JP5255634B2 - 遮光性包装用シュリンクフィルム - Google Patents

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Description

本発明は、遮光性包装用シュリンクフィルムに関し、さらに詳しくは、遮光樹脂層及び遮光樹脂層の色彩を隠蔽するための白色樹脂層を設けた遮光性包装用シュリンクフィルムに関する。具体的には、容器の個別包装、集積包装に用いることにより、容器の内容物である食品、飲料、化粧品などの光による変質や変色を防ぐとともに、美麗な印刷や装飾を施すことができるシュリンクフィルムを提供するものである。
熱収縮性を有するシュリンクフィルムを用いたシュリンク包装は、その特長として、被包装物の形状や大きさに依らずまた同時に複数個の製品を迅速且つタイトに包装することができ、得られた包装物は外観が美しく、ディスプレイ効果を発揮し、商品価値を高め、また内容物を衛生的に保ち、視覚による品質確認が容易なことから、食品、雑貨等の包装に多用されている。例えば、延伸加工性が良好で、しかも熱収縮特性に優れ、更に、溶断シール部の耐衝撃性の強いポリプロピレン系の積層シュリンクフィルムが提案されている(特許文献1参照)。
近年、シュリンクフィルムによる包装に対して、単に塵や汚れから商品を守ること、商品価値を高めることを目的とする以外に、内容物を紫外光や可視光線から保護する機能を付与することが求められるようになり、例えば、紫外線吸収剤などにより紫外線吸収性能を付与したシュリンクフィルムによる包装が提案されている(特許文献2参照)。
また、デザインを施したときに明度差が得られやすい白色または乳白色のシュリンクフィルムを用い、そのシュリンクフィルムに遮光印刷を施すことで、十分な遮光性があり、デザインを施したときに、明確且つ鮮明である明度差を有するシュリンクフィルムや、シュリンクフィルムに全面ベタ刷りの白色インキ層と全面ベタ刷りのアルミペーストを含有する白色インキ層を順次重ねた層を設けることにより、可視光線、紫外光線域での遮光性、及び、印刷後の白色隠蔽性(白色度)に優れた遮光性シュリンクフィルムが提案されている(特許文献3,4参照)。
また、無彩色または380〜500nmの波長帯域の光の透過を抑制する有彩色の中心層と、白色の表裏層とを有する熱収縮性乳白フィルム、シュリンクラベルとすることにより容器内容物の光による変色や変質を抑制でき、デザイン等の印刷が鮮明で、しかも容器内容物を見たときの印象に優れるラベル付き容器と、このようなラベル付き容器を作製する上で有用な熱収縮性乳白フィルム及びシュリンクラベルが提案されている(特許文献5参照)。
一方、熱可塑性樹脂中に遮光性顔料を配合した遮光樹脂層と、白色系着色剤とを含む樹脂組成物による白色樹脂層とを設けることによって遮光性を有しながら、遮光性顔料の存在による影響が防止された遮光性包装用の積層フィルムがある。例えば、透明樹脂層/白色樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層からなる積層樹脂フィルムであって、遮光樹脂層に黒色顔料を使用したフィルム(特許文献6参照)、遮光樹脂層として茶色顔料を使用したフィルム(特許文献7参照)遮光樹脂層として銀色顔料を使用したフィルム(特許文献8参照)が提案されている。
特開平1−195043号公報 特開平9−328164号公報 特開2003−26252号公報 特開2003−200966号公報 国際公開WO2004/094139号公報 特開2003−305811号公報 特開2004−114515号公報 特開2004−114523号公報
上述したように、特許文献3、4に記載の遮光性シュリンクフィルムは、いずれもシュリンクフィルムを製造した後、遮光層或いは遮光層と白色層を全面ベタ印刷したものであり、製造工数が増えるばかりでなく、印刷層を厚くした場合は、シュリンク特性にも悪影響を与えるという問題があった。
また、特許文献5に記載の遮光性シュリンクフィルムは上述したような問題はないものの、元々ラベル付き容器に使用する目的であることから全体厚みが極めて厚いものであり、例えば、その実施例からも明らかなように、シュリンクフィルムの膜厚が50μm、白色の表面層の厚みが13〜21μmと極めて厚いものであり、これをそのまま膜厚が10〜30μmの包装用シュリンクフィルムに適用することは容易でなかった。
また、特許文献6〜8に記載の遮光性積層包装用フィルムは、いずれもシュリンク包装を目的としたものではなく通常の充填包装などに使用されるため、遮光樹脂層や白色樹脂層は太陽光、蛍光灯の光などを十分に遮光するように各層はかなりの厚みを有している。そのため、これらの包装用フィルムにおける白色樹脂層は、白色顔料を5〜20重量%含み、その膜厚は10〜30μmに達している。そして、フィルムの膜厚は約50〜100μmでありシュリンク包装用のフィルムにはとうてい適さない膜厚のフィルムとなっている。したがって、これらの遮光性積層包装用フィルムの技術をシュリンクフィルムに適用することは容易ではなかった。
このような状況の中で包装用の遮光性シュリンクフィルムを提供するには以下のような問題があった。
すなわち、通常、包装用シュリンクフィルムとしては、その厚みが10〜30μm、特に好ましくは10〜20μmのものが使用されている。このようにシュリンクフィルムの膜厚が薄いところから、外観上の美観性などを向上させるために設ける遮光樹脂層の色彩を隠蔽するための隠蔽樹脂層の取り得る厚みにはおのずと限界があり、非シュリンクフィルムで採用されている白色樹脂層自体の厚みを10μmないし30μmの範囲とするという技術をそのまま適用することは困難であった。
白色樹脂層の厚みを厚くすればするほど背後にある遮光樹脂層の色彩を隠蔽することが可能であることは周知であるが、膜厚が10〜30μmと極めて薄いシュリンクフィルムにおいて、いかにして、十分な遮光性と乳白色で美観性とデザイン性を有し、しかも優れたシュリンク特性を有する遮光性のシュリンクフィルムを製造するかという課題が依然として未解決であった。
本発明は、こうした課題を解決して優れた性能を有する遮光性包装用シュリンクフィルムを提供することを目的とする。
このような状況の中で、本発明者らは、上記の従来技術に鑑みて、シュリンク特性に優れ、しかも優れた遮光性を有しながら、印刷などの装飾が可能な美麗な外観を有する包装用の遮光性シュリンクフィルムを開発することを目標に鋭意研究を積み重ねることにより、本発明を完成するに至った。
上記課題を解決するための本発明は、以下の技術的手段から構成される。
(1)遮光樹脂層、遮光樹脂層の色彩を隠蔽するための隠蔽樹脂層及び両外層に設けられた透明樹脂層からなる遮光性包装用シュリンクフィルムであって、該遮光性包装用シュリンクフィルムの各層の樹脂が、オレフィン系樹脂であり、該遮光性包装用シュリンクフィルムの膜厚が10〜30μmであり、かつ該隠蔽樹脂層が25〜70重量%の白色顔料を含有する樹脂組成物からなり、厚さが2.4〜8.0μmであることを特徴とする容器の個包装または集積包装のための遮光性包装用シュリンクフィルム。
(2)透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/隠蔽樹脂層/透明樹脂層の順に積層されてなる(1)記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
(3)透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/透明樹脂層の順に積層されてなる(1)記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
(4)白色顔料を含有する白色樹脂層を有していて、透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層の順に積層されてなる(1)記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
(5)透明樹脂層の厚さが、1μm以上である(1)から(4)のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
(6)遮光樹脂層の厚さが、2〜8μmである(1)から(5)のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
(7)白色顔料が、二酸化チタンである(1)から(6)のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
(8)少なくとも一方の表面のJIS Z8729で規定する明度(L)が、70以上である(1)から()のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
(9)(1)から()のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルムからなることを特徴とする容器個包装または集積包装の包装形態のシュリンク包装体。
(10)被包装物を包装した場合、隠蔽樹脂層が遮光樹脂層の外側に位置する()記載のシュリンク包装体。
(11)シュリンク包装体の外表面のJIS Z8729で規定する明度(L)が、70以上である()または(10)に記載のシュリンク包装体。
本発明により次のような効果が奏される。
(1)遮光樹脂層と隠蔽樹脂層とを有しているので遮光性に優れているばかりでなく美観に優れた遮光性包装用シュリンクフィルムを提供することができる。
(2)両外層に透明樹脂層を設けた構造となっているので表面が平滑で印刷適性に優れた遮光性包装用シュリンクフィルムを提供することができる。
(3)隠蔽樹脂層の厚さと白色顔料の含有量を特定することにより、膜厚が10から30μmであるにもかかわらず遮光性と美観に優れた遮光性包装用シュリンクフィルムを容易に製造することができる。
(4)表面の明度(L)が高い遮光性包装用シュリンクフィルムが提供できるので鮮明な印刷を可能とすることができる。
(5)溶断シール性に優れた遮光性包装用シュリンクフィルムを提供することができる。
本発明について以下に詳細に説明する。
本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムは、遮光樹脂層及び遮光樹脂層の色彩を隠蔽するための隠蔽樹脂層及び両外層に設けられた透明樹脂層からなる。
そして、遮光性包装用シュリンクフィルムの膜厚は10〜30μm、好ましくは10〜20μm、最も好ましくは15〜20μmである。この膜厚が10μm未満の場合、遮光樹脂層、隠蔽樹脂層の厚みが十分に確保できず、結果的に遮光性と美観に優れた、或いは遮光性に優れた遮光性包装用シュリンクフィルムを得ることができない。一方、膜厚が30μmを超えると遮光性と美観を両立させることは可能であるが、本発明で言うシュリンクフィルムが、本来、内容物を直接包装するのではなく内容物を収納した容器の包装に用いられるものであるからコストアップの要因となり採用できないものであった。
本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムの熱収縮率は、被包装物の形状等に応じて適宜設定できるが、110℃のグリセリン中に10秒間浸漬処理後に、長さ方向(MD)で15%以上、好ましくは20%以上であり、幅方向(TD)で20%以上、好ましくは25%以上である。
本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを構成する遮光樹脂層は遮光性顔料を含み、遮光性能を満たす範囲であれば厚み、顔料の含有量を適宜選択することができる。好ましい遮光性能としては分光光度計の測定範囲である波長200nmから600nmにおける光線透過率の最小値が3%以下であるが、内容物である食品などの光による変質を考慮すると、概ね紫外線から可視光線の緑色までの波長340から550nmの領域における光線透過率の最大値が3%以下であればよい。
遮光樹脂層に使用される遮光用の顔料としては無機系顔料が主に用いられる。例えば、黒色はカーボンブラック(平均粒子径0.03μm、不定形粒子)、茶色は酸化鉄粉末(平均粒子径0.17μm、不定形粒状)、銀色はアルミニウム粉末(平均粒子径6〜10μm、燐片状)が使用できるが、他にも黒色では鉄黒、黒鉛、茶色では黄鉛、モリブデン赤、紺青、群青、弁柄、カドミ系顔料、コバルト系顔料、銀色では黄銅または銅粉末からなる金属粉が適宜使用される。遮光用顔料の平均粒子径は、例えば0.01〜10μm程度である。平均粒子径が0.01μm未満の場合には分散性が低下しやすく、10μmを超えると十分な遮光性が得られにくくなるので好ましくない。また、遮光樹脂層中の顔料の含有量としては、例えば、黒色系顔料では2〜10wt%、茶色系の顔料では10〜40wt%、銀色系の顔料では10〜40wt%が好ましい。含有量が下限未満であると、遮光層としての作用効果が低下する。上限値を超えると、遮光性は高くなるが、フィルムの外観を美麗にすることが困難になる。また、フィルムの製造時における樹脂の溶融混練性が低下し、色むらが生じるおそれがある。さらに、フィルムの強度、例えば引裂強度、引張り強度、突刺し強度が低下するなどの不都合が生じることがある。なお、遮光樹脂層に更に白色顔料を含有させることもできる。
遮光樹脂層の厚みは2〜8μmが好ましい。厚みが2μm未満であると、遮光性顔料の含有量が上記条件を満たした場合であっても遮光性が低下し、更に、遮光性が厚みムラに大きく左右されるという問題点を生じるおそれがあり好ましくない。また、8μmを越えると、遮光性は高くなるが、遮光性包装用シュリンクフィルムの膜厚に占める遮光樹脂層の比率が大きくなりすぎ全体として所望する遮光性包装用シュリンクフィルムが得にくくなるので好ましくない。
本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを構成する隠蔽樹脂層は遮光樹脂層の色彩を完全に隠蔽して、隠蔽樹脂層側からの外観を美麗にするばかりか、当該表面に鮮明な印刷を可能とするものである。このように隠蔽樹脂層は遮光樹脂層を隠蔽し、外観、意匠性を向上させる機能を有するが、他に、紫外線領域の波長を反射あるいは拡散し、その透過を阻止ないし遮断し、包装袋内に充填包装した内容物の分解ないし変質、あるいは、褪色、その他等の光劣化を防止する機能も有している。
隠蔽樹脂層の厚みは2.4〜8μm、好ましくは3〜6μmであり、さらに好ましくは4〜6μmである。この厚みが2.4μm未満では、白色顔料の含有量を増やしても遮光樹脂層の色彩を隠蔽することが困難になると共に、外観の美観性等が低下する。また、隠蔽樹脂層の厚みが8μmを超えると、遮光樹脂層の色彩を隠蔽する特性は高くなるものの、遮光性包装用シュリンクフィルムの全体の膜厚が薄いため、例えば、遮光に必要な遮光樹脂層と両外層に設ける透明樹脂層の厚みが確保できなくなるばかりか、延伸成形性が悪くなるので好ましくない。
隠蔽樹脂層に使用される白色顔料としては無機系顔料が用いられるが、その種類に特に制限はなく、例えば、二酸化チタン、酸化亜鉛(亜鉛華)、硫化亜鉛、硫酸バリウム、鉛白等をあげることができる。中でも、粒度が細かく、明度、隠蔽力、着色力にすぐれ、さらに耐光性、耐熱性、耐薬品性に優れることから、二酸化チタンが最も好ましく用いられる。
白色顔料の平均粒子径は、例えば、0.01〜5μm、より好ましくは0.1〜1μm程度である。この範囲の値を有する白色顔料は高い隠蔽性を発揮する。顔料の含有量としては、25〜70重量%、さらに好ましくは30〜60重量%の範囲である。上記の好ましい含有量の範囲外のとき、すなわち、2.4〜8μmの厚みの隠蔽樹脂層において、25重量%未満では遮光樹脂層を隠蔽することが困難になると共に、外観上、美観性等が低下する。また、70重量%を超えると、フィルムの製造時、樹脂の溶融混練性が非常に低下し、色むらが生じるおそれがあり、さらに、フィルムの強度、例えば引裂強度、引張り強度、突刺し強度が低下するおそれがある。
本発明は、膜厚が10〜30μmと薄い遮光性包装用シュリンクフィルムであっても隠蔽樹脂層を上述した特定の組成や厚みとすることによって、遮光樹脂層の色彩を完全に隠蔽でき、後述する明度が高い乳白色または白色の外観を有し、鮮明な印刷が可能な遮光性包装用シュリンクフィルムを提供することを可能としたことを最大の特徴とするものである。すなわち、隠蔽樹脂層の厚みや白色顔料の含有量を増やすほど明度が向上することは当業者が熟知しているところであり、実際、内容物を直接包装するフィルムや装飾性が重視されるラベルの場合は、膜厚の制限がゆるやかであり隠蔽樹脂層の厚みも比較的自由に選定できるので、遮光樹脂層の色彩を完全に隠蔽することができるが、膜厚が10〜30μmと極めて薄い本発明にかかる遮光性包装用シュリンクフィルムにおいても同様な問題を解決したものである。
そして、本発明における隠蔽樹脂層の効果は遮光性包装用シュリンクフィルムのJIS Z8729で規定する明度(L)を測定することで評価することができる。本発明においては、少なくとも一方の表面の明度(L)が70以上であることが好ましい。一般に、明度が70以上あれば外観上乳白色に見え、隠蔽樹脂層の下層にある遮光樹脂層の色彩が表面から見えることはなく、鮮明な印刷も可能である。明度が高くなればなるほど白さは増してくるので上限値は特にない。一方、明度が70未満であれば下層にある遮光樹脂層の色彩が透けるので外観が乳白色でなくなり美観性やデザイン性に劣る遮光性包装用シュリンクフィルムとなるので好ましくない。
本発明においては、隠蔽樹脂層を上述した特定の樹脂組成と厚さにすることにより少なくとも隠蔽樹脂層側から測定した明度を70以上とすることができる。なお、遮光樹脂層が黒色のフィルムにおいて後述する明度を満足する隠蔽樹脂層であれば、遮光樹脂層が茶色、銀色のフィルムにおいても十分に遮蔽効果を発揮することができる。
透明樹脂層は遮光性包装用シュリンクフィルムの両外層に設けられて当該シュリンクフィルムを製造する際の延伸性を向上させる効果と優れた溶断シール性を付与するという効果を有している。更に、樹脂中に無機系顔料などを添加していない、または透明であって上記効果を阻害しない程度の少量の添加であればダイリップに目ヤニが発生したり、ロールに顔料などが付着することがない。また、透明樹脂層は表面が平滑で印刷画像をより一層鮮明にし、美麗な印刷模様を再現ないし顕現することができるという効果も有している。
透明樹脂層の厚みは1μm以上が好ましく、さらに好ましくは1.5μm以上である。透明樹脂層の厚みを1μm以上とすることでシール、例えば、溶断シールした場合に包装体として十分なシール強度とすることができる。また、遮光性包装用シュリンクフィルムを製造する際には延伸工程が必ず必要となるが、両外層に透明樹脂層を設けることで遮光樹脂層、隠蔽樹脂層に多量の顔料を含有させていても延伸温度・延伸倍率の適性範囲が広くとることができる利点がある。
さらに、本発明においては上述した遮光樹脂層、隠蔽樹脂層、透明樹脂層以外の樹脂層を設けることも可能である。この一例として、白色顔料を含有する白色樹脂層を挙げることができる。この白色樹脂層の厚みや白色顔料の含有量については隠蔽樹脂層と異なり特に制限はない。
本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムに用いられる樹脂としてはオレフィン系樹脂が好ましい。使用されるオレフィン系樹脂としては、例えば、低密度ポリエチレン(LDPE)、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)、中密度ポリエチレン(MDPE)、高密度ポリエチレン(HDPE)や、エチレンと重合性二重結合を有する単量体との共重合体であるエチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸共重合体、エチレン−(メタ)アクリル酸エステル共重合体などのポリエチレン系樹脂や、プロピレンの単独重合体やプロピレン−エチレンランダム共重合体、プロピレン−ブテンランダム共重合体、プロピレン−エチレン−ブテン三元ランダム共重合体などのポリプロピレン系樹脂などが挙げられる。オレフィン系樹脂の中でもポリプロピレン系樹脂が好ましい。ポリプロピレン系樹脂のメルトインデックス(MI)としては、例えば、1〜12(g/10分)位の範囲のものが好ましく使用することができ、この範囲の値を有する樹脂は成形時の安定性がよい。これらの樹脂は単独で、或いは2種以上を混合して使用することができる。また、本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを構成する各層に同じ種類の樹脂を使用することも、或いは異なる種類の樹脂を使用することも可能である。
本発明にかかる遮光性包装用シュリンクフィルムを構成する上記遮光樹脂層、隠蔽樹脂層及び透明樹脂層には、滑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、光安定剤、充填剤、帯電防止剤、分散剤、界面活性剤、ブロッキング防止剤、その他のプラスチック配合剤や添加剤等を各層の性質を損なわない範囲で、目的に応じ任意に添加することができる。また、改質用樹脂等も使用することができる。
さて、本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムは積層構造であって、最外に位置する二層(外層)が透明樹脂層からなり、内層として隠蔽樹脂層、遮光樹脂層を有する。その層構造を具体的に示すと、透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/隠蔽樹脂層/透明樹脂層、透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/透明樹脂層、及び白色顔料を含有する白色樹脂層を有していて、透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層などの構造が挙げられる。
そして、本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを構成する各層の樹脂の種類は、例えば、上述した透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/隠蔽樹脂層/透明樹脂層や透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層の5層構造とした場合で、すべての層をポリプロピレン(以下、PP)とすること、すべての層をポリエチレン系樹脂(以下、PE)とすることはもちろんのこと、PP/PPとPEの混合物(以下、混合物)/混合物/混合物/PPとすること、PP/混合物/PP/混合物/PP、PP/混合物/PE/混合物/PP、PE/混合物/混合物/混合物/PE、PE/混合物/PP/混合物/PE、PE/混合物/PE/混合物/PEの層構成とすることもできる。なお、混合物をポリプロピレンからなる層とポリエチレンからなる層の間に設けることにより層間の接着性を高めることができる。
本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムは共押出法により製造できる。より具体的には、チューブラー二軸延伸法或いはTダイ方式で得られたフィルムをテンター延伸することで製造することができるが、特にチューブラー二軸延伸法によるのが好ましい。また、この際の好ましい延伸温度は樹脂温度が80〜130℃になる外気温度であり、延伸倍率は長さ方向(MD)と幅方向(TD)がそれぞれ3.5〜6倍である。
例えば、5層構成の遮光性包装用シュリンクフィルムをチューブラー二軸延伸法で製造する方法は以下の通りである。3つの押出機を用意して、1台の押出機には遮光性顔料を含有する樹脂組成物を、もう1台の押出機には白色顔料を25〜70重量%含有する樹脂組成物を、もう1台の押出機には顔料を配合していない合成樹脂を供給して、5層押出用環状ダイからチューブ状に押出して原反チューブを得、冷却後、二軸延伸して透明樹脂層/白色層/遮光樹脂層/白色層/透明樹脂層である本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを得た。この場合、両方の白色層の厚みが2.4〜8μmであれば透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/隠蔽樹脂層/透明樹脂層である遮光性包装用シュリンクフィルムとなり、一方の白色層の厚みが2.4〜8μmであり、もう一方の白色層の厚みがこの範囲外であれば透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層である遮光性包装用シュリンクフィルムとなる。
本発明においては、特に、遮光性包装用シュリンクフィルムの膜厚が10〜30μmと薄いため、通常行われているように同一樹脂組成物からなる樹脂層を2層有する場合に、その厚みを均等にするのではなく、一方の厚み、他の一方に比べて厚く配分するのが好ましい。このようにして他の一方の側の明度は低下するが、隠蔽性に優れた隠蔽樹脂層を設けることが可能となり、隠蔽樹脂層側から測定した明度(L)を高くすることができる。
本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムの使用形態の一例としての包装形態は、例えば、容器の個包装、集積包装が挙げられる。また、容器の内容物としては食品、飲料、化粧品などが挙げられる。特に、購買者に包装フィルムの色の印象を与え、光によって変色や変質が起こりやすいものの包装に適している。具体的には、食品、飲料のものとして、例えば、乳製品、乳酸菌飲料、アルコール飲料、緑茶、ビタミン入り飲料が挙げられる。
また、本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムで被包装物を包装した場合、包装体は、隠蔽樹脂層が遮光樹脂層の外側に位置するように包装されていることが好ましい。さらに、シュリンク包装体の外表面のJIS Z8729で規定する明度(L)が70以上であることが好ましい。
次に、本発明を実施例に基づいて具体的に説明するが、本発明は以下の実施例によって何ら限定されるものではない。
なお、熱収縮率、明度及び遮光性の評価は次のようにして行った。
(1)熱収縮率
ASTM D 2732に準拠し、110℃のグリセリン中で10秒後の熱収縮率を測定した。
(2)明度
分光測色計(CM−2500d、コニカミノルタ製)を用いて、JIS K7105(反射法)に準拠して明度(L)を測定した。
(3)遮光性(光線透過率)
測定波長200〜600nmの範囲の光線透過率を分光光度計(U−3500、日立ハイテク製)により測定し、遮光性を評価した。
本実施例では熱可塑性樹脂としてエチレン−プロピレンランダムコポリマー(メルトフローレート=2.5g/10分、エチレン含量:4.5%(以下PPという。))を使用した。
また、遮光性顔料としては、黒色遮光性顔料としてカーボンブラック(平均粒子径0.03μm、不定形粒子)、茶色遮光性顔料として酸化鉄粉末(平均粒子径0.17μm、不定形粒状)、銀色遮光性顔料としてアルミニウム粉末(平均粒子径6〜10μm、燐片状)を使用した。
更に、白色顔料としては二酸化チタン(平均粒子径:0.2μm、以下、TiOと表記する。)を使用した。なお、白色顔料を含有する樹脂層の白色顔料含有率は、PP中の白色顔料の含有率が70重量%であるポリプロピレン系マスターバッチを適宜PPで希釈することで調整した。
[実施例1〜4]
3台の押出機を用いて透明樹脂層、隠蔽樹脂層、遮光樹脂層、白色樹脂層(樹脂組成は隠蔽樹脂層と同じ)及び透明樹脂層の順になるように環状ダイで透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層の順になるように温度220℃で環状ダイから共押出して表1に示す厚みの全層がPP樹脂からなる原反チューブを得た。冷却後、樹脂温度が80〜130℃になるように外気温度157℃で長さ方向と幅方向共に5倍に延伸し、熱セットして透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層の表1に示す5層構成を有する遮光性包装用シュリンクフィルムを得た。成形時には目ヤニの発生もなく連続生産に何の支障もなく、延伸性も良好であった。得られたフィルムの熱収縮率、明度、遮光性を同じく表1に示す。
Figure 0005255634
表1から明らかなように実施例1〜4にかかる本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムは、隠蔽樹脂層側の表面は明度が70以上でほぼ乳白色であり遮光樹脂層の黒、茶、銀などの色彩がほとんど気にならない程度であり、印刷適性も良好であった。また、十分な熱収縮率を示し、熱収縮性、遮光性にも優れていた。一方、遮光性顔料としてカーボンブラック、酸化鉄を使用した実施例1〜3の白色樹脂層はTiO含有率が隠蔽樹脂層と同じであっても、厚みが2.4μm未満であるので白色樹脂層側の明度は50程度であり美観はもとより鮮明な印刷は困難であった。また、アルミニウム粉末を遮光性顔料として使用した場合は、両面とも高い明度を示した。
更に、実施例1〜4にかかる本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを用いて隠蔽樹脂層が遮光樹脂層の外側に位置するように飲料用プラスチックボトルをオーバーラップ包装した。その際の溶断シール性はいずれも良好であり、また、シュリンク包装体は外観上ほぼ乳白色であった。
[実施例5]
実施例1と同様にして透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層(樹脂組成は隠蔽樹脂層と同じ)/透明樹脂層の表2に示す5層構成を有する遮光性包装用シュリンクフィルムを得た。
表2から明らかなように実施例5にかかる本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムは、隠蔽樹脂層側の表面は明度が70以上でほぼ乳白色であり遮光樹脂層の黒の色彩がほとんど気にならない程度であり、印刷適性も良好であった。また、十分な熱収縮率を示し、熱収縮性、遮光性にも優れていた。
一方、遮光性顔料としてカーボンブラックを使用しており白色樹脂層はTiO含有率が隠蔽樹脂層と同じであっても、厚みが2.4μm未満であるので白色樹脂層側の明度は60未満であり美観はもとより鮮明な印刷は困難であったが実施例5にかかる本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを用いて隠蔽樹脂層が遮光樹脂層の外側に位置するように飲料用プラスチックボトルをオーバーラップ包装した。その際の溶断シール性はいずれも良好であり、また、シュリンク包装体は外観上ほぼ乳白色であった。
Figure 0005255634

















[実施例6]
実施例1と同様にして透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層(樹脂組成は隠蔽樹脂層と同じ)/透明樹脂層の表2に示す5層構成を有する遮光性包装用シュリンクフィルムを得た。
表2から明らかなように実施例6にかかる本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムは、隠蔽樹脂層側の表面は明度が70以上でほぼ乳白色であり遮光樹脂層の黒の色彩がほとんど気にならない程度であり、印刷適性も良好であった。また、十分な熱収縮率を示し、熱収縮性、遮光性にも優れていた。一方、遮光性顔料としてカーボンブラックを使用しており白色樹脂層はTiO含有率が隠蔽樹脂層と同じであって、白色樹脂層側の明度は70未満であり美観はもとより鮮明な印刷はやや困難であったが実施例6にかかる本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを用いて隠蔽樹脂層が遮光樹脂層の外側に位置するように飲料用プラスチックボトルをオーバーラップ包装した。その際の溶断シール性はいずれも良好であり、また、シュリンク包装体は外観上ほぼ乳白色であった。
熱収縮率、明度、遮光性を同じく表2に示す。
[実施例7]
透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/透明樹脂層の4層構成とした以外は実施例1と同様にして膜厚14μm(各層の厚み(設定値)が透明樹脂層:3.0μm/隠蔽樹脂層:4.8μm/遮光樹脂層:3.2μm/透明樹脂層3.0μm)の遮光性包装用シュリンクフィルムを得た。この遮光性包装用シュリンクフィルムの成形時には目ヤニの発生もなく連続生産に何の支障もなく、延伸性も良好であった。また、得られたフィルムの熱収縮率はMD方向で30%、TD方向で35%、隠蔽樹脂層側から見た明度は実施例1と同じ80.45、遮光性は実施例1とほぼ同じであった。また、本発明の遮光性包装用シュリンクフィルムを用いて隠蔽樹脂層が遮光樹脂層の外側に位置するように飲料用プラスチックボトルをオーバーラップ包装した。その際の溶断シール性は良好であり、また、シュリンク包装体は外観上ほぼ乳白色であった。
[参考例1]
隠蔽樹脂層の厚みと明度の関係を明らかにするために、表3に示す遮光樹脂層上に表3に示す厚みの隠蔽樹脂層を設けたフィルムの明度を測定した。結果を同じく表3に示す。なお、隠蔽樹脂層としてはPP樹脂中にTiOを42重量%含有させた樹脂組成物を使用した。
Figure 0005255634
表3からも明らかなように、実験番号1、3〜6の隠蔽樹脂層は明度70以上となったが、2.4μm未満では十分な隠蔽性能が得られないことがわかる。
[参考例2]
白色樹脂層に配合する白色顔料である二酸化チタンの含有量と明度の関係を確認する目的で、カーボンブラックを6wt%含有する遮光樹脂層の上面にTiOを表4に示す14〜56重量%含有する厚み5μmの隠蔽樹脂層を設け、明度を測定した。その結果を同じく表4に示す。
Figure 0005255634
表4から明らかなように、白色顔料(二酸化チタン)を25重量%以上含有させることによって5.0μmの厚さで明度を70以上とすることができた。すなわち、従来技術でしばしば行われている10〜20重量%の二酸化チタンの含有量では、5.0μm程度の厚さでは十分な隠蔽性を有していないことがわかる。
本発明は、包装用の遮光性シュリンクフィルムに係るものであり、遮光樹脂層、遮光樹脂層の色彩を隠蔽するための隠蔽樹脂層及び両外層に設けられた透明樹脂層からなる遮光性包装用シュリンクフィルムであって、該遮光性包装用シュリンクフィルムの膜厚が10〜30μmであり、かつ該隠蔽樹脂層が25〜70重量%の白色顔料を含有する樹脂組成物からなり、厚さが2.4〜8.0μmであることに特徴を有するものである。本発明により、遮光性と印刷適性及び美観性に優れ、乳白色の外観を呈する極薄い膜厚の遮光性包装用シュリンクフィルムを提供することができるので、飲用容器などの個別包装や集積包装に適応した新しい包装材料として有用である。

Claims (11)

  1. 遮光樹脂層、遮光樹脂層の色彩を隠蔽するための隠蔽樹脂層及び両外層に設けられた透明樹脂層からなる遮光性包装用シュリンクフィルムであって、該遮光性包装用シュリンクフィルムの各層の樹脂が、オレフィン系樹脂であり、該遮光性包装用シュリンクフィルムの膜厚が10〜30μmであり、かつ該隠蔽樹脂層が25〜70重量%の白色顔料を含有する樹脂組成物からなり、厚さが2.4〜8.0μmであることを特徴とする容器の個包装または集積包装のための遮光性包装用シュリンクフィルム。
  2. 透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/隠蔽樹脂層/透明樹脂層の順に積層されてなる請求項1記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
  3. 透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/透明樹脂層の順に積層されてなる請求項1記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
  4. 白色顔料を含有する白色樹脂層を有していて、透明樹脂層/隠蔽樹脂層/遮光樹脂層/白色樹脂層/透明樹脂層の順に積層されてなる請求項1記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
  5. 透明樹脂層の厚さが、1μm以上である請求項1から4のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
  6. 遮光樹脂層の厚さが、2〜8μmである請求項1から5のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
  7. 白色顔料が、二酸化チタンである請求項1から6のいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
  8. 少なくとも一方の表面のJIS Z8729で規定する明度(L)が、70以上である請求項1からのいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルム。
  9. 請求項1からのいずれかに記載の遮光性包装用シュリンクフィルムからなることを特徴とする容器個包装または集積包装の包装形態のシュリンク包装体。
  10. 被包装物を包装した場合、隠蔽樹脂層が遮光樹脂層の外側に位置する請求項記載のシュリンク包装体。
  11. シュリンク包装体の外表面のJIS Z8729で規定する明度(L)が、70以上である請求項または10に記載のシュリンク包装体。
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