JP2006251331A - 面型光変調素子及び面型光変調素子アレイ - Google Patents
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Abstract
【課題】素子の構成を工夫することにより放熱特性を改善し、素子温度の上昇を抑えた小型の面型光変調素子を実現する。
【解決手段】本発明は、多層膜16,18からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(屈折率変化層)17を有する面型光変調素子10において、前記屈折率変化層17に電圧を印加するための電極11,12を有し、該電極11,12が熱伝導率の高い材料、あるいは熱伝導率が高くかつ利用する光の波長に対して透明な材料で構成されることを特徴とする。このように屈折率変化層17の電気光学効果を有する材料に接している電極11,12の材料として、熱伝導率の高い材料を用いることにより、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子外へ伝えることができ、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。
【選択図】図2
【解決手段】本発明は、多層膜16,18からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(屈折率変化層)17を有する面型光変調素子10において、前記屈折率変化層17に電圧を印加するための電極11,12を有し、該電極11,12が熱伝導率の高い材料、あるいは熱伝導率が高くかつ利用する光の波長に対して透明な材料で構成されることを特徴とする。このように屈折率変化層17の電気光学効果を有する材料に接している電極11,12の材料として、熱伝導率の高い材料を用いることにより、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子外へ伝えることができ、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。
【選択図】図2
Description
本発明は、光変調あるいは光スイッチに用いられる面型光変調素子に関し、特に高出力光用の光変調素子や光スイッチとして用いることができる面型光変調素子及び、その面型光変調素子をアレイ化した面型光変調素子アレイに関する。また、本発明は、波長選択性が可変となるバンドパスフィルタとして応用でき、さらには、プリンタ、プロッタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に用いる光書き込み用光源や、光通信装置用電源、ディスプレイ用デバイス等の種々の技術分野に応用することができる面型光変調素子及び面型光変調素子アレイに関する。
電気信号により屈折率が変化する現象は、電気光学効果として良く知られている。この電気光学効果を行う材料としては、ニオブ酸リチウム(LiNbO3)等に代表されるような強誘電体結晶を用いる。また、屈折率変化には、印加電界に比例するポッケルス効果と、電界の2乗に比例するカー効果があり、例えばLiNbO3 はポッケルス効果を示す材料である。
図8に従来の電気光学効果を有する材料を含むエタロンを利用した光変調素子の一例を示す(特許文献1参照)。この従来技術では、光変調素子を波長を連続して変化させることのできる波長可変バンドパスフィルタとして利用している。この波長可変バンドパスフィルタは、透明基板1と、透明基板上に形成された互いに異なる屈折率を持ち交互に積層された第1、第2の膜(高屈折率膜Hと低屈折率膜L)からなる誘電体多層膜2と、この第1、第2の膜からなる誘電体多層膜2の間に設けられ、電気光学効果により屈折率が変化する電気光学薄膜Mを電極となる透明導電体薄膜Cで挟み込んだ構成の屈折率可変層3とを含むものであり、透明導電体薄膜Cを介して電気光学薄膜Mに電圧を印加することによりその屈折率を変化させ、光路長を変化させることにより、透過する波長域を変化させるものである。
また、半導体材料を利用した反射型の光変調素子の例としては、特許文献2に記載の半導体空間光変調器用反射多層膜がある。この従来技術では、上記の誘電体多層膜の代わりに半導体薄膜を利用している。
次に上記従来技術の素子の原理について説明する。
図8に示す波長可変バンドパスフィルタでは、第1と第2の膜からなる誘電体多層膜2は、エタロンとして機能するため、使用する光の波長λに対して高い反射率を有する構成としている。高い反射率は、屈折率の異なる2種類の薄膜材料を交互に積層することによって得られる。具体的にはTiO2層とSiO2層の多層膜がガラス基板上にその光学膜厚(屈折率と実際の膜厚の積)がλ/4になるように積層される。この2種類の薄膜材料からなる多層膜の反射率は、特性マトリックスによる方法から求めることができ、薄膜の数(層数)が増えると反射率が向上することが知られている。
一方、エタロン(共振器)は、その両ミラー間の距離で決まる特性(ミラー間の光学的距離のλ/2ごとに透過光強度のピーク(極大)を持つ)を持っているので、先の誘電体多層膜の反射率が上がると強度のピークは鋭くなる。
図8に示す波長可変バンドパスフィルタでは、第1と第2の膜からなる誘電体多層膜2は、エタロンとして機能するため、使用する光の波長λに対して高い反射率を有する構成としている。高い反射率は、屈折率の異なる2種類の薄膜材料を交互に積層することによって得られる。具体的にはTiO2層とSiO2層の多層膜がガラス基板上にその光学膜厚(屈折率と実際の膜厚の積)がλ/4になるように積層される。この2種類の薄膜材料からなる多層膜の反射率は、特性マトリックスによる方法から求めることができ、薄膜の数(層数)が増えると反射率が向上することが知られている。
一方、エタロン(共振器)は、その両ミラー間の距離で決まる特性(ミラー間の光学的距離のλ/2ごとに透過光強度のピーク(極大)を持つ)を持っているので、先の誘電体多層膜の反射率が上がると強度のピークは鋭くなる。
エタロンを透過してきた光と2度反射されて透過してきた光の位相差は、次のように表すことができる。
δ=(2π/λ)2ndcosi ・・・(1)
ここで、λは波長、nはエタロン内の媒質の屈折率、dはエタロンの長さ、iは入射角である。
δ=(2π/λ)2ndcosi ・・・(1)
ここで、λは波長、nはエタロン内の媒質の屈折率、dはエタロンの長さ、iは入射角である。
エタロン内の光路長はndcosiであり、エタロンに対して垂直に入射する場合はndである。このときの透過率は次の式で表される。
|T|2=1/(1+Fsin2(δ/2)) ・・・(2)
ただし、F=4r2/(1−r2)2
この式から透過率はδ=2πごとに極大が現れることがわかる。なお、rは誘電体多層膜の振幅反射率である。
|T|2=1/(1+Fsin2(δ/2)) ・・・(2)
ただし、F=4r2/(1−r2)2
この式から透過率はδ=2πごとに極大が現れることがわかる。なお、rは誘電体多層膜の振幅反射率である。
ここで、エタロンの間に電気光学材料を配置し、電界を印加することによりその屈折率が変化するとミラー間の光学的距離が変化するため、位相差(式(1))の変化により透過光強度のピークがシフトする。したがって、入射する光の波長のスペクトル幅がレーザーのように狭い場合、このデバイスを透過する光の強度の変化が生じる。
電気光学材料の屈折率の変化前の屈折率をn0、電界を印加し電気光学材料の屈折率が変化した後の屈折率をn0'とし、電界印加による電気光学材料の屈折率変化量をΔn0とすると、
n0'=n0+Δn0 ・・・(3)
となる。
n0'=n0+Δn0 ・・・(3)
となる。
このとき、電気光学材料としてポッケルス効果(電界に比例)を持つLiNbO3の場合、光学軸に沿って電界EZを印加し、x軸に沿って常光線が伝播するときは、Δn0は次の量だけ屈折率変化が生じる。
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ ・・・(4)
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)である。
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ ・・・(4)
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)である。
電気光学効果を有する材料を含むエタロンを利用した光変調素子では、電気光学効果を有する材料に電圧印加することによる屈折率変化により光路長が変化し、光路長が変化することにより変調を行う。
しかし、この変調を行うときにエタロン中に光のエネルギーが集中し、熱が発生しデバイス内の温度が上昇する。これは、入射する光の強度が大きくなればなるほどその影響が増す。そして温度が上昇することにより、エタロン内にある電気光学効果を有する材料は、屈折率が変化したり、熱膨張したり、極端な場合は破壊したりする。特に屈折率変化や熱膨張による長さ変化は光路長を変化させることになるため、変調素子の特性を変化させることになる。
そのために、冷却水やヒートパイプで強制的にデバイス温度の上昇を抑える方法があるが、この場合にはデバイスの構成が大掛かりになり、特殊な装置への利用だけに限られるという問題がある。
しかし、この変調を行うときにエタロン中に光のエネルギーが集中し、熱が発生しデバイス内の温度が上昇する。これは、入射する光の強度が大きくなればなるほどその影響が増す。そして温度が上昇することにより、エタロン内にある電気光学効果を有する材料は、屈折率が変化したり、熱膨張したり、極端な場合は破壊したりする。特に屈折率変化や熱膨張による長さ変化は光路長を変化させることになるため、変調素子の特性を変化させることになる。
そのために、冷却水やヒートパイプで強制的にデバイス温度の上昇を抑える方法があるが、この場合にはデバイスの構成が大掛かりになり、特殊な装置への利用だけに限られるという問題がある。
本発明は上記事情に鑑みなされたものであり、素子の構成を工夫することにより放熱特性を改善し、素子温度の上昇を抑えた小型の面型光変調素子及び面型光変調素子アレイを提供することを目的とする。
上記の課題を解決するため、本発明では以下のような技術的手段を採っている。
本発明の第1の手段は、多層膜からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(以下、屈折率変化層と言う)を有する面型光変調素子において、前記屈折率変化層に電圧を印加するための電極を有し、該電極が熱伝導率の高い材料で構成されることを特徴とする(請求項1)。
また、本発明の第2の手段は、第1の手段の面型光変調素子において、前記屈折率変化層に電圧を印加するための電極は、熱伝導率が高くかつ利用する光の波長に対して透明な材料で構成されることを特徴とする(請求項2)。
本発明の第1の手段は、多層膜からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(以下、屈折率変化層と言う)を有する面型光変調素子において、前記屈折率変化層に電圧を印加するための電極を有し、該電極が熱伝導率の高い材料で構成されることを特徴とする(請求項1)。
また、本発明の第2の手段は、第1の手段の面型光変調素子において、前記屈折率変化層に電圧を印加するための電極は、熱伝導率が高くかつ利用する光の波長に対して透明な材料で構成されることを特徴とする(請求項2)。
本発明の第3の手段は、多層膜からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(以下、屈折率変化層と言う)を有する面型光変調素子において、前記屈折率変化層は、電気信号により屈折率が変化する材料が中心に有り、熱伝導率の高い材料が周辺に有る層から構成され、この屈折率変化層に電圧を印加するための電極を有し、該電極が熱伝導率の高い材料で構成されることを特徴とする(請求項3)。
本発明の第4の手段は、多層膜からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(以下、屈折率変化層と言う)を有する面型光変調素子において、前記屈折率変化層は、電気信号により屈折率が変化する材料が中心に有り、熱伝導率の高い材料が周辺に有る層から構成され、この屈折率変化層に電圧を印加するための電極を有し、該電極は熱伝導率が高くかつ利用する光の波長に対して透明な材料で構成されることを特徴とする(請求項4)。
本発明の第5の手段は、第1乃至第4のいずれか一つの手段の面型光変調素子において、前記屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極と、素子の外部にある放熱手段とが接続された構成であることを特徴とする(請求項5)。
本発明の第6の手段は面型光変調素子アレイであり、第1乃至第4のいずれか一つの手段の面型光変調素子を複数有し、その複数の面型光変調素子を平面状にアレイ化したことを特徴とする(請求項6)。
また、本発明の第7の手段は、第6の手段の面型光変調素子アレイにおいて、各面型光変調素子の屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極アレイと、素子アレイの外部にある放熱手段とが接続された構成であることを特徴とする(請求項7)。
また、本発明の第7の手段は、第6の手段の面型光変調素子アレイにおいて、各面型光変調素子の屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極アレイと、素子アレイの外部にある放熱手段とが接続された構成であることを特徴とする(請求項7)。
第1の手段の面型光変調素子においては、屈折率変化層の電気光学効果を有する材料に接している電極の材料として、熱伝導率の高い材料を用いているので、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子外へ伝えることができ、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。
第2の手段の面型光変調素子においては、屈折率変化層の電気光学効果を有する材料に接している電極の材料として、熱伝導率の高い材料を用いているので、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子外へ伝えることができ、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。また、電極材料として、利用する光の波長に対して透明な材料を用いることにより、構成の自由度を上げ、小型化することが可能となる。
第2の手段の面型光変調素子においては、屈折率変化層の電気光学効果を有する材料に接している電極の材料として、熱伝導率の高い材料を用いているので、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子外へ伝えることができ、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。また、電極材料として、利用する光の波長に対して透明な材料を用いることにより、構成の自由度を上げ、小型化することが可能となる。
第3の手段の面型光変調素子においては、屈折率変化層は電気光学効果を有する材料を中心とし、その周囲に接するようにして熱伝導率の高い材料を配置し、かつ電気光学効果を有する材料に接している電極の材料として熱伝導率の高い材料を用いているので、電気光学効果を有する材料から発生する熱を縦方向と横方向から効率よく素子外へ伝えることができ、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。
第4の手段の面型光変調素子においては、屈折率変化層は電気光学効果を有する材料を中心とし、その周囲に接するようにして熱伝導率の高い材料を配置し、かつ電気光学効果を有する材料に接している電極の材料として熱伝導率の高い材料を用いているので、電気光学効果を有する材料から発生する熱を縦方向と横方向から効率よく素子外へ伝えることができ、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。また、電極材料として、利用する光の波長に対して透明な材料を用いることにより、構成の自由度を上げ、小型化することが可能となる。
第5の手段の面型光変調素子においては、第1乃至第4のいずれか一つの手段の構成に加え、面型光変調素子において、前記屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極と、素子の外部にある放熱手段とが接続された構成であることにより、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子外へ伝えることができ、さらに素子外で放熱手段により効率的に放熱することができるので、素子自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。
第6の手段の面型光変調素子アレイにおいては、第1乃至第4のいずれか一つの手段の面型光変調素子を複数有し、その複数の面型光変調素子をアレイ状に2次元的に配置することにより、一度に多数の光、あるいは大きな径を有する光に対して、素子アレイ自体の温度上昇を抑えた変調をすることができる。
また、第7の手段の面型光変調素子アレイにおいては、第6の手段の構成に加え、各面型光変調素子の屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極アレイと、素子アレイの外部にある放熱手段とが接続された構成であることにより、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子アレイ外へ伝え、さらに素子アレイ外で放熱手段により効率的に放熱することができるので、素子アレイ自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。
また、第7の手段の面型光変調素子アレイにおいては、第6の手段の構成に加え、各面型光変調素子の屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極アレイと、素子アレイの外部にある放熱手段とが接続された構成であることにより、電気光学効果を有する材料から発生する熱を効率よく素子アレイ外へ伝え、さらに素子アレイ外で放熱手段により効率的に放熱することができるので、素子アレイ自体の温度上昇を抑え、変調特性を一定に保つことができる。
以下、本発明に係る面型光変調素子及び面型光変調素子アレイの具体的な構成、動作及び作用を図示の実施例に基いて詳細に説明する。
まず、本発明の第1の実施例について説明する。図1は本発明の第1の実施例における面型光変調素子の外観の概略を示す図である。この面型光変調素子10では、素子上に放熱手段として2つのヒートシンク13,14が設置されている。さらに各ヒートシンク13,14に対応して+側と−側の2つの電極11,12が配置されている。2つのヒートシンク13,14間には光の入出力ができる領域がある。なお、図示しないが、実際には、面型光変調素子10の各電極11,12に電圧を印加するための電源(図示せず)が用意されている。また、電源には変調信号を入力する手段を用意しておく。
図2は図1に示す面型光変調素子10の概略断面図である。面型光変調素子10のガラス基板15には段差が設けられており、図示のように断面がL字のようになっている。このガラス基板15は使用する光の波長に対して透明な基板であればよく、石英ガラスやBK7、あるいはパイレックス(登録商標)ガラスなどの耐熱ガラスを用いることができる。このガラス基板15の下段側の面Aには第1の誘電体多層膜16が設けられている。この第1の誘電体多層膜16は、具体的にはTiO2(屈折率n0=2.583)とSiO2(屈折率n=1.457)の膜が交互に積層されている。これらの膜は真空蒸着などで成膜されている。この実施例で使用する光の波長λは633nmであり、TiO2とSiO2の膜厚はそれぞれ61.2nm,108.6nmである。この2つの膜のペアが7つ積層されている。さらにその上に−側の透明電極12が設けられており、ここでは透明電極12としてZnO薄膜(屈折率n=2.0)を使用している。このZnO薄膜はスパッタなどで成膜する。また、このZnO薄膜の膜厚は79.1nmとしている。
基板中央寄りの透明電極12上には、電気信号により屈折率が変化する材料、すなわち電気光学効果を有する材料からなる屈折率変化層17が設けられている。この屈折率変化層17を構成する電気光学効果を有する材料としては、例えばLiNbO3(屈折率n0=2.286)を使用する。LiNbO3の膜厚は346.1nmである。この膜厚はスパッタなどで成膜する。LiNbO3からなる屈折率変化層17の上面とガラス基板15のL字型の上段の面Bとは同じ高さとなるようにしている。そして、ガラス基板15のL字型の上段の面Bから屈折率変化層17の上にかけては、さらに+側の透明電極11が成膜され、さらに屈折率変化層17上の透明電極11の上には第2の誘電体多層膜18が設けられている。この第2の誘電体多層膜18の構成は第1の誘電体多層膜16と同じ構成であり、TiO2(屈折率n0=2.583)とSiO2(屈折率n=1.457)の膜が交互に7ペア積層されている。なお、2つの透明電極11,12はヒートシンク13,14と絶縁体(図示せず)を挟んで接している。
図3は以上の構成からなる面型光変調素子10の透過率スペクトルの変化の様子を示している。図3に示すように、屈折率変化前(電圧印加前)の面型光変調素子では波長633nmのところにシャープに透過率のピークがある。
ここで、この面型光変調素子の動作について説明する。LiNbO3は三方晶系の負の一軸性結晶で、その電気光学定数テンソルは、下記のように表される。
ここで、この面型光変調素子の動作について説明する。LiNbO3は三方晶系の負の一軸性結晶で、その電気光学定数テンソルは、下記のように表される。
結晶のz軸(光学軸)に沿って電圧EZを印加し、z軸方向に光が伝播する場合の屈折率変化Δn0は、前述の背景技術のところで述べた通り、
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ
である。
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)であるので、LiNbO3へ100Vの電圧を印加した時の屈折率変化は2.485×10-3となる。このときの透過率スペクトルは図3の屈折率変化後のような状態になり、スペクトルのピークがシフトして透過率も減少する。
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ
である。
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)であるので、LiNbO3へ100Vの電圧を印加した時の屈折率変化は2.485×10-3となる。このときの透過率スペクトルは図3の屈折率変化後のような状態になり、スペクトルのピークがシフトして透過率も減少する。
本実施例の面型光変調素子10では、上記のような特性を利用して変調(ON/OFF)を行う。このとき入射光のパワーが大きい場合は、エタロンにパワーが集中する。この結果、結晶中に熱が発生し、その熱による屈折率が生じる。LiNbO3の温度係数は常光に対して+0.56×10-5であり、温度変化が小さい場合は電圧印加に対して屈折率変化が小さく無視できるが、温度変化が大きいと電圧印加による屈折率変化に対して無視できなくなってしまう。そのため温度変化を抑える必要がある。
そこで本実施例では、屈折率変化層17のLiNbO3結晶で発生した熱を透明電極11,12を通してヒートシンク13,14に伝え、ヒートシンク13,14から放熱することによって、結晶自体の温度変化を抑えることにより、温度変化による屈折率変化を抑えている。このとき、電極11,12として使用した材料ZnOの熱伝導率(厚さ1mの板の両面に1Kの温度差があるとき、その板の面積1m2の面を通して1secの間に流れる熱量)は54W/mKである。LiNbO3の熱伝導率は5.6W/mKであるので、ZnOが10倍熱を伝えやすくなっている。したがって、屈折率変化層17のLiNbO3で発生した熱はZnOを通して流れ、ヒートシンク13,14に伝えられ、LiNbO3の温度上昇を抑えることができる。このようにして、安定した光変調を行うことができる。
次に本発明の第2の実施例について説明する。この第2の実施例の面型光変調素子の外観は先の実施例1と同様であり、面型光変調素子10の素子上に放熱手段として2つのヒートシンク13,14が設置されている。さらに各ヒートシンク13,14に対応して+側と−側の2つの電極11,12が配置されている。2つのヒートシンク13,14間には光の入出力ができる領域がある。なお、図示しないが、実際には、面型光変調素子10の各電極11,12に電圧を印加するための電源(図示せず)が用意されている。また、電源には変調信号を入力する手段を用意しておく。
図4は第2の実施例の面型光変調素子の概略断面図である。この面型光変調素子10の基本的な構成は第1の実施例と同様であり、ガラス基板15には段差が設けられており、図示のように断面がL字のようになっている。このガラス基板15は使用する光の波長に対して透明な基板であればよく、石英ガラスやBK7、あるいはパイレックス(登録商標)ガラスなどの耐熱ガラスを用いることができる。このガラス基板15の下段側の面Aには第1の誘電体多層膜16が設けられている。この第1の誘電体多層膜16は、具体的にはTiO2(屈折率n0=2.583)とSiO2(屈折率n=1.457)の膜が交互に積層されている。これらの膜は真空蒸着などで成膜されている。この実施例で使用する光の波長λは633nmであり、TiO2とSiO2の膜厚はそれぞれ61.2nm,108.6nmである。この2つの膜のペアが7つ積層されている。さらにその上に−側の透明電極12が設けられており、ここでは透明電極12としてZnO薄膜(屈折率n=2.0)を使用している。このZnO薄膜はスパッタなどで成膜する。また、このZnO薄膜の膜厚は79.1nmとしている。
基板中央寄りの透明電極12上には、電気信号により屈折率が変化する材料、すなわち電気光学効果を有する材料からなる屈折率変化層17が設けられているが、本実施例では、屈折率変化層17は、電気光学効果を有する材料が中心に有り、熱伝導率の高い材料が周辺に有る層から構成されている。より具体的には、本実施例では屈折率変化層17として電気光学効果を有する材料を利用しているが、この屈折率変化層17は図5に示すように、光の通る円柱状の領域に電気光学効果を有するLiNbO3(屈折率n0=2.286)が配置され、その周辺部に熱伝導率の高い材料としてサファイヤ(Al2O3)が配置されている。これらの膜厚は346.1nmである。これはあらかじめ縦に長い円柱状に作製しておき、研磨などにより上記厚さを得る。LiNbO3とサファイヤ(Al2O3)からなる屈折率変化層17の上面とガラス基板15のL字型の上段の面Bとは同じ高さとなるようにしている。そして、ガラス基板15のL字型の上段の面Bから屈折率変化層17の上にかけては、さらに+側の透明電極11が成膜され、さらに屈折率変化層17上の透明電極11の上には第2の誘電体多層膜18が設けられている。この第2の誘電体多層膜18の構成は第1の誘電体多層膜16と同じ構成であり、TiO2(屈折率n0=2.583)とSiO2(屈折率n=1.457)の膜が交互に7ペア積層されている。なお、2つの透明電極11,12はヒートシンク13,14と絶縁体(図示せず)を挟んで接している。
ここで、この面型光変調素子の動作について説明する。LiNbO3は三方晶系の負の一軸性結晶で、その電気光学定数テンソルは、下記のように表される。
結晶のz軸(光学軸)に沿って電圧EZを印加し、z軸方向に光が伝播する場合の屈折率変化Δn0は、前述の通り、
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ
である。
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)であるので、LiNbO3へ100Vの電圧を印加した時の屈折率変化は2.485×10-3となる。このときの透過率スペクトルは図3の屈折率変化後のような状態になり、スペクトルのピークがシフトして透過率も減少する。
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ
である。
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)であるので、LiNbO3へ100Vの電圧を印加した時の屈折率変化は2.485×10-3となる。このときの透過率スペクトルは図3の屈折率変化後のような状態になり、スペクトルのピークがシフトして透過率も減少する。
本実施例の面型光変調素子10では、上記のような特性を利用して変調(ON/OFF)を行う。このとき入射光のパワーが大きい場合は、エタロンにパワーが集中する。この結果、結晶中に熱が発生し、その熱による屈折率が生じる。LiNbO3の温度係数は常光に対して+0.56×10-5であり、温度変化が小さい場合は電圧印加に対して屈折率変化が小さく無視できるが、温度変化が大きいと電圧印加による屈折率変化に対して無視できなくなってしまう。そのため温度変化を抑える必要がある。
そこで本実施例では、屈折率変化層17のLiNbO3結晶で発生した熱を透明電極11,12だけでなく、図5のように結晶に隣接して配置されているサファイヤの両方を通してヒートシンク13,14に伝えられようにし、ヒートシンク13,14から放熱することによって、結晶自体の温度変化を抑えることにより、温度変化による屈折率変化を抑えている。このとき、電極11,12として使用した材料ZnOの熱伝導率は54W/mK、また、サファイヤ(Al2O3)の熱伝導率は21W/mKである。LiNbO3の熱伝導率は5.6W/mKであるので、ZnOが10倍熱を伝えやすく、また、サファイヤ(Al2O3)も4倍近く熱を伝えやすくなっている。したがって、LiNbO3で発生した熱は電極(ZnO)11,12や屈折率変化層17のサファイヤ(Al2O3)を通して流れ、ヒートシンク13,14に伝えられ、LiNbO3の温度上昇を抑えることができる。このようにして、安定した光変調を行うことができる。
なお、この実施例では屈折率変化層17のLiNbO3結晶に隣接して配置された材料としてサファイヤ(Al2O3)を利用したが、YAG(イットリウム・鉄・ガーネット)結晶などを利用しても構わない。YAG結晶の熱伝導率は14W/mKである。また、屈折率変化層17の形状もディスク型でなく、板状であっても構わない。
次に本発明の第3の実施例について説明する。図6は本発明の第3の実施例における面型光変調素子アレイの外観の概略を示す図である。この第3の実施例の面型光変調素子アレイ20を構成する面型光変調素子は、実施例1または実施例2とほぼ同様の構成であるが、本実施例ではその素子を複数有し、複数の面型光変調素子を平面状にアレイ化したものである。より具体的は、図6の構成では平面状に3素子を一次元配列したアレイ状となっている。この面型光変調素子アレイ20では、素子アレイ上に放熱手段として2つのヒートシンク13,14が設置されている。さらに各ヒートシンク13,14に対応して+側と−側の電極をアレイ数に合わせた数だけ配置した電極アレイ21,22が設けられている。また、2つのヒートシンク13,14間には光を取り出すスペースがある。なお、図示しないが、実際には、面型光変調素子アレイ20の電極アレイ21,22の各電極に電圧を印加するための電源(図示せず)が用意されている。また、電源には変調信号を入力する手段を用意しておく。
この第3の実施例の面型光変調素子アレイ20の各面型光変調素子の断面構造は図4に示した実施例2の構造と同様である。すなわちガラス基板15には段差が設けられており、図示のように断面がL字のようになっている。このガラス基板15は使用する光の波長に対して透明な基板であればよく、石英ガラスやBK7、あるいはパイレックス(登録商標)ガラスなどの耐熱ガラスを用いることができる。このガラス基板15の下段側の面Aには第1の誘電体多層膜16が設けられている。この第1の誘電体多層膜16は、具体的にはTiO2(屈折率n0=2.583)とSiO2(屈折率n=1.457)の膜が交互に積層されている。これらの膜は真空蒸着などで成膜されている。この実施例で使用する光の波長λは633nmであり、TiO2とSiO2の膜厚はそれぞれ61.2nm,108.6nmである。この2つの膜のペアが7つ積層されている。さらにその上に−側の透明電極12が設けられており、ここでは透明電極12としてZnO薄膜(屈折率n=2.0)を使用している。このZnO薄膜はスパッタなどで成膜する。また、このZnO薄膜の膜厚は79.1nmとしている。
基板中央寄りの透明電極12上には、電気信号により屈折率が変化する材料、すなわち電気光学効果を有する材料からなる屈折率変化層17が設けられているが、本実施例では、屈折率変化層17は、電気光学効果を有する材料が中心に有り、熱伝導率の高い材料が周辺に有る層から構成されている。より具体的には、本実施例では屈折率変化層17として電気光学効果を有する材料を利用しているが、この屈折率変化層17は図7に示すように、光の通る縦に長い板状の領域に電気光学効果を有するLiNbO3(屈折率n0=2.286)が3つアレイ状に配置され、その周辺部に熱伝導率の高い材料としてサファイヤ(Al2O3)が配置されている。これらの膜厚は346.1nmである。これはあらかじめ縦に長い板状に作製しておき、研磨などにより上記厚さを得る。LiNbO3とサファイヤ(Al2O3)からなる屈折率変化層17の上面とガラス基板15のL字型の上段の面Bとは同じ高さとなるようにしている。そして、ガラス基板15のL字型の上段の面Bから屈折率変化層17の上にかけては、さらに+側の透明電極11が成膜され、さらに屈折率変化層17上の透明電極11の上には第2の誘電体多層膜18が設けられている。この第2の誘電体多層膜18の構成は第1の誘電体多層膜16と同じ構成であり、TiO2(屈折率n0=2.583)とSiO2(屈折率n=1.457)の膜が交互に7ペア積層されている。なお、本実施例では上記のような構成の面型光変調素子が図6に示すように3素子、アレイ状に配設されるが、各素子の+側と−側の電極11,12は、それぞれ図6に示すように間隔を開けてアレイ配列されており、隣接する電極が電気的に接触しないようになっている。また、+側の電極アレイ21と−側の電極アレイ22は、それぞれヒートシンク13,14と絶縁体(図示せず)を挟んで接している。
ここで、この面型光変調素子アレイ20の動作について説明する。面型光変調素子アレイ20を構成する各面型光変調素子10のLiNbO3は三方晶系の負の一軸性結晶で、その電気光学定数テンソルは、下記のように表される。
結晶のz軸(光学軸)に沿って電圧EZを印加し、z軸方向に光が伝播する場合の屈折率変化Δn0は、前述の通り、
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ
である。
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)であるので、LiNbO3へ100Vの電圧を印加した時の屈折率変化は2.485×10-3となる。このときの透過率スペクトルは図3の屈折率変化後のような状態になり、スペクトルのピークがシフトして透過率も減少する。
Δn0=(1/2)r13n0 3EZ
である。
ここで、r13はLiNbO3の電気光学定数であり、8.6×10-12(m/V)(λ=0.633μm)であるので、LiNbO3へ100Vの電圧を印加した時の屈折率変化は2.485×10-3となる。このときの透過率スペクトルは図3の屈折率変化後のような状態になり、スペクトルのピークがシフトして透過率も減少する。
本実施例の面型光変調素子アレイ20では、上記のような特性を利用して各面型光変調素子の変調(ON/OFF)を行う。このとき入射光のパワーが大きい場合は、エタロンにパワーが集中する。この結果、結晶中に熱が発生し、その熱による屈折率が生じる。LiNbO3の温度係数は常光に対して+0.56×10-5であり、温度変化が小さい場合は電圧印加に対して屈折率変化が小さく無視できるが、温度変化が大きいと電圧印加による屈折率変化に対して無視できなくなってしまう。そのため温度変化を抑える必要がある。
そこで本実施例では、各面型光変調素子の屈折率変化層17のLiNbO3結晶で発生した熱を電極アレイ21,22の各透明電極11,12だけでなく、図7のように結晶に隣接して配置されているサファイヤの両方を通してヒートシンク13,14に伝えられようにし、ヒートシンク13,14から放熱することによって、結晶自体の温度変化を抑えることにより、温度変化による屈折率変化を抑えている。このとき、電極11,12として使用した材料ZnOの熱伝導率は54W/mK、また、サファイヤ(Al2O3)の熱伝導率は21W/mKである。LiNbO3の熱伝導率は5.6W/mKであるので、ZnOが10倍熱を伝えやすく、また、サファイヤ(Al2O3)も4倍近く熱を伝えやすくなっている。したがって、LiNbO3で発生した熱は電極(ZnO)11,12や屈折率変化層17のサファイヤ(Al2O3)を通して流れ、ヒートシンク13,14に伝えられ、LiNbO3の温度上昇を抑えることができる。また、本実施例ではアレイ状となっているため、図7に示すように、LiNbO3の間隔を埋めるようにサファイヤがあり、より効率的に熱を伝えるようにしてある。このようにして、安定した光変調を行うことができる。
なお、この実施例では結晶に隣接して配置された材料としてサファイヤを利用したが、YAG結晶などを利用しても構わない。YAG結晶の熱伝導率は14W/mKである。また、屈折率変化層の形状も板状でなく、実施例2のようなディスク型でLiNbO3をアレイ状に配置しても構わない。
また、この実施例ではアレイ数を3としているが、誘電体多層膜の各層の膜厚を変えて3つの素子に別々のスペクトル特性を持たせ、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3波長に対応させるようにしても構わない。このときの誘電体の膜厚は光路長がλ/4になるようにする。また、電気光学効果を有する材料の膜厚も波長に合わせて変える。このときは、全体長がそれぞれ異なるため、図7のように1枚基板にすることができず、それぞれ図5のように独立したものを3つ用意し、これを配列して一体化する。
また、この実施例ではアレイ数を3としているが、誘電体多層膜の各層の膜厚を変えて3つの素子に別々のスペクトル特性を持たせ、レッド(R)、グリーン(G)、ブルー(B)の3波長に対応させるようにしても構わない。このときの誘電体の膜厚は光路長がλ/4になるようにする。また、電気光学効果を有する材料の膜厚も波長に合わせて変える。このときは、全体長がそれぞれ異なるため、図7のように1枚基板にすることができず、それぞれ図5のように独立したものを3つ用意し、これを配列して一体化する。
なお、以上の実施例1〜3では、電気光学効果を有する材料としてLiNbO3を用いたが、これ以外にもLiTaO3やPLZTなどがあり、それらを使用しても構わない。
以上、本発明に係る面型光変調素子及び面型光変調素子アレイの実施例について説明したが、本発明に係る面型光変調素子及び面型光変調素子アレイは、高出力光用の光変調素子や光スイッチとして好適に用いることができ、さらには、波長選択性が可変となるバンドパスフィルタとして利用することができる。また、本発明に係る面型光変調素子及び面型光変調素子アレイは、プリンタ、プロッタ、複写機、ファクシミリ等の画像形成装置に用いる光書き込み用光源や、光通信装置用光源として利用することができ、さらには、前述のようにR、G、Bの3波長に対応させるようにして、ディスプレイ用デバイス等に応用することができる。
10:面型光変調素子
11:+側の透明電極
12:−側の透明電極
13,14:ヒートシンク
15:ガラス基板
16:第1の誘電体多層膜
17:屈折率変化層
18:第2の誘電体多層膜
20:面型光変調素子アレイ
21:+側の電極アレイ
22:−側の電極アレイ
11:+側の透明電極
12:−側の透明電極
13,14:ヒートシンク
15:ガラス基板
16:第1の誘電体多層膜
17:屈折率変化層
18:第2の誘電体多層膜
20:面型光変調素子アレイ
21:+側の電極アレイ
22:−側の電極アレイ
Claims (7)
- 多層膜からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(以下、屈折率変化層と言う)を有する面型光変調素子において、
前記屈折率変化層に電圧を印加するための電極を有し、該電極が熱伝導率の高い材料で構成されることを特徴とする面型光変調素子。 - 請求項1記載の面型光変調素子において、
前記屈折率変化層に電圧を印加するための電極は、熱伝導率が高くかつ利用する光の波長に対して透明な材料で構成されることを特徴とする面型光変調素子。 - 多層膜からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(以下、屈折率変化層と言う)を有する面型光変調素子において、
前記屈折率変化層は、電気信号により屈折率が変化する材料が中心に有り、熱伝導率の高い材料が周辺に有る層から構成され、この屈折率変化層に電圧を印加するための電極を有し、該電極が熱伝導率の高い材料で構成されることを特徴とする面型光変調素子。 - 多層膜からなる反射層で構成される共振器内に、電気信号により屈折率が変化する材料からなる層(以下、屈折率変化層と言う)を有する面型光変調素子において、
前記屈折率変化層は、電気信号により屈折率が変化する材料が中心に有り、熱伝導率の高い材料が周辺に有る層から構成され、この屈折率変化層に電圧を印加するための電極を有し、該電極は熱伝導率が高くかつ利用する光の波長に対して透明な材料で構成されることを特徴とする面型光変調素子。 - 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の面型光変調素子において、
前記屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極と、素子の外部にある放熱手段とが接続された構成であることを特徴とする面型光変調素子。 - 請求項1乃至4のいずれか一つに記載の面型光変調素子を複数有し、その複数の面型光変調素子を平面状にアレイ化したことを特徴とする面型光変調素子アレイ。
- 請求項6記載の面型光変調素子アレイにおいて、
各面型光変調素子の屈折率変化層と接して電圧を印加するための熱伝導率の高い材料で構成される電極アレイと、素子アレイの外部にある放熱手段とが接続された構成であることを特徴とする面型光変調素子アレイ。
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JP2005067343A JP2006251331A (ja) | 2005-03-10 | 2005-03-10 | 面型光変調素子及び面型光変調素子アレイ |
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JP2005067343A Pending JP2006251331A (ja) | 2005-03-10 | 2005-03-10 | 面型光変調素子及び面型光変調素子アレイ |
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-
2005
- 2005-03-10 JP JP2005067343A patent/JP2006251331A/ja active Pending
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