JPWO2019142584A1 - インシュレータ及びそれを備えたステータ、モータ - Google Patents

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Abstract

インシュレータ5は、コイル7が巻回されるコイル巻回部50のコアセグメント41側に設けられ、コイル7をコイル巻回部50に案内するコイル導入溝53を有する第1鍔部51と、トゥース42先端側に設けられた第2鍔部52とを備えている。コイル巻回部50の表面には、凹凸部54aからなる移動規制部54が第1鍔部51の根元から径方向内側に向けて設けられている。凹凸部54aの平均長さはコイル7の線径よりも短く、凹凸部54aの算術平均粗さRaは、コイル巻回部50における移動規制部54以外の部分である平滑表面部55の算術平均粗さRa’よりも大きい。

Description

本発明は、コイルが巻回されるインシュレータ及びそれを備えたステータ、モータに関する。
近年、産業、車載用途でモータの需要は高まっている。その中で、モータの効率向上、低コスト化が要望されている。
モータの効率向上手法の一つとして、ステータのスロット内に配置されるコイルの占積率を向上させることが知られている。コイルの占積率を向上させることで、モータの駆動時に、コイルに流れる電流に起因する損失を抑制できる。
コイルの占積率を向上させる構造として、ステータのティース(teeth)にコイルが整列して巻回された状態である、いわゆる整列巻きコイルが一般に知られており、これを実現するために種々の構成が提案されている(例えば、特許文献1〜4参照)。例えば、特許文献1には、コイルが巻回される絶縁コイルボビンの筒体の端部あるいは筒体の両端に設けられた鍔部の内側に段差または傾斜を設けて整列巻きコイルを実現する構成が提案されている。また、特許文献2には、ティース(teeth)に装着され、コイルとティース(teeth)とを絶縁するためのインシュレータの表面に、巻回されたコイルを保持するための保持溝を設けて整列巻きコイルを実現する構成が開示されている。
特開平11−122855号公報 特開2006−115565号公報 米国特許第6356001号明細書 国際公開第2011/118357号
ところで、一般に、金型を用いて樹脂材料を成形することにより、上記のインシュレータやコイルボビンは形成される。一方、モータ性能はユーザーの仕様によって異なるため、同じステータコアやティースを用いても、コイルの線径や巻き数を変えてコイルに流す電流値等を調整し、モータの性能を個別の仕様に合わせ込む場合が多い。
しかし、特許文献1や2に開示された従来の構成では、コイルの線径に合わせて保持溝の幅を変更したり、段差の幅や傾斜の角度を変更したりする必要があり、その度に金型を作り直してインシュレータを形成するため、コスト上昇の要因となっていた。
本発明はかかる点に鑑みてなされたもので、その目的は、コイルの線径が変更された場合にも巻回されたコイルを整列巻きにできるインシュレータを提供することにある。
上記の目的を達成するために、本発明に係るインシュレータは、コイルの巻き始め部分が巻回されるコイル巻回部の表面に表面処理を施し、巻回される巻線の径方向への移動を規制するようにした。
具体的には、本発明に係るインシュレータは、コアセグメントから突出するトゥースの軸方向端面と少なくとも周方向両側面の一部とを覆い、巻線で構成されたコイルが巻回されるコイル巻回部と、該コイル巻回部のトゥース基端側またはトゥース先端側の一方に連続して設けられ、前記コイルを前記コイル巻回部に案内するコイル導入溝を有する第1鍔部と、を備えたインシュレータであって、前記第1鍔部近くの前記コイル巻回部の表面には、前記巻線が径方向に移動するのを規制する凹凸部からなる移動規制部が設けられており、前記凹凸部の平均長さは前記コイルの線径よりも短く、前記凹凸部の算術平均粗さは前記コイル巻回部における前記移動規制部以外の表面の算術平均粗さよりも大きいことを特徴とする。
この構成によれば、コイルの巻き始め部分がインシュレータの径方向外側又は内側に移動するのを規制するとともに、移動規制部に巻回された巻線を位置基準としてコイルを整列巻きすることができる。また、移動規制部の幅や凹凸部の算術平均粗さを適切に選択することで、異なる線径を有するコイルをインシュレータに巻回した場合にも、整列巻きコイルを実現することができる。
前記移動規制部は、前記第1鍔部から径方向内側に向けて前記コイルの線径の半分以上、前記コイル巻回部の径方向の長さの1/3以下の部位に設けられていることが好ましい。
この構成によれば、移動規制部に巻回された巻線の移動を確実に規制することができる。
また、前記移動規制部に具備する前記凹凸部の算術平均粗さは10μm以上、100μm以下であることが好ましい。
前記移動規制部に具備する前記凹凸部は、前記コイル巻回部の表面へのブラスト処理により形成されていてもよい。前記凹凸部は、前記コイル巻回部の表面へのアルミ溶射処理により形成されていてもよく、また、前記コイル巻回部の表面へのエッチング処理により前記凹凸部が形成されていてもよい。
これらの構成によれば、簡便な方法で凹凸部を形成することができ、インシュレータの製造コスト上昇を抑制できる。
前記移動規制部に巻回された前記巻線は径方向外側又は内側への移動が規制される一方、前記コイルの巻回時に、前記コイルの1層目の最終周から前記移動規制部以外の前記コイル巻回部に巻回された前記巻線が径方向外側に押されて移動することで、前記コイルの1層目が整列巻きされるように構成されているのが好ましい。
この構成によれば、移動規制部以外に巻回された巻線は、移動規制部に巻回された巻線に当接することで、巻線間の隙間が無くなるように径方向内側に順次移動して、1層目のコイルをコイル巻回部に整列巻きすることができる。
本発明に係るステータは、前記インシュレータを前記コアセグメントの前記トゥースの軸方向端面の各々に具備し、前記インシュレータの前記コイル巻回部に、巻線からなるコイルが巻装されてなるステータセグメントを複数個備え、複数個の前記ステータセグメントを円環形状に接続し、円環の径方向内側に前記トゥースが突出する構成としたことを特徴とする。
この構成によれば、ステータでのコイル占積率を高めることができる。
前記コイルは前記コイル巻回部に整列巻きされていることが好ましい。
周方向に隣り合う前記トゥースの間が前記コイルを収容するスロットとして構成され、前記スロット内に、前記コアセグメント及び前記トゥースと前記コイルとを絶縁する絶縁紙が、前記トゥースの側面を覆うようにかつ、前記インシュレータの前記第1鍔部及び前記コイル巻回部のトゥース基端側またはトゥース先端側の他方に連続して設けられた第2鍔部と軸方向で一部重なるように配置されていることが好ましい。
この構成によればステータの周方向に隣り合うトゥースの間を確実に電気的に絶縁できる。
本発明のモータは、前記インシュレータを前記コアセグメントの前記トゥースの軸方向端面の各々に具備し、前記インシュレータの前記コイル巻回部に、前記コイルが巻装されてなるステータセグメントを複数個備え、複数個の前記ステータセグメントを円環形状に接続し円環の径方向内側に前記トゥースが突出する構成を含むステータと、該ステータの径方向内側に、前記ステータと所定の間隔をあけて配設された回転軸を含むロータと、を少なくとも備えることを特徴とする。
この構成によれば、ステータでのコイル占積率を高められ、モータの効率を向上させることができる。
以上説明したように、本発明によれば、異なる線径を有するコイルを巻回した場合にも、巻き乱れの発生を抑制して整列巻きコイルを実現することができる。
図1は、一実施形態に係るモータの上面図である。 図2は、図1に示すモータの等価回路図である。 図3は、ステータの概略模式図である。 図4Aは、図1に示す破線で囲まれた部分を示す斜視図である。 図4Bは、図4Aに示す構造を径方向から見た側面図である。 図4Cは、図4Aに示す構造を周方向から見た側面図である。 図5Aは、一実施形態に係るインシュレータの要部を示す斜視図である。 図5Bは、インシュレータを軸方向から見た模式図である。 図5Cは、図5BにおけるVC−VC線での断面模式図である。 図6は、一実施形態に係るインシュレータにコイルが整列巻きされる過程を示す模式図である。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。以下の好ましい実施形態の説明は、本質的に例示に過ぎず、本発明、その適用物或いはその用途を制限することを意図するものでは全くない。
(実施形態)
[モータ及びステータの構成]
図1は、本実施形態に係るモータを示す上面図を示し、図2は、図1に示すモータの等価回路図を示し、図3はステータの概略模式図を示し、ステータ4をシャフト2の軸方向から見た図を示している。なお、説明の便宜上、図1及び3において、一部の構成部品やその機能については図示及びその説明を省略する。例えば、フレームやバスバー等は図示していない。また、図3において、インシュレータ5は図示していない。また、ステータ4を収容する外装体は、図示していない。この外装体の形状は、例えば、金属からなる円筒、略直方体、略長方体、多角形の柱状体などであり、モータ1の仕様に応じて適宜選択される。また、図示した構成部品についても簡略化しており、例えば、図1に示すインシュレータ5は、実際の形状と一部異なっており、図3に示すコイルU1〜W4及びこれらのリード端子71は、実際の形状とは大きく異なっている。また、図2において、符号+はコイルの巻き始めを、符号−はコイルの巻き終わりをそれぞれ示している。
以降の説明において、シャフト2の長手方向を軸方向と呼び、ステータ4の半径方向を径方向と呼び、ステータ4の円周方向を周方向と呼ぶことがある。また、軸方向において、コイルU1〜W4のリード端子71が設けられた側を「上」と、その反対側を「下」と呼び、径方向において、ステータ4の中心側、つまり、シャフト2及びロータが設けられた側を「内」と、その反対側、つまり、ステータコア40側を「外」と呼ぶことがある。
なお、後述する電磁鋼板の積層する方向と、上記の軸方向とは、同方向であり、同義である。
なお、以降の説明において、ティース(teeth:toothの複数型)又はトゥース(tooth)という用語を使い分けて記す。円環状のステータコアの中心方向に突出する複数の歯部は、ティース(teeth:toothの複数型)と記す。また、ステータコア40の複数の歯部のうち、一つの歯部については、トゥース42と記す。同じく、後述するコアセグメント41における、複数の歯部は、ティースと記す。また、コアセグメント41における、複数の歯部のうち、一つの歯部については、トゥース42と記す。ちなみに、前述の特許文献3、特許文献4などは、ティース及びトゥースという語句の使い分けを記した公知文献である。
モータ1は、図示しない外装体の内部に、モータ1の回転軸であるシャフト2を有するロータ3と、ステータ4と、コイルU1〜W4と、を備えている。
ロータ3は、シャフト2と、ステータ4に対向してN極、S極がシャフト2の外周方向に沿って交互に配置された磁石31とを含んでいる。なお、本実施形態で、ロータ3に用いられる磁石31としてネオジム磁石を使用しているが、その材料や形状や材質については、モータの出力等に応じて適宜変更しうる。また、軸方向から見て、ロータ3は、ステータ4の径方向内側に、ステータ4と一定の間隔をあけて配設されている。
ステータ4は、複数のステータセグメント40aを円環状に連結して構成する円筒形状体である。このステータセグメント40aは、コアセグメント41のトゥース42に軸方向の上下の両端面各々から、インシュレータ5をそれぞれ装着し、更に各インシュレータ5間には絶縁紙6等の絶縁体を装着し、インシュレータ5のコイル巻回部50及び絶縁紙6等の絶縁体の配置部分(図4A〜図4C参照)には、巻線を巻回して例えばコイルU1を構成する。上述のように構成したステータセグメント40aの外観は、断面形状を略扇形とする柱状体である。
ステータ4及びステータセグメント40aは、複数のコアセグメント41と、コアセグメント41のそれぞれの内周から径方向内側に突出するトゥース42とを有している。このコアセグメント41は、ケイ素等を含有した電磁鋼板を、略円環状のステータコア板体(stator core sheet)のうち、その一部分を構成する個片形状とする板体(core segment sheet)として打ち抜き、この板体(core segment sheet)を複数層積層した積層体である。上述のように構成したコアセグメント41の外観は、断面形状を、略円環状のステータコア板体(stator core sheet)の一部分を構成する個片形状とする柱状体である。板体の積層方向は、板体の板面に対して法線方向である。このコアセグメント41は、ヨーク部41cと、このヨーク部41cの略中央部から突出するトゥース42とを有する。
そして、コアセグメント41は周方向に位置するヨーク部41cの一方の側面に凹部41aが、他方の側面に凸部41bがそれぞれ形成されており、凹部41a,凸部41bともに、各側面において、軸方向全体にわたって延びて形成されている。一つのコアセグメント41に着目すると、このコアセグメント41の凹部41aに、周方向の一方で隣接するコアセグメント41の凸部41bが嵌合し、このコアセグメント41の凸部41bが、周方向の他方で隣接するコアセグメント41の凹部41aに嵌合してそれぞれ連結している。このように周方向に隣り合うコアセグメント41がそれぞれ嵌合して連結することにより、円環形状のステータコア40が構成される。
図1,3に示すように、コアセグメント41を連結して、円環形状のステータコア40を構成することにより、ステータコア40の内周に沿って等間隔にトゥース42が配置される。また、周方向に隣り合うトゥース42の各間隔はスロット43を構成している。
また、ステータ4は、12個のコイルU1〜W4を有しており、これらのコイルはインシュレータ5及び絶縁紙6(図4A〜図4C参照)を介して各トゥース42に対して装着され、軸方向から見て、各スロット43内に配置されている。なお、図示しないが、コイルU1〜W4は、表面に絶縁皮膜が施された銅等の金属材料からなる断面が円形の巻線で構成され、インシュレータ5に対して整列巻きかつ多層巻きで巻回されている。なお、多層巻きとは、インシュレータ5に対してコイル7が複数層巻回された状態をいう。また、「円形」とは巻線の加工公差やトゥース42に巻回したときの巻線の変形を含んで「円形」という意味であり、以降の説明においても同様である。また、以降の説明において、コイルU1〜W4を特定せずに、一つを取り上げて構造等を説明する場合にはコイル7と呼ぶこととする。
図2に示すように、コイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4はそれぞれ直列に接続されており、U,V,W相の3相がスター結線されている。また、互いに電気角で120°の位相差を有するU,V,W相の3相の電流がそれぞれコイルU1〜U4,V1〜V4,W1〜W4に供給されて励磁され、回転磁界が発生する。この回転磁界により、ロータ3にトルクが発生し、シャフト2が図示しない軸受に支持されて回転する。
なお、本実施形態において、ロータ3の磁極数は、ステータ4に対向するN極が5個、S極が5個の計10極であり、スロット43の数は12個であるが、特にこれに限定されるものではなく、その他の磁極数とスロット数との組合せについても適用できる。
[ステータセグメントの要部の構成]
図4A〜4Cは、図1における破線で囲まれた部分の斜視図、径方向及び周方向から見た側面図をそれぞれ示す。なお、説明の便宜上、図4A〜4Cにおいて、コイル7の図示を省略している。また、インシュレータ5とコアセグメント41及びトゥース42とに挟み込まれて取り付けられた絶縁紙6も図示しているが、スロット43内に収容されるように折り曲げられる前の状態を示している。
図4A〜4Cに示すように、一つのコアセグメント41から突出するトゥース42に対し、軸方向の上下の両端面各々から同じ形状を有するインシュレータ5がそれぞれ装着されており、また、コアセグメント41及びトゥース42とインシュレータ5との間に絶縁紙6が挟み込まれている。このように、インシュレータ5は、トゥース42の軸方向両端面と、この両端面近傍部分を覆うように設けられている。
インシュレータ5は、絶縁性樹脂材料を成形してなる絶縁部材であり、コイル7(図6参照)が巻装されるコイル巻回部50と、コイル巻回部50の一端に形成された第1鍔部51と、他端に形成された第2鍔部52とを有している。本実施形態では、第1鍔部51はコアセグメント41側に装着されており、第2鍔部52はステータ4の径方向内側に位置するトゥース42の先端に装着されている。また、第1鍔部51には、コイル導入溝53(図5A,5B参照)が形成されており、コイル巻回部50にコイル7が巻回される際には、コイル7を構成する巻線は、コイル導入溝53を通り、巻き始め部分が第1鍔部51における第2鍔部52に対向する内面51a(以下、第1鍔部51の内面51aという、図5A〜5C参照)に接してコイル巻回部50に案内される。第1鍔部51の内面51aは、トゥース42の軸方向上端面または軸方向下端面と直交する面と平行に設けられた面である。なお、本明細書において、コイル7の巻き始め部分とは、コイル7における、コイル巻回部50に巻回された1層目のコイルの1周目近傍をいう。
コイル巻回部50の外周面50a〜50d(以下、単にコイル巻回部50の表面と呼ぶことがある)には、第1鍔部51の根元から径方向内側に延びて移動規制部54が形成されている。後述するように、移動規制部54には、移動規制部54以外のコイル巻回部50の表面(以下、平滑表面部55という)よりも算術平均粗さRa(図5C参照)が大きくなるように表面処理が施されている。また、コイル巻回部50は、コイル7とトゥース42との電気的絶縁を保つために、例えば、0.数mm〜数mm程度の厚みで形成されている。
また、コイル巻回部50の外周面のうち、トゥース42の周方向両端面を覆う表面50c,50dは、トゥース42の軸方向上端面に対して直交するように形成されている。なお、「直交」とはインシュレータ5の加工公差やトゥース42の加工公差、またインシュレータ5をトゥース42に装着する際の組立公差を含んで「直交」という意味であり、「平行」とはインシュレータ5の加工公差やトゥース42にインシュレータ5を装着する際の組立公差を含んで「平行」という意味であり、以降の説明においても同様である。
インシュレータ5は、絶縁紙6とともに、コアセグメント41及びトゥース42とコイル7とを電気的に絶縁する機能を有している。また、インシュレータ5は、後述するコイル7の整列巻きを安定して維持する機能を有している。
絶縁紙6は、例えば、絶縁性の油が含浸されており、トゥース42の周方向の両側面を覆うように、また、インシュレータ5の第1及び第2鍔部51,52と軸方向でそれぞれ一部重なるように配設されている。また、図示しないが、モータ1を組み立てるにあたって、絶縁紙6は、それぞれ折り曲げられて、スロット43内を覆うように配設されている。このことにより、コアセグメント41及びトゥース42とコイル7とを電気的に絶縁するとともに、周方向に隣り合うコアセグメント41及びトゥース42間を電気的に絶縁できる。
[インシュレータの要部の構成]
図5Aは、本実施形態に係るインシュレータの要部の斜視図を示し、図5Bは、コイルが巻回されたインシュレータの要部を軸方向から見た模式図を示し、図5Cは、図5BにおけるVC−VC線での断面模式図を示す。なお、図5A〜5Cに示すインシュレータ5は、図4A〜4Cに示すのと同じであるが、説明の便宜上、図5A〜5Cにおいて、インシュレータ5の構造は簡略化して図示している。
図5A〜5Cに示すように、インシュレータ5のコイル巻回部50の表面には、第1鍔部51の根元、つまり、第1鍔部51の内面51aの軸方向下端から径方向内側に向かって移動規制部54が所定の幅Wで設けられている。図5Cに示すように、移動規制部54は、ランダムに形成された凹凸部54aからなり、凹凸部54aは表面の算術平均粗さRaが2μm以上、200μm以下になるように形成されている。一方、平滑表面部55の表面の算術平均粗さRa’は、凹凸部54aの算術平均粗さRaよりも小さく、Raの数十分の1から数百分の1程度であり、本実施形態においては、例えば、Ra’は、0.25μm〜0.30μm程度である。また、凹凸部54aの平均長さLは、算術平均粗さRaと同程度の値であり、コイル巻回部50に巻回されるコイル7の線径よりも平均長さLが短くなるように凹凸部54aが形成されている。なお、図5Cに示すように、平均長さLは、例えば、凹凸部54aのうち、凸部とこれに隣接する凸部との間隔の平均値、あるいは凹部とこれに隣接する凹部との間隔の平均値に相当する。また、コイル7を構成する巻線は、銅等からなる電線の表面に絶縁皮膜を形成してなるのが一般的である。よって、コイル7の線径という場合には、絶縁皮膜の厚みも含めた線径をいう。本実施形態において、コイル7に使用される電線の線径は、例えば、0.3mm〜2.3mm程度であり、コイル7の線径は、電線の線径に絶縁皮膜の厚みの2倍を加えた値となる。
コイル巻回部50の表面に対して表面処理を行うことにより、凹凸部54aは形成される。表面処理として種々の方法を用いることができる。例えば、移動規制部54が形成される部分を除いてコイル巻回部50の表面を保護材(図示せず)で覆う。保護材に覆われていない表面に対してブラスト処理を行うことにより凹凸部54aを形成することができる。吹き付けられる研磨材の平均粒径や吹き付け速度や処理時間等を調整することにより、凹凸部54aの算術平均粗さRaを所望の値とすることができる。また、保護材に覆われていないコイル巻回部50の表面に対してアルミを溶融し軟化させた粒子を吹き付け凹凸部54aを形成することができる。アルミ溶射処理を行うことで、凹凸部54aの算術平均粗さRaを比較的大きな値とすることができ、例えば、Raを数十μm〜100μm程度とすることも可能である。
なお、コメント巻回部50の表面に対してエッチング処理を行うことにより、凹凸部54aを形成することも可能である。ここでいう「エッチング処理」には、いわゆる、物理エッチングと化学エッチングの両方が含まれる。物理エッチングの例として、保護材に覆われていないコイル巻回部50の表面に対してアルゴンガス等を用いたプラズマエッチングを行うことにより、凹凸部54aを形成することができる。また、化学エッチングの例として、保護材に覆われていないコイル巻回部50の表面に対して薬液を用いたエッチング処理を行うことにより、凹凸部54aを形成することができる。インシュレータ5の材質が、例えばポリアミド系樹脂であれば、濃塩酸や濃硫酸等の強酸を含む薬液を用いて表面処理を行うことで、凹凸54aを形成することができる。なお、凹凸部54aの形成方法はこれらの手法に特に限定されず、所望のRaの値やインシュレータ5の材質等により適宜、他の方法を採りうる。また、凹凸部54aを形成するための表面処理が施された後に保護材が除去されることは言うまでもない。
図6は、本実施形態に係るインシュレータにコイルが整列巻きされる過程の模式図を示す。なお、図6において、コイル7の1層目が巻回される過程を示している。
図6の(a)図に示すように、移動規制部54に対してコイル7の巻線が巻回されると、移動規制部54との間に生じる摩擦によって巻線の径方向への移動が規制される。巻回工程を進めていくと、図6の(b)図に示すように、平滑表面部55にもコイル7の巻線が巻き回され、さらに、コイル7の巻回工程を進めて、コイル7が最終周まで巻回される。この巻線工程において、図6の(c)図に示すように、i周目(iは整数で2≦i≦n、nはコイル7の1層目の巻回数)の巻線は、(i−1)周目の巻線の上に所定のオフセット分だけ乗り上げさせるとともに、コイル7の巻き始め部では軸方向に関して所定の角度だけ傾斜させて巻回させるようにする。特に、n周目の巻線を巻回する際には上記の要領で行う。このようにコイル7の巻線をコイル巻回部50に巻回することで、i周目の巻線に押し出されて、(i−1)周目の巻線には径方向外側に向けた力が加わる。なお、オフセットはコイル7の線径の半分以下となるように調整される。
ここで、平滑表面部55の算術平均粗さRa’は、凹凸部54aの算術平均粗さRaよりも小さいため、巻線と平滑表面部55との間に生じる摩擦も、巻線と移動規制部54との間に生じる摩擦よりも小さくなる。つまり、平滑表面部55は、巻回された巻線が径方向に外力を受けた場合に、その表面に沿ってコイル7が径方向に移動可能な程度に平滑な表面を有している。従って、最終周の巻線に押し込まれた平滑表面部55上の巻線は、最終周の巻線も含めて、平滑表面部55の表面に沿って径方向外側に移動する。このとき、移動規制部54に巻回された巻線は、上述の通り、径方向への移動が規制されている。よって、平滑表面部55に巻回された巻線のうち、径方向で最も外側に位置する巻線が、移動規制部54に巻回された巻線に当接して、移動が規制され、この当接位置を基準として、平滑表面部55に巻回された巻線は、巻線間の隙間が無くなるように順次移動して、1層目のコイル7がコイル巻回部50に整列巻きされる。
なお、コイル7の最終周を巻回した後に、1層目とは反対側、つまり、第2鍔部52から第1鍔部51に向けて2層目のコイル7が巻回されていく。なお、1層巻の場合は、外部へ巻線を引き出すために最終周の巻き線は第1鍔部51に向けてさらに引っ張られる。このときの引っ張り力によって、平滑表面部55に巻回された巻線は最終周の巻線から径方向外側に向かって押し込まれる。これらによっても、1層目のコイル7の巻線は整列巻きされるように位置が修正される。また、コイル巻回部50の径方向の長さがコイル7の線径の整数倍に略等しい場合は、最終周の巻線が第2鍔部52の内面に当接して径方向外側に力を受ける。これによっても、1層目のコイル7の巻線は整列巻きされるように位置が修正される。なお、最終周の巻線に当接して、平滑表面部55に巻回された巻線が径方向外側に向かって径方向に移動することで、コイル7の整列巻きが可能となるため、平滑表面部55に巻回された巻線に対して径方向外側に外力が加わるような巻回条件であれば、必ずしも前述したようにオフセットを付けてコイル7を巻回する必要はない。
なお、コイル7の巻線の移動を規制するためには、移動規制部54の所定の幅Wは、巻回されるコイル7の線径の半分以上であればよい。ただし、異なる線径のコイル7に対応するためには、所定の幅Wを、使用が予定されるコイル7のうちの最大線径程度以上にすることが好ましい。また、所定の幅Wは、コイル巻回部50の径方向の長さの1/3以下にすることが好ましい。移動規制部54の径方向の幅をこれ以上長くすると、移動規制部54での巻線の巻き乱れが無視できなくなり、コイル7の整列巻きがうまく行われなくなるためである。従って、移動規制部54は、第1鍔部51から径方向内側に向けてコイル7の線径の半分以上、コイル巻回部50の径方向の長さの1/3以下の部位に設けられているのが好ましい。
[効果等]
以上説明したように、本実施形態に係るインシュレータ5は、コアセグメント41から突出するトゥース42の軸方向一端面と周方向両側面の一部とを覆い、巻線からなるコイル7が巻回されるコイル巻回部50と、コイル巻回部50におけるトゥース42の基端側に連続して設けられ、コイル7をコイル巻回部50に案内するコイル導入溝53を有する第1鍔部51と、を備えている。
コイル巻回部50の表面には、コイル7の巻き始め部分に対応する第1鍔部51の根元から所定の幅Wで径方向内側に延びる凹凸部54aからなる移動規制部54が形成されており、移動規制部54は、巻回された巻線の径方向外側又は内側への移動を規制する。また、コイル巻回部50の表面は、移動規制部54に連続してコイル7の巻線が径方向に沿って移動可能な程度に平滑な表面を有する平滑表面部55が設けられている。
これにより、コイル7の巻回時に、最終周の巻線から径方向外側に押し出されたコイル7が移動規制部54に巻回された巻線によって位置が規制されることで、コイル7がコイル巻回部50に対して整列巻きされる。このように、1層巻きまたは多層巻きのコイル7を整列巻きにする場合に、本実施形態に係るインシュレータ5は有用である。
また、移動規制部54の幅Wを適切に選択することで、巻回されるコイル7の線径が変更された場合にも対応可能である。例えば、コイル巻回部50の径方向の長さが十mm〜数十mm程度であれば、移動規制部54の幅Wを3mm程度にすることで、使用されるコイル7の線径が0.3mm〜2.3mmの範囲で変動しても、コイル7をコイル巻回部50に対して整列巻きにすることができる。このように、巻回されるコイル7の線径が変更されても、特許文献2に開示されたように、インシュレータに設けられたコイルの保持溝の幅を変更したり、特許文献1に開示されたように、インシュレータに設けられた段差の幅や傾斜の角度を変更したりする必要がなく、インシュレータ5の製造コストが上昇するのを抑制できる。さらに、簡便な表面処理を行うことで移動規制部54を形成できるため、インシュレータ5の製造コストを抑制できる。また、同じ仕様のコアセグメント41及びトゥース42に対して、コイル7の線径が変更された場合にも1種類のインシュレータ5で対応することができ、種々のモータを開発する際の開発コストを低減できる。
なお、凹凸部54aを簡便に形成する観点からは、凹凸部54aの算術平均粗さRaは、2μm以上、100μm以下であることが好ましい。また、巻線との摩擦を大きくする観点からは、凹凸部54aの算術平均粗さRaは、数十μm、例えば、30μm以上であることが好ましく、形成の容易性を加味すれば、算術平均粗さRaは30μm以上、100μm以下であることがさらに好ましい。
なお、本実施形態に係るインシュレータ5は、コアセグメント41から突出するトゥース42の軸方向一端面と周方向両側面の一部とを覆い、巻線からなるコイル7が巻回されるコイル巻回部50と、コイル巻回部50におけるトゥース42の基端側に連続して設けられ、コイル7をコイル巻回部50に案内するコイル導入溝53を有する第1鍔部51と、コイル巻回部50におけるトゥース42の先端側に連続して設けられた第2鍔部52とを備えていてもよい。
この場合も、第1鍔部51近くのコイル巻回部50の表面には、巻線が径方向に移動するのを規制する凹凸部54aからなる移動規制部54が設けられている。また、凹凸部54aの平均長さLはコイル7の線径よりも短く、凹凸部54aの算術平均粗さRaはコイル巻回部50における移動規制部54以外の部分である平滑表面部55の表面の算術平均粗さRa’よりも大きい。
(その他の実施形態)
上記実施形態において、コイル7をトゥース42の基端側であるコアセグメント41側に位置する第1鍔部51から巻き始める例について説明したが、特にこれに限定されず、トゥース42の先端側に位置する第2鍔部52から巻き始めてもよい。この場合は、第2鍔部52にコイル導入溝53が設けられ、移動規制部54は第2鍔部52の根元から所定の幅Wで形成されることになる。
また、コイル7の巻回方法については特に限定されず、一般的なノズル巻線方法やフライヤー巻線方法等を用いることができる。
また、インシュレータ5が、いわゆる分割タイプのインシュレータであり、トゥース42の軸方向上下方向からそれぞれ装着される例を示したが、特にこれに限定されず、コイル巻回部50が筒形状であり、トゥース42の全外周面を覆う一体構造であってもよい。例えば、ステータ4が、コアセグメント41に後からトゥース42を装着する構造である場合は、この一体構造のインシュレータ5を用いてもよい。また、一つのトゥースに上下から装着されるインシュレータ5は同じ形状でなくてもよい。なお、一つのトゥース42に上下から装着されるインシュレータ5として同じ形状のものを用いることで、インシュレータ5の種類を少なくでき、製造コスト等を低減できる。
なお、コイル巻回部50の外周面50a,50bはそれぞれ、トゥース42の軸方向上端面と略平行に設けられていてもよい。また、第1鍔部51の内面51aは、トゥース42の軸方向上端面または軸方向下端面と直交する面を基準面として径方向外側に傾斜するように設けられていてもよい。
また、上記実施形態において、インシュレータ5をコアセグメント41のトゥース42に装着し、コイル巻回部50にコイル7を巻き回して、ステータセグメント40aを構成する態様を説明したが、インシュレータ5を円環状のステータコアのトゥース42の各々に装着し、コイル巻回部50にコイル7を巻き回す態様を採用しても良い。なお、ここで言う円環状のステータコアとは、電磁鋼板を円環状に打ち抜いた板体を積層して構成するものである。また、この円環状のステータコアは、複数の歯部(所謂、ティース(teeth))を有するものである。
また、上記実施形態において、コアセグメント41毎に一つの歯部(所謂、トゥース(tooth))を有する態様を説明したが、コアセグメント41毎に複数の歯部(所謂、ティース(teeth))を有する態様を採用しても良い。
上記実施形態におけるモータ1は、インナーロータ型のモータに用いる場合について説明するものであるが、別の種類のモータに対して本実施形態のインシュレータ5を適用できることは言うまでもない。
また、図3に示すように、トゥース42の先端(径方向内側の端部)には、凹状の溝を2つ具備する。この凹状の溝は、米国特許第6104117号明細書、特開平10−42531号公報等では、補助溝(supplemental grooves)とも呼称される。この補助溝の効果は、モータ1のロータ3の回転動作におけるコギングトルク及びトルクリップルを抑制し、モータの特性においては、低振動化・低騒音化等に寄与する。
また、上記実施形態における巻線は、巻線用電線とも呼称され、市販されるものである。巻線又は巻線用電線の導体部には、不可避不純物を含む銅又はアルミニウムを含む。ここで、不可避不純物とは、製造工程中に、銅、アルミニウムへの混入が避けられない微量の不純物元素のことを意味する。銅の場合には、不可避不純物は、As、Bi、Sb、Pb、Fe、S、酸素などである。アルミニウムの場合には、不可避不純物は、Si、Mn、Ti、V、Zr、Fe、Cuなどである。巻線の導体部は、絶縁性樹脂による絶縁層にて被覆される。絶縁性樹脂は、例えば、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリエステルアミドイミド、ポリアミド、ポリヒダントイン、ポリウレタン、ポリアセタール、エポキシ樹脂等がモータ1の仕様に応じて適宜選択される。巻線の断面形状は、本実施形態における円形のほか、略正方形、略長方形など多様である。
また、上記実施形態における磁石31の材料成分には、Sc、Y及びランタノイド系元素のうち少なくとも1種と、Fe又はFe及びCoと、Bとを含むものである。具体的には、磁石31は希土類焼結磁石であり、所謂、ネオジム焼結磁石又はネオジウム焼結磁石などと呼称されるものである。この希土類焼結磁石の表層には、防錆のための防錆膜(防錆層)を具備する。
本発明に係るインシュレータは、異なる線径のコイルに対応して整列巻きコイルを実現することができるため、高効率が要求されるモータ等に適用する上で有用である。
1 モータ
2 シャフト
3 ロータ
4 ステータ
5 インシュレータ
6 絶縁紙
7 コイル
31 磁石
40 ステータコア
40a ステータセグメント
41 コアセグメント
41c ヨーク部
42 トゥース(tooth)
43 スロット
50 コイル巻回部
51 第1鍔部
51a 第1鍔部51の内面
52 第2鍔部
53 コイル導入溝
54 移動規制部
54a 凹凸部
55 平滑表面部
U1〜W4 コイル
W 移動規制部54の径方向の幅
なお、以降の説明において、ティース(teeth:toothの複数型)又はトゥース(tooth)という用語を使い分けて記す。円環状のステータコア40の中心方向に突出する複数の歯部は、ティース42(teeth:toothの複数型)と記す。また、ステータコア40の複数の歯部のうち、一つの歯部については、トゥース42と記す。同じく、後述するコアセグメント41における、複数の歯部は、ティース42と記す。また、コアセグメント41における、複数の歯部のうち、一つの歯部については、トゥース42と記す。ちなみに、前述の特許文献3、特許文献4などは、ティース及びトゥースという語句の使い分けを記した公知文献である。
また、上記実施形態において、インシュレータ5をコアセグメント41のトゥース42に装着し、コイル巻回部50にコイル7を巻き回して、ステータセグメント40aを構成する態様を説明したが、インシュレータ5を円環状のステータコア40のトゥース42の各々に装着し、コイル巻回部50にコイル7を巻き回す態様を採用しても良い。なお、ここで言う円環状のステータコアとは、電磁鋼板を円環状に打ち抜いた板体を積層して構成するものである。また、この円環状のステータコアは、複数の歯部(所謂、ティース(teeth))を有するものである。

Claims (8)

  1. コアセグメントから突出するトゥースの軸方向端面と少なくとも周方向両側面の一部とを覆い、巻線で構成されたコイルが巻回されるコイル巻回部と、該コイル巻回部のトゥース基端側またはトゥース先端側の一方に連続して設けられ、前記コイルを前記コイル巻回部に案内するコイル導入溝を有する第1鍔部と、を備えたインシュレータであって、
    前記第1鍔部近くの前記コイル巻回部の表面には、前記巻線が径方向に移動するのを規制する凹凸部からなる移動規制部が設けられており、
    前記凹凸部の平均長さは前記コイルの線径よりも短く、前記凹凸部の算術平均粗さは前記コイル巻回部における前記移動規制部以外の表面の算術平均粗さよりも大きいことを特徴とするインシュレータ。
  2. 請求項1に記載のインシュレータにおいて、
    前記移動規制部は、前記第1鍔部から径方向内側に向けて前記コイルの線径の半分以上、前記コイル巻回部の径方向の長さの1/3以下の部位に設けられていることを特徴とするインシュレータ。
  3. 請求項1に記載のインシュレータにおいて、
    前記移動規制部に具備する前記凹凸部の算術平均粗さは10μm以上、100μm以下であることを特徴とするインシュレータ。
  4. 請求項1に記載のインシュレータにおいて、
    前記移動規制部に巻回された前記巻線は径方向への移動が規制される一方、前記コイルの巻回時に、前記コイルの1層目の最終周から前記移動規制部以外の前記コイル巻回部に巻回された前記巻線が径方向外側に押されて移動することで、前記コイルの1層目が整列巻きされるように構成されていることを特徴とするインシュレータ。
  5. 請求項1に記載のインシュレータを前記コアセグメントの前記トゥースの軸方向端面の各々に具備し、前記インシュレータの前記コイル巻回部に、前記コイルが巻装されてなるステータセグメントを複数個備え、
    複数個の前記ステータセグメントを円環形状に接続し円環の径方向内側に前記トゥースが突出する構成としたことを特徴とするステータ。
  6. 請求項1に記載のインシュレータを前記コアセグメントの前記トゥースの軸方向端面の各々に具備し、前記インシュレータの前記コイル巻回部に、前記コイルが巻装されてなるステータセグメントを複数個備え、
    複数個の前記ステータセグメントを円環形状に接続し円環の径方向内側に前記トゥースが突出する構成を含み、
    前記コイルは前記コイル巻回部に整列巻きされていることを特徴とするステータ。
  7. 請求項1に記載のインシュレータを前記コアセグメントの前記トゥースの軸方向端面の各々に具備し、前記インシュレータの前記コイル巻回部に、前記コイルが巻装されてなるステータセグメントを複数個備え、
    複数個の前記ステータセグメントを円環形状に接続し円環の径方向内側に前記トゥースが突出する構成を含み、
    周方向に隣り合う前記トゥースの間が前記コイルを収容するスロットとして構成され、
    前記スロット内に、前記コアセグメント及び前記トゥースと前記コイルとを絶縁する絶縁紙が、前記トゥースの側面を覆うようにかつ、前記インシュレータの前記第1鍔部及び前記コイル巻回部のトゥース基端側またはトゥース先端側の他方に連続して設けられた第2鍔部と軸方向で一部重なるように配置されていることを特徴とするステータ。
  8. 請求項1に記載のインシュレータを前記コアセグメントの前記トゥースの軸方向端面の各々に具備し、前記インシュレータの前記コイル巻回部に、前記コイルが巻装されてなるステータセグメントを複数個備え、複数個の前記ステータセグメントを円環形状に接続し円環の径方向内側に前記トゥースが突出する構成を含むステータと、
    該ステータの径方向内側に、前記ステータと所定の間隔をあけて配設された回転軸を含むロータと、を少なくとも備えることを特徴とするモータ。
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