JP5187391B2 - 光スイッチ - Google Patents

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Description

本発明は、光を透過する状態と光を反射する状態とを切り替える光スイッチに関する。
電気光学効果を利用して透過状態と反射状態の切り替えを行う光スイッチが、特許2666805(特開平1−214827)号公報(以下、特許文献1と記す)に開示されている。この光スイッチは、電気光学効果を有する光導波路層と、この光導波路層内に設けられた第1および第2の電極群とを有する。第1および第2の電極群のそれぞれは、光導波路層の厚さ方向に延伸する複数の板状の電極からなる。各板電極は、一定の間隔で配置されている。第1および第2の電極群のそれぞれの、光導波路層の厚さ方向と交差する面における断面の形状は、櫛形状とされており、互いの櫛の歯に相当する板電極が、交互に配置されている。
この光スイッチでは、第1および第2の電極群の間に電圧を印加することで、隣接する板電極間において、屈折率変化が生じる。この結果、光導波路層内に、周期的な屈折率変化が生じる。この周期的な屈折率変化を生じた部分が回折格子として機能し、入射光が反射される。一方、第1および第2の電極群への電圧印加を停止すると、回折格子としての機能はなくなるので、入射光は透過する。
光スイッチの、さらなる小型化および省電力化が望まれている。電極の面積(容量)を小さくすることで、動作電圧を低くすることができ、それにより省電力化を図ることができる。また、電極の面積を小さくすることにより、光スイッチの小型化を図ることもできる。しかしながら、特許文献1に記載の光スイッチにおいては、回折格子を形成するために、面積の大きな複数の板電極を用いているため、そのような小型化および省電力化を図ることは困難である。仮に、板電極の面積を小さくした場合は、周期的な屈折率変化を生じる領域が小さくなり、その結果、回折格子としての十分な機能を得られなくなる場合がある。
ところで、光通信などで使用されている一般的な光スイッチの場合、要求される消光比は10:1程度であるが、画像表示機器への応用を考えると、その消光比は十分ではない。このため、消光比のさらなる改善も求められている。
これまで、小型化および省電力化を図り、かつ、消光比の改善を図ることのできる光スイッチを実現するための技術は提案されていない。
本発明の目的は、上記課題を解決することのできる光スイッチを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の一態様による光スイッチは、電気光学結晶内部に、前記電気光学結晶に電界を印加するための複数の電極部を備え、前記複数の電極部のそれぞれは、平行に配置された複数の線状電極を備えており、互いの前記複数の線状電極の長手方向が一致するように配設され、且つ、前記複数の線状電極により構成される電極面が互いに平行となるように配設され、前記複数の電極部のうちの隣接する電極部間において、入射光が一方の電極部の線状電極の間を通過する際に生じる一次回折光が、他方の電極部の線状電極の間を通過するように、隣接する前記電極部間の間隔が設定されている。
本発明の一実施形態である光スイッチの主要部の上面図である。 図1Aの線A−Aによる断面図である。 図1Aに示す光スイッチの、入射光の進行方向における電極部の位置関係を示す模式図である。 図1Aに示す光スイッチの電界印加時に形成される屈折率変化領域を示す模式図である。 図1Aに示す光スイッチのB−B線の部分断面における各電極部の適正な位置を説明するための模式図である。 図1Aに示す光スイッチのA−A線の部分断面における各電極部の適正な位置を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第1の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第2の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第3の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第4の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第4の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第5の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第5の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第6の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 本発明の第6の実施例である光スイッチの電極構造を説明するための模式図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。 画像表示装置の一例を示す模式図である。 画像形成装置の一例を示す模式図である。
符号の説明
10〜12 光学結晶板
13a、13b、14a、14b 電極部
次に、本発明の実施形態について図面を参照して説明する。
図1Aは、本発明の一実施形態である光スイッチの上面図、図1Bは、図1Aの線A−Aによる断面図である。
図1Aおよび図1Bに示すように、光スイッチは、光学結晶板10と、表面に電極部13a、13bが形成された光学結晶板11と、表面に電極部14a、14bが形成された光学結晶板12とを積層した構造を有する。光学結晶板10〜12は、電気光学効果を有する結晶(電気光学結晶)よりなる。
電極部13a、13bのそれぞれは、等間隔に配置され、かつ、面積最大となる主断面が同一平面内に配置された複数の線状電極を有する櫛形電極である。電極部13aと電極部13bとは、互いの線状電極が交互に配置されており、各線状電極間の間隔は等間隔である。電極部14a、14bも、電極部13a、13bと同様の櫛形電極であり、互いの線状電極が交互に配置されている。電極部14a、14bの各線状電極間の間隔は等間隔であり、電極部13a、13bの各線状電極間の間隔と同じである。なお、線状電極の間隔が等間隔であるとは、各線状電極間の距離が完全に一致している状態だけでなく、製造誤差等により線状電極間の間隔にズレが生じている状態をも含む。
光学結晶板10は、電極部13a、13bの櫛歯に相当する線状電極が形成された部分を覆うように、光学結晶板11の表面に貼り付けられる。光学結晶板10が貼り付けられた光学結晶板11は、電極部14a、14bの櫛歯に相当する線状電極が形成された部分を覆うように、光学結晶板12の表面に貼り付けられる。
図1Aには、光学結晶板11の表面に形成された電極部13a、13bを光学結晶板10側から見た状態が透視図的に示されている。電極部13a、13bよりなる第1の電極形成領域は、電極部14a、14bよりなる第2の電極形成領域上から少しずれた位置に形成されている。ただし、図1Bに示すように、図1AのA−A線により光学結晶板10〜12を切断した断面に垂直な方向から見た場合、電極部13a、13bの各線状電極の位置と、電極部14a、14bの各線状電極の位置は一致する。
図1Cは、入射光の進行方向における電極部13a、13bと電極部14a、14bの位置関係を示す模式図である。図1Cに示す断面は、図1AのB−B線における断面である。
図1Cに示すように、電極部13a、13bよりなる第1の電極形成領域および電極部14a、14bよりなる第2の電極形成領域は、入射光の進行方向に順に配置されている。すなわち、第1および第2の電極形成領域は、光路上に位置する。入射光15の進行方向に沿って第1および第2の電極形成領域を見た場合、第1および第2の電極形成領域は、互いの領域の電極部の複数の線状電極からなる電極面(または電極部が形成された面)が平行になるように積層されている。また、入射光15の進行方向に沿って見た場合、電極部13a、13bの各線状電極の位置が、電極部14a、14bの各線状電極の位置と一致する。
図1A〜図1Cに示した光学結晶板10〜12を高温・高圧下で貼り合わせることで、光スイッチが形成される。高温・高圧下で貼り合わせた光学結晶板10〜12は、1つの光学結晶(具体的には、電気光学結晶)と見なすことができる。すなわち、光学結晶板10〜12を高温・高圧下で貼り合わせることで、内部に電極部を備える電気光学結晶を形成することができる。
この光スイッチでは、電極部13a、13b間に電圧を印加すると、電気光学効果により、電極部13a、13bを含む電極近傍領域の結晶の屈折率が変化する。同様に、電極部14a、14b間に電圧を印加すると、電気光学効果により、電極部14a、14bを含む電極近傍領域の結晶の屈折率が変化する。
図2に、電極部13a、13bを含む電極近傍領域に形成される屈折率変化領域を模式的に示す。電極部13a、13b間に電圧を印加すると、隣接する線状電極間において電界が発生し、その電界により、各線状電極を含む電極近傍領域の結晶の屈折率が変化する。この屈折率が変化した領域が、図2に示す屈折率変化領域16である。入射光は、屈折率変化領域16とその周りの結晶領域との界面(屈折率界面)において全反射する。入射光の入射角度(図1Cに示した入射角θに同じ)は、この界面における全反射が可能な条件を満たすように設定することが望ましい。
なお、図2では、便宜上、入射光が図面に向かって左側から屈折率変化領域に入射し、その反射光が右側へ向かう状態が示されているが、実際には、入射光は、図面に向かって手前側(または奥側)から屈折率変化領域に入射し、その反射光が奥側(または手前側)へ向かうことになる。
電極部13a、13bへ電圧を印加した場合は、屈折率変化領域16が形成されるため、入射光は、その屈折率変化領域16の界面で全反射される。一方、電極部13a、13bへの電圧の供給を停止すると、屈折率変化領域16が形成されず、入射光は、そのまま電極部13a、13bの部分を透過する。これと同様に、電極部14a、14bの領域においても、電圧が印加されると、屈折率変化領域が形成されて、入射光は、その屈折率変化領域の界面で全反射される。電極部14a、14bへの電圧の供給を停止すると、屈折率変化領域が形成されず、入射光は、そのまま電極部14a、14bの部分を透過する。
光スイッチにおけるスイッチ動作では、入射光が反射される第1の状態と、入射光が透過する第2の状態との切り替えが可能である。第1の状態では、電極部13a、13bおよび電極部14a、14bのそれぞれに電圧を印加して屈折率変化領域を形成し、これら屈折率変化領域にて、入射光を反射する。第2の状態では、電極部13a、13bおよび電極部14a、14bへの電圧供給を停止する。電圧供給の停止により、電極部13a、13bおよび電極部14a、14bを含む各領域において、電気光学効果による屈折率変化を生じなくなるため、入射光はこれら領域を透過する。
なお、屈折率変化領域の界面は、部分的に、全反射の条件を満たさない領域を含んでおり、この領域において、入射光の一部が透過する。全反射の条件を満たさない領域の範囲は、線状電極の間隔や印加電圧の大きさ(電界の大きさ)に依存する。
本実施形態の光スイッチにおいては、電極部13a、13bに電圧を印加することで形成された第1の屈折率変化領域の界面で入射光を反射し、さらに、電極部14a、14bに電圧を印加することで形成された第2の屈折率変化領域の界面で、第1の屈折率変化領域を透過した光を反射する。これにより、高い消光比を得ることが可能となっている。入射光の進行方向に沿って形成される電極部の数(屈折率変化領域の数)を3つ以上とすることで、消光比をさらに改善することができる。ただし、屈折率変化領域の数を増大すると、それにともなって電極の数および容量も増えるため、省電力化および小型化の観点からは望ましくない。屈折率変化領域の数は、消光比と省電力化および小型化との関係を考慮して決定することが望ましい。
また、入射光が電極部13a、13bの各線状電極間を通過する際に回折が生じる。電極部13a、13bの各線状電極間を通過した光に加えて、一次回折光を出力光として利用することで、光の利用効率を向上することができる。半透明または不透明な電極材料を線状電極に用いた場合において、電極部13a、13bと電極部14a、14bとの光学結晶板の厚さ方向における間隔が適正でない場合は、電極部13a、13bからの一次回折光が、次段の電極部14a、14bの各線状電極にて遮られることとなる。この結果、光の利用効率が低下し、それに伴って消光比も低下する。
本実施形態の光スイッチは、光の利用効率を改善するために、電極部13a、13bの各線状電極間を通過した光が次段の電極部14a、14bの各線状電極間を通過するように構成され、かつ、電極部13a、13bからの一次回折光が次段の電極部14a、14bの各線状電極間を通過するように構成されている。
以下に、電極部13a、13bの各線状電極間を通過した光が次段の電極部14a、14bの各線状電極間を通過する状態において、電極部13a、13bからの一次回折光が次段の電極部14a、14bの各線状電極間を通過する条件(電極適正位置の条件)について、具体的に説明する。
図3Aおよび図3Bは、電極部13a、13b、14a、14bを適正な位置に形成するための条件を説明するための模式図である。図3Aには、図1Aに示した光スイッチのB−B線における部分断面が模式的に示されている。図3Bには、図1Aに示した光スイッチのA−A線における部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板10〜12に用いる電気光学結晶の屈折率をn、電極部に電圧を印加したときに発生する電界をEとする。電気光学結晶として、例えば、リチウムナイオベート(LN)を用いた場合、電界Eの印加時に生じる電気光学結晶の屈折率変化Δnは、以下の式(1)で与えられる。ただし、rは一次電気光学定数である。
Figure 0005187391
また、電気光学結晶として、例えば、KTN(タンタル酸ニオブ酸カリウム:KTa1-xNbxO3)を用いた場合の屈折率変化Δnは、以下の式(2)で与えられる。
Figure 0005187391
電界Eの印加により電気光学結晶中に形成される屈折率変化領域の屈折率界面によって入射光が全反射するときの臨界角をθmとする。入射光の波長をλ、入射光の直径をDbとする。電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の長さ、幅をそれぞれEl、Ewとし、線状電極の間隔をSxとする。一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのY軸方向の間隔をSyとする。Y軸方向は、線状電極の長手方向である。
一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔(中間層である光学結晶板11の厚さ)をSzとする。ここで、Z軸方向は光学結晶板の厚さ方向である。一段目の電極部13a、13bと二段目の電極部14a、14bの間の光線の長さ(光路長)をLlとし、電極部13a、13bで生じる一次回折角をθdとする。
臨界角θm、線状電極の長さEl、一次回折角θdは、それぞれ以下の式(3)、式(4)、式(5)で与えられる。なお、式(4)において、左辺の線状電極の長さElは右辺の値よりも大きくても良い。
Figure 0005187391
一段目の線状電極13a、13bからの一次回折光が、二段目の線状電極14a、14b間を通るときの光路長Llは、以下の式(6)で与えられる。ただし、kは自然数である。
Figure 0005187391
また、一段目と二段目の線状電極のY軸方向の間隔SyとZ軸方向の間隔Szはそれぞれ以下の式(7)および式(8)で与えられる。
Figure 0005187391
式(3)〜(8)より、一段目の線状電極13a、13bからの一次回折光が、二段目の線状電極14a、14b間を通るときの、一段目と二段目の線状電極のY軸方向の間隔SyとZ軸方向の間隔Szはそれぞれ以下の式(9)および式(10)で表すことができる。
Figure 0005187391
Figure 0005187391
これらの式(9)および式(10)を満たすように、一段目の電極部13a、13bと二段目の電極部14a、14bを形成することで、一段目の電極部13a、13bからの一次回折光は、二段目の電極部14a、14bの線状電極間を必ず通ることになる。したがって、一次回折光を出力光として利用することができる。
以上説明したように、本実施形態の光スイッチは、電気光学結晶(具体的には、光学結晶板10〜12を高温高圧下で貼り合わせたもの)の内部に、電気光学結晶に電界を印加するための複数の電極部を備える。複数の電極部のそれぞれは、平行に配置された複数の線状電極を備えており、互いの上記複数の線状電極の長手方向が一致するように配設され、且つ、上記複数の線状電極により構成される電極面が互いに平行となるように配設されている。複数の電極部のうちの隣接する電極部間において、入射光が一方の電極部の線状電極の間を通過する際に生じる一次回折光が、他方の電極部の線状電極の間を通過するように、隣接する上記電極部間の間隔が設定されている。具体的には、隣接する電極部間の、互いの電極面の面内方向に垂直な方向における間隔Szが上述した式(10)で与えられる。また、隣接する電極部間の、互いの電極面の面内方向に平行な方向における間隔Syが上述した式(9)で与えられる。
上記の構成によれば、各電極部の線状電極間を通過した光(0次光)に加えて、各電極部で生じた一次回折光も、出力光として利用することができるので、その分、光の利用効率が向上し、消光比を改善することができる。
また、各電極部は、等間隔に配置された複数の線状電極より構成されている。このような複数の線状電極より構成された電極部は、特許文献1に記載された板電極に比べて、面積および容量が小さいので、光スイッチの省電力化および小型化が可能である。
また、上記の構成において、複数の線状電極を含む領域に対する入射光の入射角が、電極部からの電界によって電気光学結晶中に形成される屈折率変化領域の屈折率界面によって入射光が全反射する条件を満たすように設定することが望ましい。具体的には、入射角は、前述の臨界角θm以上とすることが望ましい。このように設定することで、より消光比の高い光スイッチを提供することができる。
以下、電極部間の間隔Sy、Szがそれぞれ上述した式(9)、(10)を満たす光スイッチの具体例について説明する。
図4Aおよび図4Bは、本発明の第1の実施例である光スイッチの構成を示す模式図である。図4Aには、図1Aに示した光スイッチのB−B線における部分断面が模式的に示されている。図4Bには、図1Aに示した光スイッチのA−A線における部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板10〜12は、電気光学結晶(KTN)よりなり、その屈折率nは約2.2である。この電気光学結晶の、線状電極間に電圧5Vを印加したとき(電界印加時)の屈折率変化Δnは−0.022である。なお、光学結晶板10、12の厚さは、適宜に設定可能であり、ここでは、ともに100μmである。
入射光の波長λは460nmである。入射光の直径Dbは20μmである。電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の間隔Sxは5μmである。各線状電極の幅Ewは、5μmである。電極部13a、13b、14a、14bの厚さは、いずれも500nmである。
上記の条件において、光利用効率が高く、かつ、中間層である光学結晶板11の厚さ、すなわち、一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔Szを、最も薄くすることができる条件は、以下のようになる。
電界印加によって屈折率が変化する電気光学結晶の屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角θmは81.9°で、電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の電極長Elは141μmである。なお、電極長Elは141μmよりも長くても良い。
一次回折角θdは2.4°である。一段目の電極部13aと二段目の電極部14aのY軸方向の間隔Syは95μmである。これら電極部13a、14a間における透過光の光路長Llは239μmである。電極部13b、14bも、電極部13a、14aと同様の関係である。
一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔(中間層である光学結晶板11の厚さ)Szは、上述の式(8)を満たすように設定されており、ここでは、34μmである。
以上のような条件を満たす光スイッチによれば、一段目の電極部13a、13bおよび二段目の電極部14a、14bへの電圧供給が行われていない状態において、電極部13a、13bからの通過光および一次回折光は、電極部14a、14bの線状電極間を必ず通る。したがって、通過光に加えて一次回折光を出力光として利用することができ、その結果、光の利用効率が向上し、消光比が改善される。
図5Aおよび図5Bは、本発明の第2の実施例である光スイッチの構成を示す模式図である。図5Aには、図1Aに示した光スイッチのB−B線における部分断面が模式的に示されている。図5Bには、図1Aに示した光スイッチのA−A線における部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板10〜12は、電気光学結晶(KTN)よりなり、その屈折率nは約2.2である。この電気光学結晶の、線状電極間に電圧5Vを印加したとき(電界印加時)の屈折率変化Δnは−0.022である。なお、光学結晶板10、12の厚さは、適宜に設定可能であり、ここでは、ともに100μmである。
入射光の波長λは530nmである。入射光の直径Dbは20μmである。電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の間隔Sxは5μmである。各線状電極の幅Ewは、5μmである。電極部13a、13b、14a、14bの厚さは、いずれも500nmである。
上記の条件において、光利用効率が高く、かつ、一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔Szを最も薄くすることができる条件は、以下のようになる。
電界印加によって屈折率が変化する電気光学結晶の屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角θmは81.9°で、電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の電極長Elは141μmである。なお、電極長Elは141μmよりも長くても良い。
一次回折角θdは2.8°である。一段目の電極部13aと二段目の電極部14aのY軸方向の間隔Syは64μmである。これら電極部13a、14a間における透過光の光路長Llは207μmである。電極部13b、14bも、電極部13a、14aと同様の関係である。
一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔(中間層である光学結晶板11の厚さ)Szは、上述の式(8)を満たすように設定されており、ここでは、29μmである。
以上のような条件を満たす光スイッチによれば、第1の実施例の場合と同様、電極部13a、13bからの通過光および一次回折光は、電極部14a、14bの線状電極間を必ず通る。したがって、通過光に加えて一次回折光を出力光として利用することができ、その結果、光の利用効率が向上し、消光比が改善される。
図6Aおよび図6Bは、本発明の第3の実施例である光スイッチの構成を示す模式図である。図6Aには、図1Aに示した光スイッチのB−B線における部分断面が模式的に示されている。図6Bには、図1Aに示した光スイッチのA−A線における部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板10〜12は、電気光学結晶(KTN)よりなり、その屈折率nは約2.2である。この電気光学結晶の、線状電極間に電圧5Vを印加したとき(電界印加時)の屈折率変化Δnは−0.022である。なお、光学結晶板10、12の厚さは、適宜に設定可能であり、ここでは、ともに100μmである。
入射光の波長λは620nmである。入射光の直径Dbは20μmである。電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の間隔Sxは5μmである。各線状電極の幅Ewは、5μmである。電極部13a、13b、14a、14bの厚さは、いずれも500nmである。
上記の条件において、光利用効率が高く、かつ、一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔Szを最も薄くすることができる条件は、以下のようになる。
電界印加によって屈折率が変化する電気光学結晶の屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角θmは81.9°で、電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の電極長Elは141μmである。なお、電極長Elは141μmよりも長くても良い。
一次回折角θdは3.6°である。一段目の電極部13aと二段目の電極部14aのY軸方向の間隔Syは34μmである。これら電極部13a、14a間における透過光の光路長Llは177μmである。電極部13b、14bも、電極部13a、14aと同様の関係である。
一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔(中間層である光学結晶板11の厚さ)Szは、上述の式(8)を満たすように設定されており、ここでは、25μmである。
以上のような条件を満たす光スイッチによれば、第1の実施例の場合と同様、電極部13a、13bからの通過光および一次回折光は、電極部14a、14bの線状電極間を必ず通る。したがって、通過光に加えて一次回折光を出力光として利用することができ、その結果、光の利用効率が向上し、消光比が改善される。
図7Aおよび図7Bは、本発明の第4の実施例である光スイッチの構成を示す模式図である。図7Aには、図1Aに示した光スイッチのB−B線における部分断面が模式的に示されている。図7Bには、図1Aに示した光スイッチのA−A線における部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板10〜12は、電気光学結晶(リチウムナイオベート)よりなり、その屈折率nは約2.286である。この電気光学結晶の、線状電極間に電圧200Vを印加したとき(電界印加時)の屈折率変化Δnは−0.01である。なお、光学結晶板10、12の厚さは、適宜に設定可能であり、ここでは、ともに100μmである。
入射光の波長λは460nmである。入射光の直径Dbは20μmである。電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の間隔Sxは3μmである。各線状電極の幅Ewは、3μmである。電極部13a、13b、14a、14bの厚さは、いずれも500nmである。
上記の条件において、光利用効率が高く、かつ、一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔Szを最も薄くすることができる条件は、以下のようになる。
電界印加によって屈折率が変化する電気光学結晶の屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角θmは84.7°で、電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の電極長Elは215μmである。なお、電極長Elは215μmよりも長くても良い。
一次回折角θdは3.8°である。一段目の電極部13aと二段目の電極部14aのY軸方向の間隔Syは141μmである。これら電極部13a、14a間における透過光の光路長Llは357μmである。電極部13b、14bも、電極部13a、14aと同様の関係である。
一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔(中間層である光学結晶板11の厚さ)Szは、上述の式(8)を満たすように設定されており、ここでは、33μmである。
以上のような条件を満たす光スイッチによれば、第1の実施例の場合と同様、電極部13a、13bからの通過光および一次回折光は、電極部14a、14bの線状電極間を必ず通る。したがって、通過光に加えて一次回折光を出力光として利用することができ、その結果、光の利用効率が向上し、消光比が改善される。
図8Aおよび図8Bは、本発明の第5の実施例である光スイッチの構成を示す模式図である。図8Aには、図1Aに示した光スイッチのB−B線における部分断面が模式的に示されている。図8Bには、図1Aに示した光スイッチのA−A線における部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板10〜12は、電気光学結晶(リチウムナイオベート)よりなり、その屈折率nは約2.286である。この電気光学結晶の、線状電極間に電圧200Vを印加したとき(電界印加時)の屈折率変化Δnは−0.01である。なお、光学結晶板10、12の厚さは、適宜に設定可能であり、ここでは、ともに100μmである。
入射光の波長λは530nmである。入射光の直径Dbは20μmである。電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の間隔Sxは3μmである。各線状電極の幅Ewは、3μmである。電極部13a、13b、14a、14bの厚さは、いずれも500nmである。
上記の条件において、光利用効率が高く、かつ、一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔Szを最も薄くすることができる条件は、以下のようになる。
電界印加によって屈折率が変化する電気光学結晶の屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角θmは84.7°で、電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の電極長Elは215μmである。なお、電極長Elは215μmよりも長くても良い。
一次回折角θdは4.4°である。一段目の電極部13aと二段目の電極部14aのY軸方向の間隔Syは94μmである。これら電極部13a、14a間における透過光の光路長Llは310μmである。電極部13b、14bも、電極部13a、14aと同様の関係である。
一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔(中間層である光学結晶板11の厚さ)Szは、上述の式(8)を満たすように設定されており、ここでは、29μmである。
以上のような条件を満たす光スイッチによれば、第1の実施例の場合と同様、電極部13a、13bからの通過光および一次回折光は、電極部14a、14bの線状電極間を必ず通る。したがって、通過光に加えて一次回折光を出力光として利用することができ、その結果、光の利用効率が向上し、消光比が改善される。
図9Aおよび図9Bは、本発明の第6の実施例である光スイッチの構成を示す模式図である。図9Aには、図1Aに示した光スイッチのB−B線における部分断面が模式的に示されている。図9Bには、図1Aに示した光スイッチのA−A線における部分断面が模式的に示されている。
光学結晶板10〜12は、電気光学結晶(リチウムナイオベート)よりなり、その屈折率nは約2.286である。この電気光学結晶の、線状電極間に電圧200Vを印加したとき(電界印加時)の屈折率変化Δnは−0.01である。なお、光学結晶板10、12の厚さは、適宜に設定可能であり、ここでは、ともに100μmである。
入射光の波長λは620nmである。入射光の直径Dbは20μmである。電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の間隔Sxは3μmである。各線状電極の幅Ewは、3μmである。電極部13a、13b、14a、14bの厚さは、いずれも500nmである。
上記の条件において、光利用効率が高く、かつ、一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔Szを最も薄くすることができる条件は、以下のようになる。
電界印加によって屈折率が変化する電気光学結晶の屈折率変化領域の屈折率界面において入射光が全反射するときの臨界角θmは84.7°で、電極部13a、13b、14a、14bの各線状電極の電極長Elは215μmである。なお、電極長Elは215μmよりも長くても良い。
一次回折角θdは5.2°である。一段目の電極部13aと二段目の電極部14aのY軸方向の間隔Syは49μmである。これら電極部13a、14a間における透過光の光路長Llは264μmである。電極部13b、14bも、電極部13a、14aと同様の関係である。
一段目の電極部13a、13bの各線状電極と、二段目の電極部14a、14bの対応する線状電極とのZ軸方向の間隔(中間層である光学結晶板11の厚さ)Szは、上述の式(8)を満たすように設定されており、ここでは、25μmである。
以上のような条件を満たす光スイッチによれば、第1の実施例の場合と同様、電極部13a、13bからの通過光および一次回折光は、電極部14a、14bの線状電極間を必ず通る。したがって、通過光に加えて一次回折光を出力光として利用することができ、その結果、光の利用効率が向上し、消光比が改善される。
以上の説明において、図1Aから図9Bにおいては、便宜上、3つの光学結晶板10〜12からなる積層構造が示されているが、実際の光スイッチは、高温高圧下で各光学結晶板10〜12を貼り合わせることで作製されるので、光学結晶板の境界面は存在しない。すなわち、実際の光スイッチは、電気光学結晶に電界を印加するための複数の電極部が光学結晶板内部に一定方向に配置された構造(電極部13a、13b、14a、14bが光学結晶板内部に配置された構造)を備える。
以下に、光学結晶板内部に複数の電極部が一定方向に配置された構造を提供可能な電極形成方法について説明する。
[電極形成方法]
次に、光スイッチの電極形成方法について具体的に説明する。
図10A〜図10Iは、光スイッチの電極形成方法の一手順を示す断面工程図である。
まず、電気光学結晶90の表面にレジスト91を塗布する(図10Aの工程)。次に、電極パターンが形成されたマスク92を用いて、レジスト91が塗布された面をマスキングし、その塗布面を露光する(図10Bの工程)。次に、レジスト91の露光された部分を除去する(図10Cの工程)。
次に、露光部分が除去されたレジスト91をマスクとして用いて、電気光学結晶90の露出した表面をエッチングする(図10Dの工程)。エッチング材料は、フッ化水素等である。
次に、電気光学結晶90のエッチングされた部分に電極材料(金、白金など)を堆積して電極93を形成し(図10Eの工程)、その後、レジスト91を除去する(図10Fの工程)。次に、電気光学結晶90の表面と電極93の表面とが同じ高さになるように、それらの面を研磨する(図10Gの工程)。
次に、電気光学結晶90の電極93が形成された面と、同様に図10A〜図10Gの工程で電極96が形成された電気光学結晶95の電極96と対向する面とを、移動方向に沿って動かしながら結晶位置を調整した後、高温、高圧の条件下で密着させることで、電気光学結晶90、95を貼り合わせる(図10Hの工程)。この貼り合わせ工程において、電気光学結晶90、95の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。
最後に、電気光学結晶95の電極96が形成された面と電気光学結晶97の一方の面とを、高温、高圧の条件下で密着させることで、電気光学結晶95、97を貼り合わせる(図10Iの工程)。この貼り合わせ工程において、電気光学結晶95、97の貼り合わせる面は、十分な平坦度を有する面に加工してあるものとする。
上述の図10A〜図10Iの工程を適用することで、図1Aに示した光学結晶板11、12への電極部13a、13b、14a、14bの形成、および光学結晶板10〜12の貼り合わせを行うことができる。
本発明の光スイッチは、光通信装置、画像表示装置や画像形成装置等に適用することができる。以下に、光スイッチの適用例として、画像表示装置および画像形成装置を説明する。
[画像表示装置]
本発明の光スイッチを備える画像表示装置の構成について説明する。
図11は、画像表示装置の一例を示す模式図である。この画像表示装置は、レーザ光源102、103、104、コリメータレンズ105、106、107、反射ミラー108、ダイクロイックミラー109、110、水平走査ミラー115、垂直走査ミラー116、および光スイッチ118、119、120を収容した筐体100を有する。光スイッチ118、119、120は、本発明の光スイッチである。
レーザ光源102からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ105、光スイッチ118、および反射ミラー108が順に配置されている。コリメータレンズ105からの平行光束が光スイッチ118に入射する。光スイッチ118は、不図示の制御部から供給される制御信号に応じて動作する。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、光スイッチ118の電極部に電圧が印加され、屈折率変化領域が形成されるため、その屈折率変化領域にて入射光が反射される。この反射光は、反射ミラー108へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ118を透過して反射ミラー108へ向かう。
レーザ光源103からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ106、光スイッチ119、およびダイクロイックミラー109が順に配置されている。コリメータレンズ106からの平行光束が光スイッチ119に入射する。光スイッチ119においても、光スイッチ118と同様な動作が行われる。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、屈折率変化領域にて入射光が反射され、その反射光は、ダイクロイックミラー109へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ119を透過してダイクロイックミラー109へ向かう。
レーザ光源104からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ107、光スイッチ120、およびダイクロイックミラー110が順に配置されている。コリメータレンズ107からの平行光束が光スイッチ120に入射する。光スイッチ120においても、光スイッチ118と同様な動作が行われる。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、屈折率変化領域にて入射光が反射され、その反射光は、ダイクロイックミラー110へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ120を透過してダイクロイックミラー110へ向かう。
ダイクロイックミラー109は、光スイッチ119からの光束と反射ミラー108にて反射された光束とが交差する位置に設けられている。ダイクロイックミラー109は、光スイッチ119からの光を反射し、反射ミラー108からの光を透過するような波長選択特性を有している。
ダイクロイックミラー110は、光スイッチ120からの光束とダイクロイックミラー109からの光束とが交差する位置に設けられている。ダイクロイックミラー109は、光スイッチ120からの光を反射し、ダイクロイックミラー109からの光を透過するような波長選択特性を有している。
水平走査ミラー115は、ダイクロイックミラー110からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの水平走査制御信号によりその動作が制御される。垂直走査ミラー116は、水平走査ミラー115からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの垂直走査制御信号によりその動作が制御される。
レーザ光源102、103、104として、R、G、Bの3原色に対応する色のレーザ光を出射する光源を用いる。光スイッチ118、119、120をオンオフ制御し、かつ、水平走査ミラー115および垂直走査ミラー116を制御することで、スクリーン117上に、カラー画像を表示することができる。
[画像形成装置]
本発明の光スイッチを備える画像形成装置の構成について説明する。
図12は、画像形成装置の一例を示す模式図である。この画像形成装置は、筐体200、fθレンズ223および感光体224を有する。レーザ光源202、コリメータレンズ205、反射ミラー208、走査ミラー222、および光スイッチ218が、筐体200内に収容されている。光スイッチ218は、本発明の光スイッチである。
レーザ光源202からのレーザ光の進行方向に、コリメータレンズ205、光スイッチ218、および反射ミラー208が順に配置されている。コリメータレンズ205からの平行光束が光スイッチ218に入射する。光スイッチ218は、不図示の制御部から供給される制御信号に応じて動作する。制御信号がオンの期間(電圧供給期間)は、光スイッチ218の電極部に電圧が印加され、屈折率変化領域が形成されるため、その屈折率変化領域にて入射光が反射される。この反射光は、反射ミラー208へ向かう光路から外れる。制御信号がオフの期間(電圧供給停止期間)は、入射光は光スイッチ218を透過して反射ミラー208へ向かう。
走査ミラー222は、反射ミラー208からの光束の進行方向に配置されており、不図示の制御部からの走査制御信号によりその動作が制御される。走査ミラー222からの光は、fθレンズ223を介して感光体224に照射される。
光スイッチ218をオンオフ制御し、かつ、走査ミラー222を制御することで、感光体224上に画像を形成するができる。
以上説明した実施形態は、本発明の一例であり、その構成は、発明の趣旨を逸脱しない範囲で適宜に変更することができる。
以上、実施形態を参照して本発明を説明したが、本発明は上述した実施形態に限定されるものではない。本発明の構成および動作については、本発明の趣旨を逸脱しない範囲において、当業者が理解し得る様々な変更を行うことができる。
この出願は、2008年4月4日に出願された日本出願特願2008−098201を基礎とする優先権を主張し、その開示の全てをここに取り込む。

Claims (6)

  1. 電気光学結晶内部に、前記電気光学結晶に電界を印加するための複数の電極部を備え、
    前記複数の電極部のそれぞれは、平行に配置された複数の線状電極を備えており、互いの前記複数の線状電極の長手方向が一致するように配設され、且つ、前記複数の線状電極により構成される電極面が互いに平行となるように配設され、
    前記複数の電極部のうちの隣接する電極部間において、入射光が一方の電極部の線状電極の間を通過する際に生じる一次回折光が、他方の電極部の線状電極の間を通過するように、隣接する前記電極部間の間隔が設定されている、光スイッチ。
  2. 前記電気光学結晶の屈折率をnとし、前記電界が印加された場合の前記電気光学結晶の屈折率変化をΔnとし、前記複数の電極部を構成する線状電極の幅および間隔をそれぞれEw、Sxとし、前記入射光の波長をλとするとき、隣接する前記電極部間の、互いの前記電極面の面内方向に垂直な方向における間隔Szが、
    Figure 0005187391
    で与えられる、請求の範囲第1項に記載の光スイッチ。
  3. 前記電気光学結晶の屈折率をnとし、前記電界が印加された場合の前記電気光学結晶の屈折率変化をΔnとし、前記複数の電極部を構成する線状電極の幅および間隔をそれぞれEw、Sxとし、前記入射光の波長をλとするとき、隣接する前記電極部間の、前記線状電極の長手方向における間隔Syが、
    Figure 0005187391
    で与えられる、請求の範囲第1項に記載の光スイッチ。
  4. 前記複数の線状電極を含む領域に対する前記入射光の入射角が、前記電界によって前記電気光学結晶中に形成される屈折率変化領域の屈折率界面によって入射光が全反射する条件を満たすように設定されている、請求の範囲第1項から第3項のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  5. 前記複数の線状電極のそれぞれの面積最大となる主断面が同一平面内に配置されている、請求の範囲第1項から第4項のいずれか1項に記載の光スイッチ。
  6. 前記電気光学結晶は、結晶の構造が変化する相転移温度を有する、請求の範囲第1項から第5項のいずれか1項に記載の光スイッチ。
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