JP2006302997A - 透明導電性フィルム及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】スクリーン印刷法によりシールドパターンを印刷する際に、線幅50μm以下の微細なラインを正確に、線幅のばらつきや断線といった欠陥なく形成し、外観品質を損なうことなく、且つ歩留まりよく透明導電性フィルムを製造する方法を提供する。
【解決手段】透明フィルムの表面に、透明樹脂受容層を形成し、該透明樹脂受容層の上に細線からなる電磁波シールドパターン2をスクリーン印刷によって形成する際、スキージ移動方向dsを基準軸dxとして、基準軸dxと電磁波シールドパターンの任意の細線2との成す角度α°が、0≦α≦45である透明導電性フィルムの製造方法。
【選択図】図1
【解決手段】透明フィルムの表面に、透明樹脂受容層を形成し、該透明樹脂受容層の上に細線からなる電磁波シールドパターン2をスクリーン印刷によって形成する際、スキージ移動方向dsを基準軸dxとして、基準軸dxと電磁波シールドパターンの任意の細線2との成す角度α°が、0≦α≦45である透明導電性フィルムの製造方法。
【選択図】図1
Description
本発明は、CRTやプラズマディスプレイパネルなどの表示面前面に配置されるフィルター、計測機器の表示部などに用いられる透光性電磁波シールド材としての透明導電性フィルムの製造方法に関する。より詳しくは、優れた透光性と電磁波シールド性を有する透明導電性フィルムを、外観品質を損なうことなく、効率的、経済的に製造する方法に関するものである。
従来、透明な導電性フィルムの製造方法としては、透明なガラスやプラスチック基板面に、例えばインジュウム−錫酸化物膜(ITO膜)等の透明導電性膜を蒸着やスパッタリング法などで薄膜形成したものや、透明なガラスやプラスチック基板面に、無電解めっきや蒸着などにより全面に金属薄膜を形成し、該金属薄膜をフォトリソグラフィー法等により加工して微細な金属薄膜からなるメッシュを設けたものなどが知られている。
しかし、透明基板上にITO膜を作成した透明導電性フィルムは、透明性の点で優れているが、金属薄膜からなるメッシュを形成した透明導電性フィルムと比較して、導電性が1桁以上劣ることから、ディスプレイ用電磁波シールド材としては電磁波シールド性が不十分であるという問題がある。
また、透明なガラスやプラスチック基板面に金属薄膜からなるメッシュを形成したものは、導電性が上記のITO膜等と比較して非常に高く、強力な電磁波放出を遮断することができるが、めっきにより形成された金属薄膜の大部分をエッチングによって除去することになるため、金属材料の無駄が多く、廃液処理に費用がかかり、また製造工程も多く複雑なため、生産コストが高価になるという問題点がある。
また、所望のパターンを印刷法により形成し、めっき処理などにより該パターン上に金属層を形成する方法が知られており、例えば特許文献1によると、金属粉末と樹脂とを含む導電性ペーストを印刷して形成されたパターンの表面に、無電解めっきによって金属被膜を形成し、透光性電磁波シールド部材を製造する方法が開示されている。かかる電磁波シールド部材の製造方法によれば、銅等の金属の使用量もパターン形成に必要な量で足りるため、製造コストの低減を図ることができる。
ここで、印刷方法の一つとしてスクリーン印刷法が挙げられるが、現状のスクリーン印刷法では、線幅50μm以下の細線を印刷した場合、線幅のばらつきや断線などの欠陥が発生し、電磁波シールド性や透光性、外観品質が低下するなどの問題があった。この問題を解決し、微細なパターンを正確に再現するために、線径の細いスクリーンメッシュの採用や、高解像度感光乳剤の開発、印刷インキの特性改良などが検討されてきたが、未だ線幅のばらつきや断線を解消するに至っていない。
本発明の目的は、スクリーン印刷法によりシールドパターンを印刷する際に、線幅50μm以下の微細なラインを正確に、線幅のばらつきや断線といった欠陥なく形成し、外観品質を損なうことなく、且つ歩留まりよく透明導電性フィルムを製造する方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の目的を達成するため鋭意研究した結果、透明フィルムの表面に、透明樹脂受容層を形成し、該透明樹脂受容層の上に細線からなる電磁波シールドパターンをスクリーン印刷によって形成する際、スキージ移動方向を基準軸として、該基準軸と電磁波シールドパターンの任意の細線との成す角度α°が、0≦α≦45となるように構成した。ここで、透明樹脂受容層の膜厚は、5〜100μmであることが好ましい。
また、電磁波シールドパターンの形状が、格子柄、ひし形柄、ストライプ柄であることが好ましい。
さらには、貴金属コロイド粒子もしくは金属粉末と、バインダー樹脂とを含む、無電解めっき触媒インキを、スクリーン印刷によって所望のパターンに印刷し、次いで、無電解めっきにて該パターン上に金属層を形成することが好ましい。
本発明によれば、線幅50μm以下の微細なラインからなる電磁波シールドパターンを、線幅のばらつきや断線といった欠陥を発生させることなく、透明フィルムの表面に形成することができ、外観品質を損なうことなく、且つ歩留まりよく、優れた電磁波シールド性と透光性を有する透明導電性フィルムを製造することができる。
以下、本発明の実施形態について、図面を参照しながら、詳細に説明する。
(パターンとスキージの角度)図1はスキージ移動方向dsと、印刷パターン2の成す角度α°の関係を説明する概念図であり、図1(a)はスクリーン印刷工程におけるスクリーン版1とスキージの位置関係の説明図であり、図1(b)は図1(a)の印刷パターン部の拡大図である。図2は一般的な格子状パターンを有する電磁波シールド材の製造方法を説明する概念図である。図3は本発明による透明導電性フィルムの実施例を説明する断面図であり、図3(a)はめっき工程に無電解めっきを採用した場合の電磁波シールド材の断面図であり、図3(b)はめっき工程に電気めっきを採用した場合の電磁波シールド材の断面図である。
本発明では、透明シート上に細線パターン層をスクリーン印刷して、シールドパターン層とする。しかし、形成された細線のパターンに線幅のばらつきや断線が生じると、透明導電性フィルムの外観品質を損ない、透光性であるが故に製品不良となってしまう。この線幅のばらつきは、スクリーン印刷時のインキのにじみによって生じるものであるが、この現象は、スキージ移動方向dsを基準軸dxとした場合、印刷パターン2と基準軸dxとの成す角度αが大きい線ほど発生しやすく、αが90°のときに発生頻度が最大となる。例えば、正方形の格子パターンについて、スキージ移動方向dsを細線部lxと平行方向に設定してスクリーン印刷を行った場合、スキージ移動方向と平行方向である細線部lxについては線幅のばらつきは発生しないが、スキージ移動方向と直角方向である細線部lyでは多数のにじみが発生し、線幅のばらつきが生じる。(図2参照)
そこで、本発明では、図1の概念図に示すように、上記の線幅のばらつきを防止する為に、印刷パターンをスクリーン印刷にて形成する際に、スキージ移動方向dsを基準軸dxとして、基準軸dxと印刷パターン2の任意の線との成す角度α°が次式の関係であるよう構成した。
0≦α≦45 (式1)
上記式1の関係を満たすようにスクリーン印刷を行えば、印刷時のインキのにじみを防止することができ、線幅のばらつきを防止することができる。上記式1の関係を満たす印刷パターン2としては、正方形、長方形、ひし形、六角形、八角形などの幾何学図形を複数組み合わせてメッシュ状にするか、もしくはストライプ状にすることができる。但し、ひし形、六角形、八角形の幾何学図形の場合は、上記式1の関係を満たすように図形を設計する必要がある。図形を設計する際には、基準軸dxと印刷パターン2の任意の線との成す角度α°が、0≦α≦45となるように設計することが好ましい。
また、上記印刷パターン2においても、スキージ移動方向dsによっては、上記式1を満たさない場合があり、その都度スキージ移動方向dsを選択する必要がある。
印刷パターン2の線幅は5〜50μmが好ましく、ラインとラインのスペースは100〜700μmが好ましい。線幅が5μm未満では、十分な導電性が得られず電磁波シールド性が低下する虞があり、線幅が50μmを超える場合は透光性が低下する虞がある。また、ラインとラインのスペースが100μm未満では、透光性が低下する虞があり、700μmを超える場合は、十分な導電性が得られず電磁波シールド性が低下する虞がある。
また、上記スクリーン印刷法においては、透明樹脂受容層4を被印刷物の印刷面に塗布して下地膜を形成し、該下地膜の上に、スクリーン印刷を行なうことができる。すなわち、図3に示すように、透明シート3の印刷面に透明樹脂受容層4を塗布して下地膜を形成し、該下地膜の上に、スクリーン印刷を行うことができる。透明樹脂受容層4を下地膜として形成することにより、下地膜がスクリーン印刷時に、インキの溶媒を吸収することができ、結果としてインキのにじみを抑制することができる。
透明樹脂受容層4に含有される樹脂としては、印刷インキに含有されている溶剤を吸収可能なものであれば、特に制限されるものではなく、具体例としては、ポリウレタン樹脂、アクリル樹脂、エチレン/酢酸ビニル共重合体樹脂、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン樹脂、カルボキシル化スチレン/ブタジエン共重合体樹脂およびポリエステル樹脂が挙げられる。これら樹脂を単独で、または2種以上を混合して使用することができる。
また、透明樹脂受容層4中に、無機微粒子を含有させることにより、印刷インキに含有されている溶媒を吸収する効果を高めることができる。このような無機微粒子としては、マイカ、タルク、アルミナ、炭酸カルシウム、ガラス、シリカ、カオリン、アルミノシリケートのような無機物などのセラミック系微粒子が挙げられる。
(透明樹脂受容層塗布方法)透明樹脂受容層4の塗布方法としては、スピンコート法、ディッピング法、印刷法などが挙げられるが、塗膜の厚みとしては5〜100μmであることが好ましく、さらに好ましくは10〜30μmであることが最適である。塗膜の厚みが5μm未満ではインキ溶媒の吸収効果が低下し、印刷後のにじみによる線幅のばらつきが生じ、塗膜の厚みが100μmを超えると印刷後のにじみの抑制効果は向上するが、過剰な性能となってコスト的にも無駄であるうえに、透明性が悪くなる虞があり、ディスプレイ用の電磁波シールド材としての視認性が低下してしまう。
(無電解めっき触媒インキ)本発明のシールドパターン層の形成方法としては、バインダー樹脂と、貴金属コロイド粒子もしくは金属粉末とを含む無電解めっき触媒インキを、所望のパターンで上記スクリーン印刷法によって触媒パターン層5を形成し、次いで無電解めっきにて、導電性金属層である無電解メッキ層6を該触媒パターン層5上に形成する方法が挙げられる。
上記触媒インキに含まれる無電解めっき触媒としては、Pd、Au、Ag、Pt等の貴金属コロイド粒子、Cu、Ni、Fe、Co等の各種金属微粒子、及びこれらの塩化物、硫酸塩、硝酸塩、アンモニア塩などを用いることができる。触媒インキの溶媒としては、バインダー樹脂を溶解するものであれば特に限定されるものではないが、好ましくは沸点が200℃前後のものを用いたほうがよい。溶媒の沸点が低すぎると、インキ印刷時にスクリーンマスクのメッシュにインキが目詰まりし、また沸点が高すぎると、印刷後のインキ乾燥に時間がかかるので好ましくない。
また、めっき工程においては、電気めっきを行うこともでき、電気めっきは通常行われている銅やニッケル、もしくはそれらの合金が挙げられる。さらに無電解めっきを施して導電性を高めたり、酸化や硫化により黒色化したりすることによって、導電性や色を変化させることもできる。
本発明で用いられる透明フィルム3としては、ポリエチレンテレフタレ−ト、ポリブチレンテレフタレ−ト、ポリエチレンナフタレ−ト、ポリエチレンテレフタレート‐イソフタレート共重合体、テレフタル酸‐シクロヘキサンジメタノール‐エチレングリコール共重合体などのポリエステル系樹脂、ナイロン6などのポリアミド系樹脂、ポリプロピレン、ポリメチルペンテンなどのポリオレフィン系樹脂、ポリアクリレート、ポリメタアクリレート、ポリメチルメタアクリレートなどのアクリル系樹脂、ABS樹脂などのスチレン系樹脂、トリアセチルセルロースなどのセルロース系樹脂、イミド系樹脂、ポリカ−ボネ−トなどがある。これら樹脂の少なくとも1層からなるフィルム、シート、ボード状として使用するが、これら形状を本明細書ではフィルムと総称する。通常は、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエステル系のフィルムが透明性、耐熱性がよくコストも安いので好適に使用され、ポリエチレンテレフタレートが最適である。
本発明の透明導電性フィルムには、さらに別のフィルムなどを積層させても良く、ディスプレイ用電磁波シールド材として用いる場合には、近赤外部吸収層、反射防止層、ハードコート層、防汚層、防眩層などを設けても良い。
以下、実施例により本発明をより詳細に説明するが、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。尚、以下の各実施例、比較例により得られた透明導電性フィルムは、次の方法により評価をした。
(1)導電性
三菱化学株式会社製ロレスタAP(4端針法)を用いて測定した。
(2)透過率
分光顕微鏡(大塚電子株式会社製 MCPD2000)にて、波長400〜700nmの光(可視光線)の透過率を測定した。
三菱化学株式会社製ロレスタAP(4端針法)を用いて測定した。
(2)透過率
分光顕微鏡(大塚電子株式会社製 MCPD2000)にて、波長400〜700nmの光(可視光線)の透過率を測定した。
[実施例1]厚さ100μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム(透光率92%)の印刷面に、ポリウレタン樹脂とアルミナ微粒子からなる透明樹脂受容層を厚さ5μmに塗布し印刷下地膜とした。次いで、図4(a)に示すような、ひし形柄の細線からなるメッシュパターンのスクリーン版を使用して、スクリーン印刷を行い、印刷パターンを作成した。このとき、スキージ移動方向とメッシュパターンとのなす角度αは25°と35°であった。このときの印刷インキは、パラジウム触媒インキを使用し、スクリーン版の細線の線幅は30μm、ラインとラインのスペースは300μmとした。次いで、無電解めっき処理(無電解めっき液:奥野製薬株式会社製 OPC−750無電解銅 M)にて、上記印刷パターン上に無電解めっき層を作成し、シールドパターン層とした。さらに、この透明導電性フィルム表面にEVA系接着剤を塗布し、反射防止層を持ったPETフィルムと張り合わせた。
[実施例2]PETフィルム(透光率92%)の印刷面に、ポリウレタン樹脂とアルミナ微粒子からなる透明樹脂受容層を厚さ5μmに塗布し印刷下地膜とした。次いで、図4(c)に示すような、正方形格子柄の細線からなるメッシュパターンのスクリーン版を使用して、スクリーン印刷を行い、印刷パターンを作成した。このとき、スキージ移動方向とメッシュパターンとのなす角度αは45°と45°であった。このときの印刷インキは、導電性銀粒子インキを使用し、スクリーン版の細線の線幅は30μm、ラインとラインのスペースは300μmとした。次いで、電解銅めっき液(硫酸銅水溶液)を用いた電気めっき処理にて、上記印刷パターン上に電気めっき層を作成し、シールドパターン層とした。さらに、この透明導電性フィルム表面にEVA系接着剤を塗布し、反射防止層を持ったPETフィルムと張り合わせた。
[実施例3]PETフィルム(透光率92%)の印刷面に、ポリウレタン樹脂とアルミナ微粒子からなる透明樹脂受容層を厚さ90μmに塗布し印刷下地膜とした。次いで、図4(a)に示すような、ひし形柄の細線からなるメッシュパターンのスクリーン版を使用してスクリーン印刷を行い、印刷パターンを作成した。このとき、スキージ移動方向とメッシュパターンとのなす角度αは25°と35°であった。このときの印刷インキは、パラジウム触媒インキを使用し、スクリーン版の細線の線幅は30μm、ラインとラインのスペースは300μmとした。次いで、無電解めっき処理にて、上記印刷パターン上に無電解めっき層を作成し、シールドパターン層とした。さらに、この透明導電性フィルム表面にEVA系接着剤を塗布し、反射防止層を持ったPETフィルムと張り合わせた。
[比較例1]PETフィルム(透光率92%)の印刷面に、ポリウレタン樹脂とアルミナ微粒子からなる透明樹脂受容層を厚さ5μmに塗布し印刷下地膜とした。次いで、図4(c)に示すような、正方形格子柄の細線からなるメッシュパターンのスクリーン版を使用して、スクリーン印刷を行い、印刷パターンを作成した。このとき、スキージ移動方向とメッシュパターンとのなす角度αは35°と55°であった。このときの印刷インキは、パラジウム触媒インキを使用し、スクリーン版の細線の線幅は30μm、ラインとラインのスペースは300μmとした。次いで、無電解めっき処理にて、上記印刷パターン上に無電解めっき層を作成し、シールドパターン層とした。さらに、この透明導電性フィルム表面にEVA系接着剤を塗布し、反射防止層を持ったPETフィルムと張り合わせた。
[比較例2]PETフィルム(透光率92%)の印刷面に、ポリウレタン樹脂とアルミナ微粒子からなる透明樹脂受容層を厚さ5μmに塗布し印刷下地膜とした。次いで、図4(d)に示すような、ひし形柄の細線からなるメッシュパターンのスクリーン版を使用して、スクリーン印刷を行い、印刷パターンを作成した。このとき、スキージ移動方向とメッシュパターンとのなす角度αは55°と65°であった。このときの印刷インキは、パラジウム触媒インキを使用し、スクリーン版の細線の線幅は30μm、ラインとラインのスペースは300μmとした。次いで、無電解めっき処理にて、上記印刷パターン上に無電解めっき層を作成し、シールドパターン層とした。さらに、この透明導電性フィルム表面にEVA系接着剤を塗布し、反射防止層を持ったPETフィルムと張り合わせた。
[比較例3]透明樹脂受容層を塗布しないPETフィルム(透光率92%)の印刷面に、図4(a)に示すような、ひし形柄の細線からなるメッシュパターンのスクリーン版を使用して、スクリーン印刷を行い、印刷パターンを作成した。このとき、スキージ移動方向とメッシュパターンとのなす角度αは25°と35°であった。このときの印刷インキは、パラジウム触媒インキを使用し、スクリーン版の細線の線幅は30μm、ラインとラインのスペースは300μmとした。次いで、無電解めっき処理にて、上記印刷パターン上に無電解めっき層を作成し、シールドパターン層とした。さらに、この透明導電性フィルム表面にEVA系接着剤を塗布し、反射防止層を持ったPETフィルムと張り合わせた。
実施例1〜3、比較例1〜3で得た透明導電性フィルムを評価し、表1にまとめた。
各実施例および比較例で得られた透明導電性フィルムにおいて、外観品質は実施例1、2および3は均一でムラがないものだったが、角度αが上記式1を満たさない比較例1、2または透明樹脂受容層のない比較例3については多数のにじみが発生し、断線もみられた。透明樹脂受容層の厚みが厚い実施例3は、にじみ抑制効果は見られたが、樹脂層の厚みで透明性がやや低くなった。また、導電性については、実施例1〜3は導電性がよく電磁波シールド性に優れていたが、比較例1〜3、中でも特に比較例3は導電性が悪く、電磁波シールド性に劣るものであった。
1:スクリーン版
2:印刷パターン
3:透明フィルム
4:透明樹脂受容層
5:触媒パターン層
6:無電解めっき層
7:導電性パターン層
8:電気めっき層
ds:スキージ移動方向
dx:基準軸
lx:格子パターン中のdsに対して平行方向の線
ly:格子パターン中のdsに対して直角方向の線
α:基準軸と印刷パターンの任意の線との成す角度
2:印刷パターン
3:透明フィルム
4:透明樹脂受容層
5:触媒パターン層
6:無電解めっき層
7:導電性パターン層
8:電気めっき層
ds:スキージ移動方向
dx:基準軸
lx:格子パターン中のdsに対して平行方向の線
ly:格子パターン中のdsに対して直角方向の線
α:基準軸と印刷パターンの任意の線との成す角度
Claims (5)
- 透明フィルムの表面に、透明樹脂受容層を形成し、該透明樹脂受容層の上に細線からなる電磁波シールドパターンをスクリーン印刷によって形成する際、スキージ移動方向を基準軸として、該基準軸と電磁波シールドパターンの任意の細線との成す角度α°が、0≦α≦45であることを特徴とする透明導電性フィルムの製造方法。
- 透明樹脂受容層の膜厚が、5〜100μmである請求項1記載の透明導電性フィルムの製造方法。
- 電磁波シールドパターンの形状が、格子柄、ひし形柄、ストライプ柄である請求項1または2に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
- 貴金属コロイド粒子もしくは金属粉末と、バインダー樹脂とを含む、無電解めっき触媒インキを、スクリーン印刷によって所望のパターンに印刷し、次いで、無電解めっきにて該パターン上に金属層を形成することを特徴とする、請求項1〜3のいずれか1項に記載の透明導電性フィルムの製造方法。
- 請求項1〜4のいずれか1項に記載の、透明導電性フィルムの製造方法によって製造される、透明導電性フィルム。
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