JP3456514B2 - コア−セル構造を有する複合微粒子の製造方法、および該方法で得られた複合微粒子とその用途 - Google Patents
コア−セル構造を有する複合微粒子の製造方法、および該方法で得られた複合微粒子とその用途Info
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Description
および該方法で得られた複合微粒子とその用途に関す
る。
酸化物、および複合金属酸化物などの微粒子は、電子部
品材料の導電性膜、塗料用材料、光学材料(赤外線反射
膜、紫外線遮蔽剤など)および触媒材料として広く使用
されている。
性被膜を陰極線管、蛍光表示管、液晶表示板などの表示
パネル表面に形成すると、表示パネルの帯電を防止した
り、反射を防止したりすることができる。
場合があり、これらの微粒子をコロイド状に分散させる
と、光が透過しやすく、光反応触媒として好適に使用す
ることができる。
(核(コア)となる微粒子の表面に他の金属の層(セル)が
形成されている)を有する複合微粒子を用いて、導電性
被膜を形成すると、信頼性・耐久性に優れた被膜を形成
することができる。また、このようなコア−セル構造を
有する複合微粒子は、通常知られている金属微粒子と比
べて触媒活性が高いことも知られている(戸嶋、触媒技
術の動向と展望,触媒学会編,12 (1996))。
方法としては、電解めっき法、共還元法、還元めっき
法、機械的・物理的方法などが知られている。しかしな
がら、これらの方法では、粒子径が極めて小さい微粒子
が得にくく、また得られる粒子が不均一であるという欠
点がある。また、このような微粒子を用いて、導電性被
膜を形成しても、電磁遮蔽効果、信頼性および耐久性な
どが不充分であるという欠点もある。さらに、共還元法
および還元めっき法では、還元剤として、アルコール、
クエン酸3ナトリウム、硫酸第一鉄などを使用している
ため、金属塩、還元剤に由来するイオンが多く残存し、
得られた微粒子が凝集するなどの欠点がある。
の製造方法として、ポリビニルピロリドンを含むパラジ
ウムコロイドを調製し、これに塩化白金酸水溶液を添加
し、水素ガスを供給して白金を還元析出させる方法も提
案されている (J.Chem.Soc.,Perkin Trans.II,1986,3
7.)。しかしながら、この方法では、パラジウムコロイ
ドとともに白金塩を含む溶液に水素ガスを供給するた
め、白金が核微粒子表面に還元析出する同時に、白金コ
ロイドを生成してしまい、コア−セル構造の複合微粒子
を高収率で得ることができず、また得られた複合微粒子
の粒子径が不均一であるなどの欠点がある。
点を解決し、粒子径が均一なコア−セル構造を有する複
合微粒子の製造方法および該方法で得られた複合微粒子
を含む透明導電性被膜形成用塗布液を提供することを目
的とするとともに、この透明導電性被膜形成用塗布液を
用いて形成された透明導電性被膜付基材、表示装置を提
供することを目的としている。
金属微粒子、金属酸化物微粒子、金属被覆金属酸化物微
粒子から選ばれる少なくとも1種の微粒子と、有機系安
定剤と、分散媒とを含む分散液に、水素ガスを供給し
て、該微粒子表面に、水素を吸着させたのち、該分散液
に、金属塩を添加して、該微粒子表面に吸着した水素に
より、金属塩を還元して、該微粒子上に金属を析出させ
て表面層を形成することを特徴としている。
得られる。また、本発明に係る透明導電性被膜形成用塗
布液は上記の方法で得られた複合微粒子を含んでいる。
さらに、本発明に係る透明被膜付基材は、前記透明導電
性被膜形成用塗布液を基材上に塗布することによって形
成される。さらにまた、本発明に係る表示装置は、前記
透明導電性被膜付基材から構成される前面板を備えてい
る。
明する。複合微粒子の製造方法 まず本発明に係る複合微粒子の製造方法について具体的
に説明する。
金属微粒子、金属酸化物微粒子、金属被覆金属酸化物微
粒子から選ばれる少なくとも1種の微粒子と、有機系安
定剤と、分散媒とを含む分散液に、水素ガスを供給し
て、該微粒子表面に、水素を吸着させたのち、該分散液
に、金属塩を添加して、該微粒子表面に吸着した水素に
より、金属塩を還元して、該微粒子上に金属を析出させ
て表面層を形成することを特徴としている。
の製造方法では、複合微粒子の核となる微粒子と有機系
安定剤とが分散媒に分散している微粒子分散液が使用さ
れる。
粒子、金属酸化物微粒子、金属被覆金属酸化物微粒子か
ら選ばれる少なくとも1種の微粒子が使用される。 金属微粒子としては、Au、Ag、Pd、Pt、Rh、R
u、Cu、Fe、Ni、Co、Sn、Ti、In、Al、Ta、S
bなどの金属の微粒子が挙げられる。
ら選ばれる2種以上の金属が固溶状態にある合金の微粒
子を使用することもできる。さらにまた、金属微粒子は
このような2種以上の金属が固溶状態にない共晶体であ
ってもよく、合金と共晶体が共存する微粒子であっても
よい。好ましい2種以上の金属の組合せとしては、Au-
Cu,Ag-Pt,Ag-Pd,Au-Pd,Au-Rh,Pt-Pd,Pt-R
h,Fe-Ni,Ni-Pd,Fe-Co,Ru-Ag,Cu-Co,Au-Cu-
Ag,Ag-Cu-Pt,Ag-Cu-Pd,Ag-Au-Pd,Au-Rh-P
d,Ag-Pt-Pd,Ag-Pt-Rh,Fe-Ni-Pd,Fe-Co-Pd,
Cu-Co-Pdなどが挙げられる。
法、たとえば以下の方法によって調製することができ
る。 (i)アルコール・水混合溶媒中で、上記金属の塩を還元
する方法。このとき、必要に応じて還元剤を添加しても
よく、還元剤としては、硫酸第1鉄、クエン酸3ナトリ
ウム、酒石酸、水素化ホウ素ナトリウム、次亜リン酸ナ
トリウムなどが挙げられる。また、上記金属の塩を含む
溶液中に、水素ガスを供給することによって金属の塩を
還元して、金属微粒子を調製することができる。
りも標準水素電極電位が大きい金属のイオンを存在させ
て、金属微粒子表面に標準水素電極電位が大きい金属を
析出させる方法。
酸化物が挙げられる。また、上記金属以外に、Si、Zr
などの酸化物も使用することができる。このような金属
酸化物は、金属塩、金属アルコキシド、金属アルキルア
ルコキシド、アセチルアセトナトキレート化合物などを
加水分解・重縮合することによって、得ることができ
る。
上記のような金属で被覆された金属酸化物微粒子(金属
被覆金属酸化物微粒子)も好適に使用することができ
る。このような金属被覆金属酸化物微粒子は、金属酸化
物微粒子の分散液に、上記金属の塩を添加し、上記金属
の塩を還元することによって得ることができる。
で製造したコア−セル構造の複合微粒子、たとえば金属
微粒子の核に他の金属の表面層が形成された複合微粒
子、金属酸化物微粒子の核上に金属の表面層が形成され
た複合微粒子などを使用することもできる。
は、0.5〜200nm、好ましくは1〜70nmであるこ
とが好ましい。このような微粒子を分散させる極性溶媒
としては、水;メタノール、エタノール、プロパノー
ル、ブタノール、ジアセトンアルコール、フルフリルア
ルコール、エチレングリコール、ヘキシレングリコール
などのアルコール類;酢酸メチルエステル、酢酸エチル
エステルなどのエステル類;ジエチルエーテル、エチレ
ングリコールモノメチルエーテル、エチレングリコール
モノエチルエーテル、エチレングリコールモノブチルエ
ーテル、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジ
エチレングリコールモノエチルエーテルなどのエーテル
類;アセトン、メチルエチルケトン、アセチルアセト
ン、アセト酢酸エステルなどのケトン類などが挙げられ
る。これらは単独で使用してもよく、また2種以上混合
して使用してもよい。
極性溶媒中に、前記微粒子が、0.1〜500mmol/l、
好ましくは0.5〜300mmol/lの濃度で分散している
ことが望ましい。このような微粒子の濃度であれば、微
粒子が凝集することがなく、かつ効率よく複合微粒子を
得ることが可能である。
散性を向上させるため、有機系安定剤が含まれている。
有機系安定剤としては、ゼラチン、ポリビニルアルコー
ル、ポリビニルピロリドン、酢酸ビニル、ポリアクリル
酸、トリフェニルアミン、モノエタノールアミン、ジエ
タノールアミン、トリエタノールアミン、ピリジン、ビ
ピリジン、フェナントロリン、トリフェニルホスフィ
ン、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタール酸、ア
ジピン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル
酸、クエン酸などの多価カルボン酸およびその塩、複素
環化合物、あるいはこれらの混合物などが挙げられる。
系安定剤の種類、微粒子の粒子径等によっても異なる
が、微粒子1重量部に対し、0.005〜100重量
部、好ましくは0.01〜0.5重量部含まれていること
が望ましい。
製した分散液中で、分散している微粒子上に水素を吸着
させる。
素ガスを供給することによって行われる。水素ガスの接
触時間は、0.1〜10時間、好ましくは0.5〜5時間
であることが望ましい。
は、少ない方が好ましく、溶解度以下であればよい。
に水素が吸着した微粒子の分散液に、金属塩を添加し、
微粒子表面に吸着した水素によって金属塩を還元し、金
属を析出させて、微粒子上に表面層を形成する。
u、Ag、Pd、Pt、Rh、Cu、Co、Sn、Ti、In、T
a、Sb、Ruなどの金属の硫酸塩、硝酸塩、塩酸塩、有
機酸塩、ヘテロポリ酸塩、錯塩などが挙げられる。
土類金属などよりも標準水素電極電位が高い金属の塩で
あることが望ましく、さらに、水素イオンよりも標準水
素電極電位が高い金属の塩が望ましい。
複合微粒子の大きさ、および吸着している水素量にもよ
るが、微粒子1重量部に対し、金属換算で、0.05〜
19重量部、好ましくは0.1〜9重量部含まれていれ
ばよい。
し、溶液として、水素が吸着した微粒子の分散液に添加
されることが望ましい。金属塩水溶液の添加は、前記分
散液に、0.1〜20時間、好ましくは0.5〜10時間
かけて滴下されることが望ましい。
析出を完了させるため、分散液を熟成してもよい。この
ようにして得られた複合微粒子は、必要に応じて、洗浄
してもよい。
イオンよりも標準水素電極電位が大きい金属層が形成さ
れている。本発明によれば、このような金属層の厚さ
は、1原子層以上の厚さであれば任意の厚さにすること
が可能である。
ば、金属微粒子、金属酸化物微粒子などの表面に、均一
に金属層を形成することが可能である。さらに、このよ
うな製造方法によれば、金属微粒子表面に、該金属より
も標準水素電極電位が小さい金属層を形成することもで
きる。
た複合微粒子表面に、さらに、別の金属層を形成するこ
とが可能である。このような複合微粒子は、粒子径を
0.1〜50μmとすることによって異方性導電性スペ
ーサーとして好適に使用することができる。また、この
ような複合微粒子は、触媒としても好適に使用すること
ができる。
され、金属、金属酸化物または金属被覆金属酸化物から
なる核と、核とは異なる金属の表面層とからなる。
1〜200nm、好ましくは1〜70nmであることが好ま
しい。また、このような複合微粒子中の表面層の厚さ
は、1原子層以上の厚さであればよく、好ましくは0.
3〜60nmで、より好ましくは0.5〜30nmであるこ
とが望ましい。
子表面の金属層が多層になっていてもよい。透明導電性微粒子層形成用塗布液 本発明に係る透明導電性微粒子層形成用塗布液は、前記
複合微粒子と、極性溶媒とを含有する。
布液中に、前記複合微粒子が、0.05〜5重量%、好
ましくは0.1〜2重量%の量で含まれていることが望
ましい。
ものが挙げられる。また、このような透明導電性微粒子
層形成用塗布液には、複合微粒子以外の導電性微粒子が
添加されていてもよい。このような導電性微粒子として
は、公知の透明導電性無機酸化物微粒子あるいは微粒子
カーボンなどを用いることができる。透明導電性無機酸
化物微粒子としては、たとえば酸化錫、Sb、Fまたは
Pがドーピングざれた酸化錫、酸化インジウム、Snま
たはFがドーピングされた酸化インジウム、酸化アンチ
モン、低次酸化チタンなどが挙げられる。
200nm、好ましくは2〜150nmの範囲にあることが
好ましい。このような導電性微粒子は、前記複合微粒子
1重量部当たり、4重量部以下の量で含まれていればよ
い。
は、染料、顔料などが添加されていてもよい。本発明で
用いられる透明導電性微粒子層形成用塗布液中の固形分
濃度(複合微粒子と必要に応じて添加される複合微粒子
以外の導電性微粒子、染料、顔料などの添加剤の総量)
は、液の流動性、塗布液中の複合微粒子などの粒状成分
の分散性などの点から、15重量%以下、好ましくは
0.15〜5重量%であることが好ましい。
は、被膜形成後のバインダーとして作用するマトリック
ス成分を含んでいてもよい。マトリックス成分として
は、公知のものを用いることができるが、本発明ではシ
リカ系系マトリックス成分が好ましい。
には、アルコキシシランなどの有機ケイ素化合物の加水
分解重縮合物あるいはアルカリ金属ケイ酸塩水溶液を脱
アルカリして得られるケイ酸縮重合物、あるいは塗料用
樹脂などが挙げられる。
性微粒子層形成用塗布液中に、0.1〜2重量%、好ま
しくは0.01〜1重量%の量で含まれていることが望
ましい。
には、複合微粒子の分散性を向上させるため、有機系安
定剤が含まれていてもよい。有機系安定剤としては、前
述したものと同様のものが挙げられる。
系安定剤の種類、複合微粒子の粒子径等によっても異な
るが、複合微粒子1重量部に対し、0.005〜0.5重
量部、好ましくは0.01〜0.2重量部含まれていれば
よい。有機系安定剤の量が0.005重量部未満の場合
は充分な分散性が得られず、0.5重量部を超えて高い
場合は導電性が阻害されることがある。
子層形成用塗布液は、液中に存在するアルカリ金属イオ
ン、アンモニウムイオンおよび多価金属イオンならびに
鉱酸などの無機陰イオン、酢酸、蟻酸などの有機陰イオ
ンのイオン濃渡の合計量が、塗布液中の固形分100g
当り10ミリモル以下の量であることが望ましい。特に
鉱酸などの無機陰イオンは、複合微粒子の安定性、分散
性を阻害するので、塗布液中に含まれる量は低いほど好
ましい。イオン濃度が低くなると、透明導電性微粒子層
形成用塗布液中に含まれている粒状成分、特に導電性微
粒子の分散状態が良好となり、凝集粒子をほとんど含ん
でいない塗布液が得られる。この塗布液中での粒状成分
の単分散状態は、透明導電性微粒子層の形成過程でも維
持される。このため、イオン濃度の低い透明導電性微粒
子層形成用塗布液から透明導電性微粒子層を形成する
と、微粒子層中に凝集粒子は観察されない。
から形成された透明導電性微粒子層では複合微粒子など
の導電性微粒子を良好に分散させ配列させることができ
るので、透明導電性微粒子層中で導電性微粒子が凝集し
ている場合に比較して、より少ない導電性微粒子で同等
の導電性を有する透明導電性微粒子層を提供することが
可能である。さらに粒状成分同士の凝集に起因すると思
われる点欠陥および厚さむらのない透明導電性微粒子層
を基材上に形成することが可能である。
るための脱イオン処理の方法は、最終的に塗布液中に含
まれているイオン濃度が上記のような範囲になるような
方法であれば特に制限されないが、好ましい脱イオン処
理の方法としては、塗布液の原料として用いられる粒状
成分の分散液、または前記分散液から調製された塗布液
を陽イオン交換樹脂および/または陰イオン交換樹脂と
接触させる方法、あるいはこれらの液を限外濾過膜を用
いて洗浄処理する方法などが挙げられる。
を、ガラス、シリコンなどの基材上に、スピンコート法
などにより塗布することによって透明導電性被膜を形成
することができる。このような透明導電性被膜付の基材
は、電磁遮蔽に必要な102〜104Ω/□の範囲の表面
抵抗を有し、かつ可視光領域および近赤外領域で充分な
反射防止性能を有する。このため、このような透明導電
性被膜付基材は、表示装置の前面板として好適に用いる
ことができる。
表示管(FIP)、プラズマディスプレイ(PDP)、
液晶用ディスプレイ(LCD)などのような電気的に画
像を表示する装置が挙げられ、前記の複合微粒子を含む
透明導電性被膜付基材で構成された前面板を備えた表示
装置を作動させると、前面板に画像が表示されると同時
に放出される電磁波を効果的に遮蔽することができる。
と、この反射光によって表示画像が見にくくなるが、本
発明に係る表示装置では、前面板が可視光領域および近
赤外領域で充分な反射防止性能を有する透明導電性被膜
付基材で構成されているので、このような反射光を効果
的に防止することができる。
係る透明導電性被膜付基材で構成され、この透明導電性
被膜のうち、透明導電性微粒子層、その上に形成された
透明被膜の少なくとも一方に少量の染料または顔料が含
まれている場合には、これらの染料または顔料がそれぞ
れ固有な波長の光を吸収し、これによりブラウン管から
放映される表示画像のコントラストを向上させることが
できる。
粒子上に、金属の均一な表面層が形成されたコア−セル
構造を有する複合微粒子を得ることができる。このよう
な製造方法で得られた複合微粒子は、触媒として好適に
使用することができる。
微粒子を含む透明導電性被膜形成用塗布液は、導電性、
電磁遮蔽性に優れるとともに、光透過率の制御が容易で
あり、かつ信頼性の高い透明導電性被膜付基材を得るこ
とができる。
置の前面板として用いれば、電磁遮蔽性に優れるととも
に反射防止性にも優れた表示装置を得ることができる。
発明はこれら実施例に限定されるものではない。
ポリビニルピロリドン0.27gおよび酢酸パラジウム12.1m
molのジオキサン溶液100mlを加え、攪拌しながら、pH
が8〜10になるようにNaOH水溶液(0.1mol/l)添加
し、160℃で3時間加熱して、平均粒子径が2.3nm(粒
度分布:1.3〜4.3nm)のパラジウム微粒子を製造した。
ィルターで洗浄・溶媒置換したのち、2mmolのパラジウ
ム微粒子と水・エチレングリコール・エタノール(重量
比=1:1:1)混合溶媒150mlとを混合し、パラジウム分散液
を調製した。
がら、2時間水素ガスを吹き込み、パラジウム粒子上
に、水素の吸着を行った。 水素が吸着したパラジウム分散液に、塩化白金酸カリ
ウム4mmolの水溶液100mlを、窒素雰囲気下、攪拌し
ながら6時間かけて滴下したのち、8時間攪拌を続け、
パラジウム粒子上にPt表面層が形成された複合微粒子
を製造した。
m(粒度分布:2.5〜5.5nm)であり、Pd:Pt(モル比)=
1:2であった。また、得られた複合微粒子にCOを吸
着させたときのFT−IRを図1に示す。また、図1に
は、パラジウム微粒子および白金微粒子にCOを吸着さ
せたときのFT−IRも合わせて示す。
して行った。まず、0.05mmolの乾燥した複合微粒子
をジクロロメタン5mlに分散し、次いで液体窒素で分散
液を凍結させたのち、真空排気し、CO雰囲気下で室温
に戻した。この操作を2回繰り返したのち、CO雰囲気
下で15分間攪拌し、CaF2窓付IRセルに装填し、18
00〜2800cm-1の範囲でスペクトルを測定した。この時、
測定用液層の厚さを0.5mmとした。
は、Pd微粒子の核に、Ptの表面層が形成された微粒子
であった。
固形分濃度20重量%)0.8gとポリビニルピロリドン0.
03gとを混合した後、水・エチレングリコール・エタノ
ール(重量比=1:1:1)混合溶媒150mlと混合し、TiO2微
粒子が2mmol分散した分散液を調製した。
ら、2時間水素ガスを吹き込み、TiO2粒子上に、水素
の吸着を行った。 水素が吸着したTiO2分散液に、酢酸パラジウム4mm
olのジオキサン溶液100mlを、窒素雰囲気下、攪拌しな
がら6時間かけて滴下したのち、8時間攪拌を続け、T
iO2粒子上にPd表面層が形成された複合微粒子を製造
した。
(粒度分布17〜24nm)であり、TiO2:Pd(モル比)
は1:2であった。
固形分濃度20重量%)0.8gとポリビニルピロリドン0.
03gとを混合した後、水・エチレングリコール・エタノ
ール(重量比=1:1:1)混合溶媒150mlと混合し、TiO2微
粒子が0.2mmol分散した分散液を調製した。
2mg[Pd金属換算で1重量部あたり0.01重量部] を溶解
し、硝酸パラジウム2mmolを含む水溶液を5mlを加え、
さらに硝酸パラジウムと等モル数の硫酸第一鉄水溶液を
5mlを添加した。
液を混合し、窒素雰囲気下で一時間攪拌してPdで被覆
されたTiO2微粒子を製造し、メンブランフィルターで
洗浄したのち、固形分濃度20重量%のPd被覆TiO2微
粒子分散液を調製した。
リドン0.07gとを混合したのち、水・エチレングリコー
ル・エタノール(1:1:1)混合溶媒150mlと混合したのち、
攪拌しながら2時間水素ガスを吹き込み、Pd被覆TiO
2微粒子上に、水素の吸着を行った。
散液に、塩化白金酸カリウム4mmolの水溶液100mlを、
窒素雰囲気下で攪拌しながら、6時間かけて滴下した
後、8時間攪拌を続け、Pd被覆TiO2微粒子上にPd表
面層が形成された複合微粒子を製造した。
(粒度分布:18〜24nm)であり、TiO2:Pd:Pt(モ
ル比)は1:1:2であった。
の塩化パラジウム(0.34mmol)を溶解した。次に、この溶
液を赤色透明になるまで沸騰させた。沸騰後、水を加え
て液量を20mlとし、2重量%のポリビニルアルコール水
溶液20ml加えた。
んでPd粒子を製造し、得られたPd粒子から遠心分離に
より大きな粒子を除き、平均粒子径が28nmのPd粒子
を調製した。
させて濃度180mg/lの分散液を作製した。このPd微粒子
分散液20mlに、塩化白金酸5mgを溶解した水溶液5mlを
添加し、水素ガスを1時間吹き込み、Ptを析出させ
た。
き、PdとPtとからなる複合微粒子を得た。得られた複
合微粒子の平均粒子径は31nmであった。また得られた
複合微粒子の収率は、大きな粒子を取り除いたため、6
0%であった。さらに、得られた粒子の粒子径は不均一
で、Ptと認められる微粒子が多く存在し、Pt析出によ
る表面層の形成も不充分であった。
フィルターで洗浄した後、水に分散させて、濃度2重量
%の複合微粒子分散液(A液)を調製した。
94.6g、濃硝酸1.4gおよび純水34gの混合溶液
を室温で5時間攪拌して、SiO2濃度5重量%のマトリ
ックス形成成分を含む液(B液)を調製した。またこのB液
にエタノール・ブタノール・ジアセトンアルコール・イ
ソプロパノール(重量比=2:1:1:5)の混合溶媒を加え、S
iO2濃度が1重量%となるようにして透明被膜形成用塗
布液を調製した。
含む液(B液)、水、ブチルセロソルブ、クエン酸を10
0:5:300:100:0.4の重量比で混合して濃度0.
45重量%の透明導電性被膜形成用塗布液を調製した。
形成用塗布液および透明被膜形成用塗布液は両性イオン
交換樹脂(三菱化学(株)製 ダイヤイオン SMNU
PB)で脱イオン処理することにより、それぞれの塗布
液中の固形分100g当たりのイオン濃度を10mmol以下
として使用した。
ン管用パネルガラス(14")の表面を40℃で保持しなが
ら、スピナー法で100rpm、90秒の条件で上記の透
明導電性被膜形成用塗布液を塗布した。
に、同じ条件で、透明被膜形成用塗布液を塗布・乾燥
し、160℃で30分焼成して被膜付基材を得た。得ら
れた透明導電性被膜付パネルガラスの表面抵抗を表面抵
抗計(三菱油化(株)製:LORESTA)で測定し、ヘーズをへ
ーズコンピューター(日本電色(株)製:3000A)で測定し
た。反射率は反射率計(大塚電子(株)製:MCPD-2000)を
用いて測定し、波長400〜700nmの範囲で反射率が
最も低い波長のでの反射率とした。
て、耐塩水性および耐酸化性の試験を実施した。 [耐塩水性] 濃度5重量%の食塩水溶液に、得られた透
明導電性被膜付パネルガラスを、一部が食塩水溶液中に
浸漬するように浸漬させ、24時間および48時間放置
した後これを取り出し、未浸漬部位との色調の変化を観
察した。
溶液に、得られた透明導電性被膜付パネルガラスを、一
部が過酸化水素水溶液中に浸漬するように浸漬させ、2
4時間放置した後これを取り出し、未浸漬部位との色調
の変化を観察した。
(c)は複合微粒子のFT−IRを示す。
Claims (5)
- 【請求項1】 金属微粒子、金属酸化物微粒子、金属被
覆金属酸化物微粒子から選ばれる少なくとも1種の微粒
子と、有機系安定剤と、分散媒とを含む分散液に、 水素ガスのみを供給して、該微粒子表面に、あらかじめ
水素を吸着させたのち、 該分散液に、金属塩を添加して、該微粒子表面に吸着し
た水素により、金属塩を還元して、該微粒子上に金属を
析出させて表面層を形成することを特徴とする複合微粒
子の製造方法。 - 【請求項2】 請求項1に記載の方法で得られた複合微
粒子。 - 【請求項3】 請求項2に記載の複合微粒子を含むこと
を特徴とする透明導電性被膜形成用塗布液。 - 【請求項4】 請求項3に記載の透明導電性被膜形成用
塗布液を基材上に塗布してなる透明導電性被膜付基材。 - 【請求項5】 請求項4に記載の透明導電性被膜付基材
から構成される前面板を備えた表示装置。
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JP16918397A JP3456514B2 (ja) | 1997-06-25 | 1997-06-25 | コア−セル構造を有する複合微粒子の製造方法、および該方法で得られた複合微粒子とその用途 |
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