JP5692424B2 - 回転電機の固定子 - Google Patents

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Description

本発明は、本発明は、ステータコアに複数配列されたティース間のスロットにコイルが巻装され、各相のコイルが各極において複数設けられるとともに、各相それぞれ複数のコイルが並列接続されている回転電機の固定子に関する。
回転電機においては、回転子と固定子とが偏芯する場合がある。このとき、コイルを並列に接続した固定子においては、偏芯による起電力のアンバランスにより、並列回路内に循環電流が生じ、回転電機の駆動時の振動、ノイズが増大する場合がある。この循環電流を抑えるために、例えば、特許文献1の回転電機の巻線構造が提案されている。
特許文献1におけるステータ巻線は、U相、V相、及びW相のコイルを有する。図10に示すように、U相コイル110Uの一端は、三相ケーブルのU相端子120Uに接続され、他端は中性点Nとなっている。U相コイル110Uは、直列に接続されたU相コイル111U,112U,115U,116Uからなる第1コイル群Aと、直列に接続されたU相コイル113U,114U,117U,118Uからなる第2コイル群Bとを有する。第1コイル群Aと第2コイル群Bは並列接続されている。
第1コイル群AのU相コイル111U,112Uと、U相コイル115U,116Uとは、ステータコア100の周方向において分離し、かつ、ステータコア100の径方向に対向するように配設されている。また、第2コイル群BのU相コイル113U,114Uと、U相コイル117U,118Uとは、ステータコア100の周方向において分離し、かつ、ステータコア100の径方向に対向するように配設されている。このため、並列接続された第1コイル群Aと第2コイル群Bの間での循環電流が抑制されるようになっている。
また、第1コイル群Aにおいて、U相コイル112U,115Uを接続する配線(渡り線)の一部が、図10の破線に示すように、第2コイル群BのU相コイル113Uと同じティースに巻付けられている。一方、第2コイル群Bにおいて、U相コイル114U,117Uを接続する配線の一部が、図10の破線に示すように、第1コイル群AのU相コイル116Uと同じティースに巻付けられている。よって、渡り線がコイルの一部としてスロット内に通され、ステータのコイルエンドが小型化されている。
特開2006−311716号公報
ところが、特許文献1においては、循環電流を抑えるために、第1コイル群Aと第2コイル群BそれぞれのU相コイルを分離し、対向配置しているが、この対向配置のために、分離されたU相コイル同士を接続する配線が長くなってしまい、コイルの生産性が悪いという問題がある。
本発明は、並列接続されたコイル間での循環電流の発生を防止することができ、しかも、コイルの生産性を向上させることができる回転電機の固定子を提供することにある。
上記問題点を解決するための回転電機の固定子は、ステータコアに複数配列されたティース間のスロットにコイルが巻装され、各相の前記コイルが各極において複数設けられるとともに、各相それぞれ複数のコイルが並列接続され、前記スロットの数を極数で除算した値をコイルピッチとするコイルの巻き方を全節巻きとし、前記全節巻きのコイルピッチより大きいコイルピッチでの巻き方を長節巻きとするとともに、前記全節巻きのコイルピッチより小さいコイルピッチでの巻き方を短節巻きとすると、前記長節巻きと、前記短節巻きとを前記ステータコアの周方向に沿って交互に繰り返して波巻きされている前記コイルを有し、各相において並列接続されたコイル同士では、前記短節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの先端側に位置する引出線と、前記長節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの先端側に位置する引出線とは、前記ステータコアの周方向に隣接するスロット、又は全節巻きを形成する部位が通された各スロットを挟んだスロットから引き出され、各相において並列接続されたコイル同士では、前記短節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの奥側に位置する引出線と、前記長節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの奥側に位置する引出線とは、前記ステータコアの周方向に隣接するスロット、又は全節巻きを形成する部位が通された各スロットを挟んだスロットから引き出されていることを要旨とする。
これによれば、並列接続されたコイルそれぞれが、長節巻きと短節巻きを交互に繰り返しながらステータコアを1周している。そして、ステータコアを1周したコイルそれぞれでは、各極全てで短節巻きと長節巻きとが対応しており、各コイルに発生する鎖交磁束量が同一となっている。すなわち、並列接続されたコイル同士の間では、その鎖交磁束は変化せず同一となる。このため、並列接続されたコイル同士の間で、鎖交磁束量の大小差が無くなり、並列接続されたコイル間の誘起電圧に差ができることもなく、循環電流が発生することが防止できる。そして、並列接続されたコイルは、ステータコアの周方向に沿って1周波巻きされている。よって、背景技術のように、循環電流を防止するために、コイルを分離して対向配置する必要がなく、対向配置のために、分離されたコイル同士を接続する配線が長くなることがない。
また、1相分の複数のコイルにおいて、一対の引出線のうちスロットの先端側に位置する引出線同士をステータコアの周方向に沿った近くに集め、スロットの奥側に位置する引出線同士をステータコアの周方向に沿った近くに集めることができる。このため、同じ種類の引出線同士の結線間違いの発生を抑えることができる。
また、3相の固定子であって、並列接続されたコイル同士での一対の引出線の引き出し位置は、3相のコイルで同じであってもよい。
これによれば、3相のコイルとも結線間違いの発生を抑えることができる。
本発明によれば、並列接続されたコイル間での循環電流の発生を防止することができ、しかも、コイルの生産性を向上させることができる。
実施形態の回転電機を示す全体側断面図。 (a)は、図1のA−A線断面図、(b)は、本実施形態のステータコアを示す部分拡大概略図。 波巻きを説明するための簡略図。 第1U相コイル及び第2U相コイルを示す斜視図。 (a)はインサータに第1U相コイルを載置した状態を示す平面図、(b)は第1U相コイルの内側に第2U相コイルを挿入した状態を示す平面図。 別例の固定子を示す簡略図。 別例の固定子を示す簡略図。 別例の固定子を示す簡略図。 別例の固定子を示す簡略図。 背景技術を示す図。
以下、本発明の回転電機の固定子を具体化した一実施形態を図1〜図5に基づいて説明する。
図1に示すように、回転電機Mを構成する回転子11は、回転軸12に止着されており、回転電機Mを構成する固定子13は、モータハウジング14の内周面に嵌合して固定されている。また、固定子13を冷却するためのオイルが、回転子11が浸からない位置までモータハウジング14内に封入されている。
図2(a)に示すように、回転電機Mを構成する固定子13は、環状のステータコア22と、ステータコア22の内周に複数配列されたティース23間のスロット24に通されコイル25とからなる。本実施形態の回転電機Mの固定子13は、相数が3、極数Pが8、スロット24の数Sが48(3相8極48スロット)である。スロット24に通されたコイル25は、波巻きで各ティース23に巻かれている。なお、図2(a)は各コイル25のコイルエンドの図示を省略している。
図1に示すように、ステータコア22は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板33を積層して構成されている。なお、ステータコア22の軸方向に沿った長さ、具体的にはステータコア22におけるコア板33の積厚をTとする。回転電機Mを構成する回転子11は、ロータコア34と、ロータコア34内に埋設された複数の永久磁石35とからなる。ロータコア34は、磁性体(鋼板)製の複数枚のコア板36を積層して構成されている。ロータコア34の中心部には軸孔341が貫設されており、軸孔341には回転軸12が通されて固定されている。
図2(b)は、図2(a)の部分破断した部位のスロット24とコイル結線を模式的に示している。図2(b)に示すように、コイル25は、複数の導線を用いて形成されている。また、コイル25は、第1U相コイル25U1及び第2U相コイル25U2と、第1V相コイル25V1及び第2V相コイル25V2と、第1W相コイル25W1及び第2W相コイル25W2とからなる。なお、各コイル25のコイルエンドは、ステータコア22の外周側から内周側に向けて第1U相コイル25U1、第2U相コイル25U2、第1V相コイル25V1、第2V相コイル25V2、第1W相コイル25W1、及び第2W相コイル25W2の順で配列されている。また、スロット24内は各コイル25が充填され、各コイル25は回転軸12の中心軸に対して同心円状に配列されている。
第1U相コイル25U1が通されたスロット24を、スロット24U11,24U12とし、第2U相コイル25U2が通されたスロット24を、スロット24U21,24U22とする。また、第1V相コイル25V1が通されたスロット24を、スロット24V11,24V12とし、第2V相コイル25V2が通されたスロット24を、スロット24V21,24V22とする。さらに、第1W相コイル25W1が通されたスロット24を、スロット24W11,24W12とし、第2W相コイル25W2が通されたスロット24を、スロット24W21,24W22とする。
ステータコア22の一端面側では、第1U相コイル25U1は、スロット24U11から6つのスロット24を飛ばしてスロット24U12に通され、コイルピッチが7スロットピッチとなっている。また、図2(b)の破線に示すように、ステータコア22の他端面側では、第1U相コイル25U1は、スロット24U11から4つのスロット24を飛ばしてスロット24U12に通され、コイルピッチが5スロットピッチになっている。一方、ステータコア22の一端面側では、第2U相コイル25U2は、スロット24U21から4つのスロット24を飛ばしてスロット24U22に通され、コイルピッチが5スロットピッチとなっている。また、図2(b)の破線に示すように、ステータコア22の他端面側では、スロット24U21から6つのスロット24を飛ばしてスロット24U22に通され、コイルピッチが7スロットピッチになっている。
ここで、スロット24の数Sを、極数Pで除算した値(S/P)をコイルピッチとするコイルを全節巻きとした場合、本実施形態では、48/8である6スロットピッチとなる巻き方が全節巻きとなる。そして、6スロットピッチよりよりコイルピッチが大きい巻き方を長節巻きとし、6ピッチよりコイルピッチが小さい巻き方を短節巻きとする。この場合、第1及び第2U相コイル25U1,25U2は、5スロットピッチと7スロットピッチが繰り返し交互に繰り返すようにステータコア22に波巻きされている。第1U相コイル25U1は、ステータコア22の一端面側では長節巻きとなり、ステータコア22の他端面側では短節巻きとなっている。一方、第2U相コイル25U2は、ステータコア22の一端面側では短節巻きとなり、ステータコア22の他端面側では長節巻きとなっている。そして、第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2とは、ステータコア22の一端面側では、長節巻きと短節巻きが対となり、他端面側では短節巻きと長節巻きとが対となるようにティース23に巻装されている。
同様に、ステータコア22の一端面側では、第1V相コイル25V1は、スロット24V11から6つのスロット24を飛ばしてスロット24V12に通され、コイルピッチが7スロットピッチ(長節巻き)となっている。また、図2(b)の破線に示すように、第1V相コイル25V1は、ステータコア22の他端面側では、スロット24V11から4つのスロット24を飛ばしてスロット24V12に通され、コイルピッチが5スロットピッチ(短節巻き)になっている。
一方、第2V相コイル25V2は、ステータコア22の一端面側では、スロット24V21から4つのスロット24を飛ばしてスロット24V22に通され、コイルピッチが5スロットピッチ(短節巻き)となっている。また、図2(b)の破線に示すように、ステータコア22の他端面側では、第2V相コイル25V2は、スロット24V21から6つのスロット24を飛ばしてスロット24V22に通され、コイルピッチが7スロットピッチ(長節巻き)になっている。そして、第1及び第2V相コイル25V1,25V2は、短節巻きと長節巻きが繰り返し交互に繰り返すようにステータコア22に波巻きされている。第1V相コイル25V1と第2V相コイル25V2とは、ステータコア22の一端面側では、長節巻きと短節巻きが対となり、他端面側では短節巻きと長節巻きとが対となるようにティース23に巻装されている。
さらに、ステータコア22の一端面側では、第1W相コイル25W1は、スロット24W11から6つのスロット24を飛ばしてスロット24W12に通され、コイルピッチが7スロットピッチ(長節巻き)となっている。また、図2(b)の破線に示すように、ステータコア22の他端面側では、第1W相コイル25W1は、スロット24W11から4つのスロット24を飛ばしてスロット24W12に通され、コイルピッチが5スロットピッチ(短節巻き)になっている。
一方、第2W相コイル25W2は、ステータコア22の一端面側では、スロット24W21から4つのスロット24を飛ばしてスロット24W22に通され、コイルピッチが5スロットピッチ(短節巻き)となっている。また、図2(b)の破線に示すように、ステータコア22の他端面側では、第2W相コイル25W2は、スロット24W21から6つのスロット24を飛ばしてスロット24W22に通され、コイルピッチが7スロットピッチ(長節巻き)になっている。そして、この場合、第1及び第2W相コイル25W1,25W2は、短節巻きと長節巻きが繰り返し交互に繰り返すようにステータコア22に波巻きされている。第1W相コイル25W1と第2W相コイル25W2とは、ステータコア22の一端面側では、長節巻きと短節巻きが対となり、他端面側では短節巻きと長節巻きとが対となるようにティース23に巻装されている。
図3に示すように、第1U相コイル25U1の引出線25UH1、及び第2U相コイル25U2の引出線25UH2は、それぞれインバータ40のU相の端子40Uに接続されている。第1V相コイル25V1の引出線25VH1、及び第2V相コイル25V2の引出線25VH2は、それぞれインバータ40のV相の端子40Vに接続されている。第1W相コイル25W1の引出線25WH1、及び第2W相コイル25W2の引出線25WH2は、それぞれインバータ40のW相の端子40Wに接続されている。
第1U相コイル25U1の中性点用引出線25UT1、及び第2U相コイル25U2の中性点用引出線25UT2は、中性点Nで結線されている。また、第1V相コイル25V1の中性点用引出線25VT1、及び第2V相コイル25V2の中性点用引出線25VT2は、中性点Nで結線されている。さらに、第1W相コイル25W1の中性点用引出線25WT1、及び第2W相コイル25W2の中性点用引出線25WT2は、中性点Nで結線されている。
両U相コイル25U1,25U2の引出線25UH1,25UH2と、両V相コイル25V1,25V2の引出線25VH1,25VH2と、両W相コイル25W1,25W2の引出線25WH1,25WH2は、連続する10個のスロット24の範囲内に纏めて配置されている。また、両U相コイル25U1,25U2の中性点用引出線25UT1,25UT2と、両V相コイル25V1,25V2の中性点用引出線25VT1,25VT2と、両W相コイル25W1,25W2の中性点用引出線25WT1,25WT2は、連続する10個のスロット24の範囲内に纏めて配置されている。よって、本実施形態では、全ての引出線25UH1,25UH2,25VH1,25VH2,25WH1,25WH2と、全ての中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2は、3極分の機械角度(135度)内に纏めて配置されている。そして、各引出線25UH1,25UH2,25VH1,25VH2,25WH1,25WH2と、各中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2は、図1において上側になるように配置され、モータハウジング14内でオイルに浸からない位置に配置されている。
次に、固定子13の作用を説明する。
固定子13のU相において、第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2とは並列接続されている。そして、第1U相コイル25U1は短節巻きと長節巻きとが交互に繰り返されるようにティース23に波巻きされるとともに、第2U相コイル25U2は、第1U相コイル25U1の短節巻きに対しては長節巻きが対応するように、短節巻きと長節巻きとが交互に繰り返されるようにティース23に波巻きされている。このため、第1及び第2U相コイル25U1,25U2が長節巻きと短節巻きを交互に繰り返しながらステータコア22を1周することで、並列接続された第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2との間では、その鎖交磁束は変化せず同一となる。このため、並列接続された第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2との間で、鎖交磁束量の大小差が無くなり、誘起電圧に差ができることもなく、循環電流が発生することが防止できる。なお、上記作用はV相及びW相においても同様である。
図5に示すように、上記コイル25は、各スロット24に対し、インサータ50を用いて挿入される。なお、コイル25をスロット24に挿入する方法は、各相で同じであるため、U相の第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2をスロット24U11,24U12,24U21,24U22に挿入する場合について説明する。
図4に示すように、第1U相コイル25U1は、予め成形された第1U相プリフォームコイル26U1をスロット24U11,24U12に挿入して形成されている。一方、第2U相コイル25U2は、予め成形された第2U相プリフォームコイル26U2をスロット24U21,24U22に挿入して形成されている。第1U相プリフォームコイル26U1は、継ぎ目の無い連続線の導線を環状に形成するとともに、十字状をなすように形成されている。また、第1U相プリフォームコイル26U1は、導線の一端側である巻き始め端部(以下、始端部US1とする)が下側に位置し、導線の他端側である巻き終わり端部(以下、終端部UE1とする)が上側に位置するように整列して形成されている。
第1U相プリフォームコイル26U1には、4本の突部27が形成されるとともに、各突部27は直線状に延びる直線部27aと、この直線部27aの先端側に形成された先端側円弧部27bとからなる。また、隣り合う突部27の間には、基端側円弧部27cが形成されている。そして、第1U相プリフォームコイル26U1において、直線部27aは、スロット24U11とスロット24U12に挿入されるとともに、先端側円弧部27bは、長節巻きのコイルエンドを形成し、基端側円弧部27cは短節巻きのコイルエンドを形成する。なお、直線部27aの長さは、ステータコア22の軸方向に沿った長さ(積厚T)と同じか、カフス高さ等の余裕を持って積厚T以上になっている。また、先端側円弧部27bに沿った長さは、ステータコア22の周方向に沿った7スロットピッチ(長節巻きのコイルピッチ)に対応した長さになっており、基端側円弧部27cに沿った長さは、ステータコア22の周方向に沿った5スロットピッチ(短節巻きのコイルピッチ)に対応した長さとなっている。
第2U相プリフォームコイル26U2は、継ぎ目の無い連続線の導線を環状に形成するとともに、十字状をなすように形成されている。また、第2U相プリフォームコイル26U2は、導線の一端側である巻き始め端部(以下、始端部US2とする)が下側に位置し、導線の他端側である巻き終わり端部(以下、終端部UE2とする)が上側に位置するように整列して形成されている。第2U相プリフォームコイル26U2には、4本の突部28が形成されるとともに、各突部28は直線状に延びる直線部28aと、この直線部28aの先端側に形成された先端側円弧部28bとからなる。また、隣り合う突部28の間には、基端側円弧部28cが形成されている。そして、第2U相プリフォームコイル26U2において、直線部28aは、スロット24U21とスロット24U22に挿入されるとともに、先端側円弧部28bは、短節巻きのコイルエンドを形成し、基端側円弧部28cは長節巻きのコイルエンドを形成する。
なお、第1U相プリフォームコイル26U1と同様に、第2U相プリフォームコイル26U2の直線部28aの長さは、ステータコア22の軸方向に沿った長さ(積厚T)と同じか、カフス高さ等の余裕を持って積厚T以上になっている。また、先端側円弧部28bに沿った長さは、ステータコア22の周方向に沿った5スロットピッチ(短節巻きのコイルピッチ)に対応した長さになっており、基端側円弧部28cに沿った長さは、ステータコア22の周方向に沿った7スロットピッチ(長節巻きのコイルピッチ)に対応した長さとなっている。
また、第2U相プリフォームコイル26U2は、先端側円弧部28bが第1U相プリフォームコイル26U1の先端側円弧部27bより小さく、かつ、基端側円弧部28cが第1U相プリフォームコイル26U1の基端側円弧部27cより大きく形成され、第1U相プリフォームコイル26U1より一回り小さく形成されている。そして、第1U相プリフォームコイル26U1の内側に第2U相プリフォームコイル26U2を挿入できるようになっている。
第2U相プリフォームコイル26U2の始端部US2を、直線部28aから引き出された部位とすると、この始端部US2の長さは、5スロットピッチ(短節巻きのコイルピッチ)分の長さ以下、すなわち、先端側円弧部28bの長さ以下になっている。よって、始端部US2は、基端側円弧部28cから直線部28aに沿いながら先端側円弧部28bに沿うように配置され、本実施形態では、始端部US2の先端縁は、先端側円弧部28b上に位置している。つまり、始端部US2と終端部UE2は、共に短節巻きを形成する先端側円弧部28bから引き出され、本実施形態において、そのうちの一方である始端部US2の長さが、短節巻きのコイルピッチ分の長さ以下に設定されている。
図5(a)に示すように、インサータ50は、基台51に棒状をなすインサーダブレード52が複数本等間隔おきに円周上に配置されるとともに、この円周上には上下動可能なストリッパ53が設置されている。本実施形態では、3本のインサーダブレード52が1組となるように、各組が等間隔おきに配置されている。また、各組でも、3本のインサーダブレード52同士の間には隙間が設けられている。これら3本のインサーダブレード52は、第1U相コイル25U1用のスロット24U11、第2U相コイル25U2用のスロット24U21を形成するティース23、及び第1U相コイル25U1用のスロット24U12、第2U相コイル25U2用のスロット24U22を形成するティース23に対応している。
そして、第1及び第2U相プリフォームコイル26U1,26U2をスロット24に挿入するには、まず、基台51上に第1U相プリフォームコイル26U1を載置させる。このとき、第1U相プリフォームコイル26U1の導線は、各突部27の直線部27aが隣り合う一対の組のインサーダブレード52のうち、外側と中央に位置するインサーダブレード52の間を通るように載置される。また、基端側円弧部27cは、インサーダブレード52で囲まれる円(ストリッパ53)の内側に位置する。さらに、第1U相プリフォームコイル26U1の始端部US1は、先端側円弧部27bよりも外側に向けて引き出されるとともに、終端部UE1は、先端側円弧部27bよりも外側に向けて引き出されている。
次に、図5(b)に示すように、基台51上に第2U相プリフォームコイル26U2を載置させるとともに、第1U相プリフォームコイル26U1の内側に挿入する。このとき、第2U相プリフォームコイル26U2の導線は、各突部28の直線部28aが隣り合う一対の組のインサーダブレード52のうち、内側と中央に位置するインサーダブレード52の間を通るように載置される。また、基端側円弧部28cは、インサーダブレード52で囲まれる円より内側に配置される。第2U相プリフォームコイル26U2の始端部US2は、突部28の先端側円弧部28bに沿うように曲げられて、第1U相プリフォームコイル26U1との干渉を防止している。また、第2U相プリフォームコイル26U2の終端部UE2は、先端側円弧部28bよりも外側に向けて引き出されている。
そして、ステータコア22(図5では図示せず)に向けて、ストリッパ53が押し上げられる。すると、第1及び第2U相プリフォームコイル26U1,26U2の基端側円弧部27c,28cを引き上げると、第1U相プリフォームコイル26U1の直線部27aがスロット24U11,24U12に挿入されて第1U相コイル25U1が形成されるとともに、ステータコア22に巻き付けられる。また、同時に第2U相プリフォームコイル26U2の直線部28aがスロット24U21,24U22に挿入されて第2U相コイル25U2が形成されるとともに、ステータコア22に巻き付けられる。
図2(a)に示すように、ステータコア22に第1及び第2U相コイル25U1,25U2が巻き付けられた結果、第1U相コイル25U1においては、第1U相プリフォームコイル26U1の下側に位置していた始端部US1が、スロット24U11の先端側(ステータコア22の内周側)に位置する。この始端部US1が中性点用引出線25UT1と接続されている。また、第1U相コイル25U1においては、第1U相プリフォームコイル26U1の上側に位置していた終端部UE1が、スロット24U12の奥側に位置するとともに、この終端部UE1が引出線25UH1と接続されている。
一方、第2U相コイル25U2においては、第2U相プリフォームコイル26U2の下側に位置していた始端部US2が、スロット24U21の先端側(ステータコア22の内周側)に位置するとともに、この始端部US2が第2U相コイル25U2の中性点用引出線25UT2と接続されている。また、第2U相コイル25U2においては、第2U相プリフォームコイル26U2の上側に位置していた終端部UE2が、スロット24U22の奥側に位置するとともに、この終端部UE2が第2U相コイル25U2の引出線25UH2と接続されている。
本実施形態では以下の効果が得られる。
(1)回転電機Mの固定子13において、U相では第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2とが並列接続されている。第1U相コイル25U1は、引出線25UH1から短節巻きで始まり、その後、長節巻きと短節巻きとが、ステータコア22の周方向に沿って交互に繰り返されるように波巻きされ、長節巻きで終了している。また、第2U相コイル25U2は、引出線25UH2から長節巻きで始まり、その後、短節巻きと長節巻きとが交互に繰り返される用に波巻きされ、短節巻きで終了している。そして、ステータコア22を1周した第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2とでは、各極全てで短節巻きと長節巻きとが対応しており、各コイル25U1,25U2に発生する鎖交磁束量が同一となっている。よって、回転子11が偏芯したとしても、1周全体でみた第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2の鎖交磁束は変化せず、第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2との間に循環電流が発生することが防止できる。なお、V相及びW相においても、U相と同じように、並列接続された2つのコイルに循環電流が発生することが防止できる。
(2)第1U相コイル25U1及び第2U相コイル25U2は、それぞれ短節巻きと長節巻きとが交互に繰り返されるように波巻きされている。すなわち、第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2は、ステータコア22の周方向に沿って1周波巻きされている。よって、背景技術のように、循環電流の発生を防止するために、コイルを分離して対向配置する必要がなく、本実施形態では、背景技術のようにコイル同士を接続する配線が長くなってしまうことがない。よって、第1U相コイル25U1及び第2U相コイル25U2を単に波巻きするだけの本実施形態では、第1U相コイル25U1及び第2U相コイル25U2の生産性が向上できる。同様に、V相及びW相においても、U相と同じように、コイルの生産性が向上できる。
(3)第1U相コイル25U1及び第2U相コイル25U2は、それぞれ短節巻きと長節巻きとが交互に繰り返されるように波巻きされている。そして、第1U相コイル25U1においては、引出線25UH1と中性点用引出線25UT1とを、7スロットピッチ離れた位置から引き出すことができ、第2U相コイル25U2においては引出線25UH2と中性点用引出線25UT2とを、5スロットピッチ離れた位置から引き出すことができる。よって、第1U相コイル25U1と第2U相コイル25U2とが並列接続されても、引出線25UH1,25UH2と中性点用引出線25UT2,25UT2とを互いに近くに配置することができる。例えば、背景技術のように、引出線25UH1,25UH2と中性点用引出線25UT2,25UT2とが、ステータコア22の径方向に対向する位置に配線されているとする。この場合、回転電機Mが横置きされると、一方(例えば、中性点用引出線25UT2,25UT2)がモータハウジング14内のオイルに漬かってしまうため、これを防止するために、中性点用引出線25UT2,25UT2を上側まで引き回す必要がある。しかし、本実施形態では、回転電機Mが横置きされるとともに、モータハウジング14内にオイルが封入されても、引出線25UH1,25UH2と中性点用引出線25UT2,25UT2が、上側に纏めて配置されるため、引出線25UH1,25UH2と中性点用引出線25UT2,25UT2がオイルに漬かることがない。同様に、V相及びW相においても、U相と同じように、引出線25VH1,25VH2,25WH1,25WH2と中性点用引出線25VT1,25VT2,25WT1,25WT2とを近くに配置し、オイルに浸かることがない。
(4)インサータ50を用いて第1及び第2U相プリフォームコイル26U1,26U2をスロット24U11,24U12,24U21,24U22に挿入した。そして、第2U相プリフォームコイル26U2の始端部US2の長さを、5スロットピッチ(短節巻きのコイルピッチ)分の長さ以下にした。第1U相プリフォームコイル26U1との干渉を防ぐために、始端部US2を、基端側円弧部28cから直線部28aに沿いながら先端側円弧部28bに沿うように配置しても、第2U相プリフォームコイル26U2がスロット24U21,24U22に挿入された後、始端部US2の先端縁が、スロット24U21,24U22内に入り込まない。ステータコア22の端面から引き出した状態にすることができる。なお、V相及びW相も同様である。
(5)全ての引出線25UH1,25UH2,25VH1,25VH2,25WH1,25WH2と、全ての中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2は、3極分の機械角度(135度)内に纏めて配置されている。よって、引出線25UH1,25UH2,25VH1,25VH2,25WH1,25WH2とインバータ40との接続、及び中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2の中性点Nでの結線を容易に行うことができる。
(6)全ての中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2は、ステータコア22の内周側に集まっている。例えば、中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2がステータコア22の外周側に配置される場合と比べると、全ての中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2が並んだ領域のステータコアの周方向に沿った長さを短くすることができる。よって、中性点用引出線25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2を中性点Nで結線するための配線の長さを短くすることができる。
本発明では以下のような実施形態も可能である。
○ 実施形態では、回転電機Mの固定子13を3相8極48スロットに形成したが、図6に示すように、3相6極54スロットに形成してもよい。この場合、スロット24の数S(54)を、極数P(6)で除算した値(S/P)をコイルピッチとするコイルを全節巻きとした場合、本実施形態では、54/6である9スロットピッチとなる巻き方が全節巻きとなる。そして、9スロットピッチよりよりコイルピッチが大きい巻き方を長節巻きとし、9スロットピッチよりコイルピッチが小さい巻き方を短節巻きとする。この場合、毎相毎極スロット数が3であるので、各相3つの波巻コイルが用いられる。例えば、順に第1コイル、第2コイル、第3コイルとすると、第1及び第2U相コイル25U1,25U2と、第1及び第2V相コイル25V1,25V2と、第1及び第2W相コイル25W1,25W2とは、それぞれ7スロットピッチ(短節巻き)と11スロットピッチ(長節巻き)が繰り返し交互に繰り返すようにステータコア22に波巻きされる。また、第3U相コイル25U3、第3V相コイル25V3、及び第3W相コイル25W3は、9スロットピッチ(全節巻き)で波巻きされている。
また、図7に示すように、回転電機Mの固定子13を3相4極36スロットに形成してもよい。この場合、9スロットピッチになる巻き方が全節巻きとなる。毎相毎極スロット数が3であり、図6の3相6極54スロットと同様に波巻されている。
さらに、図8に示すように、回転電機Mの固定子13を3相6極36スロットに形成してもよい。この場合、6スロットピッチとなる巻き方が全節巻きとなる。毎相毎極スロット数が2であり、実施の形態と同様に波巻されている。
加えて、図9に示すように、3相4極48スロットに形成してもよい。この場合、12スロットピッチとなる巻き方が全節巻きとなる。毎相毎極スロット数が4であるので、各相4つの波巻コイルが用いられる。例えば、順に第1コイル、第2コイル、第3コイル、及び第4コイルとする。この場合、第1及び第4U相コイル25U1,25U4と、第1及び第4V相コイル25V1,25V4と、第1及び第4W相コイル25W1,25W4とは、それぞれ9スロットピッチ(短節巻き)と15スロットピッチ(長節巻き)が繰り返し交互に繰り返すようにステータコア22に波巻されている。一方、第2及び第3U相コイル25U2,25U3と、第2及び第3V相コイル25V2,25V3と、第2及び第3W相コイル25W2,25W3とは、それぞれ11スロットピッチ(短節巻き)と13スロットピッチ(長節巻き)が繰り返し交互に繰り返すようにステータコア22に波巻されている。
つまり、毎相毎極スロット数が3,5,7,・・・の場合は全節巻きのコイルが含まれ、毎相毎極スロット数が4以上の場合は、短節巻きのスロットピッチと長節巻きのスロットピッチを繰り返す組合せが2種類以上になる。
○ 実施形態では、回転電機Mの固定子13を3相で形成したが、4相以上で形成してもよい。
○ 本発明は、極数は4極、6極や8極以外であってもよい。しかし、車両駆動用に回転電機Mを適用する場合は、回転電機Mの体格や性能、コストの面から4〜16極にするのが好ましい。
○ 実施形態では、インサータ50に第1U相プリフォームコイル26U1を載置させた状態で、その第1U相プリフォームコイル26U1の内側に第2U相プリフォームコイル26U2を挿入したが、逆でもよい。すなわち、インサータ50に第2U相プリフォームコイル26U2を載置させた状態で、その第2U相プリフォームコイル26U2の外側に第1U相プリフォームコイル26U1を配置してもよい。この場合、第2U相プリフォームコイル26U2の終端部UE2が、第1U相プリフォームコイル26U1に干渉するのを防止するため、その終端部UE2を基端側円弧部28cから直線部28aに沿いながら先端側円弧部28bに沿うように配置する。このとき、終端部UE2の長さを、直線部28a(積厚T)から、5スロットピッチ(短節巻きのコイルピッチ)分の長さ以下にする。なお、この場合、第2U相プリフォームコイル26U2の終端部UE2は、スロット24U22の奥側に位置する。
○ 固定子13の周囲で回転子11が回転する回転電機(アウターロータ)の固定子に本発明を適用してもよい。
○ 本発明を、回転電機Mを永久磁石を用いた永久磁石式回転電機ではなく、誘導式、リラクタンス式の回転電機に適用してもよい。
次に、上記実施形態及び別例から把握できる技術的思想について以下に追記する。
(イ)前記コイルは、プリフォームコイルを前記スロットに挿入して形成され、前記プリフォームコイルは、前記スロットに挿入される直線部と、該直線部の先端に形成された先端側円弧部と、前記直線部の基端に形成された基端側円弧部とを備え、前記引出線は、前記先端側円弧部に沿って配置される回転電機の固定子。
(ロ)ステータコアに複数配列されたティース間のスロットにコイルが巻装され、各相の前記コイルが各極において複数設けられるとともに、各相それぞれ複数のコイルが並列接続され、前記スロットの数を極数で除算した値をコイルピッチとするコイルの巻き方を全節巻きとし、前記全節巻きのコイルピッチより大きいコイルピッチでの巻き方を長節巻きとするとともに、前記全節巻きのコイルピッチより小さいコイルピッチでの巻き方を短節巻きとすると、前記長節巻きと、前記短節巻きとを前記ステータコアの周方向に沿って交互に繰り返して波巻きされている前記コイルを有する回転電機の固定子。
(ハ)前記並列接続されたコイル同士は、継ぎ目無しの連続線であり、前記短節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、少なくとも一方の引出線の長さは、前記短節巻きのコイルピッチ以下に設定されている回転電機の固定子。
(ニ)3相の固定子であって、各相のコイルそれぞれの前記一対の引出線は、3極分の機械角度内に位置している回転電機の固定子。
(ホ)極数が4〜16である回転電機の固定子。
(ヘ)前記一対の引出線のうち、中性点用引出線は、前記ステータコアの内周側に位置している回転電機の固定子。
M…回転電機、13…固定子、22…ステータコア、23…ティース、24…スロット、25…コイル、25U1…第1U相コイル、25U2…第2U相コイル、25V1…第1V相コイル、25V2…第2V相コイル、25W1…第1W相コイル、25W2…第2W相コイル、25UH1,25UH2,25VH1,25VH2,25WH1,25WH2…引出線、25UT1,25UT2,25VT1,25VT2,25WT1,25WT2…中性点用引出線。

Claims (2)

  1. ステータコアに複数配列されたティース間のスロットにコイルが巻装され、各相の前記コイルが各極において複数設けられるとともに、各相それぞれ複数のコイルが並列接続され、
    前記スロットの数を極数で除算した値をコイルピッチとするコイルの巻き方を全節巻きとし、前記全節巻きのコイルピッチより大きいコイルピッチでの巻き方を長節巻きとするとともに、前記全節巻きのコイルピッチより小さいコイルピッチでの巻き方を短節巻きとすると、
    前記長節巻きと、前記短節巻きとを前記ステータコアの周方向に沿って交互に繰り返して波巻きされている前記コイルを有し、
    各相において並列接続されたコイル同士では、前記短節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの先端側に位置する引出線と、
    前記長節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの先端側に位置する引出線とは、
    前記ステータコアの周方向に隣接するスロット、又は全節巻きを形成する部位が通された各スロットを挟んだスロットから引き出され、
    各相において並列接続されたコイル同士では、前記短節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの奥側に位置する引出線と、
    前記長節巻きを形成する部位から引き出される一対の引出線のうち、前記スロットの奥側に位置する引出線とは、
    前記ステータコアの周方向に隣接するスロット、又は全節巻きを形成する部位が通された各スロットを挟んだスロットから引き出されている回転電機の固定子。
  2. 3相の固定子であって、並列接続されたコイル同士での一対の引出線の引き出し位置は、3相のコイルで同じである請求項1に記載の回転電機の固定子。
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