JP5464807B2 - 焼結機パレットおよびグレートバー押え方法 - Google Patents

焼結機パレットおよびグレートバー押え方法 Download PDF

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本発明は、ドワイト・ロイド(DL)型焼結機(以下、単に「焼結機」と称する)のパレットのグレートバー押え方法、およびこの方法で用いるグレートバー押え金具を使用した焼結機パレットに関する。
焼結機は、エンドレスベルト状に連結されたパレット(火格子)、それを支える本体フレーム、パレット駆動装置、原料装入装置、点火炉、風箱(ウインドボックス)、主排風ダクト等からなっている。焼結鉱は、この焼結機により以下のような工程で製造される。
まず、コークス、粉鉄鉱石、含CaO副原料、含SiO2副原料等からなる焼結原料を混合・造粒し、焼結機のパレットに層状に装入する。焼結機のパレットは、両端、または一端(他端はガイドレール)に設けられているスプロケットホイールの回転によってエンドレスに循環しており、焼結原料はパレットの一端側の給鉱部から装入され、他端の排鉱部に向かって移動する。排鉱部では成品である焼結鉱が排出された後、空になったパレットは反転して移動し、再び反転して元の位置である給鉱部に戻る。
給鉱部でパレット上に装入された原料は、給鉱部から排鉱部へ移動する間に、点火炉で表面に着火され、ブロワによって下方に吸引される空気により原料内のコークスが順次燃焼し、その熱で原料が溶融(または半溶融)して燃焼溶融帯が形成される。該燃焼溶融帯は、パレットの移動に伴って下方に進行し、排鉱部では装入された原料層全体が焼結鉱ケーキとなる。
こうして焼成された焼結鉱ケーキは、排鉱された後、冷却され、破砕・整粒されて、5mm〜75mm程度の粒径とされる。そのうちの一部は床敷鉱として採取され、残りが焼結鉱として高炉に送られ、使用される。前記の床敷鉱とは、焼結鉱を焼成する際におけるパレットのグレートバー上面(以下、「グレート面」という)からの原料の脱落防止、および焼結鉱ケーキのグレート面への焼き付き防止のために、グレート面上に敷く焼結鉱をいう。
焼結鉱の主な原料である鉄鉱石は、近年良質の鉄鉱石の枯渇化が進み、気孔率の高い劣質の鉄鉱石の割合が増加してきている。気孔率の高い鉱石は溶融し易く、グレート面へ焼き付き易いという性質をもっている。
一般に、焼結機用パレットは、図2に示すように、本体フレーム上に敷設された多数のグレートバー2で構成され、幅方向の両端には、パレット側板3が設けられ、さらに、パレットの移動の際にレール上を走らせる車輪(ローラー)4が取り付けられている。また、これら多数のグレートバー2からなるグレート面の両端がパレット側板3と接する部分およびその近傍(以下、「側板内壁端部」という)には、側板近傍を流れる過剰空気(後述するように、側板の壁効果により生じる)を抑制するためのエンドグレートバー5と称される異形のグレートバーが使用される場合もある。
さらに、パレットには、該パレットが排鉱部で反転し、給鉱部側で再度反転して一周する際に、エンドグレートバーも含めたグレートバー群が脱落しないように、その上面を押えるグレートバー押え金具(以下、単に「グレートバー押え」ともいう)6が取り付けられている。
図1は、従来使用されているグレートバー押え金具の形状を例示する図で、(a)は正面図、(b)は平面図である。このグレートバー押えは、パレットの底部を構成するグレートバー群の側板内壁端部において、グレートバーの長さ方向中央部のみを押える方式のもので、この例では、一方の端部にネジ山1が刻まれている。
このグレートバー押えは、図2に示すように、ネジ山が刻まれた端部をパレット側板3の内側から貫通穴7へ差し込んで外側へ挿通させ、外側でナット8によりパレット側板3に接続され、固定される。ナットに限らず、ピンで固定される場合もある。その結果、パレット内のグレートバー押え6が取り付けられた部分は、グレート面から局部的に凸状部を形成することとなる。
そのため、パレット側板付近で焼き付きが起きると、焼結機の排鉱部においてパレットが傾倒した際に、パレット上で焼き付きを起こしている焼結鉱ケーキが一旦グレートバー押えに引っ掛かり、それから滑り落ちるため、グレートバー押えが摩耗して折損し、グレートバー脱落の原因になると考えられてきた。グレートバーが脱落すると、焼結機を停止して、当該パレットの取り替え、または脱落した部位へのグレートバーの取り付けが必要となるため、減産の要因となっていた。
このグレートバーの脱落を防止するために、従来は、焼結原料とグレート面との間に介在させる床敷鉱をグレートバー押えの上面よりも高く積んで、グレートバー押えへの焼結鉱の焼き付きを防止するという対策を採っていた。
図3は、従来の焼結機パレット内における焼結原料の装入状態を示す縦断面図である。図示するように、焼結原料9とグレート面との間に介在させる床敷鉱10をグレートバー押え6の上面に厚く積み上げて、焼結鉱の焼き付きを防止している。
しかし、この方法ではグレートバー押えがない部分には無駄な(必要な厚さを超える)床敷鉱を使用することになり、成品歩留低下の要因となる。更には、パレット側板近傍は側板内壁の壁効果により焼結原料の装入密度が低くなり過剰空気が流れるためパレットの幅方向中央部の通過風量が相対的に不足し、パレット通過風量分布がアンバランスとなって成品歩留が悪化する。したがって、壁効果による過剰空気を緩和する観点からは、当該部位の床敷鉱層厚を低くして通気性を低下させるように調整すべきであるにもかかわらず、逆にグレートバー押えへの焼き付き防止を優先させるため当該部位の床敷鉱層厚を高くするので、過剰空気の流れを助長し、成品歩留を一層低下させる要因となっていた。
焼結機用パレットが移動して反転を繰り返す間におけるグレートバーの脱落を防止するために、従来、種々の技術が提案されてきた。
例えば、特許文献1には、パレット側板の取り付け底面とパレット本体との連結部間に複数の貫通穴を設けた座金を介装させ、該貫通穴と相対する各末端部のグレートバーの中央上面を切欠すると共に、貫通穴から同切欠部にかけてパレット本体の外面側よりグレートバー押えを挿入して仮止めする技術が開示されている。しかし、この従来技術では座金の介装だけでなく、パレット側板に開設した既設のグレートバー押え用の貫通穴が漏風の原因にもなるため閉塞する必要があり、改造が容易ではないこと、さらに各末端部のグレートバーは特別に製造しなければならずコストが高いことなどの問題点があった。
特許文献2には、多数のグレートバーをパレット底板に装着したのち、側板に設けた貫通穴から該側板に接する末端部のグレートバーの係合部に棒状の押え金具を挿通することを特徴とする焼結機の火格子装着装置について開示されている。しかし、この従来技術も、パレット側板に開設した既設のグレートバー押え用の貫通穴を閉塞する必要があるためコストが高いという問題があった。
また、特許文献3には、エンドグレートバーをその下部において、焼結機パレット台車の側壁に貫設した貫通穴よりロックピンを嵌入し、該ロックピンの先端側を上記エンドグレートバーの一端あるいは両端に形成したロックピン嵌入用溝部内に嵌入して上記エンドグレートバーをロックする機構について開示されている。しかし、この従来技術も上記従来技術と同様、パレット側板に開設した既設のグレートバー押え用の貫通穴を閉塞する必要があるためコストが高くなるという問題があった。
このように、これら従来技術には、共通して、既設のパレットおよび側板の改造を伴うためコスト高となり、実施が容易ではないという問題がある。
実公昭62−019915号公報 特開昭59−12284号公報 特開平11−325741号公報
前述のように、従来の焼結機パレットにおいては、グレートバーの脱落防止のために取り付けられているグレートバー押えへの焼き付き防止を優先させる結果、グレートバー押えがない部分における無駄な床敷鉱の使用によって焼結鉱成品歩留が低下し、また、パレット側板近傍における床敷鉱の高層厚化に伴い過剰空気流れが助長されることによっても成品歩留が低下するという問題があった。従来提案されているグレートバーの脱落防止技術を適用しようとしても、いずれもコスト高になる。
本発明はこのような状況に鑑みなされたもので、その目的は、成品歩留を悪化させることなくグレートバー押え金具の折損を防止し、さらに、パレットおよび側板の改造を伴わず、パレット側板に設けられた既設のグレートバー押え用貫通穴を流用することが可能なグレートバー押え方法、およびこの方法で用いるグレートバー押え金具を使用した焼結機パレットを提供することにある。
本発明者らは、グレートバー押えの折損が多発する原因を究明し、上記の課題を解決するために、焼結機排鉱部において、パレット傾倒時の焼結鉱ケーキの排出挙動を注意深く観察した。
図4は、パレット傾倒時における焼結鉱ケーキの排出挙動を模式的に示す図で、(a)は傾倒時のパレット12−1〜12−4の傾斜状態、(b)は各々のパレット上焼結鉱ケーキの状態である。図4(a)に示したパレット12−1〜12−4の傾斜状態(順次パレットの傾きが大きくなる)に対応させて、図4(b)にパレット上の焼結鉱ケーキ11における割れの発生から落下に至る挙動を例示している。
図4(b)に示すように、パレットが傾倒した際にパレット上の焼結鉱ケーキ11が一旦グレートバー押えに引っ掛かり、パレットの傾きがさらに大きく(傾斜が急に)なると、焼結鉱ケーキ11がパレット幅方向の中央部から滑り落ちている。すなわち、パレットの側板内壁端部には前記図2に示したようにグレートバー押え6が存在するため、その近傍にある焼結鉱ケーキ11が最後になって落下し、排出される現象が認められた。
前述したように、従来は、床敷鉱層厚を高くしてグレートバー押え金具への焼結鉱焼き付きの防止を図っていた。しかし、溶融性の高い鉄鉱石等の焼結原料を多く使用する場合は、床敷鉱も焼結鉱ケーキと一体化してしまい、パレット傾倒時のグレートバー押えへの焼結鉱ケーキの引っ掛りを防止する効果は期待できないと本発明者らは考えてきたが、上記の観察結果から、排鉱時に落下する焼結鉱ケーキが一旦グレートバー押えに引っ掛ることがグレートバー押え金具の折損の主原因であると確認できた。溶融性の高い焼結原料を多用すれば、この引っ掛りが助長され、グレートバー押えの折損が多発することになる。そこで、グレートバー押えの折損対策として、焼結鉱ケーキが引っ掛らないような形状のグレートバー押えを考案することとし、検討を重ねた。
その結果、グレートバー押えの形状を、従来のグレートバー群の側板内壁端部においてグレートバーの長さ方向中央部を上から押えるタイプのものから、焼結鉱ケーキの引っ掛りが生じないように、当該部位においてパレット全長にわたって覆うとともに、押えるタイプのものに変更にすることによって、上記の課題を解決するに至った。
本発明はこのような検討ならびに発想に基づきなされたもので、その要旨は、下記(1)の焼結機パレット、および(2)のグレートバー押え方法にある。
(1)焼結機のパレットであって、パレット側板に接続され、パレットのグレートバー上面の両端がパレット側板と接する部分およびその近傍をパレット全長にわたって覆い、押えるように構成されたグレートバー押え金具を有し、
前記グレートバー押え金具が、前記接する部分に平行な母線を有する柱体であって、前記母線に垂直な断面が三角形、または四角形である柱体であり、
前記グレートバー押え金具部を有し、前記部を、前記パレット側板の内側から、前記パレット側板に形成された貫通穴へ差し込んで、前記パレット側板の外側へ挿通させ、当該外側で、前記パレット側板に接続され、固定されていることを特徴とする焼結機パレット。
前記の「覆い、押える」という表現を用いたのは、従来の、「押える」ことに加え、焼結鉱ケーキの引っ掛りが生じないように、側板内壁端部においてパレット全長にわたって覆った状態を強調するためである。
(2)焼結機パレットのグレートバー押え方法であって、パレット側板に接続されたグレートバー押え金具を用いて、パレットのグレートバー上面の両端がパレット側板と接する部分およびその近傍をパレット全長にわたって覆い、押え、
前記グレートバー押え金具が、前記接する部分に平行な母線を有する柱体であって、前記母線に垂直な断面が三角形、または四角形である柱体であり、
前記グレートバー押え金具部を有し、前記部を、前記パレット側板の内側から、前記パレット側板に形成された貫通穴へ差し込んで、前記パレット側板の外側へ挿通させ、当該外側で、前記パレット側板に接続され、固定されることを特徴とするグレートバー押え方法。
本発明のグレートバー押え方法、またはこの方法を実施することができる本発明の焼結機パレットを使用すれば、グレートバー押えの折損によるグレートバーの脱落を防止することができ、突発的な焼結機停止による減産の回避が可能となる。パレット側板内壁端部での床敷鉱を低減することができ、また、床敷鉱の層厚の減少に伴いパレット側板近傍における過剰な空気流れが抑制されてパレット通過風量分布のバランスがよくなるので、成品歩留が向上する。その結果、焼結鉱の生産量を増加させることができる。
さらに、本発明の焼結機パレットで使用するグレートバー押えは、既設のグレートバー押えの取り付け用貫通穴を流用できるので側板の改造が不要であり、安価に実施することができる。
本発明の焼結機パレットは、前記のように、パレット側板に接続され、パレットのグレート面の両端がパレット側板と接する部分およびその近傍をパレット全長にわたって覆い、押えるように構成されたグレートバー押え金具を有するパレットである。
図5は、本発明の焼結機パレットの構成例を示す図で、(a)は正面図、(b)は平面図である。前記図2に示した従来の焼結機用パレットと基本的な構成は同じであるが、特定の形状のグレートバー押え13を備えている点で相違している。
図6は、本発明の焼結機パレットで使用されるグレートバー押え金具の形状を例示する図で、(a)は正面図、(b)は平面図である。グレートバー押えは、押え部分の長さが1つのグレートバーの長さに相当する長さを有しており、前記図1に示した従来使用されているグレートバー押えと同様に、一方の端部には、ネジ山1が刻まれている。
図5に示したように、このグレートバー押えをパレット側板3に沿って多数配置することにより、パレットの側板内壁端部をパレット全長にわたって覆い、押えることができる。グレートバー押えのパレット側板3への取り付けは、従来の取り付けと同様に、ネジ山が刻まれた端部をパレット側板3の内側から貫通穴7へ差し込んで外側へ挿通させ、外側でナット8によりパレット側板3に接続、固定させることにより行う。しかも、前記図2に示した従来の焼結機パレットの側板3に設けられている貫通穴7を流用して取り付けることができる。
本発明の焼結機パレットでこのような形状のグレートバー押えを使用するのは、パレットの側板内壁端部を従来のように押えるとともに、焼結鉱ケーキの引っ掛りが生じないように、側板内壁端部をパレット全長にわたって覆うためである。
図5に例示した本発明の焼結機パレットは、パレット側板3と1箇所で接続された形状のグレートバー押え13を具備したパレットであるが、本発明の焼結機パレットは、パレット側板と2箇所以上で接続された形状のグレートバー押えを備えたパレットであってもよい。
例えば、グレートバー押えを2つ以上複数連接し、押え部分を一枚物としてパレット側板と2箇所以上の複数箇所で接続された形状のグレートバー押えを備えたパレットとすることも可能である。しかしながら、グレートバー押えの重量が増加し、また、グレートバー押えの取り替えに際しては、接続部が1箇所から複数箇所になるので、作業性が悪化する。グレートバー取替作業は操業中においても行なうので、前記図5に例示した、パレット側板と1箇所で接続された形状のグレートバー押えであれば短時間に取替作業を行うことができ、望ましい。
図7は、図5に例示した本発明の焼結機パレット内における焼結原料の装入状態を示す縦断面図である。グレートバー押え13への焼結鉱の焼き付きを懸念して側板内壁端部に床敷鉱10を厚く積み上げる必要がないので、図示するように、グレートバー押え13の上面側を含め、床敷鉱10の高さレベルを一定とすることができる。これによってパレット側板近傍における床敷鉱層厚が減少し、通気性が低下するように働くので、この部位(パレット側板近傍)における過剰空気の流れが抑制され、成品歩留の向上が期待できる。
図8は、本発明の焼結機パレットで使用することができるグレートバー押えの他の形状例を示す正面図である。平面図は示していないが、前記図6に示したグレートバー押えと同様、押え部分の長さが1つのグレートバーの長さに相当する長さを有している(前記図6(b)参照)。したがって、パレットの側板内壁端部をパレット全長にわたって覆い、押えることができる。図6(a)に示した正面から見て台形のグレートバー押えに限らず、この図8に示したような三角形のグレートバー押えを使用してもよい。
図9は、本発明の焼結機パレットで使用することができるグレートバー押えの更に他の形状例を示す正面図である。図示するように、グレートバー押えは四角形であってもよい。
なお、前記図6、図8、図9に示したグレートバー押えは、いずれも一方の端部にネジ山1が刻まれているが、グレートバー押えのパレット側板への接続方法は必ずしもナット締めには限定されないので、その接続方法に応じた端部形状とすればよい。
本発明のグレートバー押え方法は、焼結機パレットのグレートバー押え方法であって、パレット側板に接続されたグレートバー押え金具を用いて、パレットのグレートバー上面の両端がパレット側板と接する部分およびその近傍(すなわち、パレットの側板内壁端部)をパレット全長にわたって覆い、押える方法である。
このグレートバー押え方法で覆い、押える部位(範囲)は、パレットの側板内壁端部のパレット全長にわたる範囲である。この範囲を覆い、押えることとするのは、前述のように、排鉱時に落下する焼結鉱ケーキのグレートバー押えへの引っ掛りをなくし、それによるグレートバー押えの折損を防止するためである。なお、ここでは、「覆い、押える」という表現を用いているが、前述した理由によるものである。
本発明のグレートバー押え方法では、このように所定の範囲を覆い、押えるので、それに用いるグレートバー押え金具は、この所定範囲を覆い、押えることができるものである。例をあげると、前記図6、図8、図9に示したグレートバー押え金具であり、パレット側板に接続、固定された状態で使用に供する。
前述の本発明の焼結機パレットは、この本発明のグレートバー押え方法を実施した焼結機パレットの一つの例である。
本発明の焼結機パレットを実機に取り付けて操業を行い、生産量、床敷鉱量、成品歩留およびグレートバーの脱落による休損時間について、一定期間の操業実績を整理し、従来の実績(ベース)と対比して本発明の効果について評価した。なお、ここで使用したグレートバー押え金具は、前記図6に示した形状の金具で、パレット側板に設けられた既設のグレートバー押え用貫通穴を流用して、図5に示したようにパレット側板に接続し、ナットで締めて固定した。
操業全般については、本発明の焼結機パレットを使用することにより、排鉱時における焼結鉱ケーキのグレートバー押え金具への引っ掛かりがなく、円滑な排鉱が可能になった。グレートバー押えへの焼結鉱ケーキの引っ掛かりに伴う荷重が軽減された結果、グレートバー押えの折損を防止することができ、グレートバー脱落による焼結機の突発停機が著しく減少した。
図10に、直近の1ヶ月間における操業実績を整理した結果を示す。なお、生産量、床敷鉱量および成品歩留については、従来の実績(ベース)を1.0として表示した。結果を要約すると、下記(i)〜(iii)のとおりである。
(i)床敷鉱量については、ベースに対し12%低減した。グレートバー押えへの焼結鉱の焼き付きを懸念してのパレットの側板内壁端部への床敷鉱の増量がなくなったことによるものである。
(ii)パレットの側板内壁端部における床敷鉱の層厚が減少し、パレット側板近傍における過剰な空気流れが抑制された結果、パレット通過風量分布のバランスがよくなり、成品歩留が向上した。
(iii)グレートバー脱落による焼結機の突発停機が減少し、評価の対象とした1ヶ月では皆無であった。
これら(i)〜(iii)が達成されたことにより、焼結鉱の生産量が増加した。
また、本発明の焼結機パレットで使用するグレートバー押えは、既設のグレートバー押えの取り付け用貫通穴を流用できるのでパレット側板の改造が不要で、グレートバー押えの購入費用だけで本発明を実施することができ、安価に前述の効果を得ることができる。さらに、本発明の焼結機パレットでは、側板内壁端部をパレット全長にわたって覆い、押えるので、従来、側板近傍の過剰空気を抑制するために使用していたエンドグレートバーも不要になり、部品の共有化が可能となった結果、コストの削減を図ることができた。
本発明のグレートバー押え方法、およびこの方法で用いるグレートバー押え金具を使用した本発明の焼結機パレットは、パレットの側板内壁端部をパレット全長にわたって覆い、押えるように構成されたグレートバー押え金具を使用するので、グレートバー押えの折損によるグレートバーの脱落と、それによる突発的な焼結機の停止を防止することができる。また、パレット側板内壁端部での床敷鉱の層厚を減少させて過剰空気の流れを抑制し、成品歩留を向上させることが可能である。
さらに、本発明のグレートバー押え方法および焼結機パレットで使用するグレートバー押えは、既設のグレートバー押え用貫通穴を流用できるので側板の改造が不要であり、安価に実施することができる。
したがって、本発明のグレートバー押え方法またはこの方法の実施に用いる本発明の焼結機パレットは、焼結鉱の製造に有効に利用することができる。
従来使用されているグレートバー押え金具の形状を例示する図で、(a)は正面図、(b)は平面図である。 従来の焼結機用パレットの構成例を示す図(但し、パレットの幅方向の片側のみを表示)で、(a)は正面図、(b)は平面図である。 従来の焼結機パレット内における焼結原料の装入状態を示す縦断面図である。 パレット傾倒時における焼結鉱ケーキの排出挙動を模式的に示す図で、(a)は傾倒時のパレット12−1〜12−4の傾斜状態、(b)は各々のパレット上焼結鉱ケーキの状態である。 本発明の焼結機パレットの構成例を示す図(但し、パレットの幅方向の片側のみを表示)で、(a)は正面図、(b)は平面図である。 本発明の焼結機パレットで使用されるグレートバー押え金具の形状を例示する図で、(a)は正面図、(b)は平面図である。 本発明の焼結機パレット内における焼結原料の装入状態を示す縦断面図である。 本発明の焼結機パレットで使用することができるグレートバー押え金具の他の形状例を示す正面図である。 本発明の焼結機パレットで使用することができるグレートバー押え金具の更に他の形状例を示す正面図である。 実施例の結果を示す図である。
符号の説明
1: ネジ山
2:グレートバー
3:パレット側板
4:車輪(ローラー)
5:エンドグレートバー
6:グレートバー押え(グレートバー押え金具)
7:貫通穴
8:ナット
9:焼結原料
10:床敷鉱
11:焼結鉱ケーキ
12:パレット
13:グレートバー押え

Claims (2)

  1. ドワイト・ロイド型焼結機のパレットであって、パレット側板に接続され、パレットのグレートバー上面の両端がパレット側板と接する部分およびその近傍をパレット全長にわたって覆い、押えるように構成されたグレートバー押え金具を有し、
    前記グレートバー押え金具が、前記接する部分に平行な母線を有する柱体であって、前記母線に垂直な断面が三角形、または四角形である柱体であり、
    前記グレートバー押え金具部を有し、前記部を、前記パレット側板の内側から、前記パレット側板に形成された貫通穴へ差し込んで、前記パレット側板の外側へ挿通させ、当該外側で、前記パレット側板に接続され、固定されていることを特徴とする焼結機パレット。
  2. ドワイト・ロイド型焼結機パレットのグレートバー押え方法であって、パレット側板に接続されたグレートバー押え金具を用いて、パレットのグレートバー上面の両端がパレット側板と接する部分およびその近傍をパレット全長にわたって覆い、押え、
    前記グレートバー押え金具が、前記接する部分に平行な母線を有する柱体であって、前記母線に垂直な断面が三角形、または四角形である柱体であり、
    前記グレートバー押え金具部を有し、前記部を、前記パレット側板の内側から、前記パレット側板に形成された貫通穴へ差し込んで、前記パレット側板の外側へ挿通させ、当該外側で、前記パレット側板に接続され、固定されることを特徴とするグレートバー押え方法。
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