構成される。高級炭化水素吸着剤としては、炭素数6以上の炭化水素、特に炭素数6〜9の炭化水素、例えばヘキサン(含:その異性体)、シクロヘキセン、ヘプタン(含:その異性体)、オクタン(含:その異性体)、ノナン(含:その異性体)を選択的に吸着する吸着剤であれば特に限定はないが、その好ましい例として金属担持のゼオライトや添着活性炭(=金属または臭素を担持した活性炭)が挙げられる。
ここで、硫黄化合物吸着剤充填容器に充填する硫黄化合物吸着剤の硫黄化合物吸着性、高級炭化水素吸着剤充填容器に充填する高級炭化水素吸着剤の高級炭化水素吸着性について、その実測例を示すと表1〜2のとおりである。測定条件は以下のとおりとした。
本発明においては、改質器系における水蒸気改質器における改質触媒の前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を完全に乃至極微量にまで脱硫するガード触媒部を配置する。ガード触媒部に配置する硫黄化合物吸着剤としては、温度約350℃から約450℃で原燃料と水蒸気の混合流中の硫黄分を極微量にまで除去する性能を有する硫黄化合物吸着剤を使用する。
実験例2では、ガード触媒部の脱硫剤の硫黄吸着量について評価する実験を行った。脱硫剤として、Cu−Zn系脱硫剤〔直径1.4〜1.0mmに整粒:ズードケミー触媒社製、MDC−7(商品名)〕を使用した。当該Cu−Zn系脱硫剤10cm3を円筒状容器内に充填し、円筒状容器は外周から加熱するようにした。
実験例3では、実験例2で使用したのと同じCu−Zn系脱硫剤〔直径1.4〜1.0mmに整粒:ズードケミー触媒社製、MDC−7(商品名)〕を予め、つまり試験前に、水蒸気を含む窒素雰囲気で熱処理したものを使用した点を除き、実験例2と同じ条件で試験した。表4に、事前熱処理条件、その結果を示している。
実験例2〜3において、破過基準の15ppbに至るまでの間に極微量の硫黄がCu−Zn系脱硫剤からリークしている可能性が考えられるが、分析の定量下限の制約から、直接硫黄濃度を測定することはできない。Cu−Zn系脱硫剤からリークする硫黄量は極微量(10ppb以下)であるが、分析の定量下限の制約から、直接硫黄濃度を測定することはできない。ここで、脱硫剤の後段に改質触媒を配置して長時間の試験を行い、改質触媒に付着した硫黄量を分析することでリーク硫黄濃度を測定する手法(特許第2683531号公報)が知られている。
本発明(1)の燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムにおいては、原燃料を改質器系の水蒸気改質器に供給する導管に硫黄化合物吸着剤充填容器と高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、且つ、改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置する。そして、水蒸気改質器の温度の高低に応じて原燃料の流路を硫黄化合物吸着剤充填容器または高級炭化水素吸着剤充填容器へ切替えるようにする。
上記構成において、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器82、予熱器T、ガード触媒部Gを経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。
水蒸気改質器の改質部の温度が約400℃に下がった時点から前処理システムの停止終了までの間については後述〈運転停止時以降の態様〉のとおりである。
改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になった時点、すなわち、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が一方の分岐管へ流れるように切替え弁83を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器81を経て改質器系の水蒸気改質器に供給し、併せて、開閉弁86を開に切替えて、水を原燃料に混合して混合流とし、予熱器T、ガード触媒部Gを経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。
燃料電池の運転停止に伴う燃料水素の製造停止開始時には、開閉弁86を閉にして水の供給も停止する。これにより、その時点から水蒸気改質器の改質部で改質反応が起ることはないが、改質器系内に滞留するガスによる改質触媒等への悪影響を回避するために、その滞留ガスをパージ用のガスによりパージする必要がある。パージ用のガスつまりパージガスとしては窒素などの不活性ガスのほか、原燃料も使用される。この点、本発明(2)〜(6)の態様についても同様である。
以上のように、“前処理システムの起動開始→燃料水素の製造開始→水蒸気改質器、燃料電池の通常運転→燃料電池の停止→前処理システムの停止開始(水蒸気改質器の改質部への水の供給停止=燃料水素の製造停止)→前処理システムの停止終了”と言うように進む各操作中、原燃料及び水蒸気の混合流が水蒸気改質器へ流れている限り、その混合流はガード触媒部Gを通ることになる。これにより、原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分は改質触媒に流入する前に完全ないし極微量にまで除去されるので、長期間にわたり改質触媒は硫黄分による被毒が防止される。
図3は、本発明(2)の燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムを説明する図である。図3(a)はその起動時、停止時を示し、図3(b)はその運転時を示している。図3中、改質器系については、図1に示すように水蒸気改質器、CO変成器及びCO除去器が原燃料及び水蒸気の混合流の流れ方向でみてこの順序に配置される。
上記構成において、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器81、高級炭化水素吸着剤充填容器82を経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。
改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になった時点、すなわち、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が他方の分岐管へ流れるように切替え弁83を操作し、高級炭化水素吸着剤充填容器82を経ずに、原燃料供給管に流れるようにし、併せて開閉弁86を開に切替える。これにより原燃料と水の混合流を予熱器Tで加熱し、原燃料と水蒸気の混合流を改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。この状態を停止時に至るまで続ける。そのように通常運転時には、高級炭化水素吸着剤充填容器82を経ずに、硫黄化合物吸着剤充填容器81のみを利用する。
燃料電池の運転停止に伴う燃料水素の製造停止開始時には、開閉弁86を閉にして水の供給も停止する。このため、その時点から水蒸気改質器の改質部で改質反応が起ることはないが、改質器系内に滞留するガスによる改質触媒等への悪影響を回避するために、その滞留ガスをパージガスによりパージする。パージガスとして前処理システムに供給していた原燃料を利用する場合には、原燃料を前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器81、高級炭化水素吸着剤充填容器82を経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。
以上のように、前処理システムの起動開始時から停止終了までの各操作中、原燃料及び水蒸気の混合流が水蒸気改質器へ流れている限り、その混合流はガード触媒部Gを通ることになる。これにより、その混合流中の硫黄分は改質触媒に流入する前に完全乃至極微量にまで除去されるので、改質触媒は硫黄分による被毒が防止され、長期間にわたり劣化することがない。
図4は、本発明(3)の燃料電池の燃料水素製造用原燃料の前処理システムを説明する図である。図4(a)は起動時、停止時を示し、図4(b)は運転時を示している。
上記構成において、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器82、硫黄化合物吸着剤充填容器81を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにする。この状態を改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になるまで続ける。この間、開閉弁86は閉とする。
改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になった時点、すなわち、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を、高級炭化水素吸着剤充填容器82を経ずに、硫黄化合物吸着剤充填容器81を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、併せて開閉弁86を開に切替える。
燃料電池の運転停止に伴う燃料水素の製造停止開始時には、開閉弁86を閉にして水の供給も停止する。このため、その時点から水蒸気改質器の改質部で改質反応が起ることはないが、改質器系内に滞留するガスによる改質触媒等への悪影響を回避するために、その滞留ガスをパージガスによりパージする。パージガスとして前処理システムに供給していた原燃料を利用する場合には、原燃料を前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器82、硫黄化合物吸着剤充填容器81を経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。
以上のように、前処理システムの起動開始時から停止終了までの各操作中、原燃料及び水蒸気の混合流が水蒸気改質器へ流れている限り、その混合流はガード触媒部Gを通ることになる。これにより、その混合流中の硫黄分は改質触媒に流入する前に完全乃至極微量にまで除去されるので、改質触媒は硫黄分による被毒が防止され、長期間にわたり劣化することがない。
図5は、本発明(4)の燃料電池の燃料水素製造用原燃料の前処理システムを説明する図である。図5(a)は起動時、停止時を示し、図5(b)は通常運転時を示している。
上記構成において、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器81a、高級炭化水素吸着剤充填容器82を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにする。この状態を改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になるまで続ける。この間、開閉弁86は閉とする。
改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になった時点、すなわち、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、前記切替え弁83を原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように切替え、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器81bを経て改質器系の水蒸気改質器に供給する。併せて開閉弁86を開に切替える。
燃料電池の運転停止に伴う燃料水素の製造停止開始時には、開閉弁86を閉にして水の供給も停止する。このため、その時点から水蒸気改質器の改質部で改質反応が起ることはないが、改質器系内に滞留するガスによる改質触媒等への悪影響を回避するために、その滞留ガスをパージガスによりパージする。パージガスとして前処理システムに供給していた原燃料を利用する場合には、原燃料を前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器81a、高級炭化水素吸着剤充填容器82を経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。このように、原燃料を必ず高級炭化水素吸着剤充填容器82を経由して通すようにする。
以上のように、前処理システムの起動開始時から停止終了までの各操作中、原燃料及び水蒸気の混合流が水蒸気改質器へ流れている限り、その混合流はガード触媒部Gを通ることになる。これにより、その混合流中の硫黄分は改質触媒に流入する前に完全乃至極微量にまで除去されるので、改質触媒は硫黄分による被毒が防止され、長期間にわたり劣化することがない。
図6は、本発明(5)の燃料電池の燃料水素製造用原燃料の前処理システムを説明する図である。図6(a)は起動時、停止時を示し、図6(b)は運転時を示している。
上記構成において、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器82、硫黄化合物吸着剤充填容器81aを経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにする。この状態を改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になるまで続ける。この間、開閉弁86は閉とする。
改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になった時点、すなわち、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、前記切替え弁83を原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように切替え、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器81bを経て改質器系の水蒸気改質器に供給する。併せて開閉弁86を開に切替える。
燃料電池の運転停止に伴う燃料水素の製造停止開始時には、開閉弁86を閉にして水の供給も停止する。このため、その時点から水蒸気改質器の改質部で改質反応が起ることはないが、改質器系内に滞留するガスによる改質触媒等への悪影響を回避するために、その滞留ガスをガスによりパージする必要がある。パージガスとして前処理システムに供給していた原燃料を利用する場合には、原燃料を前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器82、硫黄化合物吸着剤充填容器81aを経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。このように、原燃料を必ず高級炭化水素吸着剤充填容器82を経由して通すようにする。
以上のように、前処理システムの起動開始時から停止終了までの各操作中、原燃料及び水蒸気の混合流が水蒸気改質器へ流れている限り、その混合流はガード触媒部Gを通ることになる。これにより、その混合流中の硫黄分は改質触媒に流入する前に完全乃至極微量にまで除去されるので、改質触媒は硫黄分による被毒が防止され、長期間にわたり劣化することがない。
図7は、本発明(6)の燃料電池の燃料水素製造用原燃料の前処理システムを説明する図である。図7(a)は起動時、停止時を示し、図7(b)は運転時を示している。
上記構成において、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器81a、高級炭化水素吸着剤充填容器82、硫黄化合物吸着剤充填容器81bを経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにする。この状態を改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になるまで続ける。この間、開閉弁86は閉とする。
改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温になった時点、すなわち、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器81a、硫黄化合物吸着剤充填容器81bを経て、改質器系の水蒸気改質器に供給する。併せて開閉弁86を開に切替える。
燃料電池の運転停止に伴う燃料水素の製造停止開始時には、開閉弁86を閉にして水の供給も停止する。このため、その時点から水蒸気改質器の改質部で改質反応が起ることはないが、改質器系内に滞留するガスによる改質触媒等への悪影響を回避するために、その滞留ガスをガスによりパージする必要がある。パージガスとして前処理システムに供給していた原燃料を利用する場合には、原燃料を前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁83を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器81a、高級炭化水素吸着剤充填容器82、硫黄化合物吸着剤充填容器81bを経て改質器系の水蒸気改質器の改質部に供給する。このように、原燃料を必ず高級炭化水素吸着剤充填容器82を経由して通すようにする。
以上のように、前処理システムの起動開始時から停止終了までの各操作中、原燃料及び水蒸気の混合流が水蒸気改質器へ流れている限り、その混合流はガード触媒部Gを通ることになる。これにより、その混合流中の硫黄分は改質触媒に流入する前に完全乃至極微量にまで除去されるので、改質触媒は硫黄分による被毒が防止され、長期間にわたり劣化することがない。
以上は、原燃料の流路を硫黄化合物吸着剤充填容器または高級炭化水素吸着剤充填容器へ切替える上での制御要素として温度を利用する場合であるが、その制御要素として「時間」または「原燃料の流量」を利用することもできる。
本発明の燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムは、改質触媒層、CO変成触媒層及びCO除去触媒層を一体化した多重円筒式水蒸気改質器に対しても適用することができる。以下、その態様例を図8〜10を用いて説明する。
本発明(7)は、参考発明である。
図9は空気供給管の空気放出用開口をCO変成触媒層と第1の仕切板との間に臨ませる態様を説明する図である。図9(a)は縦断面図、図9(b)は図9(a)中の第2の仕切板2を取り出し、平面図として示した図、図9(c)は図9(a)中の第1の仕切板1を取り出し、平面図として示した図である。図9は、前述図8で言えば、図8中“}C”として示す部分、すなわちCO除去触媒層及びこれに関連するその上下の部分を抜き出して示したものに相当し、第2円筒体2より内側の構造についての図示は省略している。この点、後述図10においても同様である。なお、図9(b)〜(c)は図9(a)に比べて幾分縮小して示している。
図10は、空気供給管の空気放出用開口を第1の仕切板と第2の仕切板との間に臨ませる態様を説明する図である。図10(a)は縦断面図、図10(b)は図10(a)中の第2の仕切板2を取り出し、平面図として示した図、図10(c)は図10(a)中の第1の仕切板1を取り出し、平面図として示した図である。なお、図10(b)〜(c)は図10(a)に比べて幾分縮小して示している。
以上の構造に加えて、原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管を円筒状容器の上部より供給、導出する構造としてなることができる。
この構造を、図8を用いて説明する。図8中“}D”として示す部分が、それら原燃料供給管、空気供給管、水供給管、燃焼排ガス導出管、改質ガス導出管及びこれらに関連する部分である。
図8中、一体型多重円筒型水蒸気改質器についての各部位の温度の実測例を示している。図8のとおり、CO変成触媒層22中、その下部の第2円筒体2寄りで450℃程度、改質触媒層16中、その上端部で450℃、下端部で680℃程度となり、改質触媒層16の上部で400℃程度である。なお、図8に示すような一体型多重円筒型水蒸気改質器は上下逆置きにも設置されるが、この場合には改質触媒層16、CO変成触媒層22等の部材の相互の配置関係は上下逆位置となる。
以上のように、一体型多重円筒型水蒸気改質器の原料についても、起動開始時から停止終了までの各操作中、原燃料及び水蒸気の混合流が水蒸気改質器へ流れている限り、その混合流は400℃前後でガード触媒部Gを通ることになる。そして、ガード触媒部Gにはその温度で有効な脱硫剤を配置しているので、原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分は改質触媒に流入する前に完全乃至極微量にまで除去されるので、改質触媒は硫黄分による被毒が防止され、長期間にわたり劣化することがない。
82 高級炭化水素吸着剤充填容器
83 切替え弁
84 温度計測器(温度センサ)
85 コントローラ(例:CPA)
86 開閉弁
1〜4 第1円筒体〜第4円筒体
5 輻射筒
6 バーナ
7 上蓋兼バーナ取付台
8 第1円筒体1の底板
9 燃焼ガスの流路
11 燃焼排ガス排出管
12 原燃料導入管
14 原燃料と水及び/又は水蒸気の混合流の予熱層
15 螺旋状棒材
16 改質触媒層
18 第3円筒体3の底板
19 改質ガス流路
22 CO変成触媒層
X 高温CO変成触媒層
Y 低温CO変成触媒層
26 水及び/又は水蒸気導入管
30 CO除去用空気供給管
36 CO除去触媒層
37 第5円筒体
40 改質ガス導出管
G ガード触媒部
Claims (7)
- 燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムであって、
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、他方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管と前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料を前記高級炭化水素吸着剤充填容器へ通して高級炭化水素を吸着除去し、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て、改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなる
ことを特徴とする燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム。 - 燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムであって、
(A)原燃料の導管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、前記硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て、高級炭化水素吸着剤充填容器を経ずに、改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなる
ことを特徴とする燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム。 - 燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムであって、
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置するとともに、前記一方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(B)前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管を連結して、当該連結管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を、高級炭化水素吸着剤充填容器を経ずに、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなる
ことを特徴とする燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム。 - 燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムであって、
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に順次、硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器を配置するとともに、前記他方の分岐管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記一方の分岐管に配置した高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管に配置した硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなる
ことを特徴とする燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム。 - 燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムであって、
(A)原燃料の導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に順次、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、前記他方の分岐管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記一方の分岐管に配置した硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管に配置した硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器への原燃料供給管に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなる
ことを特徴とする燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム。 - 燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムであって、
(A)原燃料の導管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、当該硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を一方の分岐管と他方の分岐管の二つに分岐して、その分岐部位に切替え弁を配置し、
(B)前記一方の分岐管に高級炭化水素吸着剤充填容器を配置し、
(C)前記高級炭化水素吸着剤充填容器からの出口側導管と前記他方の分岐管を連結して、当該連結管に硫黄化合物吸着剤充填容器を配置するとともに、当該硫黄化合物吸着剤充填容器からの出口側導管を改質器系の水蒸気改質器に連結し、且つ、
(D)改質器系における水蒸気改質器の改質触媒の配置箇所の直前に原燃料及び水蒸気の混合流中の硫黄分を脱硫するガード触媒部を配置してなり、
(E)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時には、原燃料が前記一方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を順次、硫黄化合物吸着剤充填容器、高級炭化水素吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て改質器系の水蒸気改質器に供給するようにし、
(F)改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時には、原燃料が前記他方の分岐管へ流れるように前記切替え弁を操作して、原燃料を硫黄化合物吸着剤充填容器、硫黄化合物吸着剤充填容器を経て、改質器系の水蒸気改質器に供給するようにしてなる
ことを特徴とする燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム。 - 請求項1〜6のいずれか1項に記載の燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システムにおいて、前記改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起らない低温時、及び、改質器系における水蒸気改質器の温度が改質反応が起る高温時の温度の計測、検知を、前記水蒸気改質器改質部に配置した温度センサ(84)により計測、検知することで行い、当該計測、検知温度を基に切替え弁(83)を制御するようにしてなることを特徴とする燃料電池の燃料水素製造用原料の前処理システム。
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