JP5268837B2 - 電機子ならびに電動機 - Google Patents

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Description

本発明は、例えば電気掃除機および電動工具等の各種機器に使用される電機子ならびに電動機に関する。
整流子モータの多くは、電動工具および家電機器に使用されている。これは、整流子モータの構造が他種の商用電源駆動の電動機と比較して、構造が簡単で頑丈,小型化,軽量化,高速化,高速化が容易で、始動トルクが大きいなどの特徴を有するからである。
一方で、整流子モータの寿命がブラシの寿命と直結しているという欠点を有しており、ブラシ長寿命化のために良好なブラシ整流特性を得るための取組みが行われている。
特許文献1には、いわゆる異数巻と呼ばれる巻線加工にて、1つのスロットに整流タイミングの異なるコイル群を2ヶ配置し、コイルの本数を制御することで先に整流が終了するコイルと後に整流が終了するコイルとの整流電圧を均一化し良好な整流特性とし、長寿命な交流整流子電動機を得る技術が開示されている。
特許文献2には、前記異数巻の適用において、第1コイル群と第2コイル群のスロットへの巻線方法が開示されている。
しかしながら、良好な整流特性を得るために適用される特許文献1,特許文献2記載の異数巻が、電機子の回転バランスに悪影響を及ぼし、結果として満足な整流特性が得られないことが明らかとなった。
以下その理由を詳述する。図1は従来の巻線の模式図を示すものである。回転に対して先に整流が終了する回転方向前位の第1コイルをC1、同様に後から整流が終了する回転方向に対する後位の第2コイルをC2とし、12ヶのスロットA〜L内に24個のコイルC1A,C2A〜C1L,C2Lを巻線する。コイルC1AとはスロットAから巻き始めた第1コイルを意味する。第1コイルC1の巻数n1=6本,第2コイルC1の巻数n2=8本である。
さらに作業効率の面から12ヶのスロットを180°ずつ2分割し、第1スロット群A〜FでC1A→C1B→……→C1Fを巻線すると共に、第2スロット群G〜LでC1G→C1H→・・・・・・→C1Lを巻線する。さらに第1コイルC1の巻線終了後、図2に示すように第2コイルC2を巻線する。第2コイルC2も第1スロット群A〜FでC2A→C2B→……→C2Fと巻線すると共に、第2スロット群G〜LでC2G→C2H→……→C2Lを巻線する。なお、図1と図2は第2スロット群の巻線は省略した。
一般的に電機子鉄心にコイルを巻回するための巻線方法として、図3に示すようなガイド1を設け、ガイド1に沿ってコイル2を巻回して電機子鉄心3の外周面にティース4の間に形成されたスロット5に挿入する。
ガイド1は最後のスロット5のコイル2が巻け、かつ各スロット5を巻線して行く途中、ガイド1がコイルエンド(図示せず)に干渉しないように十分な逃げを設けている。よってガイド1はコイル2をスロット5の入口までしか案内出来ず、ガイド1から外れたコイル2は巻線機のテンションの引き回しによって、引き回し側のスロット側面に偏り、何れのコイル2も最短距離を通ろうとする。つまり、コイル2のテンションは図中矢印Fの方向に加わっており、スロット底部にコイル2を押込む方向に働いていない。このため、側面を巻き上がりながら数巻後では巻線崩れが起き、スロット内でのコイル弛みやコイルの交差の原因となり、デッドスペースが生じる。また、コイルエンド部はコイルの巻上がりで隣のスロットを塞ぎ、隣のスロット内巻線スペースが限定されてしまう。よって、後に巻装されるコイル程、先に巻回されたコイルの上に乗るかあるいはその外側へ迂回して行く。
前記した図3にて具体的に示すと、例えばC2Aの巻線にはスロットA内でC1AとC1Hが巻線を阻害し、コイルエンドではC1A,C1B,C1C,C1D,C1EとC1I,C1J,C1K,C1Lが巻線を阻害する。さらにC2Bでは、上記同様のC1コイルの影響のほかに、コイルC2Aにより巻線面積が限定される。よって、C2BはC2Aよりも先に巻線されたコイルの上に乗るかあるいはその外側を迂回していく。以下同様の現象は各スロットにて発生する。ゆえに、最終巻線C2Fは既に巻線された第1コイルC1シリーズの影響と第2コイルC2シリーズの影響によりスロット内に納まらず、不可避的にスロット開口付近にコイルが分布することがわかった。同様のことはC2Lでも発生している。
また、図4に示す電機子外観図のように、電機子6は電機子鉄心3と整流子7がシャフト8により一体化成形されており、コイル2が巻装された電機子巻線9からの渡り線(図示せず)を回転軸上に巻きつけながら整流子片7Aと接続されており48本の渡り線が存在する。この渡り線の存在もスロット内コイルの巻線の乱れの原因である。
上記理由により電機子は、周方向に隣接する巻線が一部重なるように巻装されるものは特に、巻線長さの差が異なり、電機子巻線周方向の重量バランスが崩壊し、回転アンバランスの発生要因の一つとなっていた。
このような回転アンバランスを修正するために、後工程において回転電機子にバランス修正材を付与するプラス修正法や、電機子鉄心3を削るというマイナス修正法を行うなどして、回転バランスを調整している。特に、電動機の回転数が30000回転/分となる掃除機用整流子電動機では、機械損の低減と、カーボンブラシと整流子との接触を一定化するために、回転アンバランスの修正は必須である。電動工具や家電機器への適用電動機のバランス修正法としてはマイナス修正法が広く用いられている。これはバランス修正材を付与するようなプラス修正法であると、経時劣化や製品の落下などによるバランス修正剤の脱落・飛散などによる製品信頼性への影響が大きいためである。
電機子鉄心3の切削によるバランス修正を行った場合、切削箇所は局所的にティース部が欠如し電機子と固定子の距離が設計値よりも拡がる。よって、モータの回転に伴い固定子と各ティースとの距離に長短が発生し、回転に伴いランダムな磁気アンバランスが発生し、電機子が磁気振動し、回転電機の振動騒音に影響を及ぼす。
つまり、電動機の回転数が30000回転/分となる掃除機用整流子電動機では、整流改善のために特許文献1,特許文献2の異数巻技術を適用しただけでは、ティース形状が電機子鉄心切削により変形しているため、設計通りの整流特性を得ることが出来ず、ブラシ寿命を満足できない課題があった。また、整流改善のために適用した異数巻が回転アンバランスを発生させ、回転アンバランスの修正を電気子鉄心切削により調整するために、結果として整流が乱れるといった矛盾点があった。
さらに特許文献3には、家庭用掃除機や電動工具等に使われる整流子電動機の電機子鉄心に関して、電機子巻線が占めることの出来ないスロット部を利用しティース先端部の幅を広くし、電機子巻線の占積率を低下させることなく、磁束の飽和を緩和する技術が公開されている。しかし、巻線により回転バランスが乱れることと、回転アンバランス修正を目的に電機子コアを切削するため、各ティースの形状が初期形状と異なることを考慮していない。
特許第3047544号 特開第3296681号 特開平6−292332号公報
従来技術では、電機子を高速回転モータに適用するにあたり、巻線工夫により整流を確保する技術や、電機子鉄心形状により磁束密度の集中を回避する技術は開示されているが、電機子鉄心を切削することにより回転アンバランスを調整した際にティース形状が変わり磁気バランスが崩れ、結果として、ブラシの整流不良による寿命の低下、電動機効率の低下、さらには、振動・騒音問題を抱えていた。
本発明は上記課題を解決するために、本発明は、第1コイルは先に整流が終了する回転方向前位のコイルとなるよう巻数をn1巻装し、前記第2コイルは後に整流が終了する回転方向後位のコイルとなるよう巻数をn2巻装し、電機子鉄心のスロット内半径をR1、電機子鉄心のスロット外半径をR2、ティース幅の半分をW、ティースのなす角の半分をθ、巻線コイルの線径をRc、各巻装工程のコイル乱れを第1コイルの巻装係数をk1、第2コイルの巻装係数をk2(2k1≦k2,0≦k1≦Rc,0≦k2≦Rc)と定義した場合、次式(1)(2)で定義した第1コイル群の重心位置をG1、第2コイル群の重心位置をG2に対して、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値≦228となるように、第1コイル本数n1と第2コイル本数n2を決定した。
Figure 0005268837
Figure 0005268837
または、本発明は上記課題を解決するために、本発明は、1.8≦(第1コイルの巻数n1)/(第2コイルの巻数n2)≦3.7を満たすようにした。
または、第1コイルは先に整流が終了する回転方向前位のコイルとなるよう巻数をn1巻装し、第2コイルは後に整流が終了する回転方向後位のコイルとなるよう巻数をn2巻装し、電機子鉄心のスロット内半径をR1、電機子鉄心のスロット外半径をR2、ティース幅の半分をW、ティースのなす角の半分をθ、巻線コイルの線径をRc、各巻装工程のコイル乱れを第1コイルの巻装係数k1、第2コイルの巻装係数をk2と定義した場合、次式(1)(2)で定義した第1コイル群の重心位置をG 1 、第2コイル群の重心位置をG 2 に対して、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値が所定の値以下になるように、第1コイルの巻数n1と第2コイルの巻数n2を決定し、ただし、巻装係数k1,k2は、k1<k2、かつ0<k1≦Rc,0<k2≦Rcを満たすこととした。
Figure 0005268837
Figure 0005268837
本発明によれば、電機子の回転アンバランスが小さいため回転アンバランス修正における電機子鉄心切削量が減少する。よって、ティース毎の磁気バランスがほぼ均一となり、磁気バランスと回転バランスを両立することができ、高効率,長寿命かつ低振動,低騒音の電機子を提供できる。
また、巻線数の多い第1のコイルを先に、すなわち下に巻いてしまうので、電機子巻線のコイルエンド部を小さくまとめ、その分、回転軸方向の長さを短縮でき、小型化および高速回転対応の軸剛性が確保できる。
さらに、コイルエンド部のバラツキも小さいため、ワニス処理の均一性が向上し、レアショートの少ない回転電機子となる。
さらに、コイルエンド部の風損低減や飛散物からの保護として施される樹脂塗工性が改善される。
従来の電機子巻線の前期状態を示す電機子平面図。 従来の電機子巻線の後期状態を示す電機子平面図。 巻線工程におけるコイル乱れ模式図。 電機子外観図。 本発明が適用される電動送風機の縦断面図。 本発明が適用される整流子電動機の電機子巻線における各コイルの結線状態を示す説明図。 本発明が適用される整流子巻線の前期の状態を示す電機子平面図。 本発明が適用される整流子巻線の後期の状態を示す電機子平面図。 本発明における第1コイル重心G1,第2コイル重心G2の説明図。 本発明における解析結果例 実施例1。 本発明における解析結果例 比較例1。 実施例1と比較例1の回転アンバランス量分布。 本発明における実施例1の回転アンバランス修正後の電機子模式図。 比較例1における回転アンバランス修正後の電機子模式図。 実施例2と比較例2における第1コイル重心G1,第2コイル重心G2の比較。
従来技術では、電機子を高速回転モータに適用するにあたり、巻線工夫により整流を確保する技術や、電機子鉄心形状により磁束密度の集中を回避する技術は開示されているが、電機子鉄心を切削することにより回転アンバランスを調整した際にティース形状が変わり磁気バランスが崩れ、結果として、ブラシの整流不良による寿命の低下、電動機効率の低下、さらには、振動・騒音問題を抱えていた。
本発明は上記課題を解決するために、回転アンバランスの原因となっていたコイル巻線のバラツキの影響を低減するよう回転電機子のスロット内に各コイルを配列する。この配列方法により、回転アンバランス量を低減することが可能となり、アンバランス修正のための切削量が低減できる。このため、回転バランスと磁気バランスの両立が可能であり、高効率,低振動,低騒音,長寿命の電機子を提供できる。
回転アンバランス修正のための電機子コア切削量の大きな電機子は、製造工程の中で第2巻線と呼ばれるスロット開口部側に巻線される工程でのバラツキが大きいことがわかった。よって、この第2巻線によって発生する回転アンバランスを最小化することを考えた。
一般に回転体のアンバランス量Uは、重量m(g),中心からの距離r(mm)とした場合、式(3)として示すことが出来る。つまり同じ重量mにおいて、中心からの距離rが小さくなればアンバランス量は小さくなることになる。または、同じ中心からの距離rにおいて、重量mが小さくなればアンバランス量は小さくなる。
(数3)
U=mr(g・mm) …式(3)
第1コイルは先に整流が終了する回転方向前位のコイルとなるよう巻数をn1巻装し、前記第2コイルは後に整流が終了する回転方向後位のコイルとなるよう巻数をn2巻装し、電機子鉄心のスロット内半径をR1、電機子鉄心のスロット外半径をR2、ティース幅の半分をW、ティースのなす角の半分をθ、巻線コイルの線径をRc、各巻装工程のコイル乱れを第1コイルの巻装係数をk1、第2コイルの巻装係数をk2(2k1≦k2,0≦k1≦Rc,0≦k2≦Rc)と定義した場合、次式(1)(2)で定義した第1コイル群の重心位置をG1、第2コイル群の重心位置をG2に対して、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値≦228となるように、第1コイル本数n1と第2コイル本数n2を決定すると、電機子コア切削量が大幅に低減できることを見出した。
巻装係数k1,k2とは既述したように、(1)スロット内でのコイルの弛みやコイルの交差によってデッドスペースが生じること、(2)既に巻装されたコイルが隣接するスロットを塞ぎ、後で巻装されるコイル程、先に巻装されたコイルの上に乗るかあるいはその外側へ迂回して行くこと、さらには、(3)電機子巻線から整流子片への渡り線の影響に巻難くなることにより、コイルがスロット内で乱れ、結果としてコイル重心位置が変動することを偏差として考慮したものである。
1,G2とは式(3)において、第1コイル群の重心までの距離、第2コイル群の重心までの距離を示す。n1は第1コイル群の重量、n2は第2コイル群の重量と相関にある。なぜならば、(各コイル重量)=(コイル本数)× (コイル半径)2×(電機子鉄心積厚)×(コイル比重)で求めることが可能である。よって、(G1×n1)+(G2×n2)は(本・mm)という単位を有し、アンバランス量の単位(g・mm)と相関のある値となっている。
Figure 0005268837
Figure 0005268837
本発明によれば、電機子の回転アンバランスが小さいため回転アンバランス修正における電機子鉄心切削量が減少する。よって、ティース毎の磁気バランスがほぼ均一となり、磁気バランスと回転バランスを両立することができ、高効率,長寿命かつ低振動,低騒音の電機子を提供できる。
また、巻線数の多い第1のコイルを先に、すなわち下に巻いてしまうので、電機子巻線のコイルエンド部を小さくまとめ、その分、回転軸方向の長さを短縮でき、小型化および高速回転対応の軸剛性が確保できる。
さらに、コイルエンド部のバラツキも小さいため、ワニス処理の均一性が向上し、レアショートの少ない回転電機子となる。
さらに、コイルエンド部の風損低減や飛散物からの保護として施される樹脂塗工性が改善される。
以下、本発明の実施例を図5〜図15にて説明する。
図5は電気掃除機などに用いられる電動送風機の縦断面図を示す。電動送風機10は電動機部11と送風機部12から構成され、電動機部11は整流子電動機からなっている。
整流子電動機からなる電動機部11において、電機子6はシャフト8と、電機子鉄心3と、シャフトゼツ13と、この電機子鉄心3とシャフトゼツ13のスロット(図示せず)に巻回された各コイル(図示せず)からなる電機子巻線9と、整流子7とから構成され、電機子巻線の各コイルの両端は整流子7の各整流子片7Aに電気的に接続されている。なお、電機子7にはコイル巻線後、絶縁と遠心力によるコイル変形防止のため、既知の方法でワニス処理がなされている。また、コイルエンドに風損低減や飛散物からのコイル保護のためにエポキシ樹脂を塗布する場合がある。固定界磁体14は界磁鉄心15と、これに巻線された各界磁コイル16からなる界磁巻線とから構成される。ハウジング17とエンドブラケット18によって構成された電動機ケース内には電機子6と固定界磁体14が収納され、電機子6の両端部はハウジング17とエンドブラケット18によってそれぞれ支持固定された2つの軸受け19により回転可能となっている。また、カーボンブラシ20はカーボンブラシホルダー21内に保持され、バネ22の圧力により整流子7の周面上に摺動可能に圧接されている。なお、電動機部11への給電は界磁コイル16→カーボンブラシ20→整流子7→電機子巻線9の順で行われる。
本実施例では、整流子7の整流子片7Aの数は24個で、電機子鉄心3に形成されたスロット数は12個であるため、電機子巻線9のコイル群数は、図6に示すように1つのティース4に2つのコイルC1とC2がそれぞれ巻線されることになる。図6において異数巻と称される巻装方法を説明する。電機子6の回転方向は矢印方向であり、スロットAには先に整流が終了する回転方位前位のコイルC1Aと後に整流が終了する回転方位後位のコイルC2Aの2つのコイル2が巻装されている。次に隣のスロットBには、それぞれ第1のコイルC1B、第2のコイルC2Bが巻装され、順次各スロットC,D,……,Lまで同様に巻装されている。これは整流を改善し、カーボンブラシ20の寿命の向上と、電動機効率を向上させるためである。同一スロット内での第1コイルC1と第2コイルC2において、第1コイルC1が整流を終了する瞬間には、これに隣接する第2のコイルC2は既に整流作用を始めており、かつカーボンブラシ20によって短絡されている。このため第1コイルC1と第2コイルC2に相互誘導作用が生じ、第1コイルC1の整流終了時に実効インダクタンスが小さくなり、リアクタンス電圧も小さくなる。
図7は本発明の巻線の模式図を示すものである。回転に対して先に整流が終了する回転方向前位の第1コイルをC1、同様に後から整流が終了する回転方向に対する後位の第2コイルをC2とし、12ヶのスロットA〜L内に24個のコイルC1A,C2A〜C1L,C2Lを巻線する。コイルC1AとはスロットAから巻き始めた第1コイルを意味する。本実施例では、第1コイルは内周側に位置し、第2コイルは外周側に位置することとなる。
さらに作業効率の面から12ヶのスロットを180°ずつ2分割し、第1スロット群A〜FでC1A→C1B→……→C1Fを巻線すると共に、第2スロット群G〜LでC1G→C1H→・・・・・・→C1Lを巻線する。さらに第1コイルC1の巻線終了後、図8に示すように第2コイルC2を巻線する。第2コイルC2も第1スロット群A〜FでC2A→C2B→……→C2Fと巻線すると共に、第2スロット群G〜LでC2G→C2H→……→C2Lを巻線する。なお、図7と図8は第2スロット群の巻線は省略した。当然、スロットを分割することなく、巻線機1台でC1A→C1B→……→C1Lを巻線後、C2A→C2B→……→C2Lを巻線加工してもよい。
ここで、先に図3を用いて説明した理由により、第1コイルC1に比べ第2コイルC2が巻線時にスロット5内で、(1)スロット内でのコイルの弛みやコイルの交差によってデッドスペースが生じること、(2)既に巻装されたコイルが隣接するスロットを塞ぎ、後で巻装されるコイル程、先に巻装されたコイルの上に乗るかあるいはその外側へ迂回して行くこと、さらには、(3)電機子巻線から整流子片への渡り線の影響に巻難くなること、などの理由により巻線バラツキが発生する。そこで、不可避的に発生する巻線バラツキの回転アンバランス量への影響を最低限に留めるために巻線バラツキと回転アンバランス量の相関を求めた。図9に示すように、第1コイルは先に整流が終了する回転方向前位のコイルとなるよう巻数をn1巻装し、前記第2コイルは後に整流が終了する回転方向後位のコイルとなるよう巻数をn2巻装し、電機子鉄心のスロット内半径をR1、電機子鉄心のスロット外半径をR2、ティース幅の半分をW、ティースのなす角の半分をθ、巻線コイルの線径をRc、各巻装工程のコイル乱れを第1コイルの巻装係数をk1、第2コイルの巻装係数をk2(2k1≦k2,0≦k1≦Rc,0≦k2≦Rc)と定義し、第1コイル重心G1と第2コイル重心G2を求める式(1)(2)を導出した。導出した式を用い、(G1×n1)+(G2×n2)を最小にすれば良いことを見出した。なお、台形の高さは、スロット深さを第1コイルと第2コイル比で分割した値とした。
Figure 0005268837
Figure 0005268837
計算例として、コイル総本数(n1+n2)を14本、電機子鉄心のスロット内半径R1を12mm、スロット外半径R2を18.5mm、ティース幅の半分を1.7mm、ティースのなす角の半分θを15度、巻線コイルの線径Rcを0.7mm、スロット開口部側のティースコーナー部RtをR=0.5mmの場合の、(G1×n1)+(G2×n2)の関係を示す。実施例1として、記述の理由(1)〜(3)により、第1コイルより第2コイルが乱れることを考慮した本発明の場合(k1=0.1,k2=0.25の場合)として図10に、比較例1としてコイルの乱れを考慮しない場合(k1=k2=0の場合)を図11にそれぞれ示した。k1=k2=0では、図11に示すように、コイルの乱れを考慮しないこととなるので、図10では、k1>0,k2>0とし、かつ、第1コイルより第2コイルが乱れるため、k1<k2とし、例示として、k1=0.1,k2=0.25とした。
図10に示すように、k1=0.1,k2=0.25とした場合、(G1×n1)+(G2×n2)が、棒グラフで示した値を中央(基準)として、エラーバーで示した範囲だけ上下にばらついている。エラーバーの長さ(範囲)そのものが、バラツキの大きさを示し、エラーバーの上端値が、(G1×n1)+(G2×n2)が大きい側に最もばらついたときの(G1×n1)+(G2×n2)の値を示し、エラーバーの下端値が、(G1×n1)+(G2×n2)が小さい側に最もばらついたときの(G1×n1)+(G2×n2)の値を示す。エラーバーの上端値は、(G1×n1)+(G2×n2)がばらついたときの最大値ともいえる。
図10では、第1コイル巻数n1が10本、第2コイル巻数n2が4本の時に(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値が最小で、左右非対称のグラフとなっている。(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値が最小となるのは、第1コイル巻数n1と第2コイル巻数n2とが同数の7本のときではなく、第2コイル巻数n2よりも第1コイル巻数n1が多い第1コイル巻数n1が10本、第2コイル巻数n2が4本のときである。また、バラツキ(エラーバーの長さ)が最小となるのは、第1コイル巻数n1が11本、第2コイル巻数n2が3本のときであるが、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値が最小となるのは、第1コイル巻数n1が10本、第2コイル巻数n2が4本のときである。これは、コイルの乱れを考慮しない場合(図11であり図10の棒グラフ)、第1コイル巻数n1が10本、第2コイル巻数n2が4本のときの(G1×n1)+(G2×n2)よりも、第1コイル巻数n1が11本、第2コイル巻数n2が3本のときの(G1×n1)+(G2×n2)のほうが大きいため、バラツキが小さい第1コイル巻数n1が11本、第2コイル巻数n2が3本のときの(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値よりも、バラツキが大きい第1コイル巻数n1が10本、第2コイル巻数n2が4本のときの(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値が小さい。また、第1コイル巻数n1と第2コイル巻数n2の組み合わせが、(9−5),(10−4),(11−3)の3つの場合に、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値≦228である。この時の、(第1コイル巻数n1)/(第2コイル巻数n2)を巻線比とすると1.8〜3.7であった。なお、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値≦228とは、巻線起因のアンバランス量を電機子鉄心切削により修正する際に、ティース1ヶ分未満の範囲である。(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値は、228以下に限定されず、巻線起因のアンバランス量を電機子鉄心切削により修正する際に、ティース1ヶ分未満の範囲となる所定の値以下であればよい。(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値が最小となる第1コイル巻数n1および第2コイル巻数n2の組み合わせが最も効果が高いため好ましいが、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値≦228であれば一定の効果があるため、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値≦228となる第1コイル巻数n1および第2コイル巻数n2の組み合わせが複数ある場合は、その中から選択すればよい。または、第1コイル巻数n1および第2コイル巻数n2の組み合わせを、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値の小さいほうから例えば3つ選択し、その3つの中から選択してもよい。
一方、図11では、14本のコイルに対し、第1コイル巻数n1が7本、第2コイル巻数n2が7本の時を中央(基準)としてほぼ左右対称のグラフとなっている。第1コイル巻数n1が7本、第2コイル巻数n2が7本のときが、(G1×n1)+(G2×n2)が最小である。例えば第1コイル巻数n1が4本で第2コイル巻数n2が10本の時も、第1コイル巻数n1が10本で第2コイル巻数n2が4本の時も、(G1×n1)+(G2×n2)は大差ない。
上記を検証するために、第1コイル巻数n1が10本で第2コイル巻数n2が4本の場合と、第1コイル巻数n1が4本で第2コイル巻数n2が10本の場合を、それぞれ30ヶずつ試作し、アンバランス量を測定した。試作結果を図12に示した。明らかに、第1コイル巻数n1が10本で第2コイル巻数n2が4本の方が回転アンバランス量は小さいことがわかった。
さらに、第1のコイル巻数n1の巻回数が多いため、すなわちスロット5の底部(内周側)に巻線するため、コイルエンド部を小さくまとめることが可能であった。コイルエンド部が小さくなれば、回転軸方向の長さを短縮でき、更なる小型化が可能なこともわかった。当然、軸長が短くなることで軸剛性が向上し、高速回転対応の可能なこともわかった。
また、図13に示すように第1コイル巻数n1が10本で第2コイル巻数n2が4本におけるアンバランス修正は、無調整で高速回転できる電機子、またはシャフトゼツ13など、電機子鉄心3以外の構成部材を切削することで、回転アンバランスの修正が可能であることがわかった。
一方で、第1コイル巻数n1が4本で第2コイル巻数n2が10本のアンバランス修正は、図14に示すように電機子鉄心3を大きく切削加工せねば、回転アンバランスを修正できなかった。さらに、大きく切削加工した電機子を組み込んだ電動機は効率が低く、騒音・振動も大きく、電気掃除機の社内規格を満足しなかった。
ここで、巻装係数について述べる。巻装係数とは重心に対する偏差を示すものである。設計値の重心に対して実際に巻装した電機子巻線の重心がずれてしまうのは、既述した理由により、(1)スロット内でのコイルの弛みやコイルの交差によってデッドスペースが生じること、(2)既に巻装されたコイルが隣接するスロットを塞ぎ、後で巻装されるコイル程、先に巻装されたコイルの上に乗るかあるいはその外側へ迂回して行くこと、さらには、(3)電機子巻線から整流子片への渡り線の影響に巻難くなるためである。これら巻線の難加工性因子として、巻数nとコイル線径Rcに起因する。つまり、同一面積のスロット内に巻装加工する際に、巻数nが多いほど、コイル線径Rcが多いほど巻き難い。そこで、重心の偏差を(係数k)×(巻数n)×(コイル線径Rc)と定義した。また、第1コイルC1の重心位置G1が変動するのは、第1コイルC1の巻装起因であるが、第2コイルC2の重心G2の変動には、第2コイルC2の巻装起因とともに、土台となる第1コイルC1の重心位置G1が既に変動していることを考慮する必要がある。そこで、第2コイルC2の巻装係数をk2は、第1コイルC1の巻装係数k1の2倍以上であると見積ることが出来る。また、緻密に巻装するよう制御された巻装機において、その誤差はコイル線径Rc程度と見積ることが可能である。そこで、第1コイルC1の巻装係数k1、第2コイルC2の巻装係数をk2は、2k1≦k2、かつ0≦k1≦Rc,0≦k2≦Rcという限定を設定した。ただし、第2コイルC2の巻装係数をk2は、第1コイルC1の巻装係数k1の2倍より小さくてもよい。
本発明に用いられる線径Rcは、0.50〜1.0mmが好ましい。これは、線径が0.5mm未満では銅損が高くなり、電動機効率が悪化する。一方、1.0mmより太い場合は巻線加工が難しく、かつ送風機の回転数が高速であるため高周波電流となり、表皮効果により銅線の表層のみに電流が流れるため無意味である。
本実施例では、第1コイルの径d1と第2コイルの径d2をd1=d2=0.70mmにて行ったが、d1>d2としてもよい。これは、d1>d2とすることで第2巻線C2の巻線加工が容易になりスロット5内でのコイルバラツキが低減できると共に、たとえスロット5内で乱れても、線径が細い分コイル重量が低減でき、回転アンバランス量は小さくなるためである。
また、本実施形態はワニス処理を行い、電機子鉄心とコイルを一体化していることが好ましい。ワニスは既知の方法で含浸や塗布すればよい。ワニス処理を行うことで、巻線コイル間および電機子鉄心との電気的絶縁、また、電動機回転中の遠心力によりコイルが動いたり、コイルにかかる遠心力によりコイルが整流子との接続部より離脱することを防止できる。
さらに、コイルエンド部にワニスとは異なる樹脂を塗布し、風損低減や飛散物からのコイル保護を行うことが好ましい。30000回転以上/分と高速回転する掃除機用電動機は、全損失のうち風損が約10%占めている。数千回転/分クラスの電動機では風損の割合は2〜3%であり、掃除機用電動機の風損低減が重要である。また、コイルエンド部に樹脂を設けることで、気流中の浮遊物からコイルエンド部を保護することも可能である。
これら、ワニス処理とコイルエンドに樹脂を塗工する工程にて、本発明は優位性を有する。本発明はコイル本数の多い第1コイルC1が下側に巻かれているため、コイルエンド部では、コイル本数の少ないC2が規則正しい市松模様を呈しながら露出している。よって、ワニス処理時にはコイル間の空隙よりワニスの速やかな含浸を促進する。また、ワニス固化時には市松模様がアンカー効果をもたらし、ワニスの固着性を向上させる。
さらに、比較例では巻線の重なりによる凹凸が残ったワニス処理済のコイルエンドに、風損低減を目的として樹脂を塗布していたが、本発明では、巻線の重なりによる凹凸そのものが小さく、均一にワニス処理を施すことが可能であるため、樹脂を再度塗工する際は、表面張力を用いることでドーム状の樹脂膜を成形し易くなり、風損低減に優位となる。
コイル総本数(n1+n2)を14本に限定されるものではなく、12本,13本,15本,16本,17本,18本でもよい。
実施例2として、第1コイル巻数n1が10本で第2コイル巻数n2が4本、電機子鉄心のスロット内半径R1を12mm、スロット外半径R2を18.5mm、ティース幅の半分を1.7mm、ティースのなす角の半分θを15度、巻線コイルの線径Rcを0.7mm、スロット開口部側のティースコーナー部RtをR=1.1mmの場合を実施例1同様に試作した。つまり、実施例1との相違点は、スロット開口部側のティースコーナー部Rtが巻線コイルの線径をRcより大きいことのみである。比較例2として第1コイル巻数n1が4本で第2コイル巻数n2が10本とした以外は実施例2と同一条件とし、各10ヶずつ試作した。実施例2は実施例1同様、回転アンバランス量の小さい電機子となったが、比較例2は巻線工程の最終コイルがスロット内に納まらず、電機子として成立しなかった。実施例2ならび比較例2の電機子を分解し、巻線できない理由を調査したところ、図15に示す違いがあった。実施例2のスロット5内には、巻数の多い第1コイルC1が巻かれ、その上に本数の少ない第2コイルC2が巻かれている。(G1×n1)+(G2×n2)が小さいということは、コイル占積率も緻密であり、スロット開口部に空間が残存するほど巻装に余裕があることがわかった。一方、比較例2においては、巻数の少ない第1コイルC1が巻かれ、その上に本数の多い第2コイルC2が巻かれている。(G1×n1)+(G2×n2)が大きいことからもわかるように、特に第2コイルC2の巻装乱れは大きく、コイル占積率が実施例2に小さいことがわかった。よって第2コイルC2の巻線部S2が大きくなる。さらにスロット開口部側のティースコーナー部Rtが比較例1と比べて大きいため、コイルはスロット5内に納まらなかったと考えられる。
以上実施例1および実施例2により、(G1×n1)+(G2×n2)を管理することで、巻線占積率を向上し、小巻線面積部に巻装可能で、かつ巻線アンバランスを低減することが可能となる。よって、電機子コア切削量を低減でき、回転バランスと磁気バランスの両立が可能となり、高効率,低振動,低騒音,長寿命の電機子が提供できる。
1 ガイド
2 コイル
3 電機子鉄心
4 ティース
5 スロット
6 電機子
7 整流子
7A 整流子片
8 シャフト
9 電機子巻線
10 電動送風機
11 電動機部
12 送風機部
13 シャフトゼツ
14 固定界磁体
15 界磁鉄心
16 界磁コイル
17 ハウジング
18 エンドブラケット
19 軸受け
20 カーボンブラシ
21 カーボンブラシホルダー
22 バネ
23 回転アンバランス修正のための切削加工部
C1A〜C1L 先に整流が終了する回転方向前位のコイル
C2A〜C2L 後に整流が終了する回転方向後位のコイル
A〜L 各スロット

Claims (14)

  1. 回転自在に設けられたシャフトと、前記シャフトに固定され軸方向に全周にわたって複数個のスロットが形成された電機子鉄心と、前記電機子鉄心の同一スロット内にそれぞれ複数回巻回された第1および第2コイルからなる電機子巻線と、前記シャフトに固定されているとともに前記巻線部の両端部が電気的に接続され前記スロット数の2倍の整流子片を有する整流子を備えた電機子において、
    前記第1コイルは先に整流が終了する回転方向前位のコイルとなるよう巻数をn1巻装し、前記第2コイルは後に整流が終了する回転方向後位のコイルとなるよう巻数をn2巻装し、
    電機子鉄心のスロット内半径をR1、電機子鉄心のスロット外半径をR2、ティース幅の半分をW、ティースのなす角の半分をθ、巻線コイルの線径をRc、各巻装工程のコイル乱れを第1コイルの巻装係数k1、第2コイルの巻装係数をk2と定義した場合、次式(1)(2)で定義した第1コイル群の重心位置をG1、第2コイル群の重心位置をG2に対して、(G1×n1)+(G2×n2)のばらついたときの最大値≦228を満たすように、第1コイルの巻数n1と第2コイルの巻数n2を決定し、
    ただし、巻装係数k1,k2は、2k1≦k2、かつ0≦k1≦Rc,0≦k2≦Rcを満たすことを特徴とする電機子。
    Figure 0005268837
    Figure 0005268837
  2. 請求項1記載の電機子において、
    スロット開口部側のティースコーナー部Rtが前記コイル径Rcよりも大きいことを特徴とする電機子。
  3. 請求項1または請求項2に記載の電機子において、
    回転数が30000回転/分以上であることを特徴とする電機子。
  4. 請求項1から請求項3の何れかに記載の電機子において、
    コイルの線径が0.5〜1.0mmφであることを特徴とする電機子。
  5. 請求項1から請求項4の何れかに記載の電機子において、
    第1コイルの径d 1 と第2コイルの径d 2 とした場合、d 1 =d 2 であることを特徴とする電機子。
  6. 請求項1から請求項の何れかに記載の電機子において、
    第1コイルの径d1と第2コイルの径d2とした場合、d1 2であることを特徴とする電機子。
  7. 請求項1から請求項の何れかに記載の電機子において、
    ワニス処理を行い、電機子鉄心とコイルを一体化していることを特徴とする電機子。
  8. 請求項1から請求項7の何れかに記載の電機子において、
    コイルエンドにワニスとは異なる樹脂を塗布し、風損を低減していることを特徴とする電機子。
  9. 請求項1から請求項8の何れかに記載の電機子において、
    コイルエンドにワニスとは異なる樹脂を塗布し、飛散物体からコイルエンドを保護していることを特徴とする電機子。
  10. 請求項1から請求項9の何れかに記載の電機子を内包することを特徴とする整流子電動機。
  11. 請求項1に記載の整流子電動機を内包することを特徴とする電動送風機。
  12. 請求項11に記載の電動送風機を内包することを特徴とする電気掃除機。
  13. 回転自在に設けられたシャフトと、前記シャフトに固定され軸方向に全周にわたって複数個のスロットが形成された電機子鉄心と、前記電機子鉄心の同一スロット内にそれぞれ複数回巻回された第1および第2コイルからなる電機子巻線と、前記シャフトに固定されているとともに前記巻線部の両端部が電気的に接続された整流子片を有する整流子を備えた電機子において、
    前記第1コイルは先に整流が終了する回転方向前位のコイルとなるよう巻数をn 1 巻装し、前記第2コイルは後に整流が終了する回転方向後位のコイルとなるよう巻数をn 2 巻装し、
    電機子鉄心のスロット内半径をR 1 、電機子鉄心のスロット外半径をR 2 、ティース幅の半分をW、ティースのなす角の半分をθ、巻線コイルの線径をR c 、各巻装工程のコイル乱れを第1コイルの巻装係数k 1 、第2コイルの巻装係数をk 2 と定義した場合、次式(1)(2)で定義した第1コイル群の重心位置をG 1 、第2コイル群の重心位置をG 2 に対して、(G 1 ×n 1 )+(G 2 ×n 2 )のばらついたときの最大値が所定の値以下になるように、第1コイルの巻数n 1 と第2コイルの巻数n 2 を決定し、
    ただし、巻装係数k 1 ,k 2 は、k 1 <k 2 、かつ0<k 1 ≦R c ,0<k 2 ≦R c を満たすことを特徴とする電機子
    Figure 0005268837
    Figure 0005268837
  14. 請求項13に記載の電機子において、
    1.8≦(第1コイルの巻数n 1 )/(第2コイルの巻数n 2 )≦3.7を満たす電機子。
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