JP5253821B2 - インテグリン、ビンキュリン促進剤及びナトリウム依存性ビタミンc輸送体(svct2)の発現促進剤 - Google Patents

インテグリン、ビンキュリン促進剤及びナトリウム依存性ビタミンc輸送体(svct2)の発現促進剤 Download PDF

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本発明は、植物のハナゴケの抽出物を有効成分とするインテグリン、ビンキュリン産生促進剤、およびナトリウム依存性ビタミンC輸送体(SVCT2)の発現促進剤に関するものであり、その利用分野としては、例えば、化粧品、医薬部外品、医薬品等に用いることにより皮膚のたるみを改善し、しみを予防する組成物および、癌細胞の増殖抑制、転移抑制効果を有する組成物に関するものである。
皮膚は、常に乾燥、紫外線等の外界の刺激にさらされており、加齢とともにハリ、弾力が喪失し、たるみ、しみが生じる。従来、このような皮膚のたるみを改善し、皮膚に弾力を与える組成物として表皮と基底膜の接着を改善、強化したり、表皮細胞のインテグリンの産生を促進させることにより肌のシワ、たるみ、肌理構造を改善するものの提案がなされてきた。また、収れん剤により皮膚を引き締める効果を期待するものが知られていた。また、しみを改善する組成物としてはメラノサイトに作用してチロシナーゼ阻害活性を示す物質が配合されてきた。
特開2003−171225(特許文献1)にはセイヨウキズタ、エキナセア、カボチャ、セイヨウタンポポ、およびアンジェリカの植物またはその抽出物を含有させたケラチノサイトに対するインテグリンα6β4産生促進用組成物が例示されている。また、特開2003−226655(特許文献2)にも、ケラチノサイトに対する皮膚基底膜賦活成分であるラミニン5産生促進剤および皮膚基底細胞賦活成分であるインテグリンα6β4産生促進剤を含み、それぞれ単独よりもより効果的に皮膚の老化を予防、防止、改善する組成物が例示されている。さらに、特開2004−262861(特許文献3)にも、ケラチノサイトに対するインテグリン産生促進物質において、ヤナギハッカ属に属するヒソップ、ステビア属に属するステビア、アブラナ属に属するブロッコリー、ゼニアオイ属に属するゼニアオイ,ハイアオイであることを特徴とする皮膚外用剤が例示されている。
特開2003−171225 特開2003−226655 特開2004−262861
しかし、表皮と基底膜の接着を改善、強化したり、表皮細胞のインテグリンの産生を促進させることでは肌のシワ、たるみを改善するのには十分でなくまた、収れん剤により皮膚を引き締める効果も一時的な作用にすぎず、継続的に皮膚のたるみ・弾力を改善できるものではなかった。さらに、しみの予防においても、メラノサイトのチロシナーゼを抑制するだけでは充分な効果が得られなかった。
そこで本発明者らは、特に皮膚線維芽細胞とコラーゲンなどの細胞外マトリックスとの相互作用に着目した。すなわち皮膚の線維芽細胞に作用して、線維芽細胞のインテグリンおよびビンキュリンの産生を促進させることにより、真皮細胞外マトリックスとの接着を強化し、皮膚のたるみや弾力を改善する効果のある組成物を提供するものである。さらに、ナトリウム依存性ビタミンC輸送体(SVCT2)の発現を促進することによりメラノサイトへのビタミンCの取り込みが促進されるので、相乗効果的に高いメラニン産生抑制効果を有する組成物を提供するものである。
皮膚は表皮、真皮、皮下組織の3層に主に分けられ、それらのうち真皮は皮膚の構造の維持に極めて重要であり、コラーゲン、フィブロネクチン、エラスチンといった線維により強固かつ柔軟に造られ、真皮結合組織を形成している。ヒト皮膚細胞、特にヒト皮膚線維芽細胞はこれらコラーゲン、フィブロネクチン、エラスチンなどの線維と相互作用することにより結合組織の状態をコントロールしている。従って、皮膚線維芽細胞とコラーゲンなど細胞外マトリックスとの相互作用は皮膚のたるみ・弾力の維持に深く関わっている。
そこで、本発明者らは皮膚細胞においてはこれまでほとんど注目されていなかった接着タンパクであるインテグリンおよびビンキュリンに着目し、インテグリンおよびビンキュリンの各タンパク量を増大させることにより、皮膚細胞、特に皮膚線維芽細胞 と細胞外マトリックスとの相互作用を活性化することにより、皮膚のたるみ・弾力を改善できることを見出した。
一方、多くの癌細胞においてインテグリン、特にインテグリンβ-1サブユニットが強く発現されていることが知られている。インテグリンはαおよびβヘテロダイマーを形成する一群の分子ファミリーを構成する生体分子であり、細胞表面のリガンドや細胞外マトリックスに結合することが知られている分子である。インテグリンは、そのβサブユニットにより更にβ-1、β-2、β-3サブグループに分類されている。また、インテグリンの発現量が癌細胞の生体内における増殖速度や転移などの悪性度と密接に関連していることが報告されている。例えば、β-1サブグループに属するα5β1はその発現量が増加すると腫瘍形成が認められなくなることが報告されている(Cell. 60, 849-859 (1990))。このようにインテグリンの重要性は近年増大しており、白血球接着抑制、血小板凝集阻害、癌転移抑制、あるいは心筋梗塞、動脈硬化症、骨溶解性疾患等の治療、予防への応用が期待できる。また、ビンキュリンはインテグリン裏打ちタンパクの1つとして最も良く知られているタンパクであり、発現増強により接着の強化を起こし、細胞の運動を抑制することが知られている。
また、UV照射等により体内で発生したフリーラジカル(活性酸素)はDNA損傷を引き起こしたり、癌の元凶になりうる。ビタミンCはこのようなフリーラジカルを除去する能力を有しており、細胞内への取り込みは非常に重要な工程であるといえる。このようにビタミンCの有用性は医療分野まで広く及ぶものであり、その取り込みを行うSVCT2の重要性もビタミンCのそれと匹敵するものであり、本発明の応用が期待される。
皮膚表面から吸収されたビタミンCは、メラノサイトの中に取り込まれてメラニン色素の産生を抑えるが、取り込まれるビタミンCの量は加齢や紫外線の影響で減少することが知られている。これはメラノサイトに存在するビタミンCの入り口である、ナトリウム依存性ビタミンC輸送体(Sodium-dependent Vitamin C Transporter;SVCT)の数が減少するためである。このSVCT2の量を増加させることで、ビタミンCをより効率よく活用し、メラニンの産生を抑制することが可能となった。
すなわち本発明は、ハナゴケを有効成分とする、ヒト皮膚細胞のインテグリン、ビンキュリンの産生促進剤および、メラノサイトのナトリウム依存性ビタミンC輸送体(Sodium-dependent Vitamin C Transporter;SVCT)の発現促進剤を提供するものである。
本発明においてインテグリン、ビンキュリンは、ヒト皮膚細胞に発現するものであればよいが、特にヒト皮膚線維芽細胞に発現するものであることが好ましい。ヒト皮膚線維芽細胞に発現するものであれば特に優れた皮膚引き締め効果を発揮することができる。
インテグリンは、αサブユニット、βサブユニットからなり、αサブユニットは更にα1からα5、αL等が存在し、βサブユニットはβ1、β2、β3等が存在するが、各種結合組織に存在するコラーゲン、ビトロネクチン、フィブロネクチン、ラミニン等マトリックスと線維芽細胞など結合組織に存在する細胞との相互作用を考えると、これらのうちα1サブユニット、α2サブユニット、β1サブユニットの発現が促進されるのが好ましく、更にはα2サブユニットの発現が促進され、同時にβ1サブユニットの発現が促進されることがより望ましい。また、特に、皮膚線維芽細胞 に関してはコラーゲンとの相互作用の観点からα2β1インテグリンの発現が促進されることが好ましい。
本発明の有効成分であるハナゴケはハナゴケ科ハナゴケ属(Cladonia rangiferina)に属する地衣植物であり、高山から低地まで分布し、明るい尾根筋のアカマツ林や湿原の周辺に見られる。高さは5cm程度で、土地が痩せたところによく見られ、北海道から九州まで分布している。晴天時には乾燥してパリパリとなり、踏みつけると砕けてこなごなになる。雨が降ると水を吸収してしなやかとなって、植物らしくなる。
本発明で使用するハナゴケの部位は特に特定せず、全体を用いることが出来る。抽出物は、これら各種の抽出部位から溶媒を用いて直接抽出することで得られるものの他、圧搾処理を施した後に得られる圧搾液及び/又は残渣に溶媒を加えて抽出するものでも良い。
本発明で使用する植物抽出物を得るための抽出溶媒としては、供する製品の使用目的、種類、あるいは後に行う加工処理等を考慮した上で選択すれば良いが、例えば、水;メチルアルコール、エチルアルコール等の低級1価アルコール;グリセリン、プロピレングリコール、1,3−ブチレングリコール等の液状多価アルコール;アセトン、メチルエチルケトン等のケトン;酢酸エチルなどのアルキルエステル;ベンゼン、ヘキサン等の炭化水素;ジエチルエーテル等のエーテル類;ジクロルメタン、クロロホルム等のハロゲン化アルカン等の1種または2種以上を用いて抽出し、精製して使用することが出来る。
抽出するハナゴケは使用部位を採取し、乾燥後粉砕したものを、重量比で1〜1000倍量、特に10〜100倍量の溶媒を用い、常温抽出の場合には、0℃以上、特に20℃〜40℃で1時間以上、特に3〜7日間行うのが好ましい。また、60〜100℃で1時間、加熱抽出しても良い。
以上のような条件で得られる上記各抽出物は、抽出された溶液のまま用いても良いが、さらに必要により精製、濾過等の処理をして、濃縮、粉末化したものを適宜使い分けて用いることが出来る。
本発明で使用する抽出物の形態としては、液状、固形状、粉末状、ペースト状、ゲル状等いずれの形状でも良く、最終的な製品を構成する上で最適な形状を任意に選択することができる。
本発明の組成物の剤型は任意であり、皮膚外用剤としては、例えば液剤、懸濁剤、乳剤、クリーム剤、軟膏剤、ゲル剤、リニメント剤、ローション剤又はパップ剤等の医薬又は医薬部外品が好ましく挙げられる。さらに、医薬品類、医薬部外品類、化粧品類又は飲食品に配合して用いることができる。
本発明の具体的な使用形態としては、水性成分、油性成分、植物抽出物、動物抽出物、粉末、賦形剤、界面活性剤、油剤、アルコール、pH調整剤、防腐剤、酸化防止剤、増粘剤、甘味剤、色素、香料等を必要に応じて混合して適宜配合することにより外用剤組成物の化粧水、乳液、クリーム、パック、パウダー、スプレー、軟膏、分散液、洗浄料、および液体状、ペースト状、カプセル状、粉末状、錠剤等種々の剤型とすることができる。同じく内用剤として錠剤、カプセル剤、ドリンク剤等種々の剤型とすることができる。
本発明の組成物への配合量は、期待される作用の程度によって若干異なり特に限定しないが、通常、製剤全量中、固形分換算して、0.0001質量%以上、好ましくは0.01〜20.0質量%の濃度範囲とすることが有効である。
以下、本発明によるハナゴケ抽出物の効果にかかわる試験実施例を示すと共にその素材を用いた処方例等について述べるが、ここに記載された実施例に限定されないのは言うまでもない。
(実施例1)
抽出物の調製
ハナゴケの全草を乾燥後粉砕したもの1gに50mlの精製水を加え、80℃にて一時間加熱抽出した。抽出液をろ過し、40℃で減圧乾燥した残留物を乾燥した。乾燥物が1%水溶液になるように調製し、試料溶液とした。
(実施例2)
細胞の培養
細胞:HFSKF−II(理化学研究所)
培地:D-MEM+FBS15%
正常ヒト線維芽細胞であるHFSKF−II 細胞を、15%FBSを添加したD-MEM培地で培養した。細胞を50cm2 plateに50%コンフルーエント程度に植え付け培養した。翌日、実施例1で調製した抽出物を添加した。添加後、48時間後に細胞を回収し、ウエスタン・ブロッティングの試料とした。
ウエスタン・ブロッティング
7.6%アクリルアミドのゲルで電気泳動を行い、PVDF膜に転写後、インテグリン抗体
としてIntegrinβ-1(M-106)sc-8978 (SANTA CRUZ BIOTECHNOLOGY、INC)Human(Rabbit polyclonal)、ビンキュリン抗体としてVinculin(H-10)sc-25336 (SANTA CRUZ BIOTECHNOLOGY、INC)Human(mouse monoclonal)、二次抗体としてECLTM Anti-rabbit IgG、Horseradish Peroxidase linked whole
antibody(from donkey)NA934V(Amersham
Bioscience UK Limited)、ECLTM Anti-mouse IgG、Horseradish Peroxidase linked whole antibody(from sheep)NA931V(Amersham Bioscience UK Limited)を用いてウエスタン・ブロッティングを行い、130KDaのインテグリンタンパク、117KDaのビンキュリンタンパクを確認した。
インテグリン、ビンキュリンタンパク量の測定
ウエスタン・ブロッティングで得られたバンド強度はDolphin-DOC(WEALTEC)により解析を行った。試料未添加区のインテグリンタンパクのバンド強度の面積を100として、それぞれの抽出物添加区のインテグリンのバンド強度面積を比例計算し、インテグリンタンパク量とした。ビンキュリンタンパクについてもインテグリンと同様に処理して行った。
実験結果を表1に示す。バンド強度面積を解析の結果、対照区を100とした場合、ハナゴケ抽出物380ppm添加区では210、760ppm添加区では251のインテグリンβ1産生量を示した。また、ビンキュリンについては380ppm添加区では132、760ppm添加区では166の産生量を示し、ハナゴケ抽出物によるインテグリンβ1、ビンキュリンタンパクの産生促進効果が確認できた。
(実施例 3)
メラニン産生量の評価
メラニン産生量の評価を行った。マウスメラノーマ細胞のトリプシン処理を行ない、5%牛胎児血清を含有するDMEM(Invitrogen社)培地で細胞を分散させ、12well plateに5×104/wellを播種し、1日間、37℃で培養を行なう。培地量は各wellあたり1mlになるように添加し培養する。1日間培養を行った後、ハナゴケ抽出物、ビタミンCのリン酸マグネシウム塩(VC-PMg)をそれぞれ終濃度が表2のようになるように添加し、3日間培養を行った。
メラニン量の測定
細胞内に産生されたメラニン量の測定は培養後、細胞を2N-NaOHに溶解し405nmの吸光度を測定した。また、細胞増殖度は2N-NaOHに溶解した細胞溶解液の一部を BCA法によるタンパク測定法により540nmの吸光度で測定し、タンパク量に換算した。メラニン産生度は、単位タンパク量あたりのメラニン量の割合で計算した。また、美白効果の陽性対照物質としてβ-アルブチンを用いた。
〔計算式:メラニン産生度(%)=(試料添加区の405nmの吸光度値/試料添加区の540nmの吸光度値)/(無添加区の405nmの吸光度値/無添加区の540nmの吸光度値)×100〕
表3に、ハナゴケ抽出物をメラノーマ細胞に添加した場合のメラニン産生量の結果を示した。現在良く使用されているβ-アルブチンは、100μM添加でメラニン産生量が68%であった。また、VC-PMg
50ppmの単独添加においてはメラニン産生量が95%であり、コントロールと比較して有意差を示さなかった。一方、ハナゴケ抽出物は、25ppm、50ppm添加区においてそれぞれ、84%、78%のメラニン産生量を示した。さらに、VC-PMg 50ppmを併用した添加区では70%、65%までメラニン産生量が低下し、ハナゴケ抽出物とVC-PMgの相乗効果が認められた。
(実施例 4)
SVCT2の発現量の測定を行った。ヒトメラノーマ細胞のトリプシン処理を行ない、5%牛胎児血清を含有するDMEM(Invitrogen社)培地で細胞を分散させ、12well plateに5×104/wellを播種し、1日間、37℃で培養を行なう。培地量は各wellあたり1mlになるように添加し培養した。
1日間培養を行った後、ハナゴケ抽出物を終濃度が表4のようになるように添加し、3日間培養を行った。
3日間培養後、RIPA Bufferを用いて細胞を破砕し、タンパク質の抽出を行った。抽出したタンパク質を用いてウェスタン・ブロッティング法により、SVCT2発現量の測定を行った。
ウェスタン・ブロッティング
7.0%アクリルアミドのゲルで電気泳動を行い、PVDF膜に転写後、SVCT2抗体としてSVCT2(H-70)sc-30114(SANTA CRUZBIOTECHNOLOGY、INC)Human(Rabbit polyclonal)、2次抗体としてECLTM Anti-rabbit IgG、Horseradish Peroxidase linked whole
antibody(from donkey)NA934V(Amersham
Bioscience UK Limited)を用いてウェスタン・ブロッティングを行い、SVCT2タンパク量を確認した。


表5にハナゴケ抽出物添加によるSVCT2発現量への影響を示した。50ppm添加で1.98倍、100ppm添加で2.61倍の発現量を示した。
(実施例 5)各種組成物の製造
本発明による各種組成物を製造した。以下にその処方例を示すが、本発明はこれらに限定されるわけではない。
化粧料の処方例
(1)クリーム組成物
(重量%)
a)ミツロウ
2.0
b)ステアリルアルコール
5.0
c)ステアリン酸
8.0
d)スクワラン
10.0
e)自己乳化型グリセリルモノステアレート
3.0
f)ポリオキシエチレンセチルエーテル(20E.O.) 1.0
g)ハナゴケ抽出液 2.0
h)アスコルビン酸リン酸マグネシウム
2.0
i)1,3-ブチレングリコール
5.0
j)水酸化カリウム
0.3
k)防腐剤・酸化防止剤
適量
l)精製水
残部
製法 a)〜f)までを加熱溶解し、80℃に保つ。g)〜l)までを加熱溶解し、
80℃に保ち、a)〜f)に加えて乳化し、40℃まで撹拌しながら冷却する。
(2)乳液状組成物
(重量%)
a)ミツロウ
0.5
b)ワセリン 2.0
c)スクワラン
8.0
d)ソルビタンセスキオレエート
0.8
e)ポリオキシエチレンオレイルエーテル(20E.O.)
1.2
f)ハナゴケ抽出液
5.0
g)アスコルビン酸グルコシド 2.0
h)1,3-ブチレングリコール
7.0
i)カルボキシビニルポリマー
0.2
j)水酸化カリウム
0.1
k)精製水
残部
l)防腐剤・酸化防止剤
適量
m)エタノール
7.0
製法 a)〜e)までを加熱溶解し、80℃に保つ。f)〜l)までを加熱溶解し、
80℃に保ち、a)〜e)に加えて乳化し、50℃まで撹拌しながら冷却する。 50℃で
m)を添加し、40℃まで冷却する。
(3)化粧水様組成物
(重量%)
a)ハナゴケ抽出液
1.0
b)α-リノレン酸

0.1
c)グリセリン
5.0
d)ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート(20E.O.)
1.0
e)エタノール
6.0
f)香料
適量
g)防腐剤・酸化防止剤
適量
h)精製水
残部
製法 a)〜h)までを混合し、均一に溶解する。
(4)パック剤
(重量%)
a)ハナゴケ抽出液
3.0
b)酢酸ビニル樹脂エマルジョン
15.0
c)ポリビニルアルコール
10.0
d)キュウイシード油
3.0
e)グリセリン
5.0
f)酸化チタン
8.0
g)カオリン
7.0
h)エタノール
8.0
i)香料
適量
j)防腐剤・酸化防止剤
適量
k)精製水 残部
製法 a)〜k)までを混合し、よく撹拌、分散させ均一にする。
(5)軟膏剤
a)流動パラフィン 20.0
b)白色ワセリン 50.0
c)セタノール 10.0
d)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 18.0
e)ハナゴケ抽出物 2.0
製法:加熱しながらa)〜e)を加え混合し、軟膏剤を調製する。
(6)ゲル剤
a)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 9.0
b)カーボポール941 0.5
c)エタノール 22.0
d)トリエタノールアミン 1.5
e)ハナゴケ抽出物 4.0
f)アスコルビン酸リン酸ナトリウム 3.0
g)精製水 63.0
製法:加熱しながら、g)にa)、b)、e)、f)を加えて溶解させた後、d)、c)を加えて攪拌しながら冷却し、ゲル剤を調製する。
(7)液剤
a)ポリオキシエチレン(60)硬化ヒマシ油 10.0
b)エタノール 20.0
c)ハナゴケ抽出物 0.5
d)精製水 65.0
製法:a)〜d)を加えて溶解し、液剤を調製する。
(8)錠剤 (重量%)
a)でんぷん 72.0
b)ショ糖脂肪酸エステル 8.0
c)ハナゴケ抽出物 20.0
製法:a)〜c)の原料を混合し、打錠機器で成型して、8
m m 径の素錠を製造した。この素錠を常法によりフィルムコートして、錠剤を完成した。
(9)カプセル剤
a)乳糖 190mg
b)ステアリン酸マグネシウム 10mg
c)ハナゴケ抽出物 10mg
合計 210mg
製法:a)〜c)を均一に混合し、60メッシュのふるいを通した後、この粉末全量を2号ゼラチンカプセルに充填した。
(10)ドリンク剤
a)レモン果汁
20mL
b)プロポリス 0.3g
c)ビタミンC 0.2g
d)はちみつ 13.0g
e)ハナゴケ抽出物 1.0g
f)水 適量
合計 100mL
製法:a)〜e)を十分攪拌後、f)を加え、全量を100mL とした。
以上のように、本発明に係るインテグリン、ビンキュリン促進剤及びナトリウム依存性ビタミンC輸送体(SVCT2)の発現促進剤は、化粧品、飲食品、医薬部外品、医薬品等に用いることにより、化粧品、医薬部外品、医薬品等の皮膚外用剤に用いることにより皮膚のたるみを改善し、しみを予防する組成物および、癌細胞の増殖抑制、転移抑制効果を有する組成物へ利用できる。

Claims (5)

  1. ハナゴケの抽出物を有効成分とするインテグリン産生促進剤。
  2. 請求項1のインテグリンがインテグリンβ1である請求項1記載のインテグリン産生促進剤。
  3. 請求項1のインテグリンがインテグリンα2β1である請求項1記載のインテグリン産生促進剤。
  4. ハナゴケの抽出物を有効成分とするビンキュリン産生促進剤。
  5. ハナゴケの抽出物を有効成分とするナトリウム依存性ビタミンC輸送体(SVCT2)の発現促進剤。
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