JP5264700B2 - 電子機器 - Google Patents
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Description
この発明は、電子機器、特にコモンモード電圧に起因する電流の位相を調整する機能を備える電子機器に関するものである。
電子機器においては、その内部で発生する不要電磁波ノイズや、外部から伝搬して電子機器の内部に侵入する外来ノイズが機器障害を引き起こす要因として大きな問題となっている。そのため電子装置の内部で発生する不要電磁波ノイズEMI(Electromagnetic Interference;電磁波妨害)の発生を防止したり、EMS(Electro Magnetic Susceptibility;外来ノイズ耐力)を確保したりするEMC(Electromagnetic Compatibility;電磁波両立性)設計が重要となっている。EMIが他の使用電子装置に影響を及ぼさないように、日本ではVCCI(Voluntary Control Council For Interference by Data Processing Equipment Office Machines)、米国ではFCC(Federal Communications Commission)、欧州ではEN(European Norm)が決めた各種規格によって規制されている。
EMIは、ノーマルモード(normal mode)とコモンモード(common mode)によるものに大別されるが、ノーマルモード電流Inor[A]による放射電界強度Enorとコモンモード電流Icom[A]による放射電界強度Ecomは、それぞれ以下の簡易式で示される。但し、dは観測点までの距離[m]、fは周波数[Hz]、Lは線路長[m]、Sは線路間の距離[m]を表す。
これら放射電界強度を比較すると、コモンモード電流による放射電界強度Ecomが、ノーマルモード電流による放射電界強度Enorよりも非常に大きいことが分かる。この理由は次の通りである。
これら放射電界強度を比較すると、コモンモード電流による放射電界強度Ecomが、ノーマルモード電流による放射電界強度Enorよりも非常に大きいことが分かる。この理由は次の通りである。
ノーマルモード電流の場合には、信号ラインにリファレンスグランドを基準とした電圧が掛かり、信号ライン上を流れる電流とリファレンスグランドに流れる電流は、互いに逆向きに流れ、遠方では打ち消されるため放射EMIは小さい。一方、コモンモード電流の場合には、リファレンスグランドに大地を基準とした電圧が掛かり、それぞれのラインに同じ向きの電流が流れるため非常に大きな放射EMIが発生する。したがって、電子機器のコモンモード電流が外部に伝搬すると、大きな放射EMIが発生し周囲の電子機器に電波障害を及ぼす可能性が大きい。
電子機器開発において、放射EMIを抑制するには、電子機器から外部に漏洩するコモンモード電流を如何に小さくできるかが重要な課題の一つとなっている。コモンモード電流による放射EMIの対策方法としては、一般的にはコモンモードチョークコイルを使用してコモンモード電圧そのものを減衰することによってコモンモード電流を抑制する方法が適用されている。また、これ以外に、調整回路機能を付与することによって、伝送線路接続点におけるコモンモード電圧を低減させる方法(例えば特許文献1参照)や、コモンモードチョークコイルの代替部品として複合コイルの巻線の巻き位置を最適化することでコモンモードノイズとノーマルモードノイズの双方を良好に減衰させる方法(例えば特許文献2参照)などが提案されている。
電子機器開発において、放射EMIを抑制するには、電子機器から外部に漏洩するコモンモード電流を如何に小さくできるかが重要な課題の一つとなっている。コモンモード電流による放射EMIの対策方法としては、一般的にはコモンモードチョークコイルを使用してコモンモード電圧そのものを減衰することによってコモンモード電流を抑制する方法が適用されている。また、これ以外に、調整回路機能を付与することによって、伝送線路接続点におけるコモンモード電圧を低減させる方法(例えば特許文献1参照)や、コモンモードチョークコイルの代替部品として複合コイルの巻線の巻き位置を最適化することでコモンモードノイズとノーマルモードノイズの双方を良好に減衰させる方法(例えば特許文献2参照)などが提案されている。
従来のコモンモード電流による放射EMIの対策方法は以上のような技術で行われているが、特許文献1に記載のものは、異なる伝送路構造の接続部におけるコモンモード電位を調整することにより、コモンモード電位の差に起因する不要電磁波輻射を抑制しているが、それぞれの配線に掛かるコモンモード電圧そのものに起因する不要電磁波輻射については抑制することができないという問題がある。
また、特許文献2記載の技術では、複合コイルは複数のコモンモードチョークコイルと同等の効果を得られ、小型化に有効であるが、複合コイルの特性を最適化するためにコストが掛かることと、その効果を実現するための部品構成がコモンモードチョークコイルと同等であり、大きなコストメリットは期待できないという問題がある。概して、発生ノイズを抑制するためのこれまでの対策部品は高価であり製品コストに影響していた。
また、特許文献2記載の技術では、複合コイルは複数のコモンモードチョークコイルと同等の効果を得られ、小型化に有効であるが、複合コイルの特性を最適化するためにコストが掛かることと、その効果を実現するための部品構成がコモンモードチョークコイルと同等であり、大きなコストメリットは期待できないという問題がある。概して、発生ノイズを抑制するためのこれまでの対策部品は高価であり製品コストに影響していた。
この発明は、上記のような問題点を解決するためになされたもので、電子機器の内部で発生するコモンモード電流を抑制することにより、EMIを大幅に抑制可能にする電子機器を得ることを目的とする。
この発明に係る電子機器は、外部電源から筺体内の主要回路に電源供給を行うために引き込む電源配線とグランド配線の筺体の引き込み口の前後にEMI対策用の電流位相調整機能部を備え、この電流位相調整機能部は、電源配線とグランド配線のコモンモード電圧によって筺体の引き込み口付近の電源配線とグランド配線上に流れる電流の位相差を180度に設定可能にするインダクタとキャパシタからなる回路構成を持つものである。
この発明によれば、コモンモード電圧に起因するコモンモード電流を抑制または除去することができるようになり、発生するノイズを大幅に抑制することが可能になる。また、従来の対策方法と比較してコモンモードチョークコイル等の特殊なコモンモードフィルタ部品を使用することなく一般的な部品で構成することができるため、製品コストを下げることも可能になる。
実施の形態1.
図1はこの発明の各実施の形態に共通な位相調整機能内蔵の電子機器と外部配線の部分を示す概観斜視図、図2は各実施の形態に係る電子機器の内部配線構造と外部配線を示す透視的斜視図である。
図1において、電子機器100は、筺体の壁に外部から電源供給を受けるための配線接続部102を有しており、この配線接続部102に外部から電源供給する配線103が接続されている。図2に示すように、外部から電源供給を行うための外部電源配線103aと外部グランド配線103bは、それぞれを受けるための電源配線接続部102aとグランド配線接続部102bに接続されている。また、電源配線接続部102aとグランド配線接続部102bには電子機器100の内部電源配線104aと内部グランド配線104bが接続されている。内部電源配線104aと内部グランド配線104bのそれぞれ反対側の端子は、電流位相調整機能部101を介して内部電源配線104cと内部グランド配線104dに接続されている。また、内部電源配線104cと内部グランド配線104dの反対側の端子は、電源供給を受ける電子機器の主要回路105が接続されている。ここで、内部電源配線104a、内部グランド配線104b、内部電源配線104cおよび内部グランド配線104dは、一般的にはプリント配線板の銅箔などで構成される。
図1はこの発明の各実施の形態に共通な位相調整機能内蔵の電子機器と外部配線の部分を示す概観斜視図、図2は各実施の形態に係る電子機器の内部配線構造と外部配線を示す透視的斜視図である。
図1において、電子機器100は、筺体の壁に外部から電源供給を受けるための配線接続部102を有しており、この配線接続部102に外部から電源供給する配線103が接続されている。図2に示すように、外部から電源供給を行うための外部電源配線103aと外部グランド配線103bは、それぞれを受けるための電源配線接続部102aとグランド配線接続部102bに接続されている。また、電源配線接続部102aとグランド配線接続部102bには電子機器100の内部電源配線104aと内部グランド配線104bが接続されている。内部電源配線104aと内部グランド配線104bのそれぞれ反対側の端子は、電流位相調整機能部101を介して内部電源配線104cと内部グランド配線104dに接続されている。また、内部電源配線104cと内部グランド配線104dの反対側の端子は、電源供給を受ける電子機器の主要回路105が接続されている。ここで、内部電源配線104a、内部グランド配線104b、内部電源配線104cおよび内部グランド配線104dは、一般的にはプリント配線板の銅箔などで構成される。
図2の電流位相調整機能部101は、例えば図3に示す回路構成を持っている。図3において、電源端子1aは内部電源配線104aに、電源端子1bは内部電源配線104cに、グランド端子2aは内部グランド配線104bに、グランド端子2bは内部グランド配線104dに接続される。電源端子1a−1b間には電源接続インダクタL1と電源接続キャパシタC1が並列に接続され、また、グランド端子2a−2b間にはグランド接続インダクタL2が接続されている。
図3に示された電流位相調整機能部101の電源接続インダクタL1、グランド接続インダクタL2、電源接続キャパシタC1に掛かるコモン電圧に対するコモン電流の関係を図4に示す。電源接続インダクタL1のインピーダンスは、電源接続キャパシタC1と比較し高いインピーダンスのものが接続され、電源接続インダクタL1を直流成分の電流を流す機能として働かせ、電源接続インダクタL1とグランド接続インダクタL2を流れるコモンモード電圧に起因する電流の位相を、電圧に対し90度遅らせ、電源接続キャパシタC1を流れるコモンモード電圧に起因する電流の位相を、電圧に対し90度進ませることで、コモンモード電圧に起因する内部電源配線104cおよび内部グランド配線104dに流れる電流の位相差を180度にして、外部に漏洩するコモンモード電流を抑制することができる。さらに、インダクタとキャパシタそれぞれのインピーダンス成分により電流の大きさも抑制することができる。
電源端子1aに掛かる大地に対するコモンモード電圧をE1、グランド端子2aに掛かる大地に対するコモンモード電圧をE2とし、その周波数をω0、外部電源配線103aおよび外部グランド配線103bの長さが波長に対して短いとすると、電源端子1a−1b間に並列に接続された電源接続インダクタL1と電源接続キャパシタC1によるアドミタンスY1は(1)式により、流れる電流値I1は(2)式により求まる。
同様にグランド端子2a−2b間に直列接続されたグランド接続インダクタL2によるインピーダンスZ2は(3)式により、流れる電流値I2は(4)式により求まる。
同様にグランド端子2a−2b間に直列接続されたグランド接続インダクタL2によるインピーダンスZ2は(3)式により、流れる電流値I2は(4)式により求まる。
電源端子1a−1b間を流れる電流I1とグランド端子2a−2b間を流れる電流I2の位相差を180度とするための条件式はI1=−I2の場合であり、電源端子1a−1b間に並列接続された電源接続インダクタL1と電源接続キャパシタC1、グランド端子2a−2b間に直列接続されたグランド接続インダクタL2の関係は(5)式により求まる。
但し、電源端子1a−1b間に並列接続された電源接続インダクタL1に係るインピーダンス成分ω0L1と電源接続キャパシタC1に係るインピーダンス成分1/ω0C1の関係がω0L1>>1/ω0C1であるならば、(5)式は(6)式と変形できる。
電源端子1a−1b間に並列接続される電源接続インダクタL1と電源接続キャパシタC1や、グランド端子2a−2b間に直列接続されるグランド接続インダクタL2は、電子機器100の外部から電源供給を受けるための電源配線接続部102aおよびグランド配線接続部102bの直近となるように配置することが望ましい。
但し、電源端子1a−1b間に並列接続された電源接続インダクタL1に係るインピーダンス成分ω0L1と電源接続キャパシタC1に係るインピーダンス成分1/ω0C1の関係がω0L1>>1/ω0C1であるならば、(5)式は(6)式と変形できる。
電源端子1a−1b間に並列接続される電源接続インダクタL1と電源接続キャパシタC1や、グランド端子2a−2b間に直列接続されるグランド接続インダクタL2は、電子機器100の外部から電源供給を受けるための電源配線接続部102aおよびグランド配線接続部102bの直近となるように配置することが望ましい。
また、電源端子1aにかかる大地に対するコモンモード電圧E1と、グランド端子2aにかかる大地に対するコモンモード電圧E2の大きさの関係をE1=E2とすれば、(6)式を満たすグランド接続インダクタL2と電源接続キャパシタC1を選択することで、電源端子1aおよびグランド端子2aを通じ流れる電流の位相差を180度にし、コモンモード電圧に起因するコモンモード電流を抑制することができる。
図3の回路構成において、減衰させたいコモンモード周波数をf={100MHz、500MHz、1GHz}とした場合の電源接続キャパシタC1とグランド接続インダクタL2の組み合わせを図7のグラフで示す。但し、この組合せは(5)式から導出した結果であり、電源接続インダクタL1に係るインピーダンス成分は、電源接続キャパシタC1に係るインピーダンス成分の100倍としている。
f=100MHzの場合、コモンモード電圧に起因するコモンモード電流を抑制できる1つの構成は電源接続キャパシタC1を100.0pF、電源接続インダクタL1を254.6nH、グランド接続インダクタL2を28.1nFとすればよい。また電源接続インダクタL1、グランド接続インダクタL2については、グラフで得られた容量値より大きく、かつ近い値の部品を選択し接続することが望ましい。さらに図3の構成ではインピーダンスは15.9Ωであり、電流を減衰することができる。
f=100MHzの場合、コモンモード電圧に起因するコモンモード電流を抑制できる1つの構成は電源接続キャパシタC1を100.0pF、電源接続インダクタL1を254.6nH、グランド接続インダクタL2を28.1nFとすればよい。また電源接続インダクタL1、グランド接続インダクタL2については、グラフで得られた容量値より大きく、かつ近い値の部品を選択し接続することが望ましい。さらに図3の構成ではインピーダンスは15.9Ωであり、電流を減衰することができる。
ここで、電流位相調整機能部101として、内部電源配線104a,104cにインダクタL3を直列に、内部グランド配線104b、104dにインダクタL4とキャパシタC4を並列に接続した構成を図5に示す。これは、図3における電源端子1a−1b間とグランド端子2a−2b間に接続した対象素子を入れ替えた構成であるが、このように構成しても同じ効果を奏する。
また、電流位相調整機能部101として、内部電源配線104a,104cにインダクタL5とキャパシタC5を並列に、また内部グランド配線104b、104dにインダクタL6とキャパシタC6を並列に接続した構成を図6に示す。これは、図3における電源端子1a−1b間に接続した対象素子を、電源端子1a−1b間とグランド端子2a−2b間の両方に接続した構成であるが、このように構成しても同じ効果を奏する。
さらに、電流位相調整機能部101は、図3においては電子機器の内部電源配線104a、内部グランド配線104b、内部電源配線104cおよび内部グランド配線104dに接続されているが、代わりに電源配線接続部102a、グランド配線接続部102b、外部電源配線103aおよび外部グランド配線103bに接続するように構成してもよい。
また、電流位相調整機能部101として、内部電源配線104a,104cにインダクタL5とキャパシタC5を並列に、また内部グランド配線104b、104dにインダクタL6とキャパシタC6を並列に接続した構成を図6に示す。これは、図3における電源端子1a−1b間に接続した対象素子を、電源端子1a−1b間とグランド端子2a−2b間の両方に接続した構成であるが、このように構成しても同じ効果を奏する。
さらに、電流位相調整機能部101は、図3においては電子機器の内部電源配線104a、内部グランド配線104b、内部電源配線104cおよび内部グランド配線104dに接続されているが、代わりに電源配線接続部102a、グランド配線接続部102b、外部電源配線103aおよび外部グランド配線103bに接続するように構成してもよい。
以上のように、この実施の形態1によれば、外部電源から筺体内の主要回路105に電源供給を行うために引き込む電源配線(103a,104a,104c)とグランド配線(103b,104b,104d)の筺体の引き込み口(電源配線接続部102a,102b)の前後にEMI対策用の電流位相調整機能部101を備え、この電流位相調整機能部101は、電源配線(103a,104a,104c)とグランド配線(103b,104b,104d)のコモンモード電圧によって筺体の引き込み口付近の電源配線(104a)とグランド配線(104b)上に流れる電流の位相差を180度に設定可能にするインダクタ(図3の例の場合、L1,L2)とキャパシタ(図3の例の場合、C1)からなる回路構成を持つようにしたので、コモンモード電圧に起因するコモンモード電流を抑制または除去することができるようになり、発生するノイズを大幅に抑制することが可能になる。また、従来の対策方法と比較してコモンモードチョークコイル等の特殊なコモンモードフィルタ部品を使用することなく一般的な部品で構成することができるため、製品コストを下げることも可能になる。
実施の形態2.
図8は、この発明の実施の形態2に係る電流位相調整機能部の構成を示す回路図で、図2における電流位相調整機能部101の内部電源配線104cと内部グランド配線104dの間にキャパシタC78が接続された構成を示している。
この実施の形態2では、上記実施の形態1の電流位相調整機能部の構成に加え、電源グランド間接続キャパシタC78が接続されることで、電源端子7aとグランド端子8aとの間に掛かる電圧がノーマルモードのとき、電源端子7aとグランド端子8aとの間に電位差が生じ、電源端子7aから電源グランド間接続キャパシタC78を通じてグランド端子8aに電流が流れるようになる。このため、ノーマルモード電圧に起因するノーマルモード電流を減衰することができる。
図8は、この発明の実施の形態2に係る電流位相調整機能部の構成を示す回路図で、図2における電流位相調整機能部101の内部電源配線104cと内部グランド配線104dの間にキャパシタC78が接続された構成を示している。
この実施の形態2では、上記実施の形態1の電流位相調整機能部の構成に加え、電源グランド間接続キャパシタC78が接続されることで、電源端子7aとグランド端子8aとの間に掛かる電圧がノーマルモードのとき、電源端子7aとグランド端子8aとの間に電位差が生じ、電源端子7aから電源グランド間接続キャパシタC78を通じてグランド端子8aに電流が流れるようになる。このため、ノーマルモード電圧に起因するノーマルモード電流を減衰することができる。
ここで、上記実施の形態1の電流位相調整機能部101を構成するインダクタとキャパシタが持つインピーダンスを大きくすることで、電源グランド間接続キャパシタC78には電流が流れやすくなり、ノーマルモード電圧に起因するノーマルモードの電流を減衰することができる。
また、上記実施の形態1の電流位相調整機能部101の構成で、電源端子7bとグランド端子8bに電源グランド間接続キャパシタを接続するように構成しても、ノーマルモード電圧に起因するノーマルモードの電流を減衰することができる。
また、上記実施の形態1の電流位相調整機能部101の構成で、それぞれ電源端子7aとグランド端子8aに電源グランド間接続キャパシタを接続し、加えて電源端子7bとグランド端子8bにも電源グランド間接続キャパシタを接続する構成としても、ノーマルモード電圧に起因するノーマルモードの電流を減衰することができる。
また、上記実施の形態1の電流位相調整機能部101の構成で、電源端子7bとグランド端子8bに電源グランド間接続キャパシタを接続するように構成しても、ノーマルモード電圧に起因するノーマルモードの電流を減衰することができる。
また、上記実施の形態1の電流位相調整機能部101の構成で、それぞれ電源端子7aとグランド端子8aに電源グランド間接続キャパシタを接続し、加えて電源端子7bとグランド端子8bにも電源グランド間接続キャパシタを接続する構成としても、ノーマルモード電圧に起因するノーマルモードの電流を減衰することができる。
以上のように、この実施の形態2によれば、電流位相調整機能部101は、実施の形態1の構成に加え、電源配線とグランド配線104bの外部電源側端子(104a−104b)間に、当該端子間に発生するノーマルモード電圧に起因する電流を流すキャパシタC78を接続するようにした構成としたので、一般的な部品で構成を用いて、コモンモード電流によって発生するノイズを抑制または除去する実施の形態1の効果に加えて、ノーマルモードの電流によって発生するノイズをも抑制することが可能になる。
100 電子機器、101 電流位相調整機能部、102 配線接続部、102a 電源配線接続部、102b グランド配線接続部、103 外部配線、103a 外部電源配線(電源配線)、103b 外部グランド配線(グランド配線)、104a,104c 内部電源配線(電源配線)、104b,104d 内部グランド配線(グランド配線)、105 主要回路、1a,1b,3a,3b,5a,5b,7a,7b 電源端子、2a,2b,4a,4b,6a,6b,8a,8b グランド端子、L1,L3,L5,L7 電源接続インダクタ、L2,L4,L6,L8 グランド接続インダクタ、C1,C5,C7 電源接続キャパシタ、C4,C6 グランド接続キャパシタ、C78 電源グランド間接続キャパシタ。
Claims (8)
- 外部電源から筺体内の主要回路に電源供給を行うために引き込む電源配線とグランド配線の筺体の引き込み口の前後にEMI対策用の電流位相調整機能部を備え、前記電流位相調整機能部は、前記電源配線と前記グランド配線のコモンモード電圧によって筺体の引き込み口付近の前記電源配線と前記グランド配線上に流れる電流の位相差を180度に設定可能にするインダクタとキャパシタからなる回路構成を持つことを特徴とする電子機器。
- 電流位相調整機能部は、
電源配線上に第1のインダクタと第1のキャパシタを並列に接続し、
グランド配線上に第2のインダクタを直列に接続した回路構成を持つことを特徴とする請求項1記載の電子機器。 - 電流位相調整機能部は、
グランド配線上に第1のインダクタと第1のキャパシタを並列に接続し、
電源配線上に第2のインダクタを直列に接続した回路構成を持つことを特徴とする請求項1記載の電子機器。 - 電流位相調整機能部は、
電源配線上に第1のインダクタと第1のキャパシタを並列に接続し、
グランド配線上に第2のインダクタと第2のキャパシタを並列に接続した回路構成を持つことを特徴とする請求項1記載の電子機器。 - 電流位相調整機能部は、電源配線とグランド配線の外部電源側端子間に、当該端子間に発生するノーマルモード電圧に起因する電流を流す第3のキャパシタを接続した回路構成を持つことを特徴とする請求項2記載の電子機器。
- 電流位相調整機能部は、電源配線とグランド配線の当該電子機器の回路側端子間に、当該端子間に発生するノーマルモード電圧に起因する電流を流す第3のキャパシタを接続した回路構成を持つことを特徴とする請求項2記載の電子機器。
- 電流位相調整機能部は、電源配線とグランド配線の当該電子機器の回路側端子間にも、当該端子間に発生するノーマルモード電圧に起因する電流を流す第4のキャパシタを接続した回路構成を持つことを特徴とする請求項5記載の電子機器。
- 電流位相調整機能部は、電源配線とグランド配線の当該電子機器の回路側端子間に、当該端子間に発生するノーマルモード電圧に起因する電流を流す第3のキャパシタを接続した回路構成を持つことを特徴とする請求項3または請求項4記載の電子機器。
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