JP5253776B2 - 回転矯正装置 - Google Patents

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本発明は、押し型成型で発生した応力ひずみを起因とする捻れを矯正する矯正技術に関するものである。
金属板の曲線形状を有する押し型(フォーミング)成型した場合に、次の3種類の捻れ・歪みが生じる。
(1)折り曲げにより内面と外面の金属収縮により生ずる捻れ・歪み。
(2)形状(曲線辺)が起因する、円弧の内面(内周)と外面(外周)の円周差で生ずる金属の伸びの差による捻れ・歪み。
(3)材料の目(材料目)による捻れ・歪み。
従来、こうした捻れ・歪みを矯正する技術としては、特許文献1〜7などがある。
特許第3581480号公報 特許第2872496号公報 特開2002−224757号公報 特開平10−166058号公報 特開平08−099121号公報 特開平05−317968号公報 特開平05−285553号公報
しかしながら、発生する歪みが複雑な要因からなる場合は、事前に計算で中心線を割り出し、押し型自身を事前に歪み矯正をして金型を設計することは難しいとされ、理論上は可能でも、実際は対応されていない。
また、新たな矯正用金型押し工程を設けることで、矯正することは可能であるが、フォーミング金型同様の一体式金型の場合、加圧計算式が複雑な場合は、一体式の場合、調整が不可能なことから、適した方法でなかった。
このため、過去における細物の歪みを矯正する最適方法は、作業員が手で応力を加えて、歪みの打ち消しを行い対応していたが、目視確認しながら対応していたので、時間がかかっていたのが現状である。
そこで、上記のような課題を解決し、作業員の手作業によらず、押し型成型で発生した応力ひずみを起因とする押し型成型品の捻れ・歪みを矯正する自動化技術の提供を目的とするものである。
上記目的を達成するために、第1の発明は、押し型成型で発生した応力ひずみが起因とする押し型成型品の捻れにおいて、捻れ部分を逆方向に回転させて矯正する捻れ・歪み矯正機構を備えた回転矯正装置である。
ここで、「捻れ・歪み」は、直角曲げ捻れ歪み・円弧形状からなる捻れ歪み・材料目による捻れ・歪みのいずれかあるいはその複合が原因で、押し型成型で発生する押し型成型捻れ・歪みであり、これを同一の加圧条件で矯正(修正)できるものである。
また、「回転矯正装置」には、プレス機のような電動装置類の他に、足踏み式等手動治具のような治具類も含まれる。
第2の発明は、前記捻れ・歪み矯正機構は、回転矯正時の回転軸が矯正位置の中心点または中心線あるいはこれらの延長線上を軸点(回転軸)とし、加圧位置は発生した応力ひずみの中心線より矯正側にずらした位置で、押し型成型品の構造・板厚・素材を問わず対応できることを特徴とする回転矯正装置である。
ここで、矯正するための軸点(回転軸)は、押し型成型時のフォーム曲げが原因による曲げ歪の先端部の中心点または先端部付近の中心点、円弧曲げが原因による円弧歪みの先端部の中心点または先端部付近の中心点のいずれかあるいはそれらが重なり合う交点、またはこれらを結んでできる中心線およびその中心線の延長線上を軸点(回転軸)とすることを最適位置とする。
なお、多少の上下・左右のズレも良いものとするが、大幅なズレは製品の変形を生ずる原因となる。
第3の発明は、回転矯正装置を基台、押さえ台、回転台、押し台ごとに構成された分割組み合わせ構造とし、上下および左右の位置調整が容易にできる構造を持ったことを特徴とする回転矯正装置である。
装置を構成する部品は、全て組み付け構造なので、修正位置・修正率を事前に一体構造金型の設計をすることなく、低価格で調整(微調整を含む)を可能とした修正ができる。
また、装置を構成する部品は、ユニットごとの組み付け構造で、修正位置・修正率を調整し部品交換が可能な構造となっている。
第4の発明は、回転軸を駆動させるための応力は、上下運動応力を使いこの運動伝達距離をネジ等による微調整が可能な構造とすることで、任意で修正のための回転矯正率(矯正回転円周率)を設定できる構造を持ったことを特徴とする回転矯正装置である。
回転方法とその駆動は、軸点(回転軸)を基点として、発生した応力ひずみの中心点又は中心線より捻じれ・歪みの生じている押し型成型品の反り上がった側面位置(回転中心軸より矯正側にずらした位置)の直上、好ましくは、緩み防止・ストローク調整機能付押し棒のストローク調整ネジを中間位置または任意の伸び縮み修正可能な長さ位置にして、軸点から押し棒によって必要な回転矯正率が出せる円周位置に、常に一定の距離を動く上下運動を軸回転台に伝達することで、矯正回転円周率を有する回転運動に連動する。
ストローク調整固定機能を有する押し棒を通じて伝えることで回転率を上げる場合(上下運動距離を長くしたい場合)は押し棒を長く調整し、回転率を下げる場合(上下運動距離を短くしたい場合)は押し棒を短く調整し、これらの調整位置を緩み防止用のナットで締めることで固定し、任意で修正のための回転率を設定し、連続作業を可能とする。
第5の発明は、製品ガイドに保護カバーと空間を設けて回転矯正時の応力を押し型成型品へ瞬時に伝わらない構造とし、製品に傷の付着と更なる応力ひずみの発生を防止したことを特徴とする回転矯正装置である。
ここで「製品ガイド」とは、押し型成型品を矯正位置へ誘導(挿入)し、上下左右方向の位置押さえ(位置決め)をする部分をいう。
また、「保護カバー」は、製品ガイドを被覆するものであって、押し型成型品の挿入時・引き抜き時における製品ガイドとの接触による傷の付着を防止するものである。このため、材質としては樹脂・ゴム・木材があり、その中で樹脂製のものが好ましい。なお、保護カバーは、製品ガイド更には挿入穴を有する軸回転台と一体物であってもよく別部材であってもよい。
捻れ・歪みの生じた押し型成型品(矯正対象物)は、固定台に置かれて回転機能を有する回転矯正装置に挿入する。その際の開口穴は捻れ・歪みの生じている矯正対象物の軸点(回転軸)を基準に矯正前と矯正後の形状から割り出す。
捻れ・歪みの生じている矯正対象物に対して逆方向に任意の速さと付加時間で回転応力を加え、回転圧力を開放することで、捻れ・歪みの生じている押し型成型品の反り上がりを反り戻すために回転加圧した応力と押し型成型した金属自身の持つスプリングバック作用が働いた結果において、捻れ・歪みが解消している状態とする矯正方法である。
第6の発明は、矯正する位置が、複数設定でき、均一円弧または複数の連続する円周率からなる円弧の二辺構造の押し型成型の場合は、その両端または先端部付近を含む任意の位置を同時に矯正できることを特徴とする回転矯正装置である。
鋭角または鈍角角度を有する二辺の円弧の場合、捻れ・歪みが二辺の先端に対称に生じる。またこのとき円弧の円周率が異なる場合は、捻れ・歪みに起因する反り上がり二辺の先端は左右辺で対称となるが、大きな曲線の円弧・小さな曲線の円弧で、捻れ・歪みに起因する反り上がり率は異なる(大きな曲線の円弧の場合捻れ・歪みは小さいが、小さな曲線の円弧の場合捻れ・歪みは大きく、辺の長さによっても異なる)。
この二辺の捻れ・歪みの生じている押し型成型品を、二辺の両端又は途中に設ける本発明構造を設置することで二辺を同時に矯正できる。
異なる円周率を有する円弧の場合、捻れ・歪みが起因する反り上がり率が異なるが、押し棒の長さを調整することで、一回のストロークで異なる反り上がり率の二辺を同時に矯正することができる。
円弧の角度が異なる新たな押し型形状で、捻れ・歪みの生じている押し型成型品は、開口構造部品を新たにするが、その他の構成部品は、基台への取り付け位置の変更で、各ユニットは再利用することができる。
第7の発明は、押し型成型で発生した応力ひずみが起因とする押し型成型品の捻れ・歪みにおいて、捻れ部分を逆方向に回転させ、応力開放時の押し型成型品のスプリングバックによる戻り回転を加味して矯正するとともに、回転矯正時の応力を押し型成型品へ瞬時に伝わらない構造とし、押し型成型品に傷の付着と更なる応力ひずみの発生を防止した回転矯正方法である。
本発明によれば、以下のような効果を有する。
(1)複雑な形状を有する捻れ・歪みが発生した押し型成型品を、捻れ・歪みが発生している逆方向に対し常に同じ応力で、捻れ・歪みが発生した中心軸を基準に回転負荷をかけて応力開放時の押し型成型品のスプリングバックによる戻り回転で矯正させるとともに、回転矯正時の応力を押し型成型品へ瞬時に伝わらない構造とすることで、捻れ歪みを解消・低減でき、短時間で大量の矯正ができる。
(2)本装置・手法を用いることで、同一条件で発生した捻れ・歪みは、全て矯正することができ、同一条件で発生した捻れ歪みは、同一の位置・応力・支点の条件で実行できるので、矯正形状は全て同一とすることができる。
本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3は、本発明に係る回転矯正装置を示したものであり、図1は同正面図、図2は同平面図、図3は同斜視図である。
図示するように、本発明に係る回転矯正装置10は、各構成部品から構成されており、大きく上金型20と下金型30からなる。
上金型20は、上基台21と、その上基台21に垂下するように設けられている緩み防止・ストローク調整機能付押し棒22を備える。
また、下金型30は、下基台31と、その下基台31上に、ストッパー台40と、軸棒押さえ台50と、挿入穴61を有する軸回転台60と、軸回転台押さえ台70と、戻り用スプリング80及びスプリング押さえ台81と、軸回転台基準台90とを備える。
次に、回転矯正装置10の各機構について説明する。
(1)捻れ・歪み矯正機構
捻れ・歪みが発生した押し型成型品(矯正対象物:図示せず)は、まず、軸回転台60の挿入穴61にその端部を1mmから100mmの長さ、好ましくは10mmから30mmの長さで挿入される。そして、軸棒押さえ台50に組み込まれこれから延びる軸棒51が回転軸となり、上基台21に設けられている緩み防止・ストローク調整機能付押し棒22が降下して軸回転台60を回転させることで、矯正対象物の捻れ部分を逆方向に回転させて捻れ・歪みを矯正するものである。
そして、矯正するための中心線は、押し型成型によりフォーム曲げ・円弧曲げ等が原因により発生した捻れ・歪み長手方向の先端部の中心点または先端部付近の中心点のいずれかあるいはそれらが重なり合う交点、またはこれらを結んでできる中心線あるいはその中心線の延長線上に設けることで、矯正時の更なる捻じれ・歪み・反り・ふくらみ・変形等の発生を防止できる。
なお、捻れ・歪みの発生している矯正対象物の円弧を有するフォーム曲げの場合、内側の金属縮みと外側の金属伸びとで発生する両側曲げ部分の円周差による応力差で発生するが、これを矯正することは、このフォーム曲げ部分の伸び部分を縮ませ・縮み部分を伸ばす行為を行いつつ全体の平滑に矯正している。
回転矯正率(矯正回転円周率)は、捻じれ・歪みの発生した押し型成型品の先端または先端部付近あるいは中間部の反り率と押し型成型された形状も含むスプリングバックが発生することを想定し、微調整しながら最終決定する。
本発明においては、先端部の中心点または先端部付近の中心点のいずれかあるいはそれらが重なり合う交点、またはこれらを結んでできる中心線およびその中心線の延長線上を軸点(回転軸)にして矯正するための応力をかけるので、更なる歪みを発生させない機構となっている。
この捻じれ・歪み矯正機構は、回転矯正時の回転軸が矯正対象物の押し型成型時のフォーム曲げが原因による曲げ歪の先端部の中心点または先端部付近の中心点、円弧曲げが原因による円弧歪みの先端部の中心点または先端部付近の中心点のいずれかあるいはそれらが重なり合う交点、またはこれらを結んでできる中心線およびその中心線の延長線上を軸点(回転軸)とし軸回転台60を回転させる。加圧位置62は、発生した応力ひずみの中心点または中心線より捻じれ・歪みの生じている押し型成型品の反り上がった側面位置(軸点より矯正側にずらした位置)、好ましくは、緩み防止・ストローク調整機能付押し棒22のストローク調整ネジを中間位置(伸び縮み修正可能な位置)にして、軸点から押し棒22によって必要な回転矯正率が出せる円周位置まで離すことが、無駄な負荷なく上下運動を回転運動として伝達できる。この手法により、矯正対象物の構造・板厚・素材を問わず対応できる。
なお、図示した軸回転台60は矯正対象物の端部用のものであるが、矯正対象物を貫通可能な構造にした矯正対象物の中間部用としてもよい。
中間部用軸回転台は先端部用と同じく、捻れ・歪みの生じている押し型成型品の中心点または中心線を回転軸として構成された挿入貫通穴が軸棒と一体式またはユニット交換できる形状で構成する(端部用軸回転台でも同様である)。
中間部用軸回転台は、特に長尺な矯正対象物に有効である。すなわち、長尺な矯正対象物に対しては、充分な矯正効果を発揮させるために回転角度を大きくする必要がある(場合によっては回転角度を90度必要になる場合・矯正距離が長く回転矯正効果が伝わらない場合も考えられる)。しかし、中間部用軸回転台を用いれば、回転角度を大きくすることなく、必要な矯正箇所を挿入穴61の長さに関係なく任意の個所に設置して捻れ歪みを矯正でき、更には中間部と先端部の矯正率を変えて矯正することができる。
ここで、軸棒51の回転は、軸回転台60の中に細密寸法でガタツキが無い状態で組み込まれているが、作業方法によっては上下駆動圧力を低減するために、ベアリング機構を設けることもできる。
(2)ストッパー機構
下基台31上に3ヶ所設けられたストッパー台40は、回転矯正時における矯正対象物の飛び出し・捻れの位置ズレ防止機構(ストッパー機構)である。
捻れ・歪みの矯正のための加圧位置は、捻れ・歪みの生じている矯正対象物の先端が最適位置である(長尺物は、その一点または複数点の先端以外の中間点を加えることができる)。この矯正最適位置に、捻れ・歪みの生じている矯正対象物を常に上下左右・挿入位置としての前後を常に同一位置に置くためと、飛び出し・横ズレ防止するために、下基台31に設置した構造とする。
ストッパー台40は、片側だけの刻み構造ストッパー台40aでは矯正回転時に回転応力により矯正対象物に浮き上がり現象が発生し矯正率を低下させてしまう。刻み架台形状を矯正対象物と合致する凹凸構造あるいは溝へのはめ込む構造(40b)とすることで、ストッパー機構に固定機能をもたせる方法もある。ストッパー機構に矯正対象物を回転による浮き上がりから固定機能を持たせることで、その固定位置を捻れ・歪みの矯正始点とすることもできる。特に長尺な矯正対象物の捻れ・歪みを確実に矯正するために有効である。
(3)分割組み合わせ機構
回転矯正装置10を各部品(上下基台21,31、軸棒押さえ台51、軸回転台60等)ごとに構成された分割組み合わせ構造(機構)とすることで、事前に修正形状を計算した細密金型設計をしなくてもよい。
回転矯正装置を一体構造とした場合、矯正対象物の形状が異なり材質の違い・製造ロットによる微妙な配合の違いにより金属の性質が変わることで、歪れ度合いが異なるケースでは、修正ができない場合があり、高額な新たな金型を設計しなくてはならない。しかし、本発明は新たに押し型成型する形状の場合、その形状・捻れ・歪みの状況が大きく変化しない場合は、一部の部品のみを交換できるので、イニシャルコストが低減できる。
(4)回転率任意設定機構
軸回転台60の回転角度の調整は、回転矯正装置10の上下運動距離で調整するが、一定距離駆動する当該装置10においては、上基台21に設けた緩み防止・ストローク調整(Z軸)機能付押し棒22(押し棒22)で、任意の伝達距離を設定することができる。
この回転角度を調整するための押し棒22は、ネジ込みによるストローク(長さ)調整機能を有し、ナットを設けることでダブルネジにより作業時の押し棒の緩みを防止することができる。上下運動から伝わる回転角度は、1度から90度とする。
特に、同じ前工程で押し型成型した金属・材質・厚さの金属でも、製造ロットにより金属の性質が若干異なり捻れ・歪み率が異なった場合は、ストローク調整のみで矯正加圧(距離)を調整できるので、準備・調整・更生作業が大幅に短縮できる。
押し棒22のストローク調整機能によってストローク(長さ)の微調整が可能となり、金型による削り出し調整を不要とすることができ、イニシャルコストの低減ができる。
また、設計段階においては、押し棒22の軸回転台60の加圧位置62位置で軸棒51を中心点として押し棒22を外側に持っていくことでも、速度・時間の調整ができる。
上下運動の時間をコントロールすることで、矯正加圧のための回転時間を変えることができるが、速度によって矯正効果は異なるので、最適な速度運動にコントロールすることが重要である。
基本的な上下運動の最大ストローク(運動距離)は、プレス機または足踏み式あるいは手動式の上下運動距離に比例している。具体的には下基台21とスプリングで持ち上げた上基台20の空間距離となる。これ以上の距離を望む場合は、梃子式等の運動倍増機構を設けることで上下運動距離を伸ばすこともできる。また運動距離を少なくする場合は、下基台21に設置する緩み防止・ストローク調整機能付押し棒22を短くすることで最短0.1mmから任意で上下運動を設定できる。
軽微な押し型成型で発生した応力ひずみが起因とする押し型成型品の捻れ・歪みにおいては、上下運動を省略し中心点または中心線あるいはこれらの延長線上を軸点(回転軸)とする、低速回転とトルク発生ギアをリミッタースイッチで制御する逆方向への回転応力のみで、上下運動を省略して矯正することもできる。
緩み防止・ストローク調整機能付押し棒22は、上基台21に取り付ける他に、軸回転台60に倒立して、上基台21に向けて取り付けられる。こうすることで捻れ・歪みを矯正するための押し型成型品の種類・形状が変わっても大型の上基台21を取り替えることなく、ストッパー台40・軸棒押さえ台50・軸回転台60の小型部品の交換のみで対応できる。
(5)ガイド機構
図4は、ガイド機構を説明する説明図である。
捻れ・歪みの生じた矯正対象物は、回転機構を有する回転矯正装置10に挿入する際の挿入穴61は捻れ・歪みの生じている矯正対象物が干渉しないで挿入できる開口形状で、矯正後に開口部が矯正対象物に干渉しない大きさとする。小さすぎると、回転応力の伝達は優れているが、矯正対象物に傷が付きやすい、また矯正後に軸回転台60が上下運動の上昇による矯正応力開放時に挿入穴61に干渉して、矯正対象物のスプリングバックによる戻り回転を妨げたり、捻れ・歪みが解消した矯正対象物に干渉し、目的矯正を阻害してしまう。
また、大きすぎると回転応力の伝達に劣り、回転角度を大きくする必要が生じる。すなわち、本発明に係る回転矯正装置はこのガイド機構を巧に用いて、適度な回転応力を捻れ・歪みの生じている矯正対象物に与えるとともに、応力の付加後はその矯正対象物に干渉を与えることないので、確実な矯正を実行できる。
図4に示すように、回転機構を有する回転矯正装置10と捻れ・歪みの生じている矯正対象物の応力接点は、上辺と下辺の2点とすることで(図4の4−2)、応力分散することができる。また、負荷時の接点は、曲げ部分なので傷が付きにくい。なお、捻れ・歪みの生じている左右曲げ辺が不均等または曲面形状・多角形状の矯正対象物においては、接点は複数か所となる。
また、図示省略するが、挿入穴61の開口部の形状は、矯正対象物の縦断面形状と同一形状であってもよい。同一形状とすることで、応力接点が増えることがあり回転初期に発生する接点位置ズレも防止でき、支点が増えることでより確実に応力分散することができるからである。この場合、開口部は、矯正対象物の縦断面形状よりも数ミリ程度大きくする。
図5は、矯正前の矯正対象物Aと、以上のような(1)〜(5)の各機構を用いて矯正した矯正後の矯正対象物Bの説明用斜視図である。図示するように、矯正前の捻れ・歪み部分が、矯正後にあっては見事に修正されている。
(6)複数点同時矯正機構
図6は、矯正する位置が複数ある矯正対象物の矯正方法を示す説明図である。
図6に示す矯正対象物Cのように、二辺を持つ鋭角・鈍角な円弧の場合、捻れ・歪みがそれぞれに生じている。この二辺の捻れ・歪みの生じている矯正対象物Cに対しては、本件回転矯正装置10をその両端にそれぞれ設置することで二辺を同時に矯正できる。
異なる円周率を有する円弧の場合、捻れ・歪みの率が異なるが、軸棒51の長さを調整することで、一回のストロークで矯正することができる。
また、円弧の角度が異なる新たな押し型形状で、捻れ・歪みの生じている矯正対象物は、開口構造部品を新たにするが、その他の構成部品は、基台への取り付け位置の変更で、各ユニットは再利用することができる
本発明は、押し型成型で発生した応力ひずみを起因とする捻れを矯正する矯正技術として幅広く利用でき、例えば、以下のような分野において利用できる。但し、以下に列記したものに限定されるものではない。
(1)窓サッシ
(2)写真フレーム
(3)自動車用モール
本発明に係る回転矯正装置を示した正面図。 本発明に係る回転矯正装置を示した平面図。 本発明に係る回転矯正装置を示した斜視図。 ガイド機構を説明する説明図。 矯正前の矯正対象物と矯正後の矯正対象物の説明用斜視図。 矯正する位置が複数ある矯正対象物の矯正方法を示す説明図。
符号の説明
10 回転矯正装置
20 上金型
21 上基台
22 緩み防止・ストローク調整機能付押し棒
30 下金型
31 下基台
40 ストッパー台
50 軸棒押さえ台
51 軸棒
60 軸回転台
61 挿入穴
62 加圧位置
70 軸回転台押さえ台
80 戻り用スプリング
81 スプリング押さえ台
90 軸回転台基準台
A 矯正対象物(矯正前)
B 矯正対象物(矯正後)
C 矯正対象物(2点矯正)

Claims (4)

  1. 押し型成型で発生した応力ひずみが起因とする押し型成型品の捻れにおいて、
    捻れ部分を逆方向に回転させて矯正する捻れ・歪み矯正機構を備えた回転矯正装置であって、
    前記捻れ・歪み矯正機構は、回転矯正時の回転軸が矯正位置の中心点または中心線あるいはこれらの延長線上を軸点とし、加圧位置は発生した応力ひずみの中心点または中心線より矯正側にずらした位置で、押し型成型品の構造・板厚・素材を問わず対応できるとともに、
    回転軸を駆動させるための応力は、ストローク調整固定機能を有する押し棒を通じて伝えることで、回転率を上げて上下運動距離を長くしたい場合は押し棒を長く調整し、回転率を下げて上下運動距離を短くしたい場合は押し棒を短く調整した上下運動応力を使いこの運動伝達距離を微調整可能な構造とすることで、任意で修正のための回転率を設定できる構造を持つ回転矯正装置。
  2. 回転矯正装置を基台、押さえ台、回転台、押し台ごとに構成された分割組み合わせ構造とし、上下および左右の位置微調整が容易にできる構造を持った請求項1記載の回転矯正装置。
  3. 製品ガイドに保護カバーと空間を設けて回転矯正時の応力を押し型成型品へ瞬時に伝わらない構造とし、押し型成型品に傷の付着と更なる応力ひずみの発生を防止した請求項1又は2記載の回転矯正装置。
  4. 矯正する位置は複数設定でき、均一円弧または複数の連続する半径からなる円弧の二辺構造の押し型成型の場合は、その両端を同時に矯正できる請求項1,2又は3記載の回転矯正装置。
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