JP5240195B2 - 光スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、光の透過と反射とを切り換える光スイッチに関する。
光通信分野では、電気光学効果を持つ物質に電圧を印加し発生する電界で屈折率変化を発生させて光のスイッチングを行うデバイスが数多く知られている。導波路が構成された光スイッチとして、2本の導波路の近接効果を利用した方向結合器型光スイッチや、外部から導波路間に電圧を印加し位相差を発生させ光の干渉を利用するマッハツェンダー干渉器型光スイッチが提案されている。これらの導波路型の光スイッチは、屈折率変化を高速で行えるため高速なスイッチングが可能である。
特開2006−293018号公報には、一次の電気光学効果(ポッケルス効果)または二次の電気光学効果(カー効果)による複屈折によって直線偏光した光の振動面を回転させる直交ニコル光学系の光スイッチが提案されている。この電気光学光スイッチでは、電気光学効果を用いるため、導波路型光スイッチと同等の高速動作が可能である。
また、特開2006−276654号公報には、可視光で励起する金属酸化物の微結晶を含む非線形光学薄膜を使用し、外部から可視励起光を照射して反射現象を誘起することで、入射光の反射・透過を制御する光スイッチが提案されている。
また、電気光学結晶に電圧を印加して電界を発生させることで屈折率変化を誘起させて、入射光を透過光と反射光とに切り換える光スイッチが数多く提案されている。
図1に、本願発明に関連するである一般的な光スイッチの基本構造を示す。電子伝導体からなる2つの電極1121がブロック形状をした電気光学結晶1104の両側面に対向するよう形成され、2つの電極1121はそれぞれ極性が異なるよう外部電源1107に接続されている。外部電源1107で2つの電極121に電圧を印加し2つの電極1121の間で発生する電界によって屈折率変化部1108を発生させる。電圧を印加していない場合、2つの電極1121の間で屈折率変化が発生しないため、入射光1101は電気光学結晶1104内を直進し、透過光1102として外部へ出射される。電圧を印加している場合、2つの電極1121の間で屈折率変化が発生するため、臨界角以上の入射角を持つ入射光1101は電気光学結晶1104で反射し、反射光1103となって外部へ出射される。このように、電極1121に適切な電圧を印加することで電気光学結晶1104の屈折率を変化させて、光の透過と反射とを切り換えることが可能となり、光スイッチとしての機能を得ることができる。
しかしながら、前述の方向結合器型光スイッチやマッハツェンダー干渉器型光スイッチの場合、結晶に導波路を形成させる必要があるため製造プロセスが複雑になる。そのため、デバイスの小型化が困難となり製造コストが高くなる。また、前述の直交ニコル光学系の光スイッチの場合、電極間距離が大きくなるため、所望の回転角を得るためには動作電圧が大きくなり、消費電力が大きくなるという課題がある。
特許文献1には光路長を長くすることで印加電圧を抑えると記載されているが、そのためには大きな結晶が必要になり、これによって光スイッチが高コストになり、また小型軽量化の妨げにもなる。さらに、直交ニコル光学系の光スイッチは結晶の複屈折により位相差が生じ位相補償用波長板が別途必要なため、デバイスの小型化に不利である。また、電極長も長くなり、電極面積も大きくなるため、容量が増え、消費電力が大きくなり、高速動作も困難になる。さらに、直線偏光した入射光が結晶で散乱してしまい、高い消光比を得ることができないという課題がある。
特許文献2に記載された光スイッチの場合、非線形光学膜を励起させる励起光が別途必要であり、小型軽量化ができない。さらに、励起光を制御して信号光をスイッチングするため、電気光学結晶を用いた電圧制御方式に比べて機構が複雑であり、高速スイッチングができないという課題がある。
電気光学結晶の両側面の電極間に電圧を印加し電界を発生させることで屈折率変化を誘起させて入射光を透過光と反射光とに切り換える構造を有する背景技術の光スイッチでは、結晶製造上あるいは実装上の制約から、結晶厚を100μm以下に薄くすることは困難であり、電極間距離が大きくなるために高い駆動電圧が必要になり、消費電力が大きくなるという構造上の課題がある。
ここで、消費電力をP、動作電圧をV、動作周波数をf、結晶の電極間容量をC、真空の誘電率をε、比誘電率をε、ビーム径をr、臨界角をθ、ビーム径rで臨界角θのビームを反射するために必要とする電極の長さをL、電極の幅をw、電極間距離をd、屈折率をn、屈折率変化量をΔn、カー定数をs、電界をEとしたとき、それらの関係は下記の式で表される。
Figure 0005240195
そして、上記の式から以下の式(1)及び式(2)が得られる。
Figure 0005240195
ここで、α,βはそれぞれ係数である。
式(1)から、同じ臨界角を得るためには、駆動電圧Vは電極間距離dに比例して高くなってしまうことが理解できる。さらに、式(2)から、消費電力Pは電極間距離dに比例して大きくなってしまうことが理解できる。
また、光通信などで使用されている一般的な光スイッチの場合、要求される消光比はおよそ10:1程度であり、ディスプレイなどの画像表示機器への応用を考えると十分な消光比ではない。本願発明に関連する図1に示した光スイッチでは、屈折率変化部1108で入射光を完全に全反射させることは非常に困難であり、入射光は透過する成分と反射する成分との2成分に分かれるため十分な消光比を得ることができないという光通信用の光スイッチと同様の課題がある。
本発明の目的は、低い動作電圧で大きな屈折率変化が得られ、消費電力の低減化を図ることができる光スイッチを提供することにある。
本願発明による光スイッチは、電気光学結晶に電界を印加して前記電気光学結晶の屈折率を変化させることによって、前記電気光学結晶に入射した入射光の透過と全反射とを切り換える光スイッチにおいて、電気光学結晶に電界を印加する電極部を構成するために前記電気光学結晶の内部に設けられた複数の電極を有し、前記電極部による電界印加によって屈折率が変化する前記電気光学結晶の屈折率変化部が前記電極部全体を包含しており、前記屈折率変化部の屈折率界面は平坦に形成されている。
また、本願発明による他の光スイッチは、電気光学結晶に電界を印加して前記電気光学結晶の屈折率を変化させることによって、前記電気光学結晶に入射した入射光の透過と全反射とを切り換える光スイッチにおいて、前記電気光学結晶内部に配設されて、かつ、面積最大となる主断面を同一平面内に配設された複数の電極からなる電極部を有する。
本願発明に関連する光スイッチを示す図である。 本発明の第1の実施例に係る光スイッチを示す図である。 図2に示した光スイッチにおける電極部の詳細を示す図である。 光スイッチの動作を説明するためのグラフである。 複数の電極部を備えた光スイッチを示す図である。 複数の電極部を備えた他の光スイッチを示す図である。 図6に示した構成のA−A線に沿った断面を表す図である。 電極部に電圧を印加した際に生じる屈折率変化部を示す図である。 本発明の第2の実施例に係る光スイッチを示す図である。 本発明の第2の実施例に係る他の光スイッチを示す図である。 複数の電極部を備えた光スイッチを示す図である。 複数の電極部を備えた他の光スイッチを示す図である。 本発明の第3の実施例に係る光スイッチの上面図である。 図13のA−A線に沿った断面図である。 第3の実施例に係る光スイッチのより具体的な構成を示す模式図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 画像表示装置の一例を示す模式図である。 画像形成装置の一例を示す模式図である。 試作した光スイッチを示す図である。 試作した他の光スイッチを示す図である。 本願発明に関連する光スイッチと本発明の実施例に係る光スイッチの、動作電圧と消光比との関係を示すグラフである。 横軸に印加電圧を、縦軸に消光比をとってプロットしたグラフである。
次に、本発明の実施例について図面を参照して説明する。
(第1の実施例)
本発明の第1の実施例を図2を参照して説明する。電気光学結晶104の上面から内部に向けてエッチングなどで複数のピットを深く直線上に形成し、CVDなどでピット内に電極部材となり得る電子伝導体を付着させることで、電気光学結晶104に針形状電極105が形成されている。そして、隣接する針形状電極105の極性が異なるように、各針形状電極105に外部電源107が電気的に接続されている。光は、直線上に配置された複数の針形状電極105から構成される電極部106の光入射面の法線方向に対して斜めに入射される。
図2に示した光スイッチにおける電極部の詳細を図3を参照して説明する。電極部106に電圧を印加していない場合には、電極部106では図3(a)に示すように屈折率変化が起きないので、入射光101は電極部106を透過して透過光102として外部へ出射される。一方、電極部106に電圧を印加している場合には、図3(b)に示すように各針形状電極105の間で電界が生じることによって電極部106で屈折率変化が起こり、屈折率変化部108が生じる。これにより、臨界角以上の入射角を持つ入射光101は屈折率変化部108で反射し、反射光103となって外部へ出射される。
電極105の材質はITO(酸化インジウム錫)などの透明な材質であってもよい。その場合には、光が電極部106を通過する際に生じる回折現象を抑制することができる。
なお、本実施例の構成では、複数の針形状電極105が互いに比較的狭い間隔で配置されているので、針形状電極105同士の間に電界を生じさせて屈折率変化部108を発生させるために電極部106に印加する電圧を低くすることが可能である。また、本実施例の構成では、各々の針形状電極105の断面積が比較的小さく構成され、電気光学結晶104の容量が小さくなっているので、光スイッチの低消費電力化とスイッチ動作の高速化とを図ることが可能である。
本実施例の光スイッチの動作を図2〜図4を参照して説明する。
図4(a)は、時間を横軸に、電圧を縦軸にとり、印加電圧の波形を表したグラフである。図4(b)は、時間を横軸に、電極部の屈折率を縦軸にとり、印加電圧に対する屈折率の変化を表したグラフである。図4(c)は、時間を横軸に、電気光学結晶から出射した透過光をフォトディテクタで検出した光のパワーを縦軸にとり、印加電圧に対する光のパワーの変化を表したグラフである。
電気光学結晶104の電極部106に電圧が印加されると、電極部106の屈折率が変化して周囲の電気光学結晶104の屈折率よりも小さくなる。そのため、臨界角以上の入射角を持つ入射光101は電極部106で反射し、透過光102の出射端に位置するフォトディテクタ(不図示)によって検出されるパワーの値は低くなる。電極部106に印加される印加電圧がゼロのとき、電極部106では屈折率変化が発生しないため、電極部106の屈折率は電気光学結晶104の物質自体の屈折率になる。そのため、入射光101は電極部106をそのまま通過し、透過光102の出射端に位置するフォトディテクタに透過光が照射されるので、フォトディテクタで検出される光のパワーの値が高くなる。
図5は、複数の電極部を備えた光スイッチを示す図である。図5に示す構成によれば、入射光101の光路上に複数の電極部106を配置し、入射光101が最初に通過する電極部106で反射せずに透過してきた光を後方に位置する別の電極部106で再度反射させて、消光比を高めることが可能である。
臨界角以上の入射角を維持しながら電気光学結晶104に入射する入射光101は第1の電極部203に到達し、透過する光成分102と反射する光成分201との2つの光成分に分かれる。第1の電極部203を透過した光成分102は第1の電極部203の後方に配置されている第2の電極部204で透過する光成分102と反射する光成分202との2つに成分に再び分かれる。第2の電極部204で反射した第2の反射光202は第1の反射光201と同様に電気光学結晶104の外部へ出射される。このように入射光101の反射を何回も繰り返すことで、消光比を高めることが可能である。
また、図6に示すように第1の電極部203と第2の電極部204とが互いに平行で重なるように配置させた構造をとることも可能である。この場合、入射角、ビーム径、電極部の間隔、屈折率変化部の長さが適切な値でないと、第2の反射光202が第1の電極部203に入射してスイッチング動作に悪影響を及ぼし、消光比を低減させる可能性がある。
図7は、図6に示した構成のA−A線に沿った断面を表す図である。入射光101の入射角をθ、屈折率変化部の半分の長さをL、第1の電極部203と第2の電極部204との間隔をd、ビーム径をrとすると、第2の反射光202が第1の電極部203に入射することを防ぐには、これらは下記の式(3)及び式(4)を満たす必要がある。
L<d/tanθ …(3)
L>1/2(d/tanθ+r/sinθ) …(4)
なお、電極部203,204同士の間隔が狭いと、電極部間で電界が発生し、電極部間に期待しない屈折率変化部が生じ、期待しない光の散乱の影響で適切な消光比が得られなくなる可能性がある。そのため、電極部203,204同士の間隔は電極105間の距離の3倍以上とするとよい。
また、図6や図7に示すように複数の電極部203,204を備えたマルチタイプの構成では、特に後段の電極部204に電圧を印加した際に生じる屈折率変化部で光が散乱すると、その散乱光による影響で適切な消光比が得られなくなる可能性もある。したがって、屈折率変化部で生じうる光の散乱を抑えることが望ましい。そのために、具体的には図8に示すように、電極部204に電圧を印加した際に複数の電極105を包含するように形成される屈折率変化部208の屈折率界面が平坦であることが好ましい。屈折率変化部208の屈折率界面が平坦であると、その界面で反射した反射光202は散乱せずにほぼ同じ方向に進むので、後段の電極部204における屈折率変化部208で反射した光が前段の電極部203によるスイッチング動作に影響を及ぼすことを防ぐことができる。なお、図8に示した屈折率変化部208は、図6,7に示したマルチタイプの光スイッチのみならず、図2や図5に示した構成の光スイッチにも適用可能である。
(第2の実施例)
本発明の第2の実施例を図9等を参照して説明する。本実施例では、第1の電気光学結晶205の上面に電極部材となり得る電子伝導体を蒸着などで形成して、複数の溝形状電極109が互いに平行に形成されている。第1の電気光学結晶205の複数の溝形状電極109が形成された表面は、研磨されて平坦になっている。そして、第2の電気光学結晶206が第1の電気光学結晶205の研磨面に分子間力によって接合されている。複数の溝形状電極109には、隣接する溝形状電極109の極性が異なるように外部電源107が電気的に接続され、これにより電極部106が構成されている。電極部106は、2つの電気光学結晶205,206に挟まれてそれらの内部に形成されている。なお、2つの電気光学結晶205,206を屈折率が同等のバインダなどで接合することで、電極部106をそれらの内部に埋め込んだ構成としてもよい。
図9に示す構成では入射光101の進行方向と溝形状電極109の長手方向とが互いに交差するように複数の溝形状電極109が配置されているが、図10に示すように入射光101の進行方向と溝形状電極109の長手方向とが同じ方向となるように複数の溝形状電極109が配置されていてもよい。
なお、複数の溝形状電極109が互いに比較的狭い間隔で配置されていること、各々の溝形状電極109の断面積が比較的小さく構成され、電気光学結晶205,206の容量が小さくなっていることは、第1の実施例と同様である。
本実施例でも、第1の実施例と同様、電気光学結晶104内に複数の電極部106を設け、入射光が複数回反射するようにして消光比を高めることも可能である。複数の電極部106を備えた本実施例の光スイッチを図11に示す。
第1の電気光学結晶205の片側表面に複数の溝がエッチングなどで形成され、その上から蒸着などで電極部材となり得る電子伝導体からなる層が形成されている。第1の電気光学結晶205の電子伝導体が蒸着された表面はCMPなどで研磨して平坦化され、溝以外の部分から電子伝導体を取り除くことで複数の溝形状電極109からなる第1の電極部203が形成されている。あるいは、溝以外の部分をマスキング材でマスキングした上から蒸着などで電極部材となり得る電子伝導体からなる層を形成し、その後マスキング材を除去し、電極を形成した表面をCMPなどで研磨して平坦化してもよい。このように形成された第1の電極部203と同じ面に、第1の電極部203と同様に形成された第2の電極部204を有する第2の電気光学結晶206が分子間力で接合されている。それらの電気光学結晶205,206は、図11に示すように第1の電極部203と第2の電極部204とが光路上に位置するように位置決めされている。さらに、第2の電気光学結晶206の第2の電極部204が形成されている面に、第3の電気光学結晶207が分子間力で接合されている。このようにして、複数の電極部203,204を有するマルチタイプの光スイッチが構成されている。
図12は、入射光101の進行方向と溝形状電極109の長手方向とが互いに同じ方向になるように複数の溝形状電極109が配置されたマルチタイプの光スイッチを示している。図12に示す光スイッチも、図11に示すように入射光101の進行方向と溝形状電極109の長手方向とが互いに交差するように複数の溝形状電極109が配置された光スイッチと同じプロセスで構成することができる。ただし、入射角、ビーム径、電極部の間隔、屈折率変化部の長さの関係は、図6に示した構成と同様の理由から、式(3)及び式(4)を満たす必要がある。
(第3の実施例)
本発明の第3の実施例を図13等を参照して説明する。
図13は本発明の第3の実施例に係る光スイッチの上面図、図14は図13のA−A線に沿った断面図である。
図13及び図14に示すように、光スイッチは、光学結晶板205と、表面に電極部203a,203bが形成された光学結晶板206と、表面に電極部204a,204bが形成された光学結晶板207とを積層した構造を有する。光学結晶板205〜207は、電気光学効果を有する結晶(電気光学結晶)よりなる。
電極部203a,203bのそれぞれは、等間隔に配置され、かつ、面積最大となる主断面が同一平面内に配置された複数の線状電極を有する櫛形電極である。電極部203aと電極部203bとは、互いの線状電極が交互に配置されており、各線状電極間の間隔は等間隔である。電極部204a,204bも、電極部203a,203bと同様の櫛形電極であり、互いの線状電極が交互に配置されている。電極部204a,204bの各線状電極間の間隔は等間隔であり、電極部203a,203bの各線状電極間の間隔と同じである。なお、線状電極の間隔が等間隔であるとは、各線状電極間の距離が完全に一致している状態だけでなく、製造誤差等により線状電極間の間隔にズレが生じている状態をも含む。
光学結晶板205は、電極部203a,203bの櫛歯に相当する線状電極が形成された部分を覆うように、光学結晶板206の表面に貼り付けられる。光学結晶板205が貼り付けられた光学結晶板206は、電極部204a,204bの櫛歯に相当する線状電極が形成された部分を覆うように、光学結晶板207の表面に貼り付けられる。
図13には、光学結晶板206の表面に形成された電極部203a,203bを光学結晶板205側から見た状態が透視図的に示されている。電極部203a,203bよりなる第1の電極形成領域は、電極部204a,204bよりなる第2の電極形成領域上から少しずれた位置に形成されている。ただし、図14に示すように、図13のA−A線に沿って光学結晶板205〜207を切断した断面に垂直な方向から見た場合、電極部203a,203bの各線状電極の位置と、電極部204a,204bの各線状電極の位置は一致する。
電極部203a,203bよりなる第1の電極形成領域および電極部204a,204bよりなる第2の電極形成領域は、入射光の進行方向に順に配置されている。すなわち、第1および第2の電極形成領域は、光路上に位置する。入射光の進行方向に沿って第1および第2の電極形成領域を見た場合、第1および第2の電極形成領域は、互いの領域の電極部の複数の線状電極からなる電極面(または電極部が形成された面)が平行になるように積層されている。また、入射光の進行方向に沿って見た場合、電極部203a,203bの各線状電極の位置が、電極部204a,204bの各線状電極の位置と一致する。
図13及び図14に示した光学結晶板205〜207を高温・高圧下で貼り合わせることで、光スイッチが形成される。高温・高圧下で貼り合わせた光学結晶板205〜207は、1つの光学結晶(具体的には、電気光学結晶)と見なすことができる。すなわち、光学結晶板205〜207を高温・高圧下で貼り合わせることで、内部に電極部を備える電気光学結晶を形成することができる。
この光スイッチでは、電極部203a,203b間に電圧を印加すると、電気光学効果により、電極部203a,203bを含む電極近傍領域の結晶の屈折率が変化する。同様に、電極部204a,204b間に電圧を印加すると、電気光学効果により、電極部204a,204bを含む電極近傍領域の結晶の屈折率が変化する。
本実施例の光スイッチにおいては、電極部203a,203bに電圧を印加することで形成された第1の屈折率変化領域の界面で入射光を反射し、さらに、電極部204a,204bに電圧を印加することで形成された第2の屈折率変化領域の界面で、第1の屈折率変化領域を透過した光を反射する。これにより、高い消光比を得ることが可能となっている。入射光の進行方向に沿って形成される電極部の数(屈折率変化領域の数)を3つ以上とすることで、消光比をさらに改善することができる。ただし、屈折率変化領域の数を増大すると、それにともなって電極の数および容量も増えるため、省電力化および小型化の観点からは望ましくない。屈折率変化領域の数は、消光比と省電力化および小型化との関係を考慮して決定することが望ましい。
また、入射光が電極部203a,203bの各線状電極間を通過する際に回折が生じる。電極部203a,203bの各線状電極間を通過した光に加えて、一次回折光を出力光として利用することで、光の利用効率が向上することができる。半透明または不透明な電極材料を線状電極に用いた場合において、電極部203a,203bと電極部204a,204bとの光学結晶板の厚さ方向における間隔が適正でない場合は、電極部203a,203bからの一次回折光が、次段の電極部204a,204bの各線状電極にて遮られることとなる。この結果、光の利用効率が低下し、それに伴って消光比も低下する。
図15は、本実施例の光スイッチのより具体的な構成を示す模式図である。図15には、図13に示した光スイッチのB−B線に沿った部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板205〜207は、電気光学結晶(リチウムナイオベート:LiNbO)よりなり、その屈折率nは約2.286である。この電気光学結晶の、線状電極間に外部電源107(図13参照)から電圧200Vを印加したとき(電界印加時)の屈折率変化Δnは−0.01である。なお、光学結晶板205〜207の厚さは適宜に設定可能であり、ここでは、光学結晶板205,207の厚さは共に100μmである。また、光学結晶板206の厚さは33μmである。
入射光の波長λは460nmである。入射光の直径Dbは20μmである。電極部203,204の各線状電極の間隔Sxは3μmである。各線状電極の幅Ewは3μmである。電極部203,204の厚さは、いずれも500nmである。
上記の条件において、光利用効率が高く、かつ、一段目の電極部203の各線状電極と、二段目の電極部204の対応する線状電極とのZ軸方向の間隔Szを最も薄くすることができる条件は、以下のようになる。
電界印加によって屈折率が変化する電気光学結晶の屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角θmは84.7°で、電気光学結晶への入射光の入射角は12.3°、入射位置は電極204から高さ90μmの位置である。電極部203,204の各線状電極の電極長Elは215μmである。なお、電極長Elは215μmよりも長くても良い。
一次回折角θdは3.8°である。一段目の電極部203と二段目の電極部204のY軸方向の間隔Syは141μmである。これら電極部203,204間における透過光の光路長Llは357μmである。
以上のような条件を満たす光スイッチによれば、電極部203からの通過光および一次回折光は、電極部204の線状電極間を必ず通る。したがって、通過光に加えて一次回折光を出力光として利用することができ、その結果、光の利用効率が向上し、消光比が改善される。
[電極形成方法]
以下に、光学結晶板内部に複数の電極部が一定方向に配置された構造を提供可能な電極形成方法について説明する。
図16の(a)〜(i)は、光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。
まず、電気光学結晶290の表面にレジスト291を塗布する(図16(a)の工程)。次に、電極パターンが形成されたマスク292を用いて、レジスト291が塗布された面をマスキングし、その塗布面を露光する(図16(b)の工程)。次に、レジスト291の露光された部分を除去する(図16(c)の工程)。
次に、露光部分が除去されたレジスト291をマスクとして用いて、電気光学結晶290の露出した表面をエッチングする(図16(d)の工程)。エッチング材料は、フッ化水素等である。
次に、電気光学結晶290のエッチングされた部分に電極材料(金、アルミニウム、白金など)を堆積して電極293を形成し(図16(e)の工程)、その後、レジスト291を除去する(図16(f)の工程)。次に、電気光学結晶290の表面と電極293の表面とが同じ高さになるように、それらの面を研磨する(図16(g)の工程)。
次に、電気光学結晶290の電極293が形成された面と、同様に図16(a)〜(g)の工程で電極296が形成された電気光学結晶295の電極296と対向する面とを、移動方向に沿って動かしながら結晶位置を調整した後、高温、高圧の条件下で密着させることで、電気光学結晶290,295を貼り合わせる(図16(h)の工程)。この貼り合わせ工程において、電気光学結晶290,295の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。
最後に、電気光学結晶295の電極296が形成された面と電気光学結晶297の一方の面とを、高温、高圧の条件下で密着させることで、電気光学結晶295,297を貼り合わせる(図16(i)の工程)。この貼り合わせ工程において、電気光学結晶295,297の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。
上述の図16の(a)〜(i)の工程を適用することで、図13及び図14に示した光学結晶板205,207への電極部203a,203b;204a,204bの形成、および光学結晶板205〜207の貼り合わせを行うことができる。
このように、帯形状電極の形成は容易に成し得る。
本発明の光スイッチは、光通信装置、画像表示装置や画像形成装置等に適用することができる。以下に、光スイッチの適用例として、画像表示装置および画像形成装置を説明する。
[画像表示装置]
本発明の光スイッチを備える画像表示装置の構成について説明する。
図17は画像表示装置の一例を示す模式図である。図17に示す画像表示装置300は、画像投射装置301と、スクリーン317とを含んでいる。
画像投射装置301は、レーザ光源302,303,304、コリメータレンズ305,306,307、反射ミラー308、ダイクロイックミラー309,310、水平走査ミラー315、垂直走査ミラー316、および光スイッチ318,319,320を収容した筐体301a有している。光スイッチ318,319,320は、本発明の光スイッチである。
レーザ光源302からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ305、光スイッチ318、および反射ミラー308が順に配置されている。コリメータレンズ305からの平行光束が光スイッチ318に入射する。光スイッチ318は、不図示の制御部から供給される制御信号に応じて動作する。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、光スイッチ118の電極部に電圧が印加され、屈折率変化領域が形成されるため、その屈折率変化領域にて入射光が反射される。この反射光は、反射ミラー308へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ318を透過して反射ミラー308へ向かう。
レーザ光源303からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ306、光スイッチ319、およびダイクロイックミラー309が順に配置されている。コリメータレンズ306からの平行光束が光スイッチ319に入射する。光スイッチ319においても、光スイッチ318と同様な動作が行われる。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、屈折率変化領域にて入射光が反射され、その反射光は、ダイクロイックミラー309へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ319を透過してダイクロイックミラー309へ向かう。
レーザ光源304からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ307、光スイッチ320、およびダイクロイックミラー310が順に配置されている。コリメータレンズ307からの平行光束が光スイッチ320に入射する。光スイッチ320においても、光スイッチ318と同様な動作が行われる。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、屈折率変化領域にて入射光が反射され、その反射光は、ダイクロイックミラー310へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ320を透過してダイクロイックミラー310へ向かう。
ダイクロイックミラー309は、光スイッチ319からの光束と反射ミラー308にて反射された光束とが交差する位置に設けられている。ダイクロイックミラー309は、光スイッチ319からの光を反射し、反射ミラー308からの光を透過するような波長選択特性を有している。
ダイクロイックミラー310は、光スイッチ320からの光束とダイクロイックミラー309からの光束とが交差する位置に設けられている。ダイクロイックミラー309は、光スイッチ320からの光を反射し、ダイクロイックミラー309からの光を透過するような波長選択特性を有している。
水平走査ミラー315は、ダイクロイックミラー310からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの水平走査制御信号によりその動作が制御される。垂直走査ミラー316は、水平走査ミラー315からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの垂直走査制御信号によりその動作が制御される。
レーザ光源302,303,304として、赤(R:620nm)、緑(G:530nm)および青(B:470nm)の3原色に対応する色のレーザ光を出射する光源を用いる。光スイッチ318,319,320をオンオフ制御し、かつ、水平走査ミラー315および垂直走査ミラー316を制御することで、スクリーン317上に、カラー画像を表示することができる。
[画像形成装置]
本発明の光スイッチを備える画像形成装置の構成について説明する。
図18は、画像形成装置の一例を示す模式図である。この画像形成装置は、画像投射装置301と、fθレンズ323と、感光体324とを有している。画像投射装置301の筐体301a内には、レーザ光源302、コリメータレンズ305、反射ミラー308、走査ミラー322、および光スイッチ318が収容されている。光スイッチ318は、本発明の光スイッチである。
レーザ光源302からのレーザ光(例えば、波長620nmの赤色のレーザ光)の進行方向に、コリメータレンズ305、光スイッチ318、および反射ミラー308が順に配置されている。コリメータレンズ305からの平行光束が光スイッチ318に入射する。光スイッチ318は、不図示の制御部から供給される制御信号に応じて動作する。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、光スイッチ318の電極部に電圧が印加され、屈折率変化領域が形成されるため、その屈折率変化領域にて入射光が反射される。この反射光は、反射ミラー308へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ318を透過して反射ミラー308へ向かう。
走査ミラー322は、反射ミラー308からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの走査制御信号によりその動作が制御される。走査ミラー322からの光は、fθレンズ323を介して感光体324に照射される。
光スイッチ318をオンオフ制御し、かつ、走査ミラー322を制御することで、感光体324上に画像を形成するができる。
次に、試作した光スイッチを図19を参照して説明する。まず、幅5mm、奥行き5mm、厚さ1mmの電気光学結晶104の表面にエッチングによって直径約10μm、深さ約100μm、間隔100μmとなるように2つのピットを形成し、その後CVDでアルミを付着させて、電気光学結晶104の内部に伸びた2つの針形状電極105を形成した。さらに、2つの針形状電極105の極性が異なるように針形状電極105に外部電源107を接続して、シングルタイプの光スイッチ112を試作した。光スイッチ112は、外部電源107から各針形状電極105に印加する電圧を変化させることで、2本の針形状電極105からなる電極部106の屈折率変化を発生させることが可能である。
光源にはレーザ光の光源を使用し、光源から出射される光101が20μm以下のビーム径で2本の針形状電極105の間を通過するように光源を配置した。その際、レーザ光は2本の針形状電極105からなる電極部106で生じる屈折率変化部の界面に臨界角以上の入射角で入射されるようにした。
電圧を印加していない場合、電極部106で屈折率変化が起きないためレーザ光は直進し、透過光102として電気光学結晶104から出射される。一方、電圧を印加している場合、電極部106で屈折率変化が生じてレーザ光が反射するので、反射光103は透過光102が電気光学結晶104から出射する位置とは異なる位置から出射される。そのため、透過光102が出射する位置にフォトディテクタ(不図示)を配置して光のパワーを電圧として検出するようにし、反射光103はフォトディテクタが配置された場所から逸れて電気光学結晶104から出射するようにして、フォトディテクタが反射光103を検出しないようにした。そして、外部電源107で電圧を印加した場合と電圧を印加しない場合の透過光102のパワーをフォトディテクタで測定し、消光比を算出した。
図20は、図19に示したシングルタイプの光スイッチ112を同じ光路上に2つ配置して構成したマルタイプの光スイッチ113を示す図である。2つのシングルタイプの光スイッチ112を1mm程度の間隔で隣接させ、各光スイッチの電極部106で生じる屈折率変化部の界面に対して臨界角以上の入射角でレーザ光が入射するようにしている。レーザ光の光路上に配置される2つのシングルタイプの光スイッチ112は、それぞれ入射光101を反射させる。透過光102が出射する位置にはフォトディテクタ(不図示)が配置され、検出される光のパワーを電圧として測定する。
図21は、本願発明に関連する光スイッチと本発明の実施例に係る光スイッチの、動作電圧と消光比との関係を示すグラフである。本発明の実施例のように電極間距離を小さくすることで動作電圧の低減化を図ることができ、図1に示すような厚さが1mm程度の電気光学結晶の両側面に電極を設けた光スイッチと比べて動作電圧が約1/10以上低くなっていることが分かる。
図22は、横軸に印加電圧を、縦軸に消光比をとってプロットしたグラフである。消光比は、電極部106に電圧を印加している場合と印加していない場合の透過光102をフォトディテクタで検出し、それぞれの検出した電圧値から算出している。図22から、マルチタイプの光スイッチの方がシングルタイプの光スイッチよりも高い消光比で動作することが分かる。
以上説明した実施形態及び実施例は、本発明の一例であり、その構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更することができる。
本出願は、2007年6月19日に出願された日本出願特願2007−161590を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (12)

  1. 電気光学結晶に電界を印加して前記電気光学結晶の屈折率を変化させることによって、前記電気光学結晶に入射した入射光の透過と全反射とを切り換える光スイッチにおいて、
    前記電気光学結晶に電界を印加する電極部を有し、該電極部は前記電気光学結晶の内部に設けられた複数の電極を備えている光スイッチ。
  2. 前記電極部による電界印加によって屈折率が変化する前記電気光学結晶の屈折率変化部が前記電極部全体を包囲しており、前記屈折率変化部の屈折率界面は平坦に形成されている、請求項1に記載の光スイッチ。
  3. 前記複数の電極は直線上に配列されており、前記複数の電極には互いに隣接する前記電極の極性が異なるように電圧が印加される、請求項1または2に記載の光スイッチ。
  4. 前記電極部が前記入射光の光路上に複数配置されている、請求項1から3のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  5. 複数の前記電極部の前記電極部同士の間には、前記電極部における複数の電極同士の間隔の3倍以上の間隔が空けられている、請求項4に記載の光スイッチ。
  6. 前記電極は針形状もしくは帯形状に形成された電子伝導体で構成されている、請求項1から5のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  7. 電気光学結晶に電界を印加して前記電気光学結晶の屈折率を変化させることによって、前記電気光学結晶に入射した入射光の透過と全反射とを切り換える光スイッチにおいて、
    前記電気光学結晶内部に配設されて、かつ、面積最大となる主断面を同一平面内に配設された複数の電極からなる電極部を有する光スイッチ。
  8. 前記電極部による電界印加によって屈折率が変化する前記電気光学結晶の屈折率変化部が前記電極部全体を包囲しており、
    前記電気光学結晶の電界印加の影響が及ばない前記結晶領域の屈折率と前記屈折率変化部の屈折率との関係から求まる臨界角以上で前記電極部に入射した光に対して、前記屈折率変化部により入射光の透過および反射を制御するようにした、請求項7に記載の光スイッチ。
  9. 前記複数の電極は直線上に配列されており、前記複数の電極には互いに隣接する前記電極の極性が異なるように電圧が印加される、請求項7または8に記載の光スイッチ。
  10. 前記電極部が前記入射光の光路上に複数配置されている、請求項7から9のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  11. 複数の前記電極部の前記電極部同士の間には、前記電極部における複数の電極同士の間隔の3倍以上の間隔が空けられている、請求項10に記載の光スイッチ。
  12. 前記電極は針形状もしくは帯形状に形成された電子伝導体で構成されている、請求項7から11のいずれか1項に記載の光スイッチ。
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