JP5263645B2 - 水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォーム - Google Patents

水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォーム Download PDF

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Description

本発明は、主に断熱材等に使用される水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームに関する。詳しくは、水発泡による硬質ポリウレタンフォーム製造の原料として使用した際に、低粘度且つフォームの脆性の悪化による接着性の低下を低減することができ、さらに難燃性にも優れた硬質ウレタンフォームを与える水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物と、その改善された物性を有する硬質ポリウレタンフォームに関するものである。
硬質ポリウレタンフォームは一般に優れた断熱特性、難燃性を有することから、冷蔵室、冷蔵庫、冷凍室、冷凍庫、一般建造物の断熱材等に広く用いられている。硬質ポリウレタンフォームは、一般にポリイソシアネート成分液(以下、A液と略記)と、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオール、発泡剤、さらに必要に応じて触媒や界面活性剤等を混合した混合液(以下、B液と略記)を用意し、A液とB液を混合して、短時間で発泡、硬化させる方法で製造される。
発泡剤としては、一般的に低沸点無極性有機溶媒が用いられ、具体的には、CFC系発泡剤、HCFC系発泡剤やHFC系発泡剤のようないわゆるフロン、代替フロンの他、ペンタン、シクロペンタン等のHC系発泡剤が用いられている。
一方、オゾン層破壊が問題となって以来、それまで汎用的に用いられてきたCFC系発泡剤、特にCFC−11e等からオゾン破壊係数の小さいHCFC系発泡剤、特にHCFC−141bが代替使用されてきた。しかしこのHCFC−141bもオゾン破壊係数がゼロではなく、2003年末以降使用が制限されており、その代替品としては、HFC系発泡剤、特にHFC−245faやHFC−365mfcが用いられているほか、HC系発泡剤等も有望な発泡剤となっている。
現在、及び将来使用が想定されるこれらの発泡剤を用いた場合の共通の問題点として、それらの発泡剤が地球温暖化物質であることが挙げられ、環境に対する負荷が大きいことから近年重大な環境問題として取り上げられている。さらには、それらの発泡剤はほとんどが非常に高価なものであり、環境保護の観点からも、また経済的にもその使用量を削減することが大変望ましい。
これらの発泡剤を全く使わず、水とポリイソシアネート成分との反応で生成する炭酸ガスを発泡剤として用いる完全水発泡の技術もかなり進んでいるが、従来のHCFC系発泡剤、HFC系発泡剤を用いた発泡処方と比較して、水とポリイソシアネート成分との反応によって生成するウレア基の増加等の影響で、特に得られるフォーム表面、底部の脆性が悪化し、被着部材との接着強度の低下を生じやすいという欠点がある。
こういった脆性の増大による接着性低下の欠点を改良する方法としては、オキシエチレン及び/又はオキシプロピレングリコールのジアルキルエーテルのような水酸基を持たない助剤を使用する方法(特許文献1参照)や、リン酸エステル系化合物やアルキルフェノール系化合物のように、同じく水酸基が0又は1の助剤を配合する方法(特許文献2参照)が提案されている。しかしながら、これらの方法では、添加量が少量では脆性や接着強度を改善させる効果が小さく、添加量を多くするとコスト面で不利になるほか、硬質ポリウレタンフォームの強度、寸法安定性、難燃性の低下等の悪影響が生じる可能性がある。
一方で、いわゆるフロン、代替フロンを用いない水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物は、それらを用いた場合に比べ液の粘度が著しく高くなってしまう。その結果取り扱いに支障が生じたり、硬質ウレタンフォーム製造時に例えばスプレー施工できなくなる等の問題が生じる。このため、ポリオール成分、特にポリエステルポリオールの粘度をできるだけ低く抑えることが重要である。例えばプロピレンカーボネートのような減粘剤も市販されているが、それにかかるコストや硬質ウレタンフォームの物性に与える影響を考えた場合、工業的な面から充分なものではなかった。
特開2002−363241 特開2000−281741
従って、本発明の目的は、水発泡の硬質ポリウレタンフォームにおいて、(1)脆性の悪化による接着性低下の防止(2)難燃性の向上、もしくは維持 (3)ポリエステルポリオールの低粘度化等を目的とした、改良された硬質ポリウレタンフォーム用組成物及びこの組成物を用いて得られる改善された物性を有する硬質ポリウレタンフォーを提供することにある。
これらの目的を達成すべく、鋭意検討した結果、特定の構造的特徴を備えたポリエステルポリオールを水発泡の硬質ポリウレタンフォームのポリオール成分の一部として用いることにより、上記課題を解決できるとの知見を得た。即ち、ポリエステルポリオールの製造原料であるカルボン酸成分としてテレフタル酸とアジピン酸、又はテレフタル酸とコハク酸を必須として用い、アルコール成分としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを必須として用いることで、低粘度のポリエステルポリオールが得られ、且つ硬質ポリウレタンフォームの難燃性や脆性、接着性等の物性を改善できることを見いだし、本発明を完成させた。
即ち、本発明は、以下を特徴とする要旨を有するものである。
(1) (a)ポリイソシアネート成分、(b)特定のポリエステルポリオール(b−1)を含むポリオール成分、(c)発泡剤としての水、(d)触媒、(e)界面活性剤及び(f)その他助剤からなる硬質ポリウレタンフォーム用組成物において、特定のポリエステルポリオール(b−1)が、炭素数8の芳香族ジカルボン酸及びアジピン酸を含有するカルボン酸成分(b−2)と、アルコール成分(b−3)としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールをエステル化反応させて得られるものであることを特徴とする水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
) (a)ポリイソシアネート成分、(b)特定のポリエステルポリオール(b−1)を含むポリオール成分、(c)発泡剤としての水、(d)触媒、(e)界面活性剤及び(f)その他助剤からなる硬質ポリウレタンフォーム用組成物において、特定のポリエステルポリオール(b−1)が、炭素数8の芳香族ジカルボン酸及びコハク酸を含有するカルボン酸成分(b−2)と、アルコール成分(b−3)としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールをエステル化反応させて得られるものであることを特徴とする水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
) 特定のポリエステルポリオール(b−1)を構成するカルボン酸成分(b−2)において、炭素数8の芳香族ジカルボン酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%であり、アジピン酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%である上記(1)に記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
) 特定のポリエステルポリオール(b−1)を構成するカルボン酸成分(b−2)において、炭素数8の芳香族ジカルボン酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%であり、コハク酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%である上記(2)に記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
) 炭素数8の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸である上記(1)乃至(4)のいずれか一つに記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
) 特定のポリエステルポリオール(b−1)の水酸基価が150〜300mgKOH/gであり、且つその25℃における粘度が2000mPa・s以下であることを特徴とする上記(1)乃至(5)のいずれか一つに記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
) 上記(1)乃至(6)のいずれか一つに記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物を用いて製造した硬質ポリウレタンフォーム。
本発明によれば、水発泡による硬質ポリウレタンフォーム製造の原料として使用した際に、低粘度で難燃性に優れ、且つフォームの脆性の悪化による接着性の低下を低減した水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物と、その改善された物性を有する硬質ポリウレタンフォームを提供することができる。
以下、本発明について詳細に説明する。本発明における特定のポリエステルポリオール(b−1)は、以下に記載されたカルボン酸成分(b−2)とアルコール成分(b−3)から得られるポリエステルポリオールである。
本発明において、特定のポリエステルポリオール(b−1)の原料であるカルボン酸成分としては、炭素数8の芳香族ジカルボン酸及び炭素数4乃至6の脂肪族ジカルボン酸を必須成分として含有するカルボン酸成分(b−2)を用いる。炭素数8の芳香族ジカルボン酸としては、無水フタル酸、フタル酸、テレフタル酸、イソフタル酸が挙げられるが、難燃性の観点からテレフタル酸が好ましい。炭素数4乃至6の脂肪族ジカルボン酸としては、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸等の脂肪族飽和ジカルボン酸の他、マレイン酸、フマル酸等の脂肪族不飽和ジカルボン酸が挙げられるが、得られるポリエステルポリオールの粘度の観点から、アジピン酸及びコハク酸が好ましく、通常、そのいずれかを単独で用いるが、両者を併用してもよい。
従って、本発明において具体的には、カルボン酸成分(b−2)として、テレフタル酸とアジピン酸、又はテレフタル酸とコハク酸を組み合わせて用いることが好ましく、テレフタル酸、アジピン酸及びコハク酸を組み合わせて用いても良い。カルボン酸成分(b−2)の全量をテレフタル酸とアジピン酸、テレフタル酸とコハク酸、又はテレフタル酸とアジピン酸とコハク酸の組み合わせとしても構わないが、更に他のカルボン酸を併用してもかまわない。併用できるカルボン酸としては、炭素数4乃至8の脂肪族ジカルボン酸や炭素数8乃至12の芳香族多価カルボン酸が挙げられる。炭素数4〜8の脂肪族ジカルボン酸としては、グルタル酸、フマル酸、マレイン酸、リンゴ酸等が挙げられ、炭素数8〜12の芳香族多価カルボン酸としては、フタル酸、イソフタル酸、トリメリット酸等が挙げられる。なお、硬質ウレタンフォーム用組成物の配合により、硬質ウレタンフォームの難燃性に与える影響が少ないと考えられる場合、炭素数8の芳香族ジカルボン酸として、テレフタル酸に代えて、無水フタル酸、フタル酸又はイソフタル酸を用いてもよい。
炭素数8の芳香族ジカルボン酸の使用量が、カルボン酸成分(b−2)に対して20重量%未満の場合、得られるポリエステルポリオールを用いた硬質ウレタンフォームの難燃性が低下する傾向があり、逆に80重量%を超える場合、得られるポリエステルポリオールの粘度が著しく高くなる傾向がある。従ってこれらの難燃性と粘度の最適化の観点から、炭素数8の芳香族ジカルボン酸の使用量は、カルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは、カルボン酸成分(b−2)の25〜75重量%である。
一方、炭素数4乃至6の脂肪族ジカルボン酸の使用量がカルボン酸成分(b−2)に対して20重量%未満の場合、得られるポリエステルポリオールの粘度が高くなりやすく、また得られる硬質ウレタンフォームの脆性や接着性を改良させる効果が小さくなる傾向があり、逆に80重量%を超える場合、硬質ウレタンフォームの難燃性が低下する傾向がある。従って、これらの粘度、脆性、接着性及び難燃性の最適化の観点から、炭素数4乃至6の脂肪族ジカルボン酸の使用量は、カルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%の範囲が好ましく、さらに好ましくは、カルボン酸成分(b−2)の25〜75重量%である。
本発明において具体的には、テレフタル酸をカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%の範囲で用いることが好ましく、さらに好ましくはカルボン酸成分(b−2)の25〜75重量%の範囲で用いる。また、アジピン酸又はコハク酸をカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%の範囲で用いることが好ましく、さらに好ましくはカルボン酸成分(b−2)の25〜75重量%の範囲で用いる。アジピン酸とコハク酸を併用する場合、両者を合わせた使用量をこの範囲にとすることが好ましい。
尚、本発明で使用する上記のジカルボン酸成分としては、無水フタル酸のほか、無水コハク酸や無水アジピン酸等の酸無水物を同様に用いることができる。また、例えばメタノール、エタノール、2−エチルヘキサノール等の炭素数が1〜8のアルコールでエステル化されたもの、例えばテレフタル酸ジメチルやアジピン酸ジメチル又はコハク酸ジメチル等を用いることもできる。これら酸無水物やエステル化物を用いた場合の使用量は、それぞれもとのテレフタル酸、アジピン酸及びコハク酸等に換算した重量%で計算するものとする。さらにまた、本発明の効果を害しない範囲で、コハク酸又はアジピン酸の製造工程で得られるようなクルード品、例えばアジピン酸、グルタル酸、コハク酸の混合物等を用いても構わない。
本発明において、ポリエステルポリオール(b−1)の原料であるアルコール成分として、エチレングリコールのオリゴマーを含有するアルコール成分(b−3)用いる。本発明のエチレングリコールのオリゴマーは、エチレングリコールの2乃至4分子が脱水縮合したオリゴマーであり、好ましくは2乃至3分子が脱水縮合したオリゴマーである。具体的には、ジエチレングリコール、トリエチレングリコール、テトラエチレングリコールが挙げられ、特にジエチレングリコール及びトリエチレングリコールが好ましく、それぞれ単独で用いてもよく、両者を混合して用いてもよい。
具体的には、アルコール成分の全量をジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールとしても構わないが、これら以外に併用できるアルコールとしては、エチレングリコール、テトラエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、トリプロピレングリコール、1,2−ブタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、シクロヘキサンジオール、シクロヘキサンジメタノール等のジオール、及びトリメチロールプロパン等のトリオール等が挙げられるほか、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ポリオキシエチレン/オキシプロピレン共重合グリコール、及びポリテトラメチレンエーテルグリコール等の長鎖ポリエーテルポリオールを用いても構わない。
エチレングリコールのオリゴマーの使用量がアルコール成分(b−3)に対して70重量%未満の場合、併用するアルコール成分の種類によっては、得られるポリエステルポリオールの粘度が高くなってしまったり、発泡剤としての水との相溶性が悪くなる恐れがある。従って、これらの粘度や水との相溶性の観点から、エチレングリコールのオリゴマーの使用量としては、アルコール成分(b−3)の70重量%以上であることが好ましく、さらに好ましくは80重量%以上、最も好ましくは全量をエチレングリコールのオリゴマーとすることである。本発明において具体的には、アルコール成分(b−3)としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを70重量%以上使用することが好ましく、さらに好ましくは80重量%以上使用する。最も好ましくは全量をジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールとすることである。エチレングリコールとトリエチレングリコールを併用する場合、両者を合わせた使用量をこの範囲とすることが好ましい。
本発明におけるポリエステルポリオール(b−1)の水酸基価としては、150〜300mgKOH/gの範囲であり、好ましくは160〜290mgKOH/g、さらに好ましくは170〜270mgKOH/gの範囲である。水酸基価が150mgKOH/gより小さくても構わないが、ポリエステルポリオール及び硬質ウレタンフォーム用組成物の粘度が上昇し取り扱いが困難になる可能性があり、一方、300mgKOH/gより大きいと未反応のアルコールが多い分子量分布となり、脆性や接着性を改善させる効果が小さくなるほか、ポリイソシアネート成分の使用量が増加しコスト的にも不利となる。
本発明におけるポリエステルポリオール(b−1)の25℃での粘度としては、2000mPa・s以下であり、好ましくは1700mPa・s以下、さらに好ましくは1500mPa・s以下である。2000mPa・sよりも高い場合、取り扱いに支障が生じたり、硬質ウレタンフォーム製造時に例えばスプレー施工できなくなる等の問題が生じる可能性がある。
本発明におけるポリエステルポリオール(b−1)の平均官能基数は、通常、1.5〜3.0の範囲である。好ましくは1.8〜2.5の範囲である。平均官能基数が1.5より小さいと硬質ポリウレタンフォームの強度、寸法安定性の低下等の悪影響が生じる可能性がある。一方、3.0より大きくても構わないが、ポリエステルポリオールの粘度が上昇し、不具合が出る可能性がある。最も好ましい平均官能基数は2.0である。
また、ポリエステルポリオール(b−1)の粘度を下げる方法として、メタノール、エタノール、イソプロパノール、2−エチルヘキサノール等の1価のアルコールを併用することもできる。但し、これらの1価のアルコールを用いた場合、水酸基価と官能基数が上記の範囲から外れないようにすることが重要である。さらにポリエステルポリオールの合成において反応系外に留出して収率を悪化させたり、得られたポリエステルポリオールを用いたポリウレタンフォームの強度や耐熱性に悪影響を及ぼしたりする場合があるので、実用上問題とならない範囲で使用することが好ましい。
本発明におけるエステル化反応においては、通常、エステル化触媒が用いられる。触媒としては、一般に酸触媒が用いられることが多い。ルイス酸としては、例えば、テトライソプロピルチタネート、テトラ−n−ブチルチタネート等のオルトチタン酸エステルや、ジエチル錫オキシド、ジブチル錫オキシド等の錫系化合物や、酸化亜鉛等の金属化合物が用いられる。また、ルイス酸の他には、パラトルエンスルホン酸等のブレンステッド酸を用いても構わない。
一方、得られたポリエステルポリオール(b−1)は、ポリイソシアネート成分とウレタン化反応してポリウレタンとなるが、この際、ポリエステルポリオールの合成に用いた触媒が、ウレタン化反応の反応挙動に影響を及ぼさない方が望ましい。そのため、上記のエステル化触媒の中では、オルトチタン酸エステルが好ましく、使用量についても、原料に用いるカルボン酸成分とアルコール成分の合計に対して、通常、1.0重量%以下、好ましくは0.2重量%以下で、通常、0.01重量%以上、好ましくは0.03重量%以上である。ポリウレタンの用途によっては、これらのエステル化触媒を用いないで反応しても構わないし、反応後に失活処理を施したり、精製等で取り除いても構わない。
エステル化反応の反応温度は、通常、150℃以上、好ましくは180℃以上で、通常、250℃以下、好ましくは230℃以下の範囲で行われる。例えば、150℃で反応を開始し、反応の進行に伴って230℃まで徐々に昇温するような条件であれば、反応を制御し易い。一方、反応圧力は常圧でも構わないが、副生する水を系外に除去し、反応を速やかに完結させるために反応の進行に伴って、徐々に減圧すると良い。ただし、反応時の減圧度が不足するとエステル化反応の完結度が低くなり、酸価の高いポリエステルポリオールが生成してしまう。一方、反応時に過度に減圧してしまうと、アルコール成分が系外に留去され収率を損なうばかりか、高分子量のポリエステルポリオールを形成し、得られたポリエステルポリオールの粘度を著しく上昇させると共に、発泡剤に対する相溶性を低下させる傾向を示す場合もある。従って、適切な到達反応圧力は、反応温度によっても異なるが、例えば、反応温度が200℃の場合においては、圧力は、通常、1kPa以上、好ましくは3kPa以上で、通常、50kPa以下、好ましくは30kPa以下であるが、目標とするポリエステルポリオールの粘度や水酸基価、用いるアルコールの種類、使用量によっては、上記の圧力範囲以外の条件で反応を行っても構わない。また、減圧する代わりに、トルエン、キシレン等の有機溶媒を少量併用して、副生する水を系外に共沸させて除去しても構わない。
反応の終点は、ポリエステルポリオールの場合には、通常、用いたカルボン酸の未反応カルボキシル基の量で決定する。一方、硬質ポリウレタンフォームの用途においては、ポリイソシアネート成分とのウレタン化反応に対して、酸の存在は反応性を低下させる等好ましくない場合も多いほか、硬質ウレタンフォーム用組成物の保存安定性にも影響を与える場合もある。従って、ポリエステルポリオールについても、未反応のカルボン酸の量、即ち酸価は出来るだけ低い方が好ましい。ポリウレタンフォームの用途において、酸価は、通常、5mgKOH/g以下、好ましくは3mgKOH/g以下、さらに好ましくは1mgKOH/g以下である。また、さらに厳しいウレタン化反応条件下では、0.5mgKOH/g以下が望まれる場合がある。
また、エステル化合物の平均官能基数を一定の目標値に保ち、及び/又は水酸基価を一定の目標値に保つには、エステル化反応中にエステル交換反応に伴って平衡状態にあるアルコール成分を極力反応系外に留出させないことが重要である。アルコール成分の留出が多すぎると、エステル化合物の平均官能基数が当初の製品設計に対して異なったものになったり、水酸基価が小さくなり、その結果得られるポリエステルポリオールの粘度が著しく大きくなったりして好ましくない。従って、エステル化反応中に系外に留出するアルコール成分の量は、全アルコール成分に対して、通常、5%以下、好ましくは3%以下、さらに好ましくは1%以下である。但し、目標とするポリエステルポリオールの粘度や水酸基価、用いるアルコール成分の使用量によっては、上記の範囲を超えてアルコール成分を留去しても構わない。
尚、反応開始時には、生成するポリエステルポリオールの着色を防ぐために反応容器の空間部を窒素置換し、さらに反応液中の溶存酸素も除去することが好ましい。また、反応終了の後に、適当な減圧条件下に、未反応のアルコール成分を系外に留去させて、ポリエステルポリオールの物性や性能を調節しても構わない。
本発明におけるポリエステルポリオールの反応形式は、通常のバッチ設備あるいは連続設備で適用できるが、反応時間が長時間に渡ること、及び得られるポリエステルポリオールの粘度が原料に用いられたアルコール成分に比べてかなり高くなること等から、バッチ反応の方が好ましい。
本発明により得られるポリエステルポリオール(b−1)は、好適には、(a)ポリイソシアネート成分と(b)ポリオール成分とを反応させて得られる硬質ポリウレタンフォームに使用され、低粘度且つ、得られたポリウレタンフォームの難燃性や脆性、接着性等の物性を改善させるポリエステルポリオールとして有用である。
本発明におけるポリウレタンフォーム用組成物としては、(a)ポリイソシアネート成分、(b)ポリオール成分、(c)発泡剤としての水、(d)触媒、(e)界面活性剤及び(f)その他助剤からなる組成物であり、ポリオール(b)の成分として上記のポリエステルポリオール(b−1)を用いるものである。実用的には、ポリウレタンフォームは、(a)ポリイソシアネート成分からなるA液と、ポリエーテルポリオール及び/又はポリエステルポリオール等からなる(b)ポリオール成分、(c)発泡剤、(d)触媒、(e)界面活性剤、さらに必要に応じて(f)その他の助剤からなるB液とを、短時間で混合、発泡、硬化させる方法で製造される。
(a)ポリイソシアネート成分としては、1分子中にイソシアネート基を2個以上有する有機化合物であれば特に限定されるものではない。例えば、脂肪族系、脂環族系、及び芳香族系ポリイソシアネート、又はこれらの変性物が挙げられる。具体的には、脂肪族系及び脂環族系ポリイソシアネートとしては、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート等が挙げられる。芳香族系ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、及びポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート等が挙げられ、さらにこれらのカルボジイミド変性物やプレポリマー等の変性物も包含される。
本発明における好ましい(a)ポリイソシアネート成分は、芳香族ポリイソシアネート、又はその変性物であり、特に好ましくは、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート、トリレンジイソシアネート、及びこれらの変性物であり、単独でもそれらを混合して用いてもよい。ポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネートとしては、イソシアネート基含有率が通常、29〜32重量%、粘度が通常、250mPa・s(25℃)以下のものが使用される。また、これらの変性物のうち、カルボジイミド変性物は、公知のリン系触媒等を用いてカルボジイミド結合を導入したものである。プレポリマーは、上記のポリイソシアネートとポリオールとを反応させ、末端にイソシアネート基を残したものである。その際用いるポリオール成分は、ポリウレタンを製造する際に使用するポリオール成分が通常使用できる。
実用的には、A液として、これらのポリイソシアネートの他に、用途に応じて、添加剤、助剤をポリイソシアネート成分に混合して用いてもよい。例えば、B液との混合性を向上させる目的で、B液でも用いられる界面活性剤を相溶化剤として併用する場合がある。その際には、通常、ノニオン系界面活性剤が好ましく、特にシリコーン系界面活性剤がよく用いられる。また、難燃性の向上及び粘度の調整を目的として、難燃剤を併用する場合がある。ポリウレタンフォームの用途においては、通常、クロロアルキルホスフェート類、例えば、トリス(ベータクロロエチル)ホスフェートやトリス(ベータクロロプロピル)ホスフェート等がよく用いられる。上記以外の添加剤、助剤については、特に限定されるものではなく、通常の樹脂において物性向上や操作性向上等の目的で用いられるもので、ウレタン化反応に著しい悪影響を及ぼすものでなければ何を用いても構わない。
(b)ポリオール成分としては、本発明の特定のポリエステルポリオール(b−1)の他、水酸基価が通常、50〜800、官能基数が通常、2.0〜8.0のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール等を用いることができ、また、これらを2種類以上混合して用いても構わない。
ポリエーテルポリオールとしては、エチレンオキシド、プロピレンオキシド、1,2−ブチレンオキシド及びテトラヒドロフラン等の単独、又は併用によるアルキレンオキシドの重合物、ショ糖やソルビトール、エリスリトール、ペンタエリスリトール、及びグリセリン等の3官能以上のアルコール類と上記アルキレンオキシドの付加物、脂肪族アミン、及び芳香族アミンと上記アルキレンオキシドの付加物等が挙げられる。この他、マンニッヒ変性ポリオールや、ポリマーポリオール等、公知のポリエーテルポリオールを使用することができる。
また、本発明の特定のポリエステルポリオール(b−1)以外のポリエステルポリオールとしては、カルボン酸成分としてフタル酸、テレフタル酸、アジピン酸、コハク酸及びトリメリット酸等の芳香族あるいは脂肪族カルボン酸と、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール、ジプロピレングリコール、1,4−ブタンジオール等、及びグリセリン、トリメチロールプロパン等の2〜3価のアルコールを単独、又は混合しエステル化反応により得られる、水酸基価が、通常、100〜500、官能基数が、通常、1.5〜3.0程度のポリエステルポリオールが挙げられる。
本発明においては、これらのポリエーテルポリオールやポリエステルポリオールと組み合わせて、前記した本発明のポリエステルポリオール(b−1)を用いることが必須である。本発明のポリエステルポリオール(b−1)の使用量としては全ポリオール成分中、通常、10〜70重量%の範囲、好ましくは15〜55重量%の範囲、さらに好ましくは20〜50重量%の範囲である。使用量が10重量%より小さいと硬質ウレタンフォームフォーム用組成物の粘度を下げる効果や、硬質ウレタンフォームの難燃性、脆性及び接着性を改良する効果が小さくなる。一方、70重量%より大きくても構わないが、硬質ウレタンフォームの強度や寸法安定性等の物性に悪影響を与える可能性があることから、硬質ポリウレタンフォームの物性等を考慮し、実用上問題とならない範囲で使用することが好ましい。
また、この他に、エチレングリコール、ジエチレングリコール、プロピレングリコール及びグリセリン等のアルコールやジエタノールアミン、トリエタノールアミン等のアルカノールアミン等、活性水素を1分子中に2個以上有する化合物も併用することができる。
本発明のポリウレタンフォームに用いる(c)発泡剤としては水を用いる。水は、ポリイソシアネート成分との反応で炭酸ガスを発生させることで発泡剤として作用する。なお、発泡作用のうち半分以上を添加した水が担う範囲において、即ち、発泡作用を担うガスの発生量のうち過半数以上を添加した水が担う範囲において、水以外の発泡剤を併用することができる。併用できる発泡剤としては、オゾン破壊係数が通常、0.8以下の発泡剤、例えば、HCFC−141bの他に、HFC−245fa、HFC−365mfc等のHFC系発泡剤、ペンタン、シクロペンタン等のHC系発泡剤等が挙げられる。
(d)触媒としては、通常のポリウレタンフォームの製造に使用される公知の触媒が使用できる。例えば、トリエチルアミン、N,N−ジメチルヘキシルアミン等のアミン系触媒の他に、四級アンモニウム塩やオクチル酸カリウム等のカリウム系、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等の錫系、及びオクチル酸鉛等の鉛系等の金属系触媒等が挙げられる。
(e)界面活性剤としては、例えば界面活性剤としてノニオン系、アニオン系、カチオン系界面活性剤を用いることができるが、ノニオン系界面活性剤が好ましく、特にシリコーン系界面活性剤がよく用いられる。
(f)その他助剤としては、用途に応じて様々な化合物が、添加剤、助剤として用いことができる。例えば、代表的な添加剤として難燃剤が挙げられる。ポリウレタンフォームの用途においては、通常、クロロアルキルホスフェート類、例えば、トリス(ベータクロロエチル)ホスフェートやトリス(ベータクロロプロピル)ホスフェート等がよく用いられる。上記以外の添加剤、助剤については、特に限定されるものではなく、通常の樹脂において物性向上や操作性向上等の目的で用いられるもので、本発明及びウレタン化反応に著しい悪影響を及ぼすものでない限りにおいて使用することができる。
本発明におけるポリウレタンフォームの製造方法は、(a)ポリイソシアネート成分、(b)ポリオール成分、(c)発泡剤としての水、(d)触媒、(e)界面活性剤及び(f)その他助剤からなる組成物を発泡硬化させるというものであるが、実用的には、(a)ポリイソシアネート成分をA液、(b)ポリオール成分をB液として、(c)発泡剤としての水、(d)触媒、(e)界面活性剤、及び(f)その他助剤等はあらかじめA液及び/又はB液に適宜混合させ、後述する装置を用いて2液を混合し、発泡、硬化させるという方法である。尚、発泡剤としての水、触媒、界面活性剤は通常、B液に混合しておくほうが好ましいが、場合によってはA液に混合させたり、それぞれの成分をウレタン化反応の直前まで混合せずに3種類以上の原料液として取り扱う場合もある。
本発明によって得られたポリウレタンフォームは、ウレタン結合やウレア結合とイソシアヌレート結合を有するものである。イソシアヌレート結合は、イソシアネート基を触媒により三量化させて生成され、機械的強度や耐熱性を向上させることができる。
本発明において、好ましいイソシアネートインデックス(全イソシアネート基のモル数/全活性水素基のモル数×100)は、70以上であり、通常100〜600、好ましくは130〜500、さらに好ましくは150〜400である。イソシアネートインデックスが70未満になると、得られた硬質ウレタンフォームが十分な強度を有しないことがあり、収縮し易くなる可能性がある。また、600を超えると、得られる硬質ウレタンフォームの脆性が高くなり、接着強度が低下する傾向にあるので好ましくない。
本発明におけるポリエステルポリオールは、連続気泡、半連続気泡、独立気泡のいずれの硬質ポリウレタンフォームにも適用可能である。通常の方法において得られる硬質ポリウレタンフォームは、独立気泡率が概ね80%以上であり、一般的に断熱材としての用途では高い断熱性能が要求されるため、独立気泡率は高いほうが好ましい。一方、断熱性能が最優先されない用途では、ポリウレタンフォームの気泡の一部、あるいは全部を連続化させることで、更なる低密度化や寸法安定性の改善を行うことができる。気泡を連続化させる方法としては、例えばグリセリンにプロピレンオキシドを付加させた長鎖ポリエーテルポリオールを配合する方法、例えばステアリン酸カルシウムやミスチリン酸カルシウムのようなモノカルボン酸の金属塩や、例えばポリエチレンや酢酸ビニルのような熱可塑性樹脂粉末を配合する方法、気泡の連続化を促す整泡剤を配合する方法等が挙げられる。
ポリウレタンフォームを製造するにあたっては、A液とB液を均一に混合可能であればいかなる装置でも使用することができる。例えば、小型ミキサーや、一般のウレタンフォームを製造する際に使用する、注入発泡用の低圧、又は高圧発泡機、スラブ発泡用の低圧、又は高圧発泡機、連続ライン用の低圧、又は高圧発泡機、吹き付け工事用のスプレー発泡機等を使用することができる。尚、ポリウレタンフォームを製造するに際し、A液、B液それぞれの液温は20〜60℃に調節しておくことが好ましい。
以下に、実施例により本発明の具体的態様をさらに詳細に説明するが、本発明はその要旨を超えない限り、これらの実施例によって限定されるものではない。尚、特に断りのないかぎり、実施例中の「部」、及び「%」はそれぞれ「重量部」、及び「重量%」を意味する。
[ポリエステルポリオールの合成]
以下に示す方法で、ポリエステルポリオール(b−1)の合成、及び評価を行った。
<合成方法>
攪拌機、還流冷却機、温度計、圧力計、加熱装置などを装備した、容積が2リットルのガラス製反応器に、カルボン酸成分、アルコール成分を「表1」に記載の目的とする組成比に応じて仕込み、反応器の空間部を窒素ガス置換した後、反応器の加熱を開始した。組成にもよるが、反応器内温が150℃程度に達した時点で、エステル化反応が開始し副生水が留出し始めた。その後副生水の留出量を見ながら2時間程度かけて内温を210℃まで昇温し、触媒としてテトライソプロピルチタネートを0.05%(対仕込総量)反応器内に添加した。その後反応終了時までこの温度は210℃を保持した。一方、反応器内の圧力は、内温が150℃の時点から内温が210℃に達するまでは、88kPaに維持した。その後、組成にもよるが原料アルコール等が留出しない範囲内で徐々に4時間程度かけて13から3.0kPaまで減圧し、反応が終了するまでこの圧力を保持した。反応の進行に伴い、反応混合物は均一な溶液になることが、目視観察された。反応進行中に、反応混合物の一部を反応器から抜き出して、抜き出した試料につき、酸価を測定して反応の進行状況確認の指標とした。反応の終了は、酸価が1.0程度となり、かつ、反応混合物が均一な溶液となった時点とした。反応終了後、加熱を停止して100℃付近まで冷却し、反応生成物を抜き出した。ここで得られたポリエステルポリオールを「ポリオール−1〜9」として、それぞれ酸価、水酸基価、粘度、水の溶解度を測定し、「表1」に示した。
<評価方法>
(1)酸価
JIS K15571970に準拠して測定した。
(2)水酸基価
JIS K15571970に準拠して測定した。
(3)粘度
JIS K15571970に準拠して回転粘度計(B型粘度計)を使用し、25℃で測定した。
(4)ポリエステルポリオールへの水の溶解度
200mlのビーカーにポリエステルポリオール30〜50gを採り、室温・大気圧下の解放系において、30φの三方後退翼を用いて、400rpmで攪拌しながら水を徐々に添加し、目視で30秒以内に透明な均一相を形成しうる最大添加量を測定して求めた溶解度をポリエステルポリオールと水の相溶性の指標とした。
Figure 0005263645
[プレミックス液の調製]
「表2」、「表3」、「表4」に示す原料、配合でポリオールプレミックス、「プレミックス−1〜26」を調製した。また、そのときのポリオールプレミックスの粘度を以下の基準で評価した。(実施例1〜12、25、26及び比較例1〜10、25、26)なお、表中の配合比率は重量部(pbw)で示した。
◎ : 低粘度で全く問題がない
○ : 粘度が若干高めではあるが、実用上は問題がない
△ : 粘度が高く、使用に制限が生じる可能性がある
× : 粘度が高すぎて、使用が困難である
Figure 0005263645
Figure 0005263645
Figure 0005263645
尚、「表2」、「表3」、「表4」の配合例において、原料は以下のものを用いた。
ポリオール−1〜9 : 前述のポリエステルポリオール
ポリオール−10 : テレフタル酸/無水フタル酸系ポリエステルポリオール 水酸基価:250mgKOH/g、粘度(25℃):5000mPa・s(川崎化成工業株式会社製「MAXIMOL RFK−504」)
ポリオール−11 : コハク酸系ポリエステルポリオール 水酸基価:150mgKOH/g、粘度(25℃):1700mPa・s (川崎化成工業株式会社製「MAXIMOL SDK−163」)
ポリオール−12 : 無水フタル酸系ポリエステルポリオール 水酸基価:420mgKOH/g、粘度(25℃):3700mPa・s (川崎化成工業株式会社製「MAXIMOL RMK−342」)
ポリオール−13 : エチレンジアミン系ポリエーテルポリオール(三井化学ウレタン株式会社製「GR−03」)
ポリオール−14 : ソルビトール系ポリエーテルポリオール(三井化学ウレタン株式会社製「GR−17」)
ポリオール−15 : グリセリン系ポリエーテルポリオール(三井化学ウレタン株式会社製「MN−3050」)
水 : イオン交換水
触媒−1 : アミン系触媒(花王株式会社製「KAOライザーNo1」)
触媒−2 : アミン系触媒(花王株式会社製「KAOライザーNo3」)
触媒−3 : 脂肪酸カリウム系触媒(エアープロダクツジャパン株式会社製「DABCO K−15」)
整泡剤−1 : シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社製「SZ−1717」)
整泡剤−2 : シリコーン系界面活性剤(東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社製「SZ−1718」)
難燃剤 : トリス(ベータクロロプロピル)ホスフェート(大八化学株式会社製 リン系難燃剤)
[硬質ポリウレタンフォームの製造]
以下に示す方法で、硬質ポリウレタンフォームの製造、評価を行った。評価結果を「表5」、「表6」、「表7」に示す。(実施例13〜24、27、28、比較例11〜20、23、24)
<製造方法> A液(ポリイソシアネート液)と「表2」、「表3」、「表4」に記載のB液(ポリオールプレミックス)を混合した後、注入ボックスに流し込んでフリー発泡させ、硬質ポリウレタンフォームを製造した。尚、ポリイソシアネート液は下記のものを用いた。
イソシアネート(MDI) : 「ミリオネート MR−200」 ポリメリックMDI(日本ポリウレタン工業株式会社製)
<発泡条件>
室温 : 23〜25℃
液温 : 20℃
攪拌 : 3000rpm×5〜7秒間
注入ボックス : 木製 200mm×200mm×200mm 上部開放
発泡後のポストキュア(イソシアネートインデックス:170のみ) : 60℃×5分間
脱型時間 : 混合後30分
得られた硬質ポリウレタンフォームの評価は、下記の方法で行い、結果を「表5」、「表6」、「表7」に示した。
<評価方法>
(1)コア密度
JIS A95112003に準拠して測定した。
(2)自己消火性 JIS A95112003に準拠して測定した。
(3)炭化性 切り出したウレタンフォームを燃焼させて、元のウレタンフォームの重量に対して残った炭化物の重量の割合を測定し、以下の基準で評価した。
◎ : 40重量%以上
○ : 30重量%以上
△ : 20重量%以上
× : 20重量%未満
(4)圧縮強度 JIS A95112003に準拠して測定した。
(5)寸法安定性 : コア密度を測定したサンプルの−20℃における24時間後の寸法変化率(発泡に水平方向、垂直方向)を測定し、以下の基準で評価した。
◎ : 水平、垂直ともに−1%未満
○ : 水平、垂直ともに−2%未満
△ : 水平、垂直ともに−3%未満
× : 水平、垂直いずれかが−3%以上
(6)接着性 : クラフト紙面材を用いてフリーフォームを作成し、中央部を5x10x3cmに切り出して試験片を作成。クラフト紙面材の長さ方向端部を引き剥がした後に引張試験機で厚み方向に引っ張り、その剥離強度(N/5cm)を測定して、以下の基準で評価した。
◎ : 15N/5cm以上
○ : 12N/5cm以上
△ : 9N/5cm以上
× : 9N/5cm未満
(7)脆性
硬質ポリウレタンフォームの表面及び底部を触診、定性観察して、以下の基準で評価した。
◎ : 全く脆さがない
○ : ほとんど脆さがない
△ : 若干の脆さがる
× : 脆い
Figure 0005263645
Figure 0005263645
Figure 0005263645
「表1」〜「表7」より、主に次のことが明らかである。
(1)「ポリオール−1〜9」と「ポリオール−10及び11」の比較結果:
本発明のカルボン酸成分としてテレフタル酸とアジピン酸、又はテレフタル酸とコハク酸を必須として用い、アルコール成分としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを必須として用いて製造した「ポリオール1〜9」の場合、アジピン酸、又はコハク酸を用いない「ポリオール10」と比べ、粘度が低く、水との相溶性も向上している。またテレフタル酸を用いずにコハク酸のみで製造した「ポリオール11」と比べた場合、水酸基価を考慮した粘度は同等であり、且つテレフタル酸を含有するために難燃性能及び強度の向上が見込める。
(2)「実施例1〜12、25及び26」と「比較例4、5、9,10及び22」との比較結果:
本発明のカルボン酸成分としてテレフタル酸とアジピン酸、又はテレフタル酸とコハク酸を必須として用い、アルコール成分としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを必須として用いて製造した「ポリオール1〜9」を用いた「実施例1〜12、25及び26」で得たプレミックスは、これらの成分を用いなかった「比較例4、5、9、10及び22」で得たプレミックスと比べ、プレミックスの粘度が低く、実用上有利となる。なお、プレミックスの粘度の観点から見た場合、カルボン酸成分として無水フタル酸とコハク酸を必須として用い、アルコール成分としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを必須として用いて製造した「ポリオール7〜9」を用いた「比較例1〜3、6〜8及び21」で得たプレミックスは、他の比較例に比べプレミックスの粘度が低く、実用上有利となる。
(3)「実施例13〜24、27及び28」と「比較例11〜13、16〜18及び23」の比較結果:
本発明のカルボン酸成分としてテレフタル酸とアジピン酸、又はテレフタル酸とコハク酸を必須として用い、アルコール成分としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを必須として用いて製造した「ポリオール1〜6」を用いた「実施例13〜24、27及び28」の硬質ポリウレタンフォームの場合、テレフタル酸に変えて無水フタル酸を用いた「ポリオール7〜9」を使用した「比較例11〜13及び16〜18、21」の場合と比べ自己消火性、炭化性が向上している。その他の物性はほぼ同等であった。
(4)「実施例13〜24、27及び28」と「比較例14、19及び24」の比較結果:
本発明のカルボン酸成分としてテレフタル酸とアジピン酸、又はテレフタル酸とコハク酸を必須として用い、アルコール成分としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを必須として用いて製造した「ポリオール1〜6」を用いた「実施例13〜24、27及び28」の硬質ポリウレタンフォームの場合、アジピン酸及び/又はコハク酸を用いない「ポリオール10」を使用した「比較例14、19、24」に比べ、自己消火性、炭化性が若干劣るものの接着強度、脆性が向上している。
(5)「実施例13〜24」と「比較例15及び20」の比較結果
本発明のカルボン酸成分としてテレフタル酸とアジピン酸、又はテレフタル酸とコハク酸を必須として用い、アルコール成分としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールを必須として用い製造した「ポリオール1〜6」を用いた「実施例13〜24」の硬質ポリウレタンフォームの場合、テレフタル酸を用いない「ポリオール11」を使用した「比較例15及び20」に比べ、自己消火性、炭化性及び寸法安定性が向上し、接着強度、脆性も同等もしくは若干の低下となる。
なお、例えば、ポリオール成分の一部として長鎖ポリオール(ポリオール15)を用いた場合、「実施例27及び28」及び「比較例23及び24」のように連続気泡タイプの硬質ポリウレタンフォームを得ることができるが、この場合においても他と比べコア密度がほとんど変化していないにもかかわらず、寸法安定性が向上しており、本発明のポリエステルポリオールが、連続気泡タイプの硬質ポリウレタンフォームにも適用可能であることがわかる。
本発明によれば、水発泡による硬質ポリウレタンフォーム製造の原料として使用した際に、低粘度で難燃性に優れ、且つフォームの脆性の悪化による接着性の低下を低減した水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物と、その改善された物性を有する硬質ポリウレタンフォームを提供することができる。

Claims (7)

  1. (a)ポリイソシアネート成分、(b)特定のポリエステルポリオール(b−1)を含むポリオール成分、(c)発泡剤としての水、(d)触媒、(e)界面活性剤及び(f)その他助剤からなる硬質ポリウレタンフォーム用組成物において、特定のポリエステルポリオール(b−1)が、炭素数8の芳香族ジカルボン酸及びアジピン酸を含有するカルボン酸成分(b−2)と、アルコール成分(b−3)としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールをエステル化反応させて得られるものであることを特徴とする水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  2. (a)ポリイソシアネート成分、(b)特定のポリエステルポリオール(b−1)を含むポリオール成分、(c)発泡剤としての水、(d)触媒、(e)界面活性剤及び(f)その他助剤からなる硬質ポリウレタンフォーム用組成物において、特定のポリエステルポリオール(b−1)が、炭素数8の芳香族ジカルボン酸及びコハク酸を含有するカルボン酸成分(b−2)と、アルコール成分(b−3)としてジエチレングリコール及び/又はトリエチレングリコールをエステル化反応させて得られるものであることを特徴とする水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  3. 特定のポリエステルポリオール(b−1)を構成するカルボン酸成分(b−2)において、炭素数8の芳香族ジカルボン酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%であり、アジピン酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%である請求項1に記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  4. 特定のポリエステルポリオール(b−1)を構成するカルボン酸成分(b−2)において、炭素数8の芳香族ジカルボン酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%であり、コハク酸がカルボン酸成分(b−2)の20〜80重量%である請求項2に記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  5. 炭素数8の芳香族ジカルボン酸が、テレフタル酸である請求項1乃至4のいずれか一項に記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  6. 特定のポリエステルポリオール(b−1)の水酸基価が150〜300mgKOH/gであり、且つその25℃における粘度が2000mPa・s以下であることを特徴とする請求項1乃至5のいずれか一項に記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物。
  7. 請求項1乃至6のいずれか一項に記載の水発泡用の硬質ポリウレタンフォーム用組成物を用いて製造した硬質ポリウレタンフォーム。
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