JP5232606B2 - マーキング装置用潤滑油供給装置 - Google Patents
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Description
図4に示すエアオイル供給手段は、ピストンが所定回往復する度に、一定量の潤滑油を圧縮ガスに供給するように構成されている。
すなわち、このエアオイル供給手段50は、圧縮ガスが間欠的に圧送されるエア搬送系51と、圧縮ガスに潤滑油を供給するオイル供給系52と、圧縮ガスまたは圧縮ガスと潤滑油の混合物(エアオイル)が振動ペン本体80側に間欠的に圧送されるエアオイル搬送系53と、電磁弁・給油ポンプ制御部54とを有している。オイル搬送系52の下流端は、エア搬送系51の下流端に接続されており、エア搬送系51とオイル搬送系52の接続部にエアオイル搬送系53の上流端が接続されている。
オイル供給手段57は、潤滑油が貯留されたオイルタンク60と、オイルタンク60内の潤滑油をオイル配管56内に圧送する給油ポンプ61によって構成されている。給油ポンプ61は、後述する給油ポンプ制御回路から入力される制御指令により、潤滑油を一定量圧送するように構成されている。
そして、第1エアオイル配管62と第2エアオイル配管63とが電磁弁64内の流路を介して接続された状態では、第1エアオイル配管62内に導入された圧縮ガスおよびエアオイルは、電磁弁64内の流路を介して第2エアオイル配管63内に圧送される。一方、電磁弁64内の流路が切り替わり、第1エアオイル配管62と第2エアオイル配管63とが非接続状態になると、第1エアオイル配管62から第2エアオイル配管63への流れが停止する。このため、このような電磁弁64の切り替え操作を繰り返し行うことにより、圧縮ガスおよびエアオイルは、エア配管55内および各エアオイル配管62、63内を間欠的に圧送される。
電磁弁制御回路は、電磁弁64に、接続状態と非接続状態とを切り替える制御指令を、一定時間毎に繰り返し出力する。
また、給油ポンプ制御回路は、電磁弁制御回路が制御指令を出力する回数が、所定の数値になる毎に、給油ポンプ61に、潤滑油を所定量圧送する制御指令を出力する。これにより、電磁弁制御回路が電磁弁制御指令を出力する度に、オイル供給手段57では、オイルタンク60から一定量の潤滑油が1回送出される。
また、給油ポンプ制御回路からの制御指令により、オイル供給手段57は、電磁弁制御回路が制御指令を出力する度に、一定量の潤滑油を1回送出する。
オイル配管56に送出された潤滑油は、ワンショット分ずつ、定量バルブ58に一旦貯留され、次に送られてくる潤滑油による加圧および脱圧によって下流側に吐出され、チェックバルブ59に送られる。
また、オイル供給手段57から潤滑油が送出されると、この潤滑油の油滴が、エア供給系51を圧送される圧縮ガスとチェックバルブ59で合流し、圧縮ガス中に油滴が分散された状態(エアオイル)になる。そして、このエアオイルが、第1エアオイル配管62内、電磁弁64の流路、第2エアオイル配管63内を間欠的に圧送され、振動ペン本体80内に間欠的に供給される。
また、この振動ペンでは、エアオイルがシリンダ82内を通過する際に、エアオイルに分散された潤滑油がシリンダ82の内周面に付着する。これにより、シリンダ82の内周面とOリングとの摩擦係数が低減するとともに、Oリングの摩耗が抑えられ、待機状態でのOリングとシリンダ82の内周面との密着性が保持される。このため、ピストン81がシリンダ82内で円滑に往復運動し、ワーク表面に対する打刻を安定に行うことができる。
すなわち、このエアオイル供給手段50では、給油ポンプ制御回路が、電磁弁制御回路が制御指令を出力する回数を基準にして、オイル供給手段57に潤滑油を送出させるタイミングを算出する。このため、電磁弁64自体に不具合が生じ、圧縮ガスの圧送のタイミングが変動した場合でも、オイル供給手段57からは一定のタイミングで潤滑油が供給される。このため、圧縮ガスに対して、過剰または不足した量の潤滑油が供給されてしまう場合がある。その結果、過剰に供給された潤滑油が振動ペン本体80から漏出して周囲を汚染する、もしくは、シリンダ82の内周面に供給される潤滑油の量が不足し、シリンダ82の内周面とOリングとの摩擦が十分に低減されないという不都合が生じる。また、電磁弁64の故障によって圧縮ガスの移動が停止している場合でも、それに関わりなく、オイル供給手段57から潤滑油が供給されるため、潤滑油がオイル供給系52で滞留し、チェックバルブ59や定量バルブ58の動作に不具合を生じさせたり、給油ポンプ61の故障を引き起こしたりする問題もある。
このエアオイル供給手段70は、オイル供給手段として、ルブリケータ71を有するオイルタンク72を用い、このオイルタンク72が、エア源73と電磁弁74との間に設けられている。ルブリケータ71は、調整つまみ75の回転角度によって、オイルタンク72から送出される潤滑油の供給量を連続的に変化させるものである。このエアオイル供給手段では、間欠的に圧送される圧縮ガスに、ルブリケータ71によって調整された量の潤滑油を連続的に供給し、この潤滑油が分散された圧縮ガス(エアオイル)を振動ペン本体80に導入する。
本発明のマーキング装置用潤滑油供給装置は、シリンダと、該シリンダに往復自在に取り付けられたピストンと、該ピストンの先端側に設けられたスタイラスと、前記ピストンの基端側に備えられて前記ピストンをその長手方向に振動させる振動手段とを備える振動ペン本体と、該振動ペン本体に、その基端側から圧縮ガスまたは圧縮ガスと潤滑油との混合物を間欠的に供給するエアオイル供給手段とを具備するマーキング装置用潤滑油供給装置であって、
前記エアオイル供給手段は、前記圧縮ガスを送出するエア源と、前記エア源から送出された前記圧縮ガスが間欠的に圧送されるエア搬送路と、前記潤滑油を送出するオイル供給手段と、該オイル供給手段の動作を制御するオイル供給手段制御部と、前記オイル供給手段から送出された前記潤滑油が搬送されるオイル搬送路と、前記エア搬送路の下流端と前記オイル搬送路の下流端とが接続する接続部と、該接続部に接続されて前記圧縮ガスまたは前記接続部で合流した前記圧縮ガスと前記潤滑油との混合物が前記振動ペン本体側に間欠的に圧送されるエアオイル搬送路とを有し、前記オイル供給手段制御部は、前記エア搬送路を圧送される前記圧縮ガスの流量を計測する流量計と、前記流量計によって計測される流量値が経時的に入力され、その立ち上がりタイミング毎にカウントアップするカウンタと、該カウンタによってカウントされたカウント数が逐次入力され、このカウント数が設定値になる度に、前記オイル供給手段に、潤滑油を一定量送出する制御指令を出力するオイル供給手段制御回路とを有することを特徴とする。
また、本発明のマーキング装置用潤滑油供給装置は、前記エアオイル搬送路の途中に設けられて前記エアオイル搬送路を開閉する弁体と、該弁体に前記エアオイル搬送路の開閉を切り替える制御指令を一定時間毎に繰り返し出力する弁体制御部とを有し、前記弁体制御部は、前記カウンタに接続され、前記弁体制御部が出力する制御指令の回数と、カウンタにおけるカウント数とを比較する比較回路を有することを特徴とする。
図1には、本実施形態のマーキング装置用潤滑油供給装置の断面模式図を示し、図2には、図1に示すマーキング装置用潤滑油供給装置が備えるエアオイル供給手段のブロック図を示し、図3には、図2に示すエアオイル供給手段におけるエア流量の経時変化のグラフを示す。
図1および図2に示すように、本実施形態のマーキング装置用潤滑油供給装置1は、振動ペン本体20と、振動ペン本体20の基端側から圧縮ガスまたは潤滑油が分散された圧縮ガス(エアオイル)を間欠的に供給するエアオイル供給手段30とを有している。
図1に示すように、振動ペン本体20は、シリンダ2と、このシリンダ2に往復自在に取り付けられたピストン3と、ピストン3の先端側に設けられたスタイラス4と、ピストン3の基端側に備えられてこのピストン3をその長手方向に振動させる振動部(振動手段)5と、ピストン3を振動部5寄りに付勢させる圧縮バネ6とを具備して概略構成されている。
またシリンダ2の先端側には、ピストン3を案内するためのノーズ部材8が取り付けられている。ノーズ部材8には軸受孔8aが設けられており、この軸受孔8aにピストン3が挿入されている。また、軸受孔8aの周囲には複数の排気孔8bが設けられており、この排気孔8bを介してシリンダ室2Aからシリンダ2外部に圧縮ガス等の流体を排気できるようになっている。
また、図1に示すように、ノーズ部材8の軸受孔8aの周囲にはフランジ8cが形成されている。そして、このフランジ8cとピストン3の大径部3bとの間に圧縮コイルバネ6が配置されている。この圧縮コイルバネ6によってピストン3がバックプレート10側に付勢されている。図1に示すようにピストン3が圧縮コイルバネ6に付勢されて後退位置にある場合において、ピストンの大径部3bの一部がシリンダ室2Aの段差部2bよりも基端側に配置され、一方で小径部3aが段差部2bよりも先端側に配置されている。
以上説明したように、ピストン3の大径部3b、バックプレート10、Oリング12および圧縮コイルバネ6によって、振動部5が構成されている。
エアオイル供給手段30は、圧縮ガスが間欠的に圧送されるエア搬送系31と、圧縮ガスに潤滑油を供給するオイル供給系32と、圧縮ガスまたは圧縮ガスと潤滑油の混合物(エアオイル)が振動ペン本体20の開口部11cに圧送されるエアオイル搬送系33を備えて構成されている。オイル供給系32の下流端は、エア搬送系31の下流端に接続されており、エア搬送系31とオイル供給系32の接続部にエアオイル搬送系33の上流端が接続されている。
エア源35は、エアフィルタ、ミストセパレータおよび圧力スイッチ(いずれも図示せず)を有し、エア配管34内に圧縮ガスを送出する。エア配管34内に送出された圧縮ガスは、後述する電磁弁48の切り替え操作によって、エア配管34内を間欠的に圧送されるようになっている。
オイル供給手段38は、潤滑油が貯留されたオイルタンク42と、オイルタンク42内に貯留された潤滑油をオイル配管37内に圧送する給油ポンプ43によって構成されている。ここで、給油ポンプ43は、後述する給油ポンプ制御回路45からの制御指令が入力される毎に、潤滑油を一定量圧送するように構成されている。
オイル供給手段制御部39は、エア配管34の途中に設けられた流量計36と、流量計に接続されたカウンタ44と、カウンタ44に接続され、給油ポンプ43の動作を制御する給油ポンプ制御回路(オイル供給手段制御回路)45とを有している。
カウンタ44には、流量計36によって計測されたエア流量が経時的に入力される。カウンタ44は、このエア流量の立ち上がりタイミング毎にカウントアップする。このカウント数は、エア配管34内での圧縮ガスの圧送回数に相当する。
そして、電磁弁制御部49は、電磁弁48に、接続状態と非接続状態とを切り替える制御指令を、一定時間毎に繰り返し出力する。これにより、第1エアオイル配管から第2エアオイル配管にエアが流れる状態と、エアの流れが停止する状態とが交互に切り替わる。その結果、圧縮ガスおよびエアオイルは、エア配管34内および各エアオイル配管46、47内を間欠的に圧送される。
操作部としては、例えば、キーボード、液晶表示パネル等を備えたタッチパネル等を用いられる。この操作部には、例えば、給油ポンプ制御回路で用いられる等差数列の交差d等のデータが入力され、このデータが給油ポンプ制御回路等に出力される。
図1に示すように、初期状態において、ピストン3が圧縮コイルバネ6によりバックプレート10側に付勢されている。この状態において、各部の動作をオンにする。
まず、電磁弁制御部49は、電磁弁48に一定時間毎に制御指令を繰り返し出力する。これにより、電磁弁48は、第1ポート48aと第2ポート48bとが接続された状態と、第1ポート48aが閉弁された状態とが交互に切り替わる。
カウンタ44は、流量計から経時的に入力されるエア流量の立ち上がりタイミング毎にカウントアップし、エア配管34内での圧縮ガスの圧送回数をカウントする。カウンタ44によってカウントされたカウント数は、給油ポンプ制御回路45に出力される。
また、オイル供給手段38から潤滑油が送出されると、この潤滑油の油滴が、エア供給系31を圧送される圧縮ガスとチェックバルブ41で合流し、圧縮ガス中に油滴が分散された状態(エアオイル)になる。そして、このエアオイルが、第1エアオイル配管46内、電磁弁48の流路、第2エアオイル配管47内を間欠的に圧送され、開口部11cから振動ペン本体20内に間欠的に供給される。
初期状態において、ワンショット分の圧縮ガスが、アダプタ11の開口部11cから導入されると、この圧縮ガスは、バックプレート10の供給孔10a内に送られる。この圧縮ガスにより、供給孔10aを閉塞しているOリング12に対して圧縮コイルバネ6の付勢力よりも大きな圧力が加わる。これによりOリング12が押し下げられ、これに伴って圧縮コイルバネ6によって付勢されているピストン3がシリンダ2の先端側に押し下げられる。
ピストン3が後退位置に戻ると、次に供給されるワンショット分の圧縮ガスによりピストン3が押されて前進する。この動作を繰り返すことで、ピストン3を介してスタイラス4を往復振動させることができる。
また、エアオイルを導入した場合には、エアオイルがシリンダ室2A内を通過する際に、エアオイルに分散された潤滑油がシリンダ2の内周面2aに付着する。
これにより、シリンダ2の内周面2aとOリング12との摩擦係数が低減する。また、Oリング12が内周面2aと摺動することによるOリング12の摩耗が抑えられるので、Oリング12と内周面2aとの密着性が長期間保持される。これにより、初期状態において、ピストン2を、確実に所定の位置に保持することができ、また、圧縮ガスまたはエアオイルが供給されたときには、これらの圧力を、確実にOリング12に付与することができる。その結果、ピストン2がシリンダ2内で円滑に往復運動し、スタイラスがワークの表面を安定に打刻することができる。
例えば、電磁弁制御部49は、カウンタ44に制御用配線22を介し接続され、電磁弁制御部49が制御指令を出力する回数と、カウンタ44におけるカウント数を比較する比較回路を有していてもよい。これにより、電磁弁48の動作状況を評価することができる。すなわち、カウンタ44におけるカウント数は、電磁弁48の切り替え操作の回数に相当するため、比較回路で、このカウント数と電磁弁制御部49における制御指令の出力回数とが等しいと判定された場合には、電磁弁の動作状況が良好であると評価することができる。また、比較回路で、このカウント数と制御指令の出力回数とが異なる判定された場合には、電磁弁制御部の制御指令に対して電磁弁が正常に動作しておらず、何らかの不具合が生じているものと評価することができる。
なお、ピストン3の振動の状態に応じてカウンタ44におけるカウント数と、電磁弁48の切り替え操作の回数とは相関関係となるが、相関関係が厳密に一致していなくとも、多少の誤差は通常の動作の範囲内と見なしても良い。なお、この立ち上がりタイミング毎にカウントする動作に加え、適切な閾値を設定しておき、この閾値を超えた時点でカウントするようにしても良い。
Claims (3)
- シリンダと、該シリンダに往復自在に取り付けられたピストンと、該ピストンの先端側に設けられたスタイラスと、前記ピストンの基端側に備えられて前記ピストンをその長手方向に振動させる振動手段とを備える振動ペン本体と、該振動ペン本体に、その基端側から圧縮ガスまたは圧縮ガスと潤滑油との混合物を間欠的に供給するエアオイル供給手段とを具備するマーキング装置用潤滑油供給装置であって、
前記エアオイル供給手段は、前記圧縮ガスを送出するエア源と、前記エア源から送出された前記圧縮ガスが間欠的に圧送されるエア搬送路と、前記潤滑油を送出するオイル供給手段と、該オイル供給手段の動作を制御するオイル供給手段制御部と、前記オイル供給手段から送出された前記潤滑油が搬送されるオイル搬送路と、前記エア搬送路の下流端と前記オイル搬送路の下流端とが接続する接続部と、該接続部に接続されて前記圧縮ガスまたは前記接続部で合流した前記圧縮ガスと前記潤滑油との混合物が前記振動ペン本体側に間欠的に圧送されるエアオイル搬送路とを有し、
前記オイル供給手段制御部は、前記エア搬送路を圧送される前記圧縮ガスの流量を計測する流量計と、該流量計によって計測される流量値が経時的に入力され、その立ち上がりタイミング毎にカウントアップするカウンタと、該カウンタによってカウントされたカウント数が逐次入力され、このカウント数が設定値になる度に、前記オイル供給手段に、潤滑油を一定量送出する制御指令を出力するオイル供給手段制御回路とを有することを特徴とするマーキング装置用潤滑油供給装置。 - 前記オイル供給手段制御回路に設定された設定値は、等差数列上の数値であることを特徴とする請求項1に記載のマーキング装置用潤滑油供給装置。
- 前記エアオイル搬送路の途中に設けられて前記エアオイル搬送路を開閉する弁体と、該弁体に前記エアオイル搬送路の開閉を切り替える制御指令を一定時間毎に繰り返し出力する弁体制御部とを有し、
前記弁体制御部は、前記カウンタに接続され、前記弁体制御部が出力する制御指令の回数と、カウンタにおけるカウント数とを比較する比較回路を有することを特徴とする請求項1または2に記載のマーキング装置用潤滑油供給装置。
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