JP5258538B2 - 電磁波シールド用部材の製造方法およびその方法で得られた電磁波シールド用部材 - Google Patents

電磁波シールド用部材の製造方法およびその方法で得られた電磁波シールド用部材 Download PDF

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Description

本発明は、電磁波シールド用部材の製造方法、およびこの方法によって得られた電磁波シールド用部材に関する。さらに詳しくは、本発明は、ガラス基板上に電磁波シールドメッシュ層を印刷して、プラズマディスプレイパネルの前面板などに好適に用いられる電磁波シールド用部材を、生産性よく、効果的に製造する方法、およびこの方法によって得られた電磁波シールド用部材に関するものである。
近年、電子、電気機器から放射される電磁波が人体に与える影響について種々の報告がなされており、それに伴ってCRT(ブラウン管)等の表示画面から放射される電磁波をシールドする技術について関心が高まっている。
ところで、プラズマディスプレイパネル(PDP)は、電極間のプラズマ放電により封入されている希ガスの分子を励起し、発生する紫外線で蛍光物質を励起し、可視光領域の光を発光させ映像を表示する装置である。このPDPにおいては、発光は、プラズマ放電を利用していることから、周波数帯域が30〜130MHz程度の不要な電磁波が外部に漏洩するため、他の機器(例えば情報処理装置など)へ悪影響を与えないように、電磁波を極力抑制することが要求される。
またPDPにおいては、近赤外線を発することが知られている。この近赤外線は、コードレスホン、近赤外線リモートコントロール装置を使用するビデオデッキなど、周辺にある電子機器に作用し、正常な動作を阻害するおそれがあり、この近赤外線を極力遮断することが要求される。
さらに、PDPにおいては、表示面が平面であるため、外光が差し込んだ際に、広い範囲で反射した光が同時に目に入り、画面が見えにくくなる場合があり、外光の反射防止が必要である。また、PDPの発光を所定の透過率で透過させて、良好な画面表示をすることや、発光色の色調補正をすることも重要である。
PDPにおいては、これらの要求に対して、一般に表示画面に、(1)電磁波遮断フィルム、(2)近赤外線吸収フィルム及び(3)反射防止フィルムの少なくとも3枚の機能性フィルムを有する前面板を、該反射防止フィルムが、最表面(観察者側)になるように配置する処置が講ぜられている(例えば、特許文献1参照)。
図3は、PDPに配置される一般的な前面板の概念図であって、PDP1における表示部2の前面側に、近赤外線吸収(NIR)フィルム3、電磁波シールド(EMI)フィルム4、および反射防止(AR)フィルム5が配置された構成を示している。
図4は、電磁波シールドフィルムの1例の平面図(A)および断面図(B)であり、電磁波シールドフィルム4は、基材層6と、基材層6の一方の面に設けられたハードコート層7(画面をキズやホコリ、皮脂汚れなどから保護する層)と、基材層6の他方の面に設けられた電磁波シールドメッシュ層8から構成されている。電磁波シールドフィルム4は、前面板が直貼りの場合には、通常電磁波シールドメッシュ層8の側に接着剤層を設けて、プラズマディスプレイパネル1の表示部2に貼り付けられる。
前記電磁波シールドメッシュ層8は、従来基材層6の上に、銅箔などの導電性箔を貼り付け、これにフォトリソグラフィー技術で形成された所定のパターンを有するマスクを介してエッチング処理を施すことにより作製されていた。しかしながら、この方法においては、フォトリソグラフィーおよびエッチング処理に煩雑な工程を要し、生産性に劣り、コスト高になるのを免れないという欠点があった。
特開平11−126024号公報
本発明は、このような事情のもとで、PDPの前面板などに好適に用いられる電磁波シールド用部材を、生産性よく、効果的に製造する方法、およびこの方法で得られた電磁波シールド用部材を提供することを目的とするものである。
本発明者らは、前記目的を達成するために鋭意研究を重ねた結果、特定の工程を施して、ガラス基板上に、電磁波シールドメッシュ層を印刷法により設けることによって、その目的を達成し得ることを見出し、この知見に基づいて本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明は、
電磁波シールドメッシュ層をガラス基板に印刷した電磁波シールド用部材の製造方法であって、
(a)凝集体粒子含有物(A)と、一般式(I)
M(OR m−n …(I)
(式中、R は非加水分解性基、R は炭素数1〜6のアルキル基であり、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数であり、R が複数ある場合、各R はたがいに同一であっても異なっていてもよく、OR が複数ある場合、各OR はたがいに同一であっても異なっていてもよい。)
で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応してなるM−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物(B)とを含むインク受容層形成用塗工液を調製する工程、
(b)ガラス基板上に、前記インク受容層形成用塗工液を塗布したのち、加熱処理してインク受容層を形成する工程、
(c)前記インク受容層上に、スクリーン印刷により、パターン化された導電性ペーストインク層を形成する工程、および
(d)前記パターン化された導電性ペーストインク層を焼成処理して、電磁波シールドメッシュ層を形成する工程、
を含み、
(a)工程におけるインク受容層形成用塗工液において、凝集体粒子含有物(A)が、ケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含み、平均粒子径が5〜100nmの範囲内にある一次粒子が2個以上結合した凝集体粒子を25〜100質量%、および単分散一次粒子を75〜0質量%含む凝集体粒子含有物(A−1)であり、かつ、さらにケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含み、平均粒子径が前記凝集体粒子含有物(A−1)を構成する一次粒子の平均粒子径よりも大きい金属酸化物粒子(C)を含有し、前記成分(A−1)と成分(C)との合計量に対する成分(C)の含有量の割合が、固形分基準で5〜90質量%であり、成分(A−1)、成分(B)および成分(C)の合計量に対する成分(A−1)と成分(C)との合計量の割合が固形分基準で40〜95質量%であることを特徴とする、電磁波シールド用部材の製造方法、
電磁波シールドメッシュ層をガラス基板に印刷した電磁波シールド用部材の製造方法であって、
(a)凝集体粒子含有物(A)と、一般式(I)
M(OR m−n …(I)
(式中、R は非加水分解性基、R は炭素数1〜6のアルキル基であり、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数であり、R が複数ある場合、各R はたがいに同一であっても異なっていてもよく、OR が複数ある場合、各OR はたがいに同一であっても異なっていてもよい。)
で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応してなるM−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物(B)とを含むインク受容層形成用塗工液を調製する工程、
(b)ガラス基板上に、前記インク受容層形成用塗工液を塗布したのち、加熱処理してインク受容層を形成する工程、
(c)前記インク受容層上に、スクリーン印刷により、パターン化された導電性ペーストインク層を形成する工程、および
(d)前記パターン化された導電性ペーストインク層を焼成処理して、電磁波シールドメッシュ層を形成する工程、
を含み、
(a)工程におけるインク受容層形成用塗工液において、凝集体粒子含有物(A)が、走査型電子顕微鏡により測定したときの平均粒子径が2〜200nmの範囲内にあり、少なくとも1種の金属の酸化物からなる一次粒子が2個以上結合してなる、動的光散乱法により測定したときの平均粒子径が70〜3000nmの範囲内にある凝集体粒子を10〜100質量%、および単分散一次粒子90〜0質量%含む凝集体粒子含有物(A−2)であり、成分(A−2)と成分(B)との合計量に対する成分(A−2)の含有量の割合が固形分基準で40〜95質量%であることを特徴とする、電磁波シールド用部材の製造方法、
] 上記[1]または[2]項に記載の方法によって得られたことを特徴とする、電磁波シールド用部材、および
] 上記[1]または[2]項に記載の方法によって得られたことを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用電磁波シールド部材、
を提供するものである。
本発明によれば、特定の工程を施して、ガラス基板上に電磁波シールドメッシュ層を印刷法により設けることによって、PDPの前面板などに好適に用いられる電磁波シールド用部材を、生産性よく、効果的に製造する方法、およびこの方法によって得られた電磁波シールド用部材を提供することができる。
本発明の電磁波シールド用部材の製造方法(以下、単に本発明の製造方法と云うことがある。)は、電磁波シールドメッシュ層をガラス基板に印刷した電磁波シールド用部材の製造方法であって、以下に示す(a)工程、(b)工程、(c)工程および(d)工程を含むことを特徴とする。
[(a)工程]
本発明の製造方法における(a)工程は、凝集体粒子含有物(A)と、M−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物(B)とを含むインク受容層形成用塗工液を調製する工程である。
(凝集体粒子含有物(A))
この(a)工程におけるインク受容層形成用塗工液としては、凝集体粒子含有物(A)が、ケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含み、平均粒子径が5〜100nmの範囲内にある一次粒子が2個以上結合した凝集体粒子を25〜100質量%、および単分散一次粒子を75〜0質量%含む凝集体粒子含有物(A−1)であり、かつ、さらにケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含み、平均粒子径が前記凝集体粒子含有物(A−1)を構成する一次粒子の平均粒子径よりも大きい金属酸化物粒子(C)を含有することが好ましい。
このように、ケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物、すなわち、シリカ粒子、チタニア粒子、ジルコニア粒子およびアルミナ粒子の中から選ばれる少なくとも1種の粒子を用いることによって、インク受容層に孔を形成することができ、その結果、インク吸収性が付与される。
前記一次粒子の平均粒子径は、孔形成性および高い透明性を保持する観点から、より好ましくは10〜80nm、さらに好ましくは10〜30nmである。また、連結した一次粒子数は少ないほど好ましいが、通常3〜100個、好ましくは5〜50個、より好ましくは7〜30個である。
また、この凝集体粒子含有物(A)は、前記一次粒子が2個以上結合した凝集体粒子を、好ましくは25〜100質量%、より好ましくは40〜100質量%、さらに好ましくは60〜100質量%、およびそれぞれ単分散一次粒子を、好ましくは75〜0質量%、より好ましくは60〜0質量%、さらに好ましくは40〜0質量%を含む凝集体粒子含有物(A−1)であることが好適である。
上記凝集体粒子の形態としては、一次粒子が数珠状に連結した長鎖構造を有するもの、連結した凝集体粒子が分枝したものおよび/または屈曲したものなどを挙げることができる。
このような凝集体粒子は、従来公知の方法で作製することができる。例えば球状金属酸化物の一次粒子を、2価以上の金属イオン、例えばCa2+、Zn2+、Mg2+、Ba2+、Al3+、Ti4+などを介在させて連結することにより、得ることができる。数珠状のシリカゾルについては、例えばWO00/15552号パンフレットに、その製造方法が記載されている。
凝集体粒子含有物(A−1)において、2個以上の粒子が結合してなる凝集体粒子の含有量の調整方法に特に制限はないが、例えば実質的に100%凝集している粒子と、実質的に凝集していない粒子を混合する方法が、簡便で好ましい。
また、インク受容層形成用塗工液に、成分(C)として含むことができる金属酸化物粒子は、ケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含み、平均粒子径が前記凝集体粒子含有物(A−1)を構成する一次粒子の平均粒子径よりも大きい金属酸化物粒子である。
成分(C)の金属酸化物粒子の平均粒子径は、成分(A−1)の凝集体粒子含有物中の上記凝集体粒子を構成する一次粒子の平均粒子径よりも大きく、例えば、50〜3000nmが好ましく、100〜2000nmがより好ましく、200〜1000nmがさらに好ましく、200〜500nmがよりさらに好ましい。
成分(C)の金属酸化物粒子として、成分(A−1)の凝集体粒子含有物中の凝集体粒子を構成する一次粒子の粒子径よりも小さいものを使用すると、効率よく膜表面に凹凸を形成させることが難しい。また、3000nmを超えるものを使用すると、塗工液化した場合に粒子の沈降が発生して、取り扱いし難くなることや、インク受容層とした場合に膜の表面や、内部の散乱が大きくなり、膜が白濁し易くなるという問題が発生する。
あるいは、この(a)工程におけるインク受容層形成用塗工液としては、前記凝集体粒子含有物(A)が、走査型電子顕微鏡により測定したときの平均粒子径が2〜200nmの範囲内にあり、少なくとも1種の金属の酸化物からなる一次粒子が2個以上結合してなる、動的光散乱法により測定したときの平均粒子径が70〜3000nmの範囲内にある凝集体粒子を10〜100質量%、および単分散一次粒子90〜0質量%含む凝集体粒子含有物(A−2)であることが好ましい。
上記凝集体粒子の一次粒子を構成する金属の酸化物としては、シリカ、チタニア、ジルコニアおよびアルミナが挙げられ、これらは1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
凝集体粒子含有物(A)において、凝集体粒子を構成する一次粒子は、走査型電子顕微鏡(SEM)で測定したときの平均粒子径が、2〜200nmの範囲内にあることが好ましく、5〜100nmの範囲内にあることがより好ましく、10〜50nmの範囲内にあることがさらに好ましい。
上記凝集体粒子は、一次粒子が2個以上結合してなるものであり、連結した一次粒子数は多いほど好ましいが、インク受容層における孔形成性および透明性を保持するという観点から、2〜100個が好ましく、3〜100個がより好ましく、5〜50個がさらに好ましく、7〜30個が特に好ましい。
また、凝集体粒子は、動的光散乱法により測定したときの平均粒子径が70〜3000nmの範囲内にあることが好ましく、70〜1000nmの範囲内にあることがより好ましく、70〜300nmの範囲内にあることがさらに好ましい。
凝集体粒子の形態およびその作製方法については、前記で説明したとおりである。
凝集体粒子含有物(A−2)は、一次粒子2個以上結合した凝集体粒子を、好ましくは10〜100質量%、より好ましくは30〜100質量%、さらに好ましくは50〜100質量%、およびそれぞれ単分散一次粒子を、好ましくは90〜0質量%、好ましくは70〜0質量%、さらに好ましくは50〜0質量%を含む凝集体粒子含有物であることが好適である。
凝集体粒子含有物(A−2)において、凝集体粒子の含有割合を調整する方法としては、前述した凝集体粒子含有物(A−1)において説明した方法を採用することができる。
(M−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物(B))
当該(a)工程におけるインク受容層形成用塗工液に、成分(B)として含まれるM−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物は、一般式(I)
M(ORm−n …(I)
で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応してなるものである。
上記一般式(I)において、Rは非加水分解性基、例えば炭素数1〜20のアルキル基、(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基、炭素数2〜20のアルケニル基、炭素数6〜20のアリール基又は炭素数7〜20のアラルキル基を示す。ここで、炭素数1〜20のアルキル基としては、炭素数1〜10のものが好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このアルキル基の例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、オクチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。(メタ)アクリロイルオキシ基若しくはエポキシ基を有する炭素数1〜20のアルキル基としては、上記置換基を有する炭素数1〜10のアルキル基が好ましく、またこのアルキル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。この置換基を有するアルキル基の例としては、γ−アクリロイルオキシプロピル基、γ−メタクリロイルオキシプロピル基、γ−グリシドキシプロピル基、3,4−エポキシシクロヘキシル基などが挙げられる。炭素数2〜20のアルケニル基としては、炭素数2〜10のアルケニル基が好ましく、また、このアルケニル基は直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよい。このアルケニル基の例としては、ビニル基、アリル基、ブテニル基、ヘキセニル基、オクテニル基などが挙げられる。炭素数6〜20のアリール基としては、炭素数6〜10のものが好ましく、例えばフェニル基、トリル基、キシリル基、ナフチル基などが挙げられる。炭素数7〜20のアラルキル基としては、炭素数7〜10のものが好ましく、例えばベンジル基、フェネチル基、フェニルプロピル基、ナフチルメチル基などが挙げられる。
一方、Rは炭素数1〜6のアルキル基であって、直鎖状、分岐状、環状のいずれであってもよく、その例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、イソプロピル基、n−ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、tert−ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基などが挙げられる。Mは珪素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数である。Rが複数ある場合、各Rはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよく、またORが複数ある場合、各ORはたがいに同一であってもよいし、異なっていてもよい。
上記一般式(I)で表されるアルコキシド化合物において、Mが4価の珪素、チタン、ジルコニウムであって、mが4で、nが0〜3の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、テトラメトキシシラン、テトラエトキシシラン、テトラ−n−プロポキシシラン、テトライソプロポキシシラン、テトラ−n−ブトキシシラン、テトライソブトキシシラン、テトラ−sec−ブトキシシラン、テトラ−tert−ブトキシシラン、メチルトリメトキシシラン、メチルトリエトキシシラン、メチルトリプロポキシシラン、メチルトリイソプロポキシシラン、エチルトリメトキシシラン、エチルトリエトキシシラン、プロピルトリエトキシシラン、ブチルトリメトキシシラン、フェニルトリメトキシシラン、フェニルトリエトキシシラン、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−アクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロイルオキシプロピルトリメトキシシラン、ジメチルジメトキシシラン、メチルフェニルジメトキシシランなど、および上記化合物におけるシランを、チタンまたはジルコニウムに置き換えた化合物を挙げることができる。また、アルコキシシランオリゴマーも用いることができる。
また、上記一般式(I)で表されるアルコキシド化合物において、Mが3価のアルミニウムであって、mが3で、nが0〜2の整数である場合のアルコキシド化合物の例としては、トリメトキシアルミニウム、トリエトキシアルミニウム、トリ−n−プロポキシアルミニウム、トリイソプロポキシアルミニウム、トリ−n−ブトキシアルミニウム、トリイソブトキシアルミニウム、トリ−sec−ブトキシアルミニウム、トリ−tert−ブトキシアルミニウム、メチルジメトキシアルミニウム、メチルジエトキシアルミニウム、メチルジプロポキシアルミニウム、エチルジメトキシアルミニウム、エチルジエトキシアルミニウム、プロピルジエトキシアルミニウムなどを挙げることができる。
これらのアルコキシド化合物は、1種を単独で用いてもよく、2種以上を組み合わせて用いてもよい。
上記一般式(I)で表されるアルコキシド化合物の加水分解−縮合反応は、例えばアルコール系、セロソルブ系、ケトン系、エーテル系などの極性溶媒、特に好ましくはイソプロパノール中において、該アルコキシド化合物を、塩酸、硫酸、硝酸などの酸、あるいは固体酸としてのカチオン交換樹脂を用い、通常0〜60℃、好ましくは20〜40℃の温度にて加水分解処理し、固体酸を用いた場合には、それを除去したのち、さらに、所望により溶剤を留去または添加することにより行うことができ、上記反応により、M−O(Mは上記と同じである。)の繰り返し単位を主骨格とする縮合物を所定濃度で含む液体(バインダー液)を得ることができる。
(各成分の含有割合)
当該インク受容層形成用塗工液においては、前述した成分(A−1)と成分(C)との合計量に対する成分(C)の含有量の割合は、形成されるインク受容層のガラス基板に対する密着性およびインク吸収性などの印刷適性等の観点から、固形分基準で5〜90質量%であることが好ましく、7〜40質量%であることがより好ましく、10〜30質量%であることがさらに好ましい。
また、成分(A−1)と、前述した成分(B)および成分(C)の合計量に対する成分(A−1)と成分(C)との合計量の割合は、形成されるインク受容層のガラス基板に対する密着性およびインク吸収性などの印刷適性等の観点から、固形分基準で40〜95質量%であることが好ましく、70〜90質量%であることがより好ましい。
さらに、前述した成分(A−2)と成分(B)との合計量に対する成分(A−2)の含有量の割合は、形成されるインク受容層のガラス基板に対する密着性およびインク吸収性などの印刷適性等の観点から、固形分基準で40〜95質量%が好ましく、55〜92質量%であることがより好ましい。
なお、前記成分(B)の含有量は、一般式(I)で表されるアルコキシド化合物の加水分解−縮合反応が理論的に全て完了しているものとして算出してよい。
(任意成分)
当該インク受容層形成用塗工液には、本発明の効果を阻害しない範囲で、帯電防止剤や、公知の添加剤、例えば成膜助剤、可塑剤、滑剤、界面活性剤、耐熱剤、耐候剤などを含有することができる。帯電防止剤としては、導電性の金属酸化物、金属、カーボン等の粒子を含む分散体や、導電性高分子、イオン性液体、界面活性剤などが使用可能であるが、本発明の特徴である耐熱性を阻害しないものを選定することが好ましい。帯電防止剤の含有量は、帯電防止剤の種類および性能発現の原理に応じて、また、本発明の効果を阻害しない範囲で、適宜調整すればよい。例えば、帯電防止剤の一次粒子径が2〜200nmの粒子状である場合は、本発明における成分(A)の一部としてその含有量を調整することができる。
当該インク受容層形成用塗工液における固形分濃度としては、塗工に適した濃度であればよく、特に制限はないが、通常2〜30質量%、好ましくは5〜20質量%である。
[(b)工程]
この(b)工程は、ガラス基板上に、前記(a)工程で調製したインク受容層形成用塗工液を塗布したのち、加熱処理してインク受容層を形成する工程である。
当該(b)工程で用いるガラス基板としては、特に制限はなく、従来PDPの前面板において、電磁波シールドメッシュ層の形成に用いられている公知のガラス基板、例えばソーダライムガラス、無アルカリガラス、石英ガラス、低アルカリガラス、低膨張ガラスなどのガラス製の基板を使用することができる。このガラス基板の厚さは、通常0.3〜7.0mm程度、好ましくは0.5〜5.0mmである。
上記ガラス基板の片面に、インク受容層形成用塗工液を従来公知の方法、例えばディップコート法、スピンコート法、スプレーコート法、バーコート法、ナイフコート法、ロールコート法、ブレードコート法、ダイコート法、グラビアコート法などにより塗工し、成膜したのち、自然乾燥または加熱乾燥することにより、インク受容層が基板上に形成される。加熱乾燥する場合は、200℃以下の温度を採用することができる。
また、インク受容層の厚さは、層強度およびインク吸収能の面から、0.3〜50μmが好ましく、0.3〜30μmがより好ましく、0.5〜20μmがさらに好ましく、0.5〜3μmがよりさらに好ましい。
このようにして形成さたインク受容層のヘイズ値は、6%以下であることが好ましく、4%以下であることがより好ましく、2%以下であることがさらに好ましい。
また、塗工液が帯電防止剤を含む場合、得られるインク受容層の表面抵抗が10〜1013Ω/□であることが好ましく、10〜1012Ω/□であることがより好ましく、10〜1011Ω/□であることがさらに好ましい。表面抵抗値が上記範囲内にあれば、インク受容層形成後の部材取扱い時にゴミ、異物などの付着が防止できると共に、静電気の発生を抑制することができる。
本発明のインク受容層においては、成分(C)を用いる場合、成分(A)の凝集体粒子含有物と成分(C)の金属酸化物粒子が混在した状態で、基板上に一定の厚みをもって3次元的に存在していると考えられる。
上記インク受容層において、成分(A)の凝集体粒子含有物は、その立体構造上の特徴からインク受容層表面に細孔を形成して、インク吸収性(印刷特性)を向上させ得ると考えられる。また、上記凝集体粒子をインク受容層中に存在させることにより、層形成後におけるクラックの発生を抑制することができる。
また、(C)成分の金属酸化物粒子は、(A)成分の凝集体粒子含有物を構成する一次粒子よりも平均粒子径が大きいことから、インク受容層表面に凹凸を形成し、本凹凸により、インク受容層表面の後述の導電性ペーストインク層に対してアンカー効果が発揮され、密着性を向上することができると考えられる。
この様にして作製された、インク受容層付きガラス基材は電磁波シールド基材に好適に利用できるが、他の導電回路印刷用や、機能性インク印刷用のガラス基材としても有効に利用できる。
[(c)工程]
この(c)工程は、前記(b)工程で形成されたインク受容層上に、スクリーン印刷により、パターン化された導電性ペーストインク層を形成する工程である。印刷方法としてはスクリーン印刷の他に、グラビア印刷、オフセットグラビア印刷、インクジェット印刷等の公知の印刷方法も使用できる。
導電性ペーストインクは、導電性粉末とバインダー樹脂と溶媒などを含むペースト状インクである。導電性粉末としては、金粉末、銀粉末、銅粉末、ニッケル粉末、アルミニウム粉末などの金属粉末、表面が金や銀などの低抵抗金属でめっきされた粉末(金属粉、樹脂粉、無機粉)、グラファイト粉末、カーボンブラック粉末等を好ましく挙げることができる。この導電性粉末の平均粒子径は、通常0.1〜10μm程度であるが、カーボンブラック粉末の場合は、0.01〜1μm程度である。導電性ペーストインク中の導電性粉末の含有量は、固形分基準で、通常40〜95質量%程度である。
一方、バインダー樹脂としては、熱硬化性樹脂、熱可塑性樹脂のいずれも使用可能である。熱硬化性樹脂としては、例えば、ポリエステル−メラミン樹脂、メラミン樹脂、エポキシ−メラミン樹脂、フェノール樹脂、ポリイミド、アクリル樹脂、ポリウレタン等の樹脂を挙げることができ、熱可塑性樹脂としては、ポリエステル、ポリビニルブチラール、アクリル樹脂、ポリウレタン等の樹脂を挙げることができる。なお、熱硬化性樹脂を使用する場合、必要に応じて硬化触媒を添加してもよい。また、紫外線硬化性樹脂を使用することもできる。この場合、必要に応じて光重合開始剤を添加してもよい。
溶媒としては特に制限はなく、一般的に印刷インクに用いられている溶媒を使用することができる。
本発明においては、上記の導電性ペーストインクを用い、スクリーン印刷により、パターン化された導電性インクメッシュ層が、インク受容層上に形成される。この場合、導電性インクメッシュ層の焼成後の厚さは、通常1〜20μm程度、好ましくは3〜10μmである。
[(d)工程]
この(d)工程は、上記(c)工程で形成されたパターン化された導電性ペーストインク層を焼成処理して、電磁波シールドメッシュ層を形成する工程である。
上記焼成処理の温度としては、導電性ペーストインク層中のバインダー樹脂の種類にもよるが、通常60〜600℃程度、好ましくは120〜300℃である。
このようにして、ガラス基板上に、電磁波シールドメッシュ層が密着性よく形成される。
本発明の製造方法によると、前記のように、(a)工程、(b)工程、(c)工程および(d)工程を施して、ガラス基板上に、電磁波シールドメッシュ層を印刷法により設けることによって、PDPの前面板などに好適に用いられる電磁波シールド用部材を、生産性よく、効果的に製造することができる。
[電磁波シールド用部材]
本発明はまた、前述した本発明の製造方法で得られた電磁波シールド用部材をも提供する。
本発明の電磁波シールド用部材の電磁波シールドメッシュ層に、例えば近赤外線吸収フィルムおよび反射防止フィルムを、それぞれ粘着剤層を介して、順次積層することにより、PDP用前面板を得ることができる。なお、該前面板が直貼りの場合には、本発明の電磁波シールド用部材の電磁波シールドメッシュ層とは反対側の面に、剥離シート付き粘着剤層を設けることができる。
このような構成のPDP用前面板における各粘着剤層を構成する粘着剤としては、耐候性や透明性などの観点から、アクリル系粘着剤が好ましい。また、各粘着剤層のいずれかに、ネオン光吸収色素やキセノン光吸収色素、調色剤などを含有させることができる。
次に、本発明を実施例により、さらに詳細に説明するが、本発明は、この例によってなんら限定されるものではない。
実施例1
(1)バインダー液の調製
グリシドキシプロピルトリメトキシシラン306.84gとチタンテトライソプロポキシド266.87gをイソプロパノール257.26gに溶解させ、これに濃硝酸100.68g、水31.61gおよびイソプロパノール36.75gの混合液を滴下したのち、30℃にて4時間反応させることにより、固形分濃度30質量%のSi−OおよびTi−Oの繰り返し単位を主骨格とするバインダー液(B)を調製した。
(2)金属酸化物粒子分散液の調製
2個以上の粒子が結合した珪素系酸化物凝集体粒子のみを15質量%含むイソプロパノール分散液(A)を調製した。
(3)塗工液の調製
上記(2)で得られた金属酸化物粒子のイソプロパノール分散液(A)900g中に、攪拌しながらイソプロパノール50g、次いで上記(1)で得られたバインダー液(B)50gを滴下し、室温にて1時間攪拌することにより、固形分濃度15質量%のインク受容層形成用塗工液を調製した。
(4)電磁波シールド用部材の製造
図1は、実施例1に係る電磁波シールド用部材の製造方法の工程を示す断面図である。
まず、図1(A)を参照して、スライドガラス基板9(76×52mm、1.2〜1.3mm厚)を準備する。次いで、図1(B)を参照して、スライドガラス基板9の一方の面に、上記(3)で調製した塗工液を、焼成後1μm厚になるように塗布し、加熱乾燥してインク受容層10を形成した。続いて、図1(C)を参照して、インク受容層10の上に、導電性ペーストインク[アサヒ化学研究所(株)製、商品名「SW−1100−1」]11をスクリーン印刷して、格子状パターンを形成し、さらに図1(D)を参照して、導電性ペーストインク11を焼成して、電磁波シールドメッシュ層12を形成した。得られた電磁波シールドメッシュ層12は、線太りのない、ガラス基板に対して接着性の良好な電磁波シールドメッシュ層であった。
実施例2
(1)金属酸化物粒子分散液の調製
一次粒子の平均粒子径が15nmであるシリカ粒子が2個以上結合した凝集体粒子のみからなる凝集体粒子含有物を用い、該含有物を15質量%含む分散液(以下、(A−1)成分分散液という)を調製した。
平均粒子径が480nmであるシリカ粒子を15質量%含む分散液(以下、(C成分分散液という)を調製した。
(2)混合、攪拌処理
シクロヘキサノン240g中に上記(1)で得た(A−1)成分分散液560gと、(C)成分分散液160gを攪拌しながら添加し、次いでこの混合液に、実施例1で得た(B)成分含有バインダー液40gを滴下し、室温で1時間攪拌することにより、固形分濃度12質量%、(A−1)と成分(C)との合計量に対する成分(C)の含有量の割合が、固形分基準で22質量%、成分(A−1)、成分(B)および成分(C)の合計量に対する成分(A−1)と成分(C)との合計量の割合が固形分基準で90質量%の塗工液を調製した。
(3)電磁波シールド用部材の製造
実施例1と同様に、スライドガラス基材にインク受容層10を形成した後、導電性ペーストインクをスクリーン印刷して、格子状パターンを形成した。得られた電磁波シールドメッシュ層12は、線太りのない、ガラス基板に対して接着性の良好な電磁波シールドメッシュ層であった。
実施例3
(1)金属酸化物粒子分散液の調製
イソプロピルアルコール570gに、シリカ粒子(走査型電子顕微鏡により測定したときの平均粒子径13nm、アエロジル社製)30gと、3-グリシドキシプロピルトリメトキシシラン1.5gを加え、ホモジナイザー(NISSEI社製bio−mixer)で60分間処理した後、ビーズミル(寿工業社製USM−015、ビーズ径30μm、周速10m/s)にて60分間処理して、ケイ素系酸化物凝集体粒子のみを5質量%含む分散液(以下、(A−2)成分含有分散液という)を得た。得られた凝集体粒子の動的光散乱法(大塚電子社製ELS−Z2を使用して、測定条件PINHOLE50μm、積算回数100回、25℃、IPAで測定)による平均粒子径は170nmであった。
(2)混合、攪拌処理
上記(1)で得た(A−2)成分含有分散液720.00g中に、攪拌しながらエチレングリコール−t−ブチルエーテル266.67g、次いで実施例1で得た(B)成分含有バインダー液13.33gを滴下し、室温にて1時間攪拌することにより、固形分濃度4質量%、成分(A−2)と成分(B)との合計量に対する成分(A−2)の含有量の割合が固形分基準で95質量%の塗工液を調製した。
(3)電磁波シールド用部材の製造
実施例1と同様に、スライドガラス基材にインク受容層10を形成した後、導電性ペーストインクをスクリーン印刷して、格子状パターンを形成した。得られた電磁波シールドメッシュ層12は、線太りのない、ガラス基板に対して接着性の良好な電磁波シールドメッシュ層であった。
本発明の電磁波シールド用部材の製造方法は、特定の工程を施して、ガラス基板上に電磁波シールドメッシュ層を印刷法により設けることによって、電磁波シールド用部材を、生産性よく、効果的に製造することができる。本発明の方法で得られた電磁波シールド用部材は、例えばPDP用の前面板などに好適に用いられる。
実施例1に係る電磁波シールド用部材の製造工程を示す断面図である。 固体と液体の濡れやすさを説明する図である。 一般のプラズマディスプレイパネルの概念図である。 電磁波シールドフィルムの1例の平面図および断面図である。
符号の説明
1 プラズマディスプレイパネル
2 表示部
3 近赤外線吸収フィルム
4 電磁波シールドフィルム
5 反射防止フィルム
6 基材層
7 ハードコート層
8 電磁波シールドメッシュ層
9 スライドガラス基板
10 インク受容層
11 導電性ペーストインク
12 電磁波シールドメッシュ層

Claims (4)

  1. 電磁波シールドメッシュ層をガラス基板に印刷した電磁波シールド用部材の製造方法であって、
    (a)凝集体粒子含有物(A)と、一般式(I)
    M(OR m−n …(I)
    (式中、R は非加水分解性基、R は炭素数1〜6のアルキル基であり、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数であり、R が複数ある場合、各R はたがいに同一であっても異なっていてもよく、OR が複数ある場合、各OR はたがいに同一であっても異なっていてもよい。)
    で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応してなるM−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物(B)とを含むインク受容層形成用塗工液を調製する工程、
    (b)ガラス基板上に、前記インク受容層形成用塗工液を塗布したのち、加熱処理してインク受容層を形成する工程、
    (c)前記インク受容層上に、スクリーン印刷により、パターン化された導電性ペーストインク層を形成する工程、および
    (d)前記パターン化された導電性ペーストインク層を焼成処理して、電磁波シールドメッシュ層を形成する工程、
    を含み、
    (a)工程におけるインク受容層形成用塗工液において、凝集体粒子含有物(A)が、ケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含み、平均粒子径が5〜100nmの範囲内にある一次粒子が2個以上結合した凝集体粒子を25〜100質量%、および単分散一次粒子を75〜0質量%含む凝集体粒子含有物(A−1)であり、かつ、さらにケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる少なくとも1種の金属の酸化物を含み、平均粒子径が前記凝集体粒子含有物(A−1)を構成する一次粒子の平均粒子径よりも大きい金属酸化物粒子(C)を含有し、前記成分(A−1)と成分(C)との合計量に対する成分(C)の含有量の割合が、固形分基準で5〜90質量%であり、成分(A−1)、成分(B)および成分(C)の合計量に対する成分(A−1)と成分(C)との合計量の割合が固形分基準で40〜95質量%であることを特徴とする、電磁波シールド用部材の製造方法。
  2. 電磁波シールドメッシュ層をガラス基板に印刷した電磁波シールド用部材の製造方法であって、
    (a)凝集体粒子含有物(A)と、一般式(I)
    M(OR m−n …(I)
    (式中、R は非加水分解性基、R は炭素数1〜6のアルキル基であり、Mはケイ素、チタン、ジルコニウムおよびアルミニウムの中から選ばれる金属原子を示し、mは金属原子Mの価数で、3または4であり、nは、mが4の場合は0〜2の整数、mが3の場合は0〜1の整数であり、R が複数ある場合、各R はたがいに同一であっても異なっていてもよく、OR が複数ある場合、各OR はたがいに同一であっても異なっていてもよい。)
    で表されるアルコキシド化合物を、加水分解−縮合反応してなるM−Oの繰り返し単位を主骨格とする縮合物(B)とを含むインク受容層形成用塗工液を調製する工程、
    (b)ガラス基板上に、前記インク受容層形成用塗工液を塗布したのち、加熱処理してインク受容層を形成する工程、
    (c)前記インク受容層上に、スクリーン印刷により、パターン化された導電性ペーストインク層を形成する工程、および
    (d)前記パターン化された導電性ペーストインク層を焼成処理して、電磁波シールドメッシュ層を形成する工程、
    を含み、
    (a)工程におけるインク受容層形成用塗工液において、凝集体粒子含有物(A)が、走査型電子顕微鏡により測定したときの平均粒子径が2〜200nmの範囲内にあり、少なくとも1種の金属の酸化物からなる一次粒子が2個以上結合してなる、動的光散乱法により測定したときの平均粒子径が70〜3000nmの範囲内にある凝集体粒子を10〜100質量%、および単分散一次粒子90〜0質量%含む凝集体粒子含有物(A−2)であり、成分(A−2)と成分(B)との合計量に対する成分(A−2)の含有量の割合が固形分基準で40〜95質量%であることを特徴とする、電磁波シールド用部材の製造方法。
  3. 請求項1または2に記載の方法によって得られたことを特徴とする、電磁波シールド用部材。
  4. 請求項1または2に記載の方法によって得られたことを特徴とする、プラズマディスプレイパネル用電磁波シールド部材。
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