JP5238134B2 - 電池セル筐体およびその製造方法 - Google Patents
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Description
したがって、従来、かかる電池セル筐体としては、薄肉のアルミ板や鉄鋼板からなる筐体が使用されてきた。しかし、金属製筐体はコストが高く、加工法も複雑であり、製品重量も重くなるという欠点があった。
また、ポリプロピレン系樹脂の成形体の場合、その表面のメッキ性が悪いため、その表面に直接金属層をメッキによって形成することは困難であった。
好ましい実施形態によれば、この樹脂成形体は、ポリプロピレン系樹脂(A)50〜90質量%と、ゴム強化スチレン系樹脂(B)50〜10質量%とを含有し、更に、ポリプロピレン系樹脂(A)とゴム強化スチレン系樹脂(B)との合計量100質量部あたり、相溶化剤(C)5〜40質量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物からなる。
他の好ましい実施形態によれば、上記金属層はメッキにより樹脂成形体表面に積層され、金属層はアルミニウムからなることがより好ましい。
本発明に用いられるポリプロピレン系樹脂(A)としては、プロピレン単独重合体、プロピレンを主成分とし、更にエチレンまたは炭素数4以上のα―オレフィンをコモノマーとして含有するランダムまたはブロック共重合体、並びにこれらの混合物等が挙げられる。
チーグラー(ZN)触媒としては、高活性触媒が好ましく、特に、マグネシウム、チタン、ハロゲン、電子供与体を必須成分とする固体触媒成分と有機アルミニウム化合物を組み合わせた高活性触媒が好ましい。
本発明で用いるゴム強化スチレン系樹脂(B)としては、特に制限されるものではないが、 スチレン系樹脂のマトリックス中にゴム成分が分散した島海構造を備えたスチレン系樹脂であって、とりわけ、当該ゴム成分にスチレン系樹脂がグラフト重合したグラフト重合体を含有するものが好ましい。かかる好ましいゴム強化スチレン系樹脂(B)は、通常、ゴム質重合体(a)の存在下に芳香族ビニル化合物、または芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体からなる単量体成分(b)を重合して得られる。
上記(B)成分のゴム質重合体(a)の含有量は、当該(B)成分を100質量%として、好ましくは3〜80質量%、更に好ましくは5〜70質量%、特に好ましくは10〜60質量%である。
また、これらのうちポリブタジエン、ブタジエン・スチレン共重合体、及びこれらの水素添加物、並びに、エチレン・プロピレン共重合体、エチレン・プロピレン・非共役ジエン共重合体、アクリルゴム、シリコーンゴムが好ましい。ここで用いられるブタジエン・スチレン共重合体には、ブロック共重合体及びランダム共重合体が包含される。
尚、上記ゲル含率は、以下に示す方法により求めることができる。すなわち、ゴム質重合体1gをトルエン100mlに投入し、室温で48時間静置したのち、100メッシュの金網(質量をW1グラムとする)で濾過したトルエン不溶分と金網を80℃で6時間真空乾燥して秤量(質量W2グラムとする)し、下記式(1)により算出する。
ゲル含率は、ゴム質重合体の製造時に、分子量調節剤の種類および量、重合時間、重合温度、重合転化率等を適宜設定することにより調整される。
(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用すると、表面硬度が向上するので好ましい。(メタ)アクリル酸エステル化合物を使用する場合、その使用量は、(b)成分中、好ましくは1〜80質量%、さらに好ましくは5〜80質量%である。
エポキシ基含有不飽和化合物としては、グリシジルアクリレート、グリシジルメタクリレート、アリルグリシジルエーテル等が挙げられ、これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
オキサゾリン基含有不飽和化合物としては、ビニルオキサゾリン等が挙げられ、これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
酸無水物基含有不飽和化合物としては、無水マレイン酸、無水イタコン酸、無水シトラコン酸等が挙げられ、これらは、1種単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
上記その他の各種官能基含有不飽和化合物の使用量は、スチレン系樹脂中に使用される該官能基含有不飽和化合物の合計量で、スチレン系樹脂全体に対して0.1〜20質量%が好ましく、0.1〜10質量%がさらに好ましい。
重合開始剤としては、クメンハイドロパーオキサイド、p―メンタンハイドロパーオキサイド、ジイソプロピルベンゼンハイドロパーオキサイド、テトラメチルブチルハイドロパーオキサイド、tert―ブチルハイドロパーオキサイド、過硫酸カリウム、アゾビスイソブチロニトリル等が挙げられる。
また、重合開始助剤として、各種還元剤、含糖ピロリン酸鉄処方、スルホキシレート処方等のレドックス系を用いることが好ましい。
連鎖移動剤としては、オクチルメルカプタン、n―ドデシルメルカプタン、t―ドデシルメルカプタン、n―ヘキシルメルカプタン、ターピノーレン類等が挙げられる。
乳化剤としては、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム等のアルキルベンゼンスルホン酸塩、ラウリル硫酸ナトリウム等の脂肪族スルホン酸塩、ラウリル酸カリウム、ステアリン酸カリウム、オレイン酸カリウム、パルミチン酸カリウム等の高級脂肪酸塩、ロジン酸カリウム等のロジン酸塩等を用いることができる。
重合温度は、好ましくは80〜140℃、更に好ましくは85〜120℃の範囲である。
重合に際し、重合開始剤を用いてもよいし、重合開始剤を使用せずに、熱重合で重合してもよい。重合開始剤としては、ケトンパーオキサイド、ジアルキルパーオキサイド、ジアシルパーオキサイド、パーオキシエステル、ハイドロパーオキサイド、アゾビスイソブチロニトリル、ベンゾイルパーオキサイド等の有機過酸化物、1,1′―アゾビス(シクロヘキサン−1−カーボニトリル)等が好ましく用いられる。
また、連鎖移動剤を用いる場合、例えば、メルカプタン類、ターピノレン類、α―メチルスチレンダイマー等を用いることができる。
また、塊状重合、懸濁重合で製造する場合、溶液重合において説明した重合開始剤、連鎖移動剤等を用いることができる。
上記各重合法によって得た(B)成分中に残存する単量体量は、好ましくは10,000ppm以下、更に好ましくは5,000ppm以下である。
上記(B)成分のグラフト率は、好ましくは20〜200質量%、更に好ましくは30〜150質量%、特に好ましくは40〜120質量%であり、グラフト率は、下記式(2)により求めることができる。
上記式(2)中、Tは(B)成分1gをアセトン(ただし、ゴム質重合体(a)がアクリル系ゴムを使用したものである場合、アセトニトリル)20mlに投入し、振とう機により2時間振とうした後、遠心分離機(回転数;23,000rpm)で60分間遠心分離し、不溶分と可溶分とを分離して得られる不溶分の質量(g)であり、Sは(E)成分1gに含まれるゴム質重合体の質量(g)である。
本発明に関わる(B)成分中に分散するグラフト化ゴム質重合体粒子の平均粒径は、好ましくは500〜30,000Å、更に好ましくは1,000〜20,000Å、特に好ましくは、1,500〜8,000Åの範囲である。平均粒径は、電子顕微鏡を用いる公知の方法で測定できる。
本発明のポリプロピレン系樹脂組成物で用いられる相溶化剤(C)としては、上記所定量のポリプロピレン系樹脂(A)とゴム強化スチレン系樹脂(B)とを相溶化させる性質を有するものであればよく、特に制限はない。該相溶化剤としては、例えばスチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−イソプレン共重合体及びこれらの水素添加物などのスチレン系熱可塑性エラストマーに代表される共役ジエン系重合体の他、アクリル系熱可塑性エラストマー、エチレン−エチルアクリレート−無水マレイン酸共重合体などが挙げられる。このような相溶化剤を用いることにより、ポリプロピレン系樹脂(A)中にゴム強化スチレン系樹脂(B)が目的とする平均粒子径にて分散し、優れた物性、メッキ性、耐薬品性を有する組成物が得られる。これらの相溶化剤は1種単独で、又は2種以上を組み合わせて用いてもよい。
これらの相溶化剤のうち、共役ジエン系重合体及びその水素添加物が好ましく、水素添加共役ジエン系重合体がより好ましい。該共役ジエン系重合体を構成する共役ジエン系ゴム質重合体としては、共役ジエン化合物の重合体の他、共役ジエン化合物と、共役ジエン化合物と共重合可能な他のビニル単量体との共重合体が挙げられる。
また、共役ジエン化合物と共重合可能な他のビニル単量体としては、芳香族ビニル化合物、ビニルシアン化合物、(メタ)アクリル酸アルキルエステル、マレイミド化合物、不飽和酸化合物、エポキシ基含有不飽和化合物、水酸基含有不飽和化合物、オキサゾリン基含有不飽和化合物、酸無水物基含有不飽和化合物、及び置換又は非置換のアミノ基含有不飽和化合物等が挙げられる。これらは、1種単独で、又は2種以上組み合わせて使用することができる。これらのうち、芳香族ビニル化合物が好ましく用いられる。
以下で、A〜Cは、下記の通りである。
A:芳香族ビニル化合物重合体,
B:ジエン重合体,
A/B:芳香族ビニル化合物/ジエン化合物のランダム共重合体,
C:ジエン化合物と芳香族ビニル化合物との共重合体であり、かつ芳香族ビニル化合物が漸増するテーパーブロック.
(1)A−B
(2)A−B−A
(3)A−B−C
(4)A−B1−B2(B1のビニル結合は好ましくは20%以上、B2のビニル結合は好ましくは20%未満)
(5)B
(6)A/B
(7)A−A/B
(8)A−A/B−C
(9)A−A/B−A
(10)B2−B1−B2(B1のビニル結合は好ましくは20%以上、B2のビニル結合は好ましくは20%未満)
(11)C−B
(12)C−B−C
(13)C−A/B−C
(14)C−A−B
上記芳香族ビニル化合物重合体Aとジエン重合体Bとを備え、ジエン重合体Bが1,3−ブタジエンの重合体ブロックである共役ジエン系重合体の場合、非選択的に水素添加すると、1,4−ビニル結合で重合した部分からはエチレンが、1,2−ビニル結合で重合した部分からはブチレンが生成し、スチレン―エチレン―ブチレン―スチレン共重合体(SEBS)などが水素添加物として生成し、1,2−ビニル結合を選択的に水素添加すると、スチレン―ブタジエン―ブチレン―スチレン共重合体(SBBS)などが水素添加物として生成する。これらのうち、本発明では、SBBSなどの1,2−ビニル結合を選択的に水素添加した共役ジエン系重合体(以下、選択部分水添共役ジエン系重合体)が好ましい。
また、本発明に係るポリプロピレン系樹脂組成物には、上記の成分(A)から成分(C)の他に、必要に応じて、酸化防止剤、加工安定剤、紫外吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、結晶化核剤、滑剤、可塑剤、金属不活性剤、着色顔料、各種無機充填剤、ガラス繊維、強化剤、難燃剤、離型剤、発泡剤などの各種添加剤を、本発明の目的を損なわない範囲で配合することができる。また、必要に応じ他の樹脂、例えば、ポリエチレン、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンテレフタレート、ポリカーボネート、ポリアミドなどを本発明の目的を損なわない範囲で配合することもできる。
本発明においては、耐透水性の観点から湿式メッキ法が好ましい。高い耐透水性を得るためには、無電解メッキを行った後、電気メッキを行うことが好ましいが、求める性能及びポリプロピレン系樹脂組成物の組成によっては、無電解メッキのみでよい場合がある。
本実施例において用いられる各種評価方法は、以下の通りである。
耐衝撃性は、シャルピー衝撃強さをISO179に準拠し測定した。なお、試験片は日本製鋼所社製射出成形機J100で成形した。
剛性は、曲げモデュラスをISO178に準拠して測定した。なお、試験片は日本製鋼所社製射出成形機J100で成形した。
(1−3)メルトフローレート(MFR)
MFRは、220℃,10kg荷重の条件でISO1133に準拠して測定した。
熱可塑性樹脂を成形して縦150mm、横90mm、厚さ3mmの試験片を作製した。成形は東芝機械社製射出成形機IS170を用いて行った。
この試験片を50℃の脱脂液に4〜5分間浸漬した後、純水で洗浄した。そして、〔98%硫酸/無水クロム酸=400g/L/400g/L〕の混合液を68℃とし、試験片を10〜20分間浸した後、純水で洗浄した。次に、10%塩酸水溶液を23℃とし、試験片を2分間浸漬した後、純水で洗浄した。そして、塩化パラジウム、塩化第一スズ及び塩酸からなる水溶液を20℃とし、試験片を2分間浸漬した後、純水で洗浄した。次に、10%硫酸水溶液を35℃とし、試験片を3分間浸漬した後、純水で洗浄した。そして、硫酸ニッケル、クエン酸ナトリウム、次亜リン酸ナトリウム、塩化アンモニウム及びアンモニア水からなる水溶液を35〜40℃とし、試験片を5分間浸漬した後、純水にて洗浄し、水分をふき取り、無電解メッキ品とした。その後、この無電解メッキされた試験片を80℃で約2時間乾燥した後、硫酸銅、硫酸及び光沢剤からなる水溶液を20℃とし、電流密度3A/dm2にて120分間浸漬して試験片に電気メッキを施し、純水で洗浄し、80℃で2時間乾燥した後、常温で十分乾燥させた。メッキ被膜の厚みは約80μmであった。この試験片に形成されたメッキ被膜を一定の幅(10mm)に切削した後、試験片から90度の角度で剥離するときの強度を測定した。なお、無電解メッキ品の被覆状態を観察し、メッキされていない場合はそれ以降の評価を実施せず、結果を×で表示した。
肉厚2.4mm×幅55mm×長さ80mmの試験片を、23℃の電解液(エチレンカーボネート/ジメチルカーボネート/エチルメチルカーボネート/ビニレンカーボネート=30/30/40/1中、LiPF6 1mole%)中に、7日間浸漬した後取り出し、表面の溶媒をふき取った後、重量を測定し、浸漬前後の重量変化を測定した。なお、試験片は新潟鐵工所社製射出成形機NN30Bで成形した。
(1−6)耐透水性
上記(1−4)と同様にメッキされた試験片を用い、JIS Z0208に準拠し40℃にて測定した。メッキ性評価を無電解メッキで中断した場合は、無電解メッキ品を用いて評価した。
成分(A−1):プロックタイプポリプロピレン「ノバテックBC6C」(商品名:日本ポリプロ社製)を用いた。
[製造例B−1]
撹拌機を備えた内容積7Lのガラス製フラスコに窒素気流中で、イオン交換水75部、ロジン酸カリウム0.5部、t―ドデシルメルカプタン0.1部、ポリブタジエンラテックス(平均粒子径;3500Å、ゲル含率;85%)40部(固形分)、スチレン15部、アクリロニトリル5部を加え、撹拌しながら昇温した。内温が45℃に達して時点で、ピロリン酸ナトリウム0.2部、硫酸第一鉄7水和物0.01部およびブドウ糖0.2部をイオン交換水20部に溶解した溶液を加えた。その後、クメンハイドロパーオキサイド0.07部を加えて重合を開始した。1時間重合させた後、更にイオン交換水50部、ロジン酸カリウム0.7部、スチレン30部、アクリロニトリル10部、t―ドデシルメルカプタン0.05部およびクメンハイドロパーオキサイド0.01部を3時間かけて連続的に添加し、更に、1時間重合を継続させた後、2,2′―メチレン−ビス(4−エチル−6−t―ブチルフェノール)0.2部を添加し重合を完結させた。反応生成物のラテックスを硫酸水溶液で凝固、水洗した後、乾燥してゴム含有グラフト共重合体を得た。このグラフト共重合体のグラフト率は80%、アセトン可溶分の極限粘度〔η〕は、0.45dl/gであった。
なお、上記製造例B−1で得られた共重合体を成分(B−1)という。
成分(C−1):スチレン−ブタジエン−ブチレン−スチレンブロックコポリマー「タフテックP−2000」(商品名:旭化成社製)を用いた。
表1に記載の配合割合で上記成分(A)〜(C)をヘンシェルミキサーにより混合した後、二軸押出機(日本製鋼所製TEX44、バレル設定温度220℃)で混練し、ペレット化した。得られたペレットを射出成形機で評価用の各種試験片を成形した。そして、得られた試験片を用いて、前記の方法で評価した。以上の評価結果を表1に示した。
Claims (4)
- 樹脂成形体とその表面にメッキにより積層された金属層とを少なくとも備えてなる電池セル筐体であって、
上記樹脂成形体が、ポリプロピレン系樹脂(A)50〜90質量%と、ゴム強化スチレン系樹脂(B)(但し、ゴム成分が下記水素添加共役ジエン系重合体からなるものを除く)50〜10質量%とを含有し、更に、ポリプロピレン系樹脂(A)とゴム強化スチレン系樹脂(B)との合計量100質量部あたり、相溶化剤(C)として水素添加共役ジエン系重合体を5〜40質量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物からなり、
前記水素添加共役ジエン系重合体は、少なくとも1つの芳香族ビニル化合物重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン化合物重合体ブロックとを有するブロック共重合体であり、該共役ジエン化合物重合体ブロックの二重結合部分の10〜95%が水素添加されているものである、電池セル筐体。 - 前記ゴム強化スチレン系樹脂(B)が、ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体からなる単量体成分(b)を重合して得られたものであり、前記芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体は、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物及びマレイミド化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項1に記載の電池セル筐体。
- ポリプロピレン系樹脂(A)50〜90質量%と、ゴム強化スチレン系樹脂(B)(但し、ゴム成分が下記水素添加共役ジエン系重合体からなるものを除く)50〜10質量%とを含有し、更に、ポリプロピレン系樹脂(A)とゴム強化スチレン系樹脂(B)との合計量100質量部あたり、相溶化剤(C)として水素添加共役ジエン系重合体を5〜40質量部を含有するポリプロピレン系樹脂組成物を成形して樹脂成形体を得た後、該樹脂成形体に金属をメッキして金属層を積層させる電池セル筐体の製造方法であって、
前記水素添加共役ジエン系重合体は、少なくとも1つの芳香族ビニル化合物重合体ブロックと、少なくとも1つの共役ジエン化合物重合体ブロックとを有するブロック共重合体であり、該共役ジエン化合物重合体ブロックの二重結合部分の10〜95%が水素添加されているものである、電池セル筐体の製造方法。 - 前記ゴム強化スチレン系樹脂(B)が、ゴム質重合体(a)の存在下に、芳香族ビニル化合物及び芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体からなる単量体成分(b)を重合して得られたものであり、前記芳香族ビニル化合物と共重合可能な他のビニル単量体は、シアン化ビニル化合物、(メタ)アクリル酸エステル化合物及びマレイミド化合物からなる群より選ばれる1種又は2種以上である、請求項3に記載の電池セル筐体の製造方法。
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