JP5261946B2 - 半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

半導体装置及び半導体装置の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、半導体装置及び半導体装置の製造方法に関し、特に、窒化物系化合物半導体を用いた半導体装置及び半導体装置の製造方法に関する。
窒化ガリウム(GaN)のような窒化物系化合物半導体は、高温・高出力・高周波の面で良好な特性を有する半導体材料として注目されている。また、窒化物系化合物半導体は、窒化ガリウムアルミニウム(AlGaN)、窒化ガリウム(GaN)のヘテロ構造とすることにより、電子移動度を大きくすることができるため、高速スイッチング・大電流化が要求される半導体装置に用いることが好適である。このような窒化物系化合物半導体は、例えば、高電子移動度トランジスタ(HEMT:High Electron Mobility Transistor)などに用いられる。
ところで、窒化物系化合物半導体においては、バルク結晶や半導体表面に多量の深い準位(トラップ)が存在している。このため、半導体装置への逆方向電圧印加期間中又はオフ期間中に、例えば、半導体基板の結晶内のトラップにキャリアが捕獲され、その後、半導体装置への順方向電圧印加時またはオンした時、出力電流が低下してしまう、いわゆる電流コラプス現象が発生してしまうという問題がある(例えば、非特許文献1。)。これまでに、電流コプラス現象を抑制する方法として、SiNから構成される絶縁膜を半導体層の露出部に設けることが提案されている(例えば、特許文献1。)。また、p型有機半導体膜を半導体基体の主面上に設けることも提案されている(例えば、特許文献2。)。
Binari, S.C., Ikossi, K., Roussos, J.A., Kruppa, W. Doewon Park Dietrich, H.B., Koleske, D.D., Wickenden, A.E., Henry, R.L., "Trapping effects and microwave power performance in AlGaN/GaN HEMTs", IEEE Transactions on Electron Devices, IEEE, 第48巻, 第3号, p. 465-471, (2001年3月) 特開2005−286135号公報 特開2007−27284号公報
あるいは、電気双極子を有する分子から構成される膜を、基板の表面に設けることも考えられる。
しかし、SiNから構成される絶縁膜を、電流コラプス現象を有効に抑制する態様で形成する工程は、複雑であり、各種の微調整を要するものである。
また、半導体装置の表面に設ける膜を、電気双極子を有する分子から構成しても、単に該分子を材料とするだけでは、一般に、分子配向がバラバラとなってしまうため、電流コラプス現象を有効に抑制することができない。さらに、該分子が負極を半導体層に向けて配向した場合には、電流コプラス現象の抑制には逆効果にさえなり得る。
本発明は上記実情に鑑みてなされたものであって、電流コラプス現象を良好に抑制することができる半導体装置及びその製造方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明の第1の観点に係る半導体装置は、
基板と、
前記基板の一方の主面に形成された化合物半導体層と、
前記化合物半導体層の上に形成されたドレイン電極と、
前記化合物半導体層の上に形成されたソース電極と、
前記化合物半導体層の上に前記ドレイン電極と前記ソース電極との間に形成されたゲート電極と、
前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記ドレイン電極と前記ゲート電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜の上に前記電極と離間して形成された、永久双極子を有する分子から構成される所定の膜と、
を備え、
前記絶縁膜には上面に溝又は孔が形成されており、
前記永久双極子を有する分子は、
構成元素として正に帯電した所定の原子を含み、該所定の原子を前記溝又は前記孔に挿入するように配置し、該所定の原子を前記化合物半導体層側に向けるように並んでいる、
ことを特徴とする。
上記目的を達成するため、本発明の第2の観点に係る半導体装置は、
基板と、
前記基板の一方の主面に形成された化合物半導体層と、
前記化合物半導体層の上に形成されたアノード電極と、
前記化合物半導体層の上に形成されたカソード電極と、
前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記アノード電極と前記カソード電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように形成された絶縁膜と、
前記絶縁膜の上に前記電極と離間して形成された、永久双極子を有する分子から構成される所定の膜と、
を備え、
前記絶縁膜には上面に溝又は孔が形成されており、
前記永久双極子を有る分子は、
構成元素として正に帯電した所定の原子を含み、該所定の原子を前記溝又は前記孔に挿入するように配置し、該所定の原子を前記化合物半導体層側に向けるように並んでいる、
ことを特徴とする。
前記化合物半導体層は、例えば、窒化物系化合物半導体から構成される。
前記化合物半導体層は、第1の化合物半導体層と第2の化合物半導体層とから構成され、前記第1の化合物半導体層と前記第2の化合物半導体層との界面近傍に2次元電子ガス層を有する、ことが望ましい。
前記所定の膜は、例えば、前記永久双極子を有する分子の単分子層から構成される。
前記所定の膜は、あるいは例えば、前記永久双極子を有する分子の多結晶又はアモルファスから構成される。
前記永久双極子を有する分子は、例えば、フタロシアニン系化合物分子である。
前記所定の原子は、例えば、金属原子である。
前記所定の原子は、例えば、チタン又はバナジウムである。
上記目的を達成するため、本発明の第3の観点に係る半導体装置の製造方法は、
基板の上に化合物半導体層を形成する化合物半導体層形成工程と、
前記化合物半導体層の上に、ドレイン電極とソース電極とを形成し、前記ドレイン電極と前記ソース電極との間にさらにゲート電極を形成する電極形成工程と、
前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記ドレイン電極と前記ゲート電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜の上に溝又は孔を形成する段差形成工程と、
前記段差形成工程により前記絶縁膜の上に形成された前記溝又は前記孔の内側に、永久双極子を有するとともに構成元素として正に帯電した所定の原子を含む分子を、該所定の原子が前記化合物半導体層側に向くように並ばせつつ配置する配置工程と、
を備える。
上記目的を達成するため、本発明の第4の観点に係る半導体装置の製造方法は、
基板の上に化合物半導体層を形成する化合物半導体層形成工程と、
前記化合物半導体層の上に、アノード電極とカソード電極とを形成する電極形成工程と、
前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記アノード電極と前記カソード電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
前記絶縁膜の上に溝又は孔を形成する段差形成工程と、
前記段差形成工程により前記絶縁膜の上に形成された前記溝又は前記孔の内側に、永久双極子を有するとともに構成元素として正に帯電した所定の原子を含む分子を、該所定の原子が前記化合物半導体層側に向くように並ばせつつ配置する配置工程と、
を備える。
本発明によれば、電流コラプス現象を容易かつ良好に抑制することができる。
(第1の実施の形態)
以下、本発明の第1の実施の形態における半導体装置について説明する。本実施の形態では、高電子移動度トランジスタ(HEMT)を備える半導体装置の場合を例に本発明を説明する。
図1(a)は本実施の形態の半導体装置の構成を示す図である。装置の断面を模式的に示してある。図示するように、半導体装置は、HEMT111を備えている。HEMT111は、基板131と、緩衝層133と、窒化物系化合物半導体から構成される電子走行層135と、窒化物系化合物半導体から構成される電子供給層137と、ソース電極151と、ゲート電極153と、ドレイン電極155と、絶縁膜123と、電流コラプス抑制膜125と、を備えている。
基板131には、例えば、SiC、GaAs、窒化物系化合物半導体等から構成される基板が用いられている。本実施の形態では、シリコン単結晶から形成された基板が用いられている。
緩衝層133は、基板131の一方の主面上、例えば、基板131の上に形成されている。緩衝層133は、電子走行層135と基板131との間に基板131の結晶方位を良好に受け継ぐための層である。緩衝層133は、窒化物系化合物半導体から構成されている。緩衝層133は、例えば、AlGa1−KN(0<K≦1)とGaNとを交互に積層してもよいし、AlGa1−KN層、GaN層などの単一層から構成される公知の緩衝層を設けてもよい。なお、緩衝層133は単一層で形成するよりも交互に積層することが望ましい。交互に積層することによって電子走行層135の反りやクラックを防止して結晶品質を向上させ、電子走行層135を厚く積層することができるためである。
電子走行層135は、緩衝層133の上に形成されている。電子走行層135は、電流通路の一部としての機能を有する。電子走行層135は、例えば、緩衝層133上に有機金属気相成長法(MOCVD法)によってGaNを積層することにより形成される。
電子供給層137は、電子走行層135の上にヘテロ接合を形成している。電子供給層137は、電子を供給する機能を有する。電子供給層137は、例えば、AlGaN、InGaN、AlInGaN、AlN、InAlN等や、AlGa1−x−yN(0≦x≦1、0≦y≦1、0≦1−x−y≦1、Qはインジウム(In)又はボロン(B)を示す。)で示される窒化物系化合物半導体から構成され、本実施の形態では、窒化ガリウムアルミニウム(AlGaN)から構成されている。電子供給層137は、例えば、電子走行層135上に有機金属気相成長法(MOCVD法)によってAlGaNを積層することにより形成される。
ここで、基板131、緩衝層133、電子走行層135、電子供給層137を、半導体基体121とする。また、2次元電子ガス層(2DEG層)が、電子供給層137と電子走行層135との界面近傍に生じる。
ソース電極151は、電子供給層137の所定の領域上(HEMT111の主面上)に形成されている。ソース電極151は、例えば、電子供給層137とオーミック接合するように形成されている。本実施の形態では、ソース電極151は、チタン(Ti)膜と、Ti膜の上に形成された金(Au)膜とから構成されている。ソース電極151は、電子供給層137上に、例えば、スパッタリング等によりTi膜及びAu膜を形成し、ドライエッチング等によって所定の形状にパターニングすることによって電子供給層137上に形成される。
ゲート電極153は、電子供給層137の所定の領域上(HEMT111の主面上)に形成されている。ゲート電極153は、例えば、電子供給層137とショットキー接合を有するように形成されている。本実施の形態では、ゲート電極153は、タングステン(W)、パラジウム(Pd)、モリブデン(Mo)、ニッケル(Ni)、プラチナ(Pt)等の金属膜と、かかる金属膜の上に形成された金(Au)膜とから構成されている。ゲート電極153は、電子供給層137上に、例えば、スパッタリング等により上記金属膜を形成し、ドライエッチング等によって所定の形状にパターニングすることによって電子供給層137上に形成される。
ゲート電極153は、例えば、半導体基体121の上に、既知の材質の絶縁膜を介してアルミニウム等の金属やポリシリコンから構成される膜を形成したものであってもよい。
ドレイン電極155は、ソース電極151と同様に形成されている。
HEMT111は、本実施の形態では、半導体基体121の露出部、ソース電極151、ゲート電極153、ドレイン電極155を覆うように形成された絶縁膜123を備える。絶縁膜123は、SiOから構成される。絶縁膜123の上面には段差を形成するため溝159が複数掘られている。絶縁膜123の上には、溝159の内側を含む絶縁膜123の上面全体を覆うように、電流コラプス抑制膜125が、例えば真空蒸着法により形成される。
絶縁膜123は、半導体基体121を保護する保護膜としての機能を兼ねている。
電流コラプス抑制膜125は、本実施の形態では、フタロシアニン系化合物分子127から構成される単分子層である。フタロシアニン系化合物分子127は、図1(b)に示すように、金属原子(図中では記号Mで示されている。)がその他の原子の面から突き出たピラミッド5配位構造であり、概ね円錐形をなしていて、円錐の頂点にあたる金属原子の部分が正に、円錐の底面付近の部分が負に、それぞれ分極している。すなわち、フタロシアニン系化合物分子127は分子内に自発分極を有しており、永久双極子として作用する。図1(b)に示すMとしては、銅(Cu)、鉄(Fe)、ベリリウム(Be)、カルシウム(Ca)、カドミウム(Cd)、コバルト(Co)、スズ(Sn)、パラジウム(Pd)、ニッケル(Ni)、亜鉛(Zn)、マンガン(Mn)、鉛(Pb)、ケイ素(Si)、マグネシウム(Mg)、白金(Pt)があるが、これらの中で、かかる永久双極子のモーメントが大きくなるような金属原子を選択するのが望ましい。
また、フタロシアニン系化合物分子127の外周側にある原子を、電子吸引性を有する原子又は官能基に置換すると、フタロシアニン系化合物分子127の骨格が大きく歪み、フタロシアニン系化合物分子127の有する前記永久双極子のモーメントがいっそう大きくなるので、さらに望ましい。
フタロシアニン系化合物分子127は、その円錐の頂点側を溝159に入り込みその底面側を上に向けるようにして、絶縁膜123の上面に並んでいる。すなわち、フタロシアニン系化合物分子127は、正に分極した部分が半導体基体121に近くなるように配向している。
このように、溝159は、円錐型分子であるフタロシアニン系化合物分子127が絶縁膜123の上面に並ぶときに、フタロシアニン系化合物分子127の頂点部分が絶縁膜123側を向くように導くために、絶縁膜123の上面に掘られたものである。溝159の断面形状は、円錐形状をなしているフタロシアニン系化合物分子127を、その円錐の頂点部分である正極部分を絶縁膜123に向けて付着するよう導くのに好適な、深いほど幅狭な形状、例えば半円形状又は逆三角形状であることが望ましい。このように、溝159は、その断面形状が重要なのであって、溝159の延伸方向はいかなる方向であってもよい。
図2はHEMT111を上から見た図である。円錐形状のフタロシアニン系化合物分子127が、絶縁膜123上の溝159にその頂点部分を差し込むようにして並び、電流コラプス抑制膜125を形成する様子が模式的に示されている。ソース電極151、ゲート電極153、ドレイン電極155は、絶縁膜123で覆われていて直接には見えないので、点線で示してある。
上述のように、溝159の延伸方向は、図2(a)に示すように各電極を結ぶ方向と垂直であってもよいし、図2(b)に示すように各電極を結ぶ方向と平行であってもよいし、あるいはまた、図2(c)に示すように斜め方向であってもよい。
さらにあるいは、フタロシアニン系化合物分子127の配向を上述のとおりに導くことができるのであれば、図2(d)に示すように、溝159のかわりに、溝159と同様の深いほど幅狭な断面形状をした例えば円形又は楕円形の孔160を複数形成してもよい。
溝159や孔160を形成しないまま、例えば蒸着によりフタロシアニン系化合物127を絶縁膜123の上面に吸着させると、吸着した分子の配向がバラバラになったり、吸着した分子の負に分極した部分が絶縁膜123側を向いたりするために、電流コラプスを良効に抑制できないか、又は、最悪の場合には、逆効果を生じたりする。
次に、以上のように構成された半導体装置の作用、効果について説明する。図3は、オフ(ゲート電極153が負電位で、ドレイン電極155がソース電極151よりも高い電位)状態のHEMT111を説明するための図である。図4は、図3に示すオフ状態からオン状態へ切り替えたHEMT111を説明するための図である。
図3に示すように、ソース電極151に接続されたスイッチ161がBに接続(HEMT111をオフにすべくゲート電極153に負の電圧を印加、例えば、図においてVOFF=5Vを印加)すると、HEMT111(ドレイン電極155とソース電極151との間、及び、ドレイン電極155とゲート電極153との間)にはそれぞれ数100Vもの電圧(VDS及びVDS+VOFF)が印加される。
ゲートに負の電圧を与えるのは、そうしないと、多くの場合、いわゆるノーマリオン特性として知られているように、2DEG層を有しておりドレイン電極155とソース電極151の間に電流が生じてしまうため、HEMT111がオフ状態にならないからである。
続いて、図4に示すように、スイッチ161をBからAに切り替えると、HEMT111はオンして、ドレイン電極155とソース電極151の間には出力電流が流れる。このとき、電流コラプス抑制膜125を備えない従来のHEMTにおいては、電流コラプス現象のために、出力電流が低下する。
ここで、電流コラプス現象とは、オフ状態のときに半導体装置に前述の高電圧が印加されることによって、電子が半導体基体121の結晶内にトラップされ、トラップされた電子によって生じる電界が、電子供給層137と電子走行層135との界面に生じていた2次元電子ガス層のキャリア濃度を減少させる現象と考えられる。
電子がトラップされる場所は、半導体基体121の表面近傍に多く分布していると考えられている。トラップとして作用する電子の準位のうち、これら表面近傍のものを、表面準位という。
本実施の形態に係るHEMT111においては、電流コラプス抑制膜125を構成する、永久双極子を有する分子であるフタロシアニン系化合物分子127が、その正に分極した部分を半導体基体121に近い向きにするように配向している。よって、該正に分極した部分が前述の表面準位に接近した場所に位置するため、フタロシアニン系化合物分子127が該表面準位にトラップされた電子に対して効果的に作用する。その結果、電流コラプス現象が有効に抑制される。
電流コラプス現象を有効に抑制するメカニズムとしては、フタロシアニン系化合物分子127の作用により、いったんトラップされた電子が引き抜かれたり、あるいは、たとえ電子がトラップされたままであったとしても、トラップされた電子によって生じる電界を緩和したりすることが考えられる。
このように、電流コラプス抑制膜125を備えたHEMT111は、電流コラプス現象を良好に抑制する。
絶縁膜123の上に掘られた溝159又は孔160は、上述のとおり、電流コラプス抑制膜125を構成するフタロシアニン系化合物分子127を、その正に分極した部分が半導体基体121に近くなるように配向させるためのものである。よって、該分子の大きさを考慮して、本実施の形態では、溝159又は孔160は、深さ2〜20オングストローム、幅10〜50オングストロームとしてある。しかし、フタロシアニン系化合物分子127を前述のように配向させることができるのであれば、他の深さ及び幅であってもよい。
なお、有機半導体膜をデバイスとして用いる研究が様々に行われているが、本発明に係る半導体装置においては、半導体装置として機能するのはあくまでも半導体基体121であって、電流コラプス抑制膜125はデバイスの主電流が流れるものとして機能するものではない。
(第2の実施の形態)
第2の実施の形態では、同じくHEMTを備える半導体装置の場合を例に本発明を説明する。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。このため、本実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図5は、本実施の形態の半導体装置の構成を示す図である。図5(a)は装置の断面を模式的に示した図であり、図5(b)は装置を上からみた様子を同じく模式的に示した図である。
半導体装置は、HEMT511を備える。第1の実施の形態に係る半導体装置と異なり、絶縁膜123は、電極の上を覆っておらず、半導体基体121の露出部のみを覆っている。電流コラプス抑制膜125は、絶縁膜123の上面にのみ形成される。つまり、電極の上には電流コラプス抑制膜125を設けなくてもよい。
(第3の実施の形態)
HEMTとして機能させる場合、第1及び第2の実施の形態では、絶縁膜123の上面の全面に電流コラプス抑制膜125を設けた。
それに対して本実施の形態に係るHEMT611においては、図6(a)の断面模式図及び図6(b)の上面模式図に示すように、絶縁膜123の上面に部分的にのみ電流コラプス抑制膜125が設けられる。
電流コラプス現象の原因となる、表面準位にトラップされた電子は、半導体基体121の表面付近の部分のうち、ソース電極151とゲート電極153との間に位置する部分に比べて、ゲート電極153とドレイン電極155との間に位置する部分に、多数分布する。
よって、絶縁膜123の上面のうち、トラップされた電子が多数存在する、ゲート電極153とドレイン電極155との間に位置する部分にのみ、電流コラプス抑制膜125を設けた本実施の形態においても、第1及び第2の実施の形態と比較して、電流コラプス抑制の効果はさほど低下しない。
その一方で、本実施の形態には、絶縁膜123の表面を部分的に覆うだけで済むことによる、製造工程の簡略化や、電流コラプス抑制膜125の原料の削減といったメリットが期待される。
なお、図6において、溝159も、ゲート電極153とドレイン電極155との間に位置する部分のみに設けてもよい。また、溝159を、ゲート電極153とドレイン電極155との間のほうに、ゲート電極153とソース電極151との間のほうに比べて、より多く設けてもよい。
(第4の実施の形態)
図7(a)の断面模式図及び図7(b)の上面模式図に示される第4の実施の形態に係るHEMT711は、第2の実施の形態(図5)について、電流コラプス抑制膜125の形成範囲を限定して第3の実施の形態を適用した、変形例である。
本実施の形態のメリットは、第3の実施の形態の場合と同様である。
(第5の実施の形態)
第5の実施の形態として、ショットキーバリアダイオード(SBD)を備える半導体装置の場合を例に本発明を説明する。なお、本実施の形態では、第1の実施の形態と同一の部材については同一の符号を付し、その説明を省略する。このため、本実施の形態では、第1の実施の形態との相違点を中心に説明する。
図8は本実施の形態の半導体装置の構成を示す図であり、断面を模式的に表したものである。
SBD811の電子供給層137の所定の領域上(SBD811の主面上)には、アノード電極851と、カソード電極855とが形成されている。
アノード電極851は、例えば、電子供給層137とショットキー接合を有するように形成されている。本実施の形態では、アノード電極851は、ニッケル(Ni)膜またはプラチナ(Pt)膜と、かかるNi膜またはPt膜の上に形成された金(Au)膜とから構成されている。アノード電極851は、電子供給層137上に、例えば、スパッタリング等によりNi膜(またはPt膜)及びAu膜を形成し、ドライエッチング等によって所定の形状にパターニングすることによって電子供給層137上に形成される。
カソード電極855は、例えば、電子供給層137とオーミック接合するように形成されている。本実施の形態では、カソード電極855は、チタン(Ti)膜と、Ti膜の上に形成された金(Au)膜とから構成されている。カソード電極855は、電子供給層137上に、例えば、スパッタリング等によりTi膜及びAu膜を形成し、ドライエッチング等によって所定の形状にパターニングすることによって電子供給層137上に形成される。
図9に、本実施形態に係るSBD811から、電流コラプス抑制膜125と、絶縁膜123と、を除去したものを、斜め上方から見た様子を模式的に示す。断面図である図8においては、アノード電極851とカソード電極855とが交互に並んでいるが、図9に示すように、装置全体としては、アノード電極851とカソード電極855とが交互に形成されており、アノード電極851とカソード電極855が串状(かぎつめ状)にかみ合った形状をしている。図9の点線991で示す断面が、図8に相当する。
このように構成された半導体装置の作用、効果について、図9を参照して説明する。
はじめ、カソード電極855に接続されたスイッチ961は、B(V:数100V)に接続される。これによりSBD811には数100V(順バイアス時の電圧波高値よりも大きい波高値)の逆バイアス(アノード電極851の電位がカソード電極855の電位よりも低い状態)が印加される。
続いて、スイッチ961をBからAに切り替えると、SBD811には順バイアス電圧(V:数V)が印加され、半導体基体121の内部でアノード電極851からカソード電極855に向かって電流が流れる。このとき、電流コラプス抑制膜125を備えない従来のSBDにおいては、電流コラプス現象のために、出力電流が低下する。
しかし、本実施の形態に係るSBD811においては、電流コラプス抑制膜125を構成する、永久双極子を有する分子であるフタロシアニン系化合物分子127が、その正に分極した部分を半導体基体121に近い向きにするように配向しているので、フタロシアニン系化合物分子127の作用により電流コラプス現象が抑制される。このように形成された電流コラプス抑制膜125を備えたSBD811においては、電流コラプス現象が良好に抑制される。
第1の実施の形態〜第4の実施の形態について説明した場合と同様に、溝159の延伸する方向は任意である。同じく、溝159は、深さ2〜20オングストローム、幅10〜50オングストロームであることが好適であるが、フタロシアニン系化合物分子127を前述のように配向させることができるのであれば、他の深さ及び幅であってもよい。さらにまた、フタロシアニン系化合物分子127を前述のように配向させることができるのであれば、溝159の代わりに円形又は楕円形等の孔160を複数設けてもよい。溝159の断面形状は、深さ方向に幅狭の形状である、例えば半円形状又は逆三角形状であることが望ましい。溝159の代わりに円や楕円の孔160を複数設ける場合も同様である。
第2の実施の形態の場合と同様に、絶縁膜123は半導体基体121の露出部のみを覆っていてもよい。
なお、電流コラプス抑制膜125がその機能を発現するためには、半導体基体121に最も近い部分に、フタロシアニン系化合物分子127の正に分極した部分が、本発明で示するように配置されることが重要である。かかる配置が実現されていれば、上述の実施の形態1〜5において、電流コラプス抑制膜125は、フタロシアニン系化合物分子127の多結晶膜であってもよいし、あるいは、アモルファス膜であってもよい。
(第6の実施の形態)
第6の実施の形態として、半導体装置の製造方法を例に本発明を説明する。
まず、半導体層をエピタキシャル成長させるために、既知の材料であるシリコン、SiC、セラミック等を用いて、土台となる基板131を準備する。
次に、該基板131の上に、緩衝層133として既知の窒化物化合物半導体層をエピタキシャル成長により積層する。
さらに、電子走行層135となる第1半導体層、電子供給層137となる第2半導体層を、順次、エピタキシャル成長により積層することにより、半導体基体121を得る。第1及び第2半導体層は、いずれも窒化物系化合物半導体ではあるが、成分が異なることから、両層はヘテロ界面をなし、該界面近傍には2DEG層が生じる。
以上で半導体基体121の作製が完了する。この後は、得たい装置の具体的な仕様、例えばHEMTやSBDの仕様に合わせて、第2半導体層の上に、フォトリソグラフィー等の既知の手法により、必要な電極を形成する。例えば、HEMTを作成したい場合には、ソース電極151、ゲート電極153、及び、ドレイン電極155、を形成する。SBDを作成したい場合には、アノード電極851と、カソード電極855と、を形成する。電極は、必要に応じて、半導体基体121とショットキー接合するようにしたり、半導体基体121とオーミック接合したりするようにする。
第2半導体層の露出面(電極を含んでもよい。)を覆いつくすように、上面に絶縁膜123を形成する。
既知の任意の手法により、絶縁膜123に、深さ2〜20オングストローム、幅10〜50オングストローム、断面形状が半円状又は逆三角形状の溝159又は孔160を所定の領域に掘る。
溝159又は孔160の掘られた絶縁膜123上に、フタロシアニン系化合物127から構成される単層膜を、真空蒸着法又は溶液からの蒸発法により成膜する。
このように成膜すると、フタロシアニン系化合物127の有する電気双極子が電流コラプス現象の抑制に有効な向きになるように、フタロシアニン系化合物分子127が配向制御される結果となる。よって、絶縁膜123上のフタロシアニン系化合物127の膜は、電流コラプス現象を良好に抑制する機能を有する電流コラプス抑制膜125となる。
なお、絶縁膜123に溝159も孔160も掘らずにフタロシアニン系化合物127を蒸着した場合などには、フタロシアニン系化合物分子127は前述の場合と逆向きになった状態で単層膜をなすことがある。この場合には、電気双極子の向きが前述の場合と逆になり、電流コラプス現象を抑制する効果が小さくなるか、又は、最悪の場合は、逆効果が生じる。
図10に、フタロシアニン系化合物分子127を絶縁膜123上に吸着しない場合、絶縁膜123に溝159も孔160も設けないままその上に50nmの厚さのフタロシアニン系化合物分子127から構成される膜を設けたため該分子の配向が制御されていない場合、及び、絶縁膜123の上面に形成した溝159又は孔160の上に50nmの厚さのフタロシアニン系化合物分子127を配向制御して形成した電流コラプス抑制膜125を絶縁膜123上に設けた場合、の、逆電圧印加後のオン抵抗を測定した結果を示す。電流コラプス抑制膜125が、電流コラプス現象を抑制していることが分かる。
なお、図面はあくまでも説明のための模式図であって、実物の大きさを再現したものではない。例えば、電流コラプス抑制膜125を構成するフタロシアニン系化合物分子127は、理解を容易にするために誇張して描かれたものであって、その形や、その数や、絶縁膜123上に掘られた溝159又は孔160との大きさの比率等は、実際の装置とは異なる。
本発明は上記実施形態に限定されず、種々の変形が可能である。電流コラプス抑制膜125を構成するに際しては、円錐形状のフタロシアニン系化合物分子127を、その円錐の頂点を半導体基体121に向けるように配置することが重要なのであるから、上記実施形態の構成要素を適宜組み合わせてもよい。例えば、HEMTの場合にも、電極ごと覆った絶縁膜123の上に、全面的に溝159又は孔160を設けてもよいし、SBDの場合にも、電極を残して電子供給層137の露出部だけを覆った絶縁膜123の上に溝159又は孔160を設けてもよい。
さらに、HEMTの場合、上述のとおり、問題となる電子はゲート電極153の付近に集中的にトラップされる傾向があるから、ゲート電極153とドレイン電極155の間のうち、ゲート電極153に近い部分にのみ溝159又は孔160を設けてその部分だけ電流コラプス抑制膜125を設けても十分な効果がある。SBDの場合も同様にアノード電極851に近い部分にのみ溝159又は孔160を設けてその部分だけ電流コラプス抑制膜125を設けても十分な効果がある。さらにまた、HEMTの場合ならゲート電極153に近い部分に、SBDの場合ならアノード電極851に近い部分に、溝159又は孔160の間隔を狭めてより多くの溝159又は孔160を設け、該溝159又は該孔160の内側に電流コラプス抑制膜125を設けてもよい。あるいはまた、HEMTの場合ならゲート電極153に近い部分において、SBDの場合ならアノード電極851に近い部分において、電流コラプス抑制膜125を厚く形成しても十分な効果がある。なお、電流コラプス抑制膜125は、フタロシアニン系化合物分子127から構成される層が複数積層された状態のものであってもよい。
本発明は、表面準位に電子がトラップされる半導体装置全てに適用することができる。本発明は、上述のHEMTやSBDの他に、例えば、MESFET等に適用することもできる。また、本発明は、窒化物系化合物半導体以外のGaAs等の化合物半導体層を有する半導体装置にも適用することができる。
さらにまた、少なくとも最下層のフタロシアニン系化合物分子127が適切な方向に配置されていれば、電流コラプス抑制効果は生じ得る。よって、電流コラプス抑制膜125は、絶縁膜123の上に数nm〜数μmの厚みのフタロシアニン系化合物分子127の薄膜、多層膜、多結晶、及び、アモルファスといった態様のものであってもよい場合もある。
本発明の第1の実施の形態に係る、HEMTとして機能する半導体装置の構成を示す断面図と、フタロシアニン系化合物の分子構造を示す図である。 絶縁膜上の溝や孔にフタロシアニン系化合物が吸着されている様子を上からみた図である。 HEMTのオフ状態を示す断面図である。 HEMTのオフ状態からオン状態へ切り替えた状態を示す断面図である。 本発明の第2の実施の形態に係る、HEMTとして機能する半導体装置の構成を示す断面図及び上面図である。 本発明の第3の実施の形態に係る、HEMTとして機能する半導体装置の構成を示す断面図及び上面図である。 本発明の第4の実施の形態に係る、HEMTとして機能する半導体装置の構成を示す断面図及び上面図である。 本発明の第5の実施の形態に係る、SBDとして機能する半導体装置の構成を示す断面図である。 本発明の第5の実施の形態に係るSBDの構成を斜め上方からみた様子を示す図であって、かつ、該SBDに逆バイアスが印加された状態を示す図である。 電流コラプス抑制膜を設けた効果を示す実験結果である。
符号の説明
111 第1の実施の形態におけるHEMT
121 半導体基体
123 絶縁膜
125 電流コラプス抑制膜
127 フタロシアニン系化合物分子
131 基板
133 緩衝層
135 電子走行層
137 電子供給層
151 ソース電極
153 ゲート電極
155 ドレイン電極
159 溝
160 孔
161 スイッチ
511 第2の実施の形態に係るHEMT
611 第3の実施の形態に係るHEMT
711 第4の実施の形態に係るHEMT
811 第5の実施の形態に係るSBD
851 アノード電極
855 カソード電極
961 スイッチ

Claims (11)

  1. 基板と、
    前記基板の一方の主面に形成された化合物半導体層と、
    前記化合物半導体層の上に形成されたドレイン電極と、
    前記化合物半導体層の上に形成されたソース電極と、
    前記化合物半導体層の上に前記ドレイン電極と前記ソース電極との間に形成されたゲート電極と、
    前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記ドレイン電極と前記ゲート電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜の上に前記電極と離間して形成された、永久双極子を有する分子から構成される所定の膜と、
    を備え、
    前記絶縁膜には上面に溝又は孔が形成されており、
    前記永久双極子を有する分子は、
    構成元素として正に帯電した所定の原子を含み、該所定の原子を前記溝又は前記孔に挿入するように配置し、該所定の原子を前記化合物半導体層側に向けるように並んでいる、
    ことを特徴とする半導体装置。
  2. 基板と、
    前記基板の一方の主面に形成された化合物半導体層と、
    前記化合物半導体層の上に形成されたアノード電極と、
    前記化合物半導体層の上に形成されたカソード電極と、
    前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記アノード電極と前記カソード電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように形成された絶縁膜と、
    前記絶縁膜の上に前記電極と離間して形成された、永久双極子を有する分子から構成される所定の膜と、
    を備え、
    前記絶縁膜には上面に溝又は孔が形成されており、
    前記永久双極子を有する分子は、
    構成元素として正に帯電した所定の原子を含み、該所定の原子を前記溝又は前記孔に挿入するように配置し、該所定の原子を前記化合物半導体層側に向けるように並んでいる、
    ことを特徴とする半導体装置。
  3. 前記化合物半導体層は、
    窒化物系化合物半導体から構成される、
    ことを特徴とする請求項1又は2に記載の半導体装置。
  4. 前記化合物半導体層は、
    第1の化合物半導体層と第2の化合物半導体層とから構成され、前記第1の化合物半導体層と前記第2の化合物半導体層との界面近傍に2次元電子ガス層を有する、
    ことを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の半導体装置。
  5. 前記所定の膜は、
    前記永久双極子を有する分子の単分子層から構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の半導体装置。
  6. 前記所定の膜は、
    前記永久双極子を有する分子の多結晶又はアモルファスから構成される、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の半導体装置。
  7. 前記永久双極子を有する分子は、
    フタロシアニン系化合物分子である、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の半導体装置。
  8. 前記所定の原子は、
    金属原子である、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の半導体装置。
  9. 前記所定の原子は、
    チタン又はバナジウムである、
    ことを特徴とする請求項1乃至の何れか1項に記載の半導体装置。
  10. 基板の上に化合物半導体層を形成する化合物半導体層形成工程と、
    前記化合物半導体層の上に、ドレイン電極とソース電極とを形成し、前記ドレイン電極と前記ソース電極との間にさらにゲート電極を形成する電極形成工程と、
    前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記ドレイン電極と前記ゲート電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜の上に溝又は孔を形成する段差形成工程と、
    前記段差形成工程により前記絶縁膜の上に形成された前記溝又は前記孔の内側に、永久双極子を有するとともに構成元素として正に帯電した所定の原子を含む分子を、該所定の原子が前記化合物半導体層側に向くように並ばせつつ配置する配置工程と、
    を備える半導体装置の製造方法。
  11. 基板の上に化合物半導体層を形成する化合物半導体層形成工程と、
    前記化合物半導体層の上に、アノード電極とカソード電極とを形成する電極形成工程と、
    前記化合物半導体層の上の該化合物半導体層が露出している領域のうち前記アノード電極と前記カソード電極との間の領域の少なくとも一部を覆うように絶縁膜を形成する絶縁膜形成工程と、
    前記絶縁膜の上に溝又は孔を形成する段差形成工程と、
    前記段差形成工程により前記絶縁膜の上に形成された前記溝又は前記孔の内側に、永久双極子を有するとともに構成元素として正に帯電した所定の原子を含む分子を、該所定の原子が前記化合物半導体層側に向くように並ばせつつ配置する配置工程と、
    を備える半導体装置の製造方法。
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