JP5247956B2 - フラットケーブル用シールド材及びシールド付きフラットケーブル - Google Patents

フラットケーブル用シールド材及びシールド付きフラットケーブル Download PDF

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産業用の利用分野
本発明は、フラットケーブル用シールド材(電磁波遮蔽性フイルム等)及びそれを用いたシールド付きフラットケーブルに関するものである。特に、シールド材のシールド層及び接着層を改良して、シールド層とグランド線との導通が容易で且つ安定して行えるようにして、シールド特性に優れたシールド付きフラットケーブルを提供するものである。
最近、通信機、コンピューターと周辺機器などの装置内及び装置間のインターフエースの信号伝送に、横巻きシールド線や同軸線に代わって、フラットケーブルが使用されている。
しかし、今日のように種々の電波、電磁波などが発生する環境においては、フラットケーブルがこれらの影響を受け、コンピューターの誤作動の原因になることが多くなっている。
そのため、フラットケーブルを電磁波から保護するため、また、フラットケーブルから発生する電磁波が他の機器に影響を与えないように遮蔽するための、各種のシールド技術が開発されている。
例えば、シールド材のシールド層に金属箔を用い、その金属箔をフラットケーブルと接着させるために、金属箔の表面に絶縁性の接着剤層を設けたものが使用されている。
また、プラスティックフィルムに金属粉末などの導電性物質を添加した接着剤を塗布して、その導電性接着剤層をシールド層としたシールド材も検討されている。また、金属箔に金属粉末などの導電性物質を添加した導電性接着剤層を形成してシールド層としたシールド材も検討されている。
また、摺動特性のよいものとして、ベースフィル上に金属薄膜を形成した後、銀粒子及び/又は銅粒子を含有する接着性樹脂層を形成した電磁波シールド性フィルムが提案されている(特開平7−94036)。
このシールドテープは、金属薄膜を有するので、導電性に優れ、電磁波シールド性がよくなるが、接着性樹脂層に銀粒子が含有している場合は、高価になり、銅粒子を用いる場合は、経時的シールド特性の低下が問題となる。
また、ベースフィルムに金属薄膜として銀蒸着膜を形成し、接着性樹脂層にニッケルフィラーを含有させた電磁波シールド性フィルムが提案されている(特開平11−120831)。
このシールドテープもベースフィルムが難燃性エンジニアリングプラスティックで、金属薄膜が銀蒸着膜であるため、高価なものとる。
更に、プラスティックフィルムに難燃性をもたせるために、プラスティックフィルムとして、ポリフェニレンサルファイド、ボリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート等の難燃性エンジニアリングプラスティックを用いたものが開示されている。
発明が解決しようとする課題
金属箔の表面に絶縁性の接着剤層を設けたシールド材は、シールド層とフラットケーブルのグランド線を導通させるために、絶縁性接着剤層の一部を切除してグランド線を露出させ、また、シールド材の一部を切除して金属箔を露出させ、その露出したグランド線と金属箔(シールド層)をスポット溶接など特殊な加工方法により導通させる必要があった。
また、金属箔を用いた場合、柔軟性に劣るため、フラットケーブルの装着に制約が生じたり、また、電子部材の形状に制約が出ていた。
また、上記課題を解決するために、プラスティックフィルムに導電性接着剤層を設けたシールド材は、柔軟性がよくなるので作業性の問題や電子部材の形状の問題は解消されるが、金属箔を用いたシールド材に比較して、シールド特性が劣るという問題がある。
更に、シールド材に難燃性を持たせるために、ポリフェニレンサルファイド、ポリアミドイミド、ポリエーテルイミド、ポリアリレート等の難燃性エンジニアリングプラスティックを用いた場合は、これらの難燃性エンジニアリングプラスティックはコストが高いので、シールド材がコスト高になり経済的な問題が生じる。
課題を解決するための手段
上記課題を解決するために鋭意検討した結果、フラットケーブル用シールド材及びそれを用いたシールド付きフラットケーブルの構成を以下のようにした。
即ち、フラットケーブル用シールド材を、電気絶縁性基材の片面に金属薄膜層を形成し、該金属薄膜層の上に、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物に導電性フィラー及び難燃性フィラーを含有した樹脂組成物を用いて導電性及び難燃性を有する接着層を形成したことを特徴とするフラットケーブル用シールド材とした。
また、電気絶縁性基材に形成した前記導電性及び難燃性を有する接着層が、導電性フィラーを10〜30重量%、難燃性フィラーを20〜50重量%含有していることを特徴とするフラットケーブル用シールド材とした。
そして、前記導電性フィラーが、球状又は粒状のカーボン粒子からなることを特徴とするフラットケーブル用シールド材とした。
また、前記フラットケーブル用シールド材において、電気絶縁性基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、金属薄膜層が、厚さ0.04〜0.2μmのアルミニウム蒸着膜であることを特徴とするフラットケーブル用シールド材とした。
更に、上記構成のフラットケーブル用シールド材をフラットケーブルに加熱、加圧することにより一体化し、フラットケーブルにシールド機能を付与したことを特徴とするシールド付きフラットケーブルとした。
即ち、本発明のフラットケーブル用シールド材は、ポリエチレンテレフタレート(以下PETと略記する)フィルム、ポリイミドフィルム等の電気絶縁性基材の片面に、アルミニウム蒸着膜などの金属薄膜層を形成し、該金属薄膜層の上に、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル等を主成分とする樹脂組成物に、金属粉末、カーボン粉末などの導電性フィラーと、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの難燃性フィラーを添加した樹脂組成物を用いて、コーティングなどにより接着性樹脂層、即ち、導電性及び難燃性を有する接着層を形成して、柔軟性のあるフラットケーブル用シールド材としたものである。
そして、前記導電性及び難燃性を有する接着層の中に、導電性フィラーを10〜30重量%、難燃性フィラーを20〜50重量%含有させることにより、フラットケーブル用シールド材の接着層に導電性が得られると共に、難燃性が付与される。
また、導電性フィラーとして、球状又は粒状のカーボン粒子を用いることにより、安価にフラットケーブル用シールド材を作製することができる。
そのため、上記フラットケーブル用シールド材の接着層をフラットケーブルに重ねて加熱、加圧するだけで、フラットケーブルのグランド線とシールド材のシールド層(金属薄膜層)を導通させることができる。
従って、本発明のフラットケーブル用シールド材を用いた場合、シールド付きフラットケーブルを作る作業工程が簡単になり、且つ高速で作ることができるので、製造コストが安くなる。
また、接着層には難燃性フィラーが含有しているため、本発明のシールド材を用いて作製したシールド付きフラットケーブルは、UL規格の難燃性試験に合格させることができる。
本発明のフラットケーブル用シールド材は、フラットケーブルにシールド機能を付与するために、フラットケーブルの表面に接着してシールド付きフラットケーブルとする。
即ち、フラットケーブル用シールド材の接着層が内側になるように二つ折りにし、その二つ折りにしたシールド材の内側にフラットケーブルを挿入し、シールド材の上から加熱、加圧することにより、フラットケーブル用シールド材とフラットケーブルを一体化して、シールド特性に優れたシールド付きフラットケーブルを作製する。
以下、図面を参照にしながら本発明を詳細に説明する。
図1は本発明のフラットケーブル用シールド材の一例を示した模式断面図である。
図2は本発明のシールド付きフラットケーブルの一例を示した模式平面図である。
図3は本発明のシールド付きフラットケーブルの模式断面図で、(a)図は図2のX−Yにおける横断面図であり、(b)図は層構成を示した模式断面図である。
図4従来のフラットケーブル用シールド材を用いて作製したシールド付きフラットケーブルの層構成を示した模式断面図である。
本発明のフラットケーブル用シールド材1は、図1に示すように、PETフィルム等の電気絶縁性基材11の片面に、アルミニウム蒸着膜などの金属薄膜層12を形成し、該金属薄膜層12の上に、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物に、金属粉末、カーボン粉末などの導電性フィラー14と、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウムなどの難燃性フィラー15を添加した樹脂組成物を用いて、コーティングなどにより接着性樹脂層、即ち、導電性及び難燃性を有する接着層13(以下導電性・難燃性接着層13という)を形成して、柔軟性のあるフラットケーブル用シールド材1としたものである。
そして、前記導電性・難燃性接着層13に、導電性フィラー14を10〜30重量%、難燃性フィラー15を20〜50重量%含有させることにより、フラットケーブル用シールド材1の導電性・難燃性接着層13に導電性が得られると共に、難燃性も付与される。
そのため、上記フラットケーブル用シールド材1の導電性・難燃性接着層13をフラットケーブルに重ねて加熱、加圧するだけで、フラットケーブル2のグランド線21とシールド材1の金属薄膜層12を導電性・難燃性接着層13を介して容易に導通させることができる。
従って、このシールド材を用いてシールド付きフラットケーブルを作製する場合、従来のフラットケーブル用シールド材に比較して、作業能率が非常によくなり、高速で安定した製品を製造することができる。
即ち、本発明のフラットケーブル用シールド材を用いてシールド付きフラットケーブルを作製する場合、フラットケーブル用シールド材1を導電性・難燃性接着層13を内側にして二つ折りにし、その中にフラットケーブル2を挿入してフラットケーブル用シールド材1で、図2に示すように、フラットケーブル2の端子部分を残して包み込み、フラットケーブル用シールド材1側から加熱、加圧、することにより、フラットケーブル用シールド材1とフラットケーブル2を一体化してシールド付きフラットケーブル3を作製する。
この場合、フラットケーブル2のグランド線21とフラットケーブル用シールド材1の金属薄膜層12を導通してアースをとる必要がある。そのため、図3(a)に示すように、フラットケーブル2のフラットケーブル絶縁層23の一部を切除して導通用切除部24を形成しておく。
即ち、フラットケーブル絶縁層23は図3(b)に示すように、PETフィルム23aと絶縁性接着層23bから構成されているので、この二層の一部を切除して導電用切除部24を形成する。
次に、このグランド線の一部を露出したフラットケーブル2に、フラットケーブル用シールド材1を重ねて加熱、加圧することにより、図3(a)に示すように、導電性・難燃性樹脂層13は導通用切除部24に入り込むので、グランド線21と金属薄膜12は導電性のある導電性・難燃性樹脂層13を介して導通する。
従来のシールド材の場合は、図4に示すように、電気絶縁性基材11に金属箔を貼り、その金属箔の上に絶縁性接着層13a設けているため、これをフラットケーブル2に接着して従来のシールド付きフラットケーブル3aを作製する場合、フラットケーブル2のグランド線21とシールド材の金属箔12aを導通させるには、フラットケーブル絶縁層23(図3(b)にけるPETフィルム23aと絶縁性接着層23bからなる)とシールド材1の絶縁性接着層13aの両方に、導通用切除部24及び導通用切除部24a設ける必要がある。そして、この導通用切除部24及び24aを利用してグランド線21とシールド材の金属箔12aをスポット溶接により導通させるため、作業工程が複雑になり、作業性に問題があった。即ち、作業能率がわるいため、生産性が上がらず、生産コストが高くなっていた。

本発明のフラットケーブル用シールド材1は、PETフィルムなどの電気絶縁性基材11の導電性・難燃性接着層13には、難燃性フィラーが含有しているので、接着性だけでなく、フラットケーブル用シールド材1全体が難燃性になる。
そのため、このフラットケーブル用シールド材1を用いて、シールド付きフラットケーブルを作製すると、シールド付きフラットケーブルはUL規格の難燃性試験に合格する製品が得られる。
本発明のフラットケーブル用シールド材に用いられるヒートシール性を有する熱可塑性合成樹脂としては、ポリスチレン系、ポリオレフィン系、ポリエステル系、ポリアミド系などのホットメルト系接着剤、ゴム系、アクリル系ポリビニルエーテル系、シリコーン系接着剤を挙げることができる。
そして、これらの接着剤は導電性フィラー及び難燃性フィラーを含有した状態で、金属薄膜層とフラットケーブルの外層絶縁層の両方に接着することが必要である。この目的に適合する接着剤としては、ポリエステル系樹脂を用いたホットメルト系接着剤が好ましい。
上記ポリエステル系樹脂を用いたホットメルト系接着剤は、飽和共重合ポリエステル樹脂であり、その中でもガラス転移点が−50〜80℃で、且つ重量平均分子量が7000から50000であるポリエステル系樹脂を主成分とする樹脂組成物からなるものが好適である。
本発明のフラットケーブル用シールド材に用いられる導電性フィラーとしては、カーボン粒子、ニッケル、銅、銀等の金属粉、ハンダ等の合金粉、金属ウィスカー、金属メッキを施したガラス繊維等が挙げられる。
カーボンフィラーの場合、そのフィラーの長さ(又は直径)は0.1〜20μmの範囲で使用され、その中でも分散しやすい0.1〜5μmが望ましい。カーボン粒子としては、球状,粒状、フレーク状、針状、繊維状などの形状のものがあるが、本発明においては、価格的に安価な球状文は粒状のものが好ましい。
そして、これらの導電性フィラーを含む導電性接着層は、金属薄膜層とフラットケーブルの外層絶縁層の両方に接着することが必要であるので、ヒートシール性熱可塑性樹脂としては、用途に応じて上記ヒートシール性熱可塑性樹脂から選定される。
導電性フィラーの含有量としては、導電性接着層を形成したときの樹脂固形分中の10〜30重量%が好ましい。
本発明の難燃性フィラーとして用いられる難燃剤としては、例えば、ハロゲン化難燃剤として塩素系と臭素系等があげられる。塩素系として、塩素化パラフィン、塩素化ポリエチレン、塩素化ポリフェル、パークロロシクロペンタデカン、無水ヘット酸、クロレンド酸等があげられる。臭素系としては、テトラブロモエタン、テトラブロモブタン、テトラブロモビスフェノールA(TBBA)、デカブロモジフェニルオキサイド(DBDPO)、ヘキサブロモシクロドデカン(HBCD)、オクタブロモジフェニルオキサイド(OBDPO)、ビストリブロモフェノキシエタン(BTBPE)、トリブロモフェノール(TBP)、エチレンビス・テトラブロモ・フタルイミド、TBAポリカーボネートオリゴマー、臭素化ポリスチレン、TBAエポキシオリゴマー、TBAビスジブロモプロピルエーテル、エチレンビス・ペンタブロモ・ジフェニール、ポリブロモフェニルオキサイド、ヘキサブロモベンゼン、デカブロモ・ジフェニル・エーテル、テトラブロモ無水フタール酸、ヘキサブロモシクロデカン、臭化アンモニウム等有機化合物または無機化合物があげられる。
リン系難燃剤は、赤リン、トリアリルフォスフェート、アルキルアリルフォスフェート、アルキルフォスフェート、ジメチルメチルフォスフェート、フォスフォリネート、含ハロゲン縮合リン酸エステル、トリメチルフォスフェート、トリエチルフォスフェート、トリブチルフォスフェート、レゾルジールビスフォスフェート、トリオクチルフォスフェート、トリブトキシエチルフォスフェート、2エチルヘキシルジフェニルフォスフェート、トリクレジルフォスフェート、クレジルフェニルフォスフェート、トリフェニールフォスフェート(TPP)、トリス(クロロエチル)フォスフェート、トリス−β−クロロプロピルフォスフェート、トリス(2,3−ジクロロプロピル)フォスフェート、トリス(2,3−ジブロモプロピル)フォスフェート、トリス(ブロモクロロプロピル)フォスフェート、ビス(2,3−ジブロモプロピル)2,3−ジクロロプロピルフォスフェート、ビス(クロロプロピル)モノオクチルフォスフェート、ポリフォスホネート、ポリフォスフェート、芳香族リン酸エステル、芳香族縮合リン酸エステル、ジブロモネオベンチルグリコール等のリン酸エステルまたはリン化合物があげられる。
その他有機系難燃剤として、フォスフォネート型ポリオール、フォスフェート型ポリオール、含ハロゲンポリオール等のポリオール化合物等がある。
無機系難燃剤としては、水酸化アルミニウム、水酸化マグネシウム等の水和金属化合物、三酸化アンチモン、四酸化アンチモン、五酸化アンチモン等の酸化アンチモン、ホウ酸亜鉛、スズ酸亜鉛、ホウ酸アンチモン、ホウ酸;モリブデン酸アンチモン、モリブデン酸化物、酸化モリブデン等のモリブデン化合物、カルシウム−アルミ−シリケート、ジルコニウム化合物、錫化合物、ドーソナイト、アルミン酸カルシウム水和物、硫化亜鉛、酸化鉄、酸化銅、銅粉末、炭酸カルシウム、メタホウ酸バリウムフェロセン等のフェロセンスルフォン酸金属塩、硝酸金属塩、ヒドロキシキノリンMn錯塩、バナジウム塩化物、シリコーン系ポリマー、等がある。その他に;グアニジン化合物、トリアジン化合物、メラミンシアヌレート、リン−窒素化合物等の窒素含有化合物、フマール酸、マレイン酸、イソシアヌレート、尿素等の各種の難燃剤を使用することが出来る。
難燃性フィラーの含有量としては、接着層の中に難燃性フィラーと導電性フィラーを一緒に添加する場合は、樹脂固形分中の含有量は20〜50重量%が好ましい。
接着層の中に上記難燃性フィラーを添加することにより、PETなどの電気絶縁性基材を用いても、酸素指数(JIS K7201−2)で、21以上の難燃性を付与することができる。、酸素指数は好ましくは25〜35に設定した方がよい。酸素指数が25未満の場合は、フラットケーブル基材の厚さが厚く、PETが38μm以上の厚さでは、難燃性が不足することがあり、また、酸素指数を35より大きくすると難燃剤の添加量が多くする必要があり、フラットケーブルへの接着強度が低下して問題となる。
従って、フラットケーブル用シールド材を用いて作製したシールド付きフラットケーブルは、UL規格の難燃性試験(UL1581 1080 VW−1)に合格することができる。
また、本発明においては、上記のような熱可塑性樹脂組成物のコーティング適性などの物性を調整するために、その他の添加物を任意に添加することができる。その他の添加物としては、例えば、充填材、安定剤、可塑剤、紫外線吸収剤、滑剤、帯電防止剤、着色剤、その他を使用することができる。具体的には、炭酸マグネシウム、酸化アルミニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、などの体質顔料、又は白色顔料、その他の無機化合物の粉末、ガラスフリット、フッ素系樹脂粉末、ポリオレフィン系樹脂粉末、その他を使用することができる。
本発明に用いられる電気絶縁性基材としては、可撓性と電気絶縁性のあるもの、例えば、各種の合成樹脂フイルムなどが使用できるが、特に耐熱性のものが好ましい。このような材料としては、ポリエチレンテレフタレート、ポリイミド、ポリアミドイミド、ポリエステルイミド、ポリフェニレンサルファイド、ポリエチレンナフタレートなどを挙げることができる。
本発明においては、コスト面や作業性の点でポリエチレンテレフタレートのフィルムが特に好ましい。
電気絶縁性基材のフイルムの厚みは通常4〜25μm、好ましくは6〜12μmである。
本発明において、電気絶縁性基材の表面に設ける金属薄膜は、薄膜を形成したとき導電性の高いものは使用することができる。アルミニウム、銀、銅、ニッケル等の蒸着膜が好適である。その中でも、特にコスト的に安価なアルミニウム蒸着膜が望ましい。
尚、金属薄膜は金属箔でもよいが、箔の場合はコストが高くなるので、ニーズに合わせて選択する必要がある。本発明においては蒸着膜の方がメリットが大きい。
金属薄膜層は厚いほどシールド特性は高くなるが、金属薄膜層が厚くなり過ぎると可撓性が低下して曲げ適性や摺動性が悪くなる。また、蒸着膜を厚くするには1回や2回の蒸着では満足するものが得られず、3回以上も蒸着加工する必要があり、コスト的に不利となる。
蒸着膜の形成方法は、真空蒸着、スパッタリング、CVD法などを使用することができるが、量産性に優れた真空蒸着が好ましい。金属薄膜の厚さは0.04〜0.2μmで使用できるが、好ましくは0.8〜0.15μmである。
蒸着膜の厚さが0.04μm未満ではシールド材としてのシールド効果が不充分であり、又、蒸着膜の厚さが0.2μmを超える場合は蒸着加工を3回以上もする必要がありコスト的に不利となる。
以下、本発明を実施例に基づいて詳細に説明する。
(実施例1)
図1に示すように、電気絶縁性基材11として厚さ12μmのポリエチレンテレフタレート(PET)フィルムの上に、金属薄膜層12として厚さ0.lμmのアルミニウム蒸着膜を形成し、更にそのアルミニウム蒸着膜の上に下記組成のホットメルト接着剤を用いて導電性・難燃性接着層13(乾燥後の厚さ33μm)を形成してフィルム状のフラットケーブル用シールド材1を作製した。
以下、このフィルム状のフラットケーブル用シールド材1を単にシールドフィルム1という。
ホットメルト接着剤の組成
ポリエステル系樹脂 60重量%
粒状カーボン(粒径0.1〜1.0μm) 15重量%
臭素系難燃剤 10重量%
三酸化アンチモン 5重量%
水酸化アルミニウム 10重量%
上記組成の樹脂固形分40重量部と溶剤60重量部(メチルエチルケトン50%とトルエン50%の混合溶剤)を混合したもの。
得られたシールドフィルムの導電性・難燃性接着層13の表面抵抗値は5Ω/□であった。また、難燃性は酸素指数28であった。
このようにして製造されたシールドフィルムはロール状に巻きとり移送することができた。
このシールドフイルムを用いて、このシールドフィルムを導電性・接着層13を内側にして二つ折りにし、その二つ折りにしたシールドフィルム1の内側に、グランド線を設けたフラットケーブル2を挿入し、熱盤を用いてシールドフィルムの表面から加熱、加圧することにより、グランド線に導電性・難燃性接着層13を接着すると共に、シールドフィルム1とフラットケーブル2を熱融着して一体化し、図2に示すようなシールド付きフラットケーブル3を作製した。
得られたシールド付きフラットケーブルは、完壁なシールド効果を示した。また、UL規格の難燃性試験に合格した。
発明の効果
本発明のフラットケーブル用シールド材は、このシールド材を用いてシールド付きフラットケーブルを作製する際に、シールド材の接着層が導電性を有するため、フラットケーブルのグランド線とシールド材のシールド層(金属薄膜)の導通は、フラットケーブルにシールド材を加熱、加圧することにより容易にとることができるので、作業工程が簡単になり、且つ生産スピードが向上するため、製造コストが安くなる。
また、接着層に導電性フィラーと一緒に難燃性フィラーも含有しているので、得られたシールド材は難燃性を有し、このシールド材を用いて作製したシールド付きフラットケーブルは、UL規格の難燃性試験に合格することができる。
更に、本発明のフラットケーブル用シールド材は、電気絶縁性基材にPETフィルムを使用し、シールド層にアルミニウム蒸着膜を使用しているため、非常に柔軟性に優れており、このシールド材を用いたシールド付きフラットケーブルは摺動特性に優れたものとなる。
本発明のフラットケーブル用シールド材の一例を示した模式断面図である。 本発明のシールド付きフラットケーブルの一例を示した模式平面図である。 本発明のシールド付きフラットケーブルの模式断面図で、(a)図は図2のX−Yにおける模式横断面図である。(b)図は(a)図の層構成を示した模式断面図である。 従来のフラットケーブル用シールド材を用いて作製したシールド付きフラットケーブルの模式断面図である。
1 フラットケーブル用シールド材
2 フラットケーブル
3 シールド付きフラットケーブル
11 電気絶縁性基材
12 金属薄膜
12a 金属箔
13 導電性・難燃性接着層
13a 絶縁性接着層(シールド材の)
14 導電性フィラー
15 難燃性フィラー
21 グランド線
22 導体
23 フラットケーブル絶縁層
23a PETフィルム
23b 絶縁性接着層(フラットケーブルの)
24 導通用切除部(フラットケーブル絶縁層の)
24a 導通用切除部(絶縁性接着層の)

Claims (3)

  1. 電気絶縁性基材の片面に金属薄膜層を形成し、当該電気絶縁性基材が、ポリエチレンテレフタレートフィルムであり、当該金属薄膜層が、厚さ0.04〜0.2μmのアルミニウム蒸着膜であり、当アルミニウム蒸着膜の上に、ヒートシール性を有する熱可塑性樹脂を主成分とする樹脂組成物に導電性フィラー及び難燃性フィラーを含有した樹脂組成物を用いて導電性及び難燃性を有する接着層を形成し、当該接着層を構成する上記ヒートシール性を有する熱可塑性合成樹脂としては、ポリエステル系樹脂を用いたホットメルト系接着剤とし、かつ、当該接着層が、導電性フィラーを10〜30重量%、難燃性フィラーを20〜50重量%含有していることを特徴とするフラットケーブル用シールド材。
  2. 前記導電性フィラーが、球状又は粒状のカーボン粒子からなることを特徴とする請求項1に記載のフラットケーブル用シールド材。
  3. 請求項1または請求項2のいずれか一項に記載のフラットケーブル用シールド材を、当該シールド材を構成する接着層側がフラットケーブルと接触するように位置させて、フラットケーブルに加熱、加圧することにより一体化し、フラットケーブルにシールド機能を付与したことを特徴とするシールド付きフラットケーブル。
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