JP2008034501A - ディスプレイ用フィルター - Google Patents
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Abstract
【課題】濃淡ムラなどの画像ムラ、ギラツキ、およびモアレを同時に改善することができる、電磁波遮蔽性能を有するディスプレイ用フィルターを提供する。
【解決手段】少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上でかつ正多角形以外の多角形の構成単位を主体に構成されていることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
【選択図】図1
【解決手段】少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上でかつ正多角形以外の多角形の構成単位を主体に構成されていることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
【選択図】図1
Description
本発明は、ディスプレイ用フィルターに関するものである。更に詳しくは、本発明は、ディスプレイの前面に配置され、ディスプレイ画面から発生する電磁波を遮蔽するとともにディスプレイの走査線に対してモアレ等の発生を防止するディスプレイ用フィルターに関する。
プラズマディスプレイ等のディスプレイ画面から発生する電磁波は、人体への影響及び他の電子機器の誤作動を招くことが懸念されている。そこで、従来からディスプレイ画面に装着される前面フィルターに電磁波遮蔽機能を付与することが行われている。電磁波遮蔽機能を付与する手段としては、インジュウム−錫酸化物膜(ITO膜)等の透明導電性膜を用いること、あるいは導電性のメッシュパターンを用いることが知られている。
前者の透明導電性膜に対して後者の導電性メッシュパターンの方が、製造コスト及び導電性能の点で有利であり、広く採用されている。従来から用いられている一般的なメッシュパターンは、格子状のメッシュが規則正しく配列された格子状パターンである。しかしながら、このような格子状パターンを単に用いると、ディスプレイの走査線に対してモアレが発生するという問題があり、ディスプレイ画面に対してバイアス角をもって配置することが提案されている(例えば特許文献1〜4)。しかし、バイアス角はディスプレイの機種等によって適切な範囲が異なり、フィルターメーカーはディスプレイの機種に応じてバイアス角を変更する必要があり、生産性低下の要因になっていた。
一方、他のモアレ対策として、上述の規則正しく配列された格子状パターン以外のパターンを用いることが提案されている(例えば特許文献5〜10)。しかしながら、これらのメッシュパターンは、パターン交点の太りによる画像ムラやギラツキが発生するという問題やモアレが十分に防止できないという問題があった。すなわち、これら文献に具体的に開示されているメッシュパターンには、その構成単位として円、三角形、四角形、五角形以上の多角形等のいろんな形状を含むパターンがあるが、三角形や四角形の構成単位を比較的多く含むパターンであるため、パターン交点が鋭角となる部分が多い。そのため、実際にそのようなメッシュパターンを製造としようとすると、鋭角な交点の部分が他の部分に比べて太りやすく、画像ムラやギラツキの原因となるという問題があった。さらに、具体的に開示されているメッシュパターンには、円形の構成単位を多く含むパターンもあるが、円と円で囲まれた部分が鋭角になるので上記と同様な問題が起こる。また、格子状パターンをモディファイしたようなパターンも開示されているが、そのようなパターンでは、結局モアレを十分に防止することが難しく、画像の濃淡が発生しやすいという問題があった。
このようにモアレとともに濃淡ムラなどの画像ムラやギラツキを同時に改善するメッシュパターンは、要望されているが未だ提案されていないのが現状である。
特開平9−148781号公報
特開平11−338388号公報
特開2000−66614号公報
特開2001−22283号公報
特開平2−296398号公報
特開平4−217398号公報
特開平11−121974号公報
特開2000−114773号公報
特開2001−343520号公報
特開2002−43790号公報
本発明は、濃淡ムラなどの画像ムラ、ギラツキ、およびモアレを同時に改善することができる、電磁波遮蔽性能を有するディスプレイ用フィルターを提供することを目的とする。
本発明の上記目的は、以下の発明によって基本的に達成された。
(1)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上でかつ正多角形以外の多角形の構成単位を主体に構成されていることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(2)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(3)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、少なくとも1辺を共有して隣接する連続10個の構成単位の重心を結んだ線が折れ線になることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(4)前記多角形は90度以下の内角が多くとも1つである前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
(5)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位または少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(6)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位、および少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位の少なくとも2種の形状を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(7)前記メッシュパターンが黒化処理されたものである前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
(8)反射防止機能、防眩機能、近赤外線遮蔽機能、およびオレンジ光遮蔽機能の少なくとも一つの機能を有する前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
(1)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上でかつ正多角形以外の多角形の構成単位を主体に構成されていることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(2)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(3)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、少なくとも1辺を共有して隣接する連続10個の構成単位の重心を結んだ線が折れ線になることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(4)前記多角形は90度以下の内角が多くとも1つである前記(1)〜(3)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
(5)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位または少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(6)少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位、および少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位の少なくとも2種の形状を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
(7)前記メッシュパターンが黒化処理されたものである前記(1)〜(6)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
(8)反射防止機能、防眩機能、近赤外線遮蔽機能、およびオレンジ光遮蔽機能の少なくとも一つの機能を有する前記(1)〜(7)のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
本発明によれば、パターン交点の太りを低減することができ、その結果、画像濃淡等の画像ムラやギラツキ等の不具合を防ぎつつ、モアレを十分に防止することができる。
本発明は、いずれも、少なくとも導電性部材からなるメッシュパターン(以降、単にパターンと称す)を有するディスプレイ用フィルターにおけるパターン交点の太りを低減することができるものであって、その一つの実施形態としては、例えば図1に示すように、パターンが5角形以上で、かつ、正多角形以外の多角形の構成単位を主体に構成されているものを例示することができる。即ち、実質的に、5角形以上で、かつ、正多角形以外の多角形を最小単位とするパターンである。
ここで、5角形以上で、かつ、正多角形以外の多角形の構成単位を主体に構成するとは、構成単位パターンの総数に対して、5角形以上でかつ正多角形以外の多角形の数が70%以上であることを意味する。即ち、本発明のパターンは、最小の構成単位として5角形以上の正多角形、4角形以下の多角形、及び円形等を全く含まないか、含む場合であっても全個数に対して30%未満でしか含まない。構成単位パターンの総数に対する5角形以上でかつ正多角形以外の多角形の数の割合は、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。特に好ましくは、全ての構成単位が、5角形以上で、かつ正多角形以外の多角形である。
5角形以上の正多角形や円の数が多くなると、パターンの規則性が高くなりモアレ防止効果が低下する。また4角形以下の多角形の数が多くなると、多角形の内角が小さくなるので交点が太る傾向にあり、画像にムラが発生しやすくなる。
上記実施形態において、パターンを構成する多角形としては、5角形〜12角形が好ましく、5角形〜10角形がより好ましく、特に5角形〜8角形が好ましい。
上記実施形態において、パターンを構成する多角形は、90度以下の内角を全く有しないか、90度以下の内角を有する場合でも1個以内であることが好ましい。これによって、交点の太りをより確実に防止でき、画像のムラを防止できる。また更に、少なくとも1辺を共有して隣接する多角形同士の形状が異なるのが好ましい。
次に本発明の別の実施形態を説明する。本発明の別の実施形態としては、パターンが、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位同士の形状が互いに異なるものを例示できる。
ここで、主体に構成されるとは、前述と同義であり、5角形以上の多角形を70%以上含むことを意味し、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。特に好ましくは、全ての構成単位が5角形以上の多角形で構成されたパターンである。なお、本実施形態においては、パターンが5角形以上の正多角形を含んでもよいが、上記したように隣接する構成単位の形状が互いに異なる。以下、図2を用いて詳細に説明する。
図2において、構成単位の1つである多角形1と、該多角形1を構成する辺1aを共有して隣接する多角形2とは形状が異なる。同様に、多角形1に隣接する多角形3、4、5、6、及び7と、多角形1とは形状が異なる。更に、多角形2と、該多角形2を構成する辺2aを共有して隣接する多角形3とは形状が異なり、従って、多角形1、2及び3は互いに形状が異なる。同様に、多角形1と3と4、多角形1と4と5、多角形1と5と6、多角形1と6と7、多角形1と7と2は、それぞれ互いに形状が異なる。上記したように5角形以上の形状の異なる多角形を隣接配置することによって、パターンの規則性が低下し、モアレ防止効果が向上する。
図2に示すように、5角形以上の多角形の数が多くなることで交点の太りが低減され、また、隣接する構成単位の形状が互いに異なることで、パターンの規則性が低くなりモアレの発生を防止することができる。
本実施形態においてパターンを構成する多角形としては、5角形〜12角形が好ましく、5角形〜10角形がより好ましく、特に5角形〜8角形が好ましい。また、パターンを構成する多角形は、90度以下の内角を全く有しないか、90度以下の内角を有する場合でも1個以内であることが好ましい。これによって、交点の太りをより確実に防止でき、画像のムラを防止できる。
次に本発明の更に別の実施形態を説明する。更に別の実施形態としては、パターンが、少なくとも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位、または、少なくとも合計5つの直線および曲線で囲まれた形状の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なるものを例示できる。ここで、主体に構成されるとは、前述と同義である。少なくとも5つの曲線で囲まれた形状や、少なくとも合計5つの直線および曲線で囲まれた形状が多くなることで、交点の太りが低減され、また、隣接する構成単位の形状が互いに異なることで、パターンの規則性が低くなりモアレの発生を防止することができる。
ここで、上記パターンは、実質的に、5角形以上の多角形の少なくとも1辺を曲線に置換した形状を最小の構成単位として有するものであるが、該多角形は、好ましくは5角形〜12角形、より好ましくは5角形〜10角形、特に好ましくは5角形〜8角形であり、これらの少なくとも1辺を曲線に置換した形状を最小単位として構成するものが好ましい。なお、曲線は、円弧、波線を含む。
更に別の実施形態としては、パターンが、5角形以上の多角形の構成単位、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位、および少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位の少なくとも2種の形状を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なるものを例示できる。
ここで、主体に構成されるとは、前述と同義であり、5角形以上の多角形の構成単位、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位、および少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位の合計数が、全構成単位数に対して70%以上であることをいい、好ましくは80%以上であり、より好ましくは90%以上である。特に好ましくは、全ての構成単位が、5角形以上の多角形の構成単位、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位、および少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位のいずれかに該当するものである。このパターンを図3に示す。
5角形以上の多角形や少なくも5つの曲線で囲まれた形状、さらには少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状が多くなることで、交点の太りが低減され、また、隣接する構成単位の形状が互いに異なることで、パターンの規則性が低くなりモアレの発生を防止することができる。
本実施形態において、パターンは、実質的に、5角形以上の多角形もしくは5角形以上の多角形の少なくとも1辺を曲線に置換した形状を、最小の構成単位として有するが、該多角形は、好ましくは5角形〜12角形、より好ましくは5角形〜10角形、特に好ましくは5角形〜8角形であることが好ましい。そして、曲線を含む形状については、それら多角形の少なくとも1辺を曲線に置換した形状であることが好ましい。ここで、曲線は、円弧、波線を含む。
なお、これら実施形態においては、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なるが、この意味は図2に示した実施形態における意味と同義であり、図2における説明に準じる。
さらに別の実施形態としては、パターンが、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、少なくとも1辺を共有して隣接する連続10個の構成単位の重心を結んだ線が一直線にはならない、すなわち折れ線になるものを例示できる。ここで、重心を結んだ線が一直線であるかどうかの判断は、構成単位が少なくとも100個入るように抽出した任意の視野(例えば4mm×4mm)の範囲内に存在する連続10個の構成単位の重心を結んだ線で判断される。本発明は、任意の視野において、連続10個の構成単位の重心を結んだ線のいずれもが折れ線になることが好ましい。隣接する構成単位の重心を結ぶ線が折れ線になるように構成単位を配置することによって、パターンの規則性が低下し、モアレを防止することが可能となる。更にパターンの規則性を低下させるためには、連続5個の構成単位の重心を結んだ線が一直線にならないように、すなわち折れ線になるように配置することが好ましい。
本実施形態において、パターンを構成する多角形としては、5角形〜12角形が好ましく、5角形〜10角形がより好ましく、特に5角形〜8角形が好ましく、パターン作製の容易性の観点から6角形が最も好ましい。パターンを6角形で構成する場合、その6角形の内角は全て120度±20度であることが好ましく、特に120度±10度が好ましい。このような6角形を構成単位とするパターンにおいては、6角形の辺の長さを変えることによって、重心を結ぶ線が一直線とならないようにすることが容易である。このパターンの1つの例を図4に示す。
図4において、パターンは最小の構成単位が6角形のみで構成されている。例えば、少なくとも1辺を共有して隣接する連続10個の6角形の重心を結ぶ線21、22、23は一直線にはならず、折れ線になる。説明の便宜上、重心を結ぶ線は3本しか例示していないが、該パターンにおいて重心を結ぶ線はいずれも一直線になることはない。
図4において、いずれの6角形もその内角は全て120度±20度であるが、6角形を構成する辺の長さを異ならせることによって、重心を結ぶ線が一直線になることを回避することができる。このパターンにおいて、隣接する6角形の面積が大きく異なる場合には、前記した重心を結ぶ線の直線性が低下してモアレを効果的に防止できるが、導電性が低下する。従って、隣接する6角形同士の面積の比率は小さい方を基準にして5倍以下が好ましく、4倍以下がより好ましい。更に、6角形の面積が、1個当たり0.005〜0.2mm2であるのが好ましく、0.01〜0.15mm2がより好ましい。平均的な面積としては、0.02〜0.1mm2が好ましい。
以下、前述した全実施形態に共通する構成について説明する。
パターンを構成する導電性部材の線幅は、5〜30μmが好ましく、5〜20μmの範囲がより好ましく、特に5〜15μmの範囲が好ましい。構成単位1個当たりの面積としては、0.005〜0.2mm2が好ましく、0.01〜0.15mm2がより好ましい。平均的な面積としては、0.02〜0.1mm2が好ましい。構成単位が多角形である場合、、対向する辺の間隔d(図1を参照)は、80〜600μmの範囲が好ましく、100〜500μmの範囲が好ましい。平均的な間隔としては150〜350μmの範囲が好ましい。なお、対向する辺が平行でない場合の間隔dは、辺の中心同士を結ぶ距離である。
本発明において、導電性部材からなるメッシュパターンは、合成繊維または金属繊維のメッシュパターンに金属被覆した繊維メッシュパターン、金属薄膜を加工した金属メッシュパターン、導電性ペーストをパターン印刷したもの、半導体ペーストをパターン印刷した後導電加工を施したもの、導電性ペーストを感光パターニングしたもの、半導体ペーストを感光パターニングした後導電加工を施したもの、金属薄膜をレーザーアブレージョン方式でメッシュ状に加工したものなどが挙げられる。金属薄膜の材料としては、銀、金、パラジウム、銅、インジウム、スズ、あるいは銀とそれ以外の金属の合金などの導電性金属が用いられる。導電性メッシュパターンの面抵抗値は、0.01〜10Ω/□の範囲が好ましい。
本発明のディスプレイ用フィルターを作製する方法について詳細に説明する。1つの好ましい方法として、銅箔等の導電性金属(導電性部材)をプラスチックフィルム等の透明基材に接着材を介して貼り合わせた積層フィルムを、フォトリソグラフ法、スクリーン印刷法等を利用してエッチングレジストパターンを作製した後、導電性金属をエッチングする方法がある。エッチングする方法としては、ケミカルエッチング法等がある。ケミカルエッチングとは、エッチングレジストで保護された導体部分以外の不要導体をエッチング液で溶解し、除去する方法である。エッチング液としては、塩化第二鉄水溶液、塩化第二銅水溶液、アルカリエッチング液等がある。
フォトリソグラフ法は、積層フィルムの導電性金属層に紫外線等の照射により感光する感光層を設け、この感光層に、上述したようなパターンに予め加工されたフォトマスク等を用いて像様露光し、現像してレジスト像を形成し、次に、導電性金属をエッチングして導電性金属のメッシュパターンを形成し、最後にレジストを剥離する方法である。
スクリーン印刷法は、積層フィルムの導電性金属層表面にエッチングレジストインクをパターン印刷し、硬化させた後エッチング処理により導電性金属のメッシュパターンを形成し、この後レジストを剥離する方法である。
導電性部材からなるメッシュパターンを作製する他の好ましい方法としては、感光性銀塩を用いる方法も挙げられる。この方法は、ハロゲン化銀などの銀塩乳剤層をプラスチックフィルム等の透明基材にコーティングした積層フィルムを、上述したようなパターンに加工したフォトマスクを介して露光、あるいはパターンをデジタル化してレーザーで露光し、現像処理して銀のメッシュパターンを形成する方法である。形成された銀メッシュは更に銅、ニッケル等の金属でメッキするのが好ましい。これらの方法は、WO2004/7810、特開2004−221564号公報、特開2006−12935号公報等に記載されている。
本発明において、導電性部材からなるメッシュパターンは黒化処理するのが好ましい。黒化処理は、酸化処理や黒色印刷により行うことができる。例えば、特開平10−41682号公報、特開2000−9484号公報、特開2005−317703号公報等に記載の方法を用いることができる。黒化処理は、メッシュパターンの視認側の表面と両側面を行うのが好ましく、更にメッシュパターンの両面及び両側面を黒化処理するのが好ましい。
透明基材上に設けられる導電性部材からなる導電層は、少なくともディスプレイの画像表示領域に相当する領域はメッシュパターンに加工する必要があるが、画像表示領域の周辺部はメッシュパターンの加工の必要はなく、導電性金属層のままであってもよい。しかし、一方、ディスプレイ用フィルターを連続生産ラインで効率よく製造するためには、導電層は連続メッシュであることが好ましい。連続メッシュとは、メッシュパターンが搬送方向に途切れることなく形成されていることであり、例えば、透明基材上に導電層を少なくとも形成した積層体を長尺ロール状で製造した場合に、ロールの搬送方向にメッシュが連続的に形成されていることである。このような連続メッシュを用いることにより、積層体ロールをカットしてシート状のディスプレイ用フィルターを製造するときの歩留まり及び生産性が向上する。
本発明のディスプレイ用フィルターは、たとえばプラスチックフィルム等の透明基材と、該透明基材上に形成された、少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを構成する導電層とを有する。更に、導電層の上には粘着材を介して機能性フィルムを貼り合わすことが好ましい。導電層は、前記透明基材でサポートする代わりに機能性フィルムでサポートしてもよい。この場合、ディスプレイ用フィルターを構成するフィルムは1枚のみになるのでコスト的に有利である。
本発明に用いられる機能性フィルムとは、ポリエチレンテレフタレートフィルムやトリアセチルセルロースフィルム等のプラスチックフィルムからなる支持体上に反射防止層や防眩層などを設けたフィルムである。
反射防止層は、ディスプレイの視認側に装着したとき、外光の反射防止、映り込み防止により、ディスプレイの画像表示の劣化を防ぐものである。反射防止層としては、支持体上に、高屈折率層、低屈折率層の順に2層以上積層したものが用いられるが、支持体の光学特性を考慮し、光学設計によって構成要素、および各構成要素の膜厚を決定することができる。反射防止性としては、表面の可視光線反射率が3%以下であることが好ましい。
防眩層は、微小な凹凸の表面状態を有する膜のことをいい、熱硬化型または光硬化型樹脂に粒子を分散させて支持体上に塗布・硬化させたもの、あるいは、熱硬化型または光硬化型樹脂を表面に用い、所望の表面状態を有する型を押し付けて凹凸を形成した後に硬化させたものなどが用いられる。防眩層の防眩性としては、ヘイズ値が0.5〜20%であることが好ましい。反射防止層に防眩機能を付与してもよいし、または防眩層に反射防止機能を付与してもよい。
本発明のディスプレイ用フィルターには、さらに、近赤外線遮蔽機能やオレンジ光遮蔽機能を付与することも好ましい。近赤外線遮蔽機能及びオレンジ光遮蔽機能を付与するにあたっては、それぞれを独立した層として設けてもよいし、あるいは、これらの機能を導電層が形成された透明基材、機能性フィルムを構成するプラスチックフィルム支持体、粘着材層あるいは接着材層などに付与してもよい。
近赤外線遮蔽機能としては、波長800〜1100nmの範囲における光線透過率の最大値が15%以下であることが好ましい。近赤外線遮蔽機能は、例えば近赤外線吸収色素を含有させることによって付与することができる。かかる近赤外線吸収色素としては、フタロシアニン系化合物、アントラキノン系化合物、ジチオール系化合物、ジイモニウム系化合物等が挙げられる。
オレンジ光遮蔽機能としては、波長580〜610nmの範囲における光線透過率の最小値が30%以下であることが好ましい。オレンジ光遮蔽機能は、オレンジ光吸収色素を含有させることによって付与することができる。オレンジ光吸収色素としては、所望の吸収波長を有する公知の染料または顔料が用いられる。
近赤外線吸収色素やオレンジ光吸収色素を含有させる方法としては、色素を混錬・分散・溶解させたプラスチックフィルムを用いる方法、色素を樹脂等に混錬・分散・溶解させた塗料を支持体上に塗布する方法、あるいは色素を混錬・分散・溶解させた粘着材を用いる方法がある。また、これらの方法を組み合わせて用いてもよい。
次に、本発明のディスプレイ用フィルターの構成例を以下に示すが、本発明はこれらに限定されない。
a)粘着材層/プラスチックフィルム(透明基材)/接着材層/導電層/粘着材層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
b)粘着材層/プラスチックフィルム(透明基材)/導電層/粘着材層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
c)粘着材層/導電層/粘着材層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
d)粘着材層/導電層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
e)粘着材層/導電層/粘着材層/近赤外線遮蔽層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
f)粘着材層/プラスチックフィルム(透明基材)/接着材層/導電層/粘着材層/近赤外線遮蔽層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
g)粘着材層/近赤外線遮蔽層/プラスチックフィルム(透明基材)/導電層/粘着材層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
本発明のディスプレイ用フィルターは、上記構成例の中の粘着材層を直接にディスプレイパネルに貼り合わすことができるが、ガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板等の公知の高剛性基板を介してディスプレイパネルに装着することもできる。
b)粘着材層/プラスチックフィルム(透明基材)/導電層/粘着材層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
c)粘着材層/導電層/粘着材層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
d)粘着材層/導電層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
e)粘着材層/導電層/粘着材層/近赤外線遮蔽層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
f)粘着材層/プラスチックフィルム(透明基材)/接着材層/導電層/粘着材層/近赤外線遮蔽層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
g)粘着材層/近赤外線遮蔽層/プラスチックフィルム(透明基材)/導電層/粘着材層/プラスチックフィルム(支持体)/反射防止層
本発明のディスプレイ用フィルターは、上記構成例の中の粘着材層を直接にディスプレイパネルに貼り合わすことができるが、ガラス板、アクリル板、ポリカーボネート板等の公知の高剛性基板を介してディスプレイパネルに装着することもできる。
本発明のディスプレイ用フィルターを直接にディスプレイパネルに貼り合わす場合、上記構成例の中の粘着材層は、衝撃緩和層としての機能を持たすことが好ましい。粘着材層に衝撃緩和機能を付与するには、粘着材層の厚みを100μm以上にすることが好ましく、300μm以上がより好ましく、特に500μm以上が好ましい。厚みの上限は、粘着材層のコーティング適性を考慮して3000μm以下が好ましい。粘着材の種類としては、アクリル系樹脂、エポキシ系樹脂、ウレタン系樹脂、シリコーン系樹脂、ゴム系樹脂等が挙げられる。
ディスプレイ用フィルターをディスプレイパネルに装着する際には、ディスプレイ用フィルターの導電層をディスプレイの外部電極に接続しアースをとって電荷を逃がす必要があり、導電層に外部電極との導通部分(電極という)を設ける必要がある。電極としては、ディスプレイ用フィルターの外周部(画像表示領域の外周)に導電層を剥き出しにして、その剥き出し部分を電極にすることが一般に採用されている。これは、導電層の上(視認側)に積層される機能性フィルムや粘着材層の一部を剥離して導電層を露出する方法や、積層するときに予め導電層より小さいサイズの機能性フィルムを用いる方法がある。
他の電極形成方法として、ディスプレイ用フィルターの外周部に機能性フィルターの表面から少なくとも導電層に達する溝状の空隙を設けて導電層を部分的に露出する方法、あるいは前記空隙に更に導電性ペースト等の導電体を充填する方法などがある。
ディスプレイ用フィルターの形状は通常長方形であり、上記電極は長方形の4辺全ての側辺に平行に直線状に設けるのが好ましい。本発明においては、長方形の4辺に設けられる電極の内、少なくとも対向する2辺には、上記後者の空隙に導電性ペースト等の導電体を充填した電極を形成するのが好ましい。長方形の3辺に上記した空隙に導電体を充填した電極を設けてもよく、4辺全てにこの電極形成方法を採用してもよい。空隙に導電体を充填した電極を、対向する2辺にあるいは3辺に設けた場合は、残りの辺には導電層を剥き出しにした電極を設けるのが好ましい。
空隙に導電体を充填して電極を形成する方法は、ディスプレイ用フィルターを構成する積層体を長尺のロール状で製造し、この長尺ロールをシートカットしてディスプレイ用フィルターを作製する場合に生産性の観点から有効である。空隙の形成方法としては、レーザーを照射する方法が好ましい。レーザーが照射された部分は、樹脂が溶解、燃焼、あるいは蒸発するので、空隙を形成するための剥離作業の必要がなくなり、生産性の面で好ましい。レーザーの出力源としてはヨウ素、YAG、炭酸ガス等を用いることができる。空隙は略直線状の溝状とするのが好ましく、この溝状空隙の幅は、3mm以下が好ましく、2mm以下がより好ましく、特に1mm以下が好ましい。一方、0.1mm以上が好ましく、0.2mm以上がより好ましく、特に0.3mm以上が好ましい。上記の幅の範囲は、電極と導電層との導通性及び電極と積層体との接合強度の観点から好ましい。
以下、実施例により本発明をさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの実施例によって限定されるものではない。
<導電性メッシュパターンの作製>
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに接着剤層(エポキシ系接着材;厚さ20μm)を介して導電層となる銅箔(厚さ10μm)を積層して銅箔付きフィルムを作製した。この銅箔付きフィルムにフォトリソ工程(レジストフィルム貼付け−露光−現像−ケミカルエッチング−レジストフィルム剥離)を経て、線幅15μmの導電性メッシュパターンを形成した。露光を行うに際し、予め作製した各種フォトマスクを用いることによって、形状の異なるメッシュパターンを得た。以下に作製したメッシュパターンを示す。作製された導電性メッシュパターンの表面と両側面には、更に黒化処理(酸化処理)を施した。
厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに接着剤層(エポキシ系接着材;厚さ20μm)を介して導電層となる銅箔(厚さ10μm)を積層して銅箔付きフィルムを作製した。この銅箔付きフィルムにフォトリソ工程(レジストフィルム貼付け−露光−現像−ケミカルエッチング−レジストフィルム剥離)を経て、線幅15μmの導電性メッシュパターンを形成した。露光を行うに際し、予め作製した各種フォトマスクを用いることによって、形状の異なるメッシュパターンを得た。以下に作製したメッシュパターンを示す。作製された導電性メッシュパターンの表面と両側面には、更に黒化処理(酸化処理)を施した。
<パターンA>;図1に示すパターンで、構成単位が5角形以上の正多角形以外の多角形を主体に構成され、5角形以上の正多角形及び4角形以下の多角形は実質的に含まれない。多角形の大きさは、対向する辺の間隔は150〜400μmであり、平均的な間隔は約300μmである。更に、最小の構成単位の全ての多角形において、多角形を構成する内角の内90度以下の内角は1個以下である。
<パターンB>;図2に示すパターンで、5角形以上の多角形で主体に構成され、少なくとも1辺を共有して隣接する多角形同士の形状が異なる。最小単位の多角形の大きさは、対向する辺の間隔が150〜400μmであり、平均的な間隔は約300μmである。
<パターンC>;図3に示すパターンで、構成単位が5角形以上の多角形及び5角形以上の多角形の少なくとも1辺を曲線に置換した形状を主体に構成され、最小の構成単位の大きさは、対向する辺の間隔が150〜450μmであり、平均的な間隔は約300μmである。
<パターンD>;図4に示すパターンで、全ての内角が120度±20度である6角形のみで構成されたパターンであり、かつ隣接する連続10個の6角形の重心を結ぶ線は折れ線となっている。最小の構成単位である6角形の大きさは、対向する辺の間隔が150〜450μmであり、平均的な間隔は約300μmである。
<パターンE>;図5に示す格子状のパターンであり、線間のピッチは300μmである。
<パターンF>;図6に示すパターンで、正6角形が規則正しく配列されたパターンである。最小の構成単位である正6角形の大きさは、対向する辺の間隔が300μmである。
<機能性フィルムの作製>
次に、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに反射防止層を積層した機能性フィルム(東レ(株)製のARフィルム「リアルック」)の裏面(反射防止層とは反対面)に、近赤外線遮蔽機能とオレンジ光遮蔽機能を併せ持つ層(近赤外線吸収色素としてフタロシアニン系色素とジイモニウム系色素、及びオレンジ光吸収色素としてテトラアザポルフィリン系色素をアクリル系樹脂に混合した塗料)を積層し、更にその上に(株)巴川製紙所製の色調粘着塗料「TD43B」を積層した。
次に、厚さ100μmのポリエチレンテレフタレートフィルムに反射防止層を積層した機能性フィルム(東レ(株)製のARフィルム「リアルック」)の裏面(反射防止層とは反対面)に、近赤外線遮蔽機能とオレンジ光遮蔽機能を併せ持つ層(近赤外線吸収色素としてフタロシアニン系色素とジイモニウム系色素、及びオレンジ光吸収色素としてテトラアザポルフィリン系色素をアクリル系樹脂に混合した塗料)を積層し、更にその上に(株)巴川製紙所製の色調粘着塗料「TD43B」を積層した。
<ディスプレイ用フィルターの作製>
上記のようにして作製した各種パターンを有する導電層付きフィルムの導電層の面と、機能性フィルムとを機能性フィルムに設けた前記粘着材層を介して貼合し、更に、導電層付きフィルムの裏面(導電層とは反対面)に、厚さ500μmのウレタン系粘着材層を積層してディスプレイ用フィルターを作製した。
上記のようにして作製した各種パターンを有する導電層付きフィルムの導電層の面と、機能性フィルムとを機能性フィルムに設けた前記粘着材層を介して貼合し、更に、導電層付きフィルムの裏面(導電層とは反対面)に、厚さ500μmのウレタン系粘着材層を積層してディスプレイ用フィルターを作製した。
導電層付きフィルムと機能性フィルムを貼合する際に、長方形の短辺側の2辺は同一幅とし、長辺側の2辺は機能性フィルムをそれぞれ10mmずつ短くして導電層の剥き出し部を設け、その剥き出し部を電極とした。短辺側の2辺については炭酸ガスレーザーを照射して溝状の空隙を形成し、該空隙に銀ペースト(藤倉化成(株)製の「ドータイト」)を充填して電極を形成した。
<ディスプレイ用フィルターの評価>
松下電器産業(株)製のプラズマディスプレイテレビ「42PX−20」の前面フィルターを取り外し、上記で作製したディスプレイ用フィルターをディスプレイパネルに貼り付け、筐体の外部電極と導通が取れるように組み立てた。ディスプレイの画像を観察し、モアレ、画像ムラ及びギラツキの発生状況を目視で評価した。この評価は10人による官能評価である。一人当たり持ち点は10ポイントで、モアレが確認されれば0ポイント、確認されなければ10ポイントである。画像ムラ及びギラツキの評価も同様である。
松下電器産業(株)製のプラズマディスプレイテレビ「42PX−20」の前面フィルターを取り外し、上記で作製したディスプレイ用フィルターをディスプレイパネルに貼り付け、筐体の外部電極と導通が取れるように組み立てた。ディスプレイの画像を観察し、モアレ、画像ムラ及びギラツキの発生状況を目視で評価した。この評価は10人による官能評価である。一人当たり持ち点は10ポイントで、モアレが確認されれば0ポイント、確認されなければ10ポイントである。画像ムラ及びギラツキの評価も同様である。
次に、電磁波遮蔽性能を評価するために、リケン製3m法電波暗室にSchwarzbeck製アンテナを設置し、Rohde & Schwarz 製EMIテストレシーバ及びAgilentTechnologies製スペクトラムアナライザを用いて、平面ディスプレイの放射エミッションを測定した。FCC規格classBは、周波数30〜88MHzで40dB以下が許容値である。
モアレ、画像ムラ及びギラツキの発生状況と電磁波遮蔽性能の結果を表1に示す。
上記結果から明らかなように、本発明の導電性メッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターは画像ムラ、ギラツキ、およびモアレを同時に防止することができるが、一方、比較例はモアレを防止することができない。
1 最小の構成単位である多角形
1a、2a 多角形1、2を構成する辺
2、3、4、5、6、7 多角形1に隣接する多角形
21、22、23 隣接する6角形の重心を結んだ線
1a、2a 多角形1、2を構成する辺
2、3、4、5、6、7 多角形1に隣接する多角形
21、22、23 隣接する6角形の重心を結んだ線
Claims (8)
- 少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上でかつ正多角形以外の多角形の構成単位を主体に構成されていることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
- 少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
- 少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位を主体に構成され、少なくとも1辺を共有して隣接する連続10個の構成単位の重心を結んだ線が折れ線になることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
- 前記多角形は90度以下の内角が多くとも1つである請求項1〜3のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
- 少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位または少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
- 少なくとも導電性部材からなるメッシュパターンを有するディスプレイ用フィルターであって、該メッシュパターンは、5角形以上の多角形の構成単位、少なくも5つの曲線で囲まれた形状の構成単位、および少なくも合計5つの曲線と直線とで囲まれた形状の構成単位の少なくとも2種の形状を主体に構成され、かつ、少なくとも1辺を共有して隣接する構成単位の形状が互いに異なることを特徴とするディスプレイ用フィルター。
- 前記メッシュパターンが黒化処理されたものである請求項1〜6のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
- 反射防止機能、防眩機能、近赤外線遮蔽機能、およびオレンジ光遮蔽機能の少なくとも一つの機能を有する請求項1〜7のいずれか1項に記載のディスプレイ用フィルター。
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