JP5249463B1 - 外反母趾による痛み解消を目的とした靴下 - Google Patents
外反母趾による痛み解消を目的とした靴下 Download PDFInfo
- Publication number
- JP5249463B1 JP5249463B1 JP2012259093A JP2012259093A JP5249463B1 JP 5249463 B1 JP5249463 B1 JP 5249463B1 JP 2012259093 A JP2012259093 A JP 2012259093A JP 2012259093 A JP2012259093 A JP 2012259093A JP 5249463 B1 JP5249463 B1 JP 5249463B1
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- heel
- hallux valgus
- sock
- foot
- pain
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Expired - Fee Related
Links
Images
Landscapes
- Socks And Pantyhose (AREA)
- Orthopedics, Nursing, And Contraception (AREA)
Abstract
【解決手段】 靴下における足の甲部に、滑り止めと母趾を引き戻す力を加えることの両方を目的とした難伸縮性領域を設け、靴下部の第一趾から足の内側側部を通り踵部までと、土踏まず部から直角に枝分かれして足底部を通過し足の外側縁で停止する部分とに、弾性を有さないテーピング加工を施すことにより、外反母趾により曲がった第一趾を元の位置に引っ張り戻す効果を有し、爪先部は母趾部を収める袋部と他の趾部を収める袋部との二又に分かれていることを特徴とする
【選択図】図1
Description
一般に靴が広く着用されるようになった第二次世界大戦後に急速に増加しており、40歳代から50歳代の発症が多く、圧倒的に女性に多い。
また近年の高齢化社会において、筋力低下による外反母趾が男女を問わず高齢者に多く発症しているという報告がある。
これらの外反母趾症状について、解剖学的には、中足骨内反、長い第一中足骨、中足骨頭の円形化、背側骨間筋と周辺靭帯、母趾内転筋、母趾外転筋の筋力低下が要因として挙げられているが、特に母趾部を外反させる直接的な原因は母趾外転筋の筋力低下である。
また、靴下内に縫い付けられた突起物で母趾外転筋腹を押圧することで外反母趾角を低下させることも目的としている。
しかし、第一中足趾節関節内側部の痛みの軽減については言及されていない。
しかし、目的とする力を発生させるために編地の伸縮性を利用することは、伸縮の方向を考慮した編みたての製造技術が必要とされる。
しかしながら、従来の一般的な編み立て技術によって製造される靴下で、当該趾を本来の位置に戻す矯正用具は見当たらない。
これは主に姿勢改善を目的としているものであるが、母趾が外側に向いている外反母趾の変形は、当該趾を踵側ではなく内側に戻す力を加えなければ改善しない。
この点で、弾性を有さないテーピング加工が施された靴下で、第一趾を内側に戻す矯正用具は存在しない。
多くの場合、正常位置から骨が動き出す時に痛みが発生するため、将来的には外反母趾による足趾の変形が現れる可能性があるにもかかわらず、痛みを感じても変形が目立たないことがある。
さらに、外反母趾による痛みは、本人にとって大変な苦痛と行動の制限を伴うものであり、できるだけ短期間に効果が感じられるものが望ましい。
またこの突出により、第一中足趾節関節部の滑液包が腫脹し靴と摩擦することで痛みを発生させる。
そこで本発明者等は、外反母趾による足趾の変形と痛みとがある人、変形は見られなくても痛みを訴える人に対して、キネシオテープにより母趾に内側方向への引っ張りの力を加えて母趾外転筋の筋力低下が進行するのを食い止め、第一基節骨と第一中足骨を本来の位置に矯正すべく、母趾外転筋が適度に機能している状態を作り出した。
その結果、目的とした痛みの解消はほぼ全員に見られ、外反母趾角の大きい人はそれが減少するという変形症状の改善も見られた。
また、第一基節骨と第一中足骨とを本来あるべき位置に外力で矯正することで、母趾外転筋の機能不全が解消された正常な状態を作り出す。
その状態で日常生活を送ることにより、自己の体重付加によって母趾外転筋が正常状態で強化され、第一基節骨と第一中足骨は本来の位置に戻る。
このことから、足趾部の変形が現れている場合、痛みの改善があれば同時に変形も改善されることになる。
さらにこの状態で日常生活行動を行うと、自己体重付加による筋力増強により、機能不全に陥っていた、または筋力低下を始めていた母趾外転筋を正常状態に戻すことができる。
また、すでに外反母趾角増大が進行している場合は、角度の減少も同時に得られる。
ところが、従来品は、矯正用具内に母趾外転筋を圧迫するための素材を付着させることで母趾外転筋を局部的、かつ集中的に外部から押圧し、効果を得ようとするものである。
これに対し本発明品は、理想的な足趾の状態に成型された靴下に、その状態を保持するためのテーピング加工をすることで、着用時に理想的な足趾の状態になっているように、つまり理想的に母趾外転筋が機能している状態に矯正することで効果を得ようとするものである。
母趾外転筋の筋力低下によって異常方向へ曲がろうとする母趾に、着用した靴下そのものの力で逆向きの力が加わることになった結果変形を止めることは、筋力低下した母趾外転筋の働きを補助するものでもあり、母趾外転筋の筋腹を異物で局所的に圧迫し続けるよりも、筋の正常化にとっては自然であるため、靴下を着用している本人にとっても違和感が少ない。
しかし、靴下に加工されるテーピングについて、特許文献2では弾性を有する必要があるのに対し、本発明品の靴下に加工されるテーピングは弾性の全く無いものでなければならない。
したがって、テーピングの材質が異なるという点で、本発明品は従来品とは相違しているといえる。
特許文献2の従来品のテーピング形状は、足裏を凹状に弯曲した状態で母趾と小趾を踵側に引き寄せる力を与えることを目的としている。
これは、足裏の縦アーチを再生させることを目的とするもので、普段から足裏全体のバランスを整えておくことで外反母趾となるのを防止するための力である。
これに対し、本発明品は、すでに外反変形している(または外反変形が始まりつつある)母趾を、それ以上外反しないように内側に引き戻すことを目的としている。
つまり、特許文献2の従来品は普段からの足底接地の仕方を矯正することで外反母趾にならないようにする足の形を作り出す靴下であり、すでに外反変形している(外反変形が始まりつつある)母趾を内側に引き戻す力を加えるものではない。
すでに外反している母趾に対しては、母趾が内側に向く力がなければ変形も痛みも治癒しない。
さらに特許文献2の従来品は、母趾や小趾を開きやすくするために爪先部を3つまたは5つに分けているが、靴下部の趾を挿入する部分を分割しただけでは変形した母趾に内側方向の力を加えることはできない。
この点でも従来品には、本発明品が持っている、母趾を内側に引く力は無いといえる。
このため、従来品において、すでに外反母趾症状を呈している母趾に対する治療効果は薄いと考えられる。
したがって、テーピング加工範囲の相違、さらにその範囲により母趾を引き寄せる力の方向の相違、その力による外反母趾治療効果への違いという点で、本発明品は従来品とは相違しているといえる。
そしてまた、特許文献2の従来品は、就寝時は着用できないのに対し、本発明品は就寝時も着用可能である点も本発明品の方が優れているといえる。
また従来品は、編みたてのために特殊な、または複雑な技術が必要とされるのに対し、本発明品は、一般的な靴下編み立て機械と一般的なテーピング加工技術のみで製造可能なため、外反母趾症状改善の靴下製造に広く貢献可能となる。
足の甲部から足底部を一周するように、適度な幅の難伸縮性領域を設ける。
この領域の一つの目的は滑り止めである。
もう一つの目的は、足底接地時に土踏まず部に体重がかかった際、母趾を内側に引き戻す力をより一層加えることである。
また靴下には、第一趾から足の内側側部を通り踵部までの部分と、土踏まず部からほぼ直角に枝分かれし足底を通過して足の外側縁で停止する部分とに、弾性を有さないテーピング加工を施す。
さらに爪先部は母趾部を収める袋部と他の趾部を収める袋部との二又に分ける。
外反母趾の進行具合により、靴下をソフトタイプとハードタイプとに分け、ソフトタイプでは、テーピング加工領域を細かな円状テーピング加工の集合体により形成するものとし、ハードタイプは該当領域にテーピングそのものを貼り付けるものとする。
「実施形態の効果」
形状と目的が本発明品と類似している靴下は存在していないが、本発明品がどの程度外反母趾治療に効果的であるかを知るため、本発明の靴下について、奈良女子大学藤原素子教授の協力の下に集められた外反母趾症状を持つ16名(20歳〜68歳の女性)と、当治療院の外反母趾症状を持つ患者37名(23歳〜82歳の男女)、計53名についてモニター実験を行った。
〈方法〉 就寝時や活動時、本発明品の靴下のソフトタイプとハードタイプを感覚により履き分け、計3〜14日間着用
この結果にある、「他の人には勧められない」と回答した人には母趾の外反、痛みともにかなり軽度という共通症状が見られた。
この人たちが、他の人には勧められないとした理由は、「違和感も効果もあまり感じなかった(ソフトタイプ着用時)」「違和感を感じた(ハードタイプ着用時)」というものであり、この人たちは外反母趾による変形や痛みが他の人よりかなり軽い状態であるため、感じ方が少なかったものと推測できる。
これに対し、「効果を感じたので他の人にも勧めたい」と回答した44名について、親指の曲がり具合に気付いてからの年数は、3年〜20年であり、症状が進行しているため、本発明の靴下による母趾矯正効果が効果的に働いたものと考えられる。
次に、「効果を感じたので他の人にも勧めたい」と回答した44名のうち、34名(77%)が「14日以内に痛みや痺れが軽減した」と回答した。
さらにその34名のうち20名(59%)は「3日以内に痛みや痺れがかなり軽減した」と回答している。
母趾の変形度が大きいほどハードタイプが好まれる傾向はおおまかに見て取れたが、母趾が大きく変形していてもソフトタイプによって症状が軽減する人もおり、このモニターアンケートでは、本発明品のタイプと母趾の変形度の相関性を断定することはできなかった。
そのため、着用したときの本人の感覚によって履き分けるのが最適な着用方法であると現在のところ考えられる。
2 テーピング加工領域
3 滑り止めのための難伸縮性領域
4 靴下本体(左足)
5 テーピング加工領域
6 滑り止めのための難伸縮性領域
7 靴下本体(左足)
8 テーピング加工領域
9 滑り止めのための難伸縮性領域
10 靴下本体(左足)
11 テーピング加工領域
12 滑り止めのための難伸縮性領域
13 足底から見た左足の骨
14 第1基節骨底
15 第1中足骨頭
16 第1中足趾節関節
17 母趾外転筋
18 上から見た左足の骨
19 外反母趾角度
Claims (1)
- 第一趾を収める袋部と、第二、三、四、五趾を収める袋部とが爪先に形成されている靴下において、第一趾側面先端部から上踏まず部を通り踵部にかけて弾性を有さないテーピング加工が施されており、さらにそのテーピング加工が土踏まず部でほぼ直角に枝分かれして足底を通過し足底外側縁で停止しており、かつ土踏まず部を適度に含む部分の難伸縮性領域が足の甲部から足底部を一周するよう形成されていることを特徴とする靴下
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012259093A JP5249463B1 (ja) | 2012-11-07 | 2012-11-07 | 外反母趾による痛み解消を目的とした靴下 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012259093A JP5249463B1 (ja) | 2012-11-07 | 2012-11-07 | 外反母趾による痛み解消を目的とした靴下 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP5249463B1 true JP5249463B1 (ja) | 2013-07-31 |
JP2014094253A JP2014094253A (ja) | 2014-05-22 |
Family
ID=49041900
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2012259093A Expired - Fee Related JP5249463B1 (ja) | 2012-11-07 | 2012-11-07 | 外反母趾による痛み解消を目的とした靴下 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP5249463B1 (ja) |
Families Citing this family (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP5888532B1 (ja) * | 2014-09-09 | 2016-03-22 | 株式会社オリンピア | 遊技機 |
JP6377580B2 (ja) * | 2015-07-27 | 2018-08-22 | 美津濃株式会社 | 靴下 |
ES1289930Y (es) * | 2022-03-15 | 2022-07-27 | Fixtoe Device S L | Calcetín para el tratamiento de la talalgia plantar |
Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008121177A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-29 | Kazuo Hasegawa | 靴下及びサポータ |
JP2010518898A (ja) * | 2007-02-20 | 2010-06-03 | ルカ,カルロ デ | 外反母趾の防止および/または治療のための補強ストッキングまたはソックス |
-
2012
- 2012-11-07 JP JP2012259093A patent/JP5249463B1/ja not_active Expired - Fee Related
Patent Citations (2)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008121177A (ja) * | 2006-10-20 | 2008-05-29 | Kazuo Hasegawa | 靴下及びサポータ |
JP2010518898A (ja) * | 2007-02-20 | 2010-06-03 | ルカ,カルロ デ | 外反母趾の防止および/または治療のための補強ストッキングまたはソックス |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JP2014094253A (ja) | 2014-05-22 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
JP4355364B1 (ja) | 足の変形を伴う疾患を予防または治療するためのサポーター構造体 | |
US7757518B2 (en) | Sock | |
JP6161292B2 (ja) | 外反母趾の機械的治療のための整形外科デバイス | |
US8663178B2 (en) | Reinforced stocking or sock for the prevention and/or treatment of hallux valgus | |
AU2014255524B2 (en) | Orthotic foot support | |
JP2013530734A (ja) | 矯正用足指靴下 | |
CN110215325A (zh) | 一种用于矫正膝关节内外翻畸形的装置 | |
JP5249463B1 (ja) | 外反母趾による痛み解消を目的とした靴下 | |
JP2019123952A (ja) | 靴下型サポーター | |
JP5463576B2 (ja) | 整形外科靴下 | |
CN206102792U (zh) | 一种矫正拇趾外翻的医用袜子 | |
JP2012072505A (ja) | 靴下 | |
CN201782095U (zh) | 鞋面开合的适足鞋 | |
JP4977887B2 (ja) | 足裏装着用具 | |
CN221731096U (zh) | 一种拇外翻矫形袜 | |
JP3132173U (ja) | くつ下 | |
JP5321893B2 (ja) | 外反母趾矯正用具 | |
CN201361158Y (zh) | 脚拇趾外翻矫正带 | |
CN222091926U (zh) | 柔性跖屈止动式动态踝足矫形器 | |
CN209807238U (zh) | 一种下肢训练鞋 | |
CN201150584Y (zh) | 拇趾外翻矫正鞋 | |
JP6622763B2 (ja) | サポーター | |
JP2019181116A (ja) | 足指トレーニングサポートバンド | |
JP2018178323A (ja) | 靴下 | |
JP2021171630A (ja) | 母趾内側マッサージ靴 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
TRDD | Decision of grant or rejection written | ||
A01 | Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model) |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01 Effective date: 20130402 |
|
FPAY | Renewal fee payment (event date is renewal date of database) |
Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160419 Year of fee payment: 3 |
|
R150 | Certificate of patent or registration of utility model |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 Ref document number: 5249463 Country of ref document: JP Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
S531 | Written request for registration of change of domicile |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313531 |
|
R350 | Written notification of registration of transfer |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350 |
|
R250 | Receipt of annual fees |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250 |
|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |