JP5232521B2 - 化学蓄熱材複合体の製造方法 - Google Patents

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Description

本発明は、化学蓄熱材を含む化学蓄熱材複合体製造方法に関する。
従来から、化学蓄熱を利用する化学蓄熱材及びそれを利用した化学蓄熱システムが知られている。
例えば、特許文献1では、0.3〜4mmの範囲の結晶性の石灰石を850〜1100℃の範囲で所定時間加熱した後、500〜600℃の範囲で所定時間加熱することにより、多数の気孔を生成した生石灰を得る化学蓄熱材及びその製造方法が開示されている。
また、特許文献2では、多孔性カプセル内に粉体化学蓄熱材を収容した蓄熱装置が開示されている。また、特許文献3では、耐熱性多孔質体の筒状体内に粉体化学蓄熱材を充填してなる化学蓄熱カプセルが開示されている。
特開平1−225686号公報 特公平6−80395号公報 特公平6−80394号公報
しかしながら、特許文献1に示される気孔が形成された生石灰を粉体のまま化学蓄熱材として用いた場合、作動中における水和反応及び脱水反応の繰り返しにより、粉体の化学蓄熱材は、体積の膨張及び収縮を繰り返す。そのため、他の粉体と接触して擦れ合うことにより微粉化してしまい、蓄熱システムとしての反応性が低下するという問題があった。
また、特許文献2及び特許文献3に示す蓄熱システムでは、粉体の微粉化を抑制することができるものの、カプセル封入又は筒状体封入による熱伝導抵抗の増加や伝熱経路の複雑化により、化学蓄熱材の発熱反応による熱を効率よく取り出すことができず、さらに蓄熱反応による熱を効率よく供給することができないという問題があった。
本発明は、かかる従来の問題点に鑑みてなされたもので、蓄熱・放熱性能に優れ、耐久性の高い化学蓄熱材複合体製造方法を提供しようとするものである。
参考発明は、外部との熱交換を行うための熱交換壁体の壁面に隣接して配設され、該熱交換壁体側から順に粉体の化学蓄熱材を焼成してなる化学蓄熱材層とセラミックス材料を焼成してなるセラミックス層とを積層して構成されており、
上記セラミックス層は、空隙率が20%以上であり、毛管凝縮相対蒸気圧が90%以上であることを特徴とする化学蓄熱材複合体にある(請求項1)。
参考発明の化学蓄熱材複合体は、熱交換壁体側から上記化学蓄熱材層、上記セラミックス層の順に積層された二層構造を有しており、上記化学蓄熱材層が熱交換壁体と上記セラミックス層との間に配設されている。すなわち、上記化学蓄熱材複合体は、熱交換壁体に隣接して配設された上記化学蓄熱材層を上記セラミックス層が挟み込むことによって補強する構成となっている。これにより、上記化学蓄熱材層が熱交換壁体から脱落することを防止することができる。
また、上記化学蓄熱材層は、熱交換壁体と上記セラミックス層との間に挟まれて配設されることにより、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う体積の膨張・収縮に耐え得る機械的強度を充分に確保することができる。これにより、上記化学蓄熱材層の蓄熱・放熱に伴う機械的崩壊を防止することができ、上記化学蓄熱材複合体全体の耐久性を向上させることができる。
また、上記セラミックス層は、上記化学蓄熱材層における上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物の導入排出経路となる。ここで、上記セラミックス層は、空隙率が20%以上である。そのため、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う例えば水(水蒸気)等の反応物・反応生成物の導入排出経路を充分に確保することができ、反応物・反応生成物の移動(拡散)阻害を抑制することができる。これにより、優れた蓄熱・放熱性能を得ることができる。
また、上記セラミックス層は、毛管凝縮相対蒸気圧が90%以上である。そのため、例えば反応物・反応生成物が水(水蒸気)である場合に、その水蒸気をほとんど液化させることなく流通させることができる。これにより、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物の移動を良好に行うことができ、優れた蓄熱・放熱性能を得ることができる。
また、上記セラミックス層は、過剰な水蒸気が存在しても、細孔の細孔径(例えば、平均細孔径)等を適切な大きさとすれば、その水蒸気又は水蒸気が凝縮されて生成した液体水を充分に吸着又は吸収することができる。そのため、液体水等による上記化学蓄熱材表面の水溶化及びそれに伴う劣化を防止することができ、耐久性を向上させることができる。
また、上記セラミックス層に吸着された水(吸着水)は、相対湿度90%未満の状態で脱離・蒸発する。すなわち、吸着水は、湿度の低い方へ容易に除去される(移動する)ため、蓄熱・放熱に必要な水分子等の通過を妨げることも少ない。これにより、優れた蓄熱・放熱性能を長期間に渡って維持することができる。
このように、参考発明によれば、蓄熱・放熱性能に優れ、耐久性の高い化学蓄熱材複合体を提供することができる。
第1の発明は、外部との熱交換を行うための熱交換壁体の壁面に隣接して配設され、該熱交換壁体側から順に粉体の化学蓄熱材を焼成してなる化学蓄熱材層とセラミックス材料を焼成してなるセラミックス層とを積層して構成された化学蓄熱材複合体を製造する方法であって、
外部との熱交換を行うための上記熱交換壁体の内壁面に、粉体の上記化学蓄熱材を含有する化学蓄熱材未焼成層を密着させて形成する化学蓄熱材未焼成層形成工程と、
該化学蓄熱材未焼成層上に、上記セラミックス材料を含有するセラミックス材料未焼成層を形成するセラミックス材料未焼成層形成工程と、
上記化学蓄熱材未焼成層及び上記セラミックス材料未焼成層を一体焼成して上記化学蓄熱材層及び上記セラミックス層を形成する焼成工程とを有することを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法にある(請求項1)。
本発明の製造方法は、上記化学蓄熱材未焼成層形成工程、上記セラミックス材料未焼成層形成工程を行った後、上記焼成工程において上記化学蓄熱材未焼成層及び上記セラミックス材料未焼成層を一体的に焼成し、上記化学蓄熱材層及び上記セラミックス層を形成する。すなわち、本発明では、上記化学蓄熱材層と上記セラミックス層との二層を一体焼成により形成する。そのため、製造工程を容易にすることができる。
第2の発明は、外部との熱交換を行うための熱交換壁体の壁面に隣接して配設され、該熱交換壁体側から順に粉体の化学蓄熱材を焼成してなる化学蓄熱材層とセラミックス材料を焼成してなるセラミックス層とを積層して構成された化学蓄熱材複合体を製造する方法であって、
外部との熱交換を行うための上記熱交換壁体の内壁面に、粉体の上記化学蓄熱材を含有する化学蓄熱材未焼成層を密着させて形成した後、該化学蓄熱材未焼成層を焼成して上記化学蓄熱材層を形成する化学蓄熱材層形成工程と、
該化学蓄熱材層上に、上記セラミックス材料を含有するセラミックス材料未焼成層を形成した後、該セラミックス材料未焼成層を焼成して上記セラミックス層を形成するセラミックス層形成工程とを有することを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法にある(請求項3)。
本発明の製造方法は、上記化学蓄熱材層形成工程において上記化学蓄熱材層を形成した後、上記セラミックス層形成工程において上記セラミックス層を形成する。すなわち、本発明では、上記化学蓄熱材層と上記セラミックス層との二層を順に形成する。そのため、上記化学蓄熱材層及び上記セラミックス層をそれぞれ精度良く形成することができる。
上記第1及び第2の発明において、上記セラミックス層は、空隙率が20%以上である。
ここで、空隙率(%)は、上記セラミックス層中のセラミックス固体の体積をA、空間(空隙)の体積をBとした場合に、{B/(A+B)}×100で定義される。
上記セラミックス層の空隙率が20%未満の場合には、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物の導入排出経路を充分に確保することができず、反応物・反応生成物の移動(拡散)が阻害されるおそれがある。
したがって、上記セラミックス層は、空隙率が50%以上であることがより好ましい。
また、上記セラミックス層は、空隙率が90%以下であることが好ましい。
上記セラミックス層の空隙率が90%を超える場合には、上記セラミックス層自体の強度を充分に確保することができないおそれがある。そのため、上記セラミックス層は、上記化学蓄熱材層を補強するという役割を果たすことができないおそれがある。
また、上記セラミックス層は、毛管凝縮相対蒸気圧が90%以上である。
上記セラミックス層の毛管凝縮相対蒸気圧が90%未満の場合には、例えば反応物・反応生成物が水(水蒸気)である場合に、その水蒸気が液化し易くなる。また、過剰な水蒸気存在下において、水蒸気が凝縮されて生成した液体水や吸着された水が空隙を埋めてしまい、反応に必要な水蒸気の移動を妨げるおそれがある。そのため、上記化学蓄熱材表面の水溶化による劣化が生じると同時に反応速度が遅くなるおそれがある。
したがって、上記セラミックス層は、毛管凝縮相対蒸気圧が95%以上であることがより好ましい。
また、上記セラミックス層は、内部に存在する細孔の平均細孔径が15nm〜100μmであることが好ましい(請求項4)。
この場合には、上記セラミックス層は、例えば上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物が水(水蒸気)である場合に、過剰な水蒸気が存在しても、その水蒸気又は水蒸気が凝縮されて生成した液体水を充分に吸着又は吸収することができる。これにより、液体水等によって水蒸気の移動(拡散)が阻害されることを抑制することができる。
上記平均細孔径が15nm未満の場合には、上記セラミックス層において水蒸気が液化し易くなり、また液化により生成した液体水が脱離し難いため、水蒸気の移動(拡散)が阻害されるおそれがある。一方、100μmを超える場合には、上記セラミックス層において過剰な水蒸気が存在しても、その水蒸気又は水蒸気が凝縮されて生成した液体水を充分に吸着又は吸収することができないおそれがある。
また、上記セラミックス層は、内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が10%以下であることが好ましい(請求項5)。
上記セラミックス層の内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が10%を超える場合には、例えば上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物が水(水蒸気)である場合に、上記セラミックス層において水蒸気が液化して液体水が生成し、この液体水によって水蒸気の移動(拡散)が阻害されるおそれがある。
また、上記セラミックス材料は、繊維状物質、粒状物質、棒状物質及び板状物質から選ばれる1種以上を含有することが好ましい(請求項6)。
この場合には、上記セラミックス材料として使用する上記物質の成分、径(繊維径、粒径等)等を選択するだけで、上記セラミックス層内に所望の大きさの細孔を容易に形成することができる。
また、上記繊維状物質は、繊維状粘土鉱物であることが好ましい(請求項7)。
この場合には、上記セラミックス材料として使用する繊維状粘土鉱物の径(繊維径)等を選択するだけで、上記セラミックス層内に所望の大きさの細孔を容易に形成することができる。
また、上記繊維状粘土鉱物は、セピオライト及び/又はパリゴルスカイトであることが好ましい(請求項8)。
この場合には、上記繊維状粘土鉱物は、容易に水に懸濁してスラリー化するため、そのスラリーを所望の場所に塗布することにより、所望の場所に上記セラミックス層を形成することができる。また、セピオライト、パリゴルスカイト等の繊維状粘土鉱物は、繊維径が10nm程度から数μmのものが天然に存在する。そのため、このような範囲の繊維径と同等の大きさの細孔を有する上記セラミックス層を得ることができる。
また、上記繊維状物質は、ガラス繊維であることが好ましい(請求項9)。
この場合には、上記セラミックス材料として使用するガラス繊維の径(繊維径)等を選択するだけで、上記セラミックス層内に所望の大きさの細孔を容易に形成することができる。
また、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って吸熱し、水和反応に伴って放熱する水和反応系化学蓄熱材であることが好ましい(請求項10
また、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って酸化され、水和反応に伴って水酸化される水和反応系化学蓄熱材であることが好ましい(請求項11
いずれの場合にも、上記化学蓄熱材複合体は、水和反応及び脱水(逆水和)反応によって蓄熱・放熱を良好に行うことができ、蓄熱システムとしての性能を長期間に渡って安定して発揮することができる。
また、上記化学蓄熱材は、無機化合物であることが好ましい(請求項12)。
この場合には、無機化合物の優れた熱安定性を活かして、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性を向上させることができる。特に、使用中の熱履歴によって劣化することがない。そのため、上記化学蓄熱材複合体は、蓄熱システムとしての性能を長期間に渡って安定して発揮することができる。
また、上記化学蓄熱材は、ニッケル化合物、アルミニウム化合物、コバルト化合物、銅化合物及びアルカリ土類金属化合物から選ばれる1種以上の化合物からなることが好ましい(請求項13)。また、その中でもアルカリ土類金属化合物がより好ましい。
この場合には、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性を向上させることができる。そのため、上記化学蓄熱材複合体は、蓄熱システムとしての性能を長期間に渡って安定して発揮することができる。また、上記化学蓄熱材として環境負荷の小さい安全な材料を用いることにより、製造、使用、リサイクル等を含めた安全性の確保が容易になる。
また、上記化学蓄熱材は、水酸化ニッケル、水酸化アルミニウム、水酸化コバルト、水酸化銅、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム水和物及び水酸化マグネシウムから選ばれる1種以上の化合物からなることが好ましい(請求項14)。また、その中でも水酸化カルシウム及び水酸化マグネシウムがより好ましく、水酸化カルシウムがさらに好ましい。
この場合には、上記化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性をより一層向上させることができる。そのため、上記化学蓄熱材複合体は、蓄熱システムとしての性能を長期間に渡って安定して発揮することができる。
なお、上記化学蓄熱材としては、上記以外にも、水酸化アルミニウム・マグネシウム(ドロマイト)、水酸化ストロンチウム、アルカリ金属水酸化物(リチウム水酸化物、ナトリウム水酸化物、カリウム水酸化物、ルビジウム水酸化物、セシウム水酸化物等)、遷移金属水酸化物、水酸化鉄、ダイアスポア(AlO(OH))、針鉄鉱(FeO(OH))、アルカリ土類硫酸塩水和物、硫酸カルシウム水和物及びこれらの混合物又は化合物等を用いることもできる。
上記第1及び第2の発明において、上記化学蓄熱材未焼成層は、例えば、上記化学蓄熱材を含有するスラリーを塗布することによって形成することもできるし、上記化学蓄熱材を含有するスラリーを混練して成形し、その成形体を所定の位置に配設することによって形成することもできる。
また、上記セラミックス材料未焼成層も、上記化学蓄熱材未焼成層と同様に形成することができる。
上記第1の発明において、上記焼成工程では、上記化学蓄熱材未焼成層及び上記セラミックス材料未焼成層を300〜800℃で焼成することが好ましい(請求項2)。
この場合には、上記化学蓄熱材未焼成層中の上記化学蓄熱材の脱水処理と上記セラミックス材料未焼成層中の上記セラミックス材料の焼成とを同時に進行させることができる。そのため、製造工程を容易にすることができると共に、上記化学蓄熱材複合体を良好な状態で得ることができる。
上記第2の発明において、上記化学蓄熱材層形成工程では、上記化学蓄熱材未焼成層を適切な温度を選択してその温度で焼成することができる。
また、上記セラミックス層形成工程では、上記セラミックス材料未焼成層を適切な温度を選択してその温度で焼成することができる。
(実施例1)
本発明の実施例にかかる化学蓄熱材複合体及びその製造方法について、図を用いて説明する。本例では、化学蓄熱材複合体を用いた蓄熱装置を例に説明する。
図1に示すごとく、蓄熱装置2は、外部との熱交換を行うための円筒状の熱交換壁体21と、熱交換壁体21の内壁面211に隣接して配設された円筒状の化学蓄熱材複合体1とを備えている。熱交換壁体21は、ステンレスパイプにより構成されている。
また、同図に示すごとく、化学蓄熱材複合体1の内側は、化学蓄熱材複合体1の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物としての水(水蒸気)が流通する反応流路31として構成されている。
また、熱交換壁体21の外側は、図示を省略したが、化学蓄熱材複合体1との間で熱交換を行う熱交換媒体としての流体(ガス)が流通する熱交換流路として構成されている。
また、同図に示すごとく、化学蓄熱材複合体1は、粉体の化学蓄熱材を焼成してなる化学蓄熱材層11とセラミックス材料を焼成してなるセラミックス層12とにより構成されている。化学蓄熱材複合体1は、熱交換壁体21側から順に化学蓄熱材層11とセラミックス層12とを積層させた二層構造よりなる。すなわち、化学蓄熱材層11が熱交換壁体21とセラミックス層12との間に挟み込まれて配設されている。
また、本例では、化学蓄熱材層11を構成する化学蓄熱材は、水酸化カルシウム(Ca(OH)2))であり、脱水反応に伴って蓄熱(吸熱)し、水和反応(水酸化カルシウムへの復原)に伴って放熱(発熱)する。すなわち、化学蓄熱材は、以下に示す反応で蓄熱及び放熱を可逆的に繰り返す。
Ca(OH)2⇔CaO+H2
さらに、上記の式に放熱量、蓄熱量Qを併せて示すと、以下のようになる。
CaO+H2O→Ca(OH)2+Q
Ca(OH)2+Q→CaO+H2
また、セラミックス層12を構成するセラミックス材料は、繊維状物質であり、層リボン構造を有する繊維状粘土鉱物であるセピオライトであり、具体的には、輝石に似た単鎖が複数本結合して四面体リボンを形成してなる粘土鉱物の1つである。セピオライトは、例えば、Mg8Si1230(OH)4(OH2)4・8H2Oの化学式で表すことができる含水マグネシウム珪酸塩である。セピオライトは、それ自体が多孔質であり、比表面積が大きい繊維状を呈している。なお、セピオライトとしては、上記化学式で表されるものの変種についても含まれる。
また、本例のセラミックス層12は、空隙率が60%である。また、内部に存在する細孔の平均細孔径が50nmである。また、内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が10%以下であり、本例では8%である。これにより、セラミックス層12は、化学蓄熱材層11中の化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物としての水蒸気が流通できるようになっている。
また、セラミックス層12は、毛管凝縮相対蒸気圧が90%である。これにより、反応物・反応生成物である水蒸気をほとんど液化させることなく流通させることができるようになっている。
なお、本例では、上記セラミックス層の空隙率及び平均細孔径は、次のような測定を行い、細孔径分布、細孔容積等の結果を総合して求めた。細孔径分布、細孔容積等は、細孔径が10nm以下のものについては、窒素吸着装置(日本ベル社製)を用いて測定し、液体窒素温度での窒素吸着等温線からBJH法により解析して求めた。また、細孔径が10nmを超えるものについては、最大圧力が410MPaの水銀ポロシメータ(島津製作所社製)を用いて水銀圧入法により求めた。
また、10nm以下の細孔が占める割合は、窒素吸着装置(日本ベル社製)を用いて測定し、液体窒素温度での窒素吸着等温線からBJH法により解析して求めた。
また、毛管凝縮相対蒸気圧は、水蒸気自動吸着測定装置(日本ベル社製、BELSORP−18)を用いて測定し、25℃での水蒸気吸着等温線から求めた。
そして、蓄熱装置2は、化学蓄熱材複合体1における化学蓄熱材層11の化学蓄熱材が水酸化カルシウムの状態で熱が供給されると、その熱を反応熱として化学蓄熱材が酸化されるようになっている。すなわち、化学蓄熱材が脱水反応により酸化カルシウムとなり、反応熱相当の熱を蓄熱する構成となっている。このとき、脱水反応の反応生成物である水蒸気が化学蓄熱材層11からセラミックス層12を介して反応流路31に排出される。
一方、蓄熱装置2は、化学蓄熱材複合体1における化学蓄熱材層11の化学蓄熱材が酸化カルシウムの状態で水蒸気が供給されると、その水蒸気によって化学蓄熱材が水酸化されるようになっている。すなわち、化学蓄熱材が水和反応により酸化カルシウムとなり、放熱する構成となっている。このとき、水和反応の反応物である水蒸気が反応流路31からセラミックス層12を介して化学蓄熱材層11に導入される。
また、蓄熱装置2は、化学蓄熱材複合体1の蓄熱時の熱供給の際には、熱交換流路を流通するガスから熱交換壁体21を介した熱交換によって化学蓄熱材複合体1(化学蓄熱材層11)に熱が供給されるように構成されている。
一方、蓄熱装置2は、化学蓄熱材複合体1の放熱時の熱放熱の際には、化学蓄熱材複合体1(化学蓄熱材層11)から熱交換壁体21を介した熱交換によって熱交換流路を流通するガスに熱が放熱されるように構成されている。
次に、化学蓄熱材複合体1の製造方法について説明する。
本例の製造方法は、図2(a)〜(d)に示すごとく、外部との熱交換を行うための熱交換壁体21の壁面211に隣接する位置に、粉体の化学蓄熱材を含有する化学蓄熱材未焼成層110を形成する化学蓄熱材未焼成層形成工程と、化学蓄熱材未焼成層110上に、セラミックス材料を含有するセラミックス材料未焼成層120を形成するセラミックス材料未焼成層形成工程と、化学蓄熱材未焼成層110及びセラミックス材料未焼成層120を焼成して化学蓄熱材層11及びセラミックス層12を形成する焼成工程とを有する。
以下、これを詳説する。
<化学蓄熱材未焼成層形成工程>
まず、化学蓄熱材として、平均粒径7μm(レーザー回折式測定法、島津製作所社製SALD−2000Aによる)の水酸化カルシウム(Ca(OH)2)粉末を準備した。そして、水酸化カルシウム粉末と水とを質量比1:1の割合で混練機にて混練し、押出成形した後、熱風乾燥機にて80℃、96時間乾燥させた。これにより、図2(a)に示すごとく、外径約18.5mm、内径約10mm、長さ100mmの円筒状の化学蓄熱材未焼成層110を作製した。その後、化学蓄熱材未焼成層110の外径が約17.9mmとなるように加工した。
次いで、先程用いた水酸化カルシウム粉末と粘着材としての山形産ベントナイト(クニミネ鉱業社製、クニピア−F)とを質量比9:1の割合で乾式混合し、この混合粉末と水とを質量比2:8の割合で混合し、粘着用スラリーを作製した。そして、外径20mm、内径18mm、長さ100mmのステンレスパイプよりなる熱交換壁体21を粘着用スラリーに浸漬させ、熱交換壁体21の内壁面211に粘着用スラリーを塗布した。
次いで、図2(b)に示すごとく、熱交換壁体21の内側に化学蓄熱材未焼成層110を挿入し、熱交換壁体21の内壁面211に塗布した粘着用スラリーを介して化学蓄熱材未焼成層110を熱交換壁体21の内壁面211に密着させた。そして、これを96℃、10時間乾燥させた。これにより、熱交換壁体21の内壁面211に隣接する位置に、化学蓄熱材未焼成層110を形成した。
<セラミックス材料未焼成層形成工程>
次いで、セラミックス材料として、繊維径50nmのトルコ産セピオライト(近江鉱業社製)を準備した。そして、セピオライトと水とを質量比1:10の割合で電動ミキサーにて混合し、セラミックス材料懸濁液を作製した。その後、熱交換壁体21をセラミックス材料懸濁液に浸漬させ、化学蓄熱材未焼成層110上にセラミックス材料縣濁液を塗布し、これを96℃、3時間乾燥させた。これにより、図2(c)に示すごとく、化学蓄熱材未焼成層110上に、セラミックス材料未焼成層120を形成した。
<焼成工程>
次いで、熱交換壁体21に形成した化学蓄熱材未焼成層110及びセラミックス材料未焼成層120を電気炉にて約500℃、30分焼成した。これにより、図2(d)に示すごとく、化学蓄熱材層11及びセラミックス層12を形成した。なお、この焼成により、化学蓄熱材としての水酸化カルシウムは脱水され、酸化カルシウムへと変化した。また、10nm以下の細孔が占める割合は、焼成前では結晶格子中の平均1nmの細孔が存在しているために15%であったが、焼成後では化学蓄熱材の脱水による構造変化によって8%となった。
以上により、化学蓄熱材層11及びセラミックス層12の二層からなる化学蓄熱材複合体1を得た。
また、本例では、上述した製造方法により得られた化学蓄熱材複合体1を有する蓄熱装置2に対して、化学蓄熱層11の化学蓄熱材に対して500℃、30分の熱処理を行う蓄熱操作と反応流路31に室温、湿度95%の空気を導入する放熱操作とを繰り返し行った。その結果、化学蓄熱材複合体1(化学蓄熱材層11)の蓄熱・放熱に伴う機械的崩壊や化学蓄熱材複合体1の熱交換壁体21からの脱落等の不具合が発生しないことを確認した。
次に、本例の化学蓄熱材複合体1及びその製造方法における作用効果について説明する。
本例の化学蓄熱材複合体1は、熱交換壁体21側から化学蓄熱材層11、セラミックス層12の順に積層された二層構造を有しており、化学蓄熱材層11が熱交換壁体21とセラミックス層12との間に配設されている。すなわち、化学蓄熱材複合体1は、熱交換壁体21に隣接して配設された化学蓄熱材層11をセラミックス層12が挟み込むことによって補強する構成となっている。これにより、化学蓄熱材層11が熱交換壁体21から脱落することを防止することができる。
また、化学蓄熱材層11は、熱交換壁体21とセラミックス層12との間に挟まれて配設されることにより、化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う体積の膨張・収縮に耐え得る機械的強度を充分に確保することができる。これにより、化学蓄熱材層11の蓄熱・放熱に伴う機械的崩壊を防止することができ、化学蓄熱材複合体1全体の耐久性を向上させることができる。
また、セラミックス層12は、化学蓄熱材層11における化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物の導入排出経路となる。ここで、セラミックス層12は、空隙率が20%以上である。そのため、化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物である水蒸気の導入排出経路を充分に確保することができ、反応物・反応生成物の移動(拡散)阻害を抑制することができる。これにより、優れた蓄熱・放熱性能を得ることができる。
また、セラミックス層12は、毛管凝縮相対蒸気圧が90%以上である。そのため、反応物・反応生成物である水蒸気をほとんど液化させることなく流通させることができる。これにより、化学蓄熱材の蓄熱・放熱に伴う反応物・反応生成物の移動を良好に行うことができ、優れた蓄熱・放熱性能を得ることができる。
また、セラミックス層12は、過剰な水蒸気が存在しても、細孔の細孔径(例えば、平均細孔径)等を適切な大きさとすれば、その水蒸気又は水蒸気が凝縮されて生成した液体水を充分に吸着又は吸収することができる。そのため、液体水等による化学蓄熱材表面の水溶化及びそれに伴う劣化を防止することができ、耐久性を向上させることができる。
また、セラミックス層12に吸着された水(吸着水)は、相対湿度90%未満の状態で脱離・蒸発する。すなわち、吸着水は、湿度の低い方へ容易に除去される(移動する)ため、蓄熱・放熱に必要な水分子等の通過を妨げることも少ない。これにより、優れた蓄熱・放熱性能を長期間に渡って維持することができる。
また、本例では、セラミックス層12は、内部に存在する細孔の平均細孔径が15nm〜100μmの範囲内である。そのため、過剰な水蒸気が存在しても、その水蒸気又は水蒸気が凝縮されて生成した液体水を充分に吸着又は吸収することができる。これにより、液体水等によって水蒸気の移動(拡散)が阻害されることを抑制することができる。
また、セラミックス層12は、内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が10%以下である。そのため、セラミックス層12における水蒸気の液化を抑制することができ、また液化により生成した液体水によって水蒸気の移動(拡散)が阻害されるおそれがない。
また、セラミックス層12を構成するセラミックス材料としては、繊維状粘土鉱物であるセピオライトを用いている。そのため、セラミックス材料として使用する繊維状粘土鉱物の径(繊維径)等を選択するだけで、セラミックス層12内に所望の大きさの細孔を容易に形成することができる。特に、セピオライトは、容易に水に懸濁してスラリー化するため、そのスラリーを所望の場所に塗布することにより、所望の場所にセラミックス層12を形成することができる。また、セピオライトは、繊維径が10nm程度から数μmのものが天然に存在する。そのため、このような範囲の繊維径と同等の大きさの細孔を有するセラミックス層12を得ることができる。
また、化学蓄熱材層11を構成する化学蓄熱材は、脱水反応に伴って吸熱して水和反応に伴って放熱すると共に、脱水反応に伴って酸化され水和反応に伴って水酸化される水和反応系化学蓄熱材である。そのため、化学蓄熱材複合体1は、水和反応及び脱水(逆水和)反応によって蓄熱・放熱を良好に行うことができ、蓄熱システムとしての性能を長期間に渡って安定して発揮することができる。
また、化学蓄熱材としては、無機化合物である水酸化カルシウムを用いている。そのため、無機化合物の優れた熱安定性を活かして、化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性を向上させることができる。特に、使用中の熱履歴によって劣化することがない。そのため、化学蓄熱材複合体1は、蓄熱システムとしての性能を長期間に渡って安定して発揮することができる。
また、化学蓄熱材としては、アルカリ土類金属化合物である水酸化カルシウムを用いている。そのため、化学蓄熱材の蓄熱・放熱反応(水和・脱水反応)に対する材料安定性を向上させることができる。そのため、化学蓄熱材複合体1は、蓄熱システムとしての性能を長期間に渡って安定して発揮することができる。また、化学蓄熱材として環境負荷の小さい安全な材料を用いることにより、製造、使用、リサイクル等を含めた安全性の確保が容易になる。
また、本例の製造方法では、化学蓄熱材未焼成層形成工程、セラミックス材料未焼成層形成工程を行った後、焼成工程において化学蓄熱材未焼成層110及びセラミックス材料未焼成層120を一体的に焼成し、化学蓄熱材層11及びセラミックス層12を形成する。すなわち、化学蓄熱材層11とセラミックス層12との二層を一体焼成により形成する。そのため、製造工程を容易にすることができる。
また、焼成工程では、化学蓄熱材未焼成層110及びセラミックス材料未焼成層120を300〜800℃の範囲内の温度で焼成する。そのため、化学蓄熱材未焼成層110中の化学蓄熱材(水酸化カルシウム)の脱水処理とセラミックス材料未焼成層120中のセラミックス材料(セピオライト)の焼成とを同時に進行させることができる。そのため、製造工程を容易にすることができると共に、化学蓄熱材複合体1を良好な状態で得ることができる。
このように、本例によれば、蓄熱・放熱性能に優れ、耐久性の高い化学蓄熱材複合体1を得ることができる。
(実施例2)
本例は、セラミックス層12を構成するセラミックス材料を変更し、さらに化学蓄熱材複合体1の製造方法を変更した例である。
本例の化学蓄熱材複合体1において、セラミックス層12を構成するセラミックス材料は、繊維状物質であり、ガラス繊維であるマイクロウールである。
また、本例のセラミックス層12は、空隙率が80%であり、内部に存在する細孔の平均細孔径が700nmであり、内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が1%である。また、毛管凝縮相対蒸気圧が98%である。
その他は、実施例1と同様の構成である。
次に、本例の化学蓄熱材複合体1の製造方法について説明する。
本例の製造方法は、図3(a)〜(e)に示すごとく、外部との熱交換を行うための熱交換壁体21の壁面211に隣接する位置に、粉体の化学蓄熱材を含有する化学蓄熱材未焼成層110を形成した後、化学蓄熱材未焼成層110を焼成して化学蓄熱材層11を形成する化学蓄熱材層形成工程と、化学蓄熱材層11上に、セラミックス材料を含有するセラミックス材料未焼成層120を形成した後、セラミックス材料未焼成層120を焼成してセラミックス層12を形成するセラミックス層形成工程とを有する。
以下、これを詳説する。
<化学蓄熱材層形成工程>
まず、実施例1と同様の手順により、図3(a)に示すごとく、円筒状の化学蓄熱材未焼成層110を作製した。
次いで、実施例1と同様の手順により、図3(b)に示すごとく、熱交換壁体21の内壁面211に隣接する位置に、化学蓄熱材未焼成層110を形成した。
次いで、熱交換壁体21に形成した化学蓄熱材未焼成層110を電気炉にて約500℃、2時間焼成した。これにより、図3(c)に示すごとく、化学蓄熱材層11を形成した。なお、この焼成により、化学蓄熱材としての水酸化カルシウムは脱水され、酸化カルシウムへと変化した。
<セラミックス層形成工程>
次いで、セラミックス材料として、繊維径0.6μmのマイクロウール(日本板硝子社製)を準備した。そして、マイクロウールと水とを質量比2:8の割合で電動ミキサーにて混合し、セラミックス材料懸濁液を作製した。その後、熱交換壁体21をセラミックス材料懸濁液に浸漬させ、化学蓄熱材層11上にセラミックス材料懸濁液を塗布し、これを96℃、3時間乾燥させた。これにより、図3(d)に示すごとく、化学蓄熱材層110上に、セラミックス材料未焼成層120を形成した。
次いで、熱交換壁体21に形成したセラミックス材料未焼成層120を電気炉にて約500℃、30分焼成した。これにより、図3(e)に示すごとく、セラミックス層12を形成した。
以上により、化学蓄熱材層11及びセラミックス層12の二層からなる化学蓄熱材複合体1を得た。
また、本例においても、上述した製造方法により得られた化学蓄熱材複合体1を有する蓄熱装置2に対して、実施例1と同様の手順により、蓄熱操作と放熱操作とを繰り返し行った。その結果、化学蓄熱材複合体1(化学蓄熱材層11)の蓄熱・放熱に伴う機械的崩壊や化学蓄熱材複合体1の熱交換壁体21からの脱落等の不具合が発生しないことを確認した。
次に、本例の化学蓄熱材複合体1及びその製造方法における作用効果について説明する。
本例では、セラミックス層12を構成する材料であるセラミックス材料としては、繊維状物質であり、ガラス繊維であるマイクロウールを用いている。そのため、マイクロウールの径(繊維径)等を選択するだけで、セラミックス層12内に所望の大きさの細孔を容易に形成することができる。
また、本例の製造方法では、化学蓄熱材層形成工程において化学蓄熱材層11を形成した後、セラミックス層形成工程においてセラミックス層12を形成する。すなわち、本例では、化学蓄熱材層11とセラミックス層12との二層を順に形成する。そのため、化学蓄熱材層11及びセラミックス層12をそれぞれ精度良く形成することができる。
その他は、実施例1と同様の作用効果を有する。
(実施例3)
本例は、セラミックス層12を構成するセラミックス材料を変更した例である。
本例の化学蓄熱材複合体1において、セラミックス層12を構成するセラミックス材料は、繊維状物質であり、ガラス繊維であるマイクロウールと、繊維状物質であり、層リボン構造を有する繊維状粘土鉱物であるセピオライトとである。
また、本例のセラミックス層12は、空隙率が70%であり、内部に存在する細孔の平均細孔径が200nmであり、内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が5%である。また、毛管凝縮相対蒸気圧が95%である。
その他は、実施例1と同様の構成である。
次に、本例の化学蓄熱材複合体1の製造方法について説明する。
なお、製造方法の手順は、実施例2と同様である。
<化学蓄熱材層形成工程>
まず、実施例1と同様の手順により、図3(a)を参照のごとく、円筒状の化学蓄熱材未焼成層110を作製した。
次いで、実施例1と同様の手順により、図3(b)を参照のごとく、熱交換壁体21の内壁面211に隣接する位置に、化学蓄熱材未焼成層110を形成した。
次いで、熱交換壁体21に形成した化学蓄熱材未焼成層110を電気炉にて約500℃、2時間焼成した。これにより、図3(c)を参照のごとく、化学蓄熱材層11を形成した。なお、この焼成により、化学蓄熱材としての水酸化カルシウムは脱水され、酸化カルシウムへと変化した。
<セラミックス層形成工程>
次いで、セラミックス材料として、繊維径0.6μmのマイクロウール(日本板硝子社製)と繊維径50nmのトルコ産セピオライト(近江鉱業社製)とを準備した。そして、マイクロウールとセピオライトと水とを質量比2:1:8の割合で電動ミキサーにて混合し、セラミックス材料懸濁液を作製した。その後、熱交換壁体21をセラミックス材料懸濁液に浸漬させ、化学蓄熱材層11上にセラミックス材料縣濁液を塗布し、これを96℃、3時間乾燥させた。これにより、図3(d)を参照のごとく、化学蓄熱材層110上に、セラミックス材料未焼成層120を形成した。
次いで、熱交換壁体21に形成したセラミックス材料未焼成層120を電気炉にて約500℃、30分焼成した。これにより、図3(e)を参照のごとく、セラミックス層12を形成した。
以上により、化学蓄熱材層11及びセラミックス層12の二層からなる化学蓄熱材複合体1を得た。
また、本例においても、上述した製造方法により得られた化学蓄熱材複合体1を有する蓄熱装置2に対して、実施例1と同様の手順により、蓄熱操作と放熱操作とを繰り返し行った。その結果、化学蓄熱材複合体1(化学蓄熱材層11)の蓄熱・放熱に伴う機械的崩壊や化学蓄熱材複合体1の熱交換壁体21からの脱落等の不具合が発生しないことを確認した。
次に、本例の化学蓄熱材複合体1及びその製造方法における作用効果について説明する。
本例では、セラミックス層12を構成する材料であるセラミックス材料としては、繊維状物質であり、ガラス繊維であるマイクロウールと、繊維状物質であり、層リボン構造を有する繊維状粘土鉱物であるセピオライトとを用いている。そのため、マイクロウール及びセピオライトの径(繊維径)等を選択するだけで、セラミックス層12内に所望の大きさの細孔を容易に形成することができる。
その他は、実施例1(製造方法については実施例2)と同様の作用効果を有する。
(実施例4)
本例は、セラミックス層12を構成するセラミックス材料を変更した例である。
本例の化学蓄熱材複合体1において、セラミックス層12を構成するセラミックス材料は、粒状物質である結晶性シリカと、板状粘土鉱物を主体とする枝下木節粘土と、繊維状物質であり、層リボン構造を有する繊維状粘土鉱物であるセピオライトとである。
また、本例のセラミックス層12は、空隙率が25%であり、内部に存在する細孔の平均細孔径が200nmであり、内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が7%である。また、毛管凝縮相対蒸気圧が90%である。
その他は、実施例1と同様の構成である。
次に、本例の化学蓄熱材複合体1の製造方法について説明する。
なお、製造方法の手順は、実施例2と同様である。
<化学蓄熱材層形成工程>
まず、実施例1と同様の手順により、図3(a)を参照のごとく、略円筒状の化学蓄熱材未焼成層110を作製した。
次いで、実施例1と同様の手順により、図3(b)を参照のごとく、熱交換壁体21の内壁面211に隣接する位置に、化学蓄熱材未焼成層110を形成した。
次いで、熱交換壁体21に形成した化学蓄熱材未焼成層110を電気炉にて約500℃、30分焼成した。これにより、図3(c)を参照のごとく、化学蓄熱材層11を形成した。なお、この焼成により、化学蓄熱材としての水酸化カルシウムは脱水され、酸化カルシウムへと変化した。
<セラミックス層形成工程>
次いで、セラミックス材料として、平均粒子径5〜25μmの結晶性シリカ(瀬戸窯業社製)、枝下木節粘土(瀬戸窯業社製)、繊維径50nmのトルコ産セピオライト(近江鉱業社製)を準備した。そして、結晶性シリカと枝下木節粘土とセピオライトと水とを質量比2:1:1:10の割合で電動ミキサーにて混合し、セラミックス材料懸濁液を作製した。その後、熱交換壁体21をセラミックス材料懸濁液に浸漬させ、化学蓄熱材層11上にセラミックス材料縣濁液を塗布し、これを96℃、3時間乾燥させた。これにより、図3(d)を参照のごとく、化学蓄熱材層110上に、セラミックス材料未焼成層120を形成した。
次いで、熱交換壁体21に形成したセラミックス材料未焼成層120を電気炉にて約500℃、30分焼成した。これにより、図3(e)を参照のごとく、セラミックス層12を形成した。
以上により、化学蓄熱材層11及びセラミックス層12の二層からなる化学蓄熱材複合体1を得た。
また、本例においても、上述した製造方法により得られた化学蓄熱材複合体1を有する蓄熱装置2に対して、実施例1と同様の手順により、蓄熱操作と放熱操作とを繰り返し行った。その結果、化学蓄熱材複合体1(化学蓄熱材層11)の蓄熱・放熱に伴う機械的崩壊や化学蓄熱材複合体1の熱交換壁体21からの脱落等の不具合が発生しないことを確認した。
次に、本例の化学蓄熱材複合体1及びその製造方法における作用効果について説明する。
本例では、セラミックス層12を構成するセラミックス材料としては、粒状物質である結晶性シリカと、板状粘土鉱物を主体とする枝下木節粘土と、繊維状物質であり、層リボン構造を有する繊維状粘土鉱物であるセピオライトとを用いている。そのため、結晶性シリカ、枝下木節粘土及びセピオライトの径(粒径、繊維径)等を選択するだけで、セラミックス層12内に所望の大きさの細孔を容易に形成することができる。
その他は、実施例1(製造方法については実施例2)と同様の作用効果を有する。
実施例1における、化学蓄熱材複合体を用いた蓄熱装置の構造を示す説明図。 実施例1における、化学蓄熱材複合体の製造方法を示す説明図。 実施例2における、化学蓄熱材複合体の製造方法を示す説明図。
符号の説明
1 化学蓄熱材複合体
11 化学蓄熱材層
12 セラミックス層
21 熱交換壁体

Claims (14)

  1. 外部との熱交換を行うための熱交換壁体の壁面に隣接して配設され、該熱交換壁体側から順に粉体の化学蓄熱材を焼成してなる化学蓄熱材層とセラミックス材料を焼成してなるセラミックス層とを積層して構成され、該セラミックス層は、空隙率が20%以上であり、毛管凝縮相対蒸気圧が90%以上である化学蓄熱材複合体を製造する方法であって、
    外部との熱交換を行うための上記熱交換壁体の内壁面に、粉体の上記化学蓄熱材を含有する化学蓄熱材未焼成層を密着させて形成する化学畜熱材未焼成層形成工程と、
    該化学蓄熱材未焼成層上に、上記セラミックス材料を含有するセラミックス材料未焼成層を形成するセラミックス材料未焼成層形成工程と、
    上記化学蓄熱材未焼成層及び上記セラミックス材料未焼成層を一体焼成して上記化学蓄熱材層及び上記セラミックス層を形成する焼成工程とを有することを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  2. 請求項1において、上記焼成工程では、上記化学蓄熱材未焼成層及び上記セラミックス材料未焼成層を300〜800℃で焼成することを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  3. 外部との熱交換を行うための熱交換壁体の壁面に隣接して配設され、該熱交換壁体側から順に粉体の化学蓄熱材を焼成してなる化学蓄熱材層とセラミックス材料を焼成してなるセラミックス層とを積層して構成され、該セラミックス層は、空隙率が20%以上であり、毛管凝縮相対蒸気圧が90%以上である化学蓄熱材複合体を製造する方法であって、
    外部との熱交換を行うための上記熱交換壁体の内壁面に、粉体の上記化学蓄熱材を含有する化学蓄熱材未焼成層を密着させて形成した後、該化学蓄熱材未焼成層を焼成して上記化学蓄熱材層を形成する化学蓄熱材層形成工程と、
    該化学蓄熱材層上に、上記セラミックス材料を含有するセラミックス材料未焼成層を形成した後、該セラミックス材料未焼成層を焼成して上記セラミックス層を形成するセラミックス層形成工程とを有することを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項において、上記セラミックス層は、内部に存在する細孔の平均細孔径が15nm〜100μmであることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項において、上記セラミックス層は、内部に存在する全ての細孔のうち10nm以下の細孔が占める割合が10%以下であることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  6. 請求項1〜5のいずれか1項において、上記セラミックス材料は、繊維状物質、粒状物質、棒状物質及び板状物質から選ばれる1種以上を含有することを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  7. 請求項6において、上記繊維状物質は、繊維状粘土鉱物であることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  8. 請求項7において、上記繊維状粘土鉱物は、セピオライト及び/又はパリゴルスカイトであることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  9. 請求項6において、上記繊維状物質は、ガラス繊維であることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  10. 請求項1〜9のいずれか1項において、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って吸熱し、水和反応に伴って放熱する水和反応系化学蓄熱材であることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  11. 請求項1〜10のいずれか1項において、上記化学蓄熱材は、脱水反応に伴って酸化され、水和反応に伴って水酸化される水和反応系化学蓄熱材であることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  12. 請求項1〜11のいずれか1項において、上記化学蓄熱材は、無機化合物であることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項において、上記化学蓄熱材は、ニッケル化合物、アルミニウム化合物、コバルト化合物、銅化合物及びアルカリ土類金属化合物から選ばれる1種以上の化合物からなることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
  14. 請求項1〜13のいずれか1項において、上記化学蓄熱材は、水酸化ニッケル、水酸化アルミニウム、水酸化コバルト、水酸化銅、水酸化バリウム、水酸化カルシウム、酸化カルシウム水和物及び水酸化マグネシウムから選ばれる1種以上の化合物からなることを特徴とする化学蓄熱材複合体の製造方法。
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