JP5187396B2 - 光スイッチ - Google Patents
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Description
本発明は、電気光学結晶に電界を印加することで、入射光に対する反射と透過の状態を切り替える光スイッチに関する。
電気光学効果を利用した光スイッチの一例として、特開2006−293018号公報(以下、特許文献1と記す。)に記載の光変調装置がある。この光変調装置は、電気光学結晶よりなる光学結晶板を第1反射層および第2反射層で挟んだ共振器構造を有する。第1および第2の電極が、光学結晶板表面に形成されている。第1および第2の電極は、複数の線状電極が等間隔で平行に配置された櫛形状電極であって、互いの櫛の歯に相当する線状電極が交互に配置されている。
光は、第2反射層側から入射する。入射した光は、共振器内(第1反射層および第2反射層間)で繰り返し反射された後、第1反射層の表面から外部に向けて出射される。第1および第2の電極の間に電圧を印加することで、これら電極間において電界が生じ、その電界により、光学結晶板の屈折率が変化する。光学結晶板の屈折率が変化すると、共振器の共振波長が、屈折率の変化前に比べて長波長側へシフトし、その結果、共振器の反射率が変化する。
共振器の出力光の強度は、共振器の反射率に比例する。したがって、第1および第2の電極間に電圧を印加して、共振器の反射率を変化させることで、共振器の出力光の強度を変化させることができる。これにより、光変調が可能となる。
特許文献1に記載されたような、電気光学結晶に電界(電場)を印加して結晶の屈折率を変化させる光スイッチにおいては、結晶に電界(電場)を加えることによって生じる電場誘起歪、所謂電歪により、スイッチ動作時に、電極部近傍の結晶が伸縮する。この伸縮の周期(電極間に印加する交流電圧の周波数により決まる)が、電気光学結晶構造に固有の共振周波数と一致すると、電気光学結晶は過大に膨張および収縮を繰り返すこととなり、その結果、電極部近傍の結晶領域にクラック等の結晶破損が生じる場合がある。
本発明の目的は、上記課題を解決することのできる光スイッチを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の光スイッチは、電気光学結晶の内部に電極部を備え、該電極部への電圧供給を制御することで前記電気光学結晶に入射する光に対する反射および透過の状態が切り替えられる光スイッチであって、前記電気光学結晶の内部の、前記電極部が形成された電極形成領域の端部に隣接する領域に、前記電極形成領域の端部の少なくとも一部に沿って空隙部が形成されている。
1a、1b 空隙部
10、11 光学結晶板
13a、13b、14a、14b 電極部
10、11 光学結晶板
13a、13b、14a、14b 電極部
(第1の実施形態)
図1Aは、本発明の第1の実施形態である光スイッチの上面図、図1Bは、図1Aの線A−Aによる断面図である。
図1Aは、本発明の第1の実施形態である光スイッチの上面図、図1Bは、図1Aの線A−Aによる断面図である。
図1Aおよび図1Bに示すように、光スイッチは、光学結晶板10と、表面に電極部13a、13bが形成された光学結晶板11とを積層した構造を有する。光学結晶板10、11は、電気光学効果を有する結晶(電気光学結晶)よりなる。
電極部13a、13bのそれぞれは、等間隔に配置され、かつ、面積最大となる主断面が同一平面内に配置された複数の線状電極を有する櫛形電極である。電極部13aと電極部13bとは、互いの線状電極が交互に配置されており、各線状電極の間隔は等間隔である。光学結晶板10は、電極部13a、13bの櫛歯に相当する線状電極が形成された部分を覆うように、光学結晶板11の表面に貼り付けられる。なお、線状電極の間隔が等間隔であるとは、各線状電極間の距離が完全に一致している状態だけでなく、製造誤差等により線状電極間の間隔にズレが生じている状態をも含む。すなわち、線状電極の間隔は、入射光を反射させるための屈折率変化領域を形成できる程度に、等間隔であればよい。
図1Aには、光学結晶板11の表面に形成された電極部13a、13bを光学結晶板10側から見た状態が透視図的に示されている。光学結晶板10の表面に垂直な方向から見た場合、電極部13a、13bの互いの線状電極が交互に配置された領域(電極形成領域)は、線状電極の幅方向が長く、線状電極の長さ方向が短くなった形状とされている。
電極形成領域の長手方向の両端部に沿って、空隙部1a、1bが形成されている。空隙部1a、1bは、図1Bに示すように、断面形状が方形で、一定の方向に伸びた空洞である。空隙部1a、1bの深さ、長さ、幅は、電極部13a、13bからの電界により誘起される電歪による結晶の伸縮の大きさを考慮して適宜に設定する。図1Bに示した例では、空隙部1a、1bの深さ、長さは、線状電極の深さ、長さとほぼ同じになるように設定されている。
図1Aおよび図1Bに示した光学結晶板10、11を高温・高圧下で貼り合わせることで、光スイッチが形成される。高温・高圧下で貼り合わせた光学結晶板10、11は、1つの光学結晶(具体的には、電気光学結晶)と見なすことができる。すなわち、光学結晶板10、11を高温・高圧下で貼り合わせることで、内部に電極部を備える電気光学結晶を形成することができる。
この光スイッチでは、電極部13a、13b間に電圧を印加すると、電気光学効果により、電極部13a、13bを含む電極近傍領域の結晶の屈折率が変化する。
図2に、電極部13a、13bを含む電極近傍領域に形成される屈折率変化領域を模式的に示す。電極部13a、13b間に電圧を印加すると、隣接する線状電極間において電界が発生し、その電界により、各線状電極を含む電極近傍領域の結晶の屈折率が変化する。この屈折率が変化した領域が、図2に示す屈折率変化領域16である。入射光は、屈折率変化領域16とその周りの結晶領域との界面(屈折率界面)において全反射する。入射光の入射角度は、この界面における全反射が可能な条件を満たすように設定することが望ましい。
なお、図2では、入射光が図面に向かって左側から屈折率変化領域に入射し、その反射光が右側へ向かう状態が示されているが、光の利用効率をより向上させるため、入射光は、図面に向かって手前側(または奥側)から屈折率変化領域に入射し、その反射光が奥側(または手前側)へ向かうように構成することが望ましい。
また、電極として不透明な材料を用いた場合、電極自身が入射光の一部を遮ることになるため、その分、光の利用効率が低下する。電極を透明電極にすることで、光の利用効率を向上させることができる。
電極部13a、13bへ電圧を印加した場合は、屈折率変化領域16が形成されるため、入射光は、その屈折率変化領域16の界面で全反射される。一方、電極部13a、13bへの電圧の供給を停止すると、屈折率変化領域16が形成されず、入射光は、そのまま電極部13a、13bの部分を透過する。
光スイッチでは、入射光が反射される第1の状態と、入射光が透過する第2の状態との切り替えが可能である。第1の状態では、電極部13a、13bに電圧を印加して屈折率変化領域を形成し、この屈折率変化領域の屈折率界面にて、入射光を反射する。第2の状態では、電極部13a、13bへの電圧供給を停止する。電圧供給の停止により、電極部13a、13bを含む領域において、電気光学効果による屈折率変化を生じなくなるため、入射光は電極部13a、13b間を透過する。
上記のスイッチ動作において、電歪による結晶の伸縮が生じる。電歪による結晶の伸縮は、電極部13a、13bを含む電極形成領域の、長さ方向、幅方向、および厚さ方向のそれぞれにおいて発生するが、それら方向のうち、長さ方向における伸縮が他の方向に比べて大きい。本実施形態では、空隙部1a、1bが、電極形成領域の長さ方向の両端部に沿って形成されており、電極形成領域の長さ方向における伸縮により生じる応力が、空隙部1a、1bにより吸収される。これにより、電歪による結晶破損の発生を抑制することができる。
上述したように、本実施形態では、電極形成領域の長さ方向において、電歪により生じる結晶の伸縮が最も大きくなることに着目し、空隙部1a、1bが、電極形成領域の長さ方向の両端部に設けられている。これにより、結晶伸縮により生じる応力を、効率よく吸収することができる。
なお、結晶破損を確実に抑制することができるのであれば、空隙部は、電極形成領域の長さ方向の端部の一方に設けられてもよい。
また、1つの端部に対して設けられる空隙部の数は、2つ以上であってもよい。例えば、図1Aに示した構成において、空隙部1a、1bのそれぞれを、電極形成領域の長手方向に、平行に複数配置してもよい。
さらに、電極部13a、13bの電極材料より柔らかい材料を空隙部内に充填してもよい。
さらに、電歪の大きさは、電界強度に比例することから、空隙部の厚さは、電極部13a、13bに電圧を印加することで形成される屈折率変化領域の厚さ(またはその厚さに近い値)とすることが望ましい。
また、図3に示すように、空隙部1a、1bは、光学結晶板10、11の双方に形成してもよい。図3に示す断面構造は、図1AのA−A線による断面に対応する。
さらに、空隙部は、電極形成領域の各端部のそれぞれに設けられても良い。
(第2の実施形態)
図4Aは、本発明の第2の実施形態である光スイッチの上面図、図4Bは、図4Aの線A−Aによる断面図である。
図4Aは、本発明の第2の実施形態である光スイッチの上面図、図4Bは、図4Aの線A−Aによる断面図である。
図4Aおよび図4Bに示すように、光スイッチは、光学結晶板10と、表面に電極部13a、13bが形成された光学結晶板11と、表面に電極部14a、14bが形成された光学結晶板12とを積層した構造を有する。光学結晶板10〜12は、電気光学効果を有する結晶よりなる。
光学結晶板11には、電極部13a、13bを含む電極形成領域の長手方向の両端部に、空隙部1a、1bが形成されている。これら電極部13a、13bおよび空隙部1a、1bは、第1の実施形態の光スイッチに形成されたものと同様のものである。
電極部14a、14bは、電極部13a、13bと同様の櫛形電極であり、互いの線状電極が交互に配置されている。電極部14a、14bの各線状電極間の間隔は等間隔であり、電極部13a、13bの各線状電極間の間隔と同じである。光学結晶板12には、電極部14a、14bを含む電極形成領域の長手方向の両端部に、空隙部2a、2bが形成されている。
光学結晶板10は、電極部13a、13bの櫛歯に相当する線状電極が形成された部分を覆うように、光学結晶板11の表面に貼り付けられる。光学結晶板10が貼り付けられた光学結晶板11は、電極部14a、14bの櫛歯に相当する線状電極が形成された部分を覆うように、光学結晶板12の表面に貼り付けられる。
図4Aには、光学結晶板11の表面に形成された電極部13a、13bを光学結晶板10側から見た状態が透視図的に示されている。光学結晶板10の表面に垂直な方向から見た場合、電極部13a、13bよりなる第1の電極形成領域は、電極部14a、14bよりなる第2の電極形成領域上から少しずれた位置に形成されている。ただし、図4Bに示すように、図4AのA−A線により光学結晶板10〜12を切断した断面に垂直な方向から見た場合、電極部13a、13bの各線状電極の位置と、電極部14a、14bの各線状電極の位置は一致する。
また、第1および第2の電極形成領域は、入射光の進行方向に順に配置されている。すなわち、第1および第2の電極形成領域は、光路上に位置する。入射光の進行方向に沿って第1および第2の電極形成領域を見た場合、第1および第2の電極形成領域は、互いの領域の電極部の複数の線状電極からなる電極面(または電極部が形成された面)が平行になるように積層されている。
図5は、入射光の進行方向における電極部13a、13bと電極部14a、14bの位置関係を示す模式図である。図5に示す断面は、図4AのB−B線における断面である。
図5に示すように、電極部13a、13bよりなる第1の電極形成領域と電極部14a、14bよりなる第2の電極形成領域は、入射光の進行方向に沿って順に配置されている。入射光15の進行方向に沿って見た場合、電極部13a、13bの各線状電極は、電極部14a、14bの各線状電極と重なる。
図4Aおよび図4Bに示した光学結晶板10〜12を高温・高圧下で貼り合わせることで光スイッチを形成する。高温・高圧下で貼り合わせた光学結晶板10〜12は、1つの光学結晶(具体的には、電気光学結晶)と見なすことができる。すなわち、光学結晶板10〜12を高温・高圧下で貼り合わせることで、内部に複数の電極部(複数の電極形成領域)を備える電気光学結晶を形成することができる。
この光スイッチでは、図5に示すように、電極面(または電極形成面)に対して入射角θで光を入射させる。ここで、電極面(または電極形成面)は、図2に示した屈折率変化領域16とその周りの結晶領域との界面(屈折率界面)と平行であり、入射角θは、この界面における全反射が可能な条件を満たす。また、入射角は、電極面(または電極形成面)の入射点に立てた垂線(曲面の場合は法線)と入射光束との為す角である。
また、光スイッチでは、入射光が反射される第1の状態と、入射光が透過する第2の状態とを切り替えることによりスイッチ動作が行われる。第1の状態では、電極部13a、13b間に電圧を印加して第1の屈折率変化領域を形成するとともに、電極部14a、14b間に電圧を印加して第2の屈折率変化領域を形成し、これら屈折率変化領域にて、入射光を反射する。第2の状態では、電極部13a、13bおよび電極部14a、14bへの電圧供給を停止する。電圧供給の停止により、電極部13a、13bおよび電極部14a、14bの各領域において、電気光学効果による屈折率変化を生じなくなるため、入射光はこれら領域を透過する。
なお、屈折率変化領域の屈折率界面は、部分的に、全反射の条件を満たさない領域を含んでおり、この領域において、入射光の一部が透過する。全反射の条件を満たさない領域の範囲は、線状電極の間隔や印加電圧の大きさ(電界の大きさ)に依存する。
本実施形態の光スイッチにおいては、電極部13a、13bに電圧を印加することで形成された第1の屈折率変化領域の屈折率界面で入射光を反射し、さらに、電極部14a、14bに電圧を印加することで形成された第2の屈折率変化領域の屈折率界面で、第1の屈折率変化領域を透過した光を反射する。これにより、高い消光比を得ることが可能となっている。
入射光の進行方向に沿って形成される電極形成領域の数(屈折率変化領域の数)を3つ以上とすることで、消光比をさらに改善することができる。ただし、電極形成領域(屈折率変化領域)の数を増大すると、それにともなって電極の数および容量も増えるため、省電力化および小型化の観点からは望ましくない。電極形成領域(屈折率変化領域)の数は、消光比と省電力化および小型化との関係を考慮して決定することが望ましい。
また、本実施形態の光スイッチにおいても、第1の実施形態の場合と同様に、スイッチ動作の際に、電極部13a、13bおよび電極部14a、14bの各電極形成領域において、電歪による結晶伸縮が生じる。空隙部1a、1bが、電極部13a、13bの電極形成領域の長さ方向の両端部に形成されており、電極形成領域の長さ方向における伸縮により生じる応力が、空隙部1a、1bにより吸収される。これと同様に、空隙部2a、2bが、電極部14a、14bの電極形成領域の長さ方向の両端部に形成されており、電極形成領域の長さ方向における伸縮により生じる応力が、空隙部2a、2bにより吸収される。これにより、電歪による結晶破損の発生を抑制する。
(第3の実施形態)
電気光学結晶に電界を印加して屈折率を変化させる場合、結晶の屈折率の変化は、結晶の温度に依存する。屈折率の変化の大きさが温度により変化すると、光スイッチの出力光の強度も変化することになる。光スイッチの動作をより安定させるためには、電気光学結晶の、屈折率変化が生じる領域(透過および反射による状態切り替えが行われる領域)の温度を適正な温度範囲内で維持する必要がある。ここでは、本発明の第3の実施形態として、電歪による結晶破損の発生を抑制することができ、かつ、屈折率変化が生じる領域を一定の温度範囲内で維持することのできる、簡単な構造の光スイッチについて説明する。
電気光学結晶に電界を印加して屈折率を変化させる場合、結晶の屈折率の変化は、結晶の温度に依存する。屈折率の変化の大きさが温度により変化すると、光スイッチの出力光の強度も変化することになる。光スイッチの動作をより安定させるためには、電気光学結晶の、屈折率変化が生じる領域(透過および反射による状態切り替えが行われる領域)の温度を適正な温度範囲内で維持する必要がある。ここでは、本発明の第3の実施形態として、電歪による結晶破損の発生を抑制することができ、かつ、屈折率変化が生じる領域を一定の温度範囲内で維持することのできる、簡単な構造の光スイッチについて説明する。
図6Aは、本発明の第3の実施形態である光スイッチの上面図、図6Bは、図6Aの線A−Aによる断面図、図6Cは、図6Aの線B−Bによる断面図である。
本実施形態の光スイッチは、第1の実施形態の光スイッチの構成と比較して、主に、空隙部の構成が異なる。電極部13a、13bの構造は、第1の実施形態の光スイッチの構成と同じである。
図6Aには、光学結晶板11の表面に形成された電極部13a、13bおよびこれら電極部13a、13bの周囲に設けられた空隙部1を、光学結晶板10側から見た状態が透視図的に示されている。図6Aに示すように、電極面に垂直な方向から見た場合に、空隙部1は、電極部13a、13bが形成された電極形成領域を囲むように設けられている。
空隙部1は、電極部13a、13bと交差する。図6Cに示すように、空隙部1の、電極部13a、13bとの交差部の断面形状は、C形状である。空隙部1内には、電極部13a、13bの電極材料に比べて硬度の低い(柔らかい)金属材料が充填されており、これにより金属層4を形成している。金属層4の材料として、柔らかく、熱を通し易い金属材料、例えば、金やアルミなどの金属材料を用いることが望ましい。なお、図6Cに示した断面において、電極部13aと空隙部1との間には絶縁層10aが形成され、電極部13bと空隙部1との間には絶縁層10bが形成されている。例えば、金属層となる金属材料を蒸着した後、その金属層の電極部と交差する部分をエッチングし、そこに、絶縁層となる材料を堆積し、その表面を研磨する、といった工程によって、絶縁層10a、10bを形成する。絶縁層10a、10bは、電極部13a、13bと金属層4とを絶縁することができるのであれば、どのような材料で形成してもよい。例えば、絶縁層10a、10bは、光学結晶板10と同じ材料で形成してもよい。なお、電極部13a、13bと金属層4とが接することがない場合は、絶縁層10a、10bを設ける必要はない。
金属層4の一部は、光学結晶板11の表面(光学結晶板10で覆われていない面)において外部に露出しており、この露出面に、温度制御素子3が形成されている。
温度制御素子3は、ペルチェ素子に代表される熱電変換素子と温度センサとからなる。熱電変換素子は、その発熱面が金属層4の露出面に接触するように設けられている。熱電変換素子は、電流が供給されることで発熱する。熱電変換素子が発熱すると、発熱面からの熱エネルギーによって、金属層4が加熱される。金属層4が加熱されると、その近傍領域(電極部13a、13bの電極形成領域を含む)の温度が上昇する。
また、熱電変換素子は、発熱面と接する部分から熱エネルギーを吸収する吸熱機能も備えている。具体的には、熱電変換素子であるペルチェ素子においては、直流電流を流すと、一方の面が吸熱し、反対面に発熱が起こる。電流の極性を逆転させると、その関係が反転する。これにより、吸熱が可能となる。
温度センサの出力に基づいて、熱電変換素子が設けられた領域の温度を検出する。この検出温度に基づいて電極形成領域の温度を推定するこができる。熱電変換素子が設けられた領域の温度と電極形成領域の推定温度との関係に基づいて、電極形成領域を一定の温度で維持するための閾値が予め決定されている。検出温度が閾値未満の場合は、熱電変換素子による発熱動作を行わせる。検出温度が閾値以上の場合は、熱電変換素子による吸熱動作を行わせる。この動作により、電極形成領域の温度を一定の温度範囲内で維持することが可能である。
図6Dに示すように、温度制御素子3は、温度制御部50に接続されている。温度制御部50は、温度制御素子3の熱電変換素子への電流供給を制御する回路である。温度制御素子3の温度センサの出力が、温度制御部50に供給されている。温度制御部50は、温度センサにより検出された温度が閾値未満の場合は、熱電変換素子による発熱動作を行わせ、検出温度が閾値以上の場合は、熱電変換素子による吸熱動作を行わせる。これにより、金属層4近傍の領域(電極部13a、13bの電極形成領域を含む)の温度を一定温度範囲内に維持する。
本実施形態の光スイッチでは、温度制御素子3への電流供給を制御することで、金属層4の近傍の領域(電極部13a、13bの電極形成領域を含む)の温度を、一定の温度範囲内で維持する。この状態で、電極部13a、13bへの電圧の供給を制御してスイッチ動作を行う。これにより、一定強度の出力光を得られる。
上記のスイッチ動作において、電歪による結晶の伸縮が生じる。空隙部1内に形成された金属層4は、硬度の低い(柔らかい)金属材料よりなるので、弾性手段として作用する。したがって、結晶伸縮により生じる応力が、弾性を有する金属層4により吸収される。これにより、電歪による結晶破損の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の光スイッチでは、歪吸収のための空隙部を利用して温度制御用の金属層が形成されている。このような構造は、歪吸収のための空隙部と温度制御用の金属層とを別々の領域に形成する構造に比べてシンプルである。
なお、金属層4を含む空隙部1は、図6A〜図6Cに示した構成に限定されるものではない。金属層4を含む空隙部1は、電極部13a、13bを含む領域の温度を一定の温度範囲内で維持することができ、かつ、電歪による結晶破損の発生を抑制することができるのであれば、どのような構造としてもよい。例えば、空隙部1を、電極形成領域の端部に沿って形成された複数の空隙部により構成し、それぞれの空隙部内に金属材料を充填してもよい。この場合は、各空隙部内の金属層の一部がそれぞれ露出するような構成とし、各露出面に、温度制御素子を設ける。そして、各温度制御素子により各金属層に対する加熱または吸熱の動作を行うことで、電極部13a、13bを含む領域の温度を一定の温度範囲内で維持する。結晶伸縮により生じる応力は、各空隙部内に形成された弾性を有する金属層により吸収される。
また、金属層4の露出面および温度制御素子3の位置は、図6A〜図6Cに示したものに限定されない。金属層4の露出面および温度制御素子3の位置は、適宜に設定することができる。
さらに、金属層4の複数の箇所を露出させ、各露出面に温度制御素子を設けてもよい。複数個所の露出面で金属層4に対する加熱または吸熱の動作を行うことで、電極部13a、13bを含む領域の温度制御を効率的に行うことができる。
また、光学結晶板10、11を、結晶の構造が変化する相転移温度以上で透明となり、相転移温度付近で大きな屈折率を得られる電気光学結晶、例えば、KTN(タンタル酸ニオブ酸カリウム:KTa1-xNbxO3)により構成することもできる。この場合は、温度制御素子3により金属層4に対する加熱または吸熱の動作を行って、光学結晶板10、11の電極部13a、13bを含む領域の温度を、相転移温度以上で維持する。より望ましくは、光学結晶板10、11の電極部13a、13bを含む領域の温度を、相転移温度以上、かつ、相転移温度近傍に維持する。この状態で、電極部13a、13bへの電圧の供給を制御してスイッチ動作を行う。電気光学結晶を透明な状態で維持することで、電気光学結晶を透過する光の光量が増大し、その分、消光比を高くすることができる。
なお、電気光学結晶を相転移温度以上の温度で維持する場合、その温度制御範囲の上限値は、電気光学結晶の屈折率の温度依存性を考慮して、光スイッチが動作する範囲内とする。具体的には、以下のようにして温度制御範囲の上限値は決まる。
電気光学結晶の温度が上昇すると、電気光学結晶の屈折率が変化し、それに伴って、屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角も変化する。このため、例えば、入射光の屈折率界面に対する入射角を相転移温度における臨界角に設定した場合、温度上昇により臨界角が変化すると、設定した入射角が臨界角よりも小さくなる。この場合、入射光は屈折率変化領域の屈折率界面にて全反射されず、屈折率変化領域を透過することになり、その結果、光スイッチが動作しなくなる。したがって、温度制御範囲の上限値は、臨界角が設定した入射角を超えない温度とされる。臨界角が設定した入射角を超えない温度の条件は、線状電極の間隔、印加電圧の大きさ、および入射角の各パラメータにより規定することができる。
以上説明した本実施形態の光スイッチの、弾性を有する金属層4を含む空隙部1を用いた、歪吸収構造および温度制御構造は、第2の実施形態で説明した光スイッチ、すなわち、入射光の進行方向に沿って複数の屈折率変化領域が形成される光スイッチに適用することが可能である。この場合は、屈折率変化領域毎に、それら歪吸収構造および温度制御構造を設ける。
また、熱電変換素子による吸熱だけでなく、金属層4自体も放熱作用を有する。具体的には、金属層4の近傍の領域(電極部13a、13bの電極形成領域を含む)からの熱エネルギーは金属層4を伝わって、金属層4の露出面から外部空間へ放出される。この熱エネルギーの放出により、金属層4の近傍の領域(電極部13a、13bの電極形成領域を含む)の温度が低下する。なお、放熱を効率的に行うために、金属層4の露出面の面積を大きくすることが望ましい。電極形成領域を冷却するという観点からすると、金属層4による放熱構造は有効である。
(第4の実施形態)
図7Aは、本発明の第4の実施形態である光スイッチの上面図、図7Bは、図7Aの線A−Aによる断面図、図7Cは、図7Aの線B−Bによる断面図である。
図7Aは、本発明の第4の実施形態である光スイッチの上面図、図7Bは、図7Aの線A−Aによる断面図、図7Cは、図7Aの線B−Bによる断面図である。
本実施形態の光スイッチは、空隙部の構成が異なる以外は、第3の実施形態の光スイッチと同様の構成のものである。図7Aには、光学結晶板11の表面に形成された電極部13a、13bおよびこれら電極部13a、13bの周囲に設けられた空隙部1c、1dを、光学結晶板10側から見た状態が透視図的に示されている。図7Aに示すように、電極面に垂直な方向から見た場合に、空隙部1c、1dは、電極部13a、13bが形成された電極形成領域の端部に沿って設けられており、空隙部1c、1dの一部は、電極形成領域の長手方向の両端部に沿って形成されており、互いに対向するように配置されている。
空隙部1c内に金属層4aが形成されている。空隙部1cの電極形成領域の長手方向の端部に沿った部分において、金属層4aは、電極部13a、13b側の領域に形成されている。これと同様に、空隙部1d内に金属層4bが形成されている。空隙部1dの電極形成領域の長手方向の端部に沿った部分において、金属層4aは、電極部13a、13b側の領域に形成されている。なお、空隙部1dは、図7Cに示すように、電極部13bと交差する。空隙部1dの、電極部13bとの交差部の断面形状は、C字状である。この交差部において、電極部13bと金属層4bとの間には絶縁層10cが形成されている。絶縁層10cは、電極部13bと金属層4bとを絶縁することができるのであれば、どのような材料で形成されてもよい。例えば、絶縁層10cは、光学結晶板10と同じ材料で形成してもよい。
金属層4a、4bは、電極部13a、13bの電極材料と同じ電極材料で形成してもよいが、より望ましくは、熱を通し易い金属材料、例えば、金やアルミなどの金属材料により形成する。なお、金属層4a、4bと電極部13a、13bを同一の金属材料で形成する場合は、同一の形成プロセスでこれら金属層4a、4bと電極部13a、13bを形成することができる。
金属層4aの一部は、光学結晶板11の表面(光学結晶板10で覆われていない面)において外部に露出しており、この露出面に、温度制御素子3aが形成されている。これと同様に、金属層4bの一部も外部に露出しており、この露出面に、温度制御素子3bが形成されている。
温度制御素子3a、3bは、図6Aに示した温度制御素子3と同様の構成であって、ペルチェ素子に代表される熱電変換素子と温度センサとを有する。また、図示はされていないが、温度制御素子3a、3bのそれぞれに設けられた熱電変換素子および温度センサは、温度制御部に接続されている。温度制御部は、図3に示した温度制御部50に相当するものである。
温度制御部は、温度制御素子3aの温度センサにより検出された温度が閾値未満の場合は、温度制御素子3aの熱電変換素子による発熱動作を行わせ、検出温度が閾値以上の場合は、温度制御素子3aの熱電変換素子による吸熱動作を行わせる。同様に、温度制御部は、温度制御素子3bについて、温度センサにより検出された温度が閾値未満の場合は、熱電変換素子による発熱動作を行わせ、検出温度が閾値以上の場合は、熱電変換素子による吸熱動作を行わせる。これにより、金属層4a、4bの近傍の領域(電極部13a、13bよりなる電極形成領域を含む)の温度を一定の温度範囲内で維持する。
本実施形態の光スイッチでは、金属層4a、4bに対して温度制御素子3a、3bにより加熱または吸熱を行うことで、光学結晶板10、11の電極部13a、13bを含む領域の温度を一定の温度範囲内で維持する。この状態で、電極部13a、13bへの電圧の供給を制御してスイッチ動作を行う。これにより、一定強度の出力光を得られる。
上記のスイッチ動作において、電歪による結晶の伸縮が生じる。この結晶伸縮により生じる応力は、空隙部1c、1d内の空洞部分で吸収される。これにより、電歪による結晶破損の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の光スイッチでは、歪吸収のための空隙部を利用して温度制御用の金属層が形成されている。このような構造は、歪吸収のための空隙部と温度制御用の金属層とを別々の領域に形成する構造に比べてシンプルである。
なお、金属層4a、4bを含む空隙部1c、1dは、図7A〜図7Cに示した構成に限定されるものではない。金属層4a、4bを含む空隙部1c、1dは、電極部13a、13bを含む領域の温度を一定の温度範囲内で維持することができ、かつ、電歪による結晶破損の発生を抑制することができるのであれば、どのような構造としてもよい。例えば、空隙部を、電極形成領域の端部に沿って1つまたは複数形成し、その空隙部内の電極形成領域側の側壁に金属層を形成してもよい。
なお、本実施形態では、金属層は、電極部を含む領域の温度を制御する目的で使用する。効率よく温度制御を行うためには、金属層は空隙部内の電極部の領域側の側壁に設けることが望ましい。
また、金属層4a、4bの露出面および温度制御素子3a、3bの位置は、図7A〜図7Cに示したものに限定されない。金属層4a、4bの露出面および温度制御素子3a、3bの位置は、適宜に設定することができる。
さらに、金属層4a、4bのそれぞれにおいて、複数の箇所を露出させ、各露出面に温度制御素子を設けてもよい。複数個所の露出面で金属層に対する加熱または吸熱を行うことで、電極部13a、13bを含む領域の温度を効率的に制御することができる。
また、本実施形態においても、第3の実施形態の場合と同様に、光学結晶板10、11を、相転移温度以上で透明となる電気光学結晶(例えば、KTN)により構成してもよい。この場合は、温度制御素子3a、3bにより金属層4a、4bに対する加熱または吸熱の動作を行わせることで、光学結晶板10、11の電極部13a、13bを含む領域の温度を、相転移温度以上で維持する。より望ましくは、電極部13a、13bを含む領域の温度を、相転移温度以上、かつ、相転移温度近傍に維持する。この状態で、電極部13a、13bへの電圧の供給を制御してスイッチ動作を行う。電気光学結晶を透明な状態で維持することで、電気光学結晶を透過する光の光量が増大し、その分、消光比を高くすることができる。なお、電気光学結晶を相転移温度以上の温度で維持する場合、その温度制御範囲の上限値は、第3の実施形態で説明したとおりである。
以上説明した本実施形態の光スイッチの、金属層4a、4bを含む空隙部1c、1dを用いた、歪吸収構造および温度制御構造は、第2の実施形態で説明した光スイッチ、すなわち、入射光の進行方向に沿って複数の屈折率変化領域が形成される光スイッチに適用することが可能である。この場合は、屈折率変化領域毎に、それら歪吸収構造および温度制御構造を設ける。
(第5の実施形態)
図8Aは、本発明の第5の実施形態である光スイッチの上面図、図8Bは、図8Aの線A−Aによる断面図、図8Cは、図8Aの線B−Bによる断面図である。
図8Aは、本発明の第5の実施形態である光スイッチの上面図、図8Bは、図8Aの線A−Aによる断面図、図8Cは、図8Aの線B−Bによる断面図である。
本実施形態の光スイッチは、空隙部の構成が異なる以外は、第3または第4の実施形態の光スイッチと同様の構成のものである。図8Aには、光学結晶板11の表面に形成された電極部13a、13bおよびこれら電極部13a、13bの周囲に設けられた空隙部1eを、光学結晶板10側から見た状態が透視図的に示されている。図8Aに示すように、電極面に垂直な方向から見た場合に、空隙部1eは、電極部13a、13bが形成された電極形成領域を囲むように設けられている。
図8Bおよび図8Cでは、空隙部1eの領域を明確にするために、空隙部1eは、縦線の領域で示している。空隙部1eは、電極部13bと交差する。図8Cに示すように、空隙部1eの、電極部13bとの交差部の断面形状は、C形状である。この交差部において、電極部13b上に絶縁層10dが形成されている。すなわち、絶縁層10dは、空隙部1e内において、電極部13bの露出面を覆うように形成されており、これにより、例えば空隙部1e内を流れる流体に電極部13bの一部が晒されて、その部分が腐食等により劣化することを抑制する。絶縁層10dは、空隙部1e内に露出した電極部13bの部分を保護することができるのであれば、どのような材料で形成してもよい。例えば、絶縁層10dは、光学結晶板10と同じ材料で形成してもよい。
また、図8Bに示すように、空隙部1eの一方の端部は、光学結晶板10、11の双方に跨って形成されており、この部分に、光学結晶板の外部の空間と連通する第1の開口部が形成されている。また、空隙部1eの他方の端部も、光学結晶板10、11の双方に跨って形成されており、この部分に、光学結晶板の外部の空間と連通する第2の開口部が形成されている。ここでは、第1の開口部は、流入部5aに連通し、第2の開口部は、流出部5bに連通している。
図8Dに示すように、流入部5aは、流体供給部51の噴出口に流路を介して連結され、流出部5bは、流体供給部51の流体回収口に流路を介して連結されている。流体供給部51は、一定の温度範囲内に維持された流体(気体または液体)を流入部5aから供給し、その供給した流体を流出部5bから回収する。一定の温度範囲内に維持された流体が空隙部1e内を循環し、これにより、電極部13a、13bの電極形成領域の温度を一定温度範囲内に維持することが可能である。
本実施形態の光スイッチでは、一定の温度範囲内に維持された流体を空隙部1e内に供給することで、光学結晶板10、11の電極部13a、13bを含む領域の温度を一定の温度範囲内で維持する。この状態で、電極部13a、13bへの電圧の供給を制御してスイッチ動作を行う。これにより、一定強度の出力光を得られる。
上記のスイッチ動作において、電歪による結晶の伸縮が生じる。この結晶伸縮により生じる応力は、空隙部1eで吸収される。これにより、電歪による結晶破損の発生を抑制することができる。
また、本実施形態の光スイッチでは、歪吸収のための空隙部を利用して温度制御用の流体供給路が形成されている。このような構造は、歪吸収のための空隙部と温度制御用の流体供給路とを別々の領域に形成する構造に比べてシンプルである。
なお、空隙部1eは、図8A〜図8Cに示した構成に限定されるものではない。空隙部1eは、電極部13a、13bを含む領域の温度を一定の温度範囲内で維持することができ、かつ、電歪による結晶破損の発生を抑制することができるのであれば、どのような構造としてもよい。
また、本実施形態においても、第3の実施形態の場合と同様に、光学結晶板10、11を、相転移温度以上で透明となる電気光学結晶(例えば、KTN)により構成してもよい。この場合は、光学結晶板10、11の電極部13a、13bを含む領域の温度を、相転移温度以上で維持する。より望ましくは、電極部13a、13bを含む領域の温度を、相転移温度以上、かつ、相転移温度近傍に維持する。この状態で、電極部13a、13bへの電圧の供給を制御してスイッチ動作を行う。電気光学結晶を透明な状態で維持することで、電気光学結晶を透過する光の光量が増大し、その分、消光比を高くすることができる。なお、電気光学結晶を相転移温度以上の温度で維持する場合、その温度制御範囲の上限値は、第3の実施形態で説明したとおりである。
以上説明した本実施形態の光スイッチの、空隙部1eを用いた歪吸収構造および温度制御用流路構造は、第2の実施形態で説明した光スイッチ、すなわち、入射光の進行方向に沿って複数の屈折率変化領域が形成される光スイッチに適用することが可能である。この場合は、屈折率変化領域毎に、それら歪吸収構造および温度制御用流路構造を設ける。
[電極形成方法]
上述した各実施形態の光スイッチは、既存の半導体プロセスを利用して形成することができる。
上述した各実施形態の光スイッチは、既存の半導体プロセスを利用して形成することができる。
図9A〜図9Iは、本発明の第1の実施形態の光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。
まず、電気光学結晶90の表面にレジスト91を塗布する(図9Aの工程)。次に、電極パターンが形成されたマスク92を用いて、レジスト91が塗布された面をマスキングし、その塗布面を露光する(図9Bの工程)。次に、レジスト91の露光された部分を除去する(図9Cの工程)。
次に、露光部分が除去されたレジスト91をマスクとして用いて、電気光学結晶90の露出した表面をエッチングする(図9Dの工程)。エッチング材料は、フッ化水素等である。エッチング後、空隙部となる領域にレジストを塗布する(図9Eの工程)。
次に、図9Dの工程でマスクとして用いたレジスト91と図9Eの工程で塗布したレジストとを蒸着用のマスクとして用いて、電気光学結晶90のエッチングされた部分に電極材料(金、白金など)を堆積して電極93を形成する(図9Fの工程)。その後、蒸着用のマスクとして用いたレジストを除去する(図9Gの工程)。
次に、電気光学結晶90の表面と電極93の表面とが同じ高さになるように、それらの面を研磨する(図9Hの工程)。
最後に、電気光学結晶90の電極93が形成された面と電気光学結晶94の一方の面とを、高温、高圧の条件下で密着させることで、電気光学結晶90、94を貼り合わせる(図9Iの工程)。この貼り合わせ工程において、電気光学結晶90、94の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。
以上のように、図9A〜図9Iの工程を適用することで、図1Aおよび図1Bに示した光スイッチを実現することができる。
本発明の第2の実施形態の光スイッチを形成する場合は、まず、図9A〜図9Iの工程を適用することにより、図4Aおよび図4Bに示したような、電極部13a、13bおよび空隙部1a、1bがそれぞれ形成された光学結晶板11の表面に光学結晶板10を貼り合わせた構造が形成される。また、図9A〜図9Iの工程を適用することにより、電極部14a、14bおよび空隙部2a、2bがそれぞれ形成された光学結晶板12が形成される。そして、光学結晶板12の、電極部14a、14bおよび空隙部2a、2bが形成された面と、光学結晶板11の、電極部13a、13bおよび空隙部1a、1bが形成された面とは反対の面とを、高温、高圧の条件下で密着させて貼り合わせる。
なお、この貼り合わせ工程において、光学結晶板11側の電極部13a、13bおよび空隙部1a、1bの位置と、光学結晶板12側の電極部14a、14bおよび空隙部2a、2bの位置とを正確に合わせる必要がある。特に、電極部の位置あわせでは、入射光の進行方向に沿って各電極部を見た場合に、各電極部の線状電極の位置が合致するようにする。また、光学結晶板の互いの貼り合わせる面は十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。
図10A〜図10Hは、本発明の第3の実施形態の光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。
まず、電気光学結晶90の表面にレジスト91を塗布する(図10Aの工程)。次に、電極パターンが形成されたマスク92を用いて、レジスト91が塗布された面をマスキングし、その塗布面を露光する(図10Bの工程)。次に、レジスト91の露光された部分を除去する(図10Cの工程)。
次に、露光部分が除去されたレジスト91をマスクとして用いて、電気光学結晶90の露出した表面をエッチングする(図10Dの工程)。エッチング材料は、フッ化水素等である。
次に、電気光学結晶90のエッチングされた部分に電極材料(金、白金など)を堆積して電極93および金属層95を形成し(図10Eの工程)、その後、レジスト91を除去する(図10Fの工程)。電極93は、図6Aに示した電極部13a、13bである。金属層95は、図6Aに示した金属層4の、光学結晶板11側に形成された部分である。
次に、電気光学結晶90の表面と電極93および金属層95の各表面とが同じ高さになるように、それらの面を研磨する(図10Gの工程)。これにより、図6Aに示した光学結晶板11を得る。
次に、上記の図10A〜図10Gの工程を適用して、図6Cに示したような、金属層4の一部が形成された光学結晶板10に対応する電気光学結晶94を形成する。また、図6Cに示したような、電極部13a、13bと金属層4の交差部に形成された絶縁層10a、10bに対応する絶縁層を、電気光学結晶94の対応する領域に形成する。
最後に、電気光学結晶90の電極93および金属層95が形成された面と、電気光学結晶94の金属層の一部が形成された面とを、高温、高圧の条件下で密着させることで、電気光学結晶90、94を貼り合わせる(図10Hの工程)。この貼り合わせ工程において、電気光学結晶90、94の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。
以上のように、図10A〜図10Hの工程を適用することで、図6Aから図6Cに示した光スイッチを実現することができる。
本発明の第4の実施形態の光スイッチを形成する場合は、まず、図9A〜図9Hの工程を適用することにより、図7Aに示したような、電極部13a、13b、空隙部1a、および空隙部1bの一部が、それぞれ形成された光学結晶板が形成される。
次に、上記の光学結晶板の、電極部および空隙部が形成された面上に、金属層形成用のレジストマスクパターンを形成し、露出した表面に金属材料(金、白金など)を堆積して金属層を形成し、その後、レジストマスクパターンを除去する。そして、光学結晶板の表面と金属層の表面とが同じ高さになるように、それらの面を研磨する。これにより、図7Aに示した光学結晶板11を得る。
次に、上記の図10A〜図10Gの工程を適用して、図7Cに示したような、金属層4bの一部が形成された光学結晶板10が形成される。また、図7Cに示したような、電極部13bと金属層4bの交差部に形成された絶縁層10cに対応する絶縁層を、光学結晶板10の対応する領域に形成する。
最後に、光学結晶板10、11を、高温、高圧の条件下で密着させる。この貼り合わせ工程において、光学結晶板の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。このようにして、図7Aから図7Cに示した光スイッチを実現することができる。
本発明の第5の実施形態の光スイッチを形成する場合は、まず、図9A〜図9Hの工程を適用することにより、図8Aに示したような、電極部13a、13b、空隙部1eの一部が、それぞれ形成された光学結晶板11が形成される。
次に、上記の図9A〜図9Dの工程を適用して、光学結晶板の一方の面上に図8Aに示した空隙部1eの一部を形成する。そして、レジストパターンを除去して、図8Cに示したような、空隙部1eの一部が形成された光学結晶板10が形成される。また、図8Cに示したような、電極部13bと空隙部1eの交差部に形成された絶縁層10dに対応する絶縁層を、光学結晶板10の対応する領域に形成する。
最後に、光学結晶板10、11を、高温、高圧の条件下で密着させる。この貼り合わせ工程において、光学結晶板の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。このようにして、図8Aから図8Cに示した光スイッチを実現することができる。
本発明の光スイッチは、光通信装置、画像表示装置や画像形成装置等に適用することができる。以下に、光スイッチの適用例として、画像表示装置および画像形成装置を説明する。
[画像表示装置]
本発明の光スイッチを備える画像表示装置の構成について説明する。
本発明の光スイッチを備える画像表示装置の構成について説明する。
図11は、画像表示装置の一例を示す模式図である。この画像表示装置は、レーザ光源102、103、104、コリメータレンズ105、106、107、反射ミラー108、ダイクロイックミラー109、110、水平走査ミラー115、垂直走査ミラー116、および光スイッチ118、119、120を収容した筐体100を有する。光スイッチ118、119、120は、本発明の光スイッチである。
レーザ光源102からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ105、光スイッチ118、および反射ミラー108が順に配置されている。コリメータレンズ105からの平行光束が光スイッチ118に入射する。光スイッチ118は、不図示の制御部から供給される制御信号に応じて動作する。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、光スイッチ118の電極部に電圧が印加され、屈折率変化領域が形成されるため、その屈折率変化領域にて入射光が反射される。この反射光は、反射ミラー108へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ118を透過して反射ミラー108へ向かう。
レーザ光源103からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ106、光スイッチ119、およびダイクロイックミラー109が順に配置されている。コリメータレンズ106からの平行光束が光スイッチ119に入射する。光スイッチ119においても、光スイッチ118と同様な動作が行われる。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、屈折率変化領域にて入射光が反射され、その反射光は、ダイクロイックミラー109へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ119を透過してダイクロイックミラー109へ向かう。
レーザ光源104からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ107、光スイッチ120、およびダイクロイックミラー110が順に配置されている。コリメータレンズ107からの平行光束が光スイッチ120に入射する。光スイッチ120においても、光スイッチ118と同様な動作が行われる。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、屈折率変化領域にて入射光が反射され、その反射光は、ダイクロイックミラー110へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ120を透過してダイクロイックミラー110へ向かう。
ダイクロイックミラー109は、光スイッチ119からの光束と反射ミラー108にて反射された光束とが交差する位置に設けられている。ダイクロイックミラー109は、光スイッチ119からの光を反射し、反射ミラー108からの光を透過するような波長選択特性を有している。
ダイクロイックミラー110は、光スイッチ120からの光束とダイクロイックミラー109からの光束とが交差する位置に設けられている。ダイクロイックミラー109は、光スイッチ120からの光を反射し、ダイクロイックミラー109からの光を透過するような波長選択特性を有している。
水平走査ミラー115は、ダイクロイックミラー110からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの水平走査制御信号によりその動作が制御される。垂直走査ミラー116は、水平走査ミラー115からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの垂直走査制御信号によりその動作が制御される。
レーザ光源102、103、104として、R、G、Bの3原色に対応する色のレーザ光を出射する光源を用いる。光スイッチ118、119、120をオンオフ制御し、かつ、水平走査ミラー115および垂直走査ミラー116を制御することで、スクリーン117上に、カラー画像を表示することができる。
[画像形成装置]
本発明の光スイッチを備える画像形成装置の構成について説明する。
本発明の光スイッチを備える画像形成装置の構成について説明する。
図12は、画像形成装置の一例を示す模式図である。この画像形成装置は、筐体200、fθレンズ223および感光体224を有する。レーザ光源202、コリメータレンズ205、反射ミラー208、走査ミラー222、および光スイッチ218が、筐体200内に収容されている。光スイッチ218は、本発明の光スイッチである。
レーザ光源202からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ205、光スイッチ218、および反射ミラー208が順に配置されている。コリメータレンズ205からの平行光束が光スイッチ218に入射する。光スイッチ218は、不図示の制御部から供給される制御信号に応じて動作する。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、光スイッチ218の電極部に電圧が印加され、屈折率変化領域が形成されるため、その屈折率変化領域にて入射光が反射される。この反射光は、反射ミラー208へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ218を透過して反射ミラー208へ向かう。
走査ミラー222は、反射ミラー208からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの走査制御信号によりその動作が制御される。走査ミラー222からの光は、fθレンズ223を介して感光体224に照射される。
光スイッチ218をオンオフ制御し、かつ、走査ミラー222を制御することで、感光体224上に画像を形成するができる。
以上の通りの本発明によれば、電歪による結晶伸縮が生じた場合に、その結晶伸縮により生じる応力が空隙部によって吸収されるので、結晶破損の発生を抑制することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の構成および動作については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、当業者が理解し得る様々な変更を行うことができる。
各実施形態の光スイッチにおいて、空隙部は、入射光の光路上から外れるように形成することが望ましい。
また、電気光学結晶として、KTNの他、相転移温度を有するニオブ酸リチウム(リチウムナイオベート)等を用いてもよい。この場合も、KTNを用いた場合と同様な作用効果を得ることができる。
各実施形態の光スイッチは、光変調装置全般に適用することができる。
この出願は、2008年6月5日に出願された日本出願特願2008−148141を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。
Claims (12)
- 電気光学結晶の内部に電極部を備え、該電極部への電圧供給を制御することで前記電気光学結晶に入射する光に対する反射および透過の状態が切り替えられる光スイッチであって、
前記電気光学結晶の内部の、前記電極部が形成された電極形成領域の端部に隣接する領域に、前記電極形成領域の端部の少なくとも一部に沿って空隙部が形成されている、光スイッチ。 - 前記空隙部は、前記電極形成領域の長手方向における端部の少なくとも一方に沿って形成されている、請求の範囲第1項に記載の光スイッチ。
- 前記空隙部は、前記電気光学結晶の外部の空間に連通している、請求の範囲第1項または第2項に記載の光スイッチ。
- 前記空隙部内に、前記電極部を構成する金属材料より硬度の低い金属材料よりなる金属層を備え、該金属層の一部が前記電気光学結晶の外部に露出している、請求の範囲第3項に記載の光スイッチ。
- 前記空隙部内の前記電極形成領域側の側壁に設けられた金属層を有し、該金属層の一部が前記電気光学結晶の外部に露出している、請求の範囲第3項に記載の光スイッチ。
- 前記金属層は、前記電極部を構成する金属材料と同じ金属材料より構成されている、請求の範囲第5項に記載の光スイッチ。
- 前記金属層の露出した部分に設けられ、供給された電流の極性に応じて発熱もしくは吸熱する熱電変換素子と、
前記熱電変換素子が形成された領域に設けられ、該領域の温度を検出する温度センサと、
前記温度センサにより検出される温度が一定の温度範囲内で維持されるように前記熱電変換素子への電流の供給を制御する温度制御部と、を有する、請求の範囲第4項から第6項のいずれか1項に記載の光スイッチ。 - 前記温度制御部は、少なくとも前記電極形成領域の温度を前記電気光学結晶の相転移温度以上の温度で維持する、請求の範囲第7項に記載の光スイッチ。
- 前記空隙部は、前記電気光学結晶の外部の空間に連通する第1および第2の開口部を備えており、
前記第1の開口部から流体を供給し、その供給した流体を前記第2の開口部から回収するとともに、前記流体の温度を一定の温度範囲に維持する流体供給部を、さらに有する、請求の範囲第1項から第3項のいずれか1項に記載の光スイッチ。 - 前記流体供給部は、少なくとも前記電極形成領域の温度を前記電気光学結晶の相転移温度以上の温度で維持する、請求の範囲第9項に記載の光スイッチ。
- 前記電極部は、平行に配置され、かつ、面積最大となる主断面が同一平面内に配置された複数の線状電極からなる、請求の範囲第1項から第10項のいずれか1項に記載の光スイッチ。
- 前記電極部は、前記電気光学結晶の内部に複数設けられており、
複数の前記電極部は、前記複数の線状電極により構成される電極面が互いに平行となるように配設され、前記空隙部が、複数の前記電極部のそれぞれに形成されている、請求の範囲第11項に記載の光スイッチ。
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