JP3654136B2 - 擬似大地化の方法及び装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、電子装置のEMI(electromagnetic interference)対策技術に関し、特に通信線、電源線、インタフェース線など複数のケーブルに接続する電子装置の疑似大地化を用いたEMI対策方法及び装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
発明の背景として、疑似大地化について説明する。図1に示すように、地球の地面である大地11に穴を掘って線材12を埋めた場合、この線材12からは如何なる電磁波も放射しない。
【0003】
図2に示すように、放射する雑音エネルギーレベルをEMI規制値レベル以下にまで低減した筐体10は、「疑似大地」とみなすことができ、疑似大地化された筐体10にネジ止めした線材12からは、如何なる電磁波も放射しない。
【0004】
図3は、筐体10に、通信線を具備しない、例えば、高速動作の中央処理装置(CPU)パッケージ、メモリ(MEMORY)パッケージ、クロック(CLK)パッケージ、インタフェース(INT)パッケージなどからなる複数の制御系パッケージ(群)22と、通信線を具備する複数の通信系パッケージ(群)21とが全て収容された状態の筐体10の外観を示す斜視図である。図3には、筐体10の正面側のフロントプレート、すなわち擬似大地面20が正面に示されている。ここで、擬似大地面20とは、例えば放射雑音エネルギーレベルをEMI規制値レベル以下にまで低減され、これに固定した線材からは電磁波を放射せず、「疑似大地」とみなすことができる面をいう。筐体10のフロントプレートからは通信系パッケージ(群)21の所定の通信線(ツイストケーブル)が取り出されている。
【0005】
図4(a)は、図3の筐体10のX−X線に沿って矢線方向から見たパッケージの断面図である。図4(b)の30は、筐体10のバックボード側外箱→側面外箱→フロントプレート外側までの、放射雑音エネルギーの量を模式的に図示したものである。
【0006】
図4(a)を参照すると、通信線を有するパッケージの側面図において、通信LSI3Fのアースピン(接地端子、「Eピン」ともいう)3E、及びパッケージに実装されている複数のLSI、IC部品のE(アース)ピンは、プリント基板のE(アース)3D、バックボードのコネクタ3C、バックボードのE(アース)層3B、ボス3Aを介して、筐体10に接続されている。
【0007】
一方、通信LSI3Fの電源ピン3Q、及びパッケージに実装されている個々のLSI、IC部品の電源ピンは、それぞれ、デカップリング用のインダクタンス3Nの一端と、コンデンサ3Pの一端との接続点に接続されている。コンデンサ3Pの他端はプリント基板(PWB)のE(アース)3Dに接続されている。インダクタンス3Nの他端は、プリント基板の電源3M、バックボードのコネクタ3L、バックボードの電源層3Kに接続されている。
【0008】
さらに、通信LSI(3F)の通信線出力ピン8H、8Jに接続される通信線3H、及び通信線3Jは、コモンモードチョーク3Gを介して、筐体10のフロントプレート側の擬似大地面20に開口された穴を介して筐体外部に取り出される。
【0009】
プリント基板のE(アース)3D、及びプリント基板の電源3Mは、それぞれ、同一の通信線を有するパッケージのプリント基板上のE(アース)層、電源層である。
【0010】
ところで、通信線3H、3Jからの放射雑音エネルギーには、
・通信線3Hと3Jで逆方向に流れる、すなわち、両通信線間を一巡する同じ大きさの雑音電流、すなわちノーマルモード雑音電流と、
・通信線3Hと3Jを同方向に流れるコモンモード雑音電流、
とが存在する。
【0011】
このうち、ノーマルモード雑音電流は、個々の通信線パッケージの個別の通信LSIから発生する雑音エネルギーであるのに対し、コモンモード雑音エネルギーは、筐体10に収容された複数の制御系パッケージ群22、通信線を有する複数の通信系パッケージ群21の全てのアース雑音が合成されたものであり、ノーマルモード雑音と比べて、遙かに大きな雑音エネルギーであり、通信線がモノポールアンテナとなって放射する最も大きな要因である。
【0012】
本発明は、大きな雑音エネルギーを有し、EMI対策が難しく、放射雑音の主要因であるコモンモード雑音を低減する装置構成を提供するものである。以下、コモンモード雑音について詳細に説明する。
【0013】
図5は、図4の擬似大地面20と通信LSI3FのE(アース)ピン3E間で大きなコモンモード雑音を発生するインピーダンス要因を模式的に示した図である。
【0014】
図5を参照すると、筐体10を構成する金属部材のもつインピーダンス(筐体インピーダンス)の存在が最も雑音エネルギーの小さい擬似大地面20との間にコモンモード雑音を発生する。
【0015】
複数の金属ボス3Aのインピーダンス(ボス−Eインピーダンス)でバックボード(BWB)のE(アース)層の3Bから、複数ボスを介して、E(アース)電流が流れ、このインピーダンスでコモンモード雑音を発生する。
【0016】
バックボード(BWB)のE(アース)層3Bのインピーダンスに、制御系パッケージ群22、及び、通信系パッケージ群21の全てのパッケージからのE(アース)電流が流れ、このインピーダンス(BWB−Eインピーダンス)で、コモンモード雑音を発生する。
【0017】
コネクタ3Cの複数のE(アース)ピンのインピーダンスに、通信線を有するパッケージのプリント基板のE(アース)からの電流が分岐して流れ、このインピーダンス(コネクターEインピーダンス)で、コモンモード雑音を発生する。
【0018】
通信線を有するパッケージのプリント基板(PWB)のE(アース)3Dのインピーダンス(PWB−Eインピーダンス)に、このパッケージに実装された多くのLSI、IC部品からの電流が流れ、コモンモード雑音が発生する。
【0019】
すなわち、擬似大地面20と通信LSI(3F)のE(アース)ピンの間に存在する上記した多種類のインピーダンス、すなわち、図5に、コモンインピーダンス40として示すインピーダンスに、E(アース)電流が流れることにより、大きなコモンモード雑音エネルギー(図6の51)が、通信線を有するパッケージのプリント基板に実装される通信LSI(3F)のEピン3Eに存在し、このEピン3Eを基準として通信LSI(3F)は機能動作を行うため、通信LSI(3F)の通信線出力ピン8H、8Jに接続される通信線3H、3J上には、コモンインピーダンス40に発生する大きなコモンモード雑音(図6の51)がそのまま放射されることになる。
【0020】
図6(a)、図6(b)は、図5の擬似大地面20、各部分のインピ−ダンスの合計、すなわちコモンインピーダンス40、通信LSI(3F)、コモンモードチョーク3G、モノポールアンテナを構成する通信線3H、3Jとの関係を、模式的に表した図である。図6(a)は、図5のコモンインピーダンス40を図式化して示した図である。
【0021】
図6(b)の通信LSI(3F)の内部E(アース)は通信LSI(3F)のEピン3Eを基準に動作することから、通信LSI(3F)の通信線出力ピン8H、8Jには、通信LSI(3F)の内部E(アース)上のコモンモード雑音すなわち通信LSI(3F)のEピン3E上のコモンモード雑音51がそのまま放射されることになる。したがって通信LSI(3F)の内部E(アース)と通信LSI(3F)のE(アース)ピン3Eとは図6(C)50の共通E(アース)と考えることができ、さらに通信LSI(3F)の通信線出力ピン8H、8Jもまた図6(C)の共通E(アース)50に直接接続されていると見なすことができる。
【0022】
図6(c)に示したように、通信LSI(3F)を省略すると、コモンモードチョーク3Gには、同一のコモンモード雑音51が入力される構成と等価な構成となる。この結果、通信線3H、3Jが、擬似大地面20に立てたモノポールアンテナとして、規制値を超過する放射雑音エネルギーを輻射することになる。
【0023】
そして、この放射雑音エネルギーは、とりもなおさず、コモンモードインピーダンス40にE(アース)電流が流れるために発生するコモンモード雑音エネルギー51がそのまま放射されることを意味している。
【0024】
電磁波は電界と磁界とからなるが、理論解析が容易なモノポールアンテナの電界強度式の関係は、図7に示すようなものとなる。
【0025】
電流値:i(A)、アンテナ長:h(m)、周波数:f(Hz)として、モノポールアンテナから距離:d(m)における電界強度E(V/m)は、次式(1)で与えられる。
【0026】
E=12.6x10-7f・h・i/d (V/m)
∝ f・h・i/d (V/m) …(1)
【0027】
この電界強度E(V/m)を小さくするには、電流値:i、アンテナ長:h、周波数:fを小さく、距離:dを大きくすればよい。
【0028】
等価的にアンテナ高:hの長さ方向に流れる電流値:iを零となるようにするために、従来、図8に示すような構成が用いられている。
【0029】
図8は、図6(c)に対して、コモンモードチョークコイル3Gの一方のコイルと通信線3Hとの接続点6Hと擬似大地面20との間に高周波特性を有するコンデンサ60が接続されており、コモンモードチョークコイル3Gの他方のコイルと通信線3Jとの接続点6Jと擬似大地面20との間に高周波特性を有するコンデンサ61が接続されている。コンデンサ60、61を擬似大地化コンデンサといい、擬似大地化コンデンサ60、61により、通信線3H、3Jと筐体間を高周波的に短絡している。この結果、放射雑音エネルギーレベルは通信線(3H、3J)=筐体(擬似大地点)20となる。
【0030】
すなわち、擬似大地化コンデンサ60、61は、通信線3H、3J上の放射雑音エネルギーを擬似大地面20に流す。すなわち、コモンインピーダンス40を高周波的に短絡することで、コモンモード雑音エネルギー51を発生させないために挿入されている。図8に示した例では、大きなコモンモード雑音エネルギーを、より効率良く除去するために、コモンモードチョーク3Gと、擬似大地化コンデンサ60、61とを組み合わせて構成されている。
【0031】
図9は、図8に示した擬似大地化コンデンサ60、61を具備した構成を、図4に示す側断面図に適用した図である。
【0032】
図9(a)を参照すると、図4(a)に示した構成に加えて、通信線3H、3Jと擬似大地面20との間に接続される擬似大地化コンデンサ60、61を備えている。
【0033】
通信線3H、3Jの放射雑音エネルギーは、擬似大地化コンデンサ60、61を介して、擬似大地面20に流し込まれるため、筐体10に収容される通信線を有するパッケージ(通信系パッケージ(群))21(図3参照)の数量が増加するにつれて、擬似大地面20の放射雑音エネルギーレベル30も上昇してくる。この場合、全ての通信系パッケージ(群)21(図3参照)が収容されても、擬似大地面20の放射雑音エネルギー30が、放射雑音規制値70以下(図9(b)参照)であることが必須条件であり、これを超えないように、すなわち、擬似大地面20が、擬似大地であるといえる規制値以下のレベルまで、放射雑音エネルギーを低減するために、筐体10の内部バックボード、制御系パッケージ(群)22(図3参照)、通信系パッケージ(群)21(図3参照)の内部での雑音エネルギー低減対策(EMI対策)が施されていることが前提とされる。
【0034】
【発明が解決しようとする課題】
以上、放射雑音エネルギーを低減するために、通信LSIと通信線間に挿入したコモンモードチョークコイルを備え、コモンモードチョークコイルの通信線側を、高周波特性を有する擬似大地化コンデンサを介して擬似大地面に接続するという、従来のEMI対策方法について説明した。
【0035】
ところで、図8及び図9を参照して説明した従来の方法は、音声周波数帯域が4KHz以下であるようなアナログ通信線上に、当該アナログ通信線パッケージ内部からのクロックの高調波周波数である30MHz以上のコモンモード放射雑音エネルギー(現在、CISPR国際規格、VCCI国内規格、FCC米国規格、EN55022欧州規格ともに30MHz以上を放射雑音規制しているために30MHz以上としている)を低減するにあたり、通信線上の信号(音声信号)すなわち音声周波数と雑音周波数の周波数差が大きい場合には、アナログ通信線上のコモンモード放射雑音エネルギーをコモンモードチョークで低減し、擬似大地化コンデンサにより放射雑音エネルギーを低減しても、ノーマルモードの信号レベルを減衰させることなく、容易に、通信線の擬似大地化方法を実現することができる、という利点を有している。
【0036】
しかしながら、近年、ギガビットイーサ(伝送速度がGビット/bpsオーダのイーサネット)等のように、ディジタル通信線の信号速度の上昇に伴い、信号周波数とコモンモード雑音周波数とが近付き、従来の方法による擬似大地化コンデンサによって、ノーマルモードである通信線の信号レベルを減衰させてしまう、という弊害が発生するに至っている。すなわち図8、図9に示したように、疑似大地化コンデンサ60、61によって、コモンモード放射雑音エネルギーを低減することは可能であるが、これらのコンデンサ60、61により、ノーマルモードである通信線上の信号レベルをも減衰させてしまう。
【0037】
このような通信線上の高速化とEMIの両立を経済的に対策でき、信頼性の高い安定した技術開発が必要となってきている。
【0038】
したがって、本発明は、上記課題を認識した本発明者が鋭意研究した結果創案されたものであって、その主たる目的は、高速信号伝送において、ノーマルモードである通信線信号レベルを減衰させることなく、コモンモード放射雑音エネルギーを低減するEMI対策方法及び装置を提供することにある。これ以外の本発明の目的、特徴、利点等は、以下の実施の形態の記載からも、当業者には、直ちに明らかとされるあろう。
【0039】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成する本発明は、電子装置の出力端と外部信号線間に、コモンモードチョークコイルの一方のコイルを挿入し、他方のコイルを筐体の擬似大地面と前記電子装置のアース端子間に挿入し、ノーマルモード信号に影響を与えることなく、信号線上の主たる放射雑音源である、前記電子装置のアースと前記筐体間に発生するコモンモード放射雑音を除去する構成としてなるものである。上記目的は、以下の説明でも明らかとされるように、特許請求の範囲の各請求項の発明によっても同様にして達成される。
【0040】
【発明の実施の形態】
本発明の実施の形態について説明する。本発明は、図10及び図14を参照すると、コモンモードチョーク(80)を構成する一方のコイルを、通信LSI(半導体集積回路装置)3Fの通信線出力ピン8H、8Jと通信線3Hとの間に、他方のコイルを筐体10の擬似大地面20と通信LSI(3F)の接地端子(アースピン:「Eピン」とも略記される)3Eとの間に挿入し、通信線上の主たる放射雑音源である通信LSI(3F)のアースピン3Eと筐体10の擬似大地面20間に発生するコモンモード放射雑音(図14の51)を低減・除去し、通信線のエネルギーレベルを筐体(疑似大地レベル)とするものである。コモンモードチョークコイルを挿入しても、ノーマルモード信号源(図11のEs)の端子a−bから見た負荷のインピーダンスは変化せず、通信線上のノーマルモードの信号レベルを減衰させることなく、図12のEc:コモンモード雑音のみを低減できる。つまり、コモンモード雑音源(Ec)から各ラインに共通のインピーダンスが加わることになり、チョークコイルのL1、L2を同方向に流れるようなコモンモード雑音を阻止(低減)することができる。
【0041】
26を参照して、本発明の一実施の形態の原理・作用を説明する。通信LSI(3F)のアースピン(3E)が、通信LSI(3F)が実装される基板(PWB)、基板をバックボード(BWB)に接続するバックボードコネクタ、バックボード(BWB)、及び、ボス(BOSS)を介して、筐体(10)に接続され、通信LSI(3F)の通信線出力ピン(8H、8J)からの配線が、フロントプレート(擬似大地面20)から、外部信号線として取り出される装置において、通信LSI(3F)の第1の信号出力ピン(8H)と第1の信号線(3H)間に、第1のコモンモードチョークコイル(80)の一方のコイルが挿入され、通信LSI(3F)の第2の信号出力ピン(8J)と第2の信号線(3J)間に、第2のコモンモードチョークコイル(81)の一方のコイルが挿入され、第1、第2の信号線(3H、3J)間には負荷ZLが接続され、第1のコモンモードチョークコイル(80)の他方のコイル、及び、第2のコモンモードチョークコイル(81)の他方のコイルは、筐体の擬似大地面(20)とLSI(3F)のアースピン(3E)間を接続する配線にそれぞれ挿入されている。第1、第2のコモンモードチョークコイル(80、81)は、筐体の擬似大地面(20)の近くに配設される。ここで、コモンモードチョークコイル(80)と(81)は同じ特性を有する同一品である。
【0042】
ノーマルモード信号は、通信線(3H、3J)をそれぞれ同一レベルで逆方向Ina、-Inbの電流が流れる。この結果、通信線(3H)とコモンモードチョーク(80)の一方のコイルと筐体間には、逆起電力を発生する方向(電流Inaとは逆向き)に、電流-Ina・fgが流れる。また通信線(3J)とコモンモードチョーク(81)の一方のコイルと筐体間には、逆起電力を発生する方向(電流Inbとは逆向き)に、電流Inb・fgが流れる。
【0043】
|Ina|=|-Inb|、|-Ina・fg|=|Inb・fg|、|Ina|=|-Ina・fg|、|-Inb|=|Inb・fg|であることから、|Ina|=|-Ina・fg|=|-Inb|=|Inb・fg|となり、通信線上のノーマルモード信号に対して、インダクタンスは発生せず、ノーマルモード信号の信号レベルを減衰させない。
【0044】
また疑似大地面(20)と通信LSI(3F)のアースピン(3E)に流れる電流Ina・fgとInb・fgは互いに打ち消されてコモンモードインピーダンス40には電流は流れず、この結果、コモンモード雑音レベルに影響を与えない。
【0047】
【実施例】
上記した本発明の実施の形態についてさらに詳細に説明すべく、本発明の実施例について図面を参照して以下に説明する。本発明者は、すでに、特願平10−131453号(特開平11−307986号)において、EMI規制値レベル以下の筐体に、パッケージ上で通信LSIを接続しチョークコイル、コネクタを介して外部配線と接続する配線を、コンデンサを介して、高周波的に接続させることで、配線(通信線)を疑似大地化する方法を提案している。この方法によれば、アナログ通信線上の音声周波数帯域が4KHz以下とされ、EMI法規制の30MHz以上の放射雑音エネルギーとの間に大きな周波数差分があり、アナログ通信線上のコモンモード放射雑音エネルギーをコモンモードチョークで低減し、擬似大地化コンデンサにより筐体の擬似大地エネルギーを通信線に注入して容易に擬似大地化方法を実現できる。
【0048】
しかしながら、前述したように、デジタル通信線の信号速度の上昇につれ、信号周波数とコモンモード雑音周波数とが近付き、擬似大地化コンデンサ(図8、図9の60、61)によって、コモンモード雑音を低減すると、ノーマルモードである通信線信号レベルを減衰させてしまうという弊害が発生してしまうことになる。本発明は、この問題を解決する手段を提供するものである。
【0049】
本発明と特願平10−131453号の構成との主たる相違点について説明しておくと、特願平10−131453号では擬似大地化のためにコンデンサを用いているのに対して、本発明では、コモンモードチョークコイルを用いている。
【0050】
また、擬似大地について説明すると、特願平10−131453号では、通信線上の放射雑音エネルギーを、筐体である擬似大地より低減した上で、擬似大地コンデンサを筐体に接続する構成としており、通信線の本数の増加に従い、筐体=擬似大地の放射雑音エネルギーが低減していくというものである。
【0051】
本発明においても、図3の擬似大地面20のエネルギーは、大きな放射雑音エネルギーの制御系パッケージ群22、及び、通信系パッケージ群21の合成した大きな雑音エネルギーとなるが、個々の通信線パッケージは、制御系パッケージから分離されており、制御系パッケージより低速動作するため、小さな雑音エネルギーであり、図3の擬似大地面20よりも、通信線3H、3Jのエネルギーを小さくすることは容易であり、この関係は、本発明の一実施例の構成を示す図22にも、模式的に示されている。
【0052】
本発明は、擬似大地化するための特定位置に、コモンチョークを挿入して、通信線の高速信号化に対して、ノーマルモードの信号レベルを減衰させることなく、コモンモード雑音エネルギーを低減することを可能としていることを、主たる特徴の一つとしており、特願平10−131453号の問題点である、通信線の信号速度の上昇にともないノーマルモードの信号レベルの減衰問題を解決するものである。
【0053】
以下では、単に、説明の容易化のためにのみ、通信線側3H、3Jから擬似大地面20に放射雑音エネルギーを流し出すものとし、筐体側から容量を介して配線(通信線)側に放射雑音エネルギーが流れる構成とした特願平10−131453号とは、逆の説明としている。勿論、特願平10−131453号と同様に、配線の放射雑音エネルギーを疑似大地化した筐体よりも低くし、疑似大地化した筐体よりも放射雑音エネルギーを低くした複数の配線を、疑似大地化コンデンサを介して、疑似大地化した筐体に高周波的に接続することで、高周波雑音エネルギーレベルの高い筐体から、高周波雑音エネルギーレベルの低い配線に電流が流れ、筐体の疑似大地点の雑音エネルギーレベルを低減し、通信線の本数が増えても高周波雑音エネルギが増加しないようにした構成としてもよい。
【0054】
以下の実施例では、通信線の本数が増加するに従い、筐体=擬似大地の放射雑音エネルギーが増加していくが、装置の全ての通信線本数を接続した状態における筐体の放射雑音エネルギーレベルは、放射雑音規制値以下であるものとする。
【0055】
図10(a)は、本発明の一実施例の構成を示す図である。図10(a)は、図9(a)の構成に対応するものであり、図9(a)の疑似大地化コンデンサ60、61のかわりに、コモンモードチョークコイルを使って、擬似大地面(筐体)(20)と、通信LSI(3F)のEピン(3E)間を接続する構成とされている。他の構成は、図9(a)に示した構成と同様である。図10(b)の30は、筐体外部の放射雑音エネルギーのレベルを模式的に示したものである。
【0056】
図10を参照すると、本発明の一実施例において、通信LSI(3F)の通信線出力ピン(8H)と、通信線3Hとの間にコモンモードチョークコイル80の一方のコイルが挿入されており、コモンモードチョークコイル80の他方のコイルの一端は擬似大地面20に接続され、該他方のコイルの他端は通信LSI3FのE(アース)ピン3Eに接続されている。
【0057】
通信LSI3Fの通信線出力ピン8Jと通信線3Jとの間にコモンモードチョークコイル81の一方のコイルが挿入されており、コモンモードチョークコイル81の他方のコイルの一端は擬似大地面20に接続され、該他方のコイルの他端は通信LSI3FのE(アース)ピン3Eに接続されている。
【0058】
ここで、図10に示した構成の理解を容易とするために、図11、及び図12を参照してコモンモードチョークコイルの特性について、理論的に解析する。
【0059】
図11を参照すると、コモンモードチョークコイルL1、L2に、ノーマルモード信号源Esからノーマルモード信号が入力された場合、負荷インピーダンスZLのみで、コモンモードチョークコイルが無いことと同じとなり、ノーマル信号レベルは、減衰されない。ノーマルモード信号源Esからの電流Isが負荷ZLに流れ、コモンモードチョークコイルL1、L2には逆方向に電流Isが流れる。
【0060】
コモンモードチョークコイルL1、L2の自己インダクタンスをL1、L2、相互インダクタンスをMとすると(jはj2=-1,ω=2πf;fは周波数)、
a−b端子間の電圧Eabは、
Eab=(−jωM+jωL1+ZL+jωL2-jωM)Is …(2)
【0061】
結合係数を1とすると、M=L1=L2
Eab=ZL・Is …(3)
【0062】
すなわち、コモンモードチョークコイルを挿入しても、a−b端子から負荷側をみたインピーダンスは変化せず、ZLとなる。
【0063】
図12を参照して、コモンモード雑音源Ecからコモンモード雑音電流が流れた場合について説明する。
【0064】
a−c端子間の電圧Eacは、
Eac=jωL1・Ic1+jωM・Ic2 …(4)
【0065】
b−d端子間の電圧Ebdは、
Ebd=jωL2・Ic2+jωM・Ic1 …(5)
【0066】
結合係数を1とすると、L1=L2=M
【0067】
ここで、バランスがとれているものとすると、Ic1=Ic2であり、
Eac=Ebd=2jωL1・Ic1 …(6)
【0068】
このように、コモンモード雑音に対して、各ラインに、2・jωL1のインピーダンスが加わることになり、コモンモード雑音のように、コモンモードチョークコイルL1、L2を同方向に流れるような雑音を阻止することができる。
【0069】
図13は、図10に図11、図12で説明したコモンモードチョークコイルの理論式を適用して整理して模式的に示す説明図である。
【0070】
図13を参照すると、通信LSI3Fの通信線出力ピン8H、又は8Jからのコモンモード放射雑音エネルギーEc1は、コモンモードチョークコイルのコイルL1を介して、外部の機器と通信ケーブルで接続される間で、地球大地と、高周波的に接続された分布容量インピーダンスXcを介した電流が流れる。
【0071】
一方、通信LSI3FのE(アース)ピン3Eのコモンモード放射雑音エネルギーEc2は、コモンモードチョークコイルのL2を介して、筐体10のコモンモード放射雑音エネルギー30の擬似大地面20上のエネルギーEFGに流れ込むことになる。
【0072】
本発明は、
・LSIは、E(アース)を基準に機能動作を行い、基準E(アース)に内在する雑音エネルギーレベルがそのまま全ての入出力ピンに出現する、及び、
・図5、図6(a)、図6(b)、図6(c)を参照して説明したように、放射雑音エネルギーのほとんどが擬似大地面20上のコモンモード雑音51が主たるものである、
ということに注目している。
【0073】
つまり、図13を参照すると、
・通信LSI3FのE(アース)ピン3Eのコモンモード放射雑音エネルギーEc2が、通信LSI3Fの通信線出力ピン8H、及び8Jからのコモンモード放射雑音エネルギーEc1に内在されており、
・通信線出力ピン8H、8Jからのコモンモード放射雑音のほとんどが通信LSI3FのE(アース)ピン3Eのコモンモード放射雑音エネルギーEc2であること、
に注目しており、換言すれば、
Ec1≒Ec2
であることから、この放射雑音エネルギーレベルを規制値以下の放射雑音エネルギーレベルである擬似大地面レベル20に低減することを目的として、コモンモードチョークコイルを、擬似大地面20と、通信LSI3FのE(アース)ピン間に挿入し、通信LSI3Fのピン8H、8Jの放射雑音エネルギーから、擬似大地面20の雑音レベルを超過する放射雑音エネルギー相当分をキャンセルする(差し引く)ことにより、通信線からの放射雑音レベルを規制値以下である擬似大地面20のエネルギー相当分のみとする。
【0074】
ここで、図13において、LSIの出力ピン8H、8Jの電流をIc1、Ic2、コモンモードチョークコイルL1の両端a、c間の端子電圧をEac、コモンモードチョークコイルL2の両端b、d間の端子電圧をEbdとすると、通信LSI3Fの出力ピン8H、8Jからのコモンモード雑音エネルギーEc1、通信LSI3FのEピン3Eのコモンモード雑音エネルギーEc2は、次式(7)、(8)で与えられる。
【0075】
Ec1=Eac+jXc・Ic1 …(7)
Ec2=Ebd+EFG …(8)
【0076】
また、コモンモードチョークの端子電圧Eac、Ebdは、図12から、コイルL1、L2の相互インダクタンスをMとすると、次式(9)、(10)で与えられる。
【0077】
Eac=jωL1・Ic1+jωM・Ic2 …(9)
Ebd=jωL2・Ic2+jωM・Ic1 …(10)
【0078】
ここで、コモンモードチョークの結合係数=1とすると、
L1=L2=M、バランスがとれているとすると、Ic1=Ic2であり
Eac=Ebd=2・jωL1・Ic1 …(11)
【0079】
コモンモード雑音に対し、各ライン(信号線)に、2・jωL1・Ic1のインピーダンスが加わることとなり、コモンモード雑音のように、コモンモードチョークコイルL1、L2を同方向に流れるような雑音を阻止することができる。
【0080】
一方、地球大地と高周波的に接続された分布容量インピーダンスXcを介した電流が流れることによる電圧降下であるjXc・Ic1、すなわち、|XcIc1|及び筐体10のコモンモード放射雑音エネルギー30の擬似大地面20上の雑音エネルギー電圧:EFGは、Eac=Ebdに比較して無視できる程度の大きさであり、
|XcIc1|≒EFG≒0
となり、無視してもよい。
【0081】
この条件と、上式(9)、(10)、(11)とを、上式(7)、(8)に代入すると、次式(12)のように整理することができる。
【0082】
Ec1=Eac=Ec2=Ebd …(12)
【0083】
上式(12)より、
Ic1=Ic2 …(13)
となり、コモンモード雑音に対して各ラインに、2・jωL1のインピーダンスが加わることとなり、コモンモード雑音のように、コモンモードチョークコイルのコイルL1、L2を同方向に流れるような雑音を阻止することができる。
【0084】
図14は、通信線3H、3Jをモノポールアンテナに見立てた場合の本発明の原理を説明するための図であり、図6(a)、図6(b)、図6(c)を参照して説明した放射雑音エネルギーに対する従来の対策方法である図8に対応している。
【0085】
通信線3H、3Jからのモノポール放射雑音エネルギーの主な要因であるコモンモード雑音51を差し引く目的のために、(擬似大地化)コモンモードチョークコイル80、81により、通信線3H、3Jからの放射雑音エネルギーが規制値以下の擬似大地面の雑音エネルギ−20にするための図8の擬似大地化コンデンサ60、61で短絡をしていることと、全く等価となる。
【0086】
図15は、図14の等価的な模式図を、さらに、通信線3H、3Jの放射雑音エネルギーが規制値以下の擬似大地面20のエネルギーとなることにより、この擬似大地面20に、通信線をネジ止めしたと等価であることを説明する図である。すなわち、擬似大地化コモンモードチョークコイルにより、通信線3H、3Jからのモノポール放射雑音エネルギーの主な要因である、コモンモード雑音が差し引かれ、通信線=筐体EFG=疑似大地面エネルギーとなり、図15(c)に示すように、線材(通信線)3H、3Jを、疑似大地である筐体に、1本でネジ止めする場合と全く等価となる。
【0087】
以上の説明では、一つの通信線のみに着目して説明したが、実際の装置では複数の通信線が出力される場合がある。図16は、複数の通信LSIから複数の通信線が出力される構成を示す図である。図16を参照すると、筐体10内に複数の通信LSIが配設されており、それぞれの通信LSIからの通信線は、図10に示した構成と同様、コモンモードチョークコイルを備え、通信LSIのE(アース)ピンと疑似大地面(筐体)20の間、および通信LSIの通信線出力ピンと通信線間にそれぞれコモンモードチョークコイルが接続されている。
【0088】
図17は、通信パッケージのプリント基板(PWB)、バックボード(BWB)のE(アース)層の雑音レベルが、設置場所によって、異なっている状態を模式的に示す図である。
【0089】
図17に示すように、パッケージのプリント基板(PWB)、バックボード(BWB)のE(アース)層の雑音レベルに差(ピークの差)があると、複数の通信線間の雑音エネルギーに差が生じ、通信線間の分布容量ループを介して、ループ電流面積を構成し、ループアンテナから放射が行われる。すなわち、異なる雑音レベルを有する異なる通信線が同一ケーブルに収容された場合に、同一ケーブル内部で近接配置される異なる通信線間で分布容量を介して、ループ電流が流れ、ループアンテナを構成することを示している。
【0090】
図18は、ループアンテナの電界強度式を説明するための図であり、ループアンテナの電解強度は、次式(14)で与えられる。
【0091】
E(V/m)∝S・i・f2/d …(14)
【0092】
ただし、S:ループ面積、i:ループ電流、f:周波数、アンテナからの距離:dである。
【0093】
図19に示すように、ループ電流:iが小さくても、アンテナ高さ=ケーブルの長さ方向におけるループ電流面積:Sが大となれば、規制値以上の大きな放射雑音エネルギーとなってしまう。
【0094】
ループアンテナ電界強度E(V/m)を小さくするには、S:ループ面積、i:ループ電流、f:周波数を小さく、アンテナからの距離:dを大きくすることが必要である。
【0095】
本発明では、特に、ループ面積:Sに流れるループ電流:iを等価的に小さくする。その関係を図20に示す。図20において、同一ケーブル内に収容される全ての通信線間に構成される分布容量を介してループ電流が流れることを阻止するためには、全ての通信線上のコモンモード雑音エネルギーが一致しており、如何なる差分(レベル差、位相差)を発生させないことであり、同一ケーブルに収容される全ての通信線が擬似大地面20と全く同一の雑音エネルギーにすることにより、全ての通信線が疑似大地である筐体に1点でネジ止されることと等価となり、適切なEMI対策を施すことができる。
【0096】
さらに、図21に示す例では、装置から出力される全てのケーブル#1〜#n間で、如何なるエネルギー差も発生させないこと、すなわち、装置から出力される全てのケーブル#1〜#nを、擬似大地面20と同一化することが可能であり、あたかも、図2に示した構成と同等に、装置の全てのケーブル内の全ての通信線の雑音エネルギーが、全て擬似大地20と等価であり、筐体10の擬似大地面20にネジ止めしたことと等価となり、複数の通信線間でループアンテナを構成せず安定した規制値以下の対策が極めて経済的に実現できることを示している。
【0097】
しかしながら、図21に示す状態で、全ての通信線からの放射雑音エネルギーが規制値以下であるためには、図21の状態における擬似大地面20が規制値以下となるまで、筐体内部10の全ての制御系パッケージ22、通信系パッケージ21で、適切なEMI対策が施されている必要がある。
【0098】
上記実施例では、図13を参照して説明したように、接続される通信線の本数が増加していくに連れて、接続擬似大地面20のエネルギーが大きくなっていく場合について説明した。すなわち、通信LSI3Fの通信線出力ピン8H、8Jからのコモンモード放射エネルギーEc1と、通信LSI3Fのアースピン3Eのコモンモード放射エネルギーEc2が、筐体10のコモンモード放射エネルギー30の疑似大地化面20上のエネルギーEFGよりも大、すなわち、
Ec1=Ec2>EFG
である場合について説明した。
【0099】
本発明は、特願平10−131453号と同様に、
Ec1=Ec2<EFG
である場合にも、本発明はそのまま適用できるものであることは勿論である。
【0100】
つまり、図22において、通信線からの放射雑音エネルギーを筐体10のエネルギーより小さくできるのは、筐体内部には、通信線を有するパッケージ21以外に、通信線を有さない高速動作のCPUパッケージ、メモリパッケージ、高速クロックパッケージなどの放射雑音エネルギーが大きい制御系パッケージ22が収容され、これらの制御系パッケージ22からの大きな放射雑音エネルギー及び複数の通信線を有するパッケージ21からの放射雑音エネルギーを合計した放射雑音エネルギーがバックボードのみを介して、筐体のフロントプレート側(擬似大地面20)まで到達することとなる。
【0101】
また、大きな放射雑音エネルギーを有する制御系パッケージ22からの雑音エネルギーが通信線を有する複数のパッケージ21に影響を及ぼさないように、筐体10内では相互を分離する手段(例えば、筐体内に収容される遮蔽板23)を用いて、収容されている。
【0102】
さらに、図23に示すように、通信系パッケージ21及び制御系パッケージ22のプリント基板(PWB)上のE(アース)と筐体内部との間での分布容量で結合されないように、プリント基板上のE(アース)と筐体内部との離隔距離を大きくとっており、フロントプレートに近接配置して実装できるのは、コモンモードチョークコイルのみとする。コモンモードチョークコイルとフロンプレート間に存在する浮遊容量による小さなカップリングに関しては、本発明の効果に影響を与えるものではない。すべてのパッケージのプリント基板のE(アース)からの放射雑音エネルギーは、バックボード(BWB)側からのみ筐体10に流す構成とされる。
【0103】
また、個々の通信系パッケージ内部では、制御系のパッケージに比較すれば低中速度でのクロック動作であることから、放射雑音エネルギーレベルは小さく、筐体のエネルギーレベルより通信LSI(3F)のE(アース)ピン3E、さらに通信線出力ピン8H、8Jのエネルギーレベルを小さくすることは容易に実現可能である。
【0104】
つまり、特願平10−131453号に記載した方法のように、擬似大地面20よりも個々の通信線の雑音エネルギーを低減しておき、個々の通信線に対して、擬似大地面20のエネルギーを注入して、全ての通信線のエネルギーを機擬大地面20に一致させる方が、図20、図21に示すように、装置からの出力される全ての通信線を擬似大地面20でネジ止めした場合と同等、すなわち、全ての通信線の雑音エネルギーに差分がないとして扱える確実性が高い。
【0121】
また上記実施例では、金属筐体を例に説明したが、金属筐体以外、例えば、モールド、プラスチック筐体の場合にあっては、当該モールド筐体等に収容されているバックボード、パッケージのE(アース)層の雑音レベルのうちで、最も雑音レベルが小さく、かつ、その雑音レベルの大きさがEMI規制値以下の個所が擬似大地(点、部分)であり、上記の擬似大地面20と置き換えることにより、本発明を容易に適用することができる。
【0122】
前述したように、信号周波数とコモンモード放射雑音周波数とが近付いた場合において、図8、図9を参照して説明した従来技術においては、コンデンサ60、61によってノーマルモードである通信線上の信号レベルを減衰させてしまう。これに対して、本発明の一実施例においては、コモンモードチョークを構成する一方のコイルを通信線間に、他方のコイルを筐体の擬似大地面と通信LSIのアースピンとの間のパターン間に挿入し、通信線上の主たる放射雑音源である通信LSIのアースピンと筐体間に発生するコモンモード放射雑音を除去するものであり、通信線上のノーマルモードの信号レベルを減衰させることなく、放射雑音エネルギーのみを低減できることに特徴があり、安価な一般市販品を採用することができ大きな経済効果を有する。
【0123】
以上本発明を各実施例について説明したが、特願平10−131453号との関係について簡単に説明しておく。特願平10−131453号に提案した方法は、図24に示すように、通信線(配線)の放射雑音エネルギーを疑似大地化した筐体よりも低くし、疑似大地化した筐体よりも放射雑音エネルギーを低くした複数の配線を、疑似大地化コンデンサを介して、疑似大地化した筐体に高周波的に接続することで、雑音エネルギーレベルが高い筐体側から、雑音エネルギーレベルの低い配線側に電流が流れ、このため筐体の疑似大地点の雑音エネルギーレベルが低減し、通信線の本数が増えても高周波雑音エネルギが増加しないようにしている。なお、図24に示すように、疑似大地化のための部品、半田、パターン等によるインピーダンス(インダクタンス)成分よる電圧降下分、筐体フロントプレートの場所により、疑似大地面にはエネルギーの差分が存在しており、疑似大地化は理想的なモデルであり、この場合、前述したように、通信線間にエネルギーの差分が発生する。しかしながら、この場合、規制値以下の小さな差分となることから、電流ループアンテナによる輻射は問題とならないレベルとされる。
【0124】
一方、通信線の放射雑音エネルギーが疑似大地化面よりも大の場合、図25に示すように、規制値を超過する雑音エネルギーの通信線が存在する場合がある。この場合、前述したように、コモンモードチョークコイル等により通信線の放射雑音エネルギーを疑似大地化面と一致させ、長距離にわたる、通信線間のコモンモードのエネルギー差分で構成される電流ループは構成しないようにする。図24に示したように、通信線の本数の増加に従い、放射雑音エネルギーを低減することができる構成の場合、そのEMI対策は容易である。
【0125】
以上、本発明を上記各実施例に即して説明したが、本発明は上記実施例の構成にのみ限定されるものではなく、特許請求の範囲の各請求項の範囲内で当業者がなし得るであろう各種変形、修正を含むことは勿論である。
【0126】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、コモンモードチョークを構成する一方のコイルを通信線間に、他方のコイルを筐体の擬似大地面とLSIのアースピンとの間のパターン間に挿入し、通信線上の主たる放射雑音源であるLSIのアースピンと筐体間に発生するコモンモード放射雑音を除去するものであり、通信線上のノーマルモードの信号レベルを減衰させることなく、放射雑音エネルギーのみを低減可能としたものであり、安価な市販品を採用することができる、顕著な経済効果を有するものであり、その実用的価値は極めて高い。
【図面の簡単な説明】
【図1】 発明の背景を説明するための図である。
【図2】 発明の背景を説明するための図である。
【図3】 筐体フロントプレートを疑似大地面とした電子装置の構成を示す図である。
【図4】 図3のX−X線の断面を模式的に示す図である。
【図5】 コモンインピーダンス(コモンモード雑音)を説明するための説明図である。
【図6】 コモンインピーダンスと通信線からの放射雑音を説明するための図である。
【図7】 モノポールアンテナの電界強度を説明するための図である。
【図8】 疑似大地化コンデンサによるコモンモード雑音低減による放射雑音の規制方法を説明する図である。
【図9】 図3のX−X線の断面において疑似大地化コンデンサを備えた構成を示す図である。
【図10】 本発明の一実施例の構成を示す図である。
【図11】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図12】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図13】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図14】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図15】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図16】 本発明の一実施例の別の構成を示す図である。
【図17】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図18】 本発明の一実施例におけるループアンテナ輻射の電界強度を説明するための図である。
【図19】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図20】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図21】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図22】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図23】 本発明の一実施例を説明するための図である。
【図24】 特願平10−131453号の方法を説明するための図である。
【図25】 特願平10−131453号の方法とは別の方法を説明するための図である。
【図26】 本発明の原理を説明するための図である。
【符号の説明】
3A ボス
3B バックボード(BWB)
3C コネクタ
3D プリント基板(PWB)のアース
3E 通信LSIのアース
3F 通信LSI
3G コモンモードチョークコイル
3H、3J 通信線
3K バックボード電源層
3L バックボードコネクタ
3M プリント基板電源
3N デカップリング用のインダクタンス
3P コンデンサ
8H、8J 通信線出力ピン
10 筐体
11 大地
12 通信線
20 擬似大地面
21 通信系パッケージ(群)
22 制御系パッケージ(群)
30 筐体外部の放射雑音エネルギー
40 コモンインピーダンス
50 通信LSI内部のE(アース)とE(アース)ピン3Eの共通E(アース)
51 コモンモード雑音
60、61 疑似大地化コンデンサ
80、81 コモンモードチョークコイル

Claims (13)

  1. 接地端子が所定のコモンモードインピーダンスを介して筐体に接続される電子デバイスの信号端子の第1及び第2のコモンモードチョークコイルの一方のコイルを介して、前記信号端子の第1及び第2の信号を筐体外部に取り出す信号線に接続し、
    前記電子デバイスの接地端子を、前記第1及び第2のコモンモードチョークコイルの他方のコイルを介して前記筐体の擬似大地面に接続することにより
    前記通信線上のノーマルモード信号の信号レベルに影響を与えることなく、前記信号線と前記筐体とが擬似大地面のエネルギーと等しくなり、前記信号線を擬似大地である筐体に1本でネジ止め固定した場合と等価とした、ことを特徴とするEMI対策方法。
  2. 同一ケーブル内の複数の信号配線を等価的に一点で前記似大地面に固定した状態として、電流ループアンテナによる輻射を低減する、ことを特徴とする請求項に記載のEMI対策方法。
  3. 前記電子デバイスに接続される信号線の放射雑音エネルギーを前記似大地化した前記筐体の放射雑音エネルギーよりも低くし、放射雑音エネルギーレベルの高い前記筐体から、放射雑音エネルギーレベルの低い信号線に電流が流れて前記筐体の似大地点の放射雑音エネルギーレベルを低減し、通信線の本数が増えても、高周波雑音エネルギーが増加しないようにした、ことを特徴とする請求項に記載のEMI対策方法。
  4. 前記コモンモードチョークコイルを、前記筐体外部に出力する信号線の取り出し部の近傍に配設する、ことを特徴とする請求項1に記載のEMI対策方法。
  5. 前記筐体は、前記擬似大地面において、放射雑音エネルギーレベルがEMI規制値レベル以下とされ、前記擬似大地面に線材を固定した場合に電磁波の放射が行われないレベルとされたものである、ことを特徴とする請求項に記載のEMI対策方法。
  6. 前記電子デバイスが半導体集積回路装置であり、前記コモンモードインピーダンスが、前記半導体集積回路装置が実装される基板のアース、バックボードなど前記半導体集積回路装置の接地端子の前記筐体への接続部材のインピーダンスを含む、ことを特徴とする請求項に記載のEMI対策方法。
  7. 前記半導体集積回路装置が、通信用LSIからなり、前記筐体外部に取り出される信号線が前記通信用LSIからの通信線である、ことを特徴とする請求項に記載のEMI対策方法。
  8. 半導体集積回路装置の接地端子が、前記半導体集積回路装置が実装される基板、前記基板が接続されるバックボードを介して筐体に接続され、前記半導体集積回路装置の信号端子の信号が前記筐体の所定の部位から外部信号線として取り出される電子装置において、
    第1及び第2のコモンモードチョークコイルの一のコイルの一端が前記半導体集積回路装置の信号端子に接続され、前記一のコイルの他端は前記外部信号線に接続されており、
    前記第1及び第2のコモンモードチョークコイルの他のコイルの一端が前記半導体集積回路装置の接地端子に接続され、前記他のコイルの他端は前記筐体の擬似大地面に接続されている、ことを特徴とする電子装置。
  9. 半導体集積回路装置の接地端子が、前記半導体集積回路装置が実装される基板、前記基板とバックボードに接続するためのコネクタ、前記バックボード、及び、ボスを介して、筐体に接続され、前記半導体集積回路装置の信号端子からの信号配線が前記筐体の所定の部位から外部信号線として取り出される電子装置において、
    前記半導体集積回路装置の第1の信号端子に一端が接続され、第1の外部信号線に他端が接続されている第1のコイルと、前記半導体集積回路装置の接地端子に一端が接続され、前記筐体の擬似大地面に他端が接続されている第2のコイルとからなる第1のコモンモードチョークコイルと、
    前記半導体集積回路装置の第2の信号端子に一端が接続され、第2の外部信号線に他端が接続されている第3のコイルと、前記半導体集積回路装置の接地端子に一端が接続され、前記筐体の擬似大地面に他端が接続されている第4のコイルとからなる第2のコモンモードチョークコイルと、
    を備え、
    前記第1、及び第2の信号端子に接続される信号線上を互いに逆向きに流れるノーマルモード信号の信号レベルに影響を与えることなく、信号線上の主たる放射雑音源である、前記半導体集積回路装置の接地端子と前記筐体間に発生するコモンモード放射雑音を低減する構成としてなる、ことを特徴とする電子装置。
  10. 前記基板上の前記半導体集積回路装置の接地部と、前記筐体の外部信号線の取り出し部の間の距離を相対的に大きくとる構成とし、前記コモンモードチョークコイルが前記筐体の外部信号線の取り出し部の近くに配設されている、ことを特徴とする請求項記載の電子装置。
  11. 前記筐体の外部信号線を取り出す部位を含むフロントプレート部が似大地面とされている、ことを特徴とする請求項に記載の電子装置。
  12. 前記筐体が、前記擬似大地面において、放射雑音エネルギーレベルがEMI規制値レベル以下とされ、前記擬似大地面に線材を固定した場合に電磁波の放射が行われないレベルとされたものである、ことを特徴とする請求項に記載の電子装置。
  13. 前記半導体集積回路装置が、通信用LSIからなり、前記筐体外部に取り出される外部信号線が前記通信用LSIからの通信線である、ことを特徴とする請求項に記載の電子装置。
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