JP5252753B1 - 形彫放電加工における加工条件設定支援装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】部分電極でしか加工できない加工形状の加工効率の向上が望まれる。
【解決手段】記憶装置3は、突出部位の底面の最小寸法に適応する平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を複数保存する。作業者は、操作装置1を操作して入力装置2によって加工形状に関する情報として与えられる加工形態のデータと工具電極の材質のデータを含む加工情報のデータを与える。演算装置5は、加工形態のデータと工具電極の材質のデータからグラファイト製の総型電極を使用する突出部位が存在する加工穴の加工かどうかを判別して突出部位の最小寸法に適応する平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を得て、加工条件の組合せを設定する。
【選択図】図1

Description

本発明は、形彫放電加工の所定の加工工程における一連の複数の加工条件からなる加工条件の組合せを設定するための加工条件設定支援装置に関する。
形彫放電加工は、所望の加工形状の反転形状を有する工具電極を所定の加工間隙をもって被加工物に対向配置し、加工間隙に所定の電圧パルスを印加して繰返し放電を発生させて、放電エネルギによって被加工物から材料を徐々に除去して被加工物に所望の加工形状の加工穴を形成する加工方法である。したがって、工具電極の輪郭形状が被加工物に転写されるようにして被加工物に所望の加工形状の加工穴が形成される。所望の加工形状の反転形状を有する工具電極を総型電極という。
形彫放電加工の工具電極の材質は、銅、黄銅、銅タングステン、グラファイト、鉄、アルミニウムがよく知られている。被加工物の材質が特殊であったり、最終製品に対して特別の要求がない限り、加工面積が極端に小さくない加工穴を放電加工する場合は、加工効率、価格、製作容易性、取扱性を総合的に判断して、工具電極の材料として主に銅またはグラファイトが使用されている。
ところで、切削加工では、リブのように加工穴全体の加工面積に対して加工面積が小さく切削工具が入らない深い穴を加工することが不可能である。そのため、切削加工によって加工することができない突出した深い穴の加工は、専ら形彫放電加工によって行なわれている。以下、このような突出した穴と、その穴の反転形状を有する総型電極の相当部位を合わせて、単に突出部位と総称する。
工具電極の材質が銅である場合、突出部位を加工するときに反りが発生するので、切削加工によって突出部位を有する総型電極を製作することが困難である。また、工具電極は、加工間隙に必要な電極減寸量だけ小さく製作されるため、要求される加工形状精度で鋳型に突出部位を形成することが極めて困難であり、突出部位を有する総型電極を鋳造することができない。
工具電極の材質がグラファイトである場合、切削加工によって比較的容易に高精度に任意の輪郭形状の総型電極を製作することが可能である。しかしながら、例えば、特許文献1に示されるように、基本的に、工具電極の投影面積、言い換えると、加工穴全体の加工面積を基準にして決定される平均加工電流値(電流密度)に従って荒加工工程(ファーストカット)における加工条件を設定しているので、脆弱であるグラファイト製の総型電極を使用して放電加工をすると、突出部位が欠けてしまうおそれが高い。
グラファイト製の総型電極における突出部位の欠損を生じさせないためには、例えば、特許文献2に示されるように、突出部位の加工面積(底面積)を基準にして平均加工電流値を決定して、決定した平均加工電流値に従って荒加工工程における加工条件を設定することが考えられる。しかしながら、突出部位の加工面積が加工穴全体の加工面積に対して小さいので、加工穴全体において相対的に平均加工電流値が極めて小さくなり、加工時間がかかりすぎて、実用に供することができない。
突出部位が存在する加工穴を銅またはグラファイト製の総型電極で加工することが困難であるので、加工形状を突出部位と突出部位を除いた部位とに分割して、突出部位に相応する形状を有する工具電極と突出部位を除いた部位に相応する形状を有する工具電極とを別々に製作して放電加工するようにされている。総型電極に対して加工穴全体を複数の部位に分割して製作された工具電極を部分電極という。部分電極で加工するときは、特許文献3に示されるように、各部分電極における投影面積(加工面積)を基準にして加工条件を設定している。
特開2009−279735号公報(段落0081) 特開2003−291032号公報(段落0079) 再表2009−101688号公報(段落0017)
部分電極の設計には、高度な知識が要求されるので、工具電極の設計と製作における作業負担がより大きく、余計な作業時間が要求される。また、部分電極を用いて突出部位が存在する加工穴を放電加工する場合、予め突出部位を除いた部位を加工してから、1箇所以上の突出部位を1つずつ順番に加工していくので、総型電極を用いて一度に加工する場合に比べて工具電極の交換および工具電極と被加工物との相対位置決めのような段取り作業に要する時間を含めて加工全体に要する時間が相当長くなっている。
本発明は、グラファイト製の突出部位を有する総型電極を使用する形彫放電加工に適する加工条件の組合せを容易に設定できる改良された加工条件設定支援装置を提供することを主たる目的とする。本発明の有利な点は、実施の形態を説明において、具体的に示される。
本発明の加工条件設定支援装置は、上記課題を解決するために、特定の形彫放電加工装置における複数の種類の加工条件のそれぞれに対して特定の形彫放電加工装置で適用し得る多数の加工条件値を集積した加工条件値のデータを保存するとともに加工穴全体の加工面積に対して加工面積が小さい突出部位の底面の最小寸法に適応する平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を複数保存した記憶装置(3)と、加工形状に関する情報として与えられる加工形態のデータと工具電極の材質のデータを含む加工情報のデータを入力する入力装置(2)と、加工形態が突出部位が存在する加工穴の加工であることを示し工具電極の材質がグラファイトであることを示すときに最小寸法を取得して取得した最小寸法に適応する平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を記憶装置(3)から得るとともに平均加工電流値に関係する種類の加工条件の加工条件値に基づいて他の種類の加工条件の加工条件値を順次決定して所定の加工工程における一連の複数の種類の加工条件からなる加工条件の組合せを設定する演算装置(5)と、を備えるようにする。
本発明の加工条件設定支援装置によると、材質がグラファイトの総型電極を使用して切削工具が入らない突出部位が存在する加工穴を加工する加工形態であることを判別して、突出部位の底面の最小寸法に基づいて突出部位の欠損が発生しない範囲で可能な限り大きい平均加工電流値を得ることができる特定の種類の加工条件の加工条件値を得て加工条件の組合せを設定することができる。
そのため、作業者が突出部位の底面の最小寸法を入力するだけで突出部位が存在する加工穴の放電加工に適切な加工条件の組合せを容易に設定することができる。その結果、部分電極による加工しかできなかったリブのような突出部位が存在する加工穴の放電加工をグラファイト製の総型電極を用いて放電加工することができ、加工効率が向上する。
本発明の加工条件設定支援装置の概容を示すブロック図である。 加工条件を設定するプロセスを示すフローチャートである。 複数の突出部位を有する総型電極を示す斜視図および平面図である。
図1には、本発明の加工条件設定支援装置の好適な実施の形態が示されている。図1に示される加工条件設定支援装置は、形彫放電加工装置のコンピュータ数値制御装置(CNC)に設けられる。加工条件設定支援装置は、形彫放電加工におけるNCプログラムの作成を支援するコンピュータ支援製造システム(CAM)を有するパーソナルコンピュータに設けることができる。
加工条件設定支援装置は、操作装置1と、入力装置2と、記憶装置3と、表示装置4と、演算装置5を含んでなる。加工条件設定支援装置を動作させる加工条件設定システムは、コンピュータ数値制御装置が有する多数の機能の中の1つである。したがって、実施の形態の加工条件設定支援装置は、数値制御装置が有する各装置を共用する。
操作装置1は、加工条件設定支援装置を操作する手段である。特に、操作装置1は、作業者が加工条件設定システムに加工条件の設定に必要なデータを与える手段である。加工条件設定システムは、実質的に加工条件設定支援装置を動作させるプログラムを示す。操作装置1は、具体的に、数値制御装置の操作パネルである。加工条件設定システムがコンピュータ支援製造システムに含まれる場合は、操作装置1は、パーソナルコンピュータのマウスとキーボードを含む。
入力装置2は、加工条件を設定するために必要なデータを加工条件設定支援装置の外部から内部に取り込む手段である。特に、入力装置2は、加工形態のデータと工具電極の材質のデータを含む加工情報のデータを入力する手段である。入力装置2は、例えば、加工条件設定支援装置の外に設けられている記憶装置からデータを入出力するポート、記憶媒体からデータを読み取る各種磁気ディスクドライブ、通信回線を通してデータを入力する通信回線アダプタ、操作装置1を通してデータを入力するインターフェース回路を含んでいう。
記憶装置3は、加工条件を設定するために必要なデータを記憶する手段である。また、記憶装置3は、加工穴全体の加工面積に対して加工面積が小さい突出部位の底面の最小寸法に適応する平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を複数保存する手段である。なお、実施の形態においては、加工穴における突出部位の底面の最小寸法と工具電極における突出部位の先端面の最小寸法とは、電極減寸量の差があるが、同義に扱う。
以下、単位最小寸法、例えば、0.1mm毎に適応する平均加工電流に関係する特定の種類の加工条件の各加工条件値の多数のデータをまとめて単に最小寸法に対応する加工条件値のデータという。ただし、記憶装置3が最小寸法に対応する加工条件値を保存する方法を制限するものではなく、単位最小寸法に対応する各加工条件値をデータテーブルの形式(表形式)で記憶させたり、特定の演算式の形式で記憶させたりすることができる。
記憶装置3は、データを一時的に記憶するメモリのような主記憶装置と、データを長期間保存するハードディスクドライブのような補助記憶装置と、を含んでいう。また、USBメモリのように、ドライブ(駆動装置)を介在させずに特定の入力ポートを通して補助記憶装置と同じようにアクセスできる記憶装置を含んでいう。
表示装置4は、加工条件設定システムの複数の画面のデータ、入力装置2によって与えられる加工条件を設定するために必要なデータ、記憶装置3に記憶され選択的に表示を要求されて記憶装置3から抽出された加工条件値のデータを表示する手段である。表示装置4は、液晶ディスプレイを有するモニタと、元のデータを表示のためのデータに変換してモニタに出力する表示回路と、を含んでなる。
演算装置5は、加工条件を設定するときに加工条件設定システム(プログラム)を実行する手段である。実施の形態の加工条件設定支援装置における演算装置5の動作は、後で詳しく説明される。演算装置5は、具体的には、中央演算処理装置(CPU)である。演算装置5は、数値制御装置の指令装置を含んでいる。
図2には、ある加工工程における加工条件を設定するプロセスが示されている。特に、図2は、荒加工工程における加工条件を設定するプロセスを示す。また、図3は、複数の突出部位を有する工具電極の一例を示す。図3の下図は、上図に示される工具電極を下側から見た平面図である。以下に、図1に示される実施の形態の加工条件設定支援装置の各装置の動作を含めて、突出部位が存在する加工穴をグラファイト製の総型電極で放電加工するための加工条件を設定する方法を説明する。
作業者は、操作装置1を操作して入力装置2によって加工条件の設定に必要なデータを加工条件設定支援装置に入力する(S1)。加工条件の設定に必要なデータは、加工情報のデータと加工条件値のデータである。ただし、加工条件値のデータは、予め記憶装置3に保存されているので、加工条件を設定するたびに作業者が加工条件値のデータを加工条件設定支援装置に与える必要はない。
加工情報のデータは、加工形状に関する情報と、加工結果に関する情報と、加工に制約を与える情報と、を含む。加工形状に関する情報は、例えば、工具電極の投影面積(加工面積)、加工形態、加工寸法、加工深さ、最低側面電極減寸量(オフセット)である。加工結果に関する情報は、例えば、加工面粗さ、加工形状精度、電極消耗比である。加工に制約を与える情報は、例えば、工具電極と被加工物の材質である。
加工形状に関する情報として与えられる加工形態のデータは、作業者が表示装置4のモニタのディスプレイに表示されている加工形態の入力を要求する画面における複数の加工形態のサンプル画像を見て加工形態を選択して入力する。加工形態のデータには、円柱形状とか円錐形状のように加工形状の特徴を直接幾何学的に示すデータに限らず、リブ加工、ゲート加工、コアピン加工のように加工形状の特徴を間接的に示すデータが含まれる。
加工条件値のデータは、特定の形彫放電加工装置における複数の種類の加工条件のそれぞれに対して特定の形彫放電加工装置で適用し得る多数の加工条件値を集積したデータをいう。加工条件値のデータは、特定の種類の加工条件どうしの相関関係または特定の種類の加工条件と特定の種類の加工情報との相関関係を示すデータとして予め記憶装置3に保存されている。または、加工条件値のデータは、所定の加工工程における一連の複数の種類の加工条件の集合体である加工条件の組合せを複数記憶した加工条件のデータベースとして記憶装置3に保存することができる。
実施の形態の加工条件設定支援装置では、演算装置5が表示装置4に複数の形態の画像を一覧表示し、作業者が操作装置1のタッチパネルで特定の加工形態の画像を選択すると、入力装置2は、演算装置5に特定の加工形態を示すデータを与える。また、作業者が表示装置4に表示されている入力画面に設けられている入力フィールドから各工具電極の材質毎に予め付与されている識別番号を選択して入力すると、入力装置2は、演算装置5に特定の工具電極の材質を示す電極材質データを与える。
加工条件設定システムに与えられた加工情報のデータは、一旦記憶装置3に記憶される。演算装置5は、加工条件設定システムに与えられた加工情報に基づいてグラファイト製の総型電極を使用する突出部位が存在する加工穴の加工であるかどうかを判別する(S2)。
グラファイト製の総型電極による突出部位が存在する加工穴の加工であるかどうかは、加工形態のデータと工具電極の材質のデータとから判別することができる。複数の加工形態のデータの中で突出部位が存在する加工形状である加工形態のデータには、例えば、所定の識別子が追加で付与されることによって予め登録されている。
例えば、作業者が予め突出部位を有する加工形態として登録されている「リブ加工」を加工形態として選択して入力し、工具電極の材質としてグラファイト(Gr)を選択して入力しているとき、演算装置5は、グラファイト製の総型電極による突出部位が存在する加工穴の加工と判断する。ただし、作業者は、演算装置5が判断した結果をキャンセルすることができる。
実施の形態の加工条件設定支援装置では、入力装置2が突出部位の底面の最小寸法を入力することができるように構成されている。演算装置5がグラファイト製の総型電極を使用する突出部位が存在する加工穴の加工と判断したとき、表示装置4のモニタのディスプレイに突出部位の底面の最小寸法の入力を要求する画面を表示する(S3)。突出部位の底面の最小寸法は、例えば、突出部位の底面の形状が四角形である場合には短辺長であり、円形である場合には短径(直径)である。図3に示される工具電極の場合は、突出部位であるリブの底面の幅Lである。
コンピュータ支援設計装置(CAD)で作成されたモデルのソリッドデータ(三次元形状データ)が加工条件設定システムに与えられたときは、演算装置5は、ソリッドデータから加工穴に突出部位が存在するかどうかを判別して、ソリッドデータから突出部位の底面の最小寸法を取得し、表示装置4に表示されている入力画面における特定の入力フィールドに表示することによって、作業者に突出部位の底面の最小寸法の入力を促す。
具体的に、実施の形態の加工条件設定支援装置では、演算装置5は、ソリッドデータから判明する加工形状に基づいて加工穴全体の中に突出部位があるかどうかを判別する。例えば、加工形状から抽出できる突出部位の深さおよび底面の幅と予め設定されている深さおよび幅とをそれぞれ比較することによって切削工具が入らないような突出部位が存在することを識別することができる。また、突出部位の幅と奥行の比率あるいは加工穴全体の加工面積と突出部位の加工面積との比率のように、いくつかの判断基準を組み合わせて突出部位があるかどうかを判別するようにすることができる。
作業者は、表示装置4の入力画面において表示されている指示に従って突出部位の底面の最小寸法を入力する(S4)。ソリッドデータから加工情報のデータを取得しているときは、作業者は、入力フィールドに表示されている最小寸法に同意して、直接数字を入力するときと同じように最小寸法のデータを演算装置5に送る。加工条件設定システムに与えられる突出部位の底面の最小寸法のデータは、広義には、加工情報の1つであると言える。作業者が最小寸法を入力しないとき、または0以下の値を入力したときは、突出部位を有する総型電極による加工であることがキャンセルされる。
演算装置5は、入力された突出部位の底面の最小寸法に適応する平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を記憶装置3に保存されている最小寸法に対応する加工条件値のデータの中から抽出して得て、表示装置4に表示する(S5)。平均加工電流に関係する種類の加工条件は、具体的には、例えば、放電電流パルスのピーク電流値、オン時間(パルス幅)、オフ時間(休止時間)のデータである。
実施の形態の加工条件設定支援装置における記憶装置3に保存されている最小寸法に対応する加工条件値のデータは、予め試験加工で検証されている突出部位の欠損が発生しない範囲で実質的に可能な限り大きい平均加工電流を得ることができる加工条件の安全値である。最小寸法に対応する加工条件値のデータには、作業者の要求によって実際の加工で得た新しいデータを追加して記録することができる。
実施の形態の加工条件支援設定装置では、突出部位の底面の最小寸法から平均加工電流値を決めている。突出部位の底面積で平均加工電流値を決めると、平均加工電流値が小さくなりすぎる。また、突出部位の底面の最大寸法と平均加工電流値との間には、限界の安全値を得ることができる安定した関係が明らかにしにくく、平均加工電流値が大きくなりすぎる加工条件値を選択してしまうおそれがあり、安全性が低い。実施の形態の加工条件支援設定装置によると、より安全で加工効率に優れる加工条件を設定することができる。
平均加工電流に関係する種類の加工条件、具体的には、ピーク電流値と、オン時間と、オフ時間が決定したら、演算装置5は、決定した各種類の加工条件の各加工条件値に基づいて記憶装置3に保存されている加工条件値のデータから他の種類の加工条件における適する加工条件値を検索し抽出して他の種類の加工条件の各加工条件値を順番に決定する(S6)。
平均加工電流に関係する種類の加工条件に対する他の種類の形彫放電加工における加工条件は、例えば、サーボ基準電圧(平均加工電圧)、極性、無負荷電圧(電源電圧)のような電気的加工条件、ジャンプ速度、ジャンプ時間、揺動量のような移動に関する加工条件、放電電流パルスまたは電圧パルスの波形制御のような特定の制御に関する加工条件、加工液噴流の有無と方法のような加工環境に関する加工条件を含む。なお、グラファイト製の総型電極を使用する形彫放電加工では、原則的に油系放電加工液を使用する。
作業者が表示装置4に候補として表示される所定の加工工程における一連の複数の種類の加工条件からなる加工条件の組合せを承認するときに、演算装置5は、加工条件の組合せという加工条件の集合体として加工条件番号を付けて各種類の加工条件を記憶装置3に記憶して設定する(S7)。同時にNCプログラムに加工条件番号を記録する(S8)。
加工穴の形状が突出部位が存在しない加工形状であるときは(S2)、加工穴全体の加工面積(投影面積)に基づいて荒加工工程における平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を決める(S9)。そして、平均加工電流値が比較的小さい仕上げ加工工程では、すでに加工条件が設定されている荒加工工程と所望の加工面粗さに基づいて加工条件が決められる最終仕上げ加工工程における平均加工電流値を基準にして基本的に平均加工電流値が段階的に小さくなるように順次加工条件の組合せを設定していく(S10)。
記憶装置3に加工条件番号を付けて保存された各加工工程の加工条件の組合せは、必要に応じて作業者の指令に従って表示装置4に加工条件列と呼ばれる表形式で一覧表示させることができる。作業者は、操作装置1を操作して入力装置2を通して加工条件設定システムに数値を与えることによって、表示装置4に表示されている各種類の加工条件の各加工条件値(特定のパラメータ値)を修正することができる。
以上に説明される本発明の加工条件設定支援装置によると、グラファイト製の突出部位を有する総型電極を使用して突出部位の欠損が発生ないような加工効率のよい加工条件の組合せで部分電極で加工されてきたリブのような切削工具が入らない狭くて深い穴を有する加工穴の放電加工を容易に行なうことを可能にする。
本発明の加工条件設定支援装置は、すでにいくつかの具体的な例が挙げられているが、本発明の技術思想を逸脱しない範囲で、すでに説明された実施の形態の加工条件設定支援装置の構成に限定されず、応用が可能である。
本発明は、金属加工の技術分野で利用される。特に、本発明は、リブのような切削工具が入らない深い穴あるいは溝を有する製品の製造における生産性を向上させる。本発明は、金型の加工あるいは部品の加工の技術の発展に寄与する。
1 操作装置
2 入力装置
3 記憶装置
4 表示装置
5 演算装置

Claims (1)

  1. 特定の形彫放電加工装置における複数の種類の加工条件のそれぞれに対して前記特定の形彫放電加工装置で適用し得る多数の加工条件値を集積した加工条件値のデータを保存するとともに加工穴全体の加工面積に対して加工面積が小さい突出部位の底面の最小寸法に適応する平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を複数保存した記憶装置と、加工形状に関する情報として与えられる加工形態のデータと工具電極の材質のデータを含む加工情報のデータを入力する入力装置と、前記加工形態が前記突出部位が存在する加工穴の加工であることを示し前記工具電極の材質がグラファイトであることを示すときに前記最小寸法を取得して前記取得した最小寸法に適応する前記平均加工電流に関係する種類の加工条件の加工条件値を前記記憶装置から得るとともに前記平均加工電流値に関係する種類の加工条件の加工条件値に基づいて他の種類の加工条件の加工条件値を順次決定して所定の加工工程における一連の複数の種類の加工条件からなる加工条件の組合せを設定する演算装置と、を有する加工条件設定支援装置。
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