JP5261965B2 - 回転子 - Google Patents

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Description

この発明は回転子の磁気特性及び機械的強度を向上させる技術に関する。
回転電機は主として、電機子たる固定子と、界磁子たる回転子とで構成される。そして従来から、固定子において磁束を通過させたくない部分の強度を増強するため、固定子を構成する金属板を折り曲げる技術が提案されている。
特開2006−67697号公報 特開平11−150892号公報 特開平7−298523号公報 「高磁束密度における電磁鋼板の磁気特性について」開道ほか、電気学会論文誌A、電気学会(平成10年)、118巻9号、第1029〜1033頁
しかしながら回転子においても、固定子と同様に、磁束を通過させたくない部分の強度を増強する要求がある。特に回転子は界磁磁束を発生する永久磁石を備えており、界磁磁束が回転子内部で短絡的に流れることを抑制する必要がある。このように短絡的に流れる界磁磁束は固定子へと有効に鎖交しないため、トルクに寄与しないからである。
そこでこの発明の目的は、積層された磁性板及びこれに貫挿された永久磁石を備えた回転子において、界磁磁束が回転子内部で短絡的に流れることを効果的に防止しつつ、回転子の機械的強度をも増強することにある。
この発明にかかる回転子は、回転軸(Q)に平行な筒状のエアギャップ(4)を介して固定子(1)と対向し、前記固定子と共に回転電機に採用される回転子(2)であって、前記回転軸に平行な方向である回転軸方向に積層され、その各々が、前記回転軸周りの周方向に配置された第1孔の複数(21)と、前記第1孔の端部で前記第1孔よりも前記固定子側に位置する第2孔(22,22a〜22f)とを有し、前記第2孔の固定子側の端部よりも前記固定子側に位置する第1変形位置(201)において前記回転軸方向に変形する磁性板(20,28)の複数と、いずれも前記第1孔に貫挿されて前記回転軸方向に平行な磁極面を呈する永久磁石(3)の複数と、を備える。
この発明にかかる回転子の第の態様は、下記の第1乃至第8の態様のいずれかであって、前記第1変形位置(201)は、前記磁性板(2)の最も前記固定子(1)に近い縁(200)から離れている。
この発明にかかる回転子の第の態様では、前記第2孔(22)は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられる。第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接し、前記磁性板(20)は、前記第1の前記第1孔の前記第2の前記第1孔側の前記端部で設けられた第1の前記第2孔と、前記第2の前記第1孔の前記第1の前記第1孔側の前記端部で設けられた第2の前記第2孔との間の第2変形位置(202)で前記回転軸方向に更に変形する。
この発明にかかる回転子の第の態様では、前記磁性板(20)は、前記第2孔(22)の各々の前記周方向の端部に位置する第2変形位置(202)で前記回転軸方向に更に変形する。
この発明にかかる回転子の第の態様は、その第の態様であって、前記第2変形位置(202)は前記第2孔(22)の前記周方向の一方側の前記端部に位置する。
この発明にかかる回転子の第の態様は、その第乃至第の態様のいずれかであって、前記第2変形位置(202)において前記磁性板(20)の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れる。
この発明にかかる回転子の第の態様は、その第の態様であって、前記磁性板(20)の各々において、前記第2孔は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられる。第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接し、前記第1の前記第1孔の前記第2の前記第1孔側の前記端部で設けられた第1の前記第2孔(22e;22f)の前記第2変形位置(202)と、前記第2の前記第1孔の前記第1の前記第1孔側の前記端部で設けられた第2の前記第2孔(22f:22e)の前記第2変形位置とは、前記周方向について相互に反対側に位置する。同一の前記第1孔の前記一対の前記端部で設けられた前記一対の前記第2孔の前記第2変形位置の一対は、前記周方向について前記一対の前記第2孔に対して相互に同じ側に位置する。前記第2変形位置において前記磁性板の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れる。前記磁性板同士は前記周方向において前記第1孔同士の間隔でずらして積層される。
この発明にかかる回転子の第の態様は、その第の態様であって、前記磁性板(20)の各々において、前記第2孔は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられ、第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接する。前記第1の前記第1孔の前記第2の前記第1孔側の前記端部で設けられた前記第1の前記第2孔(22c;22d)の前記第2変形位置(202)と、前記第2の前記第1孔の前記第1の前記第1孔側の前記端部で設けられた第2の前記第2孔(2d;22c)の前記第2変形位置とは、前記周方向について相互に同じ側に位置する。同一の前記第1孔の前記一対の前記端部で設けられた前記一対の前記第2孔の前記第2変形位置の一対は、前記周方向について前記一対の前記第2孔に対して相互に反対側に位置する。前記第2変形位置において前記磁性板の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れる。前記磁性板同士は前記周方向において前記第1孔同士の間隔でずらして積層される。
この発明にかかる回転子の第の態様では、前記磁性板(20)の各々において、前記第2孔は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられ、第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接する。前記第1の前記第1孔の前記端部に設けられた前記第2孔の前記周方向の端部の第2変形位置(202)においても前記磁性板が前記回転軸方向に更に変形する。前記第2の前記第1孔の前記端部に設けられた前記第2孔は、前記第1の前記第1孔の前記端部に設けられた前記第2孔並びにその前記第1変形位置(201)及び前記第2変形位置を囲む広さで開口する。前記磁性板同士は前記周方向において前記第1孔同士の間隔でずらして積層される。
この発明にかかる回転子の第の態様は、その第乃至第の態様のいずれかであって、前記第2変形位置(202)において前記磁性板が回転軸方向に捲れる長さは、前記磁性板(20)の厚み以下である。
この発明にかかる回転子の第1の態様は、その第1乃至第の態様のいずれかであって、前記磁性板(20)は、前記第1孔(21)よりも前記固定子(1)と反対側で前記回転軸方向に更に変形する。
この発明にかかる回転子の第1の態様は、その第1乃至第1の態様のいずれかであって、いずれの前記磁性板よりも前記回転軸方向に位置して前記磁性板に対して積層され、前記磁性板が前記回転軸方向に変形する位置を前記回転軸方向に沿って投射した位置で前記磁性板に対して開口する端板(5)を更に備える。
この発明にかかる回転子の第1の態様は、その第1乃至第1の態様のいずれかであって、前記磁性板のうち、前記回転軸方向において最も端に位置する少なくとも一の前記磁性板(28)は、他の前記磁性板(20)が前記回転軸方向に変形する位置を前記回転軸方向に沿って投射した位置で除去される。
この発明にかかる回転子の第1の態様は、その第1乃至第1の態様のいずれかであって、前記磁性板は無方向性電磁鋼板であり、前記磁性板の各々において、前記回転軸から見て前記無方向性電磁鋼板の圧延方向に対して45度傾斜する方向には、隣接する前記第1孔(21)の間が位置する。
上記いずれの態様においても、望ましくは、前記第1変形位置において前記磁性板の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れる。
この発明にかかる回転子によれば、回転子の機械的強度を増すこととあわせて、永久磁石が発生する界磁磁束が、永久磁石の端部近傍で回転子内を短絡的に流れることが、第2孔が磁気障壁となることで防止される。しかも磁性板が第2孔よりも固定子側で変形するので、第1変形位置の磁気抵抗が高まり、界磁磁束が第2孔よりも固定子側を迂回することをも阻害する。よって界磁磁束の短絡的な流れを防止する効果が高まる。
またその第1の態様によれば、永久磁石の端部近傍で回転子内を界磁磁束が短絡的に流れる磁路の磁気抵抗を更に高める。
またその第2の態様によれば、いわゆるq軸磁路の磁気抵抗を小さくし、q軸インダクタンスを大きく採ることができる。
この発明にかかる回転子の第の態様によれば、固定子と対向する、回転子の最も固定子に近い縁の寸法精度を高め、エアギャップの精度を損なわない。
この発明にかかる回転子の第の態様によれば、第2変形位置側が進行方向となる回転を行うことで、通電時の固定子からの磁束を望ましい磁路に導く。
この発明にかかる回転子の第の態様によれば、第2変形位置を狭くしてq軸磁路の磁気抵抗をより小さくする。
この発明にかかる回転子の第の態様によれば、第2孔が他の第2孔の第2変形位置における磁性体の変形を収容するので、磁性体が捲れる角度をほぼ直角にできるため、捲れる量が同じであっても、機械的強度をより増大することができる。
この発明にかかる回転子の第の態様によれば、磁性板同士を密着して積層し、その積層された全体での機械的強度を大きくする。
この発明にかかる回転子の第1の態様によれば、永久磁石の端部近傍で回転子内を界磁磁束が短絡的に流れる磁路の磁気抵抗を更に高める。
この発明にかかる回転子の第1の態様によれば、端板が磁性板の変形と干渉しない。
この発明にかかる回転子の第1の態様によれば、端の磁性板が磁性板の変形と干渉しない。
この発明にかかる回転子の第1の態様によれば、無方向性電磁鋼板の圧延方向に対して45度傾斜する方向での磁気特性は悪化するので、永久磁石の端部近傍で回転子内を界磁磁束が短絡的に流れる磁路の磁気抵抗を更に高める。

第1の実施の形態.
図1はこの発明の第1の実施の形態にかかる回転子2と、固定子1とを備えた回転電機を示す断面図である。当該断面図は回転子2の回転軸Qに垂直な断面を示す。なお、通常は固定子1には電機子巻線が設けられているが、本発明にかかる回転子を特徴づけるものではなく、また周知の構成であるので、この明細書及び図面において省略した。同様に、回転子2に連結して外部へと回転を伝導するための回転シャフト及びこれを支持する構造についても省略した。
回転子2は、回転軸Qに平行な筒状のエアギャップ4を介して固定子1と対向し、固定子1と共に回転電機に採用される。
固定子1は、ヨーク10とティース11とを備えている。ティース11は、回転軸Qを中心とする径方向に延在して回転子2と対向する。ヨーク10は環状を呈し、ティース11を回転子2と反対側で連結する。
回転子2は、複数の磁性板20を、回転軸Qに平行な方向(以下「回転軸方向」と称す)に積層して備えている。磁性板20の各々はいずれも複数の第1孔21及び第2孔22を有している。第1孔21は、回転軸Q周りの周方向に配置されている。第1孔21には永久磁石3が貫挿されており、永久磁石3は回転軸方向に平行な磁極面を呈する。第2孔22は、第1孔21の端部で、第1孔21よりも固定子1側に位置する。
第2孔22が、あるいは更に第1孔21のうち永久磁石3が貫挿されていない端部も併せて、磁気障壁となって、永久磁石3の発生する界磁磁束が永久磁石3の端部近傍で回転2子内を短絡的に流れることを防止する。
本実施の形態では永久磁石3の位置決めのため、第1孔21は幅に段差が生じているが、当該段差は本発明において必須ではない。また第2孔22は第1孔21と連通しているが、容易に磁気飽和できる程度の幅で分離されていてもよい。
図2は図1の内、磁性板20の固定子1側の面となる外周面200近傍を拡大した断面図である。外周面200は磁性板20のうち、最も固定子1に近い縁によって形成される。
第2孔22の固定子1側の端部よりも固定子1側に第1変形位置201が存在し、ここにおいて磁性板20は回転軸方向に変形する。回転軸方向の変形は、回転軸に垂直な断面において現れにくいので、特に断らない限り鎖線で示している。
図3は図2の位置AAにおける断面矢視図であり、第2孔22から第1変形位置201を経由して外周面200に至る断面を示している。このように複数の磁性板20が第1変形位置201において回転軸方向に揃って屈曲する歪みを呈している。
従来はかかる歪みが設けられていなかったため、永久磁石3から発生した界磁磁束の一部が、磁性板20の中を、第2孔22よりも固定子1側を経由して短絡的に流れていた。しかし本実施の形態によれば、第1変形位置201における歪みは、磁性体の磁気特性を劣化させることがわかっており、第2孔22よりも固定子1側における磁性板20の磁気抵抗を高める。これにより、界磁磁束が第2孔22よりも固定子1側を迂回することも阻害され、よって界磁磁束の短絡的な流れを防止する効果が高まる。
図4及び図5は回転電機における磁束密度分布を示す分布図である。図4は第1変形位置201に歪みを設けない従来技術における磁束密度分布を示し、図5は第1変形位置201に歪みを設けた場合における磁束分布密度を示す。
図4及び図5において符号J0〜J10は磁束密度の大きさを等磁束密度線で区分した領域を示し、この符号において文字「J」の次に続く数字が大きいほど、磁束密度が高いことを示している。
図4に示されるように、従来の技術では、第2孔22の固定子1側において領域J10が存在している。これに対して、第1変形位置201に歪みを設けた場合には、図5で示されるように、第2孔22の固定子1側において領域J7〜J10は存在しない。よって図4及び図5を比較すれば、第1変形位置201に歪みを設けたことで第2孔22の固定子1側において磁束密度が低下することがわかる。かかる磁束密度の低下は、第2孔22の固定子1側において磁性体の透磁率及び飽和磁束密度が低下することにより、第2孔22の固定子1側を通る界磁磁束が低下したことを表している。
第2孔22の固定子1側は、従来から、その位置での磁気抵抗を高めるために細く設計されていたため、その機械的強度は他の位置における磁性板20よりも弱かった。しかし、第1変形位置201に歪みを設けることにより、この位置での磁性板20の機械的強度が向上する。言い換えれば、同一の機械的強度を得るためには、第2孔22の固定子1側の磁性体をより細く設計できるようになる。いずれの場合も、第2孔22の固定子1側の磁性体を介して電機子に鎖交することなく短絡する磁束を減らすことができる。
即ち本実施の形態によれば、界磁磁束が回転子2の内部で短絡的に流れることを効果的に防止しつつ、回転子2の機械的強度をも増強する。
但し、第1変形位置201は、磁性板20の最外周から回転軸Q側に離れていることが望ましい。外周面200の寸法精度を高め、エアギャップ4の精度を損なわないためである。
図6は回転電機を発電機として用いた場合の誘起電圧を次数別に示すグラフである。第1変形位置201に歪みを設けた場合を白棒で、設けない場合を黒棒で、それぞれ示した。基本波成分(第1次成分)をみると、第1変形位置201に歪みを設けた場合の方が誘起電圧が高いことが示されている。即ち、本実施の形態のように歪みを設けることにより、誘起電圧が高まることが現れている。これは界磁磁束が回転子2の内部で短絡的に流れることが効果的に防止され、固定子1へと鎖交する界磁磁束が増大したためと考えられる。
図7は本実施の形態の第1の変形を示す断面図である。一方の第1孔21は他方の第1孔21と隣接している。そして第1変形位置201は、第1孔21の一方の、第1孔21の他方側の端部に設けられた第2孔22と、第1孔21の他方の、第1孔21の一方側の端部に設けられた第2孔22との間にも延在する。以下、かかる配置の一対の第2孔22を、同じ第1孔21の両端に設けられた一対の第2孔22とは区別して、「相互に隣接する第2孔22」と表現する。
図8は本実施の形態の第2の変形を示す断面図である。磁性体20には第1変形位置201に加え、相互に隣接する第2孔22の間に第2変形位置202も存在し、ここにおいても磁性板20が回転軸方向に更に変形する。第2変形位置202における磁性板20の歪みは、第2孔22と共に磁気障壁として機能する。このような構成を採用することにより、永久磁石3の端部近傍で回転子2内を界磁磁束が短絡的に流れる磁路の磁気抵抗を更に高める。また、第2変形位置202も細いため、機械的強度が懸念されるが、本構成により、機械的強度を増大することができる。
図9は本実施の形態の第3の変形を示す断面図である。第3の変形では第2の変形に加え、第1孔21よりも内周側で、磁性板20が回転軸方向に更に変形する。ここでは第2変形位置202が固定子1側で一端を、その反対側で二端を有するY字形状を呈している。このような構成を採用することにより、第1変形位置201及び第2変形位置202での磁性板20の機械的強度を増大できるとともに、永久磁石3の端部近傍で回転子2内を界磁磁束が短絡的に流れる磁路の磁気抵抗を更に高める。
図10は本実施の形態の第4の変形を示す断面図である。相互に隣接する第2孔22の間に第2変形位置202が存在する点で第2及び第3の変形と共通する。但し第4の変形では、第2変形位置202は第2孔22の各々の周方向の端部に位置する。これにより、相互に隣接する第2孔22の間で磁性板20が機能する、いわゆるq軸磁路の磁気抵抗を小さくし、q軸インダクタンスを大きく採ることができる。これは回転電機を電動機として採用する場合、リラクタンストルクを利用する観点で望ましい。なお、第1変形位置201における磁性板20の変形と、第2変形位置202における磁性板20の変形とは、互いに連結されていてもよい。これにより、機械的強度をさらに増すことができる。これは、絞り加工により実現できる。
第2の実施の形態.
図11はこの発明の第2の実施の形態にかかる回転子2の一部を拡大して示す断面図である。当該断面図は第1の実施の形態の第1乃至第4の変形とほぼ同じ位置を示している。
本実施の形態にかかる構成は、第2変形位置202が第2孔22の各々の周方向の端部に位置する点で、第1の実施の形態の第4の変形と共通する。但し本実施の形態では、第2変形位置202は第2孔22の周方向の、一方側の端部に位置する。図11では第2変形位置202が第2孔22の左側に位置する。
図12は、図11に示された構造を有する回転子2を用いた回転電機における反時計回りに駆動したときに磁束密度分布を示す分布図である。符号J0〜J10は図4及び図5において用いられたものと同じ意味である。図11において左側に示された第1変形位置201における磁束密度は第1の実施の形態と同程度に低下しているが、右側に示された第1変形位置201における磁束密度は、第1変形位置201に歪みを設けない場合とほぼ同程度の磁束密度になっていることが分かる。
これは回転子2が図11、図12において反時計回り方向に移動する場合に好適である。第2変形位置202側が進行方向となる回転を行うことで、固定子1からの磁束を望ましい磁路に導くことができるからである。次にこれをより具体的に説明する。
図13は図11に示された構造を有する回転子2を用いた回転電機における磁束の流れを示す断面図である。回転子2の回転方向は白抜き矢印で示している。また図示の繁雑を避けるため、第1変形位置201及び第2変形位置202をそれぞれ太線で簡略化して示している。
ここではティース11が相互に隣接する第2孔22の近傍に位置しており、N極を呈する磁極として機能している。また図13において左側の永久磁石3がティース11側にN極を、右側の永久磁石3がティース11側にS極を、それぞれ呈している。
このような状況において、磁束のうちマグネットトルクに寄与するd軸成分Rdは、右側の(S極を呈する)永久磁石3へと流れることが望ましい。よって図12に示されたように、右側の永久磁石3の固定子1側へと至る経路においては磁性体に歪が無く透磁率及び飽和磁束密度が高い態様は望ましい。
他方、磁束のうちリラクタンストルクに寄与するq軸成分Rqは、相互に隣接する第2孔22の間を経由して、左側の永久磁石3の固定子1とは反対側(こちら側には当該永久磁石3がS極を呈する)へと流れることが望ましい。即ち、磁束のq軸成分Rqは、隣接する第2孔22間の磁性板20を、回転方向の進行側の縁に沿って流れる。従って、磁性板20の、回転方向の進行側の縁に沿った部分は歪がなく、透磁率及び飽和磁束密度が高い態様が望ましい。よって図12から理解されるように左側の第1変形位置201近傍へと磁束が流れにくいことは、q軸成分Rqやd軸成分Rdを多くする観点で望ましい。
第1変形位置201や第2変形位置202において磁性板20の第2孔22側の端部は、回転軸方向に捲れることが望ましい。特に第2変形位置202における回転軸方向の変形を、第2孔22側の端部での回転軸方向への捲れで実現することは、第2変形位置202を狭く実現することとなる。これはq軸磁路で磁性板20が変形する部位を極力狭くすることで、q軸磁路の磁気抵抗を小さくしてリラクタンストルクへの寄与を損なわない点で有利である。
図14は回転軸方向の変形を上述の捲れで実現した場合を示す回転子2の断面図であり、相互に隣接する第2孔22近傍を拡大して示している。捲れが第2孔22側の端部で行われているので、鎖線で示された第1変形位置201や第2変形位置202も第2孔に接触して示されている。なお、第1変形位置201における磁性板20の捲れと、第2変形位置202における磁性板20の捲れとが互いに連続していると、さらに機械的強度が増大し好適である。
図15は図14の位置BBにおける断面矢視図であり、第2孔22から第1変形位置201を経由して外周面200に至る断面を示している。このように複数の磁性板20が第1変形位置201において回転軸方向に揃って捲れた歪みを呈している。
第3の実施の形態.
図16はこの発明の第3の実施の形態にかかる回転子の一部を拡大して示す平面図である。当該平面図は回転軸方向から見て、第1の実施の形態の第1乃至第4の変形とほぼ同じ位置を示している。
本実施の形態にかかる構成は、第1の実施の形態及び第2の実施の形態のいずれにも併用できる。回転子は端板5を備えている。端板5はいずれの磁性板20よりも回転軸方向に位置して磁性板20に対して積層される。
図17はかかる積層構造を模式的に示す側面図であり、回転軸方向に積層された磁性板20のいずれよりも上側に端板5が、いずれよりも下側に端板6が、それぞれ磁性板20に対して積層されている。
端板5は、磁性板20が回転軸方向に変形する第1変形位置201や第2変形位置202を、回転軸方向に沿って投射した位置で磁性板20に対して開口している。このような端板5を用いれば、磁性板20の変形と干渉することなく、端板の機能が得られる。
図3や図15に示されるように、磁性板20の変形は回転軸方向の一方側にのみ実現することにより、積層された磁性板20同士の間隔を詰めることができる。よって磁性板20が変形する側には端板5を設け、変形する側と反対側に設けられる端板6には、通常に採用される構成を採用できる。なお、部品を共用するために、変形する側と反対側に設けられる端板も、端版5と同じものを用いても良い。
ここでは開口51が回転軸方向に貫通して第2変形位置202を露出する態様が例示されているものの、貫通することなく磁性板20側に開口する凹部であってもよい。また端板5は固定子1側に外周面50を有しており、これが外周面200よりも内周側に退くことで、第1変形位置201を回転軸方向に沿って投射した位置で開口している。但し外周面50が必ずしも外周面200よりも内周側に退かなくても、第1変形位置201を回転軸方向に沿って投射した位置で回転軸方向に貫通してもよく、また当該位置で磁性板20側に開口する凹部が設けられていてもよい。
ここでは第2変形位置202として相互に隣接する第2孔(端板5に隠れている)の間に3つ設けられている場合が例示されたが、もちろん、その個数は任意であり、また図2に示されるように第2変形位置を設けなくてもよい。なお、端板には、磁性体と同じ位置に、これらをかしめるためのピンを通す孔も別途設けられる。
積層された磁性板のうち、回転軸方向において最も端に位置する一つを、他の磁性板と異なる構成にしても同様の効果が得られる。図18は回転軸方向において最も端に位置する磁性板28を、他の磁性板20と重ねた状態を示す平面図である。但し、磁性板20が回転軸方向へと捲れる高さが、磁性板28の1枚の厚みより高いときは、磁性板28を複数枚設けることが望ましい。磁性板20に対して上述のように開口している磁性板28を用いても、これを1枚しか設けないのであれば、磁性板20の捲れが磁性板28から回転軸方向へとはみ出るからである。
磁性板28も第1孔21を有しているが、第2孔22の代わりに第3孔27を有している。第3孔27は、磁性板20が回転軸方向に変形する位置を回転軸方向に沿って投射した位置で磁性板28が除去されることにより、実現されている。ここでは磁性板20の第1変形位置201及び第2変形位置202並びに第2孔22が、磁性板28の第3孔27を通して現れている。このようにして磁性板28は磁性板20の変形と干渉しない。よって端板6と異なる端板5を設けなくてもよい。
第3孔27は第2孔22と同様に、永久磁石3が発生する界磁磁束の短絡的な流れを阻害する磁気障壁としても機能する。
図19は磁性板28を用いた場合の回転子2の積層構造を模式的に示す側面図であり、回転軸方向に積層された磁性板20のいずれよりも上側に磁性板28が磁性板20に積層され、更にその上に通常の端板6が積層されている。また回転軸方向の下端には端板6が磁性板20に積層されている。
図3や図15に示されるように、磁性板20の変形は回転軸方向の一方側にのみ実現することにより、積層された磁性板20同士の間隔を詰めることができる。そしてこの場合、磁性板28は磁性板20が変形する側にのみ設ければよく、両端の端板6には通常に採用される構成を採用できる。
第4の実施の形態.
図20はこの発明の第4の実施の形態にかかる回転子を構成する磁性板20を示す平面図である。図20において左上及び右下に配置された第1孔21の両端には第2孔22aが設けられ、その周囲には第1変形位置201、第2変形位置202が配置される。図20において左下及び右上に配置された第1孔21の両端には第2孔22bが設けられる。第2孔22bは第2孔22a及びその周囲の第1変形位置201、第2変形位置202を囲む広さで開口している。
つまり隣接する一方の第1孔21の両端には第2孔22aが、他方の第1孔21の両端には第2孔22bが、それぞれ設けられている。そして第1変形位置201及び第2変形位置202は第2項22aの周囲に配置されている。
よって図20に示された磁性板20を、周方向に第1孔21同士の間隔で、ここでは90度ずつずらせて積層することにより、第1変形位置201、第2変形位置202における磁性板20の変形は、他の磁性板20の第2孔22b内に収まる。よって磁性体20が捲れる角度をほぼ直角にできるため、捲れる量が同じであっても、回転子2の機械的強度を増大することができる。
図21は、図20に示された構成を有する二枚の磁性板20を、90度ずらして積層した状態を、第2孔22a,22b近傍で切断して示す斜視図である。ここでは第1変形位置201、第2変形位置202における磁性板20の変形が、第2孔22a端部における捲れで実現されている場合が示されている。磁性板20が回転軸方向に密着して積層されるために、磁性板20が回転軸方向に捲れる長さmは、磁性板20の厚みt以下であることが望ましい。
第5の実施の形態.
図22はこの発明の第5の実施の形態にかかる回転子において積層される磁性板20の構造を示す平面図である。磁性板20において、相互に隣接する第2孔22c,22dの第2変形位置202は、周方向について相互に同じ側に位置する。しかも図22において左上及び右下に配置された第1孔21の両端に設けられた第2孔22cの第2変形位置202同士は第1孔21から遠い側に位置しており、周方向について相互に反対側に位置する。また図22において左下及び右上に配置された第1孔21の両端に設けられた第2孔22dの第2変形位置202同士は第1孔21に近い側に位置しており、周方向について反対側に位置する。第2変形位置202において磁性板20は第2孔22c,22d側の端部で回転軸方向に捲れる。
磁性板20を周方向において第1孔21同士の間隔で積層することにより、第4の実施の形態と同様に、磁性板20の変形が第2孔22c,22dに収められる。
図23は相互に隣接する第2孔22c,22dの間をほぼ周方向に切断した断面を示す断面図である。磁性板20が回転軸方向に捲れる長さmは、磁性板20の厚みt以下であり、第2孔22cの端における磁性板20の捲れが他の磁性板20の第2孔22dに収められることが現れている。同様にして、第2孔22dの端における磁性板20の捲れが他の磁性板20の第2孔22cに収められる。
図24はこの発明の第5の実施の形態にかかる回転子において積層される磁性板20の他の構造を示す平面図である。磁性板20において、相互に隣接する第2孔22e,22fの第2変形位置202は、周方向について相互に反対側に位置している。
しかも図24において左上及び右下に配置された第1孔21の両端に設けられた第2孔22eの第2変形位置202はいずれも時計回り方向側に位置しており、周方向について相互に同じ側に位置する。また図24において左下及び右上に配置された第1孔21の両端に設けられた第2孔22fの第2変形位置202はいずれも反時計回り方向側に位置しており、周方向について同じ側に位置する。第2変形位置202において磁性板20は第2孔22e,22f側の端部で回転軸方向に捲れる。
磁性板20を周方向において第1孔21同士の間隔で積層することにより、第4の実施の形態と同様に、磁性板20の変形が第2孔22e,22fに収められる。
以上のように、本実施の形態でも第4の実施の形態と同様に、磁性板20の捲れる角度をほぼ直角にすることができ、以て回転子2の機械的強度を増大できる。
第6の実施の形態.
本実施の形態は第1乃至第5の実施の形態のいずれとも併用できる。ここでは磁性板20として無方向性電磁鋼板を採用する。
図25は磁性板20における第1孔21及び第2孔22の位置と、その圧延方向T1,T2との関係を示す平面図である。回転軸Qから見て圧延方向T1,及び、それに直交する方向T2に対して45度傾斜方向には、相互に隣接する第2孔22の間が位置する。つまり隣接する第1孔21の間が位置する。
上述の非特許文献1等から公知であるように、一般に無方向性電磁鋼板の圧延方向に対して45度傾斜する方向での磁気特性は悪化する。よって第1孔21の端部での磁気抵抗を高め、永久磁石の端部近傍で回転子内を界磁磁束が短絡的に流れる磁路の磁気抵抗を高めることができる。
上記のいずれの実施の形態における特徴も、他の実施の形態の特徴を損なわない限り、他の実施の形態の特徴と併有され得る。また、積層される磁性板同士は「カラマセ」によりかしめられていることが望ましい。この「カラマセ」は、打ち抜かれることなく部分的に破断された凹凸を互いに嵌めあうことで、積層される磁性板同士を固定して形成される。この際、カラマセを磁性板の変形として一部共用することも可能である。
また、上述の実施の形態では主としてインナーロータ型の構造について説明したが、アウターロータ型の構造にも本発明を適用可能である。その場合、固定子1側には外周面200ではなく、内周面が対峙する。
この発明の第1の実施の形態にかかる回転子と、固定子とを備えた回転電機を示す断面図である。 磁性板の外周面近傍を拡大した断面図である。 図2の位置AAにおける断面矢視図である。 回転電機における磁束密度分布を示す分布図である。 回転電機における磁束密度分布を示す分布図である。 回転電機を発電機として用いた場合の誘起電圧を次数別に示すグラフである。 本実施の形態の第1の変形を示す断面図である。 本実施の形態の第2の変形を示す断面図である。 本実施の形態の第3の変形を示す断面図である。 本実施の形態の第4の変形を示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態にかかる回転子の一部を拡大して示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態にかかる回転子を用いた回転電機における磁束の流れを示す断面図である。 この発明の第2の実施の形態にかかる回転子を用いた回転電機における磁束の流れを示す断面図である。 磁性板の回転軸方向の変形を、捲れで実現した場合を示す回転子の断面図である。 図14の位置BBにおける断面矢視図である。 この発明の第3の実施の形態にかかる回転子の一部を拡大して示す平面図である。 この発明の第3の実施の形態にかかる回転子の積層構造を模式的に示す側面図である。 回転軸方向において最も端に位置する磁性板を、他の磁性板と重ねた状態を示す平面図である。 この発明の第3の実施の形態にかかる回転子の積層構造を模式的に示す側面図である。 この発明の第4の実施の形態にかかる回転子を構成する磁性板を示す平面図である。 二枚の磁性板を90度ずらして積層した状態を、第2孔近傍で切断して示す斜視図である。 この発明の第5の実施の形態にかかる回転子において積層される磁性板の構造を示す平面図である。 相互に隣接する第2孔の間をほぼ周方向に切断した断面を示す断面図である。 この発明の第5の実施の形態にかかる回転子において積層される磁性板の他の構造を示す平面図である。 磁性板における第1孔及び第2孔の位置と、圧延方向との関係を示す平面図である。
符号の説明
1 固定子
2 回転子
20,28 磁性板
201 第1変形位置
202 第2変形位置
21 第1孔
22,22a〜22f 第2孔
5 端板

Claims (14)

  1. 回転軸(Q)に平行な筒状のエアギャップ(4)を介して固定子(1)と対向し、前記固定子と共に回転電機に採用される回転子(2)であって、
    前記回転軸に平行な方向である回転軸方向に積層され、その各々が、前記回転軸周りの周方向に配置された第1孔の複数(21)と、前記第1孔の端部で前記第1孔よりも前記固定子側に位置する第2孔(22,22a〜22f)とを有し、前記第2孔の固定子側の端部よりも前記固定子側に位置する第1変形位置(201)において前記回転軸方向に変形する磁性板(20,28)の複数と、
    いずれも前記第1孔に貫挿されて前記回転軸方向に平行な磁極面を呈する永久磁石(3)の複数と、
    を備え
    前記第2孔(22)は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられ、
    第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接し、
    前記磁性板(20)は、前記第1の前記第1孔の前記第2の前記第1孔側の前記端部で設けられた第1の前記第2孔と、前記第2の前記第1孔の前記第1の前記第1孔側の前記端部で設けられた第2の前記第2孔との間の第2変形位置(202)で前記回転軸方向に更に変形する回転子。
  2. 回転軸(Q)に平行な筒状のエアギャップ(4)を介して固定子(1)と対向し、前記固定子と共に回転電機に採用される回転子(2)であって、
    前記回転軸に平行な方向である回転軸方向に積層され、その各々が、前記回転軸周りの周方向に配置された第1孔の複数(21)と、前記第1孔の端部で前記第1孔よりも前記固定子側に位置する第2孔(22,22a〜22f)とを有し、前記第2孔の固定子側の端部よりも前記固定子側に位置する第1変形位置(201)において前記回転軸方向に変形する磁性板(20,28)の複数と、
    いずれも前記第1孔に貫挿されて前記回転軸方向に平行な磁極面を呈する永久磁石(3)の複数と
    を備え、
    前記磁性板(20)は、前記第2孔(22)の各々の前記周方向の端部に位置する第2変形位置(202)で前記回転軸方向に更に変形する回転子。
  3. 前記第2変形位置(202)は前記第2孔(22)の前記周方向の一方側の前記端部に位置する、請求項2記載の回転子。
  4. 前記第2変形位置(202)において前記磁性板(20)の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れる、請求項2又は請求項3記載の回転子。
  5. 前記磁性板(20)の各々において、
    前記第2孔は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられ、
    第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接し、
    前記第1の前記第1孔の前記第2の前記第1孔側の前記端部で設けられた第1の前記第2孔(22e;22f)の前記第2変形位置(202)と、前記第2の前記第1孔の前記第1の前記第1孔側の前記端部で設けられた第2の前記第2孔(22f:22e)の前記第2変形位置とは、前記周方向について相互に反対側に位置し、
    同一の前記第1孔の前記一対の前記端部で設けられた前記一対の前記第2孔の前記第2変形位置の一対は、前記周方向について前記一対の前記第2孔に対して相互に同じ側に位置し、
    前記第2変形位置において前記磁性板の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れ、
    前記磁性板同士は前記周方向において前記第1孔同士の間隔でずらして積層される請求項2記載の回転子。
  6. 前記磁性板(20)の各々において、
    前記第2孔は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられ、
    第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接し、
    前記第1の前記第1孔の前記第2の前記第1孔側の前記端部で設けられた前記第1の前記第2孔(22c;22d)の前記第2変形位置(202)と、前記第2の前記第1孔の前記第1の前記第1孔側の前記端部で設けられた第2の前記第2孔(2d;22c)の前記第2変形位置とは、前記周方向について相互に同じ側に位置し、
    同一の前記第1孔の前記一対の前記端部で設けられた前記一対の前記第2孔の前記第2変形位置の一対は、前記周方向について前記一対の前記第2孔に対して相互に反対側に位置し、
    前記第2変形位置において前記磁性板の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れ、
    前記磁性板同士は前記周方向において前記第1孔同士の間隔でずらして積層される請求項2記載の回転子。
  7. 回転軸(Q)に平行な筒状のエアギャップ(4)を介して固定子(1)と対向し、前記固定子と共に回転電機に採用される回転子(2)であって、
    前記回転軸に平行な方向である回転軸方向に積層され、その各々が、前記回転軸周りの周方向に配置された第1孔の複数(21)と、前記第1孔の端部で前記第1孔よりも前記固定子側に位置する第2孔(22,22a〜22f)とを有し、前記第2孔の固定子側の端部よりも前記固定子側に位置する第1変形位置(201)において前記回転軸方向に変形する磁性板(20,28)の複数と、
    いずれも前記第1孔に貫挿されて前記回転軸方向に平行な磁極面を呈する永久磁石(3)の複数と
    を備え、
    前記磁性板(20)の各々において、
    前記第2孔は前記第1孔(21)の一対の前記端部で一対設けられ、
    第1の前記第1孔と第2の前記第1孔とが隣接し、
    前記第1の前記第1孔の前記端部に設けられた前記第2孔の前記周方向の端部の第2変形位置(202)においても前記磁性板が前記回転軸方向に更に変形し、
    前記第2の前記第1孔の前記端部に設けられた前記第2孔は、前記第1の前記第1孔の前記端部に設けられた前記第2孔並びにその前記第1変形位置(201)及び前記第2変形位置を囲む広さで開口し、
    前記磁性板同士は前記周方向において前記第1孔同士の間隔でずらして積層される回転子。
  8. 前記第2変形位置(202)において前記磁性板が回転軸方向に捲れる長さは、前記磁性板(20)の厚み以下である、請求項5乃至請求項7のいずれか一つに記載の回転子。
  9. 前記第1変形位置(201)は、前記磁性板(2)の最も前記固定子(1)に近い縁(200)から離れている、請求項1乃至請求項8のいずれか一つに記載の回転子。
  10. 前記磁性板(20)は、前記第1孔(21)よりも前記固定子(1)と反対側で前記回転軸方向に更に変形する、請求項1乃至請求項9のいずれか一つに記載の回転子。
  11. いずれの前記磁性板よりも前記回転軸方向に位置して前記磁性板に対して積層され、前記磁性板が前記回転軸方向に変形する位置を前記回転軸方向に沿って投射した位置で前記磁性板に対して開口する端板(5)
    を更に備える、請求項1乃至請求項10のいずれか一つに記載の回転子。
  12. 前記磁性板のうち、前記回転軸方向において最も端に位置する少なくとも一の前記磁性板(28)は、他の前記磁性板(20)が前記回転軸方向に変形する位置を前記回転軸方向に沿って投射した位置で除去された、請求項1乃至請求項10のいずれか一つに記載の回転子。
  13. 前記磁性板は無方向性電磁鋼板であり、
    前記磁性板の各々において、
    前記回転軸から見て前記無方向性電磁鋼板の圧延方向に対して45度傾斜する方向には、隣接する前記第1孔(21)の間が位置する、請求項1乃至請求項12のいずれか一つに記載の回転子。
  14. 前記第1変形位置において前記磁性板の前記第2孔側の端部が前記回転軸方向に捲れる、請求項1乃至請求項13のいずれか一つに記載の回転子。
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