JP6565359B2 - ポリウレタンフォーム及びその製造方法 - Google Patents
ポリウレタンフォーム及びその製造方法 Download PDFInfo
- Publication number
- JP6565359B2 JP6565359B2 JP2015120552A JP2015120552A JP6565359B2 JP 6565359 B2 JP6565359 B2 JP 6565359B2 JP 2015120552 A JP2015120552 A JP 2015120552A JP 2015120552 A JP2015120552 A JP 2015120552A JP 6565359 B2 JP6565359 B2 JP 6565359B2
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- polyurethane foam
- polyol
- polyester polyol
- acid
- carboxylic acid
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Active
Links
Landscapes
- Polyurethanes Or Polyureas (AREA)
Description
(a)ポリオールの一部が、アルコール成分とカルボン酸成分のエステル化反応で得られるポリエステルポリオール(A)であり、
(b)ポリエステルポリオール(A)に用いるカルボン酸成分として、フマル酸及び/又はマレイン酸を、ポリエステルポリオール(A)中の全カルボン酸成分に対して10モル%以上使用したものである、
ことを特徴とするポリウレタンフォームに存する。
(a)ポリオールの一部が、アルコール成分とカルボン酸成分のエステル化反応で得られるポリエステルポリオール(A)であり、
(b)ポリエステルポリオール(A)に用いるカルボン酸成分として、フマル酸及び/又はマレイン酸を、ポリエステルポリオール(A)中の全カルボン酸成分に対して10モル%以上使用したものである、
ことを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法に存する。
本発明は、少なくとも、ポリイソシアネート、ポリオール、発泡剤、触媒、界面活性剤及び重合禁止剤を含有するポリウレタンフォームであって、
(a)ポリオールの一部が、アルコール成分とカルボン酸成分のエステル化反応で得られるポリエステルポリオール(A)であり、
(b)ポリエステルポリオール(A)に用いるカルボン酸成分として、フマル酸及び/又はマレイン酸を、ポリエステルポリオール(A)中の全カルボン酸成分に対して10モル%以上使用したものである、
ことを特徴とするポリウレタンフォームである。以下、該ポリウレタンフォームを構成する各成分について説明する。
まず、本発明のポリウレタンフォームに用いるポリオールとは、ポリエステルポリオール、ポリエーテルポリオール又はポリマーポリオール等から選ばれる少なくとも一種のポリウレタンフォームの製造に用いられる公知のものを指す。
ポリエステルポリオール(A)を用いてポリウレタンフォームを製造するに際し、あらかじめ重合禁止剤を添加する。ポリエステルポリオール(A)が重合することによって貯蔵安定性が悪化するのを防ぐためである。重合禁止剤としては公知の重合禁止剤を用いることができる。具体的には、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2−メチルハイドロキノン、t−ブチルハイドロキノン等のハイドロキノン系、p−ベンゾキノン、メチル−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン系、1,4−ナフトキノン、2−メチル−1,4−ナフトキノン等のナフトキノン系、1,4−ナフトハイドロキノン、2−メチル−1,4−ナフトハイドロキノン等のナフトハイドロキノン系、カテコール、t−ブチルカテコール等のカテコール系、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、4−メトキシフェノール、クレゾール等のフェノール系、1−オキシル−2,2,6,6−テトラメチルピペリジン−4−オール等のN−オキシル系、その他、フェノチアジン、フェルダジル、α,α−ジフェニル−β−ピクリルヒドラジル等の公知の重合禁止剤が挙げられる。これらの重合禁止剤は2種類以上を用いてもよい。
本発明のポリウレタンフォームの製造においては、発泡剤を用いる。発泡剤としては、オゾン破壊係数が0.1以下の発泡剤、例えば、HFC−245fa、HFC−365mfcのようなハイドロフルオロカーボン系発泡剤、ペンタン、シクロペンタンのような炭化水素系発泡剤、HFO−1234ze、HFO−1234yf、HCFO−1233zd、HFO−1336mzz等のハイドロフルオロオレフィン系発泡剤、水、炭酸ガス等が挙げられる。なお、水はポリイソシアネートとの反応によって炭酸ガスを発生することにより、発泡剤として作用する。
触媒としては、通常のポリウレタンフォームの製造に使用される公知の触媒が使用できる。例えば、トリエチレンジアミン、N,N−テトラメチルヘキサンジアミン等のアミン系触媒の他に、ジブチル錫ジラウレート、オクチル酸錫等の錫系、オクチル酸鉛等の鉛系等の金属系触媒等が挙げられる。また、イソシアネートの三量化触媒としてカリウム系、四級アンモニウム塩系、トリアジン系等が挙げられる、これらはいずれも市販の触媒を用いることができる。触媒の配合量は目的とするポリウレタンフォームの反応性や物性により適宜選択されるが、泡化触媒、樹脂化触媒、バランス型触媒、三量化触媒等を組み合わせるのが一般的である。
本発明のポリウレタンフォームの製造においては、界面活性剤を用いる。界面活性剤としては、ノニオン系、アニオン系、カチオン系の何れであってもよいが、ノニオン系界面活性剤が好ましく、特にシリコーン系界面活性剤が好ましい。これらの界面活性剤の使用量は、ポリオール100重量部に対して0.5〜10重量部であり、また、2種以上の界面活性剤を使用してもよい。
本発明のポリウレタンフォームの製造においては、用途に応じて添加剤、助剤として使用することができる。例えば、代表的な添加剤として難燃剤や減粘剤が挙げられる。具体的には、難燃剤としてクロロアルキルホスフェート類、トリス(ベータクロロエチル)ホスフェート又はトリス(ベータクロロプロピル)ホスフェート等が使用することができ、減粘剤としては、プロピレンカーボネート又はテトラグライム等が使用することができる。上記以外の添加剤や助剤については、特に限定されるものではなく、物性向上や操作性向上等の目的で使用されるものであれば、著しい悪影響を及ぼすものでない限りにおいて使用することができる。
ポリイソシアネートとしては、一分子中にイソシアネート基を二個以上有する化合物であれば特に限定されるものではない。例えば、脂肪族系、脂環族系、芳香族系ポリイソシアネート又はこれらの変性物が挙げられる。具体的には、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート又はポリイソシアネートが挙げられ、ポリイソシアネートとしては、トリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート又はポリフェニレンポリメチレンポリイソシアネート等が挙げられ、さらに、これらのカルボジイミド変性物やプレポリマー等の変性物も使用することができる。
本発明のポリウレタンフォームの製造方法は、ポリオール、発泡剤、触媒、界面活性剤及びポリイソシアネートを混合して発泡硬化させるというものであるが、実用的には、ポリイソシアネートをA液、ポリオールをB液(プレミックス液)として、水、触媒、界面活性剤及びその他助剤等は、予め、B液に適宜混合させ、後述する装置を使用して2液を混合し、発泡、硬化させるという方法である。なお、発泡剤、触媒、界面活性剤は、B液に混合するのが好ましいが、場合によってはA液に混合させたり、それぞれの成分をウレタン化反応の直前まで混合せずに3種類以上の原料液として取り扱う場合もある。
公知の方法によりポリオールを合成し、これに重合禁止剤を所定量添加した。得られたポリオールをポリオール−1〜6として原料カルボン酸成分及びアルコール成分の組成、酸価、水酸基価、粘度、水分、貯蔵安定性を表1に示した。ポリオールの物性評価方法は表2に示した。
表3に示す配合にてプレミックス液を調整した。また、表3その他の配合成分として表5に示すものを併せて用いた。なお、これらの配合に使用した原料を表3に示した。
表3に記載のプレミックス液と、ポリメリックMDI(日本ポリウレタン工業株式会社製「ミリオネートMR−200」)をポリイソシアネート液として用いて所定量ポリカップに採り、表4に示す条件で、電動ミキサーで高速混合した後に上面と下面に鋼板面材を準備した金型に流し込んで型締めし、ポリウレタンフォームの鋼板面材サンドイッチパネルを作成した。なお、イソシアネートインデックスは300とした。
(2)表3において、本発明のポリエステルポリオールを用いた実施例1〜7はコーンカロリー試験に合格しているのに対し、用いなかった比較例1〜4は不合格となっている。
(3)本発明のポリウレタンフォームは、長期保存したポリオールを用いた場合でも所望の難燃性を有するわかる。
Claims (7)
- 少なくとも、ポリイソシアネート、ポリオール、発泡剤、触媒、界面活性剤及び重合禁止剤を含有するポリウレタンフォームであって、
(a)ポリオールの一部がアルコール成分とカルボン酸成分のエステル化反応で得られるポリエステルポリオール(A)であり、
(b)ポリエステルポリオール(A)に用いるカルボン酸成分として、フマル酸及び/又はマレイン酸を、ポリエステルポリオール(A)中の全カルボン酸成分に対して10モル%以上使用したものである、
ことを特徴とするポリウレタンフォーム。 - 前記ポリオールの一部として、さらに芳香族系のポリエステルポリオール(B)(ただし、ポリエステルポリオール(A)を除く。)を、ポリオール100重量部に対し、20〜70重量部用いることを特徴とする請求項1に記載のポリウレタンフォーム。
- 少なくとも、ポリイソシアネート、ポリオール、発泡剤、触媒、界面活性剤及び重合禁止剤を混合して発泡硬化させるポリウレタンフォームの製造方法であって、
(a)ポリオールの一部がアルコール成分とカルボン酸成分のエステル化反応で得られるポリエステルポリオール(A)であり、
(b)ポリエステルポリオール(A)に用いるカルボン酸成分として、フマル酸及び/又はマレイン酸を、ポリエステルポリオール(A)中の全カルボン酸成分に対して10モル%以上使用したものである、
ことを特徴とするポリウレタンフォームの製造方法。 - 前記ポリオールの一部として、さらに芳香族系のポリエステルポリオール(B)(ただし、ポリエステルポリオール(A)を除く。)を、ポリオール100重量部に対し、20〜70重量部用いることを特徴とする請求項3に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
- オゾン破壊係数が0.1以下の発泡剤を用いることを特徴とする請求項3又は4に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
- 発泡剤としてハイドロフルオロオレフィン系発泡剤、炭化水素系発泡剤又は水から選ばれた少なくとも1種類を用いることを特徴とする請求項3又は4に記載のポリウレタンフォームの製造方法。
- ポリイソシアネートとしてポリメリックMDIを用いることを特徴とする請求項3乃至6のいずれかに記載のポリウレタンフォームの製造方法。
Applications Claiming Priority (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2015022862 | 2015-02-09 | ||
JP2015022862 | 2015-02-09 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2016148014A JP2016148014A (ja) | 2016-08-18 |
JP6565359B2 true JP6565359B2 (ja) | 2019-08-28 |
Family
ID=56691050
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2015120552A Active JP6565359B2 (ja) | 2015-02-09 | 2015-06-15 | ポリウレタンフォーム及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP6565359B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2019077815A (ja) * | 2017-10-26 | 2019-05-23 | 川崎化成工業株式会社 | ポリウレタン樹脂製造用プレミックス液およびポリウレタン樹脂の製造方法 |
Family Cites Families (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
US4143219A (en) * | 1977-05-20 | 1979-03-06 | Stauffer Chemical Company | Flame retarded polyurethane foams having reduced discoloration |
JPS61130320A (ja) * | 1984-11-29 | 1986-06-18 | Daihachi Kagaku Kogyosho:Kk | 難燃性ポリウレタンフオ−ム組成物 |
JP2755509B2 (ja) * | 1991-10-16 | 1998-05-20 | 大八化学工業株式会社 | ポリウレタン用難燃性組成物 |
JP5458753B2 (ja) * | 2009-09-08 | 2014-04-02 | 川崎化成工業株式会社 | ポリウレタンフォーム用ポリエステルポリオール |
JP2014237757A (ja) * | 2013-06-07 | 2014-12-18 | 旭硝子株式会社 | ポリオールシステム液、および硬質発泡合成樹脂の製造方法 |
-
2015
- 2015-06-15 JP JP2015120552A patent/JP6565359B2/ja active Active
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2016148014A (ja) | 2016-08-18 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP6935485B2 (ja) | ポリウレタンフォーム形成組成物、その組成物を使用した低密度フォームの製造方法、そこから形成したフォーム | |
KR102023224B1 (ko) | 경질 폴리우레탄 폼의 제조 방법 | |
KR101853153B1 (ko) | 폴리우레탄 경질 발포체의 향상된 저온 외피 경화를 위한 폴리올 제형 | |
JP2002524630A (ja) | 水により発泡した硬質ポリウレタンフォームを製造するために有用なポリオール | |
US11649315B2 (en) | Polyurethane insulation foam composition comprising halogenated olefins and a tertiary amine compound | |
KR20130092948A (ko) | 경질 발포 합성 수지의 제조 방법 | |
JP2011184643A (ja) | ポリエステルポリオール及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2017036388A (ja) | ポリウレタンフォーム及びその製造方法 | |
JP5458753B2 (ja) | ポリウレタンフォーム用ポリエステルポリオール | |
JP2015004011A (ja) | 硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2006348099A (ja) | ポリウレタン発泡原液及び低密度ポリウレタン断熱材 | |
WO2020055559A1 (en) | Polyurethane insulation foam composition comprising a stabilizing compound | |
JP5397170B2 (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
EP3426708B1 (en) | Polyurethane and polyisocyanurate foams and methods of producing the same | |
US20230272212A1 (en) | Polyol blends and rigid foams with improved low-temperature r-values | |
JP2013241537A (ja) | ポリウレタンフォーム製造用組成物およびポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP6565359B2 (ja) | ポリウレタンフォーム及びその製造方法 | |
JP2019014840A (ja) | ポリウレタンフォーム用発泡性組成物及びそれを用いたポリウレタンフォームの製造法 | |
JP5765669B2 (ja) | ポリエステルポリオール及び硬質ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP5263645B2 (ja) | 水発泡の硬質ポリウレタンフォーム用組成物及び硬質ポリウレタンフォーム | |
JP2009096951A (ja) | 硬質ポリウレタンフォーム用組成物およびその製造方法 | |
JP6707816B2 (ja) | ポリイソシアネート及びポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP5709045B2 (ja) | ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2018009103A (ja) | ポリウレタンフォームの製造方法 | |
JP2010270324A (ja) | ポリウレタンフォーム用の発泡性添加剤、及びそれを用いた硬質ポリウレタンフォームの製造方法 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20180521 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20190313 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20190402 |
|
A521 | Request for written amendment filed |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20190516 |
|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20190702 |
|
A61 | First payment of annual fees (during grant procedure) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61 Effective date: 20190715 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Ref document number: 6565359 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R370 | Written measure of declining of transfer procedure |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R370 |
|
S111 | Request for change of ownership or part of ownership |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313111 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |