JP2020006335A - 反応装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】反応装置の流路に設置される触媒体等の充填部材の挿入や抜去を容易にする治具を提供する。【解決手段】一方向に延伸する反応装置1の流路(第1流路11、第2流路21)に充填部材(触媒体50、伝熱促進体55)を挿入する或いは流路から充填部材を抜去するための治具60であって、流路よりも長い長さを有し、互いに平行に延伸する一対の帯部61、61と、一対の帯部61、61がその間に充填部材を挟持する長さを有し、一対の帯部61、61の延伸方向に配列すると共に一対の帯部61、61を連結する複数の連結部62とを備える。【選択図】図5

Description

本開示は、反応装置の流路に設置される触媒体等の充填部材の挿入や抜去を行うための治具に関する。
熱交換型の反応装置は、熱媒体によって反応原料を含んだ反応流体を加熱又は冷却することで、反応流体の反応を進行(促進)させている。このような反応装置は、例えば、反応流体を流通させる反応流路と、熱媒体を流通させる熱媒流路とを有する熱交換部を備えている。反応流路内には、反応を促進させるべく触媒体を設けることがある。触媒体を設ける方法として、粉体、ペレットの充填、壁面担持など反応流路内に直接設ける方法や、触媒を担持させた構造体を反応流路内に挿入させる方法がある。
反応場の体積を一定に保った上で反応流路の断面積(流路断面)を小さくすると、単位体積当たりの反応流体と触媒の接触面積(比表面積)が向上する。そのため、伝熱効率を高め、反応速度や収率を向上させることができる。特許文献1は、流路断面を小さくさせつつも、流路内の触媒体の交換作業を簡略化することを企図した反応装置が開示されている。
特開2007−237044号公報
反応流路に触媒体が設置される反応装置では、長時間の稼働によって触媒体が反応流路の内面に固着しやすくなる。特に触媒反応が高温で進行する場合や発熱を伴う場合は、反応流路の材質や触媒の相互拡散により、触媒体の固着が促進されてしまう。触媒体が反応流路に固着すると、触媒体の抜去が困難になる。特に、コンパクトリアクタやマイクロリアクタと呼ばれる反応装置では、反応流路の断面積が数〜数十mm程度であるため、触媒体の寸法に対する反応流路の内面の接触面積が比較的大きい。従って、このような反応装置では固着した触媒体の抜去が一層困難になる。また、このような装置では反応流路の数が数百から数千に達するため、反応流路への触媒体の挿入も円滑に行う必要もある。
そこで本開示は、反応装置の流路に設置される触媒体等の充填部材の挿入や抜去を容易する治具の提供を目的とする。
本開示の一態様は、一方向に延伸する反応装置の流路に充填部材を挿入する、或いは前記流路から前記充填部材を抜去するための治具である。一態様に係る治具は、前記流路よりも長い長さを有し、互いに平行に延伸する一対の帯部と、前記一対の帯部がその間に前記充填部材を挟持する長さを有し、前記一対の帯部の延伸方向に配列されると共に前記一対の帯部を連結する複数の連結部とを備えることを要旨とする。
各前記帯部は、前記延伸方向における一端として設けられる先端部と、前記延伸方向における他端として設けられる基端部とを含んでもよい。前記先端部は相手の帯部に近づくように傾斜してもよい。前記複数の連結部は、前記先端部側に位置し、前記一対の帯部の前記延伸方向において前記充填部材よりも長い間隔を置いて設けられる複数の第1連結部と、前記複数の第1連結部よりも前記基端部側に位置する少なくとも1つの第2連結部とを含んでもよい。各前記第1連結部は、各帯部の幅方向における中央に接続してもよい。各前記第2連結部は、各帯部の幅方向において中央からずれた位置に接続してもよい。前記少なくとも1つの第2連結部のうちの少なくとも1つは、前記一対の帯部において前記流路から露出する部分に位置してもよい。前記一対の帯部と前記複数の第1連結部は、前記一対の帯部が延伸する平面と直交する方向に開口する枠を形成してもよい。前記枠の開口面積は、前記枠に面する前記充填部材の断面積よりも大きくてもよい。前記流路は反応流体を流通させる反応流路であってもよく、前記充填部材は触媒体でもよい。
本開示によれば、反応装置の流路に設置される触媒体等の充填部材の挿入や抜去を容易する治具を提供することができる。
本実施形態に係る反応装置を示す側面図である。 図1におけるA−A線断面図である。 図1におけるB−B線断面図である。 本実施形態に係る熱交換部の一部を示す立体断面図である。 本実施形態に係る触媒体の一例を示す斜視図である。 本実施形態に係る伝熱促進体の一例を示す斜視図である。 本実施形態に係る治具を説明するための図であり、(a)は治具の平面図、(b)は治具の側面図である。 図8は、流路への治具の挿入及びその後の状態を示す図である。 図9は、本実施形態に係る連結部の例を複数示す図である。
以下、本開示の実施形態について図面を参照して説明する。なお、各図において共通する部分には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1は、本実施形態に係る反応装置(触媒反応器)1を示す側面図である。図2は、図1におけるA−A線断面図である。図3は、図1におけるB−B線断面図である。図4は、本実施形態に係る熱交換部2の一部を示す立体断面図である。
反応装置1は、反応原料を含む反応流体と熱媒体の間の熱交換により反応流体を加熱又は冷却することで、反応流体の反応を進行(促進)させるものである。反応装置1は熱交換部2を備える。熱交換部2は、第1熱伝導体10と、第2熱伝導体20と、蓋板30とを備える。第1熱伝導体10、第2熱伝導体20及び蓋板30は、耐熱性を有する熱伝導性素材で形成された平板状部材であり、反応流体Rの流通時に発生する高い内圧に耐えられる十分な厚みを有する。
第1熱伝導体10は、反応流体を流通させる流路(以下、第1流路と称する)11を有する。一方、第2熱伝導体20は、熱媒体を流通させる流路(以下、第2流路と称する)21を有する。第1熱伝導体10と第2熱伝導体20は交互に積層され、その最上部に蓋板30が設置される。
上述の積層により、第1流路11と第2流路21は、第1隔壁13又は第2隔壁23を介して互いに隣り合う(図4参照)。換言すれば、第1流路11と第2流路21は、第1熱伝導体10と第2熱伝導体20の積層方向に非接触な状態で隣り合う。
熱交換部2は、反応流体と熱媒体が互いに反対方向に流れる対向流型の構造を有する。第1流路11には、充填部材としての触媒体50(図5参照)が着脱可能に設置される。同様に、第2流路21には、充填部材としての伝熱促進体55(図6参照)が着脱可能に設置される。また、これらの設置及び取外しには治具60が用いられる。なお、伝熱促進体55は反応装置1の仕様に応じて設置しなくてもよい。
熱交換部2は、第1熱伝導体10と第2熱伝導体20の少なくとも一組で構成される。また、熱交換の性能を向上させるために、各熱伝導体の数を増やしてもよい。各熱伝導体に形成される流路の数は、熱交換部2の設計条件や伝熱効率などを考慮して設定される。さらに、熱交換部2からの放熱による熱損失を抑えるため、ハウジング又は断熱材が熱交換部2の周囲を覆ってもよい。
積層体である熱交換部2の両端は、固定部材32、33によって保持される。固定部材32には、反応流体導入部34が取り付けられている。反応流体導入部34は、凹状に湾曲した蓋体であり、熱交換部2との間に空間S1を形成する。空間S1には、複数の第1流路11の第1導入口12が開口している(図2参照)。換言すれば、第1導入口12は、反応流体導入部34に面した熱交換部2の側面(端面)2aに開口している。反応流体導入部34は、反応流体Rを導入するための第1導入管36を有する。反応流体Rは、第1導入管36を介して各第1流路11に流入する。
反応流体導入部34は、固定部材32に着脱可能又は開閉可能に設置される。この着脱等により、例えば、作業者が第1流路11に対する触媒体50の挿入や抜き出しを行うことができる。
生成物排出部41は、1つの開放面を有する箱状部材である。生成物排出部41は、当該開放面が第1熱伝導体10の第1排出口18に合うように、熱交換部2に設置される。また、生成物排出部41は第1排出管42を有する。第1排出管42は、反応流体R由来の生成物を含む反応ガスPを排出する。
固定部材33には、熱媒体導入部35が取り付けられている。熱媒体導入部35は、反応流体導入部34と同様に、凹状に湾曲した蓋体であり、熱交換部2との間に空間S2を形成する。空間S2には複数の第2流路21の第2導入口22が開口している。換言すれば、第2導入口22は、熱媒体導入部35に面した熱交換部2の側面(端面)2bに開口している。熱媒体導入部35は、熱媒体Mを導入する第2導入管37を有する。熱媒体Mは、第2導入管37を介して各第2流路21に流入する。
熱媒体導入部35は、固定部材33に着脱可能又は開閉可能に設置される。この着脱等により、例えば、作業者が第2流路21に対する伝熱促進体55の挿入や抜き出しを行うことができる。
熱媒体排出部43は、生成物排出部41と同様に、1つの開放面を有する箱状部材である。熱媒体排出部43は、当該開放面が第2熱伝導体20の第2排出口28に合うように、熱交換部2に設置される。また、熱媒体排出部43は第2排出管44を有する。第2排出管44は、熱交換部2を流通した熱媒体Mを排出する。
図2に示すように、第1熱伝導体10は、反応領域を含む複数の第1流路11を有する。第1流路11は、その中間部分を主な反応領域とする。第1流路11は、後述の第2熱伝導体20内の第2流路21を流通する熱媒体の熱を受容して反応流体Rを反応させ、反応流体R由来の生成物を含む反応ガスPを生成する。
第1流路11は、第1熱伝導体10の一方の面(本実施形態では上面)に形成された溝である。この溝は、幅w1及び高さh1の矩形の断面(図4参照)を有し、長さd1の長さ(図2参照)で一方向に延伸する。第1流路11は、固定部材32側に位置する第1導入口12から、固定部材33に向けて直線状に延伸している。図2に示すように、複数の第1流路11は並列に配列する。
第1熱伝導体10は、第1隔壁13と、2つの第1側壁14と、複数の第1中間壁15と、第1端壁16とを含む。第1側壁14、第1中間壁15および第1端壁16は、第1隔壁13の一方の面に設けられる。第1隔壁13は矩形の壁部であり、第1熱伝導体10の全体的な形状を規定する。第1側壁14は、第1流路11の延伸方向の両側に設けられる壁部である。複数の第1中間壁15は、2つの第1側壁14の間に位置し、各第1側壁14と並列に設けられる壁部である。
第1端壁16は、第1流路11を挟んで第1導入口12と反対側に設けられ、第1流路11の配列方向に延伸する壁部である。第1端壁16は、空間S2への反応ガスPの流入を阻止する。
第1熱伝導体10は、第1端壁16に沿って延伸する第1連絡流路17を有する。第1連絡流路17は、全ての第1流路11に連通するとともに、第1排出口18に連通する。第1流路11と同じく、第1連絡流路17も反応流体Rや反応ガスPを流通させる流路であり、両者に実質的な差異は無い。
図3に示すように、第2熱伝導体20は、複数の第2流路21を有する。第2流路21は、熱媒体Mの熱を第1熱伝導体10に供給する。
第2流路21は、第2熱伝導体20の一方の面(本実施形態では上面)に形成された溝である。この溝は、幅w1及び高さh1の矩形の断面(図4参照)を有し、長さd1の長さ(図3参照)で一方向に延伸する。第2流路21は、固定部材33側に位置する第2導入口22から、固定部材32に向けて直線状に延伸している。図3に示すように、複数の第2流路21は並列に配列する。なお、第1流路11及び第2流路21の幅、高さ及び長さは異なっていてもよい。
第2熱伝導体20は、第2隔壁23と、2つの第2側壁24と、複数の第2中間壁25と、第2端壁26とを含む。第2側壁24、複数の第2中間壁25および第2端壁26は、第2隔壁23の一方の面に設けられる。即ち、これらは、第1隔壁13に対して第1側壁14等が設けられる面と同様の面に設けられる。第2隔壁23は、矩形の壁部であり、第2熱伝導体20の全体的な形状を規定する。第2側壁24は、第2流路21の延伸方向の両側に設けられる壁部である。複数の第2中間壁25は、2つの第2側壁24の間に位置し、各第2側壁24と並列に設けられる壁部である。
第2端壁26は、第2流路21を挟んで第2導入口22と反対側に設けられ、第2流路21の配列方向に延伸する壁部である。第2端壁26は、空間S1への熱媒体Mの流入を阻止する。
第2熱伝導体20は、第2端壁26に沿って延伸する第2連絡流路27を有する。第2連絡流路27は、全ての第2流路21に連通するとともに、第2排出口28に連通する。
熱交換部2は、液−液型熱交換器、気−気型熱交換器及び気−液型熱交換器のいずれとしても使用可能である。反応流体及び熱媒体は、気体及び液体のいずれであってもよい。また、本実施形態の反応装置1は、吸熱反応や発熱反応など様々な熱的反応による化学合成を可能とする。そのような熱的反応による合成として、例えば、式(1)で示すメタンの水蒸気改質反応、式(2)で示すメタンのドライリフォーミング反応のような吸熱反応、式(3)で示すシフト反応、式(4)で示すメタネーション反応、式(5)で示すフィッシャー−トロプシュ(Fischer tropsch)合成反応等の発熱反応による合成がある。なお、これらの反応における反応流体は気体である。
CH + HO → 3H + CO ・・・(1)
CH + CO → 2H + 2CO ・・・(2)
CO + HO → CO + H ・・・(3)
CO + 3H → CH + HO ・・・(4)
(2n+1)H + nCO → C2n+2 + nHO ・・・(5)
熱媒体は、反応装置1の構成素材を腐食させない物質が望ましい。熱媒体として加熱ガスを用いる場合は、燃焼ガス、加熱空気等の気体状物質が使用できる。熱媒体は、例えば、水、油等の液状物質でもよい。
図5は、本実施形態に係る触媒体50の一例を示す斜視図である。触媒体50は第1流路11に設置され、反応流体における反応を促進させる。図5に示すように、触媒体50は、全体形状を規定する基材51と、基材51の表面に形成された(担持された)触媒層52とを有する。基材51は、第1流路11に納まるように、高さh2、幅w2及び奥行きd2の箱体状の外形を有する。また、基材51は、反応流体との大きな接触面積を確保した形状を有する。従って基材51は、例えば図5に示すように、箱体状の外形を形成する波板によって構成される。なお、基材51は波板に限られず、反応流路に沿って形成された多数の貫通路をもつ多孔質体などの構造体でもよい。
触媒層52は、化学反応の進行促進に有効な活性金属を主成分として含む。活性金属としては、例えば、Ni(ニッケル)、Co(コバルト)、Fe(鉄)、Pt(白金)、Ru(ルテニウム)、Rh(ロジウム)、Pd(パラジウム)等が挙げられ、1種、又は、反応促進に有効である限り、複数種を組み合わせて使用してもよい。
基材51は、耐熱性を有し、触媒の担持が可能な材料によって形成される。このような材料としては、Fe(鉄)、Cr(クロム)、Al(アルミニウム)、Y(イットリウム)、Co(コバルト)、Ni(ニッケル)、Mg(マグネシウム)、Ti(チタン)、Mo(モリブデン)、W(タングステン)、Nb(ニオブ)、Ta(タンタル)等の金属の1種又は複数種を主成分とする耐熱合金がある。例えば、Fecralloy(登録商標)等の耐熱合金製の薄板状構造材を成形加工して触媒体50を構成してもよい。
図6は、本実施形態に係る伝熱促進体55の一例を示す斜視図である。伝熱促進体55は、第2流路21に設置され、熱媒体と第2熱伝導体20との間の伝熱を促進させる。図6に示すように、伝熱促進体55は、第2流路21に納まるように、触媒体50と同一の寸法の外形を有する。即ち、伝熱促進体55は、高さh2、幅w2及び奥行きd2の箱体状の外形を有する。また、伝熱促進体55は、熱媒体と第2熱伝導体20との間の接触面積を増加させる形状を有する。従って伝熱促進体55は、例えば図6に示すように、箱体状の外形を形成する波板によって構成される。なお、触媒体50の基材51と同様に、伝熱促進体55は波板に限られず、熱媒流路に沿って形成された多数の貫通路をもつ多孔質体などの構造体でもよい。伝熱促進体55は、アルミニウム、銅、ステンレス鋼、鉄系メッキ鋼等の熱伝導性素材によって形成される。
続いて治具60について説明する。
図7は本実施形態に係る治具60を説明するための図であり、(a)は治具60の平面図、(b)は治具60の側面図である。図8は、流路への治具60の挿入及びその後の状態を示す図である。治具60は反応装置1の流路に充填部材を挿入する、或いは当該流路から当該充填部材を抜去するための道具である。流路とは上述の第1流路11又は第2流路21を指す。また、充填部材とは上述の触媒体50又は伝熱促進体55を指す。
以下、治具60が触媒体50の挿入、抜去向けに設計される例を挙げて説明する。つまり、この例の治具60は、複数の触媒体50を挟持(保持)する(図8参照)。ただし、挟持される充填部材が伝熱促進体55である場合は、以下の説明において、触媒体50に関するものを伝熱促進体55に関するものに読み替えればよい。例えば、触媒体50を伝熱促進体55に読み替え、第1流路11を第2流路21に読み替えればよい。
図7に示すように、治具60は、互いに平行に延伸する一対の帯部61、61と、一対の帯部61、61の延伸方向に配列されると共に一対の帯部61、61を連結する複数の連結部62とを備える。帯部61、61は、長尺で、幅が狭く、且つ、厚みの薄い平板状部材である。帯部61、61は、靱性、耐熱性及び耐腐食性に優れた材料によって形成されている。このような材料は、例えば、ニッケル基合金などの超合金である。
図2及び図4に示すように、第1流路11は、長さd1、幅w1、高さh1の細長い角柱状空間である。図8に示すように、治具60は複数の触媒体50と共に、この第1流路11内に設置される。従って、治具60は、幅w1よりも小さい外幅w3と、高さh1よりも低い高さh3を有する。ただし、治具60は、長さd1よりも長い長さLを有する。長さLは例えば1mに設定される。長さd1に対する長さLの余剰長は任意である。例えば、挿入時及び抜去時の作業性を考慮して、数mmから数十mmの範囲内に設定される。
帯部61、61は一方向に延伸する。この方向は第1流路11の延伸方向に相当する。帯部61、61は、第1流路11(長さd1)よりも長い長さを有する(図8参照)。帯部61、61は、治具60の高さh3を規定する幅を有する。即ち、帯部61、61の幅は、治具60の高さh3に等しい。また、帯部61、61は、第1流路11の幅w1と触媒体50の幅w2の差の半分未満に設定された厚さを有する。
連結部62は、一対の帯部61、61の延伸方向に対して交差する方向に延伸する棒状部材である。連結部62は、反応流体の流れとの干渉を抑制するため、治具60の断面の寸法は、高さh3よりも十分に小さな値に設定されている。また、連結部62は、一対の帯部61、61がその間に触媒体50を挟持する長さを有する。この長さは、治具60の内幅w4(即ち、一対の帯部61、61の互いの対向面間の距離)に等しい。各連結部62が同一の長さをもつので、治具60は、梯子のような外観をもつ。なお、連結部62は、帯部61、61と同一の材料で形成されている。
一対の帯部61、61はその間に触媒体50を挟持する。各連結部62は治具60の延伸方向に点在し、治具60の内幅w4を、許容される帯部61、61の撓みの範囲内で維持する。従って、図8に示すように、治具60は、延伸方向に並ぶ複数の触媒体50を一括して挟持(保持)できる。
複数の触媒体50を一括に挟持した状態で、治具60は、第1流路11内の所望の位置まで挿入される。換言すれば、第1流路11に複数の触媒体50を挿入することが容易になる。また、この挿入により、治具60の一部が第1流路11内に位置すると共に、複数の触媒体50が第1流路内の適切な位置に配列する。つまり、1つの第1流路11に対して、複数の触媒体50を一括して適切な位置に設置することができる。また、治具60を第1流路11から引き出すだけで、複数の触媒体50を第1流路11から一括に抜去することもできる。
図7(a)に示すように、各帯部61は、延伸方向における一端として設けられる先端部61aと、延伸方向における他端として設けられる基端部61bとを含む。先端部61aは相手の帯部61、61に近づくように傾斜していてもよい。即ち、治具60の先端は、先端部61aの傾斜によるテーパ形状を有していてもよい。図8に示すように、治具60は、先端部61aを第1流路11の第1導入口12に向けた状態で、第1流路11に挿入される。先端部61aの傾斜は、治具60と第1流路11の過度な摩擦や不要な衝突(当接)を抑制し、治具60の挿入を補助する。
図7(a)に示すように、複数の連結部62は、複数の第1連結部63と、少なくとも1つの第2連結部64とを含む。第1連結部63は、帯部61、61の先端部61a側(治具60の先端側)に位置する。第2連結部64は、第1連結部63よりも帯部61、61の基端部61b側(治具60の基端側)に位置する。
第1連結部63は、一対の帯部61、61の延伸方向において間隔d3を置いて設けられてもよい。間隔d3は、触媒体50の奥行きd2よりも若干長い。この場合、一対の帯部61、61と複数の第1連結部63は、一対の帯部61、61が延伸する平面と直交する方向に開口する枠65を形成する。即ち、第1流路11(第2流路21)の配列方向をX方向、第1流路11(第2流路21)の延伸方向(長手方向)をY方向、第1熱伝導体10と第2熱伝導体20の積層方向をZ方向とすると(図4及び図7参照)、枠65はXY平面に位置し、且つ、Z方向に開口する。
枠65の開口面積は、枠65に面する触媒体50の断面積よりも大きい。つまり、触媒体50はこの枠65内に納まると共に、一対の帯部61、61によって挟持される。従って、触媒体50の挿入時において、触媒体50は第1連結部63に押されつつ第1流路11内を移動する。一方、触媒体50は枠65からX方向及びY方向に向けて逸脱することができない。従って、容易且つ正確な複数の触媒体50の位置決めを一括して実行することができる。また、触媒体50の抜去時において、触媒体50は第1連結部63に当接する。従って、全ての触媒体50を確実に一括して抜去できる。
上述の通り、枠65の開口面積は、枠65に面する触媒体50の断面積よりも大きい。つまり、本実施形態に係る治具60は、第2隔壁23(図3参照)と触媒体50との間に、熱媒体と触媒体50との間の熱の流れと干渉する構造をもたない。従って、触媒体50を保持する構造による熱媒体と触媒体50との間の熱抵抗の増大を抑制することができる。
第1連結部63は、各帯部61、61の幅方向における中央に接続していてもよい。これにより、第1連結部63は触媒体50に確実に当接する。従って、反応流体による位置ずれを枠65内に留め、第1流路11から逸脱することを防止できる。また、挿入及び抜去時には、触媒体50を確実に移動させることができる。
第2連結部64は、各帯部61、61の幅方向において中央からずれた位置に接続してもよい。例えば図7(b)に示すように、第2連結部64は、各帯部61、61の幅方向における端部(縁部)に接続してもよい。これにより、一対の帯部61、61の形状を維持すると共に、第2連結部64による熱媒体の流れの干渉を低減できる。
第2連結部64の少なくとも1つは、一対の帯部61、61において第1流路11から露出する部分に位置してもよい。即ち、図8に示すように、治具60を触媒体50と共に第1流路11内の所望の位置まで挿入した状態で、第2連結部64の少なくとも1つは、第1流路11(熱交換部2)から外部に露出していてもよい。外部に露出した第2連結部64は、一対の帯部61、61と共に、工具(図示せず)等によって把持されるハンドル部、或いは引っ掛けられるフック部を形成する。この部分を工具等で把持或いは引っ掛けて治具60を第1流路11から引き出すことで、効率良く触媒体50を抜去することができる。特に、第1流路11の数が増えると、この効果が顕著となる。
図9は、連結部62(第1連結部63、第2連結部64)の例を複数示す図である。図9(a)に示すように、連結部62は、2つの帯状(棒状)部材66、66から構成されてもよい。この場合、各帯状部材66は、一対の帯部61、61の間を延伸する本体部66aと、本体部66aの両端に設けられ、本体部66aと直角に且つ一方向に延伸する基部66bとを有する。
一方の帯状部材66は、基部66b、66bの先端を第1流路11の延伸方向の一方側に向けた状態で配置され、他方の帯状部材66は、基部66b、66bの先端を第1流路11の延伸方向の他方側に向けた状態で配置される。また、本体部66a、66aは互いに密着する。各帯状部材66の基部66bは、対応する帯部61、61に溶接等で固定される。なお、図9(b)に示すように、基部66bを第1流路11の延伸方向と直交するに配置した状態で、帯状部材66、66を固定してもよい。
図9(c)に示すように、連結部62は丸棒等の棒状部材から構成されてもよい。この場合、棒状部材の各端部は、各帯部61、61に形成された溝部61cに圧入等で嵌合する。なお、図9(d)に示すように、棒状部材の各端部は、溶接によって、各帯部61、61に固定されてもよい。
図9(d)に示すように、連結部62は一対の帯部61、61からそれぞれ分岐した2つの枝部61d、61dによって構成されてもよい。この場合、2つの枝部61d、61dは互いに重ね合った状態で溶接され、一体化する。なお、図9(f)に示すように、枝部61dは、一対の帯部61、61の一方のみに設けられてもよい。この場合、一方の帯部から分岐した枝部61dの先端は、枝部61dを持たない他方の帯部に溶接等で固定される。
なお、本開示は上述の実施形態に限定されず、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲の記載と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
1…反応装置(触媒反応器)、2…熱交換部、2a、2b…側面(端面)、10…第1熱伝導体、11…流路(第1流路)、12…第1導入口、13…第1隔壁、14…第1側壁、15…第1中間壁、16…第1端壁、17…第1連絡流路、18…第1排出口、20…第2熱伝導体、21…第2流路、21…流路(第2流路)、22…第2導入口、23…第2隔壁、24…第2側壁、25…第2中間壁、26…第2端壁、27…第2連絡流路、28…第2排出口、30…蓋板、32、33…固定部材、34…反応流体導入部、35…熱媒体導入部、36…第1導入管、37…第2導入管、41…生成物排出部、42…第1排出管、43…熱媒体排出部、44…第2排出管、50…触媒体、51…基材、52…触媒層、55…伝熱促進体、60…治具、61…帯部、61a…先端部、61b…基端部、61c…溝部、61d…枝部、62…連結部、63…第1連結部、64…第2連結部、65…枠、66…帯状部材、66a…本体部、66b…基部、M…熱媒体、P…反応ガス、R…反応流体、S1、S2…空間

Claims (7)

  1. 一方向に延伸する反応装置の流路に充填部材を挿入する、或いは前記流路から前記充填部材を抜去するための治具であって、
    前記流路よりも長い長さを有し、互いに平行に延伸する一対の帯部と、
    前記一対の帯部がその間に前記充填部材を挟持する長さを有し、前記一対の帯部の延伸方向に配列されると共に前記一対の帯部を連結する複数の連結部と
    を備える治具。
  2. 各前記帯部は、
    前記延伸方向における一端として設けられる先端部と、
    前記延伸方向における他端として設けられる基端部と
    を含み、
    前記先端部は相手の帯部に近づくように傾斜している、
    請求項1に記載の治具。
  3. 前記複数の連結部は、
    前記先端部側に位置し、前記一対の帯部の前記延伸方向において前記充填部材よりも長い間隔を置いて設けられる複数の第1連結部と、
    前記複数の第1連結部よりも前記基端部側に位置する少なくとも1つの第2連結部と
    を含む、
    請求項1又は2に記載の治具。
  4. 各前記第1連結部は、各帯部の幅方向における中央に接続している、
    請求項3に記載の治具。
  5. 各前記第2連結部は、各帯部の幅方向において中央からずれた位置に接続している、
    請求項3に記載の治具。
  6. 前記少なくとも1つの第2連結部のうちの少なくとも1つは、前記一対の帯部において前記流路から露出する部分に位置する、
    請求項3〜5のうちの何れか一項に記載の治具。
  7. 前記流路は反応流体を流通させる反応流路であり、前記充填部材は触媒体である、
    請求項1〜6のうちの何れか一項に記載の治具。
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