JP5259327B2 - 燃料電池用改質器及びこれに使用するバッフルプレートの製造方法 - Google Patents
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Description
この燃料電池用改質器には、例えば、特許文献1、2のように、水素を生成させる触媒等を収納する円筒型のケーシングを使用した改質器と、特許文献3、4のように、水素を生成させる触媒や水蒸気を発生させるバッフルプレート等を収納した平板型のケーシングを複数並べて配置した改質器がある。なお、本願発明は、後者に関するものであるため、以下、平板型のケーシングを使用した燃料電池用改質器について説明する。
このように構成することで、燃料電池用改質器50は、原料ガスを水と触媒下で反応させ、原料ガスを改質して、水素リッチな変成処理ガスを生成できる。なお、変成処理ガスの生成の詳細内容については、前記した特許文献3、4に開示されているため、ここでは省略する。
また、仕切り板70に取付ける前の各邪魔板79、80は、一つ一つがばらばらであるため、ケーシング58を組立てる際には、各邪魔板79、80の取付け位置を、例えば、治具を使用したり、また目分量で行う必要があり、作業性が悪くなると共に、形成された流路77の内幅の寸法精度も悪かった。
前記バッフルプレートは、底板部と、隙間を有して該底板部に立設されて前記ジグザグ状の流路を形成する竪板部とを有し、しかも、該竪板部は、前記底板部を形成する矩形の金属板の両側端部から交互に、かつ先側が途中位置で同一方向に屈曲する複数の切込みによって形成される長方形領域を、その基部又はその近傍で直角に折り曲げて形成される。
矩形の金属板の両側端部から交互に、その先部が途中位置で同一方向に屈曲する複数の切込みによって長方形領域を形成し、該長方形領域を、その基部又はその近傍で直角に折り曲げて、前記底板部に前記竪板部を立設する。
また、竪板部は、底板部を形成する金属板の両側端部から交互に形成され、先部が途中位置で同一方向に屈曲する複数の切込みによって形成される長方形領域を、直角に折り曲げて形成されるので、底板部に対する竪板部の形成位置を固定できる。これにより、従来のように、竪板部の取付け位置を、例えば、治具を使用したり、また目分量で行う必要がないため、作業性が良好になると共に、形成された流路の内幅の寸法精度も高められ、良好な品質の燃料電池用改質器を製造できる。
ここで、図1(A)〜(C)はそれぞれ本発明の一実施の形態に係る燃料電池用改質器のケーシングの正面図、部分側断面図、背面図、図2(A)〜(C)はそれぞれ同ケーシング内に配置されたバッフルプレートの平面図、正面図、側面図、図3は同バッフルプレートを製造するための金属板の正面図である。
第1、第2の扁平皿形容器11、12は、それぞれ容器底部が広面となって上部に開口部13、14を有するものであり、開口側周縁には、鍔部15、16が設けられている。第1、第2の扁平皿形容器11、12に設けられた鍔部15、16は、それぞれ扁平皿形容器11、12の広面(底面)と平行となるように形成されている。
このように、仕切り板17を中間に挟んで第1、第2の扁平皿形容器11、12を向かい合わせて配置することで、第1の扁平皿形容器11と仕切り板17で囲まれる第1の空間部27と、第2の扁平皿形容器12と仕切り板17で囲まれる第2の空間部28とが形成される。
上記した第1の空間部27の上部と下部を除く部分には、図2(A)〜(C)に示すジグザグ状の流路29を形成するためのバッフルプレート30が配置されている。
バッフルプレート30は、図3に示す正面視して矩形の一枚の金属板31を、プレス加工(打抜き形成)やレーザー加工(切断)して製造されるものである(図3において、打抜きの外形線を二点鎖線で示す)。この金属板31は、例えば、ステンレス製であり、ケーシング10の大きさに応じて、その一辺が、例えば、100〜300mm程度、厚みが、例えば、0.1〜0.5mm程度のものである。なお、金属板31は、長方形状となっているが、正方形状でもよい。
この竪板部33〜36は、底板部32を形成する金属板31に形成される長方形領域37〜40を、底板部32に対し、その基部(又はその近傍)で直角(例えば、直角を基準として−5度〜+5度の範囲内で傾いてもよい)に折り曲げて形成されている(折り曲げ位置を、図3に破線で示す)。
このようにして構成された竪板部33の左片側(切込み41の基部側:一側)、及び竪板部34〜36の右片側(切込み42の基部側:他側)は、それぞれ底板部32の端位置から突出しており、しかも装着される第1の扁平皿形容器11の内側壁の断面形状に合わせて、角部が丸く形成されている。
このように構成することで、水蒸気を発生させるに際しては、接続用配管22から高温の排気ガスを、第1の空間部27へ流し込み、バッフルプレート30のジグザグ状の流路29を通過させた後、接続用配管23から排出する。このとき回収された熱は、仕切り板17を介して、接続用配管25から第2の空間部28へ供給した純水の加熱に利用され、発生した水蒸気を接続用配管24から排出する。
得られた水蒸気を、触媒が充填された複数のケーシングへ供給することで、原料ガスから燃料電池に使用する水素を生成できる。
まず、第1、第2の扁平皿形容器11、12、仕切り板17、接続用配管22〜25、及びバッフルプレート30を準備する。なお、このバッフルプレート30は、例えば、プレス加工により、一枚の金属板31に、同一ピッチで金属板31の両側端から交互に形成される複数の切込み41、42を入れることによって長方形領域37〜40を形成し、この長方形領域37〜40を、その基部で直角に折り曲げて、底板部32に各竪板部33〜36を立設することで形成される。
このバッフルプレート30の底板部32の裏面を、仕切り板17の表面に、溶接により取付ける。また、各接続用配管22〜25を、第1、第2の扁平皿形容器11、12の上部及び下部に、溶接によりそれぞれ接続する。
なお、バッフルプレート30の底板部32の裏面は、第1の扁平皿形容器11の広面に、例えば、溶接により取付けることもできる。
このように当接させた各扁平皿形容器11、12の鍔部15、16と仕切り板17の周縁部26とを、例えば、溶接により溶着して、ケーシング10を製造する。
以上の方法で製造したケーシング10と、触媒が充填された複数のケーシングとを、隣り合わせて配置し、その側壁の当接面で当接させて一体とした後、各ケーシング間を連結用配管により接続することで、燃料電池用改質器として使用する。
また、前記実施の形態においては、第1、第2の扁平皿形容器及び仕切り板に補強用リブを形成しなかったが、勿論形成してもよい。
Claims (3)
- それぞれ正面視して長方形状の第1、第2の扁平皿形容器の周縁に設けられた鍔部を仕切り板を介して重ね合わせ、該仕切り板の少なくとも片側に、ジグザグ状の流路を形成するためのバッフルプレートが配置されたケーシングを有する燃料電池用改質器において、
前記バッフルプレートは、底板部と、隙間を有して該底板部に立設されて前記ジグザグ状の流路を形成する竪板部とを有し、しかも、該竪板部は、前記底板部を形成する矩形の金属板の両側端部から交互に、かつ先側が途中位置で同一方向に屈曲する複数の切込みによって形成される長方形領域を、その基部又はその近傍で直角に折り曲げて形成されることを特徴とする燃料電池用改質器。 - 請求項1記載の燃料電池用改質器において、前記竪板部の片側は、装着される前記第1又は第2の扁平皿形容器の内側壁の断面形状に合わせて形成されていることを特徴とする燃料電池用改質器。
- それぞれ正面視して長方形状で、その周縁には鍔部を有する第1、第2の扁平皿形容器と、前記鍔部を向かい合わせて配置された前記第1、第2の扁平皿形容器の中間に配置される仕切り板とを有する燃料電池用改質器に使用し、前記仕切り板と前記第1、第2の扁平皿形容器で形成された第1、第2の空間部のいずれか一方又は双方に配置されて、底板部と、隙間を有して該底板部に立設されてジグザグ状の流路を形成する竪板部とを備えるバッフルプレートの製造方法であって、
矩形の金属板の両側端部から交互に、その先部が途中位置で同一方向に屈曲する複数の切込みによって長方形領域を形成し、該長方形領域を、その基部又はその近傍で直角に折り曲げて、前記底板部に前記竪板部を立設することを特徴とする燃料電池用改質器に使用するバッフルプレートの製造方法。
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