JP5263464B2 - 脂環式ポリイミド前駆体、ポジ型感光性樹脂組成物およびその硬化膜 - Google Patents

脂環式ポリイミド前駆体、ポジ型感光性樹脂組成物およびその硬化膜 Download PDF

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Description

本発明は高いi線透過率を有するポリイミド前駆体の共重合体、その膜中に感光剤を分散して成るポジ型感光性樹脂組成物、およびこれをi線でパターン露光・現像して微細加工を施した後、イミド化反応して得られ、低誘電率、低熱膨張係数、高ガラス転移温度、且つ十分な靭性を併せ持つ、半導体チップの層間絶縁膜、保護膜等に実用上有益なポリイミドとその微細パターンの製造方法に関する。
近年電子機器における耐熱絶縁材料として、ポリイミドの重要性が益々高まっている。ポリイミドは優れた耐熱性のみならず、耐薬品性、耐放射線性、電気絶縁性、優れた機械的性質などの特性を併せ持つことから、フレキシブルプリント配線回路用基板、テープオートメーションボンディング用基材、半導体素子の保護膜や層間絶縁膜等、様々な用途に現在広く利用されている。
ポリイミドは、ジアミンとテトラカルボン酸二無水物をN−メチル−2−ピロリドン(NMP)等の溶媒中無触媒で等モル重付加反応させて溶媒可溶性の前駆体(ポリアミド酸)を重合し、このワニスを溶液キャスト製膜・乾燥・加熱脱水閉環反応(イミド化反応)することで比較的容易に製造することができる。これに加え、膜純度が極めて高いことから、電気特性の低下を招く恐れのある残留ハロゲンや金属イオン等を嫌う半導体用途に適している。また入手可能な様々なモノマーを用いて物性改良を行いやすく、近年益々多様化する要求特性に対応しやすいという点においても有利である。
半導体チップの層間絶縁膜には平坦化用層間絶縁膜と超LSI用低誘電率層間絶縁膜がある。現在配線回路の多層化技術により半導体素子の高集積化が行われている。この際、下層と上層配線を絶縁するために化学蒸着シリカのような無機材料を使用すると、絶縁層は蒸着面に均一な厚みで形成されるため下層配線部分が段差となって現れ、上層配線はこの段差の肩で折れ曲がり断線しやすいといった問題が生じる。そこで、流動性のある高分子ワニスを用いることで段差を吸収し、平坦化されるため、断線の問題が解消される。
上記層間絶縁膜の要求特性として低誘電率、低誘電損失、低リーク電流、低線熱膨張係数、半導体製造工程に耐える耐熱性、化学的・機械的研磨(CMP)工程に耐えうる機械的強度、および微細加工性等が挙げられる。耐熱性の観点から層間絶縁膜材料の好ましい候補としてポリイミドが挙げられる。
半導体デバイスの高密度・高集積化に伴い配線抵抗や配線間容量が増大し、信号伝播速度の低下が懸念されている。信号の遅延を抑制するためには絶縁膜の誘電率を下げることが不可欠である。
層間絶縁膜には更に低線熱膨張特性が要求される。配線層上に形成されたポリイミド前駆体膜をイミド化する際、イミド化温度から室温へ冷却する過程で熱応力が発生し、配線層と膜の剥離、割れ、CMP耐性の低下等の深刻な問題を引き起こす。たとえ膜の剥離や割れにまで至らなくても多層配線回路における応力の残留はデバイスの信頼性を著しく低下させる。熱応力を低減するためには金属配線層と絶縁層との線熱膨張係数の差を低く抑える必要がある。
従来ポリイミド膜の微細加工は、ポリイミド膜上にフォトレジスト層を形成し、現像により露出した部分をヒドラジンやアルカリでエッチングして行っていたが、ポリイミドあるいはその前駆体自身に感光性能を付与した感光性ポリイミドを用いることで、ポリイミドの微細加工工程が大幅短縮され、半導体製造速度と歩留率向上が期待される。
この目的のため、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸膜中にジアゾナフトキノン系感光剤を分散させたアルカリ現像ポジ型感光性ポリイミドが検討されている。しかしながら、ポリアミド酸中のカルボキシル基はpKa値が4〜5と低いため、半導体製造工程で通常用いられるテトラアンモニウムヒドロキシド水溶液に対して、ポリアミド酸の溶解性が高すぎて、微細加工には不向きであるといった問題がある。
近年より高解像度の微細加工の要求が年々高まっているが、上記のようにアルカリ現像に不向きな感光性ポリイミド前駆体の代わりに、より高いpKa値(10程度)を持つフェノール性ヒドロキシ基を有するため適度なアルカリ溶解性を示すポリベンゾオキサゾール前駆体とジアゾナフトキノン系感光剤を組み合わせたポジ型感光性樹脂が用いられるようになってきた。
このようにポリベンゾオキサゾール前駆体は微細加工性に優れているだけでなく、その熱閉環反応により得られるポリベンゾオキサゾール膜がポリイミドと同等な耐熱性とポリイミドより優れた低吸水性を有しているという点で、半導体保護膜、層間絶縁膜材料として優れている。
しかしながら、低線熱膨張係数を示すポリベンゾオキサゾールを開発することは分子設計上それほど容易ではない。低線熱膨張化のためにポリベンゾオキサゾールの主鎖骨格は直線的で剛直な構造でなければならないが、結果として、その前駆体である芳香族ポリヒドロキシアミドもその剛直なアラミド構造ゆえに有機溶媒に対する溶解性の低下を招くことになる。
更にポリベンゾオキサゾールのモノマーであるビス(o−アミノフェノール)は入手可能なものが限られており、多種多様なモノマーの選択範囲の広いポリイミド系と比較して、低線熱膨張係数および溶媒可溶性(溶液キャスト製膜性)を両立するための分子設計に対応しにくいという問題がある。
ポリイミドやポリベンゾオキサゾールの前駆体膜中に感光剤を分散させてなるポジ型感光性樹脂組成物膜においては、マトリックス材そのもののi線透過率が高くなければならない。さもなければ照射紫外線が効率的に感光剤に吸収されず、露光工程に著しい時間を要するという結果を招く恐れがある。
例えば1,2,3,4−シクロブタンテトラカルボン酸二無水物と2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジンから得られるポリイミド前駆体のキャスト膜は、高重合度であるが故に強靭であり、極めて高いi線透過率(>80%)を示す。更にその硬化膜(ポリイミド膜)は低誘電率(2.66)、低熱膨張係数(21ppm/K)および高ガラス転移温度(356℃)を同時に満たすことが報告されている(例えば、非特許文献1参照)。そのため、このポリイミドは半導体素子の層間絶縁膜として有益な候補として挙げられる。
しかしながら、このポリイミドの前駆体においても、上記の理由により溶解阻止効果を持つジアゾナフトキノン系感光剤を前駆体膜中に分散するだけでは露光部/未露光部間のアルカリ溶解度差が十分に生じず、ポジ型パターンは形成不能である。
ポリイミド前駆体を化学修飾する手段として、ポリイミド前駆体を重合する際に通常のジアミン成分に加えてイミド基含有フッ素化ジアミンを共重合することで、カルボキシル基濃度を低下させると共にフッ素含有量を増加させて、アルカリ溶解性を制御する技術が開示されている(例えば、非特許文献1参照)。しかしこの方法では、イミド基含有フッ素化ジアミンが一般に低反応性であるため、しばしばポリイミド前駆体の重合度の低下を招き、膜が脆弱になりCMP耐性の低下を招く。更にフッ素基の過度な導入により膜と基板との密着性が低下し、膜が剥がれやすくなる恐れもある。またポリイミド前駆体主鎖中にイミド基を導入することで主鎖が剛直になり、溶解性が低下して、場合によっては重合ワニスがゲル化を起こすといった問題があった。
もし、上記ポリイミド系に対してイミド基含有フッ素化ジアミンを用いることなく、なんらかの化学修飾を施し、重合ワニスの貯蔵安定性、前駆体膜のi線透過率、ポリイミド膜の耐熱性、低誘電率、低線熱膨張係数、十分な膜強度を犠牲にすることなく、テトラメチルアンモニウムヒドロキシド現像による微細加工性を付与することができれば、上記産業分野にとって極めて有益な材料を提供しうるが、そのような材料は知られていないのが現状である。
ハイパフォーマンスポリマー(High Performance Polymers)、米国、2003年、第15巻、第47号 フォトポリマーサイエンステクノロジー(J. Photopolym. Sci. Technol.)、米国、2005年、第18巻、第307号
本発明は高いi線透過率を有するポリイミド前駆体の共重合体、その膜中に感光剤を分散して成るポジ型感光性樹脂組成物、およびこれをi線でパターン露光・現像して微細加工を施した後、イミド化反応して得られ、低誘電率、低熱膨張係数、高ガラス転移温度、且つ十分な靭性を併せ持つ、半導体チップの層間絶縁膜、保護膜等に実用上有益なポリイミド膜とその微細パターンの製造方法を提供するものである。
以上の問題を鑑み、鋭意研究を積み重ねた結果、下記式(1)および(2)で表されるポリイミド前駆体の共重合体のワニスにジアゾナフトキノン系感光剤を溶解し、キャスト製膜して得られた感光性樹脂組成物は優れた感光特性を示し、更にこれを熱硬化(イミド化)して得られた下記式(3)および(4)で表されるポリイミド共重合体膜は上記要求特性を全て満足する優れた特性を示すことから、上記産業分野において有益な材料となることを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち本発明は以下に示すものである。
1.下記一般式(1)および(2)で表されるポリイミド前駆体からなる共重合体。

(式(1)および(2)中、Aは同一であり、2価の芳香族基あるいは脂肪族基を表す。また式(1)中Rは水素原子またはメチル基を表す。)
2.式(1)で表されるポリイミド前駆体のモル分率をX、式(2)で表されるポリイミド前駆体のモル分率を1−Xとすると、Xが0.5〜0.99の範囲である、請求項1に記載のポリイミド前駆体の共重合体。
3.固有粘度が0.1〜5.0dL/gの範囲である、請求項1および2に記載のポリイミド前駆体の共重合体。
4.上記1〜3に記載のポリイミド前駆体の共重合体を加熱または脱水環化試薬を用いて閉環反応(イミド化)して得られ、下記一般式(3)および(4)で表されるポリイミドからなる共重合体。

(式(3)および(4)中、Aは式(1)および(2)中のものと同一であり、2価の芳香族基あるいは脂肪族基を表す。また式(3)中Rは式(1)中のものと同一であり、水素原子またはメチル基を表す)
5. 式(3)で表されるポリイミドのモル分率をY、式(4)で表されるポリイミドのモル分率を1−Yとすると、Yが0.5〜0.99の範囲である、請求項4に記載のポリイミド共重合体。
6.上記1〜3に記載のポリイミド前駆体の共重合体膜中にジアゾナフトキノン系感光剤を含有して成る感光性樹脂組成物
7.上記6に記載の感光性樹脂組成物膜をパターン露光およびアルカリ現像後、加熱あるいは脱水環化試薬を用いて得られる上記4および5に記載のポリイミド共重合体の微細パターンの製造方法。
8.2.75よりも低い誘電率、35ppm/Kよりも低い線熱膨張係数、300℃以上のガラス転移温度を併せ持つことを特徴とする上記4、5、および7に記載のポリイミド
9.2.75よりも低い誘電率、35ppm/Kよりも低い線熱膨張係数、300℃以上のガラス転移温度を併せ持つ上記4、5、および7に記載のポリイミドを含有する半導体素子の絶縁膜および保護膜。
まず本発明に係るポリイミド前駆体の共重合体の重合反応性およびワニスの貯蔵安定性に対する効果について説明する。本発明によれば、式(1)および(2)で表されるポリイミド前駆体の共重合体は下記式(5)および(6)で表されるテトラカルボン酸二無水物と各種ジアミンから重合することができる。

式(1)中Rは水素原子またはメチル基を表す。
脂環式テトラカルボン酸二無水物は低重合反応性のものが殆どである。一方、式(5)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物では、そのシクロブタン環が歪んでいることに由来して酸無水物基がアミンによる求核攻撃により開環しやすく、結果として各種ジアミンと高い重合反応性を示す。
式(6)で表されるテトラカルボン酸二無水物では、嵩高いフルオレニル基が存在している。しかしこのフルオレニル基はエステル基を介して結合しており酸無水物基から空間的に遠く引き離されているため、立体障害による重合反応性低下の懸念はない。
本発明に係るポリイミド前駆体の固有粘度は0.1〜5.0dL/gの範囲であることが好ましい。モノマー重合反応性が低すぎて、固有粘度がこの下限値を下回ると、ポリイミド前駆体の重合度が低くなり、ポリマー鎖間の絡み合いの程度が低下して膜が著しく脆弱になる恐れがある。また重合度が高すぎてこの上限値を上回ると、ワニスの粘度が高すぎて平坦化能や埋め込み性が低下する恐れがある。
本発明に係るポリイミド前駆体を重合する際、ジアミンモノマー成分として各種芳香族および脂肪族ジアミンを使用することができるが、ポリイミド前駆体の重合度(重合反応性)、ポリイミド前駆体膜の透明性、およびポリイミド膜の物性(高いガラス転移温度、低誘電率、低線熱膨張係数等)を保持するためには以下に示すような剛直で直線状のフッ素化ジアミンあるいは脂環式ジアミンが好適に使用される。

(式(9)中、シクロヘキサン環は椅子型、2つのアミノ基はエクアトリアル配置である。)
式(7)および(8)で表されるジアミンにおけるトリフルオロメチル基は電子吸引基として作用し、アミノ基の塩基性を低下させて重合反応性を若干低下するが、式(7)で表されるジアミンのように、トリフルオロメチル基はアミノ基に対してオルト位ではなく、メタ位(2,2’位)に置換されているため、立体障害により重合反応性を大きく低下する心配はない。また、式(8)で表されるジアミンのようにトリフルオロメチル基がアミノ基のオルト位に置換されていても、過度に置換されていなければ(ベンゼン環1つ当たり1置換基)、重合反応性が大きく損なう恐れはない。
例えば式(9)で表されるような脂肪族ジアミンを用いて重合すると、反応初期段階において低分子量アミド酸中のカルボキシル基と未反応のアミノ基との塩結合により架橋体状の塩が生成し、重合溶媒に対する溶解度が低いため沈殿が生成して重合の進行がしばしば妨害される。式(5)で表される酸二無水物中、置換基Rが嵩高いメチル基の場合、塩の架橋密度が低下して塩が溶解しやすくなり、重合が進みやすくなる傾向がある。また、嵩高いフルオレニル基を有する式(6)で表される酸二無水物も同様な効果を示す。
本発明に係るポリイミド前駆体の共重合体のワニスは極めて高い貯蔵安定性を示す。これはこのポリイミド前駆体の共重合体が下式(10)で表されるようなイミド基含有ジアミンを全く使用せず、前駆体がイミド基の代わりに嵩高いフルオレニル基を有するため、ポリイミド前駆体鎖同士の凝集が妨害されるためである。

(式(10)中、Aは式(7)、(8)および(9)に代表されるジアミンを構成する2価の有機基を表し、Bは式(5)に代表される酸ニ無水物を構成する4価の有機基を表わす。)
次に該ポリイミド前駆体の透明性に対する本発明の効果について説明する。該ポリイミド前駆体膜のi線透過率が低い場合、照射紫外線が膜中に分散された感光剤に効率的に吸収されず、長時間の露光が必要となるため、i線透過率はできるだけ高い方がよく、透過率が50%以上であることが好ましい。
従来の全芳香族ポリイミドは電子受容性基(ジイミド部位)と電子供与性基の交互連鎖から成るため、分子内・分子間電荷移動相互作用により可視光領域に吸収端が生じて膜が着色する。ポリイミド前駆体においても同様な電荷移動相互作用が存在する。従って、テトラカルボン酸二無水物かあるいはジアミンモノマーの内、少なくともどちらかを例えば式(5)および(9)で表される脂環式モノマーを使用することで電荷移動相互作用を阻害することができ、ポリイミドおよびその前駆体膜の透明性を飛躍的に高めることができる。
芳香族モノマーを使用する場合であっても、電子供与基を有する酸二無水物あるいは電子吸引基を有するジアミンを用いることで、電荷移動相互作用が弱められ、膜の透明化を図ることができる。例えば式(7)および(8)で表されるジアミンのように、電子吸引基を有するジアミンを選択すれば、式(6)で表されるような芳香族テトラカルボン酸二無水物を用いたとしてもポリイミド前駆体膜の透明性を大きく損なう恐れはない。
式(6)で表される酸二無水物中、フルオレニル基は嵩高いだけでなく、フルオレニル基中の9位の炭素原子がsp炭素であるために、フルオレニル基平面は主鎖に対して直交した立体構造をとる。これは分子間電荷移動相互作用を妨害し、前駆体膜の透明性に寄与する。
次にポリイミド前駆体のアルカリ溶解性に対する本発明の効果について説明する。本研究に係るポリイミド前駆体の式(7)で表されるジアミン残基中のトリフルオロメチル基はその高い疎水性により、ポリイミド前駆体のアルカリ溶解性制御に寄与することが期待されるが、その効果だけでは十分ではない。
該ポリイミド前駆体主鎖中に存在するフルオレニル基およびエステル基は、前駆体のアルカリ溶解性の制御に重要な役割を演じている。縮合多環芳香族基やエステル基は元来疎水的性質を持つことに加え、主鎖中にこれらを導入することで結果として前駆体中のカルボキシル基濃度が低下し、該ポリイミド前駆体のアルカリ溶解性が適度に低下して、アルカリ現像によりポジ型パターンの形成が可能となる。
次に該ポリイミドの膜物性に対する本発明の効果について説明する。ポリイミド膜が低誘電率、低線熱膨張係数および高いガラス転移温度を同時に発現するためには主鎖骨格が剛直で直線的な構造であることが必要である。本発明のポリイミド中に存在するエステル結合は剛直構造単位として振る舞い、低線熱膨張係数や高ガラス転移温度を得るのに有利である。
本発明に係るポリイミドにおいて、フルオレニル基中の9位の炭素原子がsp炭素であるために、ジフェニルメタン部位のメチレン鎖で主鎖が折れ曲がっている。このため、該フルオレニル基含有テトラカルボン酸二無水物の過剰な使用は低線熱膨張係数を得るのには好ましくないが、大きなフルオレニル基の存在に由来する立体障害により、メチレン鎖の周りの内部回転は抑制されており、エーテル結合等自由に内部回転可能な屈曲結合と比べればはるかに剛直であり、線熱膨張係数やガラス転移温度の低下を極力抑えることができる。
上記のようにフルオレニル基やエステル基は疎水性であるため、ポリイミド膜の低吸水率化に有利に働くことが期待される。
本発明は、下記一般式(1)および(2)で表されるポリイミド前駆体からなる共重合体、それから得られるポリイミド、前記共重合体を含有するポジ型感光性樹脂組成物およびその硬化膜である。
式(1)および(2)中、Aは同一であり、2価の芳香族基あるいは脂肪族基を表す。また式(1)中Rは水素原子またはメチル基を表す。式(1)及び(2)における繰り返し単位中、2つのカルボキシル基はエステルカルボニル基に対して便宜上メタ配置として例示されているが、実際のポリイミド前駆体連鎖はメタとパラ配置の混在したものである。
特に、式(1)で表されるポリイミド前駆体のモル分率をX、式(2)で表されるポリイミド前駆体のモル分率を1−Xとすると、Xが0.5〜0.99の範囲とすることで、本発明の効果をより効果的に発現することができる。
また、本発明に係るポリイミド前駆体の固有粘度は0.1〜5.0dL/gの範囲であることが好ましい。モノマー重合反応性が低すぎて、固有粘度がこの下限値を下回ると、ポリイミド前駆体の重合度が低くなり、ポリマー鎖間の絡み合いの程度が低下して膜が著しく脆弱になる恐れがある。また重合度が高すぎてこの上限値を上回ると、ワニスの粘度が高すぎて平坦化能や埋め込み性が低下する恐れがある。
本発明は式(5)および(6)で表されるテトラカルボン酸二無水物および式(7)および(8)で表されるフッ素化ジアミンあるいは式(9)で表される脂環式ジアミンを組み合わせて重合反応させることで高いi線透過率を有するポリイミド前駆体、ポリイミド前駆体膜中に感光剤を含有して成るポジ型感光性樹脂組成物、およびこれをi線にてパターン露光後、アルカリ現像・洗浄・イミド化工程を経て得られる、半導体素子の層間絶縁膜や保護膜として最適な低誘電率、低熱膨張係数および低吸水率を有するポリイミド膜とその微細パターンの製造方法について従来にない産業上極めて有益な材料を提供することができる。
<ポリイミド前駆体の製造方法>
該ポリイミド前駆体を製造する方法は特に限定されず、公知の方法を適用することができる。より具体的には、以下の方法により得られる。まず式(7)で表されるジアミンを脱水した重合溶媒に溶解し、これに式(5)および(6)で表されるテトラカルボン酸二無水物粉末を徐々に添加し、メカニカルスターラーを用いて攪拌する。この際テトラカルボン酸二無水物の総量とジアミンは実質的に等モルで仕込まれる。テトラカルボン酸二無水物粉末を添加する際は2種類の酸二無水物をあらかじめ混合した後、ジアミン溶液に添加しても、順次添加しても差し支えない。
以下、好ましい具体例について述べる。まず該ジアミンを重合溶媒に溶解し、これに該テトラカルボン酸二無水物粉末を徐々に添加し、メカニカルスターラーを用い、0〜100℃、好ましくは5〜60℃で0.5〜100時間好ましくは1〜50時間攪拌する。この際全モノマー濃度は1〜50重量%、好ましくは5〜30重量%である。このモノマー濃度範囲で重合を行うことにより均一で高重合度のポリイミド前駆体溶液を得ることができる。ポリイミドの膜靭性の観点からポリイミド前駆体の重合度はできるだけ高いことが望ましい。上記モノマー濃度範囲よりも低濃度で重合を行うと、ポリイミド前駆体の重合度が十分高くならず、最終的に得られるポリイミド膜が脆弱になる恐れがあり、好ましくない。また、この範囲より高濃度で重合を行うと、モノマーや生成するポリマーの溶解が不十分となり、重合が均一に進行しなくなる恐れがある。
重合に使用する全テトラカルボン酸二無水物中、式(5)で表される脂環式テトラカルボン酸二無水物の含有量は50〜99mol%の範囲であることが好ましく、より好ましくは60〜95mol%である。この下限値より低い場合、線熱膨張係数が著しく増加する恐れがある。また、この上限値より高い場合、鮮明なポジ型パターンが得られない恐れがある。
本発明に係るポリイミド前駆体の重合反応性、重合ワニスの貯蔵安定性、ポリイミドおよびその前駆体の要求特性を損なわない範囲で、該ポリイミド前駆体重合の際に式(5)および(6)で表されるテトラカルボン酸二無水物以外で部分的に使用可能なテトラカルボン酸二無水物として、特に限定されないが、ピロメリット酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルエーテルテトラカルボン酸二無水物、3,3’,4,4’−ビフェニルスルホンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)ヘキサフルオロプロパン酸二無水物、2,2’−ビス(3,4−ジカルボキシフェニル)プロパン酸二無水物、1,4,5,8−ナフタレンテトラカルボン酸二無水物、シクロペンタンテトラカルボン酸二無水物等が挙げられる。これらを単独あるいは2種類以上用いてもよい。
本発明に係るポリイミド前駆体の重合反応性、重合ワニスの貯蔵安定性、ポリイミドおよびその前駆体の要求特性を損なわない範囲で、該ポリイミド前駆体重合の際に式(7)〜(9)で表されるジアミン以外で部分的に使用可能な芳香族ジアミンとして、特に限定されないが、例えば、p−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、2,4−ジアミノトルエン、2,5−ジアミノトルエン、2,4−ジアミノキシレン、2,4−ジアミノデュレン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−メチレンビス(2−メチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2−エチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジメチルアニリン)、4,4’−メチレンビス(2,6−ジエチルアニリン)、4,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,4’−ジアミノジフェニルエーテル、3,3’−ジアミノジフェニルエーテル、2,4’−ジアミノジフェニルエーテル、4,4’−ジアミノジフェニルスルホン、3,3’−ジアミノジフェニルスルフォン、4,4’−ジアミノベンゾフェノン、3,3’−ジアミノベンゾフェノン、4,4’−ジアミノベンズアニリド、ベンジジン、3,3’−ジヒドロキシベンジジン、3,3’−ジメトキシベンジジン、o−トリジン、m−トリジン、1,4−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(4−アミノフェノキシ)ベンゼン、1,3−ビス(3−アミノフェノキシ)ベンゼン、4,4’−ビス(4-アミノフェノキシ)ビフェニル、ビス(4−(3−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)スルフォン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)プロパン、2,2−ビス(4−(4−アミノフェノキシ)フェニル)ヘキサフルオロプロパン、2,2−ビス(4−アミノフェニル)ヘキサフルオロプロパン、p−ターフェニレンジアミン等が例として挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。
本発明に係るポリイミド前駆体の重合反応性、重合ワニスの貯蔵安定性、ポリイミドおよびその前駆体の要求特性を損なわない範囲で、該ポリイミド前駆体重合の際に式(7)〜(9)で表されるジアミン以外で部分的に使用可能な脂肪族ジアミンとして、特に限定されないが、例えば、4,4’−メチレンビス(シクロヘキシルアミン)、イソホロンジアミン、シス−1,4−ジアミノシクロヘキサン、1,4−シクロヘキサンビス(メチルアミン)、2,5−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、2,6−ビス(アミノメチル)ビシクロ〔2.2.1〕ヘプタン、3,8−ビス(アミノメチル)トリシクロ〔5.2.1.0〕デカン、1,3−ジアミノアダマンタン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノシクロヘキシル)ヘキサフルオロプロパン、1,3−プロパンジアミン、1,4−テトラメチレンジアミン、1,5−ペンタメチレンジアミン、1,6−ヘキサメチレンジアミン、1,7−ヘプタメチレンジアミン、1,8−オクタメチレンジアミン、1,9−ノナメチレンジアミン等が挙げられる。またこれらを2種類以上併用することもできる。
重合溶媒として、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド溶媒が好適に用いられるが、γ−ブチロラクトン、γ−バレロラクトン、δ−バレロラクトン、γ−カプロラクトン、ε−カプロラクトン、α−メチル−γ−プチロラクトン等の環状エステル溶媒も使用可能である。これ以外にエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート溶媒、トリエチレングリコール等のグリコール系溶媒、m−クレゾール、P−クレゾール、3−クロロフェノール、4−クロロフェノール等のフェノール系溶媒、アセトフェノン、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、スルホラン、ジメチルスルホキシドなどが採用される。さらに、その他の一般的な有機溶剤、即ちフェノール、o−クレゾール、酢酸ブチル、酢酸エチル、酢酸イソプチル、プロピレングリコールメチルアセテート、エチルセロソルプ、プチルセロソルプ、2−メチルセロソルプアセテート、エチルセロソルプアセテート、プチルセロソルプアセテート、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン、ジエトキシエタン、ジプチルエーテル、ジエチレングリコールジメチルエーテル、メチルイソプチルケトン、ジイソプチルケトン、シクロへキサノン、メチルエチルケトン、アセトン、ブタノール、エタノール、キシレン、トルエン、クロルベンゼン、ターペン、ミネラルスピリット、石油ナフサ系溶媒なども添加して使用できる。
本発明のポリイミド前駆体はその重合溶液を、大量の水やメタノール等の貧溶媒中に滴下・濾過・乾燥し、粉末として単離することもできる。重合に使用可能な上記の溶媒にこれを再溶解し、ポリイミド前駆体ワニスとすることもできる。この際、重合時の溶媒と再溶解時の溶媒が同一でも異なっていても問題はない。
<ポジ型感光性樹脂組成物の製造方法>
本発明のポリイミド前駆体のワニスにジアゾナフトキノン系感光剤を添加・溶解し、これを基板上に塗布、40〜120℃、好ましくは60〜100℃で1分〜3時間温風乾燥して、膜厚0.1〜10μmのポジ型感光性ポリイミド前駆体膜を得ることができる。
本発明のポリイミド前駆体は、従来のポリイミド前駆体よりアルカリ溶解性が制御されていることが特徴である。ジアゾナフトキノン系感光剤を分散しない場合は、アルカリ可溶性であるが、溶解抑制作用を持つ感光剤含有することで、アルカリ不溶性となる。一方、この膜にフォトマスクを介して紫外線を照射すると露光部におけるジアゾナフトキノン系感光剤が光反応によりアルカリ可溶なインデンカルボン酸に変化するので、露光部のみがアルカリ水溶液に可溶となる。よって、ポジ型パターン形成が可能となる。
通常ジアゾナフトキノン系感光剤はo−キノンジアジドスルホニルクロライドと、水酸基を有する化合物もしくはアミノ基を有する化合物とを塩基性触媒の存在下縮合反応することによって得られるo−キノンジアジドスルホン酸エステルもしくはo−キノンジアジドスルホンアミドとして使用される。
上記o−キノンジアジドスルホニルクロライドを構成するo−キノンジアジドスルホン酸成分としては、例えば、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−6−スルホン酸などを挙げることができる。
前記水酸基を有する化合物としては、例えば、フェノール、o−クレゾール、m−クレゾール、p−クレゾール、ハイドロキノン、レゾルシノール、カテコール、o−メトキシフェノール、4,4−イソプロピリデンジフェノール、1,1−ビス(4−ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、4,4’−ジヒドロキシフェニルスルホン、4,4−ヘキサフルオロイソプロピリデンジフェノール、4,4’,4’’−トリヒドロキシトリフェニルメタン、1,1,1−トリス(4−ヒドロキシフェニル)エタン、4,4’− [1−[4−[1−(4−ヒドロキシフェニル)−1−メチルエチル]フェニル]エチリデン]ビスフェノール、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸メチル、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸プロピル、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸イソアミルエステル、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸−2−エチルブチルエステル、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,2’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,2’,4’−ペンタヒドロキシベンゾフェノンなどのフェノール化合物、エタノール、2−プロパノール、4−ブタノール、シクロヘキサノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、2−メトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−メトキシプロパノール、2−ブトキシプロパノール、乳酸エチル、乳酸ブチルなどの脂肪族アルコール類、アニリン、o−トルイジン、m−トルイジン、p−トルイジン、4−アミノジフェニルメタン、4−アミノジフェニル、o−フェニレンジアミン、m−フェニレンジアミン、p−フェニレンジアミン、4,4’−ジアミノジフェニルメタン、4,4’−ジアミノジフェニルエーテルなどのアニリン類、アミノシクロヘキサン、を挙げることができる。
さらに、水酸基とアミノ基の両方を有する化合物としては、例えばo−アミノフェノール、m−アミノフェノール、p−アミノフェノール、4−アミノレゾルシノール、2,3−ジアミノフェノール、2,4−ジアミノフェノール、4,4’−ジアミノ−4’’−ヒドロキシトリフェニルメタン、4−アミノ−4‘,4’’−ジヒドロキシトリフェニルメタン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)エーテル、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)メタン、ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)スルホン、2,2−ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2−ビス(4−アミノ−3−カルボキシ−5−ヒドロキシフェニル)ヘキサフルオロプロパンなどのアミノフェノール類、2−アミノエタノール、3−アミノプロパノール、4−アミノシクロヘキサノールなどのアルカノールアミン類を挙げることができる。
通常、これらの化合物の水酸基もしくはアミノ基の一部、あるいは全部を、上記オルトキノンジアジドスルホン酸基で置換、反応した2置換体、3置換体、4置換体、5置換体を単独、あるいはそれらの混合物として用いるのが一般的である。
この中でも好ましいジアゾナフトキノン系感光剤の具体例としては、1,2-ナフトキノン−2−ジアジド−5−スルホン酸、1,2−ナフトキノン−2−ジアジド−4−スルホン酸の低分子ヒドロキシ化合物、例えば2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、1,3,5−トリヒドロキシベンゼン、2−及び4−メチル−フェノール、4,4’−ヒドロキシープロパンのエステル等を挙げることができる。
ポジ型感光性樹脂組成物におけるジアゾナフトキノン系感光剤の配合割合は、少なすぎる場合には、露光部と未露光部の溶解度差が小さすぎて、現像によりパターン形成不能となり、多すぎる場合にはポリイミドの膜物性(靭性、線熱膨張係数、誘電率、ガラス転移温度、耐熱性等)に悪影響を及ぼす恐れがある他、イミド化後の膜減が大きいといった重大な問題が生じるので、ポリイミド前駆体に対し好ましくは5〜50重量%、より好ましくは20〜40重量%である。
上記の製膜乾燥工程は120℃以下で行うことが好ましい。この温度以上ではジアゾナフトキノン系感光剤が熱分解し始める恐れがある。例えば60℃で乾燥した場合、塗膜中に多量の溶媒が残留している。残留溶媒は現像時の膜の膨潤やパターンの崩れを招く恐れがあり、鮮明なパターンを得るためには残留溶媒を十分除去しておくことが好ましい。その場合露光操作に先立ち80〜120℃、好ましくは90〜110℃で1〜30分間プリベイクすることで、残留溶媒を減らすことができる。またキャスト製膜した塗膜を10秒〜5分間水中に浸漬しても残留溶媒を除くことができる
上記感光性樹脂組成物膜にフォトマスクを介して高圧水銀灯のi線を室温で5秒〜1時間照射し、アルカリ水溶液で現像する。現像の際使用可能なアルカリ水溶液として、例えばテトラメチルアンモニウムヒドロキシド、トリエチルアミン、エタノールアミン等の有機アルカリの他、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム等の無機アルカリが挙げられる。多くの電子機器では残留金属が電気特性に悪影響を及ぼす恐れがあるため、有機アルカリが好適に用いられ、より好ましくは半導体プロセスで使用されているテトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液が用いられる。
この際テトラメチルアンモニウムヒドロキシド水溶液の濃度は0.05〜10重量%、好ましくは0.1〜5重量%、更に好ましくは2.38重量%水溶液を用いて室温で10秒〜10分間現像し、更に純水でリンスすることによりポリイミド前駆体の鮮明なポジ型パターンを得ることができる。
本発明のポリイミド前駆体膜中に、感光剤以外にも必要に応じて酸化安定剤、末端封止剤、架橋剤、フィラー、シランカップリング剤、光重合開始剤および増感剤等の添加物を加えることができる。
<ポリイミドおよびその微細パターンの製造方法>
基板上に形成されたポリイミド前駆体の微細パターンを空気中、窒素等の不活性ガス雰囲気中あるいは真空中、200℃〜400℃、好ましくは250℃〜350℃の温度で熱処理することで鮮明なポリイミド膜のパターンが得られる。加熱温度は200℃以下だとイミド化の閉環反応が不完全であったりするため好ましくなく、また400℃以上だと生成したポリイミドフィルムが一部熱分解する可能性があるため好ましくない。またイミド化は真空中あるいは不活性ガス中で行うことが望ましいが、イミド化温度が高すぎなければ空気中で行っても、差し支えない。
イミド化は脱水環化試薬を用いて化学的に行うこともできる。即ち上記のようにして形成されたポリイミド前駆体の微細パターンをピリジンあるいはトリエチルアミン等の3級アミン触媒を含む無水酢酸中に室温で1分〜数時間浸漬する方法も採用できる。
本発明のポリイミドを上記産業分野へ適用する場合、誘電率はできるだけ低いほうがよいが、2.75以下であることが好ましい。また、線熱膨張係数は用いる基板の値に近いほうがよいが、35ppm/K以下であれば実用上大きな問題を生じない。ガラス転移温度は半導体プロセス上、高い方がよいが、300℃以上であれば実用上大きな問題を生じない。
以下、本発明を実施例により具体的に説明するが、これら実施例に限定されるものではない。なお、以下の例における物性値は、次の方法により測定した。
<固有粘度>
0.5重量%のポリイミド前駆体溶液を、オストワルド粘度計を用いて30℃で測定した。
<ガラス転移温度:Tg>
ブルカーエイエックス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて動的粘弾性測定により、周波数0.1Hz、昇温速度5℃/分における損失ピークからポリイミドフィルム(20μm厚)のガラス転移温度を求めた。
<線熱膨張係数:CTE>
ブルカーエイエックス社製熱機械分析装置(TMA4000)を用いて、熱機械分析により、荷重0.5g/膜厚1μm、昇温速度5℃/分における試験片の伸びより、100〜200℃の範囲での平均値としてポリイミドフィルム(20μm厚)の線熱膨張係数を求めた。
<誘電率:εcal
アタゴ社製アッベ屈折計(アッベ4T)を用いて、アタゴ社製アッベ屈折計(アッベ4T)を用いて、ポリイミドフィルム(20μm厚)に平行な方向(nin)と垂直な方向(nout)の屈折率をアッベ屈折計(ナトリウムランプ使用、波長589nm)で測定し、ポリイミドフィルムの平均屈折率〔nav=(2nin+nout)/3〕に基づいて次式:εcal=1.1×nav により1MHzにおけるポリイミドフィルムの誘電率(εcal)を算出した。
<カットオフ波長(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−520)を用い、ポリイミド前駆体フィルム(20μm厚)の可視・紫外線透過率を200nmから900nmの範囲で測定した。透過率が0.5%以下となる波長(カットオフ波長)を透明性の指標とした。カットオフ波長が短い程、透明性が良好であることを意味する。
<光透過率(透明性)>
日本分光社製紫外可視分光光度計(V−520)を用い、ポリイミド前駆体フィルム(20μm厚)の365nmにおける光透過率を測定した。透過率が高い程、i線での透明性が良好であることを意味する。
(実施例1)
<ポリイミド前駆体の重合、イミド化およびポリイミド膜特性の評価>
よく乾燥した攪拌機付密閉反応容器中に式(7)で表されるジアミン(2,2’−ビス(トリフルオロメチル)ベンジジン、以下TFMBと称する)10mmolを入れ、モレキュラーシーブス4Aで十分に脱水したN,N−ジメチルアセトアミドに溶解した後、この溶液に式(5)で表されRが水素原子であるテトラカルボン酸二無水物粉末9.5mmolおよび式(6)で表されるフルオレニル基含有テトラカルボン酸二無水物粉末0.5mmolを徐々に加えた。この時の共重合組成はX=Y=0.95である。重合は最初モノマー濃度30重量%で仕込み、反応溶液の粘度が非常に高くなったため、最終的に20重量%まで希釈した。モノマー添加終了から24時間室温で撹拌し透明、均一で粘稠なポリイミド前駆体溶液を得た。このポリイミド前駆体ワニスは室温で1ヶ月間貯蔵しても沈澱、ゲル化は全く起こらず、高い溶液貯蔵安定を示した。N,N−ジメチルアセトアミド中、30℃、0.5重量%の濃度でオストワルド粘度計にて測定したポリイミド前駆体の固有粘度は1.02dL/gであった。
このポリイミド前駆体溶液をガラス基板に塗布し、60℃、2時間で乾燥して得たポリイミド前駆体膜を基板上、減圧下300℃で1時間熱イミド化を行った後、残留応力を除去するために基板から剥がして更に330℃で1時間、熱処理を行い、膜厚20μmの透明なポリイミド膜を得た。このポリイミド膜は180°折曲げ試験によっても破断せず、可撓性を示した。このポリイミド膜について動的粘弾性測定を行った結果、動的粘弾性曲線上346℃にガラス転移温度と見られる損失ピークが観測された。また線熱膨張係数は30.2ppm/Kと比較的低い値を示した。平均屈折率より見積もった誘電率は2.69であり、3,3’,4,4’−ビフェニルテトラカルボン酸二無水物とp−フェニレンジアミンからなる代表的な低熱膨張性ポリイミドの誘電率(3.5)より低い値であった。このようにこのポリイミドは比較的低い線熱膨張係数、低い誘電率、高いガラス転移温度および十分な膜靭性を示した。表1に物性値をまとめる。
(実施例2)
共重合組成X=Y=0.93とした以外は、実施例1に記載した方法に従って、ポリイミド前駆体を重合し、製膜、イミド化してポリイミド膜を作製し、物性評価した。物性値を表1に示す。このポリイミド前駆体ワニスも高い貯蔵安定性を示した。またポリイミド膜は180°折曲げ試験によっても破断せず、可撓性を示した。実施例1と同様に比較的低い線熱膨張係数、低い誘電率、高いガラス転移温度および十分な膜靭性を示した。
(実施例3)
共重合組成X=Y=0.90とした以外は、実施例1に記載した方法に従って、ポリイミド前駆体を重合し、製膜、イミド化してポリイミド膜を作製し、物性評価した。物性値を表1に示す。このポリイミド前駆体ワニスも高い貯蔵安定性を示した。またポリイミド膜は180°折曲げ試験によっても破断せず、可撓性を示した。実施例1と同様に比較的低い線熱膨張係数、低い誘電率、高いガラス転移温度および十分な膜靭性を示した。
(実施例4)
<ポジ型パターン形成>
実施例2で得られたポリイミド前駆体ワニスにジアゾナフトキノン系感光剤として2,3,4−トリス(1−オキソ−2−ジアゾナフトキノン−5−スルフォキシ)ベンゾフェノンを、上記ポリイミド前駆体の実量に対して30重量%になるように添加し、溶解させた。これをシランカップリング剤で表面処理したガラス基板上に塗布し、60℃で2時間、熱風乾燥器中で乾燥させて、膜厚5μmの感光性フィルムを得た。この膜を100℃で10分間プリベイク後、フォトマスクを介し、落射式高圧水銀ランプ(ハリソン東芝ライティング社製トスキュア251)のi線(365nm、照射光強度=約150mW/cm)を5秒間照射した。これをテトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液にて20℃で現像を行い、水でリンス後、60℃で数分乾燥し、線幅10μmの鮮明なレリーフパターンが得られた。熱イミド化もパターンの崩れはみられなかった。
(比較例1)
共重合組成X=Y=1.0即ち、式(6)で表されるフルオレニル基含有テトラカルボン酸二無水物を使用しなかった以外は実施例1に記載した方法に従って、ポリイミド前駆体を重合し均一な溶液を得た。このワニスを用いて製膜、イミド化してポリイミド膜を作製し、同様に物性評価した。物性値を表1に示す。実施例1と同様に低い線熱膨張係数、低い誘電率、高いガラス転移温度および十分な膜靭性を示した。このポリイミド前駆体ワニスを用い、実施例4に記載した方法に従って感光性フィルム作製し、露光後テトラメチルアンモニウムヒドロキシド2.38重量%水溶液で現像を試みた。しかしながら露光部と未露光部との間の溶解度差が殆ど見られず、パターン形成不能であった。これはフルオレニル基含有酸二無水物を使用しなかったためである。

Claims (9)

  1. 下記一般式(1)および(2)で表されるポリイミド前駆体からなる共重合体。







    (式(1)および(2)中、Aは同一であり、2価の芳香族基あるいは脂肪族基を表す。また式(1)中Rは水素原子またはメチル基を表す。
  2. 式(1)で表されるポリイミド前駆体のモル分率をX、式(2)で表されるポリイミド前駆体のモル分率を1−Xとすると、Xが0.5〜0.99の範囲である、請求項1に記載のポリイミド前駆体の共重合体。
  3. 固有粘度が0.1〜5.0dL/gの範囲である、請求項1または2に記載のポリイミド前駆体の共重合体。
  4. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリイミド前駆体の共重合体を加熱または脱水環化試薬を用いて閉環反応(イミド化)して得られ、下記一般式(3)および(4)で表されるポリイミドからなる共重合体。






    (式(3)および(4)中、Aは式(1)および(2)中のものと同一であり、2価の芳香族基あるいは脂肪族基を表す。また式(3)中Rは式(1)中のものと同一であり、水素原子またはメチル基を表す)
  5. 式(3)で表されるポリイミドのモル分率をY、式(4)で表されるポリイミドのモル分率を1−Yとすると、Yが0.5〜0.99の範囲である、請求項4に記載のポリイミド共重合体。
  6. 請求項1〜3のいずれか一項に記載のポリイミド前駆体の共重合体膜中にジアゾナフトキノン系感光剤を含有して成る感光性樹脂組成物
  7. 請求項6に記載の感光性樹脂組成物膜をパターン露光およびアルカリ現像後、加熱あるいは脱水環化試薬を用いて得られる請求項4または5に記載のポリイミド共重合体の微細パターンの製造方法。
  8. 2.75よりも低い誘電率、35ppm/Kよりも低い線熱膨張係数、300℃以上のガラス転移温度を併せ持つことを特徴とする請求項4、5または7に記載のポリイミド。
  9. 2.75よりも低い誘電率、35ppm/Kよりも低い線熱膨張係数、300℃以上のガラス転移温度を併せ持つ請求項4、5または7に記載のポリイミドを含有する半導体素子の絶縁膜および保護膜。
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