JP5244510B2 - 吸音構造および吸音構造体 - Google Patents

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Description

本発明は、騒音発生源からの音を低減させる吸音構造および吸音構造体に関する。
従来、吸音構造体においては、多数の貫通孔を有する多孔板と、貫通孔を有しない板とを対向配置させて、ヘルムホルツ共鳴原理を用いて共鳴周波数の音を吸音するとともに、貫通孔を通過する空気に粘性減衰作用を生じさせて幅広い周波数の音を吸音するように構成されたものがある。
特許文献1には、箱部材の内部に設けられた複数の枠部材の各々で、多孔板を狭持する構成の吸音構造体が開示されている。この構成によれば、枠部材の幅によって吸音特性が決定されることとなる。
特開2008−138505号公報
しかしながら、特許文献1のように、多孔板が枠部材で狭持される構成であると、吸音特性を変更するには、幅が異なる枠部材を別途用意しなければならず、吸音特性の変更が容易ではない。
本発明の目的は、吸音特性を容易に変更することが可能な吸音構造および吸音構造体を提供することである。
課題を解決するための手段及び効果
本発明の吸音構造は、音源からの音を吸収する吸音構造であって、複数の係合部が設けられた係合面を有し、前記係合面同士が対向するように配置された一対の壁体と、前記係合面に直交するように前記一対の壁体の間に設けられ、多数の貫通孔を有し、前記係合面に対向する係合面側端部が、いずれかの係合部に係合される少なくとも1つの多孔板と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、多孔板の係合面側端部を係合させる係合部が選択されることによって、音源から多孔板までの距離が設定される。これにより、係合面側端部を係合させる係合部が変更されて、音源から多孔板までの距離が変更されることによって、吸音される音の周波数が変更されることになるから、吸音特性を容易に変更することができる。
また、本発明の吸音構造において、前記一対の壁体の各々は、少なくとも1つの係合部が設けられた側面を有するブロック体を、前記側面が前記係合面を構成するように複数連結させて構成されていてよい。上記の構成によれば、連結されるブロック体の数が変更されることによって、一対の壁体の大きさが変更されて、音源から多孔板までの距離が多様化される。これにより、吸音特性を多様化することができる。
また、本発明の吸音構造において、前記係合部はスリットであり、前記多孔板は、前記スリットに挿入されるL字状の折り曲げ係合部を前記係合面側端部に有していてよい。上記の構成によれば、L字状の折り曲げ係合部を所望のスリットに挿入することによって、多孔板を一対の壁体に確実に係合させることができる。また、音圧により多孔板の係合面側端部以外の部分が音の進行方向の前後に振動し、吸音性能が低下する場合があるが、多孔板がL字状に折り曲げられることによって、多孔板の剛性が高められているから、音圧による多孔板の振動が抑制される。これにより、吸音性能の低下を防止することができる。
また、本発明の吸音構造において、前記多孔板は、前記係合面側端部に直交する他の端部に、L字状の折り曲げ部を有していてよい。上記の構成によれば、係合面側端部に直交する他の端部同士が対向するように複数の多孔板が並べられた際に、折り曲げ部が多孔板同士を仕切る仕切り板として機能する。これにより、並べられた多孔板同士を仕切る仕切り板を別途用意する必要がなく、製造コストを抑えることができる。また、係合面側端部に直交する他の端部同士が対向するように複数の多孔板が並べられた際に、折り曲げ部同士の間隔を半波長とする周波数以下の周波数で、吸音構造の内部を音が進行することになるから、多孔板を通過してからの音の広がりが防止される。これにより、吸音性能を向上させることができる。さらに、多孔板がL字状に折り曲げられることによって、多孔板の剛性が高められているから、音圧による多孔板の振動が抑制される。これにより、吸音性能の低下を防止することができる。
また、本発明の吸音構造において、前記一対の壁体は、非電導体で形成されていてよい。上記の構成によれば、一対の壁体を非電導体で形成することによって、多孔板の電食を防止することができる。
本発明の吸音構造体は、上記の吸音構造と、多数の貫通孔を備えた多孔面を有し、前記吸音構造が内部に収納される箱部材と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、箱部材の内部に吸音構造を収納することによって、吸音構造の強度を好適に向上させることができる。
また、本発明の吸音構造体は、上記の吸音構造と、前記一対の壁体に直交し、且つ、前記多孔板に直交するように、前記吸音構造に取り付けられる蓋体と、を有することを特徴とする。
上記の構成によれば、蓋体を吸音構造に取り付けることによって、製造コストを抑えた簡易な構成の吸音構造体を提供することができる。
以下、本発明の好適な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
[第1の実施の形態]
図1は、本発明の第1の実施の形態における吸音構造体10の構成図である。図1に示すように、本実施の形態の吸音構造体10は、内部に空間が形成された箱部材1と、箱部材1の内部に収納された吸音構造5とを有している。このように、箱部材1の内部に吸音構造5を収納することによって、吸音構造5の強度を好適に向上させることができる。
箱部材1は、矢印で示す音源からの音の進行方向に対して、音源側に、多数の貫通孔1aを備えた多孔面1bを有しているとともに、音源側とは反対側に、貫通孔を有しない閉塞面1cを有している。なお、本実施の形態の箱部材1は、側面に多数の貫通孔を有していないが、側面に多数の貫通孔を有していてもよい。また、箱部材1は、多孔面1bを音源側に有する構成に限定されない。
吸音構造5は、複数のスリット(係合部)が設けられた係合面2aを有し、係合面2a同士が対向するように配置された一対の壁体2,2と、係合面2aに直交するように一対の壁体2,2の間に設けられた複数の多孔板3とを有している。各スリットは、係合面2aの一端から他端にわたって形成されている。
多孔板3は、全面に多数の貫通孔3aを有している。また、多孔板3は、係合面2aに対向する2つの係合面側端部に、L字状の折り曲げ係合部3bをそれぞれ有している。折り曲げ係合部3bは、スリットに平行な方向(破線矢印方向)からいずれかのスリットに挿入される。
また、多孔板3は、折り曲げ係合部3bが設けられた係合面側端部に直交する他の端部に、L字状の折り曲げ部3c,3dを有している。具体的には、係合面側端部に直交する2つの端部の一方には、閉塞面1c側に向かって折り曲げられた折り曲げ部3cが設けられているとともに、他方には、多孔面1b側に向かって折り曲げられた折り曲げ部3dが設けられている。
多孔面1bの貫通孔1a、および、多孔板3の貫通孔3aは、パンチング加工、エンボス加工、又は、他の任意の加工により、円形状に形成されている。なお、貫通孔1a,3aは、円形状に限定されず、スリット状などであってもよい。多孔面1bの貫通孔1aは、多孔板3の貫通孔3aよりも、その直径が若干大きく形成されている。
ここで、多孔板3及び箱部材1は、鉄やアルミニウムなどの金属や合成樹脂や繊維強化複合材などにより形成されている。なお、多孔板3及び箱部材1は、リサイクル時の分別処理を不要にするように、同一の材質で形成されていることが望ましい。本実施の形態においては、多孔板3及び箱部材1は、鋼板(例えば、高耐候性メッキ鋼板)により形成されている。これにより、多孔板3及び箱部材1の製造コストを低く抑えることができる。
また、多孔板3、多孔面1b及び閉塞面1cは、矩形平板形状を有しているが、例えば、円形形状、楕円形状及び三角形形状の平面を有していてもよい。また、多孔板3は、平板ではなく薄膜であってもよく、例えば、アルミ箔などの金属製の薄膜や塩化ビニルなどの樹脂製の薄膜などを適用できる。
また、一対の壁体2,2は、非電導体である樹脂で形成されている。これにより、多孔板3の電食を防止することができる。なお、一対の壁体2,2は、樹脂以外の非電導体で形成されていてもよい。
図1のA−A断面図である図2に示すように、箱部材1の内部は、複数の多孔板3によって、複数の空間に分割されている。具体的には、箱部材1の内部は、多孔面1bと多孔板3と折り曲げ部3cと折り曲げ部3dとで仕切られた空間7aと、2つの多孔板3と折り曲げ部3cと折り曲げ部3dとで仕切られた空間7bと、多孔板3と閉塞面1cと折り曲げ部3cと折り曲げ部3dとで仕切られた空間7cとに分割されている。そして、これらの空間7a,7b,7cは、ヘルムホルツ共鳴原理によって共鳴周波数の音を吸音するように構成されている。そして、多孔面1bを通過した音は、一対の壁体2,2の間隔を半波長とする周波数以下の周波数で、箱部材1の内部を進行することになる。これにより、多孔板3を通過してからの音の広がりが防止される。
また、多孔面1bと多孔板3との間には、空気層8aが形成され、2つの多孔板3,3の間には、空気層8bが形成されているとともに、多孔板3と閉塞面1cとの間には、空気層8cが形成されている。そして、空気層8a,8b,8cの層厚d1,d2,d3、多孔面1b及び多孔板3,3の開口率β1,β2,β3、板厚t1,t2,t3及び貫通孔1a,3a,3aの直径φ1,φ2,φ3からなるパラメータは、多孔面1b及び多孔板3,3の貫通孔1a,3a,3aを通過する空気に対して粘性作用を生じさせるように設定されている。これにより、貫通孔1a,3a,3aを通過する空気に粘性減衰作用が発生すると、空気振動が熱エネルギへと変換されて、空気の振動に減衰性が生じる結果、比較的広い周波数帯域で高い吸音効果が発揮されることとなる。
ここで、上述したように、多孔板3の折り曲げ係合部3bは、係合面2aのいずれかのスリット2cに挿入される。そして、多孔板3の折り曲げ係合部3bを挿入させるスリット2cが選択されることによって、音源から多孔板3までの距離が設定される。これにより、折り曲げ係合部3bを挿入させるスリット2cが変更されて、音源から多孔板3までの距離が変更されることによって、吸音される音の周波数が変更されることになるから、吸音特性を容易に変更することができる。
図2の要部Bの拡大図である図3に示すように、一対の壁体2,2の各々は、ブロック体2bを複数連結させて構成されている。ブロック体2bは、断面矩形であり、1つのスリット2cが設けられた側面2dを有している。なお、ブロック体2bが有するスリット2cの数は1つに限定されない。また、各ブロック体2bは、側面2dに直交する2つの面に連結部2eをそれぞれ有している。そして、各ブロック体2bは、側面2dが係合面2aを構成するように連結部2e同士が連結されることによって、任意の長さの一対の壁体2,2を構成している。したがって、連結されるブロック体2bの数が変更されることによって、一対の壁体2,2の大きさが変更されて、音源から多孔板3までの距離が多様化される。これにより、吸音特性を多様化することができる。
また、所望のスリット2cに挿入される多孔板3の折り曲げ係合部3bは、L字状であるから、多孔板3を一対の壁体2に確実に係合させることができる。
ここで、音圧により多孔板3の係合面側端部以外の部分が音の進行方向の前後に振動し、吸音性能が低下する場合がある。しかし、多孔板3がL字状に折り曲げられることによって、多孔板3の剛性が高められているから、音圧による多孔板3の振動が抑制される。これにより、吸音性能の低下を防止することができる。
図4に示すように、多孔板3と多孔板3’とは、箱部材1の内部において、折り曲げ係合部3bを有する係合面側端部に直交する他の端部同士が対向するように並設されている。このように、係合面側端部に直交する他の端部同士が対向するように複数の多孔板3,3’が並べられた際に、図面手前の多孔板3に設けられた折り曲げ部3dと、図面奥側の多孔板3’に設けられた折り曲げ部3cとは、隣り合う2つの多孔板3,3’を仕切る仕切り板として機能する。これにより、並べられた多孔板3,3’同士を仕切る仕切り板を別途用意する必要がなく、製造コストを抑えることができる。
また、他の端部同士が対向するように複数の多孔板3,3’が並べられた際に、折り曲げ部3c,3c同士の間隔、または、折り曲げ部3d,3d同士の間隔を半波長とする周波数以下の周波数で、吸音構造5の内部を音が進行することになる。これにより、多孔板3,3’を通過してからの音の広がりが防止されるから、吸音性能を向上させることができる。さらに、折り曲げ部3c,3dを形成するために多孔板3がL字状に折り曲げられることによって、多孔板3の剛性が高められているから、音圧による多孔板3の振動が抑制される。これにより、吸音性能の低下を防止することができる。
図5は、本実施の形態における吸音構造体10と、従来の構成の吸音構造体との吸音率を示すグラフである。図5から、多孔板3の振動が抑制されることによって、1000Hzの周波数の周辺において、吸音率の低下が抑制されていることがわかる。
[第1の実施の形態の概要]
以上のように、本実施の形態の吸音構造5は、音源からの音を吸収する吸音構造5であって、複数の係合部(スリット2c)が設けられた係合面2aを有し、係合面2a同士が対向するように配置された一対の壁体2,2と、係合面2aに直交するように一対の壁体2,2の間に設けられ、多数の貫通孔3aを有し、係合面2aに対向する係合面側端部が、いずれかの係合部に係合される少なくとも1つの多孔板3と、を有する構成にされている。
上記の構成によれば、多孔板3の係合面側端部を係合させる係合部が選択されることによって、音源から多孔板3までの距離が設定される。これにより、係合面側端部を係合させる係合部が変更されて、音源から多孔板3までの距離が変更されることによって、吸音される音の周波数が変更されることになるから、吸音特性を容易に変更することができる。
また、本実施の形態の吸音構造5において、一対の壁体2,2の各々は、少なくとも1つの係合部が設けられた側面2dを有するブロック体2bを、側面2dが係合面2aを構成するように複数連結させて構成されている構成にされている。上記の構成によれば、連結されるブロック体2bの数が変更されることによって、一対の壁体2,2の大きさが変更されて、音源から多孔板3までの距離が多様化される。これにより、吸音特性を多様化することができる。
また、本実施の形態の吸音構造5において、係合部はスリット2cであり、多孔板3は、スリット2cに挿入されるL字状の折り曲げ係合部3bを係合面側端部に有している構成にされている。上記の構成によれば、L字状の折り曲げ係合部3bを所望のスリット2cに挿入することによって、多孔板3を一対の壁体2,2に確実に係合させることができる。また、音圧により多孔板3の係合面側端部以外の部分が音の進行方向の前後に振動し、吸音性能が低下する場合があるが、多孔板3がL字状に折り曲げられることによって、多孔板3の剛性が高められているから、音圧による多孔板3の振動が抑制される。これにより、吸音性能の低下を防止することができる。
また、本実施の形態の吸音構造5において、多孔板3は、係合面側端部に直交する他の端部に、L字状の折り曲げ部3c,3dを有している構成にされている。上記の構成によれば、係合面側端部に直交する他の端部同士が対向するように複数の多孔板3,3’が並べられた際に、折り曲げ部3c,3dが多孔板3,3’同士を仕切る仕切り板として機能する。これにより、並べられた多孔板3,3’同士を仕切る仕切り板を別途用意する必要がなく、製造コストを抑えることができる。また、係合面側端部に直交する他の端部同士が対向するように複数の多孔板3,3’が並べられた際に、折り曲げ部3c,3d同士の間隔を半波長とする周波数以下の周波数で、吸音構造5の内部を音が進行することになるから、多孔板3を通過してからの音の広がりが防止される。これにより、吸音性能を向上させることができる。さらに、多孔板3がL字状に折り曲げられることによって、多孔板3の剛性が高められているから、音圧による多孔板3の振動が抑制される。これにより、吸音性能の低下を防止することができる。
また、本実施の形態の吸音構造5において、一対の壁体2,2は、非電導体(樹脂等)で形成されている構成にされている。上記の構成によれば、一対の壁体2,2を非電導体で形成することによって、多孔板3の電食を防止することができる。
また、本実施の形態の吸音構造体10は、上記の吸音構造5と、多数の貫通孔1aを備えた多孔面1bを有し、吸音構造5が内部に収納される箱部材1と、を有する構成にされている。
上記の構成によれば、箱部材1の内部に吸音構造5を収納することによって、吸音構造5の強度を好適に向上させることができる。
[第2の実施の形態]
図6は、本発明の第2の実施の形態における吸音構造体20の構成図である。図6に示すように、本実施の形態の吸音構造体20は、第1の実施の形態における吸音構造5と、一対の壁体2,2に直交し、且つ、多孔板3に直交するように、吸音構造5に取り付けられる2つの蓋体21,21とを有している。このように、蓋体21,21を吸音構造5に取り付けることによって、製造コストを抑えた簡易な構成の吸音構造体20を提供することができる。なお、本実施の形態の蓋体21は貫通孔を有していないが、多数の貫通孔を有していてもよい。
本実施の形態における吸音構造体20は、図2において、箱部材1を有していない。そのため、2つの多孔板3と折り曲げ部3cと折り曲げ部3dとで仕切られた空間7bが、ヘルムホルツ共鳴原理によって共鳴周波数の音を吸音するように構成されている。そして、音の進行方向の上流側の多孔板3を通過した音は、一対の壁体2,2の間隔を半波長とする周波数以下の周波数で、吸音構造5の内部を進行することになる。
また、2つの多孔板3,3の間に形成された空気層8bの層厚d2、多孔板3,3の開口率β2,β3、板厚t2,t3及び貫通孔3a,3aの直径φ2,φ3からなるパラメータは、多孔板3,3の貫通孔3a,3aを通過する空気に対して粘性作用を生じさせるように設定されている。これにより、貫通孔3a,3aを通過する空気に粘性減衰作用が発生すると、空気振動が熱エネルギへと変換されて、空気の振動に減衰性が生じる結果、比較的広い周波数帯域で高い吸音効果が発揮されることとなる。
その他の点は、第1の実施の形態と同様である。
[第2の実施の形態の概要]
以上のように、本実施の形態の吸音構造体20は、上記の吸音構造5と、一対の壁体2,2に直交し、且つ、多孔板3に直交するように、吸音構造5に取り付けられる蓋体21,21と、を有する構成にされている。
上記の構成によれば、蓋体21,21を吸音構造5に取り付けることによって、製造コストを抑えた簡易な構成の吸音構造体20を提供することができる。
[各実施の形態の変形例]
以上、本発明の実施例を説明したが、具体例を例示したに過ぎず、特に本発明を限定するものではなく、具体的構成などは、適宜設計変更可能である。また、発明の実施の形態に記載された、作用及び効果は、本発明から生じる最も好適な作用及び効果を列挙したに過ぎず、本発明による作用及び効果は、本発明の実施の形態に記載されたものに限定されるものではない。
例えば、各実施の形態において、一対の壁体2,2の各係合面2aに設けられたスリット2cに、多孔板3の折り曲げ係合部3bが挿入されることによって、一対の壁体2,2と多孔板3とが係合される構成にされているが、この構成に限定されるものではなく、例えば、各係合面2aにおいて、穴が音の進行方向に沿って等間隔で複数設けられており、多孔板3の係合面側端部に設けられた棒状の突起部が、いずれかの穴に挿入される構成にされていてもよい。また、各係合面2aにおいて、L字状のフックが音の進行方向に沿って等間隔で複数設けられており、多孔板3の係合面側端部に設けられた穴に、いずれかのフックが挿入される構成にされていてもよい。
吸音構造体の構成図。 吸音構造体の断面図。 吸音構造体の要部断面図。 多孔板の構成図。 吸音率を示すグラフ。 吸音構造体の構成図。
符号の説明
1 箱部材
1a,3a 貫通孔
1b 多孔面
2,2 一対の壁体
2a 係合面
2b ブロック体
2c スリット
3 多孔板
3b 折り曲げ係合部
3c,3d 折り曲げ部
5 吸音構造
10,20 吸音構造体
21 蓋体

Claims (6)

  1. 音源からの音を吸収する吸音構造であって、
    複数の係合部が設けられた係合面を有し、前記係合面同士が対向するように配置された一対の壁体と、
    前記係合面に直交するように前記一対の壁体の間に設けられ、多数の貫通孔を有し、前記係合面に対向する係合面側端部が、いずれかの係合部に係合される少なくとも1つの多孔板と、
    を有し、
    前記係合部はスリットであり、
    前記多孔板は、前記スリットに挿入されるL字状の折り曲げ係合部を前記係合面側端部に有していることを特徴とする吸音構造。
  2. 前記一対の壁体の各々は、少なくとも1つの前記係合部が設けられた側面を有するブロック体を、前記側面が前記係合面を構成するように複数連結させて構成されていることを特徴とする請求項1に記載の吸音構造。
  3. 前記多孔板は、前記係合面側端部に直交する他の端部に、L字状の折り曲げ部を有していることを特徴とする請求項1又は2に記載の吸音構造。
  4. 前記一対の壁体は、非電導体で形成されていることを特徴とする請求項1乃至のいずれかに記載の吸音構造。
  5. 請求項1乃至のいずれかに記載の吸音構造と、
    多数の貫通孔を備えた多孔面を有し、前記吸音構造が内部に収納される箱部材と、
    を有することを特徴とする吸音構造体。
  6. 請求項1乃至のいずれかに記載の吸音構造と、
    前記一対の壁体に直交し、且つ、前記多孔板に直交するように、前記吸音構造に取り付けられる蓋体と、
    を有することを特徴とする吸音構造体。
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