JP5247323B2 - 液中プラズマ成膜方法、その方法により成膜される被覆膜および液中プラズマ成膜装置 - Google Patents

液中プラズマ成膜方法、その方法により成膜される被覆膜および液中プラズマ成膜装置 Download PDF

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Description

本発明は、液体中で発生させたプラズマによる各種被覆膜の成膜に関するものである。
従来から、プラズマを用いた成膜方法として気相プラズマによる蒸着が幅広く行われている。しかし、気相プラズマでは、原料を気体の状態で供給するため、物質密度が低く、成膜速度を向上させることが困難であった。そこで、液体中でプラズマを発生させることで物質密度の高い液体の状態で原料を供給することができる液中プラズマを用いた成膜方法が、注目されている。
液中プラズマを用いた成膜方法は、たとえば、特許文献1および特許文献2に開示されている。これらの特許文献では、常温常圧において液体状態で存在するドデカン(C1226)に超音波を用いて気泡を発生させるとともに、気泡が発生している位置に電磁波を照射して、気泡中に高エネルギーのプラズマを発生させている。このとき、ドデカンは、気泡の内部で気体の状態で存在し、プラズマにより励起される。そして、気泡を基材に接触させることにより、基材の表面に炭素が堆積し、非晶質炭素膜が高速成膜される。また、液中プラズマを用いた成膜方法では、特許文献3に開示されているように、液体としてシリコーン化合物を用いることで、酸化珪素膜を成膜することも可能である。
ところで、基材の表面に形成される被覆膜は、広範囲にわたって厚さや組成が均一に成膜されるのが望ましいとされるが、用途によっては一概には言えない。たとえば、特許文献4に記載の成膜方法は、気相プラズマを用いた非晶質炭素膜の成膜方法であって、基材を金網でマスキングしてから成膜を行うことで、セグメントに分割して形成されるセグメント形態の保護膜を得る。保護膜をセグメント形態とすることで、基材が変形しても保護膜に大きな歪みはかからず、保護膜の破壊や剥離を抑制できる。また、引用文献4に記載はないが、隣接するセグメントの間に被膜とは異なる材料を充填することで、複合材料として新たな特性が得られることも考えられている。
特開2003−297598号公報 特開2004−152523号公報 特開2006−274426号公報 特開2007−83726号公報
上述のように、気相プラズマにおいては、基材をマスキングすることでセグメント形態の保護膜を容易に成膜できる。しかし、液中プラズマ技術に対してマスキングの手法を用いた成膜は、これまで行われていなかった。そこで、本発明者等は、液中プラズマを用いた成膜方法においてマスクを通じて成膜を行ったところ、後に詳説するように、従来の気相プラズマでは成膜できないような形状の被覆膜をも成膜できることを見出した。
すなわち、本発明は、液中プラズマを用い基材をマスキングして成膜を行うことで、従来と同様の形状はもちろん、従来とは異なる形状の被覆膜をも得られる液中プラズマ成膜方法、それにより成膜される被覆膜および液中プラズマ成膜装置を提供することを目的とする。
本発明の液中プラズマ成膜方法は、原料を含む液体中に、基材と該基材の被成膜面を覆う複数の貫通孔をもつマスクとを配設する配設工程と、
前記液体中に気泡を発生させる気泡発生工程と、
前記原料からなるプラズマを前記気泡に発生させるプラズマ発生工程と、
を経て、前記プラズマを内包する前記気泡を前記マスクを通じて前記被成膜面に接触させて、該被成膜面に前記原料の分解成分を堆積させることを特徴とする。
本発明者等は、液中プラズマを用いた成膜方法であっても、マスクを通じて被覆膜を成膜できることに着目した。そして、配設工程におけるマスクの配設状態によっては、従来の気相プラズマで形成されるようなセグメント形態の膜とは異なる形態の被覆膜が得られることを新たに見出した。
本発明の液中プラズマ成膜方法では、原料からなるプラズマを内包する気泡を複数の貫通孔をもつマスクを通じて被成膜面に接触させることで、原料の分解成分が基材の被成膜面に堆積する。その結果、マスクの形状に対応した形状をもつ被覆膜が被成膜面に形成される。配設工程において、基材の被成膜面はマスクによって遮蔽されるが、本発明の液中プラズマ成膜方法では、被成膜面とマスクとの間に少しでも間隙がある場合には、原料の分解成分の一部が間隙に移動する。そのため、マスクの貫通孔に位置しマスキングされていない被成膜面への成膜よりは効率が劣るものの、配設工程におけるマスクの配設状態によっては、マスキングされた被成膜面への成膜も可能となる。
すなわち、配設工程は、マスクを基材の被成膜面と間隙をもたせて配置する工程であ、被成膜面のうち、貫通孔に対応する位置には厚い膜、マスキングされた位置には薄い膜、が形成され連続する被覆膜を成膜することが可能となる。また、参考に配設工程は、マスクを被成膜面に接触させて配置する工程であってもよい。マスクと被成膜面とを接触させてしまえば、本発明の液中プラズマ成膜方法であっても、マスキングされた位置には原料の分解成分は堆積しない。そのため、被成膜面のうち、貫通孔に対応する位置には成膜されても、マスクが接触する表面には基材の表面(被成膜面)が露出する、島状の被覆膜をも成膜することが可能となる。
なお、気相プラズマを用いた成膜方法では、基材をマスキングすると、基材とマスクとの間に間隙を設けても島状の被覆膜が成膜され、通常、マスキングされた表面には成膜されない。これは、プラズマ中の原料の分解成分が、方向性をもって基材の被成膜面に入射して堆積するためである。また、気相プラズマにおいても、マスクの位置を基材から大きく遠ざけることで、原料の分解成分がマスクの裏側にも回り込む可能性はあるが、その場合に得られる被覆膜の膜厚は均一であると予測される。つまり、気相プラズマでは、厚膜部分と薄膜部分とを備える連続する被覆膜を成膜するのは困難である。一方、本発明の液中プラズマ成膜方法では、上述のように、基材に対するマスクの位置に応じて、島状の被覆膜だけでなく、厚膜部分と薄膜部分とを備える連続被覆膜をも成膜可能である。これは、原料からなるプラズマを内包する気泡がマスクの裏側に回り込み易いためであり、基材に対するマスクの位置を調節するだけで所望の膜厚で連続する被覆膜を容易に得られる。
また、本発明の被覆膜は、上記本発明の液中プラズマ成膜方法により成膜された連続被覆膜であって、基材の被成膜面を被覆するベース部と、該ベース部と一体的に形成され該ベース部の表面から突出する複数の凸部と、からなる。参考としての被覆膜は、上記参考で記載した液中プラズマ成膜方法により成膜された島状被覆膜であって、被成膜面の表面から突出する複数の凸部からなる。凸部の間にベース部のみからなる薄膜部分をもつ連続被覆膜および凸部の間に基材表面が露出する部分をもつ島状被覆膜は、基材自体が変形しても被覆膜に大きな歪みが生じることなく、破壊や剥離が発生しにくい。特に、島状被覆膜であれば、複数の凸部のうち1つが剥離しても、残存した凸部で機能が維持される。また、連続被覆膜および島状被覆膜のもつ表面の凹凸を利用し、各種部材に適用することも可能である。
以下に、本発明の液中プラズマ成膜方法、その方法により成膜される被覆膜および液中プラズマ成膜装置を実施するための最良の形態を説明する。
[液中プラズマ成膜方法]
本発明の液中プラズマ成膜方法(以下「本発明の成膜方法」と略記することもある)は、主として、配設工程、気泡発生工程、およびプラズマ発生工程を含む。
配設工程は、原料を含む液体中に、基材と、基材の被成膜面を覆うマスクと、を配設する工程である。原料を含む液体としては、その原料の分解成分が形成される被覆膜の成分とほぼ一致するため、目的の膜の種類に応じて選択すればよい。たとえば、非晶質炭素からなる被覆膜を成膜する場合には、常温常圧で液状である有機化合物を用いるとよい。有機化合物としては、ドデカン等の炭化水素、エチルエーテル、テトラヒドロフラン等のエーテル、メタノール、エタノール等のアルコール、フェノール(芳香族炭化水素核の1以上の水素原子を1以上の水酸基で置換した石炭酸(COH)以外の化合物も含む)等が挙げられる。これらの有機化合物は、単独で用いてもよし、2種以上を混合して用いてもよい。また、酸化珪素からなる被覆膜を成膜する場合には、珪素を含む有機化合物を用いればよく、具体的には、シリコーンオイル等のシリコーン化合物が挙げられる。なお、常温常圧で液状でない有機化合物であっても、水やアルコール、エーテル等に可溶であれば原料を含む液体として使用可能である。
基材の種類や形状に特に限定はなく、金属製の基材はもちろん、セラミックスや樹脂からなる基材であってもよい。また、無機ガラス、ゴム材、木材、紙などにも成膜可能である。
マスクは、複数の貫通孔をもつ。マスクの形状や材質に特に限定はないが、原料を含む液体と接触するため、用いる液体に対して耐性のある材料からなるとよい。形状としては、厚さ方向に貫通する複数の貫通孔をもつ板状体または網状体であるとよい。具体的には、金属製または樹脂製のパンチング材、エキスパンドメタル、金網、樹脂網、合成繊維網などが挙げられ、様々な開口率のものが市販されており、入手が容易である。
貫通孔の形状に特に限定はなく、円形の他、四角形、六角形などの多角形、スリットであってもよい。また、複数の貫通孔は、規則的に配置されていてもよいし、不規則に配置されていてもよい。貫通孔の大きさ、隣接する貫通孔の間隔にも特に限定はない。あえて規定するのであれば、最大長さ(円形であれば直径、四角形であれば対角線の長さに相当)が0.01〜10mm(ただし、貫通孔がスリットであればスリット幅)、隣接する貫通孔の最短距離が0.001〜1mmの範囲にあれば、本発明の成膜方法に好適である。
配設工程は、マスクを基材の被成膜面と間隙をもたせて配置する工程であ。このとき、マスクの表面と基材の被成膜面との対向面間の距離(マスク基材間距離D)は、0〜1mm(0mmを除く)、0.001〜1mm、さらには0.01〜0.5mmであるのが望ましい。なお、マスク基材間距離Dが0mmであるとは、マスクが基材の被成膜面に接触している場合である。マスク基材間距離Dが1mmを超えると、マスクを用いて成膜しても全体に均一な厚さの被覆膜が形成されやすくなるため、マスキングの効果が得られず好ましくない。また、マスク基材間距離Dが0.001mm未満では、島状に近い被覆膜が形成される。
気泡発生工程は、液体中に気泡を発生させる工程である。液体中に気泡を発生させる方法のひとつとして、液体を加熱する方法がある。液体を加熱することにより、液体を沸騰させて液体中に気泡を発生させる。液体を加熱する具体的な方法としては、液体中に発熱体を設け、液体を加熱する方法が挙げられる。また、基材を発熱体として利用することも可能であり、基材を昇温させて液体を加熱してもよい。基材は、通電加熱、誘導加熱などの方法で昇温させることが可能である。また、気泡発生工程は、液体中に超音波を付与して発生させた気泡により気相空間を形成する工程であってもよい。
プラズマ発生工程は、原料からなるプラズマを気泡に発生させる工程である。気泡の内部には原料が高温高圧の気体状態で存在し、プラズマが発生しやすい状態にある。そのため、プラズマは、気泡に電磁波を照射することで、容易に発生する。電磁波としては、中波、短波、マイクロ波などの電波や赤外線、可視光、紫外線、エックス線などが望ましい。中でも、電波を用いるのが好ましく、望ましい電波の振動数の範囲は13MHz〜2.5GHzである。また、本発明の成膜方法は、液体中に配設された電極に高周波電力を印加することで、気泡発生工程およびプラズマ発生工程を併行することができる。なお、電極は、配設工程にて液体中に配設する。
本発明の成膜方法では、上記各工程を経て、プラズマを内包する気泡をマスクを通じて基材の被成膜面に接触させて、被成膜面に原料の分解成分を堆積させる。プラズマを内包する気泡は、貫通孔を通ってマスクの一方の面から他方の面へと移動する。参考にマスクが基材の被成膜面に接触している場合には、移動した気泡は貫通孔へ移動するのみであるため、原料の分解成分は、被成膜面のうち貫通孔が開口する位置にのみ堆積する。また、本発明のようにマスクが被成膜面と間隙をもって配置されている場合には、貫通孔内を移動した気泡の一部はマスクの他方の面側の間隙に回り込む。そのため、原料の分解成分は、被成膜面のうち、貫通孔が開口する位置だけでなくマスキングされた部分にも堆積する。マスクの表面と基材の被成膜面との望ましい対向面間の距離は、既に述べた通りである。以下に、本発明の成膜方法により得られる被覆膜の形態について説明する。
[連続被覆膜]
図1(A)は、連続被覆膜を模式的に示す断面図である。連続被覆膜Fは、基材Sの被成膜面Sを被覆するベース部Fbと、ベース部Fbと一体的に形成されベース部Fbの表面から突出する複数の凸部Fcと、からなる。そのため、連続被覆膜Fは、ベース部Fbのみからなる薄膜部F1およびベース部Fbにさらに突部Fcが形成された厚膜部F2をもつ。
連続被覆膜Fは、本発明の成膜方法において、マスクが被成膜面Sと間隙をもって配置された場合に成膜される。そのため、連続被覆膜Fの寸法は、マスクがもつ貫通孔の大きさや隣接する貫通孔の間隔とほぼ同等となる。また、連続被覆膜Fの膜厚にも特に限定はないが、ベース部Fbは0.001μm以上さらには0.01〜50μm、凸部Fcは0.001μm以上さらには0.01〜50μm、全体として0.01〜50μmであるのが好ましい。なお、ベース部Fbの膜厚は、成膜時間およびマスク基材間距離Dに応じて調節することが可能である。
[島状被覆膜]
図1(B)は、島状被覆膜を模式的に示す断面図である。島状被覆膜Fは、基材Sの被成膜面Sから突出する複数の凸部Fcからなる。そのため、島状被覆膜Fは、凸部Fcの間に被成膜面S0が露出する部分をもつ。
島状被覆膜FBは、本発明の成膜方法とは異なり、マスクが被成膜面S0に接触して配設された場合に成膜される。そのため、島状被覆膜FBの寸法は、マスクがもつ貫通孔の大きさや隣接する貫通孔の間隔とほぼ同等となる。また、島状被覆膜FBの膜厚にも特に限定はないが、0.01〜50μmであるのが好ましい。
連続被覆膜および島状被覆膜は、薄膜部あるいは成膜されていない部分をもつため、基材が変形しても被覆膜に大きな歪みはかからず、保護膜の破壊や剥離が抑制される。また、固体潤滑性をもつ被覆膜である場合には、湿式条件下で用いられる摺動部材の摺動面に適用することで、潤滑油は凹部に保持され、低摩擦や高い耐焼き付き性を示すことが予測される。
[液中プラズマ成膜装置]
上記本発明の被覆膜は、以下に説明する本発明の液中プラズマ成膜装置を用いて成膜可能である。図2は本発明の液中プラズマ成膜装置を模式的に示す説明図である。なお、図2は、本発明の液中プラズマを用いた成膜方法に用いられる液中プラズマ成膜装置の一例を示す図であって、図に示される形態に限定されるものではない。
本発明の液中プラズマ成膜装置(以下「本発明の成膜装置」と略記することもある)は、原料を含む液体Lと基材Sとを収容可能な容器1と、マスク2と、気泡発生手段3と、プラズマ発生手段4と、を備える。液体Lの種類については、既に述べた通りである。液体Lを入れる容器としては、成膜処理中、液体Lを良好に保持できる容器であれば、その形状や材質に特に限定はない。
マスク2は、複数の貫通孔をもち、基材Sの被成膜面Sをマスキングする。マスク2は、基材Sの被成膜面Sに固定してもよいし、図2に示すように、容器1に固定されていてもよい。マスク2が容器1に固定されている場合には、基材Sの位置を調節することで、マスク2の表面と基材Sの被成膜面Sとの対向面間の距離を調節すればよい。なお、好ましい対向面の間隔は、既に述べた通りである。また、基材Sについても、既に述べた通りである。
本発明の成膜装置は、液体L中に気泡Bを発生させる気泡発生手段3を備える。気泡発生手段3としては、液体Lを加熱して液体L中に気泡Bを発生させる液体加熱装置であるのが好ましい。液体加熱装置としては、液体L中に設置される発熱体のほか、液体L中に配設された基材Sを昇温させる昇温装置であってもよい。また、気泡発生手段は、液体L中に超音波を付与して気泡Bを形成する超音波発生装置であってもよい。たとえば、ホーン型超音波発生ユニットを用いることで、液体中の所望の位置に気泡が形成される。
気泡を発生させる位置に特に限定はないが、気泡Bは通常、鉛直方向上向きに移動するため、図2に示すように基材Sの下方で気泡Bが発生するように、気泡発生手段3を配置するのが望ましい。しかし、基材Sのごく近傍で気泡Bを発生させるのであれば、基材Sの上方で気泡Bを発生させてもよい。
また、本発明の成膜装置は、液体Lを対流させて気泡Bが基材Sの被成膜面Sに接触するのを助長する液体対流手段を備えるとよい。液体対流手段により、たとえば、基材Sの被成膜面Sへと気泡Bを押しつけるような流れを形成することにより、効率のよい成膜が可能となる。
プラズマ発生手段4は、原料からなるプラズマを気泡Bに発生させる。プラズマ発生手段4としては、気泡B中に電磁波を照射する電磁波照射装置であるとよい。使用可能な電磁波は、既に述べた通りである。
また、本発明の成膜装置は、さらに、容器1を含む空間を減圧する排気手段を備えてもよい。減圧することにより、気泡Bおよびプラズマの発生が容易となる。この際の圧力は、1〜600hPaさらには1〜300hPaが望ましい。なお、減圧は、気泡およびプラズマの発生の開始時に特に有効であるため、気泡およびプラズマの発生が安定したら、常圧にしても構わないが、プラズマを維持するために必要な圧力を調整する制御機能を有するとよい。
また、気泡発生手段およびプラズマ発生手段は、電極5に高周波電力を印加する高周波電源装置であってもよい。電極5に高周波電力を印加する高周波電源装置を用いれば、高周波電源装置のみで気泡発生手段およびプラズマ発生手段を兼用できる。電極5は、液体Lと接触する放電端面をもつ導電部材と、放電端面を少なくとも除く導電部材の外周に設けられた絶縁部材と、を有する液中プラズマ用電極であるとよい。
導電部材は、導電性の材料からなればその材質に特に限定はない。また、導電部材の形状にも特に限定はない。絶縁部材は、エポキシ樹脂、フェノール樹脂または不飽和ポリエステル樹脂などの樹脂製あるいはアルミナ、アルミナ−シリカまたはジルコニアなどのセラミックス製であるのが好ましい。
高周波電源は、液中プラズマ用電極5に電力を供給する。高周波電源は、たとえば、図示しない高周波回路により制御されるとよい。使用する周波数は、液体の種類やプラズマの用途に合わせて適宜選択すればよく、3MHz〜3GHzの範囲で使用するとよい。特に、液体Lとして水溶液を使用する場合には、工業的に許可された13.56MHzや27.12MHzを使用すると、液体Lによる吸収を受けにくい。
容器1に液体Lを入れ、高周波電源を作動させて電極5に電力を供給すると、電極5の先端部に集中した高周波により誘導加熱された電極5が発熱して、液体Lに気泡Bが生じる。気泡Bの内部は気体状態の液体Lが高温高圧で存在し、プラズマが発生しやすい状態にある。そのため、電力の供給と同時に気泡Bが生じる位置に高周波が照射されることで、気泡Bの内部に液体Lに含まれる原料からなるプラズマが発生する。
なお、発生するプラズマは高温・高エネルギーであって原料の分解・合成などに効果的なものであるが、一方、液中にあるために巨視的には低温であり安全で取り扱いやすいものである。また、物質密度が高い液体中のプラズマであるために、反応速度は極めて高い。
以上、本発明の液中プラズマ成膜方法、その方法により成膜される被覆膜および液中プラズマ成膜装置の実施形態を説明したが、本発明は、上記実施形態に限定されるものではない。本発明の要旨を逸脱しない範囲において、当業者が行い得る変更、改良等を施した種々の形態にて実施することができる。
以下に、本発明の液中プラズマ成膜方法、その方法により成膜される被覆膜および液中プラズマ成膜装置の実施例を挙げて、本発明を具体的に説明する。本実施例では、以下に説明する液中プラズマ発生装置を用いた。用いた液中プラズマ発生装置を、図3を用いて説明する。
[液中プラズマ発生装置]
液中プラズマ成膜装置(図3)は、石英ガラス製で円筒形状である容器本体と、その下部開口端および上部開口端を閉塞するステンレス製で略円板状の閉塞部材と、からなる容器10を備える。下部開口端を閉塞する閉塞部材には、その中心部に液中プラズマ用電極50が固定されている。液中プラズマ用電極50は、その端部が容器10の内部に突出して配置されている。
液中プラズマ用電極50は、金属製の導電部材51と絶縁部材56とからなる。導電部材51は、直径3mmφのタングステン丸棒(放電端面5aは半球面)からなる。また、絶縁部材56は、内径3mmの石英管であって、導電部材51に外嵌される。
容器10の内部に液体Lが満たされている場合には、液中プラズマ用電極50の放電端面5aは、液体Lと接触する。液中プラズマ用電極50の上方には、基板Sが、放電端面5aと基材の被成膜面Sとが互いに対向するように保持されており、放電端面5aから基板Sの表面(被成膜面S)までの距離(電極基板間距離d)は、所定の長さに設定される。基板Sは、全体が液体Lの中に浸された状態で、容器10に固定された保持具11に保持される。保持具11は、容器10の上部開口端を閉塞する閉塞部材に絶縁体16を介して固定されている。
液中プラズマ用電極50および基板Sはコイルやコンデンサ等に結線され、高周波が供給される共振回路(図示せず)に組み込まれる。なお、基板Sは、基板Sと電気的に導通する保持具11を介して共振回路に結線される。
容器10は、容器10よりも一回り寸法の大きな外部容器91の内部に納められる。外部容器91は、排気通路95を介して外部容器91と連結する真空ポンプ90を有する他は、容器10と同様の構成である。なお、基板Sを保持する保持具11は、絶縁体96を介して外部容器91に固定されている。
また、液中プラズマ成膜装置は、マスク20を備える。マスク20は、スペーサ21およびカバー22からなる治具により基板Sの被成膜面Sに固定される。
[実施例1]
上記の液中プラズマ成膜装置を用いて、基板表面に被膜を成膜した。
液体Lにメタノール、基板Sにハイス鋼(SKH51(JIS))板材を用いた。また、マスク20には、線径φ0.1mmのタングステン金網(1インチ当たりに含まれる網目の数:80mesh/inch)を使用した。すなわち、マスク20がもつ貫通孔は、0.22mm×0.22mmの正方形であった。
基板Sには、その被成膜面S側にマスク20を固定した。マスク20が固定された基板Sを被成膜面側から見た平面図を、図4に示す。基板Sの被成膜面Sには、その周辺部にリング状のスペーサ21を固定し、スペーサ21とカバー22とでマスク20を挟持した。スペーサ21の厚さを0.1mmとすることで、マスク基板間距離Dを0.1mmとした。
はじめに、液体Lを、液中プラズマ発生装置の容器10に満たした。次に、電極基板間距離dが1mmとなるように、マスク20が固定された基板Sおよび液中プラズマ用電極50を、容器10内に配設した。
その後、外部容器91の内部を減圧して、容器内圧力を200hPaとした。つぎに、高周波電源装置からの出力電力の周波数を27.12MHzとして、液中プラズマ用電極50への供給電力を100Wに調節し、内部にプラズマが発生した気泡Bを発生させた。プラズマ発生から50秒後に電力供給を停止して、成膜を終了した。得られた非晶質炭素膜(DLC膜)を#1とする。
参考例
マスク20として、線径φ0.05mm、50mesh/inchのタングステン金網(貫通孔:0.45mm×0.45mm)を準備した。このマスク20を、マスク基板間距離D=0mm、つまり、スペーサ21を用いず、基板Sの被成膜面S0に接触させて固定した他は、実施例1と同様にして成膜を行った。マスク20と基板Sとの配置を図5に示す。得られたDLC膜を#2とする。
[非晶質炭素膜の観察]
#1および#2のDLC膜の表面観察および断面観察を行った。表面観察には走査電子顕微鏡(SEM)観察、断面観察には収束イオンビーム法(FIB)を用いた。また、DLC膜の表面のエネルギー分散型X線分析(EDS)を行った。結果を図6(#1)および図7(#2)にそれぞれ示す。なお、図6において、中央の断面図は#1のDLC膜の断面形状を示す模式図であり、この模式図の左側は薄膜部のFIBによる断面観察の結果、右側は厚膜部のFIBによる断面観察の結果、上側はSEMによる表面観察の結果をそれぞれ示す図面代用写真である。また、図7は、左から順に、SEMによる表面観察の結果、EDSによる炭素の元素分析結果、EDSによる鉄の元素分析結果、を示す図面代用写真であり、SEM像の下方の断面図は#2のDLC膜の断面形状を示す模式図である。
#1のDLC膜は、被成膜面全体に形成された連続被覆膜であった。このことは、EDSによる元素分析結果(図示せず)より、炭素が表面全体に分布していることから明らかである。また、SEMによるDLC膜の表面観察から、金網の形状に対応した形状をもつDLC膜が形成されたことがわかった。また、FIBによるDLC膜の断面観察から、#1のDLC膜には膜厚が0.4μm程度の薄膜部と3μm程度の厚膜部とが存在することがわかった。表面および断面の観察結果に加え金網の形状を考慮すると、#1のDLC膜は、被成膜面全体を覆うベース部と、ベース部と一体的に形成されベース部の表面から突出する複数の凸部と、からなることがわかった。そして、観察位置の異なる複数のSEM像から計測したところ、隣接する凸部の間隔(図6のIで示す)は、0.1mm〜0.15mmであった。また、凸部は、一辺の長さ(図6のIIで示す)が0.2mm〜0.25mmの略正方形であった。これらの値は、金網の線径および貫通孔の寸法にほぼ一致した。すなわち、#1のDLC膜は、基板Sの被成膜面からマスクを0.1mm離して成膜を行ったことで、マスキングされた位置にも炭素が堆積して厚さの異なる部位が形成されるとともに、金網の形状に対応する形状の凹凸を有した。
なお、実施例1では、マスク基板間距離Dを0.1mmとして成膜を行ったが、Dの値が0.05〜0.15mmであれば同程度の膜厚の薄膜部(ベース部の膜厚に相当)を有するDLC膜が得られると推測される。
また、#2のDLC膜は、SEMによる表面観察では、#1のDLC膜と同様の形状が得られたが、EDSによる元素分析で、炭素が検出されない位置で鉄が検出されたことから、基板Sの表面が露出している部分があることがわかった。つまり、#2のDLC膜は、被成膜面の表面から突出する複数の凸部からなる島状被覆膜であった。また、FIBによるDLC膜の断面観察から、膜厚は3μm程度であることがわかった。そして、観察位置の異なる複数のSEM像から計測したところ、隣接する凸部の間隔(図6のIIIで示す)は0.05mm程度、凸部の一辺の長さ(図6のIVで示す)が0.45mm程度の正方形であった。これらの値は、金網の線径および貫通孔の寸法に一致した。すなわち、#2のDLC膜は、基板Sの被成膜面にマスクを接触させて成膜を行ったことで、マスキングされた位置には炭素が堆積せず、金網の形状に対応する形状の複数の凸部を有した。
本発明の連続被覆膜および島状被覆膜の断面形状を示す模式図である。 本発明の液中プラズマ成膜装置を模式的に示す説明図である。 実施例1に用いた液中プラズマ発生装置の説明図である。 実施例1において、マスクが固定された基板を被成膜面側から見た平面図である。 参考例において、マスクと基板との配置を模式的に示す断面図である。 #1の非晶質炭素膜のFIBによる断面観察の結果およびSEMによる表面観察の結果をそれぞれ示す図面代用写真を、#1のDLC膜の断面形状を示す模式図とともに示す。 #2の非晶質炭素膜のSEMによる表面観察の結果およびEDSの元素マッピングをそれぞれ示す図面代用写真を、#2のDLC膜の断面形状を示す模式図とともに示す。
符号の説明
:連続被覆膜 F:島状被覆膜
Fb:ベース部 Fc:凸部 F1:薄膜部 F2:厚膜部
1,10:容器
2,20:マスク
3:気泡発生手段 4:プラズマ発生手段
5,50:液中プラズマ用電極
S:基材(基板) S:被成膜面
L:原料を含む液体

Claims (8)

  1. 原料を含む液体中に、基材と該基材の被成膜面を覆う複数の貫通孔をもつマスクとを、前記マスクを前記被成膜面と間隙をもたせて配置する配設工程と、
    前記液体中に気泡を発生させる気泡発生工程と、
    前記原料からなるプラズマを前記気泡に発生させるプラズマ発生工程と、
    を経て、前記プラズマを内包する前記気泡を前記マスクを通じて前記被成膜面に接触させて、該被成膜面に前記原料の分解成分を堆積させることを特徴とする液中プラズマを用いた成膜方法。
  2. 前記マスクの表面と前記被成膜面との対向面間の距離は、0.001〜1mmである請求項記載の液中プラズマ成膜方法。
  3. 前記マスクは、厚さ方向に貫通する複数の前記貫通孔をもつ板状体または網状体である請求項1または2に記載の液中プラズマ成膜方法。
  4. 前記配設工程は、前記液体中に電極を配設する工程であって、
    前記気泡発生工程および前記プラズマ発生工程は、前記電極に高周波電力を印加することで併行する工程である請求項1〜のいずれかに記載の液中プラズマを用いた成膜方法。
  5. 請求項またはに記載の液中プラズマ成膜方法により成膜され、前記被成膜面を被覆するベース部と、該ベース部と一体的に形成され該ベース部の表面から突出する複数の凸部と、からなることを特徴とする連続被覆膜。
  6. 原料を含む液体と基材とを収容可能な容器と、
    複数の貫通孔をもち前記基材の被成膜面をマスキングすると共に、前記被成膜面と間隙をもたせて配置されるマスクと、
    前記液体中に気泡を発生させる気泡発生手段と、
    前記原料からなるプラズマを前記気泡に発生させるプラズマ発生手段と、
    を備え、前記プラズマを内包する前記気泡を前記マスクを通じて前記被成膜面に接触させて、該被成膜面に前記原料の分解成分を堆積させることを特徴とする液中プラズマ成膜装置。
  7. 前記マスクの表面と前記被成膜面との対向面間の距離は、0.001〜1mmである請求項記載の液中プラズマ成膜装置。
  8. さらに、前記容器内に配設される電極を備え、
    前記気泡発生手段および前記プラズマ発生手段は、前記電極に高周波電力を印加する高周波電源装置である請求項6または7に記載の液中プラズマ成膜装置。
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