JP5263223B2 - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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Description

本発明は、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質とする非水電解質二次電池に関する。
非水電解質二次電池は、軽量で高エネルギー密度を有するという特徴から、携帯電話等の電源として普及している。この非水電解質二次電池は、リチウム又はリチウム合金、リチウムを含有する負極と、リチウム複合酸化物を含有する正極と、上記負極と上記正極との間に配されたセパレータと、非水電解液とを備えた二次電池である。
携帯電話等で多く用いられている非水電解質二次電池は、小型非水電解質二次電池と呼ばれているもので、正極活物質としてリチウムコバルト複合酸化物が用いられ、負極活物質として黒鉛系炭素材料が用いられているもので、電池容量は1Ah程度と比較的小さく、通常使用時の放電率は1C未満と比較的小さなものである。
上記のような小型非水電解質二次電池に対し、電気自動車等の電動車両や非常用無停電電源装置に用いることのできる大型非水電解質二次電池の実用化が望まれている。このような大型非水電解質二次電池には、その用途から小型非水電解質二次電池に求められるよりもより長寿命であり、高率放電が可能であるという性能が求められ、例えば寿命10年、5C放電可能といったような性能が求められる。
さらに、電池容量が大きいことや、将来の需要増大時の環境負荷も考えることが必要であることから、正極活物質としてリチウムマンガン複合酸化物を用いることが望まれている。
しかしながら、既に広く用いられている小型非水電解質二次電池をそのまま大きくしただけでは、必要とされる寿命性能や放電性能を満たすことができず、さらに、リチウムマンガン複合酸化物を用いた場合には、より寿命性能が悪くなってしまうというのが現状であった。
以上に鑑み、本発明は、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質とし、5Ah以上の容量(1C放電時)を備え、1C放電時の容量に対する3C放電時の容量の比率が90%以上となるレート性能を満たす非水電解質二次電池において、その寿命性能を改善することを目的とする。
正極活物質にスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物、負極活物質にC軸方向の面間隔d(002)が0.337nm以下の炭素材料で、球状または塊状のものと鱗片状のものとを混合したものを用いた非水電解質二次電池であって、前記非水電解質二次電池の開放端子電圧が4.1Vとなるように充電した後に1C定電流で2.7Vまで放電した際の前記非水電解質二次電池の放電容量から求めた正極活物質単位重量当りの放電容量をXとし、前記非水電解質二次電池の正極を切り出して、リチウム参照電極に対する電位が4.3Vと3.0Vの間で放電した際の前記正極の放電容量から求めた正極活物質単位重量当りの放電容量をYとした時、Yに対するXの比(利用容量比)が70から80%であることを特徴とする非水電解質二次電池。
ここで、Xは「非水電解質二次電池を開放端子電圧が4.1Vとなるように充電した後に1C定電流で2.7Vまで放電した際の放電容量から求めた正極活物質単位重量当りの放電容量」を意味し、Yは「正極活物質を4.3Vと3.0Vの間で放電した際の正極活物質単位重量当りの放電容量」を意味し、Yに対するXの比を「利用容量比(%)」と定義する。
このような利用容量の範囲で正極の充放電を行うことにより、正極活物質構造の破壊やMnの溶出が抑制され、電池の容量維持率が改善される。
特に、上記リチウムマンガン複合酸化物としてLi1+xMn2−x−y(0.05≦x≦0.15、0.02≦y≦0.15、Mは、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Al、Mgの中から選んだ少なくとも1種以上の金属元素)で表されるものを用いることにより、電池の容量維持率がさらに改善される。
本願発明に係る電池例を示す分解斜視図。
本発明では、非水電解質二次電池を開放端子電圧が4.1Vとなるように充電した後に1C定電流で2.7Vまで放電した際の放電容量から求めた正極活物質単位重量当りの放電容量をXとし、前記正極活物質を4.3Vと3.0Vの間で放電した際の正極活物質単位重量当りの放電容量をYとした時、Yに対するXの比、すなわち利用容量比を70%から80%となるようにする。
なお、正極活物質を4.3Vから3.0Vの間で電流を変化させて放電容量を測定した場合、電流値が小さくなるにしたがって正極活物質の放電容量は大きくなるが、ある電流値以下では正極活物質の放電容量は飽和に達し、ほぼ一定値となる。ここでは、「正極活物質を4.3Vと3.0Vの間で放電した際の正極活物質単位重量当りの放電容量(Y)」とは、この飽和に達した正極活物質の放電容量を意味するものとする。
このようにするには、例えば、用いる負極活物質炭素材料の不可逆容量を調整したり、負極活物質量を相対的に増やすようにする。ただ、不可逆容量を増やせば利用率は小さくなるが、利用率を小さくするということは正極のエネルギー密度を小さくすることになるから、70%より小さくすることは意味がない。これ以上小さくしても寿命は変わらないからである。
本発明で用いられる正極活物質としては、スピネル構造のLi1+xMn2−x−y(0.05≦x≦0.15、0.02≦y≦0.15、Mは、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Al、Mgの中から選んだ少なくとも1種以上の金属元素)が好ましく、特に金属元素Mが、寿命をより長くし重負荷特性も良好となることから、Alであるものがより好ましい。なお、基本的に前記組成で示されるものであるが、酸素サイトの一部が硫黄やハロゲン元素で置換されているもの、酸素量に多少の不定比性のあるものも好ましい。
また、リチウムマンガン複合酸化物の粒子を用いる場合、粒子の外観が多角形状の一次粒子が集合して表面に多数の凹凸を有してなる球状二次粒子となったもので、平均粒径が10μm〜20μmのものを用いるのがより好ましく、比表面積は0.1m/g以上1.0m/g以下のものを用いるのがより好ましい。このような粉体を用いることで巻回構造の電極を剥離等が生じない良好な状態で作製することが容易となり、寿命性能を良好に維持することができる。また、比表面積は、0.1m/gより小さくなると、高率放電性能が悪くなり、1.0m/gを越えると寿命が急激に悪くなる。
上記のようなリチウムマンガン複合酸化物粒子は、例えば、リチウム、マンガン及び金属元素を含有する出発原料を混合後、酸素存在下で焼成・冷却することによって製造することができる。出発原料として用いるリチウム化合物としては、LiCO、LiNO、LiOH、LiCl、LiOがあり、出発原料として用いるマンガン化合物としては、Mn、MnO等のマンガン酸化物、MnCO、Mn(NO等がある。また、他金属元素の出発原料として用いる他金属元素の化合物としては、酸化物、水酸化物、硝酸塩、炭酸塩、ジカルボン酸塩、脂肪酸塩、アンモニウム塩等が挙げられる。
本発明で用いられる炭素材料としては、リチウムイオンが挿入脱離するものであれば特に限定されないが、C軸方向の面間隔d(002)が0.337nm以下の炭素材料を、負極活物質の90%以上となる割合で含ませて用いるのが特に好ましい。これは、このようにすることで大きなエネルギー密度と高い放電レート性能を有する電池を作製できるからである。
さらに負極活物質に、C軸方向の面間隔d(002)が0.337nm以下の炭素材料で、球状または塊状のものと鱗片状のものとを用いるようにするのがより好ましい。こうすることで、放電性能をより良好に保つことが可能となる。
球状炭素材料としては、例えば、メソフェーズピッチ小球体を焼成したもの、塊状炭素材料としては、例えば、コークスを焼成して粉砕したものを用いることができ、その粒径としては、40μm以下のものを用いるのが好ましく、平均粒径としては、20〜35μmのものを用いるのがよい。これは、大電流、特に5C以上の大電流での使用を前提とする電池では、負極の炭素材料層の厚さを片面で80μm以下とするのが好ましく、上記粒径以下のものを用いることで塗工性を良好にでき、膜密度も大きくできるからである。また、平均粒径20μm以下の場合、寿命が悪くなりやすいからである。
鱗片状炭素材料としては、鱗片状天然黒鉛または鱗片状人造黒鉛を用いるのが好ましい。また、面方向の大きさは、球状・塊状炭素材料の粒径よりも小さい方が容量密度を大きくできるため、その平均粒径として、球状または塊状炭素材料の平均粒径、またはこれら混合物の平均粒径よりも小さいものを用いるのが好ましい。なお、平均粒径は、例えば、レーザー回折/散乱式粒度分布測定装置を用いて測定できる。これは他でも同様である。
上記鱗片状炭素材料の含有重量は、球状(または塊状)炭素材料の含有重量よりも少なくするのが好ましく、より好ましくは、リチウムイオンをドープ及び脱ドープ可能な炭素材料総重量に対して、重量比で30%以下、さらに好ましくは、25%以下とするのが良い。これは、量が多くなると負極をプレスする際に鱗片状炭素材料が配向して大電流での充放電容量が小さくなるからである。
正極および負極は、金属箔の集電体の上に各活物質合剤を塗布することにより形成し、正極の多孔度は、31〜36%、より好ましくは、32〜35%とするのが良く、負極の多孔度は、32〜37%より好ましくは33〜36%とするのが良い。多孔度は、小さすぎても大きすぎても電池の寿命が悪くなるからであり、さらに、大きくすると電池のエネルギー密度が小さくなるからである。
また、負極の多孔度を正極の多孔度より大きくするのが、より長寿命で高率放電性能の良好な電池とするために好ましく、負極活物質層の片面厚さは80μm以下とするのが良い。また、正極と負極の多孔度の差は3%以下であるのが特に好ましい。これは、液量のバランスがより良好になって寿命が長くなるからである。
なお、多孔度は、塗布重量と合剤層の厚さを制御することで調整できる。例えば、(1−(塗布重量/(合剤層体積×合剤真密度)))×100(%)として多孔度を計算し、これにより制御する。また、電池での多孔度を測定する場合には、例えば、放電状態で電極を取り出して水銀ポロシメーターにより測定する。
本発明電池を作製する際に用いるセパレータとしては、例えばポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム等の微孔性ポリオレフィンフィルムを用いることができ、好ましくは、上記負極の活物質層の厚さ(片面)と上記正極の活物質層の厚さ(片面)との和をaとし、上記セパレータの厚さをbとしたときに、0.05≦b/(a+b)≦0.25とし、さらにセパレータの透気度を300〜700sec/100ccとするのが良い。このように活物質層とセパレータの厚さの関係とセパレータの透気度とを規定することにより、電池の長寿命と良好な高率放電性能が達成される。
非水溶媒としては、例えば、炭酸プロピレン、炭酸エチレン等の環状炭酸エステルや、炭酸ジエチル、炭酸ジメチル等の鎖状炭酸エステル、プロピオン酸メチルや酪酸メチル等のカルボン酸エステル、γ−ブチルラクトン、スルホラン、2−メチルテトラヒドロフランやジメトキシエタン等のエーテル類等を使用することができるが、特に本発明電池の場合、炭酸エチレンと鎖状炭酸エステルとの混合溶媒を用いるのが良く、本願発明の効果がよく発揮される。さらに、上記非水溶媒には、ビニレンカーボネートを添加するのが好ましく、電解質としては、六フッ化リン酸リチウムを用いたものがよい。
電解液の量は、Ah当たり6g〜8gとするのが良く、より好ましくは、Ah当たり6.3g〜7.5gとするのが寿命を良くできるので良い。
図1は、本願発明に係る電池例を示す分解斜視図である。この非水電解質二次電池は、長円筒形の巻回型の発電要素1を4個密着して並べ並列接続したものである。これらの発電要素1は、両端面部に配置された集電接続体2にそれぞれ正負の電極が接続固定されて並列接続されている。集電接続体2は、正極側の場合にはアルミニウム板、負極側の場合には銅板からなり、水平に配置されたほぼ二等辺三角形の、板状の本体の底辺部から下方に向けて簾状に突出した接続部に、発電要素1の正極又は負極が接続固定されている。これらの集電接続体2の、板状の本体は、それぞれ下部絶縁封止板3を介して蓋板4の裏面の両端部に配置される。蓋板4は、矩形のステンレス鋼板からなり、発電要素1を収納するステンレス製の容器である電池筐体5の上端開口部に嵌め込まれて溶接により固着される。この蓋板4と電池筐体5は、非水電解質二次電池の電池ケースを構成する。
上記蓋板4の上面の両端部には、それぞれ上部絶縁封止板6を介して端子が配置されている。端子は、正極側の場合にはアルミニウム製、負極側の場合には銅製の金属材料からなり、それぞれリベット端子7と端子台8と端子ボルト9とで構成されている。
多角形状の1次粒子が集合して球状の二次粒子を形成したリチウムマンガン複合酸化物Li1.1Mn1.82Al0.084(比表面積0.7m/g、平均粒径15μm)粉末を用い、アセチレンブラック及びポリフッ化ビニリデン(PVdF)を重量比で88:5:7の割合で混合して合剤を調整し、溶剤となるN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリーにし、これを厚さ20ミクロンのアルミニウム箔両面に塗布し、乾燥、プレスして多孔度33%で220μm厚さの帯状正極を作製した。この正極を切り出して、リチウム参照電極に対する電位が4.3Vと3.0Vの間で放電させることで求めた正極活物質単位重量当りの放電容量Yは109mAh/gであった。なお、平均粒径はレーザー回折散乱法で測定したd50の値であり、比表面積は、吸着ガスとして窒素ガスを用いたBET法で測定したものである。
平均粒径26μmの球状人造黒鉛粉末75重量部(C軸方向の平均面間隔0.335nm)、平均粒径27μmの鱗片状人造黒鉛粉末15重量部(C軸方向の平均面間隔0.335nm)、PVdF10重量部を混合して負極合剤を調整し、溶剤となるN−メチル−2−ピロリドンに分散させてスラリーにし、これを厚さ15μmの銅箔両面に塗布し、乾燥させた後、一定圧力で圧縮成型して多孔度34%で120μm厚さの帯状負極を作製した。この負極を切り出して、不可逆容量を測定したところ、33mAh/gであった。
これら電極と40μm厚さのポリプロピレン(PP)/ポリエチレン(PE)/ポリプロピレン(PP)積層セパレータを用いて長円筒形の巻回型の発電要素を作製し、これを2個密着して並べ並列接続することで、上記図1に示したのと同様の構造の電池を作製した。電池の外形は、W170×D47×H115(mm)であり、容器は1mm厚さのステンレス製である。
電解液としては、エチレンカーボネート(EC)/エチルメチルカーボネート(EMC)/ジエチルカーボネート(DEC)の体積比3:4:3の混合溶媒に、ビニレンカーボネート(VC)を体積比で1%およびLiPFを1mol/l添加された電解液を300g注液した。
4.1V充電時のこの電池(電池1)の放電容量(下限電圧は2.7V)は46A定電流放電で46Ahであり、230A定電流放電で2.7Vまで放電した際の放電容量は43.2Ahである。1C放電(46A定電流放電)での値から計算された正極活物質単位重量当りの放電容量(X)は85mAh/gであり、この値は、正極を切り出して、リチウム参照電極に対する電位が4.3Vと3.0Vの間で放電させることで求めた正極活物質単位重量当りの放電容量(Y)109mAh/gの78%(=利用容量比)であった。

上記電池とは別に、負極の厚さを厚くすることで負極の不可逆容量を大きくして利用容量を小さくしたもの(電池2)と、負極の不可逆容量を変えて利用容量を小さくしたもの(電池3)と大きくしたもの(電池4)とを作製した。なお、その他の構成は同じにした。これら電池について25℃での充放電を繰り返し、初期放電容量に対する1000サイクル目の放電容量の比率を求め、これを百分率で表したものを容量維持率とした。なお、充電は、終止電圧を4.1Vとする定電流(46A)・定電圧(3H)充電、放電は、終止電圧を2.7Vとする定電流(46A)放電にて行った。結果を下記表1に示す。
電池1(実施例)電池(実施例)は負極厚さが異なるだけであり、容量維持率はほとんど変わらなかったが、サイクル後の各電極の劣化状況を比較したところ、正極の容量劣化は電池2(実施例)の方が小さかった。電池3(参考例)は、負極に鱗片状人造黒鉛に替えてハードカーボンが用いられている以外は電池1(実施例)と同じ構成であり、負極の不可逆容量は40mAh/gであった。
電池4(比較例)は、負極で用いられている球状人造黒鉛、鱗片状人造黒鉛共に表面にCVD炭素薄膜を施したものを用いた以外は電池1(実施例)と同じ構成であり、負極の不可逆容量は21mAh/gである。電池4(比較例)では、利用容量比は82%であったが、容量維持率が急激に悪くなっていることがわかった。
上記は一例を示したのみであるが、不可逆容量や厚みを変えずに、電池を組み立てる前に予め正極または負極を所定状態にまで充電する方法により利用容量比を細かく変えた検討結果から、利用容量比を小さくすることで、正極の劣化が小さくなり、負極上に析出するMn量も少なくなることがわかっており、利用容量比が70%以下ではその差はほとんどなくなることがわかっている。また、利用容量比が80%を越したところから正極の劣化とMnの負極への析出が多くなることが分かっている。一方、例えば電池2の容量は43Ahと小さいのであるが、利用容量を小さくするのは電池のエネルギー密度の観点から得策ではない。従って、利用容量比は70%以上80%以下にするのが好ましい。
本発明によれば、スピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物を正極活物質とし、炭素材料を負極活物質とする、5Ah以上の容量(1C放電時)を備え、1C放電時の容量に対する5C放電時の容量の比率が90%以上となるレート性能を満たし、寿命も良好な非水電解質二次電池の製造が可能となる。
1 発電要素
2 集電接続体
3 下部絶縁封止板
4 蓋板
5 電池筐体

Claims (2)

  1. 正極活物質にスピネル構造のリチウムマンガン複合酸化物、負極活物質にC軸方向の面間隔d(002)が0.337nm以下の炭素材料で、球状または塊状のものと鱗片状のものとを混合したものを用いた非水電解質二次電池であって、前記非水電解質二次電池の開放端子電圧が4.1Vとなるように充電した後に1C定電流で2.7Vまで放電した際の前記非水電解質二次電池の放電容量から求めた正極活物質単位重量当りの放電容量をXとし、前記非水電解質二次電池の正極を切り出して、リチウム参照電極に対する電位が4.3Vと3.0Vの間で放電した際の前記正極の放電容量から求めた正極活物質単位重量当りの放電容量をYとした時、Yに対するXの比(利用容量比)が70から80%であることを特徴とする非水電解質二次電池。
  2. リチウムマンガン複合酸化物がLi1+xMn2−x−y(0.05≦x≦0.15、0.02≦y≦0.15、Mは、Ti、Cr、Fe、Co、Ni、Zn、Al、Mgの中から選んだ少なくとも1種以上の金属元素)であることを特徴とする請求項1記載の非水電解質二次電池。
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