JP5249062B2 - 能動型振動制御装置 - Google Patents
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以下、この発明の第1実施形態について図面を参照して説明する。
(1)全体構成
図1は、この発明の第1実施形態に係る能動型振動制御装置12(以下「AVC装置12」と称する。)を搭載した車両10の概略的な構成を示す図である。車両10は、例えば、ガソリン車とすることができる。
AVC装置12は、ステアリングコラム18内に設けられ相殺振動Vbを生成するアクチュエータ30(振動発生器)と、ステアリングホイール22内に設けられた振動センサ32及び舵角センサ34と、図示しないフロントパネル内に配置された制御部36とを備える。
アクチュエータ30は、振動(加振力)発生用のアクチュエータであり、制御部36からの制御信号Scに対応する相殺振動Vbを発生させて打消し対象の振動Vaと相殺させる。これにより、打消し対象の振動Vaと相殺振動Vbの誤差を示す合成振動Vcが、ステアリングシャフト20を介してステアリングホイール22に伝達される。第1実施形態では、打消し対象の振動Vaが最小となるように相殺振動Vbを決定するため、合成振動Vcは、打消し対象の振動Vaよりも小さくなる。従って、ステアリングホイール22において運転者が感得する振動は減少する。第1実施形態では、アクチュエータ30が発生させる相殺振動Vbは、1軸方向(図1中、Y方向)のみであるが、要求仕様に応じて任意の2軸方向又は3軸方向であってもよい。
振動センサ32は、合成振動Vcのうちアクチュエータ30が発生する相殺振動Vbの振動方向と同じY軸方向の成分を検出可能である。振動センサ32は、検出した合成振動Vcの振幅及び位相に応じた誤差信号eを生成し、制御部36に出力する。振動センサ32はステアリングホイール22に設けられているため、図2A及び図2Bに示すように、ステアリングホイール22が回動されると、振動センサ32の検出方向(図中、矢印D1で示される方向)は変化する。すなわち、図2Aにおけるステアリングホイール22の位置を基準位置としたとき、図2Bにおけるステアリングホイール22の位置は、基準位置から反時計周りに約60°回転した位置である。このため、振動センサ32の検出方向も反時計回りに約60°回転した方向となる。後述するように、第1実施形態では、振動センサ32の検出方向が変化した場合でも、この変化を補償することができる。
舵角センサ34は、ステアリングホイール22の舵角θ[deg]を検出可能であると共に、検出した舵角θを示す舵角信号Sθを制御部36に出力する。ここでの舵角θは、ステアリングホイール22を時計回りに回すとき正の値を取り、ステアリングホイール22を反時計回りに回すとき負の値を取る。
制御部36は、図示しないマイクロコンピュータ、メモリ、入出力回路等のハードウェアから構成されるものであり、エンジン14の燃料噴射や点火を制御する燃料噴射制御装置40{以下「FI ECU40」(FI ECU:Fuel Injection Electronic Control Unit)という。}と、アクチュエータ30と、振動センサ32と、舵角センサ34とに通信可能に接続されている。制御部36は、FI ECU40からのエンジンパルスEpと、振動センサ32からの誤差信号eと、舵角センサ34からの舵角信号Sθとに基づいて制御信号Scを出力してアクチュエータ30を制御する。
(a)全体構成
図3には、制御部36においてソフトウェア処理で実現される概略的な機能を回路構成として示すブロック図が示されている。図3に示すように、制御部36は、エンジン回転周波数検出部50(以下「検出部50」ともいう。)と、基準信号生成部52と、制御信号生成部54とを有する。
検出部50は、FI ECU40からのエンジンパルスEpに基づいて、エンジンパルスEpが1回ハイになる毎{すなわち、エンジン14が4気筒エンジンであれば、図示しないクランク軸が1/2回転(180°回転)する毎}にエンジン回転周波数f[Hz]を検出して基準信号生成部52に出力する。
基準信号生成部52は、エンジンパルスEpに基づく基準信号Sbを生成する。エンジンパルスEpは、エンジン14内の燃焼サイクルと等しく、燃焼サイクルは、エンジン14の回転周期[s]の次数である。換言すると、エンジンパルスEpの周波数[Hz]は、エンジン14の振動周波数の調波である。その結果、エンジンパルスEpの周波数は、エンジン14を振動源とする振動(打消し対象の振動Va)の周波数とも相関関係がある。
制御信号生成部54は、基準信号Sbに対して適応フィルタ処理を施して制御信号Scを生成するものであり、適応フィルタ60と、参照信号生成部62と、フィルタ係数更新部64と、切替部66と、位相反転部68とを有する。
W(n+1)=W(n)―μ{e(n)・Sr(n)+α・Sr(n)} ・・・(1)
次に、第1実施形態における相殺振動Vbの生成の流れについて説明する。図4には、相殺振動Vbを生成するフローチャートが示されている。
以上のように、第1実施形態によれば、ステアリングホイール22の舵角θに応じてアクチュエータ30と振動センサ32の相対的な位置関係が変化する構成において、ステアリングホイール22の舵角θに応じて、制御信号Scの生成に用いる制御特性(模擬伝達関数C^、安定化係数α及びステップサイズパラメータμ)を切り替える。これにより、当該相対的な位置関係に応じた制御特性を用いることが可能となり、ステアリングホイール22を回動させて前記相対的な位置関係が変化しても、変化後の相対的な位置関係に応じた相殺振動Vbを生成することが可能となる。従って、ステアリングホイール22の舵角θにかかわらず、打消し対象の振動Vaを安定的に打ち消すことができる。さらに、アクチュエータ30を固定部(ステアリングホイール22の回動によって変位しない部位)に配置し、振動センサ32を可動部(ステアリングホイール22の回動によって変位する部位)に配置することができるようになるため、設計の自由度を高めることが可能となる。
1.第2実施形態の概要(第1実施形態との相違)
この発明の第2実施形態では、ハードウェアの構成及び機能(図1及び図3)並びに相殺振動Vbの生成の流れ(図4)は、第1実施形態と同じであり、異なるのは、制御部36における制御信号Scの生成処理である。以下、第1実施形態と同じ構成要素に対しては第1実施形態と同一の参照符号を付して説明する。
第2実施形態によれば、第1実施形態における効果に加え、相殺振動Vbによる打消し対象の振動Vaの打消し効果を十分に得ることができない舵角θの範囲(信号生成中止範囲Rsg)を予め設定しておき、舵角θが、信号生成中止範囲Rsg内にあるとき、制御信号Scの生成を中止する。これにより、打消し対象の振動Vaを打ち消すことが困難な状況において、相殺振動Vbを出力することで却って合成振動Vcが大きくなってしまうことを防止することが可能となる。
なお、この発明は、上記各実施形態に限らず、この明細書の記載内容に基づき、種々の構成を採り得ることはもちろんである。例えば、以下に示す構成を採ることができる。
14…エンジン(振動源) 16…ステアリングハンガー
18…ステアリングコラム 20…ステアリングシャフト
22…ステアリングホイール
30…アクチュエータ(相殺振動生成部)
32…振動センサ(誤差信号生成部) 36…制御部(制御信号生成部)
50…エンジン回転周波数検出部(振動周波数検出部)
52…基準信号生成部 60…適応フィルタ
62…参照信号生成部 64…フィルタ係数更新部
66…切替部 68…位相反転部
C^…模擬伝達関数 e…誤差信号
Sb…基準信号 Sc…制御信号
Sr…参照信号 Va…打消し対象の振動
Vb…相殺振動 W…フィルタ係数
α…安定化係数 θ…舵角
μ…ステップサイズパラメータ
Claims (4)
- 振動源から発生した打消し対象の振動を相殺するための相殺振動を生成する相殺振動生成部と、
前記打消し対象の振動と前記相殺振動との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号を生成する誤差信号生成部と、
前記振動源の振動周波数を検出する振動周波数検出部と、
前記誤差信号と前記振動源の振動周波数とに基づいて、前記相殺振動を規定する制御信号を生成する制御信号生成部と
を備えた能動型振動制御装置であって、
前記誤差信号生成部と前記相殺振動生成部とは、ステアリングホイールの舵角に応じて相対的な位置関係が変化するように設けられ、
前記制御信号生成部は、前記ステアリングホイールの舵角に応じて、前記制御信号の生成に用いる制御特性を切り替えることで、前記舵角にかかわらず、前記相殺振動が前記打消し対象の振動を安定的に打ち消すように前記制御信号を生成し、
前記制御特性は、前記相殺振動生成部から前記誤差信号生成部までの模擬伝達関数、安定化係数及びステップサイズパラメータの少なくとも1つである
ことを特徴とする能動型振動制御装置。 - 請求項1記載の能動型振動制御装置において、
前記制御信号生成部は、
前記振動源の振動周波数の調波の基準信号を生成する基準信号生成部と、
前記基準信号に基づいて前記制御信号を出力する適応フィルタと、
前記相殺振動生成部から前記誤差信号生成部までの模擬伝達関数を用いて前記基準信号の振幅及び位相を調整して参照信号を生成する参照信号生成部と、
前記誤差信号と前記参照信号とに基づいて前記誤差信号が最小となるように前記適応フィルタのフィルタ係数を逐次更新するフィルタ係数更新部と
を備え、
前記参照信号生成部は、前記ステアリングホイールの舵角に応じて、前記模擬伝達関数を切り替える
ことを特徴とする能動型振動制御装置。 - 振動源から発生した打消し対象の振動を相殺するための相殺振動を生成する相殺振動生成部と、
前記打消し対象の振動と前記相殺振動との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号を生成する誤差信号生成部と、
前記振動源の振動周波数を検出する振動周波数検出部と、
前記誤差信号と前記振動源の振動周波数とに基づいて、前記相殺振動を規定する制御信号を生成する制御信号生成部と
を備えた能動型振動制御装置であって、
前記誤差信号生成部と前記相殺振動生成部とは、ステアリングホイールの舵角に応じて相対的な位置関係が変化するように設けられ、
前記制御信号生成部は、
前記相殺振動による前記打消し対象の振動の打消し効果を十分に得ることができない前記舵角の範囲を予め設定しておき、
前記ステアリングホイールの舵角が、前記範囲内にあるとき、前記制御信号の生成を中止する
ことを特徴とする能動型振動制御装置。 - 振動源から発生した打消し対象の振動を相殺するための相殺振動を生成する相殺振動生成部と、
前記打消し対象の振動と前記相殺振動との誤差を検出し、この誤差を示す誤差信号を生成する誤差信号生成部と、
前記振動源の振動周波数を検出する振動周波数検出部と、
前記誤差信号と前記振動源の振動周波数とに基づいて、前記相殺振動を規定する制御信号を生成する制御信号生成部と
を備えた能動型振動制御装置であって、
前記誤差信号生成部と前記相殺振動生成部とは、ステアリングホイールの舵角に応じて相対的な位置関係が変化するように設けられ、
前記制御信号生成部は、
前記ステアリングホイールの初期位置において前記誤差が検出された場合と比較して、前記誤差信号の位相が反転する前記舵角の範囲を予め設定しておき、
前記ステアリングホイールの舵角が、前記範囲内にあるとき、前記誤差信号の位相を反転させる
ことを特徴とする能動型振動制御装置。
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