JP5263200B2 - クラッシングガイド - Google Patents
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Description
焼結鉱を製造する焼結機は、例えば特許文献1に記載されているように、給鉱部側と排鉱部側にそれぞれ配置した一対のスプロケットと、このスプロケット間を繋ぐレール部と、レール部に沿って車輪によって走行する複数の焼結パレット台車と、給鉱部後方の焼結パレット台車の上方に配置された点火炉と、焼結パレット台車の下方に配置された吸引部と、焼結パレット台車から排鉱されたシンターケーキを破砕するクラッシャーと、排鉱部後方において焼結パレット台車から排鉱されたシンターケーキをクラッシャーへと案内するクラッシングガイドと、を備えている。
ここで、焼結パレット台車内に形成されたシンターケーキは、排鉱部においてスプロケットの外周に沿って焼結パレット台車が移動し傾動した際にクラッシングガイドへと落下し、このクラッシングガイドによってクラッシャーへと案内される。
そこで、従来より、クラッシングガイドの耐久性を向上させるために、例えば特許文献2に記載された耐摩耗性に優れたライナー材を、クラッシングガイドのうちシンターケーキと接触する部分に配設している。
また、近年では、焼結鉱の生産性を向上させるために、焼結パレット台車内への焼結原料の充填量を増大することでシンターケーキの大型化が図られており、従来よりもさらに耐摩耗性を向上させる必要があった。
さらに、縦壁には水冷機構が設けられていることから、高温のシンターケーキが縦壁に接触した場合であっても、縦壁が軟化して変形してしまうことを抑制することができるとともに、縦壁の上端に設けられた耐摩耗材の劣化を抑制できる。
この場合、シンターケーキから発生した細粒鉱が収容されるストーンボックスの内面に耐摩耗材をライニングすることにより、ストーンボックス内にシンターケーキから発生した細粒鉱が落下した際の摩耗を抑制することができる。
焼結パレット台車からのシンターケーキの排鉱が遅れた場合には、本体壁のうち前記クラッシャーとは反対側を向く背面にも、シンターケーキから発生した細粒鉱が回り込むように排出されることがある。そこで、本体壁の背面にシンターケーキから発生した細粒鉱を収容する背面ストーンボックスを設けることにより、シンターケーキから発生した細粒鉱によって本体壁の背面をライニングすることができ、本体壁の背面の耐摩耗性を向上させることができる。
特に、焼結パレット台車の内部にシンターケーキを支持する支持スタンドを配設した場合には、シンターケーキの排鉱が遅くなる傾向にあるため、前述の背面ストーンボックスを設けることが好ましい。
焼結パレット台車からのシンターケーキの排鉱が遅れた場合には、焼結パレット台車内のシンターケーキが本体壁の上端部に衝突した後に排鉱されることになるため、本体壁の上端部が特に摩耗しやすい。そこで、本体壁の上端部に、着脱可能に耐摩耗材を配設することにより、このクラッシングガイド自体の寿命延長を図ることが可能となる。
本実施形態であるクラッシングガイドは、高炉へ投入される原料である焼結鉱を製造する焼結機1において使用されるものである。まず、この焼結機1について図1を参照して説明する。
本実施形態では、本体壁20は、台座フレーム部11から上方に向かうにしたがい漸次正面側に向かうように傾斜して設けられている。また、ガイド部30は、台座フレーム部11から上方に向かうにしたがい漸次背面側に向かうように傾斜して設けられているのである。
また、本体壁20の上端部分には、図3及び図4に示すように、幅方向に複数のスリット部25が形成されている。このスリット部25は、前述の支持スタンド4Cが通過するために設けられたものである。
また、スリット部25が形成された部分においては、図7に示すように、スリット部25が形成されていない部分よりも大きく傾斜した傾斜壁部26が設けられており、この傾斜壁部26の上端部には、やはり、表面が耐摩耗材で構成されたライナー部材27が着脱可能に配設されている。このライナー部材27の表面に配設された耐摩耗材は、肉盛溶接材料で構成されており、そのショア硬度が90から100の間に設定されている。
これらの縦壁31A、31B、31Cにより、ガイド部30には、鉛直方向上方に向けて開口し、内部にシンターケーキSから発生した細粒鉱を収容するストーンボックス32が画成されている。
また、これらの縦壁31A、31B、31Cの上端には、耐摩耗材である硬化肉盛溶接材料によって形成された硬化部材34がそれぞれ配設されている。
さらに、縦壁31A、31B、31Cによって画成されたストーンボックス32の内面には、図6に示すように、硬化肉盛溶接材料がライニングされた硬化層35が形成されている。
まず、図1に示すように、レール部3に沿って車輪によって走行する焼結パレット台車4に対して床敷ホッパー5から焼床鉱を供給し、焼結パレット台車4の底面4Aに床敷層を形成する。さらに、原料装入ホッパー6から焼結原料Mを供給する。焼結原料Mを充填した焼結パレット台車4が移送され、点火炉7において焼結原料Mの表層中の炭材に点火される。焼結パレット台車4が排鉱部側に移動する間に下方吸引部8によって吸引することにより、焼結原料Mの上部側から下方側に向けて炭材の燃焼点を移動し、焼結が進行していき、シンターケーキSが製造される。
落下したシンターケーキSは、クラッシングガイド10のガイド部30を摺動してクラッシャー9へと案内される。そして、シンターケーキSがクラッシャー9で粉砕されることによって焼結鉱が製出される。
さらに、縦壁31A、31B、31Cによって画成されたストーンボックス32の内面に、耐摩耗材がライニングされた硬化層35が形成されているので、ストーンボックス32内にシンターケーキSから発生した細粒鉱が落下した際の摩耗を抑制することができる。
なお、前述のようにシンターケーキSが本体壁20の上端に接触した衝撃で落下する場合、最も上方に位置する縦壁31AにシンターケーキSが接触する割合が少なくなるので、本実施形態では、3つの縦壁31A、31B、31Cのうち下方の2つの縦壁31B、31Cに水冷機構33を設けているのである。
また、台座フレーム部11の背面側に台座ストーンボックス12が設けられているので、台座フレーム部11の背面側の摩耗を抑制することができる。
例えば、本体壁にスリット部を設けたものとして説明したが、これに限定されることはなく、スリット部が形成されていなくてもよい。
さらに、縦壁を3つ設けたものとして説明したが、これに限定されることはなく、ガイド部の大きさを考慮して適宜設計変更してもよい。
また、縦壁のみでなく、本体壁の上端部に設けられたライナー部材を水冷構造としてもよい。
4 焼結パレット台車(焼結パレット)
9 クラッシャー
10 クラッシングガイド
20 本体壁
22 背面ストーンボックス
30 ガイド部
31 縦壁
32 ストーンボックス
33 水冷機構
Claims (4)
- 焼結鉱を製造する焼結機に備えられ、焼結パレット台車から排鉱されたシンターケーキをクラッシャーへと案内するクラッシングガイドであって、
前記焼結パレット台車内に挿入される本体壁と、この本体壁から前記クラッシャー側に向けて延在し、前記焼結パレット台車から排鉱された前記シンターケーキを案内するガイド部と、を有し、
このガイド部には、鉛直方向上方に向けて延在する複数の縦壁が、前記ガイド部の延在方向に間隔をあけて設けられ、これらの縦壁により、前記シンターケーキから発生した細粒鉱を収容するストーンボックスが画成されており、
前記縦壁の上端部分には耐摩耗材が配設されており、複数の前記縦壁のうち少なくとも一つには、水冷機構が設けられていることを特徴とするクラッシングガイド。 - 前記ストーンボックスの内面に、耐摩耗材がライニングされていることを特徴とする請求項1に記載のクラッシングガイド。
- 前記本体壁のうち前記クラッシャーとは反対側を向く背面に、前記シンターケーキから発生した細粒鉱を収容する背面ストーンボックスが設けられていることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のクラッシングガイド。
- 前記本体壁の上端部には、耐摩耗材が着脱可能に配設されていることを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のクラッシングガイド。
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