JP5232462B2 - 導電性高分子溶液、導電性塗膜および入力デバイス - Google Patents
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Description
タッチパネルとしては、例えば、抵抗膜式タッチパネルが知られている。抵抗膜式タッチパネルにおいては、透明基材の片面に透明電極が形成された固定電極シートおよび可動電極シートが、透明電極同士が対向するように配置されている。電極シートの透明電極としては、インジウムドープの酸化錫の膜(以下、ITO膜という。)が広く使用されてきた。
透明基材の片面にITO膜が形成されたシート(以下、ITO膜形成シートという。)は可撓性が低く、固定しやすいため、画像表示装置側の固定電極シートとしては好適である。しかし、タッチパネルの入力者側の可動電極シートとして用いる場合には、繰り返し撓ませた際の耐久性が低いという問題を有していた。
そこで、タッチパネルの入力者側の可動電極シートとして、透明基材の片面に、π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜が形成された可撓性を有するシート(以下、導電性高分子膜形成シートという。)を用いることがある。
ところが、画像表示装置側の固定電極シートとしてITO膜形成シートを用い、タッチパネルの入力者側の可動電極シートとして導電性高分子膜形成シートを用いた場合、すなわち異導体同士を接続する場合には、接触抵抗が大きく、入力感度の低下や座標入力時間の遅れ等の問題が生じることがあった。
これらの問題を解決するために、特許文献1では、π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜に金属イオンを添加することが提案されている。
また、π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜に金属粒子を添加することが考えられる。π共役系導電性高分子を含む導電性塗膜に金属粒子を添加した電極シートとしては、例えば、特許文献2,3に開示されている。
また、特許文献2,3に記載の電極シートは、透明性が低くなることがあり、さらに、接触抵抗の低下が不均一になることがあるため、タッチパネル用として必ずしも適していなかった。
したがって、特許文献1〜3に記載の電極シートを抵抗膜式タッチパネルに適用した場合には、画像表示装置上に設置した際に画像表示装置の画像の視認性が低くなったり、入力感度の低下および座標入力時間の遅れが生じたりすることがあった。
したがって、特許文献1〜3に記載の電極シートはタッチパネル用として適していなかった。
また、透明性に優れる上にタッチパネル用電極シートの透明電極として適した導電性塗膜を提供することを目的とする。
また、画像表示装置上に設置した際に画像表示装置の画像の視認性に優れ、動作不良が防止された入力デバイスを提供することを目的とする。
[2] [1]に記載の導電性高分子溶液が塗布されて形成されたことを特徴とする導電性塗膜。
[3] [2]に記載の導電性塗膜からなる透明電極を備えたことを特徴とする入力デバイス。
本発明の導電性塗膜は、透明性に優れる上にタッチパネル用電極シートの透明電極として適している。
本発明の入力デバイスは、画像表示装置上に設置した際に画像表示装置の画像の視認性に優れ、動作不良が防止されている。
本発明の導電性高分子溶液は、π共役系導電性高分子とポリアニオンと特定の金属イオンと還元剤と溶媒とを含有するものである。
π共役系導電性高分子としては、主鎖がπ共役系で構成されている有機高分子であれば特に制限されず、例えば、ポリピロール類、ポリチオフェン類、ポリアセチレン類、ポリフェニレン類、ポリフェニレンビニレン類、ポリアニリン類、ポリアセン類、ポリチオフェンビニレン類、及びこれらの共重合体等が挙げられる。空気中での安定性の点からは、ポリピロール類、ポリチオフェン類及びポリアニリン類が好ましい。
π共役系導電性高分子は無置換のままでも、充分な導電性、バインダ樹脂への相溶性を得ることができるが、導電性及び相溶性をより高めるためには、アルキル基、カルボキシ基、スルホ基、アルコキシ基、ヒドロキシ基等の官能基をπ共役系導電性高分子に導入することが好ましい。
ポリアニオンとしては、例えば、置換若しくは未置換のポリアルキレン、置換若しくは未置換のポリアルケニレン、置換若しくは未置換のポリイミド、置換若しくは未置換のポリアミド、置換若しくは未置換のポリエステルであって、アニオン基を有する構成単位のみからなるポリマー、アニオン基を有する構成単位とアニオン基を有さない構成単位とからなるポリマーが挙げられる。
ポリアルケニレンとは、主鎖に不飽和二重結合(ビニル基)が1個含まれる構成単位からなる高分子である。
ポリイミドとしては、ピロメリット酸二無水物、ビフェニルテトラカルボン酸二無水物、ベンゾフェノンテトラカルボン酸二無水物、2,2’−[4,4’−ジ(ジカルボキシフェニルオキシ)フェニル]プロパン二無水物等の酸無水物と、オキシジアミン、パラフェニレンジアミン、メタフェニレンジアミン、ベンゾフェノンジアミン等のジアミンとからのポリイミドを例示できる。
ポリアミドとしては、ポリアミド6、ポリアミド6,6、ポリアミド6,10等を例示できる。
ポリエステルとしては、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート等を例示できる。
ヒドロキシ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したヒドロキシ基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。ヒドロキシ基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
アミノ基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したアミノ基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。アミノ基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
フェノール基としては、ポリアニオンの主鎖に直接又は他の官能基を介在して結合したフェノール基が挙げられ、他の官能基としては、炭素数1〜7のアルキル基、炭素数2〜7のアルケニル基、アミド基、イミド基などが挙げられる。フェノール基は、これらの官能基の末端又は中に置換されている。
ポリアルケニレンの具体例としては、プロペニレン、1−メチルプロペニレン、1−ブチルプロペニレン、1−デシルプロペニレン、1−シアノプロペニレン、1−フェニルプロペニレン、1−ヒドロキシプロペニレン、1−ブテニレン、1−メチル−1−ブテニレン、1−エチル−1−ブテニレン、1−オクチル−1−ブテニレン、1−ペンタデシル−1−ブテニレン、2−メチル−1−ブテニレン、2−エチル−1−ブテニレン、2−ブチル−1−ブテニレン、2−ヘキシル−1−ブテニレン、2−オクチル−1−ブテニレン、2−デシル−1−ブテニレン、2−ドデシル−1−ブテニレン、2−フェニル−1−ブテニレン、2−ブテニレン、1−メチル−2−ブテニレン、1−エチル−2−ブテニレン、1−オクチル−2−ブテニレン、1−ペンタデシル−2−ブテニレン、2−メチル−2−ブテニレン、2−エチル−2−ブテニレン、2−ブチル−2−ブテニレン、2−ヘキシル−2−ブテニレン、2−オクチル−2−ブテニレン、2−デシル−2−ブテニレン、2−ドデシル−2−ブテニレン、2−フェニル−2−ブテニレン、2−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、3−メチル−2−ブテニレン、3−エチル−2−ブテニレン、3−ブチル−2−ブテニレン、3−ヘキシル−2−ブテニレン、3−オクチル−2−ブテニレン、3−デシル−2−ブテニレン、3−ドデシル−2−ブテニレン、3−フェニル−2−ブテニレン、3−プロピレンフェニル−2−ブテニレン、2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−プロピル−2−ペンテニレン、4−ブチル−2−ペンテニレン、4−ヘキシル−2−ペンテニレン、4−シアノ−2−ペンテニレン、3−メチル−2−ペンテニレン、4−エチル−2−ペンテニレン、3−フェニル−2−ペンテニレン、4−ヒドロキシ−2−ペンテニレン、ヘキセニレン等から選ばれる一種以上の構成単位を含む重合体を例示できる。
また、このアニオン基は、隣接して又は一定間隔をあけてポリアニオンの主鎖に配置されていることが好ましい。
導電性高分子溶液におけるπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有量は0.05〜5.0質量%であり、0.5〜4.0質量%であることが好ましい。π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計の含有量が0.05質量%未満であると、充分な導電性が得られないことがあり、5.0質量%を超えると、均一な導電性塗膜が得られないことがある。
本発明において金属イオンを形成する金属は、ニッケル、銅、銀、金、白金、パラジウムよりなる群から選ばれる1種以上の金属である。
金属イオンは、例えば、金属塩を水に溶解させることにより形成される。ここで、金属塩としては、例えば、炭酸銀、硝酸銀、硫酸銀、酢酸銀、亜硝酸銀、亜硫酸銀、塩素酸銀、過塩素酸銀、p−トルエンスルホン酸銀、2−メチルへキサン酸銀、乳酸銀、メタンスルホン酸銀、サリチル酸銀、ベヘン酸銀、ステアリン酸銀、オレイン酸銀、ラウリン酸銀、カプロン酸銀、ミリスチン酸銀、パルミチン酸銀、マレイン酸銀、フマル酸銀、酒石酸銀、吉草酸銀、フロン酸銀、リノレイン酸銀、酪酸銀、樟脳酸銀、安息香酸銀、3,5−ジヒロドロ安息香酸銀、o−メチル安息香酸銀、m−メチル安息香酸銀、p−メチル安息香酸銀、2,4−ジクロロ安息香酸銀、アセトアミド安息香酸銀、p−フェニル安息香酸銀、没食子酸銀、タンニン酸銀、フタル酸銀、テレフタル酸銀、フェニル酢酸銀、ピロメリト酸銀、ピクリン酸銀、3−カルボキシメチル−4−メチル−4−チアゾリン−2−チオンの銀塩等、塩化金酸、塩化金カリウム、塩化金ナトリウム等、塩化白金酸、塩化白金、塩化白金酸カリウム等、硝酸パラジウム、酢酸パラジウム、塩化パラジウム、硫酸パラジウム等、塩化銅、酢酸銅、硫酸銅等、塩化ニッケル、硝酸ニッケル、過塩素酸ニッケル、硫酸ニッケル、リン酸ニッケル、酢酸ニッケル、乳酸ニッケル、シュウ酸ニッケル、酒石酸ニッケル、クエン酸ニッケル等が挙げられる。これらの金属塩は単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記金属塩の中でも、価格、反応性を考慮すると硝酸銀、硫酸銀、酢酸銀、p−トルエンスルホン酸銀等が好ましい。
還元剤は、前記金属イオンを金属に還元する薬剤である。
還元剤としては特に制限はなく、例えば、アミン化合物(例えば、ジメチルアミノエタノール、メチルジエタノールアミン、トリエタノールアミン、フェニドン、ヒドラジンなど)、水素化合物(例えば、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素リチウム、ヨウ素化水素、水素ガスなど)、酸化物(例えば、一酸化炭素、亜硫酸など)、低原子価金属塩(例えば、硫酸第一鉄、酸化鉄、フマル酸鉄、乳酸鉄、シュウ酸鉄、硫化鉄、酢酸錫、塩化錫、二リン酸錫、シュウ酸錫、酸化錫、硫酸錫など)、フェノール系化合物(例えば、ハイドロキノン、ピロガロール、タンニン、タンニン酸、など)、糖類(例えば、D−グルコールなど)、ビタミン類(例えば、アスコルビン酸など)、ヒドロキシ系化合物(例えば、グリコールなど)、ベンゾトリアゾール系化合物(例えば、2−(2’−ジヒドロキシ−4’−m−オクトキシフェニルベンゾトリアゾールなど)、ベンゾフェノン系化合物(例えば、2,2’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4'−ジヒドロキシベンゾフェノン、4,4’−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4,4’−トリヒドロキシベンゾフェノン、3,4,5−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4−トリヒドロキシベンゾフェノン、2,3,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン、2,3’,4,4’−テトラヒドロキシベンゾフェノン2,2’−ジヒドロキシ−4−メトキシ−ベンゾフェノン、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシベンゾフェノン、4−ヒドロキシベンゾフェノン、2−ヒドロキシアセトフェノン、4−ヒドロキシアセトフェノン、3,4,5−トリヒドロキシアセトフェノン、2−ヒドロキシベンズアルデヒド、4−ヒドロキシベンズアルデヒド、3,4,5−トリヒドロキシベンズアルデヒド、2−ヒドロキシ安息香酸、4−ヒドロキシ安息香酸、3,4,5−トリヒドロキシ安息香酸、2−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸メチル、3,4,5−ヒドロキシ安息香酸メチル、4−ヒドロキシ安息香酸フェニル、2−ヒドロキシベンズアミド、3−アセトアミドフェノール、4−アセトアミドフェノール、N−フェニルベンズアミド、ヒドロキシフェニルメタクリルアミド、ヒドロキシフェニルジエチルアミド、4−ヒドロキシベンズアミド、3,4,5−トリヒドロキシベンズアミドなど)、サリシレート系化合物等(p−t−ブチルフェニルサリシレート、サリチル酸など)、アミド化合物(例えば、ホルムアルデヒド、など)が挙げられる。これら還元剤は、1種類を単独で用いてもよいし、2種類以上を併用してもよい。前記還元剤の中でも、導電性高分子塗料での溶解性、溶液安定性、還元性、さらにπ共役系導電性高分子とポリアニオンの耐光性を向上させることから、フェノール系化合物、糖類、ビタミン類、ベンゾフェノン系化合物、ヒドロキシ系化合物、サリシレート系化合物が好ましく、ベンゾフェノン系化合物がより好ましい。
溶媒としては特に制限されず、例えば、水、メタノール、エタノール、プロパノール、ブタノール等のアルコール類、エチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等のカーボネート化合物、クレゾール、フェノール、キシレノール等のフェノール類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ヘキサン、ベンゼン、トルエン等の炭化水素類、ジオキサン、2−メチルテトラヒドロフラン、ジエチルエーテル等のエーテル化合物、アセトニトリル、グルタロジニトリル、メトキシアセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル化合物、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチル−2−ピロリドン、ヘキサメチレンホスホルトリアミド、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジン、ジメチルイミダゾリン、酢酸エチル、ジメチルスルホキシド、スルホラン、ジフェニルスルホン酸等が挙げられる。これらの溶媒は、単独で用いてもよいし、2種類以上の混合物としてもよいし、他の有機溶媒との混合物としてもよい。
前記溶媒の中でも、取り扱い性の点から、水、アルコール類が好ましい。
導電性高分子溶液は、成膜性が向上することから、アクリル化合物を含有することが好ましい。ここで、アクリル化合物は、下記(a)の化合物、(b)の化合物および多官能アクリル化合物である。
(a)グリシジル基を有するアクリル化合物(以下、化合物(a)という。)。
(b)アリル基、ビニルエーテル基、メタクリル基、アクリル基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基から選ばれる1種と、ヒドロキシ基とを有するアクリル化合物(以下、化合物(b)という。)。
(a−1):グリシジル基と、アリル基、ビニルエーテル基、メタクリル基、アクリル基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基から選ばれる1種とを有するアクリル化合物(以下、化合物(a−1)という。)。
(a−2):グリシジル基を2つ以上有するアクリル化合物(以下、化合物(a−2)という。)。
(a−3):グリシジル基を1つ有するアクリル化合物であって、化合物(a−1)以外の化合物(以下、化合物(a−3)という。)。
グリシジル基とアリル基を有する化合物として、アリルグリシジルエーテル、2−メチルアリルグリシジルエーテル、アリルフェノールグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジル基とヒドロキシ基とを有する化合物として、1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
グリシジル基とヒドロキシ基とアリル基とを有する化合物として、3−アリル−1,4−ジヒドロキシメチルベンゼンジグリシジルエーテル等が挙げられる。
なお、グリシジル基とヒドロキシ基とを有する化合物、グリシジル基とヒドロキシ基とアリル基とを有する化合物は化合物(b)でもある。
ヒドロキシ基とアクリル(メタクリル)基を有する化合物として、2−ヒドロキシエチルアクリレート(メタクリレート)、2−ヒドロキシプロピルアクリレート(メタクリレート)、4−ヒドロキシブチルアクリレート(メタクリレート)、エチル−α−ヒドロキシメチルアクリレート、ジペンタエリストリトールモノヒドロキシペンタアクリレート等が挙げられる。
ヒドロキシ基とアクリルアミド(メタクリルアミド)基を有する化合物として、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド、2−ヒドロキシエチルメタクリルアミドが挙げられる。
さらに、化合物(a−1)においては、ポリアニオンの残存アニオン基と、化合物(a−1)のグリシジル基とが結合した後、化合物(a−1)のアリル基、ビニルエーテル基、メタクリル基、アクリル基、メタクリルアミド基、アクリルアミド基同士が重合して複合体同士がさらに架橋する。
多官能アクリル化合物の具体例としては、ジプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、トリプロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、変性ビスフェノールAジ(メタ)アクリレート、ジメチロールジシクロペンタジ(メタ)アクリレート、ポリエチレングリコール(以下、PEGと表記する。)400ジ(メタ)アクリレート、PEG300ジ(メタ)アクリレート、PEG600ジ(メタ)アクリレート、N,N’−メチレンビスアクリルアミド等の2官能アクリルモノマー、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンエトキシトリ(メタ)アクリレート、グリセリンプロポキシトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、エトキシ化グリセリントリアクリレート等の3官能アクリルモノマー、ペンタエリスリトールエトキシテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(ペンタ)(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタ(メタ)アクリレート等の4官能以上のアクリルモノマー、ソルビトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート等の5官能以上のアクリルモノマー、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、ソルビトールヘキサアクリレート、アルキレンオキサイド変性ヘキサアクリレート、カプロラクトン変性ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート等の6官能以上のアクリルモノマー、2官能以上のウレタンアクリレートが挙げられる。
また、多官能アクリル化合物のうち、多官能ウレタンアクリレートは、溶媒溶解性、耐摩耗性、低収縮の点で、分子量1000以下であることが好ましい。分子量が1000を超える多官能ウレタンアクリレートでは、イソシアネート基とポリオール(水酸基)により形成されるウレタン基の導入率が減少して、溶媒に対する溶解性が低くなる傾向にある。
ラジカル重合法では、重合開始剤として、例えばアゾビスイソブチロニトリル等のアゾ化合物、過酸化ベンゾイル、ジアシルペルオキシド類、ペルオキシエステル類、ヒドロペルオキシド類等の過酸化物などを用いて重合する。
光ラジカル重合法では、重合開始剤として、カルボニル化合物、イオウ化合物、有機過酸化物、アゾ化合物などを用いて重合する。具体的には、ベンゾフェノン、ミヒラーズケトン、キサントン、チオキサントン、2−エチルアントラキノン、アセトフェノン、トリクロロアセトフェノン、2−ヒドロキシ−2−メチル-プロピオフェノン、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、ベンゾインエーテル、2,2−ジエトキシアセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、ベンジル、メチルベンゾイルホルメート、1−フェニル−1,2−プロパンジオン−2−(o−ベンゾイル)オキシム、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、テトラメチルチウラム、ジチオカーバメート、過酸化ベンゾイル、N−ラウリルピリジウムアジド、ポリメチルフェニルシランなどが挙げられる。
プラズマ重合では、プラズマを短時間照射し、プラズマの電子衝撃によるエネルギーを受けて、フラグメンテーションとリアレンジメントをしたのち、ラジカルの再結合により重合体を生成する。
また、導電性高分子溶液は、得られる導電性塗膜の導電性がより高くなることから、2つ以上のヒドロキシ基を有する芳香族化合物を含有することが好ましい。
2つ以上のヒドロキシ基を有する芳香族化合物としては、1,4−ジヒドロキシベンゼン、1,3−ジヒドロキシベンゼン、2,3−ジヒドロキシ−1−ペンタデシルベンゼン、2,4−ジヒドロキシアセトフェノン、2,5−ジヒドロキシアセトフェノン、2,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,6−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,4−ジヒドロキシベンゾフェノン、3,5−ジヒドロキシベンゾフェノン、2,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、2,2’,5,5’−テトラヒドロキシジフェニルスルフォン、3,3’,5,5’−テトラメチル−4,4’−ジヒドロキシジフェニルスルフォン、ヒドロキシキノンカルボン酸及びその塩類、2,3−ジヒドロキシ安息香酸、2,4−ジヒドロキシ安息香酸、2,5−ジヒドロキシ安息香酸、2,6−ジヒドロキシ安息香酸、3,5−ジヒドロキシ安息香酸、1,4−ヒドロキノンスルホン酸及びその塩類、4,5−ヒドロキシベンゼン−1,3−ジスルホン酸及びその塩類、1,5−ジヒドロキシナフタレン、1,6−ジヒドロキシナフタレン、2,6−ジヒドロキシナフタレン、2,7−ジヒドロキシナフタレン、2,3−ジヒドロキシナフタレン、1,5−ジヒドロキシナフタレン−2,6−ジカルボン酸、1,6−ジヒドロキシナフタレン−2,5−ジカルボン酸、1,5−ジヒドロキシナフトエ酸、1,4−ジヒドロキシ−2−ナフトエ酸フェニルエステル、4,5−ジヒドロキシナフタレン−2,7−ジスルホン酸及びその塩類、1,8−ジヒドロキシ−3,6−ナフタレンジスルホン酸及びその塩類、6,7−ジヒドロキシ−2−ナフタレンスルホン酸及びその塩類、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(ピロガロール)、1,2,4−トリヒドロキシベンゼン、5−メチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−エチル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、5−プロピル−1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、トリヒドロキシ安息香酸、トリヒドロキシアセトフェノン、トリヒドロキシベンゾフェノン、トリヒドロキシベンゾアルデヒド、トリヒドロキシアントラキノン、2,4,6−トリヒドロキシベンゼン、テトラヒドロキシ−p−ベンゾキノン、テトラヒドロキシアントラキノン、ガーリック酸メチル(没食子酸メチル)、ガーリック酸エチル(没食子酸エチル)等が挙げられる。
なお、これら芳香族化合物の一部は還元剤としても機能する。したがって、2つ以上のヒドロキシ基を有する芳香族化合物を還元剤として兼用することで、導電性をより高めることもできる。
導電性高分子溶液は、必要に応じて、添加剤を含有してもよい。
添加剤としてはπ共役系導電性高分子及びポリアニオンと混合しうるものであれば特に制限されず、例えば、アルカリ性化合物、界面活性剤、消泡剤、カップリング剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤などを使用できる。
アルカリ性化合物としては、公知の無機アルカリ化合物や有機アルカリ化合物を使用できる。無機アルカリ化合物としては、例えば、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水酸化カルシウム、アンモニア等が挙げられる。
有機アルカリ化合物としては、例えば、脂肪族アミン、芳香族アミン、4級アミン、アミン以外の窒素含有化合物、金属アルコキシド、ジメチルスルホキシドなどが挙げられる。これらの中でも、導電性がより高くなることから、脂肪族アミン、芳香族アミン、4級アミンよりなる群から選ばれる1種もしくは2種以上が好ましい。
界面活性剤としては、カルボン酸塩、スルホン酸塩、硫酸エステル塩、リン酸エステル塩等の陰イオン界面活性剤;アミン塩、4級アンモニウム塩等の陽イオン界面活性剤;カルボキシベタイン、アミノカルボン酸塩、イミダゾリウムベタイン等の両性界面活性剤;ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレングリセリン脂肪酸エステル、エチレングリコール脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド等の非イオン界面活性剤等が挙げられる。
消泡剤としては、シリコーン樹脂、ポリジメチルシロキサン、シリコーンレジン等が挙げられる。
カップリング剤としては、ビニル基、アミノ基、エポキシ基等を有するシランカップリング剤等が挙げられる。
酸化防止剤としては、フェノール系酸化防止剤、アミン系酸化防止剤、リン系酸化防止剤、硫黄系酸化防止剤、糖類、ビタミン類等が挙げられる。
紫外線吸収剤としては、ベンゾトリアゾール系紫外線吸収剤、ベンゾフェノン系紫外線吸収剤、サリシレート系紫外線吸収剤、シアノアクリレート系紫外線吸収剤、オギザニリド系紫外線吸収剤、ヒンダードアミン系紫外線吸収剤、ベンゾエート系紫外線吸収剤等が挙げられる。
酸化防止剤と紫外線吸収剤とは併用することが好ましい。
導電性高分子溶液の製造方法としては、例えば、ポリアニオンの水溶液中でπ共役系導電性高分子の前駆体モノマーを化学酸化重合して導電性高分子水溶液を調製し、この水溶液に、金属イオンと還元剤と必要に応じて任意成分とを添加することで調製できる。
また、導電性高分子溶液における金属イオンの含有量はπ共役系導電性高分子とポリアニオンとの合計100質量%に対して50質量%以下と少ないため、金属イオンから形成される金属粒子によって透明性が損なわれない。したがって、本発明の導電性高分子溶液によれば、透明性に優れた導電性塗膜を形成できる。
また、導電性高分子溶液を水溶液にした場合には、金属イオンを容易に溶解させることができ、溶液中の分散性を高めることができ、その結果、導電性塗膜中の金属粒子の分散性も高めることができる。
本発明の導電性塗膜は、透明基材上に上記導電性高分子溶液が塗布されて形成されたものである。この導電性塗膜には、π共役系導電性高分子とポリアニオンと金属粒子と還元剤の残渣(還元剤の酸化物)とが必須成分として含まれる。
硬化方法としては、加熱または光照射が適用される。加熱方法としては、例えば、熱風加熱や赤外線加熱などの通常の方法を採用できる。また、光照射により硬化する場合には、例えば、超高圧水銀灯、高圧水銀灯、低圧水銀灯、カーボンアーク、キセノンアーク、メタルハライドランプなどの光源から紫外線を照射する方法を採用できる。紫外線照射における照度は100mW/cm2が好ましい。還元剤がアクリル化合物の重合を阻害することがあるため、照度が100mW/cm2未満であると、充分に架橋せず、導電性塗膜の耐摺動性(耐久性)が低くなる傾向にある。なお、本発明における照度は、トプコン社製UVR−T1(工業用UVチェッカー、受光器;UD−T36、測定波長範囲;300〜390nm、ピーク感度波長;約355nm)を用いて測定した値である。
この硬化の際には、還元剤が金属イオンを還元させて金属粒子を形成させ、還元剤自身は酸化する。なお、硬化時の加熱、光照射は金属イオンの還元剤による還元を促進させていると思われる。
また、本発明の導電性塗膜において、導電性高分子溶液中の金属イオンから形成した金属粒子は高い分散性で分散し、しかも金属粒子の含有量は最大でもπ共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して50質量%と少ないから、導電性塗膜の透明性は高い。
本発明の入力デバイスは、上記導電性塗膜を透明電極として備えるものである。入力デバイスの中でも、本発明の効果がとりわけ発揮されることから、抵抗膜式タッチパネルが好適である。以下、上記導電性塗膜を透明電極として備えた抵抗膜式タッチパネルの例について説明する。
本例の抵抗膜式タッチパネルは、図1に示すように、透明基材11表面に上記導電性塗膜12が形成され、入力者側に配置された可動電極シート10と、透明基材21表面にITO膜22が形成され、画像表示装置側に配置された固定電極シート20とが、導電性塗膜12とITO膜22が対向するように設けられたものである。また、可動電極シート10と固定電極シート20との間には、透明なドットスペーサ24が配置されて、隙間が形成されている。
可動電極シート10の導電性塗膜12の厚さは50〜700μmであることが好ましい。導電性塗膜12の厚さが50μm以上であれば、充分な導電性を確保でき、700μm以下であれば、充分な可撓性及び透明性を確保できる。
固定電極シート20の透明基材21の厚さは0.8〜2.5mmであることが好ましい。透明基材21の厚さが0.8mm以上であれば、充分な強度を確保でき、2.5mm以下であれば、薄くすることができ、省スペース化を実現できる。
固定電極シート20のITO膜22の厚さは0.01〜1.0μmであることが好ましい。ITO膜22の厚さが0.01μm以上であれば、充分な導電性を確保でき、1.0μm以下であれば、薄くすることができ、省スペース化を実現できる。
可動電極シート10と固定電極シート20の非押圧時の間隔は20〜100μmであることが好ましい。可動電極シート10と固定電極シート20の非押圧時の間隔は20μm以上であれば、非押圧時に可動電極シート10と固定電極シート20とを確実に接触させないようにすることができ、100μm以下であれば、押圧時に可動電極シート10と固定電極シート20とを確実に接触させることができる。前記間隔になるようにするためには、ドットスペーサ24の大きさを適宜選択すればよい。
このような抵抗膜式タッチパネルでは、上記導電性塗膜12を透明電極として備えているため、ITO膜22に対する接触抵抗が小さく、入力感度の低下や座標入力時間遅れ等の動作不良が起きにくい。また、導電性塗膜12の透明性が高いから、画像表示装置の画像の視認性に優れる。
この静電容量式タッチパネルでは、金属粒子を含み、導電性が高い上記導電性塗膜を透明電極として用いているから、電荷の変化を確実に捉えることができ、動作不良が起きにくい。また、導電性塗膜の透明性が高いから、画像表示装置の画像の視認性に優れる。
(製造例1)ポリスチレンスルホン酸の調製
1000mlのイオン交換水に206gのスチレンスルホン酸ナトリウムを溶解し、80℃で攪拌しながら、予め10mlの水に溶解した1.14gの過硫酸アンモニウム酸化剤溶液を20分間滴下し、この溶液を2時間攪拌した。
これにより得られたスチレンスルホン酸ナトリウム含有溶液に10質量%に希釈した硫酸を1000mlと10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いてポリスチレンスルホン酸含有溶液の約10000ml溶液を除去し、残液に10000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。上記の限外ろ過操作を3回繰り返した。
さらに、得られたろ液に約10000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約10000ml溶液を除去した。この限外ろ過操作を3回繰り返した。
限外ろ過条件は下記の通りとした(他の例でも同様)。
限外ろ過膜の分画分子量:30000
クロスフロー式
供給液流量:3000ml/分
膜分圧:0.12Pa
得られた溶液中の水を減圧除去して、無色の固形状のポリスチレンスルホン酸を得た。
14.2gの3,4−エチレンジオキシチオフェンと、36.7gの製造例1で得たポリスチレンスルホン酸を2000mlのイオン交換水に溶かした溶液とを20℃で混合した。
これにより得られた混合溶液を20℃に保ち、掻き混ぜながら、200mlのイオン交換水に溶かした29.64gの過硫酸アンモニウムと8.0gの硫酸第二鉄の酸化触媒溶液とをゆっくり添加し、3時間攪拌して反応させた。
得られた反応液に2000mlのイオン交換水を添加し、限外ろ過法を用いて約2000ml溶液を除去した。この操作を3回繰り返した。
そして、上記ろ過処理が行われた処理液に200mlの10質量%に希釈した硫酸と2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの処理液を除去し、これに2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの液を除去した。この操作を3回繰り返した。
さらに、得られた処理液に2000mlのイオン交換水を加え、限外ろ過法を用いて約2000mlの処理液を除去した。この操作を5回繰り返し、約1.5質量%の青色のポリスチレンスルホン酸ドープポリ(3,4−エチレンジオキシチオフェン)(PEDOT−PSS)水溶液を得た。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、p−トルエンスルホン酸銀0.5g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して銀イオンが2質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、ハイドロキノン3.6g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ペンタエリスリトールトリアクリレート7.2g、エタノール300gを混合し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Aを得た。
導電性高分子溶液Aをポリエチレンテレフタレートフィルム(東洋紡製A4300、厚さ;188μm)に、リバースコーターにより塗布し、100℃、2分間、赤外線照射により乾燥した後、紫外線(高圧水銀灯120W、360mJ/cm2、178mW/cm2)照射し、硬化させて、導電性塗膜を形成させた。導電性塗膜の表面抵抗と光透過率と接触抵抗を以下の方法により測定した。それらの結果を表1に示す。
三菱化学社製ロレスタMCP−T600を用い、JIS K 7194に準じて測定した。
[光透過率]
日本電色工業社製ヘイズメータ測定器(NDH5000)を用い、JIS K7136に準じて光透過率を測定した。
[接触抵抗]
透明基材(ポリエチレンテレフタレートフィルム、東洋紡製A4300、厚さ;188μm)11上に導電性高分子溶液を塗布して導電性塗膜12を形成し、40mm×50mmに裁断した。その裁断したシートの導電性塗膜12上の幅方向の縁に導電性ペースト(藤倉化成社製FA−401CA)をスクリーン印刷し、乾燥させて電極配線13a,13bを形成して、入力者側の可動電極シート10(図2参照)を得た。
また、ITO膜22が設けられ、40mm×50mmに裁断されたガラス板21(表面抵抗:300Ω)を用意した。その用意したガラス板21のITO膜22上の長手方向の縁に、導電性ペースト(藤倉化成社製XA436)をスクリーン印刷し、乾燥させて電極配線23a,23bを形成した。次いで、ITO膜22上に、ドットスペーサ用ペースト(藤倉化成社製SN−8400C)をスクリーン印刷し、乾燥し、紫外線照射して、ドットスペーサ24を形成させた。次いで、電極配線23a,23b上に、レジスト用ペースト(藤倉化成社製SN−8800G)をスクリーン印刷し、乾燥し、UV照射して、絶縁層25を形成させた。さらに、絶縁層25上に、接着剤(藤倉化成社製XB−114)をスクリーン印刷し、乾燥させて、可動電極シート10に貼り合わせるための接着剤層26を形成させた。これにより、画像表示装置用の固定電極シート20(図3参照)を得た。
次いで、図4に示すように、可動電極シート10と固定電極シート20とを、導電性塗膜12とITO膜22が対向するように配置させ、接着剤層26により貼り合せて抵抗膜式タッチパネルモジュールを作製した。また、固定電極シート20の一方の電極配線23aと精密電源31とを、プルアップ抵抗(82.3kΩ)32、およびプルアップ抵抗32に並列に接続されたプルアップ抵抗32の電圧測定用テスタ33を介して電気的に接続した。また、精密電源31と可動電極シート10の一方の電極配線13aとを電気的に接続した。また、可動電極シート10の他方の電極配線13bと固定電極シート20の他方の電極配線23bとを、抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧測定用テスタ34を介して電気的に接続した。これにより、接触抵抗測定用の電気回路を得た。
接触抵抗は次のように測定した。先端が0.8Rのポリアセタール製スタイラス35で、可動電極シート10を250gの荷重で押圧し、精密電源31により電圧5Vを印加した際のプルアップ抵抗の電圧と抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧を測定し、これらの測定結果より、接触抵抗を測定した。
具体的には、プルアップ抵抗32に流れる電流値を、測定した電圧値を用いてオームの法則から算出し、その算出した電流値および抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧値を下記式に代入して接触抵抗を求めた。
接触抵抗(Ω)=[(抵抗膜式タッチパネルモジュールの電圧(V))/(プルアップ抵抗の電圧(V))]×プルアップ抵抗(Ω)
[摺動試験]
導電性塗膜の塗膜強度を測定するため、エタノールで湿らせたキムワイプ(日本製紙クレシア社製)を、100gf/cm2の荷重をかけて30往復擦り、導電性塗膜の抜けを目視により検査した。また、摺動試験後の接触抵抗を測定した。これらの結果は導電性塗膜の膜強度の指標になる。
◎ :剥離なし、○:わずかに剥離、△:一部剥離、×:完全剥離
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、硝酸銀0.01g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して銀イオンが0.08質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン3.6g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート7.2g、エタノール300gを混合し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Bを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Bを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、塩化白金酸1g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して白金イオンが8.3質量%)を添加し、撹拌して、白金イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、アスコルビン酸3.6g、ガーリック酸メチル1.8g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレート7.2g、エタノール300gを混合し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記白金イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Cを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Cを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、酢酸銀0.5g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量に対して銀イオンが4.4質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、ピロガロール3.6g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Dを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Dを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、サリチル酸銀3g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して銀イオンが28.9質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、タンニン酸8.6g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Eを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Eを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、硫酸銀の添加量を5g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して銀イオンが49.5質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、3,4,5−ヒドロキシ安息香酸メチル12.6g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、エトキシ化グリセリントリアクリレート(新中村化学工業社製、A−GLY−6E)7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Fを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Fを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1において2−ヒドロキシエチルアクリルアミドの代わりにジメチルスルホキシ度20gを添加し、ペンタエリスリトールトリアクリレートを添加しなかったこと以外は実施例1と同様にして、導電性高分子溶液Gを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Gを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例3においてジペンタエリスリトールモノヒドロキシペンタアクリレートを添加しなかったこと以外は実施例3と同様にして、導電性高分子溶液Hを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Hを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例5においてジペンタエリスリトールヘキサアクリレートの添加量を0.72gに変更したこと以外は実施例5と同様にして、導電性高分子溶液Iを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Iを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、酢酸銀1.0g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量に対して銀イオンが8.8質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン7.2g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ペンタエリスリトールトリアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Jを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Jを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、p−トルエンスルホン酸銀1.72g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量に対して銀イオンが6.88質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン7.2g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ペンタエリスリトールトリアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Kを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Kを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、サリチル酸銀1.5g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量に対して銀イオンが14.5質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン10.8g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ペンタエリスリトールトリアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Lを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Lを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1において、紫外線の照射条件を、高圧水銀灯100W、360mJ/cm2、89mW/cm2に変更した以外は実施例1と同様にして導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例10において、酢酸銀の代わりに塩化金酸3g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して金イオンが20質量%)に変更した以外は実施例10と同様にして、導電性高分子溶液Mを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Mを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例11において、p−トルエンスルホン酸銀の代わりに5%質量%硝酸パラジウム硝酸溶液2g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対してパラジウムイオンが0.96質量%)に変更した以外は実施例11と同様にして、導電性高分子溶液Nを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Nを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、炭酸銀0.34g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量に対して銀イオンが3.5質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノン1.8g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ペンタエリスリトールトリアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Oを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Oを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、炭酸銀0.68g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量に対して銀イオンが7.0質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、ピロガロール1.8g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Pを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Pを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
製造例2で得たPEDOT−PSS水溶液600gに、炭酸銀0.08g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量に対して銀イオンが0.8質量%)を添加し、撹拌して、銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を調製した。
これとは別に、3,4,5−ヒドロキシ安息香酸メチル1.8g、イルガキュア127(チバ・スペシャルティ・ケミカルズ社製)0.9g、2−ヒドロキシエチルアクリルアミド18g、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート7.2g、エタノール300gを添加し、撹拌した。これにより得た溶液に、前記銀イオンを含有したPEDOT−PSS水溶液を添加し、撹拌して、導電性高分子溶液Qを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Qを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例1においてp−トルエンスルホン酸銀を添加しなかった以外は実施例1と同様にして導電性高分子溶液Rを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Rを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例2において2,3,3’,4,4’,5’−ヘキサヒドロキシベンゾフェノンを添加しなかった以外は実施例2と同様にして導電性高分子溶液Sを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Sを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例3における塩化白金酸の添加量を0.0001g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して銀イオンが0.00083質量%)にした以外は実施例3と同様にして、導電性高分子溶液Tを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Tを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例4における酢酸銀の添加量を6g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対して銀イオンが52.5質量%)にした以外は実施例4と同様にして、導電性高分子溶液Uを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Uを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例10において、酢酸銀の代わりに塩化アルミニウム1g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対してアルミニウムイオンが2.8質量%)に変更した以外は実施例10と同様にして、導電性高分子溶液Vを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Vを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
実施例11において、サリチル酸銀の代わりに塩化ナトリウム1g(π共役系導電性高分子とポリアニオンの合計100質量%に対してナトリウムイオンが5.5質量%)に変更した以外は実施例11と同様にして、導電性高分子溶液Wを得た。そして、導電性高分子溶液Aの代わりに導電性高分子溶液Wを用いたこと以外は実施例1と同様に導電性塗膜を形成し、評価した。評価結果を表1に示す。
さらに、実施例1〜6,9〜12,14〜18の導電性高分子溶液は多官能アクリル化合物を含んでいたため、これにより得られた導電性塗膜は、膜強度、透明基材に対する導電性塗膜の密着性、金属粒子の密着性にも優れていた。なお、実施例13では、多官能アクリル化合物を含んでいたが、塗膜形成時の紫外線の照度が100mW/cm2未満であったため、膜強度が低かった。
また、実施例1〜6,8〜18の導電性高分子溶液は(メタ)アクリルアミド化合物を含んでいたため、これにより得られた導電性塗膜は導電性により優れていた。
π共役系導電性高分子とポリアニオンと特定の金属イオンとを含むが、還元剤を含んでいなかった比較例2の導電性高分子溶液により形成した導電性塗膜では、ITO膜に対する接触抵抗が大きく、入力デバイス用として適していなかった。
π共役系導電性高分子とポリアニオンと特定の金属イオンと還元剤を含むが、金属イオンの含有量が0.001質量%未満であった比較例3の導電性高分子溶液により形成した導電性塗膜では、ITO膜に対する接触抵抗が大きく、入力デバイス用として適していなかった。
π共役系導電性高分子とポリアニオンと特定の金属イオンと還元剤を含むが、金属イオンの含有量が50質量%を超えていた比較例4の導電性高分子溶液により形成した導電性塗膜では、充分な透明性が得られず、入力デバイス用として適していなかった。
π共役系導電性高分子とポリアニオンと還元剤とを含むが、特定の金属イオン以外の金属イオンを含み、特定の金属イオンを含んでいなかった比較例5,6の導電性高分子溶液により形成した導電性塗膜では、ITO膜に対する接触抵抗が大きく、入力デバイス用として適していなかった。
11 透明基材
12 導電性塗膜
13a,13b 電極配線
20 固定電極シート
21 透明基材
22 ITO膜
23a,23b 電極配線
24 ドットスペーサ
Claims (3)
- π共役系導電性高分子とポリアニオンと金属イオンと還元剤と溶媒と(メタ)アクリルアミド化合物および多官能アクリル化合物の一方または両方とを含有し、金属イオンを形成する金属が、ニッケル、銅、銀、金、白金、パラジウムよりなる群から選ばれる1種以上の金属であり、金属イオンの含有量が、π共役系導電性高分子とポリアニオンとの合計を100質量%とした際の0.001〜50質量%であることを特徴とする導電性高分子溶液。
- 請求項1に記載の導電性高分子溶液が塗布されて形成されたことを特徴とする導電性塗膜。
- 請求項2に記載の導電性塗膜からなる透明電極を備えたことを特徴とする入力デバイス。
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