JP5234826B2 - 導電性インクおよびこれを用いてなる導電性被膜、導電性インクおよび導電性被膜の製造方法 - Google Patents

導電性インクおよびこれを用いてなる導電性被膜、導電性インクおよび導電性被膜の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、糖類化合物を所定量含有することによって、高い導電性および優れた密着性を有する導電性被膜を形成可能な導電性インク、当該導電性インクを用いてなる導電性被膜、およびこれらの製造方法に関するものである。
導電性被膜の製造方法としては従来から、例えば、(1)金属の真空蒸着、化学蒸着、イオンスパッタリング等の方法、(2)メッキによって導電性被膜を形成する方法、(3)フォトリソグラフィー法、等の方法が用いられている。
上記(1)の方法は、真空系または密閉系での作業を必要とするため、操作が煩雑であり、装置が大掛かりであるため大きなスペースを必要とし、費用がかさむ上、量産性に乏しい等の問題がある。また、上記(2)の方法は、多量の廃液を処理する必要があり、材料ロスが大きく余分な費用がかかる上、環境に対する負荷が大きいという問題がある。さらに、上記(3)の方法は、基材上に形成された導電性被膜の必要部分をマスクする工程が余分に必要である。また、用いられる感光性樹脂や除去された金属被膜、およびそれらを溶解させた廃液が多量に排出されるため、処理費用がかさみ、環境に対する負荷が大きいという問題がある。
一方、導電性被膜を形成する材料をコーティング剤として用い、基材上に描画する方法は、特別な装置を設ける必要もなく、簡単な設備で生産できるため、広いスペースを必要とせず、費用も少なくてすむ。また、材料ロスや廃液の発生も殆どないことから、コスト面でも有利であり、環境負荷も小さくすることができる。そのため、導電性被膜の製造方法として、当該方法が広く用いられるようになってきている。
上記コーティング剤としては、従来、銀や他の金属粒子を樹脂成分や有機溶媒を用いて練りこんだ金属ペーストや、導電性インクと称されるものが用いられ、これらをディスペンサーやスクリーン印刷を用いて塗布し、導電性被膜を形成することが多い。また、最近では、粘度の低いコロイド状の金属分散液を導電性インクとして用い、インクジェット方式で描画し、配線パターンを形成する方法も試みられている。
導電性インクとしては、例えば、有機溶剤を含む樹脂組成物中に、微細な平均粒子径の金属超微粒子を均一に分散してなる導電性インク(特許文献1)、有機溶剤中に所定の平均粒子径の金属超微粒子が分散されており、金属超微粒子表面は当該金属と配位結合可能な官能基を有する化合物によって被覆されており、加熱処理時に当該化合物が解離可能となっている導電性インク(特許文献2)、銀粉末と所定のエポキシ樹脂成分からなる導電性インク(特許文献3)などが知られている。
なお、導電性インクの溶媒としては、有機溶剤、非有機溶剤のいずれを用いることもできるが、非有機溶剤、特に水を用いることで、人体に対する影響や環境に対する負荷を低減することができる。
日本国公開特許公報「特開2002―324966号公報(公開日:平成14(2002)年11月8日)」 日本国公開特許公報「特開2002―334618号公報(公開日:平成14(2002)年11月22日)」 日本国公開特許公報「特開2001―261778号公報(公開日:平成13(2001)年9月26日)」
しかしながら、特許文献1に開示された導電性インクは、各種基材に対する密着強度が有機樹脂類(樹脂組成物)との相性に依存しているため、一般的に、低抵抗な配線や電極を形成する際に用いられる、水素や窒素を用いた還元焼成の工程において、有機樹脂分の分解により発生するガスによって微小なクラックが発生しやすいという問題点がある。したがって、当該導電性インクを用いて形成された導電性被膜は、高い導電性と基材への高い密着性とを両立することはできない。
また、特許文献2に開示された導電性インクは、基材との密着強度を付与するバインダーが含有されていないため、基材との密着強度が乏しく、高温焼成によって金属粉を焼結させるような用途以外では使用が困難であるという問題点がある。
さらに、特許文献3に開示された導電性インクは、密着性に優れるが、密着性を付与するためには有機樹脂を添加することが不可欠である。しかし、有機樹脂は絶縁物として機能するため、被膜の抵抗値は必然的に高くなってしまう。よって、特許文献3に開示された導電性インクも、高い導電性と基材への高い密着性とを両立することはできず、用途が限定されるという問題点がある。
このように、高い導電性と基材への高い密着性とを両立した導電性インクはこれまでに見出されておらず、当該導電性インクの開発が望まれていた。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであり、その目的は、高い導電性と基材への高い密着性とを示す導電性被膜を形成可能な導電性インクおよびこれを用いてなる導電性被膜、並びにこれらの製造方法を提供することにある。
本発明者は上記課題を解決するために鋭意検討を行った。その結果、糖類化合物を導電性インクに所定量含有させ、当該導電性インクを用いて導電性被膜を形成することによって、高い導電性および高い密着性を示す導電性被膜が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。さらに、当該導電性インクは低い加熱温度によっても焼成可能であることも見出した。
すなわち、本発明にかかる導電性インクは、金属コロイド液および糖類化合物を含む導電性インクであって、上記糖類化合物が、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含まれることを特徴としている。
糖類化合物は1分子内に多数の水酸基を有し、水素結合能に優れている。本発明にかかる導電性インクは糖類化合物を所定量含有しているため、水溶性に優れ、水素結合能に優れるものとなる。したがって、ガラス、PET(ポリエチレンテレフタレート)、PEN(ポリエチレンナフタレート),PI(ポリイミド)などの基材に対して良好な密着性を示すことができる。
それゆえ、金属コロイドに起因する高い導電性を保持しつつ、基材に対する高い密着性を示すことができ、高い導電性と基材への高い密着性とを両立することができる。
また、糖類化合物は比較的剛直な構造をしているが、本発明にかかる導電性インクは糖類化合物を所定量含有しているため、導電性被膜に比較的剛直な構造を与えることができる。したがって、比較的融点が高く、強靭な導電性被膜を形成することもできる。さらに、本発明にかかる導電性インクは糖類化合物を所定量含有しているため、糖類化合物と同様に水酸基を有する化合物であるヒドロキシ酸との相性が良い。したがって、ヒドロキシ酸を分散剤とした導電性インクの分散安定性を損なわないという効果を奏することもできる。
本発明にかかる導電性インクにおいては、上記糖類化合物は六員環構造および/または五員環構造を有することが好ましい。
六員環構造および/または五員環構造を有する糖類化合物は、三員環構造や四員環構造を有するが六員環構造および/または五員環構造を有しない糖類化合物よりも剛直な構造となり、1分子内の水酸基数も多い。したがって、上記構成によれば、導電性インクはより良好な密着性を有し、かつ、より強靭な被膜を形成することができる。
本発明にかかる導電性インクにおいては、上記糖類化合物はグルコース、トレハロース、マルトシルトレハロース、イソマルトオリゴ糖、還元麦芽糖、還元澱粉糖化物、糖アルコールおよびヒアルロン酸からなる群より選ばれる1以上の糖類化合物であることが好ましい。
上記糖類化合物は、いずれも水溶性に優れる糖類化合物であるため、これらの糖類化合物を所定量含有する導電性インクを用いて形成された導電性被膜の密着性をより高めることができる。
本発明にかかる導電性インクにおいては、上記金属のイオン化列が水素より貴であることが好ましい。
上記金属を用いた金属コロイド液からなる被膜は導電性が良好であることが知られている(例えば、特開2002−245854号公報を参照)。したがって、上記構成によれば、糖類化合物に起因する良好な密着性とともに、高い導電性をも備える導電性被膜を形成可能な導電性インクを、より確実に提供することができる。
上記金属コロイド液は、金属成分と有機成分とからなる粒子を主成分とする固形分と、溶媒とを含むことが好ましい。
上記構成によれば、金属コロイド液が有機成分を含んでいるので、溶液中での金属コロイド粒子の分散安定性を向上させることができる。したがって、金属コロイド中の金属含量を増やしても金属コロイド粒子が凝集しにくく、良好な分散性を保つことができる。
本発明にかかる導電性インクを製造する方法は、金属コロイド液と糖類化合物とを混合する工程を含み、上記糖類化合物を、上記金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下となるように混合することを特徴としている。
上記構成によれば、導電性インクに糖類化合物が所定量含有されるので、金属コロイドに起因する高い導電性と、糖類化合物の水溶性に起因する基材への高い密着性とを両立した導電性インクを製造することができる。
本発明にかかる導電性被膜は、本発明にかかる導電性インクを用いてなる導電性被膜であって、上記糖類化合物が1重量%以上15重量%以下含まれることを特徴としている。
上記構成によれば、被膜中に糖類化合物が上記の量含まれているので、高い導電性と高い密着性とを両立することができる。したがって、基材の種類の制約や用途の制約を受けることなく、導電性に優れた導電パターンを形成することができる。
本発明にかかる導電性被膜の製造方法は、本発明にかかる導電性インクを基材に塗布後、または、本発明にかかる導電性インクを用いて基材に描画後、当該導電性インクを300℃以下の温度で焼成させて被膜を形成することを特徴としている。
上記構成によれば、焼成が比較的低温で行われるので、糖類化合物の分解を防ぎつつ、導電性インクの焼成を行うことができる。したがって、高い導電性と高い密着性とを両立した導電性被膜を製造することができる。
本発明の他の目的、特徴、および優れた点は、以下に示す記載によって十分分かるであろう。また、本発明の利点は、添付図面を参照した次の説明によって明白になるであろう。
以下、本発明について詳しく説明する。尚、本明細書では、「重量」は「質量」と同義語として扱い、「重量%」は「質量%」と同義語として扱う。また、範囲を示す「A〜B」は、A以上B以下であることを示し、主成分とは、組成物中で最も多く含まれている成分を意味し、好ましくは50重量%以上含有しているという意味である。
本実施の形態に係る導電性インクは、金属コロイド液および糖類化合物を含む導電性インクであって、上記糖類化合物が、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含まれるものである。
(1)金属コロイド液
本発明に用いられる金属コロイド液およびその成分を、以下に説明する。
(1−1)金属コロイド粒子および固形分
本明細書において、金属コロイド液は、金属成分を含み、本発明に係る導電性インクに導電性を付与することができるコロイド液であれば特に限定されるものではない。ただし、金属成分の分散性を向上させることができるため、金属成分と有機成分とからなる粒子を主成分とする固形分(以下「金属コロイド粒子」という)と、溶媒とを含むことが好ましい。
本明細書中で使用される場合、金属コロイド液の「固形分」は、金属コロイド液から大部分の溶媒をシリカゲルなどにより取り除いた後、30℃以下の温度で乾燥させたときに残存する固形分が意図され、通常、金属コロイド粒子、残留分散剤および残留還元剤などからなる。本発明に用いられる金属コロイド液において、好ましい固形分の濃度は1〜70重量%である。固形分の濃度が1重量%未満であると、製造した導電性インクにおける金属の含有量が少なすぎるので、導電効率が低い。また、固形分の濃度が70重量%を超えると、金属コロイド液の粘性が上昇して取り扱いが困難になるので、工業的に不利である。より好ましくは、固形分の濃度が10〜65重量%である。
本発明に用いられる金属コロイド液は、固形分に対して10℃/分の昇温速度で熱重量分析を行ったときの100〜500℃における重量損失が10重量%以下であることが好ましい。上記固形物を500℃まで加熱すると、有機物などが酸化分解され、大部分のものはガス化されて消失する。このため、500℃までの加熱による減量は、ほぼ固形分中の有機物の量に相当し得る。
上記重量損失が多いほど金属コロイドの分散安定性は優れるが、多すぎると有機物が不純物として導電性インク中に残留して、導電性被膜の導電性を低下させる。特に100℃程度の低温での加熱によって導電性の高い導電性被膜を得るためには、上記重量損失が10重量%以下であることが好ましい。一方、上記重量損失が少なすぎるとコロイド状態での分散安定性が損なわれるため、0.01重量%以上であることが好ましい。より好ましい固形分の濃度は、0.05重量%以上、4.5重量%以下である。
金属コロイドの固形分に含まれるべき金属コロイド粒子の形態としては、例えば、金属成分からなる粒子の表面に有機成分が付着しているもの、上記金属成分からなる粒子をコアとして、その表面が有機成分で被覆されているもの、金属成分と有機成分とが均一に混合されてなる粒子などが挙げられるが、特に限定されない。金属成分からなる粒子をコアとして、その表面が有機成分で被覆されているもの、金属成分と有機成分とが均一に混合されてなる粒子が好ましい。なお、当業者は、上述した形態を有する金属コロイド粒子を、当該分野における周知技術を用いて適宜作製することができる。
上記金属コロイド粒子の平均粒径は、1〜400nmであることが好ましく、70nm以下であることがより好ましい。上記金属コロイド粒子の平均粒径が1nm未満であっても、良好な導電性被膜を形成可能な導電性インクは得られるが、一般的にそのような微金属コロイド粒子の製造はコスト高で実用的ではない。400nmを超えると、金属コロイド粒子の分散安定性が経時的に変化しやすい。
(1−2)金属成分
上記金属成分としては、特に限定されるものではないが、被膜の導電性を良好にすることができるため、上記金属のイオン化列が水素より貴であることが好ましい。上記金属のイオン化列が水素より貴である金属としては、例えば、金、銀、銅、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム等を挙げることができる。中でも、銀、銅、白金、パラジウムがより好ましい。これらの金属は単独で用いてもよく、2種以上を併用して用いてもよい。
例えば、上記金属コロイド液として銀コロイド液を用いる場合、導電性インクを用いて形成した被膜の導電率が良好となるが、マイグレーションの問題を考慮する必要がある。ここで、銀およびその他の金属からなる混合コロイド溶液を用いることによって、マイグレーションを起こりにくくすることができる。当該「その他の金属」としては、上述のイオン化列が水素より貴である金属、すなわち金、銅、白金、パラジウム、ロジウム、イリジウム、オスミウム、ルテニウム、レニウム等が好ましく、銅、白金、パラジウムがより好ましい。
(1−3)有機成分
本明細書中において使用される場合、金属コロイド粒子中の「有機成分」は、金属成分とともに実質的に金属コロイド粒子を構成する有機物のことであり、金属中に最初から不純物として含まれる微量有機物、後述する製造過程で混入した微量の有機物が金属成分に付着したもの、洗浄過程で除去しきれなかった残留還元剤、残留分散剤などのように、金属成分に微量付着した有機物などは含まれない。なお、上記「微量」は、具体的には、金属コロイド粒子中1重量%未満が意図される。
金属コロイド粒子は有機成分を含んでいるので、溶液中での金属コロイド粒子の分散安定性が高い。そのため、金属コロイド中の金属含量を上げても金属コロイド粒子が凝集しにくく、その結果、良好な分散性が保たれる。
金属コロイド粒子中の有機成分の含有量は、0.5〜30重量%が好ましい。有機成分の含有量が0.5重量%未満であると、得られる金属コロイド粒子の貯蔵安定性が悪くなる傾向があり、30重量%を超えると、得られる金属コロイド粒子を用いて製造される導電性インクの導電性が悪くなる傾向がある。有機成分のより好ましい含有量は1重量%以上、20重量%以下であり、さらに好ましい含有量は1重量%以上、10重量%以下である。
上記有機成分としては、例えば、分散剤または還元剤として用いられる有機物が挙げられる。分散剤としては、有機酸(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸など);イオン性化合物(例えば、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三リチウム、クエン酸一カリウム、クエン酸水素二ナトリウム、クエン酸二水素カリウム、リンゴ酸二ナトリウム、酒石酸二ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、酒石酸水素カリウム、酒石酸水素ナトリウム、グリコール酸ナトリウムなど);界面活性剤(例えば、トデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、オレイン酸ナトリウム、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、パーフルオロアルキルエチレンオキシド付加物など);高分子物質(例えば、ゼラチン、アラビアゴム、アルブミン、ポリエチレンイミン、ポリビニルセルロース類、アルカンチオール類など)が挙げられるが、分散媒に溶解し、かつ分散効果を示すものであれば特に限定されず、これらは単独で用いられても2種類以上が併用されてもよい。
また、分散剤は、COOH基とOH基とを有し、かつ、基の数がCOOH≧OHであるヒドロキシ酸またはその塩であることが好ましい。このような分散剤を使用すれば、100℃程度の低温で焼成しても高導電性を示す導電性被膜を形成可能な導電性インクを提供することができる。特に、COOH基とOH基とを合わせて3個以上有し、かつ、COOH基の数がOH基の数以上であるヒドロキシ酸またはその塩を用いると、金属コロイド粒子の分散安定性が向上するので、導電性に優れた導電性被膜を得ることができる。
このような分散剤としては、有機酸(例えば、クエン酸、リンゴ酸、酒石酸、グリコール酸など);イオン性化合物(例えば、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三リチウム、クエン酸一カリウム、クエン酸水素二ナトリウム、クエン酸二水素カリウム、リンゴ酸二ナトリウム、酒石酸二ナトリウム、酒石酸カリウム、酒石酸ナトリウムカリウム、酒石酸水素カリウム、酒石酸水素ナトリウム、グリコール酸ナトリウムなどが挙げられ、クエン酸三ナトリウム、クエン酸三カリウム、クエン酸三リチウム、リンゴ酸二ナトリウム、酒石酸二ナトリウムなどが好ましい。
還元剤としては、適当な溶媒に溶解して還元作用を示すものであれは特に限定されないが、タンニン酸およびヒドロキシ酸が好適に用いられる。タンニン酸およびヒドロキシ酸は、還元剤として機能すると同時に、分散剤としての効果を発揮する。これらの還元剤または分散剤は単独で用いられても、複数組み合わせて用いられてもよい。
タンニン酸としては、一般に「タンニン酸」に分類されるものであれば特に限定されず、ガロタンニン酸、五倍子タンニンなども含まれる。
タンニン酸の含有量は、金属イオン1価/gに対して、0.01〜6gであることが好ましい。例えば1価の銀イオンの場合、銀イオン1g当たりのタンニン酸の含有量は0.01〜6gであり、3価の金イオンの場合は、金イオン1g当たりのタンニン酸の含有量は0.03〜18gである。タンニン酸の含有量が少なすぎると還元反応が不十分であり、多すぎると過剰に吸着して導電性インク中に残存することがある。タンニン酸のより好ましい含有量は、0.02g以上、1.5g以下である。
(1−4)金属コロイド液のその他の構成要素
本発明に用いられる金属コロイド液は界面活性剤を含有していてもよい。多成分溶媒系の導電性インクにおいては、乾燥時の揮発速度の違いによる被膜表面の荒れおよび固形分の偏りが生じやすい。本発明に用いられる金属コロイドは、界面活性剤を含有することによってこれらの不利益を抑制し、均一な被膜を形成することができる導電性インクを提供することができる。
含まれるべき界面活性剤としては特に限定されず、アニオン性界面活性剤、カチオン性界面活性剤、ノニオン性界面活性剤の何れが用いられてもよく、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸塩、4級アンモニウム塩などが挙げられ得るが、少量の添加で効果が得られるので、フッ素系界面活性剤が好ましい。
界面活性剤の含有量は少なすぎると効果が得られず、多すぎると被膜中で残量不純物となるので、導電性が阻害される。好ましい界面活性剤の含有量は、溶媒100重量部に対して0.01〜5重量部である。
また、本発明に用いられる金属コロイドは、溶液の特性を改質するための他の添加剤をさらに含有していてもよい。上記他の添加剤としては、特に限定されず、例えば、水と任意に相溶する多価アルコール(例えば、1,3−プロパンジオール、グリセリン、エチレングリコール等)や、消泡剤、レベリング剤、増粘剤などを挙げることができる。
なお、本発明に用いられる金属コロイド液を構成する溶媒としては、上述した金属コロイド粒子を首尾よく分散し得るものであれば特に限定されないが、水及び/又は水溶性溶剤が挙げられる。溶媒として水及び/又は水溶性溶剤を用いると、本発明に係る導電性インクを製造する際の、環境に対する悪影響が少ないため好ましい。
(2)金属コロイド液の製造
本発明に用いられる金属コロイド液を製造する方法としては、特に限定されないが、例えば、金属コロイド粒子を含む溶液を調製し、次いで、その溶液の洗浄を行う方法などが挙げられる。金属コロイド粒子を含む溶液を調製する工程としては、例えば、分散剤を用いて溶液中に分散させた金属塩または金属イオンを還元させればよく、還元手順としては、化学還元法に基づく手順が採用されていればよい。
金属コロイド液に含有させるための金属成分を得るための出発材料としては、例えば、銀塩(例えば、硝酸銀、硫酸銀、塩化銀、酸化銀、酢酸銀、亜硝酸銀、塩素酸銀、硫化銀など);金塩(例えば、塩化金酸、塩化金カリウム、塩化金ナトリウムなど);白金塩(例えば、塩化白金酸、塩化白金、酸化白金、塩化白金酸カリウムなど);パラジウム塩(例えば、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、酸化パラジウム、硫酸パラジウムなど)等が挙げられるが、適当な分散媒中に溶解し得、かつ還元可能なものであれば特に限定されない。また、これらは単独で用いられても複数併用されてもよい。
金属塩を還元する方法としては、特に限定されず、還元剤を用いて還元しても、光(例えば、紫外線)、電子線、熱エネルギーなどを用いて還元してもよい。
上記還元剤としては、アミン化合物(例えば、ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、フェニドン、ヒドラジンなど);水素化合物(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、ヨウ素化水素、水素ガスなど);酸化物(例えば、一酸化炭素、亜硫酸など);低原子価金属塩(例えば、硫酸第一鉄、酸化鉄、フマル酸鉄、乳酸鉄、シュウ酸鉄、硫化鉄、酢酸スズ、塩化スズ、二リン酸スズ、シュウ酸スズ、酸化スズ、硫酸スズなど);有機化合物(例えば、ホルムアルデヒド、ハイドロキノン、ピロガロール、タンニン、タンニン酸、サリチル酸、D−グルコースなどの糖など)などが挙げられるが、分散媒に溶解し上記金属塩を還元し得るものであれば特に限定されない。上記還元剤を使用する場合は、光及び/又は熱を加えて還元反応を促進させてもよい。
上記金属塩、分散剤および還元剤を用いて金属コロイド液を製造する方法としては、例えば、上記金属塩を純水等に溶かして金属塩溶液を調製し、その金属塩溶液を徐々に分散剤と還元剤とが溶解した水溶液中に滴下する方法等が挙げられる。
上記のようにして得られた金属コロイド液には、金属コロイド粒子の他に、還元剤の残留物や分散剤が存在しており、液全体の電解質濃度が高くなっている。このような状態の液は、電導度が高いので、金属コロイド粒子の凝析が起こり、沈殿しやすい。上記金属コロイド粒子を含む溶液を洗浄して余分な電解質を取り除くことにより、電導度が10mS/cm以下の金属コロイド液を得ることができる。
上記洗浄方法としては、例えば、得られた金属コロイド液を一定時間静置し、生じた上澄み液を取り除いた上で、純水を加えて再度攪拌し、更に一定期間静置して生じた上澄み液を取り除く工程を幾度か繰り返す方法、上記の静置の代わりに遠心分離を行う方法、限外濾過装置やイオン交換装置等により脱塩する方法等が挙げられる。中でも、脱塩する方法が好ましい。また、脱塩等した液は、適宜濃縮してもよい。
(3)糖類化合物
本発明に係る導電性インクは、糖類化合物を含み、上記糖類化合物は、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含まれる。なお、「上記糖類化合物は、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含まれる」とは、糖類化合物の固形分が、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含まれることを意味する。例えば、後述する実施例2では、糖類化合物添加量を、対金属コロイド液の固形分重量部=8としているが、これは、(商品名マビット(固形分75%)の固形分重量/金属コロイド液の固形分重量)×100=8重量部であることを意味している。
上述のように、糖類化合物は1分子内に多数の水酸基を有し、水素結合能に優れているため、本発明に係る導電性インクは、ガラス、PET、PEN,PIなどの基材に対して良好な密着性を備えることになる。それゆえ、本発明に係る導電性インクを用いることにより、高い導電性と基材への高い密着性とを両立した導電性被膜を形成することができる。
本明細書において、「糖類化合物」とは、糖質および/またはその誘導体をいう。糖質またはその誘導体は単独で用いてもよいし、複数種を組み合わせて用いてもよい。なお、糖質とは、アルデヒド基またはケトン基と2個以上のアルコール性水酸基を持ち、3個以上の炭素からなる化合物とその誘導体およびそれらの脱水縮合したものをいう。
上記糖質としては、特に限定されるものではないが、単糖類、二糖類およびオリゴ糖類からなる群より選ばれる1以上の糖質であることが好ましい。また、糖質はアルドースであってもケトースであってもよい。糖質を構成する単糖類は三単糖以上であれば特に限定されるものではないが、六単糖(六員環構造)および/または五単糖(五員環構造)を有することが好ましい。
単糖類としては、特に限定されるものではないが、例えば、セドヘプツロース、グルコース、フルクトース、リブロース、ガラクトース、タロース、マンノース、アピオース、リボース、キシロース、エリトロース、トレオース、グリセルアルデヒド、ジヒドロキシアセトン等を用いることができる。
二糖類としては還元性二糖類であっても非還元性二糖類であってもよく、マルトース、ラクトース、スクロース、セロビオース、ニゲロース、ソホロース、メリビオース、ラミナリビオース、タガトース、トレハロース等を用いることができる。
オリゴ糖類としては、マルトシルトレハロース、イソマルトオリゴ糖、フルクトオリゴ糖、ガラクトオリゴ糖、乳果オリゴ糖等を用いることができる。
上記誘導体としては、例えばアミノ糖、糖アルコール、ウロン酸、アルドン酸等が挙げられる。
アミノ糖としては、特に限定されるものではないが、例えば、グルコースの水酸基の一部がアミノ基に置換されたグルコサミンの他、ガラクトサミン、マンノサミン、ノイラミン酸、ムラミン酸等を挙げることができる。なお、アミノ糖はN−アセチル化されていてもよい。例えば、N−アセチルグルコサミンやN−アセチルガラクトサミン等であってもよい。
また、ウロン酸としては、特に限定されるものではないが、グルクロン酸、イズロン酸、ガラクツロン酸、グルロン酸、マンヌロン酸等を用いることができ、グルコサミンとグルクロン酸とが結合したヒアルロン酸を用いることもできる。糖アルコールとしては、特に限定されるものではないが、グリセリン、エリトリトール、アラビトール、キシリトール、リビトール、ソルビトール、マンニトール、ガラクチトール、マルチトール、ラクチトール、イノシトール、クエルシトール、還元麦芽糖、還元澱粉糖化物(還元水飴)、還元デキストリン等を用いることができる。
中でも、糖類化合物としては、グルコース、トレハロース、マルトシルトレハロース、イソマルトオリゴ糖、還元麦芽糖、還元澱粉糖化物、糖アルコールおよびヒアルロン酸からなる群より選ばれる1以上の糖類化合物であることが好ましい。
なお、上記「還元麦芽糖」とはマルトース(麦芽糖)を還元して得られる糖アルコールであり、主成分はマルチトールである。後述する実施例では、商品名;「マビット」(林原商事(株)製)を用いているが、これに限定されるものではない。また、上記「還元澱粉糖化物」とは、澱粉のカルボニル基を還元して得られる鎖状多価アルコールである。後述する実施例では、商品名;「HS500」(林原商事(株)製)を用いているが、これに限定されるものではない。
上記糖類化合物の含有量は、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下である。上記含有量が3重量%未満であると、糖類化合物による導電性被膜の密着性向上効果を十分に得ることができず、導電性被膜と基材との密着性が不足してしまう場合があるため好ましくない。一方、上記含有量が15重量%を超えると、導電性被膜と基材との密着性は良好であるが、200℃以下の低温で導電性インクを焼成することによって形成した導電性被膜の導電性が悪化する場合があるため好ましくない。
上記糖類化合物のより好ましい含有量は、金属コロイド液の固形分に対して5重量%以上10重量%以下であり、さらに好ましくは6重量%以上9重量%以下である。
本発明に係る導電性インクの粘度は、1〜1000cpsの粘度範囲であることが望ましく、5〜900cpsの粘度範囲がより好ましく、30〜800cpsの粘度範囲であることが特に好ましい。当該粘度範囲とすることにより、基材上に導電性インクを塗布する方法、または、導電性インクを用いて基材上に描画する方法として幅広い方法を適用することができるようになる。例えば、ディッピング、スクリーン印刷、スプレー方式、バーコート法、スピンコート法、インクジェット法、ディスペンサー法、刷毛による塗布方法等を適用することができるようになる。本発明に係る導電性インクは、このように比較的高い粘度であっても、高い導電性と高い密着性とを兼ね備えることができる。
(4)導電性インクの製造
本発明に係る導電性インクは、上記金属コロイド液を含むので、電導度を10mS/cm以下とすることができる。従来の導電性インクは、存在する電解質成分の濃度に敏感に反応して凝集沈降するので、貯蔵安定性が損なわれることがあった。しかし、10mS/cm以下の電導度を有していることによって、本発明に係る導電性インクは、十分な貯蔵安定性を有し、ガラス容器中での保管によるアルカリ分の流出、空気中の炭酸ガスの溶解による経時的な電解質濃度の上昇による貯蔵安定性の悪化などを防止することができる。
さらに、10mS/cm以下の電導度を有している導電性インクは分散安定性が高いため、固形分濃度が高い導電性インクの製作が容易となり、容積を減ずることができ、流通時および運搬時の取り扱いを容易にすることができる。高濃度の導電性インクは、後で適当な溶媒を用いて、使用に最適な濃度に調整してもよい。
本発明に係る導電性インクを製造する方法は、金属コロイド液と糖類化合物とを混合する工程を含み、上記糖類化合物を、上記金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下となるように混合する方法である。
金属コロイド液と糖類化合物との混合方法は特に限定されるものではなく、スターラー等を用いて従来公知の方法によって行うことができる。
複数の金属からなる導電性インクを製造する方法としては特に限定されず、例えば、銀とその他の金属とからなる導電性インクを製造する場合には、「(2)金属コロイド液の製造」に記載した方法にて、銀コロイド液とその他の金属のコロイド液とを別々に製造し、その後混合してもよく、銀イオン溶液とその他の金属イオン溶液とを混合し、その後に還元してもよい。
(5)導電性被膜およびその製造方法
本発明に係る導電性被膜は、本発明に係る導電性インクを用いてなる導電性被膜であって、上記糖類化合物が1重量%以上15重量%以下含まれるものである。
上記導電性被膜は、本発明に係る導電性インクを基材に塗布後、または、本発明に係る導電性インクを用いて基材に描画後、当該導電性インクを300℃以下の温度で焼成させて被膜を形成することにより、形成することができる。
上記基材としては特に限定されず、例えば、熱に強い金属、ガラス、セラミック等からなる比較的熱に強い基材;ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ポリアミド樹脂、ポリカーボネート樹脂、ビニル樹脂等の高温をかけると変形や分解のおそれがある高分子系の基材等を挙げることができる。
上記導電性インクを基材上に塗布する方法、または上記導電性インクを用いて基材上に描画する方法としては、特に限定されるものではなく、(3)において説明したディッピング等の従来公知の方法を用いることができる。上記焼成を行う方法は特に限定されるものではなく、例えば従来公知のギアオーブン等を用いて、基材上に塗布または描画した上記導電性インクの温度が300℃以下となるように焼成することによって導電性被膜を形成することができる。上記温度が300℃以下であれば、上記導電性インクに含まれる糖類化合物の分解を抑制することができ、導電性被膜に高い導電性および密着性を付与するという本発明の目的を達成できるため好ましい。したがって、上記焼成の温度の下限は必ずしも限定されず、基材上に導電性被膜を形成できる温度であればよい。
本発明に係る導電性インクによれば、100℃程度の低温加熱処理でも高い導電性を発現する導電性被膜を形成することができるので、比較的熱に弱い基材上にも導電性被膜を形成することができる。上記基材の形状としては、例えば、板状、フィルム状等が挙げられる。
また、焼成時間は特に限定されるものではなく、焼成温度に応じて、基材上に導電性被膜を形成でき、糖類化合物の含有量を1重量%以上15重量%以下として確保できる焼成時間であればよい。
作製した導電性被膜中における糖類化合物の含有量は、以下の手法によって算出することができる。まず、ブランクとして糖類化合物を含まない導電性インクを作製した。当該導電性インクを基材に塗布後、または、当該導電性インクを用いて基材に描画後、焼成し、基材上に形成された導電性被膜を金属ヘラ等を用いてかき取り、熱重量分析(TG)測定(昇温速度10℃/分、窒素雰囲気)に供した。熱重量分析前後の上記被膜の重量から、重量減少率を求めた。次に、糖類化合物を含む本発明に係る導電性インクを作製し、ブランクと同様の条件で処理した被膜を、ブランクと同様の条件で熱重量分析を行い、式(1)に従って重量減少率の差分を求め、当該差分を、導電性被膜中における糖類化合物の含有量とする。
糖類化合物の含有量(重量%)=(本発明に係る導電性被膜の重量減少率(%))−(ブランクの導電性被膜の重量減少率(%))・・・式(1)
本発明に係る導電性被膜には、糖類化合物が1重量%以上15重量%以下含まれるため、基材との密着性が高い。上記基材と導電性被膜との密着性を高めるため、上記基材の表面処理を行ってもよい。上記表面処理方法としては、例えば、コロナ処理、プラズマ処理、UV処理、電子線処理等のドライ処理;基材上にあらかじめプライマー層や導電性インク受容層を設ける方法等が挙げられる。
本発明に係る導電性被膜は、高い導電性および基材への高い密着性を有するので、ブラウン管の電磁波遮蔽、建材又は自動車の赤外線遮蔽、電子機器や携帯電話の静電気帯電防止材、曇ガラスの熱線、回路基材やICカードの配線、フラットパネルディスプレイの電極、樹脂に導電性を付与するためのコーティング、スルーホール又は回路自体等に好適に用いられる。
本発明に係る導電性インクにより、高い導電性を発現する被膜を形成することができると同時に、基材への高い密着性を有する被膜を形成することが可能となる。このため、基材の種類に制約を受けることなく導電性に優れた導電パターンを形成することができることに加えて、被膜の剥離が起こりにくいので、幅広い描画装置、印刷機械等に用いることができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。
(1)金属コロイド液の調製
(1−1)銀コロイド液Aの調製
10N NaOH水溶液を3mL添加してアルカリ性にした水50mLに、クエン酸3ナトリウム2水和物17g、タンニン酸0.36gを溶解した。得られた溶液に対して3.87mol/L硝酸銀水溶液3mLを添加し、2時間攪拌を行い銀コロイド水溶液を得た。得られた銀コロイド水溶液に対し、導電率が30μS/cm以下になるまで透析することで脱塩を行った。透析後、3000rpm(920G)、10分の条件で遠心分離を行うことで、粗大金属コロイド粒子を除去し、銀コロイド液Aとした。この銀コロイド液A中の固形分を、乾燥重量法によって求めた。ここで得られた固形分について、セイコー電子工業社製TG/DTA300を用いて昇温速度10℃/分で室温から500℃までの大気中における熱重量変化を求め、100℃から500℃までの重量減少を計算した。銀コロイド液A中の固形分は55重量%であり、熱重量分析による500℃昇温時の重量減少は1.9重量%であった。
(1−2)銀コロイド液Bの調製
硝酸銀1.97gをイオン交換水100mlに溶解し、硝酸銀水溶液を調製した。次に、没食子酸0.8gをイオン交換水100mlに加えて攪拌しながら、先に調製した硝酸銀水溶液と、pH調製用の1N NaOH水溶液10mlを添加し、1時間攪拌することで銀コロイド水溶液を得、銀コロイド液Bとした。銀コロイド液Bを、分画分子量5万の限外濾過膜(アドバンテック東洋製)を用いて濾過し、不純物イオンを除去した。銀コロイド液Bの固形分は55重量%であり、熱重量分析による500℃昇温時の重量減少は5.0重量%であった。
(1−3)銀コロイド液Cの調製
グリシン(和光純薬工業製、試薬特級)0.44gと硫酸第一鉄七水和物(和光純薬工業製、試薬特級)3.2gとを90mlのイオン交換水に溶解し、水酸化ナトリウム水溶液(和光純薬工業製、試薬特級をイオン交換水で適当な濃度に調整したもの)でpH7に調整した後、イオン交換水を添加して全量を128mlとした。
次に、当該128mlの溶液を、室温下、マグネティックスターラーで攪拌しながら、1gの硝酸銀(和光純薬工業製、試薬特級)を含む水溶液2mlを滴下させて銀コロイド液Cを調製した。得られた銀コロイド液Cは、分画分子量5万の限外濾過膜(アドバンテック東洋製)を用いて濾過し、不純物イオンを除去した。銀コロイド液Cの固形分は55重量%であり、熱重量分析による500℃昇温時の重量減少は9.7重量%であった。
(1−4)金コロイド液Dの調製
分散剤としてクエン酸ナトリウム二水和物(和光純薬工業製、試薬特級)6.82g、還元剤として硫酸第一鉄七水和物(和光純薬工業製、試薬特級)5.82gを用い、上記分散剤と上記還元剤とをイオン交換水に溶解し、液量を100mlとした。次に、当該100mlの溶液を室温下、マグネティックスターラーで攪拌しながら、塩化金酸四水和物(和光純薬工業製、試薬特級)2.89gを含む水溶液100mlを滴下して、金コロイド液Dを調製した。得られた金コロイド液Dは、分画分子量5万の限外濾過膜(アドバンテック東洋製)を用いて濾過し、不純物イオンを除去した。当該濾過は、100mlのイオン交換水を20回、計2000mlのイオン交換水を用いて行った。金コロイド液Dの固形分は55重量%であり、熱重量分析による500℃昇温時の重量減少は9重量%であった。
(2)導電性インクの調製
上記金属コロイド液に、表1に示した各種糖類化合物を添加した後、さらにイオン交換水およびその他の添加物を添加して、最終固形分が40重量%になるように調整し、導電性インクとした。銀コロイド液Aは実施例1,4〜7および比較例1〜7で、銀コロイド液Bは実施例2で、銀コロイド液Cは実施例3,8で、金コロイドDは実施例9で使用した。なお、ヒドロキシエチルセルロース(HEC)を添加した系は、添加剤が溶解するのに十分な時間静置してから使用した。
なお、表1に記載したグルコースは試薬特級(和光純薬工業製)、商品名「マビット」は還元麦芽糖(主成分:マルチトール、林原商事(株)製)、商品名「HS500」は還元澱粉糖化物(林原商事(株)製)、商品名「パノラップ」はイソマルトオリゴ糖(林原商事(株))、商品名「HEC SP−900」はヒドロキシエチルセルロース(ダイセル化学工業製)、商品名「ハイドランAP−40N」は水性ウレタン樹脂(大日本インキ工業製)である。表1における「糖類化合物添加量(対金属コロイド液の固形分重量部)」は、糖類化合物の固形分の、金属コロイド液の固形分に対する重量%を表している。
Figure 0005234826
(3)導電性被膜の性能評価
(3−1)導電性評価
上記(2)で調製した導電性インクを、スライドガラス上にディスペンサー(武蔵エンジニアリング製、SHOTMASTER 300、ニードル:SNA-30G(内径0.14mm))を用いて線幅300μm、長さ10cmのラインを引いて塗布し、被膜を得た。得られた被膜を自然乾燥した後、ギアオーブン((株)東洋精機製作所製、形式:STD)にて、以下に示す所定の条件で加熱を行い、導電性被膜を得た。その後、横河電機社製 PORTABLE DOUBLE BRIDGE 2769を用いて、ダブルブリッジ法により体積抵抗値を求めた。結果は表2に示した。
(加熱条件)
実施例1、4〜7、比較例1〜5:150℃×1時間
実施例2:200℃×1時間
実施例3、9:250℃×1時間
(3−2)導電性被膜中の糖類化合物含有量の測定
導電性被膜中の糖類化合物の含有量は、上述のように熱重量分析(TG)測定(測定装置:セイコーインスツル(株)製 EXSTAR6000 TG/DTA6300、昇温速度10℃/分、窒素雰囲気)を行い、実施例および比較例の導電性インクより作製した導電性被膜の熱重量分析前後の重量減少率と、糖類化合物を添加せずに作製したブランクの導電性被膜における熱重量分析前後の重量減少率との差分を式(1)に従って求めることによって算出した。
(3−3)密着性評価
上記(2)で調製した導電性インクをスライドガラス上に刷毛塗りし、自然乾燥した後、ギアオーブン((株)東洋精機製作所製、形式:STD)にて、以下に示す所定の条件で加熱を行い、導電性被膜を得た。次に、当該導電性被膜をセロテープ(登録商標)剥離試験に供した。
セロテープ(登録商標)剥離試験は、基材に対する被膜の密着性を、メンディングテープNo.810(住友スリーエム(株)製)を用いて評価する試験である。メンディングテープを被膜に完全に付着させてから1分後に、該テープの一方の端を持ち、基材に対して90度の角度を保ちながら一気に引き剥がすことによって、剥離を行った。評価基準としては、試験面に対して全く剥離しなかった場合から、試験面に対して剥離しなかった面の割合が90%以上であった場合までを、「○」とし、試験面に対して剥離しなかった面の割合が90%未満の場合を「×」とした。結果は表2に示した。
Figure 0005234826
表1、表2に示すように、糖類化合物を金属コロイド液の固形分に対して2重量%含む導電性インクを用い、導電性被膜中に含まれる糖類化合物が1重量%未満であった比較例6では、被膜の導電性は優れるものの、密着性に問題があった。また、糖類化合物を金属コロイド液の固形分に対して20重量%含む導電性インクを用い、導電性被膜中に含まれる糖類化合物が17重量%であった比較例7では、密着性に問題はないものの、体積抵抗値が大きく、導電性は劣っていた。
一方、糖類化合物を金属コロイド液の固形分に対して15重量%含む導電性インクを用い、導電性被膜中に含まれる糖類化合物が7重量%であった実施例8では、導電性および密着性のいずれも良好であった。
これらの結果および他の実施例の結果に鑑みると、糖類化合物を金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含む、本発明に係る導電性インクを用いて作製した導電性被膜であって、上記糖類化合物が1重量%以上15重量%以下含まれる導電性被膜は、導電性に優れ、かつ、基材への密着性に優れているといえることが分かる。
本発明は上述した各実施形態に限定されるものではなく、請求項に示した範囲で種々の変更が可能であり、異なる実施形態にそれぞれ開示された技術的手段を適宜組み合わせて得られる実施形態についても本発明の技術的範囲に含まれる。
本発明に係る導電性インクは、以上のように、金属コロイド液および糖類化合物を含む導電性インクであって、上記糖類化合物が、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含まれるという構成である。
このため、金属コロイドに起因する高い導電性を保持しつつ、基材に対する高い密着性を示すことができ、高い導電性と基材への高い密着性とを両立した導電性被膜を提供することができるという効果を奏する。
発明の詳細な説明の項においてなされた具体的な実施形態または実施例は、あくまでも、本発明の技術内容を明らかにするものであって、そのような具体例にのみ限定して狭義に解釈されるべきものではなく、本発明の精神と次に記載する請求の範囲内において、いろいろと変更して実施することができるものである。
本発明に係る導電性インクは、糖類化合物を所定量含有することによって、高い導電性および優れた密着性を有する導電性被膜を作ることができる。それゆえ、幅広い描画装置、印刷機器等に好適に適用することができる。

Claims (6)

  1. 金属コロイド液および糖類化合物を含む導電性インクであって、上記糖類化合物が、グルコース、トレハロース、マルトシルトレハロース、イソマルトオリゴ糖、還元麦芽糖、還元澱粉糖化物、糖アルコールおよびヒアルロン酸からなる群より選ばれる1以上の糖類化合物であり、上記糖類化合物が、金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下含まれることを特徴とする導電性インク。
  2. 上記金属コロイド液に含有される金属成分のイオン化列が水素より貴であることを特徴とする請求項1に記載の導電性インク。
  3. 上記金属コロイド液は、金属成分と有機成分とからなる粒子を主成分とする固形分と、溶媒とを含むことを特徴とする請求項1または2に記載の導電性インク。
  4. 請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性インクを製造する方法であって、金属コロイド液と糖類化合物とを混合する工程を含み、上記糖類化合物を、上記金属コロイド液の固形分に対して3重量%以上15重量%以下となるように混合することを特徴とする方法。
  5. 請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性インクを用いてなる導電性被膜であって、上記糖類化合物が1重量%以上15重量%以下含まれることを特徴とする導電性被膜。
  6. 請求項5に記載の導電性被膜を製造する方法であって、請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性インクを基材に塗布後、または、請求項1から3のいずれか1項に記載の導電性インクを用いて基材に描画後、当該導電性インクを300℃以下の温度で焼成させて被膜を形成することを特徴とする方法。
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