JP5232400B2 - 床暖房構造体及びその施工方法 - Google Patents
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Description
床暖房システムでは、例えば、電熱線などで発熱した熱が床下へ逃げるのを防止するため、断熱材等を設置し、熱を床下へ逃さず、熱効率を向上させている。この場合、断熱材に、ある程度厚みを付けることにより、熱効率をより向上させることができる。
特に、リフォームにおける床暖房システムの設置においては、薄型であることが大きな利点となり、既存の床にそのまま設置したとしても居住空間が圧迫されず、さらに、従来のような既存の床構造、配線、配管等の修復や再施工が不要となるため、工期短縮とコスト削減を図ることができる。
床暖房構造の薄膜化においては、例えば、電熱線が配列された面状発熱シートを利用したり、蓄熱材を含有した蓄熱体(蓄熱シート)を導入(例えば、特許文献1、特許文献2、特許文献3等)する方法等が挙げられる。
蓄熱材を含有した蓄熱体を導入した場合、発熱した熱を蓄熱体に蓄えることができるため、通常用いられていた断熱材を使用しなくても、熱効率を向上させることが可能である。そのため、床暖房構造の薄型化が可能であり、かつ、床下への熱の逃げを抑制し、熱効率を向上させることができる。
通常、蓄熱シートどうしの間に配線コード用の隙間を設け、その隙間に配線コードを収納する方法が導入されてきたが、このような方法では、該隙間から熱が逃げ出し、熱効率が低下させてしまうおそれがあった。
1.蓄熱層の上に、面状発熱体、床材層が積層された床暖房構造体であって、
蓄熱層は、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めたものであり、該蓄熱層の一部には収納スペースが設けてあり、該収納スペースには、面状発熱体の配線コードが格納され、さらに、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体が充填されていることを特徴とする床暖房構造体。
2.蓄熱層の上に、耐熱層、面状発熱体、床材層が積層された床暖房構造体であって、
蓄熱層は、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めたものであり、該蓄熱層の一部には収納スペースが設けてあり、該収納スペースには、面状発熱体の配線コードが格納され、さらに、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体が充填されていることを特徴とする床暖房構造体。
3.基材の上に、面状発熱体の配線コードを格納するための収納スペースを設けて、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めて蓄熱層を積層し、
該収納スペースに面状発熱体の配線コードを格納して、蓄熱層の上に面状発熱体を積層し、さらに収納スペースに潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体を充填し、
その上に、床材層を積層することを特徴とする床暖房構造体の施工方法。
4.基材の上に、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めて蓄熱層を積層し、
該蓄熱層の一部に、面状発熱体の配線コードを格納するための収納スペースを設け、
該収納スペースに面状発熱体の配線コードを格納して、蓄熱層の上に面状発熱体を積層し、さらに収納スペースに潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体を充填し、
さらにその上に、床材層を積層することを特徴とする床暖房構造体の施工方法。
5.蓄熱層と面状発熱体との間に、耐熱層を積層することを特徴とする3.または4.に記載の床暖房構造体の施工方法。
さらに、本発明の床暖房構造体の施工方法は、工期短縮とコスト削減を図ることができる、居住空間を圧迫することもなく、戸建て住宅をはじめ、アパート、マンション等の幅広い既存の床構造に対応した床暖房として適用可能であり、特にリフォーム用の簡易式の薄型床暖房構造体として好適である。
本発明の蓄熱層は、潜熱蓄熱材が含有された蓄熱シートからなるものである。潜熱蓄熱材としては、例えば、無機潜熱蓄熱材、有機潜熱蓄熱材等が挙げられる。
相溶化剤としては、例えば、脂肪酸トリグリセリド、親水親油バランス(HLB)が1以上10未満(好ましくは1以上5以下)の非イオン性界面活性剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を混合し用いることができる。
潜熱蓄熱材と有機処理された層状の粘土鉱物を混合することにより、有機処理された層状の粘土鉱物の層間に潜熱蓄熱材が入り込み、潜熱蓄熱材が有機処理された層状の粘土鉱物の層間に保持されやすい構造となる。
また、潜熱蓄熱材と有機処理された層状の粘土鉱物混合時のTI値は、4.0〜9.0程度とすればよい。なお、TI値は、B型回転粘度計を用い、下記式1により求められる値である。
TI値=η1/η2 (式1)
(但し、η1:2rpmにおける粘度(Pa・s:2回転目の指針値)、η2:20rpmにおける粘度(Pa・s:4回転目の指針値))
本発明では、特に、スメクタイト、バーミキュライトが有機処理されやすい点から、好適に用いられる。さらに、スメクタイトの中でも、特に、モンモリロナイトが好適に用いられ、本発明では、特に、有機処理されたモンモリロナイトを好適に用いることができる。
ホージュン社製のエスベン、エスベン C、エスベン E、エスベン W、エスベン P、エスベン WX、エスベン NX、エスベン NZ、エスベン N-400、オルガナイト、オルガナイトーD、オルガナイトーT(商品名)
ズードケミー触媒社製のTIXOGEL MP、TIXOGEL VP、TIXOGEL VP、TIXOGEL MP、TIXOGEL EZ 100、MP 100、TIXOGEL UN、TIXOGEL DS、TIXOGEL VP−A、TIXOGEL VZ、TIXOGEL PE、TIXOGEL MP 250、TIXOGEL MPZ(商品名)
エレメンティスジャパン社製のBENTONE 34、38、52、500、1000、128、27、SD−1、SD−3(商品名)
等が挙げられる。
ここでフィルムとしては、特に限定されないが、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、ポリエステル、ポリエチレンテレフタレート、塩化ビニリデン、エチレン・酢酸ビニル共重合体等の有機材料等から選ばれる1種または2種以上、
アルミニウム、金、銀、銅、鉄、クロム、亜鉛、マグネシウム、チタン、ニッケル、ビスマス、スズ、コバルトから選ばれる一種以上の金属、または、これら金属の酸化物、塩化物、硫化物、炭酸塩、珪酸塩、燐酸塩、硝酸塩、硫酸塩およびこれらの複合物から選ばれる一種以上、等を主成分とするフィルムを用いることができる。
このような結合剤としては、例えば、アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、エチレン・酢酸ビニル・バーサチック酸ビニルエステル樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂等の溶剤可溶型樹脂、NAD型樹脂、水可溶型樹脂、水分散型樹脂、無溶剤型樹脂等、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴム等の有機結合剤、
ポルトランドセメント、高炉セメント、シリカセメント、フライアッシュセメント、白色セメント、焼石膏、コロイダルシリカ、水溶性珪酸アルカリ金属塩等の無機結合剤等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
材料としては、例えば、コンクリート、石膏ボード、モルタル、スレート板等の無機材料、
ガラス繊維、パルプ繊維、ポリエチレン繊維、ポリプロピレン繊維、ビニロン繊維、テトロン繊維、ポリエステル繊維、セルロース繊維、ナイロン繊維等の合成繊維、綿、木綿、石綿、麻、ヤシ、コルク、ケナフ等の天然繊維等の繊維材料、
アクリル樹脂、シリコン樹脂、ポリエステル樹脂、アルキッド樹脂、エポキシ樹脂、ウレタン樹脂、フェノール樹脂、メラミン樹脂、アミノ樹脂、ポリカーボネート樹脂、フッ素樹脂、酢酸ビニル樹脂、アクリル・酢酸ビニル樹脂、アクリル・ウレタン樹脂、アクリル・シリコン樹脂、シリコン変性アクリル樹脂、エチレン・酢酸ビニル・バーサチック酸ビニルエステル樹脂、エチレン・酢酸ビニル樹脂、塩化ビニル樹脂、ABS樹脂、AS樹脂、クロロプレンゴム、スチレン−ブタジエンゴム、アクリルニトリル−ブタジエンゴム、メタクリル酸メチル−ブタジエンゴム、ブタジエンゴム等の合成ゴム等の有機材料、
松、ラワン、ブナ、ヒノキ、合板等の木質材料、その他、紙、合成紙、セラミックペーパー等が挙げられ、これらの1種または2種以上を使用することができる。
このようなNCO/OH比率の範囲内であることにより、多孔体の強度を強靭なものとすることができ、潜熱蓄熱材の漏れのない均一な緻密な架橋構造を得ることができる。
NCO/OH比率が0.1より小さい場合は、架橋率が低くなり、硬化性、耐久性、強度等において十分な物性を確保することができない場合があり、また潜熱蓄熱材が漏れ易くなる。NCO/OH比率が1.8よりも大きい場合は、未反応のイソシアネートが残存し、多孔体の各種物性に悪影響を与え、多孔体が変形しやすくなり、潜熱蓄熱材が漏れやすくなる。
<面状発熱体>
面状発熱体としては、例えば、ニクロム線を蛇行させて絶縁体表面に配置したもの、電気抵抗発熱体と電極を積層したもの、PTC面状発熱体等が挙げられる。
本発明では、特に、柔軟性を有する樹脂として、例えば、ウレタン樹脂、エポキシ樹脂、アクリル樹脂、シリコン樹脂、フェノール樹脂、合成ゴム等が好ましく用いられる。
導電性粉末の混合量は、特に限定されないが、電気抵抗発熱体の電気抵抗値を1×103Ω・cm以下に調整できるように混合すればよく、樹脂成分の固形分100重量部に対して、10重量部以上300重量部以下(好ましくは30重量部以上100重量部以下)であることが好ましい。
このようなPTC面状発熱体は、PTC特性によって、通電すると素早く昇温し、所定温度に達し、自ら温度を制御、維持することができるため、センサー・コントローラー等を使用しなくてもよい。
<床材層>
床材層の厚さは、通常1〜20mm、好ましくは2〜15mm程度であればよい。
<施工方法>
この際、蓄熱層には面状発熱体の配線コードを格納するための収納スペースを設ける。収納スペースを設ける方法としては、特に限定されないが、蓄熱シートを敷き詰める際に蓄熱シートの間に一部収納スペースを設ける方法、または、蓄熱シートを敷き詰めた後該蓄熱シートの一部を切り取り収納スペースを設ける方法等が挙げられる。
本発明の蓄熱層として、潜熱蓄熱材を多孔体に充填した蓄熱シートを用いた場合、蓄熱シートをカッターやナイフ等で切り取ったとしても潜熱蓄熱材が漏れることがないため、簡便に収納スペースを設けることができる。
このような収納スペースは、配線コードと電源が接続しやすいように、適宜設ければよい。収納スペースの幅は、配線コードの種類や面状発熱体の積層面積等により適宜設定すればよいが、通常1cm〜10cm程度である。また収納スペースの長さは、積層する面状発熱体により適宜設定すればよい。
面状発熱体の積層面積は、適宜設定すればよいが、面状発熱体を蓄熱層全面に積層することもできるし、蓄熱層の一部だけに積層してもよい。
さらに収納スペースには、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体を充填する。
配線コードを格納した収納スペースには隙間が存在する。本発明では、このような隙間から熱が逃げ出さないように、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体を充填することによって、熱効率の低下を抑えることができる。蓄熱体を充填する方法としては、例えば、上述した蓄熱体形成成分を液体状態で収納スペースに塗布し、固化させてもよいし、上述した蓄熱体形成成分からなる蓄熱シートを予め所定の大きさに成形しておき収納スペースに嵌め込んでもよい。本発明では、蓄熱層積層時に余った蓄熱シートや、収納スペース形成時に切り取った蓄熱シート等を使用すると施工上有利であり、好ましい。また、配線コードと蓄熱体との間、配線コードと蓄熱シートとの間には、必要に応じ後述する耐熱層を積層してもよい。
また、本発明床暖房構造体は、優れた蓄熱性能を有し、厚さが25mmと薄くても、床暖房運転時の床下への熱の逃げを抑制し、また、床暖房停止後の、室内温度および床温度の温度の急激な低下を防ぐことができる。したがって、消費電力量を抑え、かつ、快適な居住環境を維持することができる。
本発明の床暖房構造体は、蓄熱層と面状発熱体の間に、耐熱層を積層することもできる。
耐熱層を積層することにより、電熱線などの過剰な温度上昇等に対して、蓄熱層の変形等を抑えることができる。
耐熱層としては、例えば、耐熱温度が100℃以上のガラス層、金属層、耐熱樹脂層等が挙げられる。本発明では薄型であることを考慮し、耐熱層の厚みは、5mm以下であることが好ましい。
なお、本発明でいう耐熱温度とは、耐熱層が変形しない上限温度のことをいう。つまり、耐熱温度より高くなると耐熱層が変形する可能性がある。
また、このような耐熱層には、床面全面を均一の温度にする均熱効果もあり、例えば、床面の一部に面状発熱体を積層した場合の局所的な温度上昇を、床面全面に広げることができる。特に金属層のような熱伝導率の高い層を積層することによって、より優れた均熱効果を発揮することができる。
また、熱伝導率の低いガラス層、耐熱樹脂層を積層することにより、急激な温度上昇を防止することもできる。
本発明では、耐熱性に加えて、均熱効果、急激な温度上昇防止効果も考慮し、金属層と、ガラス層及び/または耐熱樹脂層を積層した耐熱層、さらには、金属層とガラス層を積層した耐熱層を好適に適用することができる。また、金属層と、ガラス層及び/または耐熱樹脂層を2層さらには3層以上で積層してもよい。
耐熱層は、少なくとも面状発熱体を積層する箇所において積層されていればよく、蓄熱層全面に積層してもよい。また、収納スペースにおいても、蓄熱体を充填した後耐熱層を積層してもよい。
本発明では、さらに断熱層を積層することもできる。
断熱層を積層することにより、外部の温度変化を緩和するとともに、面状発熱体で発熱した熱を外部に逃し難く、効率良く、床面を暖めることができる。
図1に示すように、基材(合板:620×360mm、厚さ5mm)の上に、蓄熱シート1を敷き詰めて蓄熱層を積層した。この際、面状発熱体の配線コードを収納するための収納スペースを設けた(収納スペースの幅:3cm)。
次に、図2に示すように、収納スペースに配線コードを収納し、面状発熱体を積層した。
次に、図3に示すように、収納スペースに充填できるように蓄熱シート1を所定の大きさに切り取り、該蓄熱シート1を収納スペースに充填した。この際、蓄熱シート1からの潜熱蓄熱材の漏れは、みられなかった。
次に、図4に示すように、面状発熱体の上に、床材層を積層し、床暖房構造体を得た。
蓄熱シート1:パルミチン酸メチル(相変化温度30.0℃、潜熱量200kJ/kg)80重量部、無溶剤ポリエステルポリオール(2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオールとアジピン酸の重縮合物、水酸基価58mgKOH/g、分子量2000)15.8重量部、HMDI系ポリイソシアネート(イソシアヌレート型、NCO%17.4%(固形分100%))4.2重量部を温度35℃で均一に混合し、ジブチル錫ジラウレート0.1重量部を加え、十分攪拌した。攪拌後、300×180×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱シート1を得た。なおNCO/OH比率は1.0であった。
面状発熱体:シリコンゴム中にニクロム線を蛇行させたシリコンラバーヒーター(300×180mm、厚さ2mm)
床材層:耐熱フローリング(300×180mm、厚さ12mm)
図5に示すように、基材(合板:620×360mm、厚さ5mm)の上に、蓄熱シート1・耐熱層1積層体を、後述する面状発熱体と耐熱層1側が接触するように、敷き詰めて蓄熱層を積層した。この際、蓄熱シート1からの潜熱蓄熱材の漏れは、みられなかった。また、面状発熱体の配線コードを収納するための収納スペースを設けた(収納スペースの幅:3cm)。
次に、図6に示すように、収納スペースに配線コードを収納し、面状発熱体を積層した。
次に、図7に示すように、収納スペースに充填できるように蓄熱シートを所定の大きさに切り取り、該蓄熱シートを収納スペースに充填した。
次に、図8に示すように、面状発熱体の上に、床材層を積層し、床暖房構造体を得た。
蓄熱シート1・耐熱層1積層体:パルミチン酸メチル(相変化温度30.0℃、潜熱量200kJ/kg)80重量部、無溶剤ポリエステルポリオール(2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオールとアジピン酸の重縮合物、水酸基価58mgKOH/g、分子量2000)15.8重量部、HMDI系ポリイソシアネート(イソシアヌレート型、NCO%17.4%(固形分100%))4.2重量部を温度35℃で均一に混合し、ジブチル錫ジラウレート0.1重量部を加え、十分攪拌した。攪拌後、耐熱層1(100μmのポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム))を敷いた300×180×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱シート1とPETフィルム(耐熱層1)の積層体を得た。なおNCO/OH比率は1.0であった。
蓄熱シート1・耐熱層1積層体を蓄熱シート1・耐熱層2積層体に代えて以外は、実施例2と同様の方法で、床暖房構造体を得た。この際、蓄熱シート1からの潜熱蓄熱材の漏れは、みられなかった。
蓄熱シート1・耐熱層2積層体:パルミチン酸メチル(相変化温度30.0℃、潜熱量200kJ/kg)80重量部、無溶剤ポリエステルポリオール(2,4−ジエチル−1,5−ペンタメチレンジオールとアジピン酸の重縮合物、水酸基価58mgKOH/g、分子量2000)15.8重量部、HMDI系ポリイソシアネート(イソシアヌレート型、NCO%17.4%(固形分100%))4.2重量部を温度35℃で均一に混合し、ジブチル錫ジラウレート0.1重量部を加え、十分攪拌した。攪拌後、ガラス繊維質層側が蓄熱シート1側と接触するように、耐熱層2(100μmのアルミ張りクロス(アルミニウム/ガラス繊維質層))を敷いた300×180×5mmの型枠中に流し込み、50℃で180分硬化させ、脱型して、潜熱蓄熱材が充填された蓄熱シート1とPETフィルム(耐熱層1)の積層体を得た。なおNCO/OH比率は1.0であった。
図9に示すように、基材(合板:620×360mm、厚さ5mm)の上に、蓄熱シート1を敷き詰めて蓄熱層を積層した。さらに図10に示すように蓄熱シート1の一部をカッターで切り取り、面状発熱体の配線コードを収納するための収納スペースを設けた(収納スペースの幅:3cm)。この際、蓄熱シート1からの潜熱蓄熱材の漏れは、みられなかった。
次に、図11に示すように、収納スペースに配線コードを収納し、面状発熱体を積層した。
次に、図12に示すように、カッターで切り取った蓄熱シート1の一部を収納スペースに充填した。
次に、図13に示すように、面状発熱体の上に、床材層を積層し、床暖房構造体を得た。
図1に示すように、基材(合板:620×360mm、厚さ5mm)の上に、蓄熱シート1を敷き詰めて蓄熱層を積層した。この際、面状発熱体の配線コードを収納するための収納スペースを設けた(収納スペースの幅:3cm)。
次に、図2に示すように、収納スペースに配線コードを収納し、面状発熱体を積層した。
次に、図14に示すように、面状発熱体の上に、床材層を積層し、床暖房構造体を得た。
内寸が620×360×200mmとなるように、側面及び上面に厚さ25mmのポリスチレンフォームを設置し、底面には床暖房構造体の床材層側が内側となるように設置し、試験体ボックスを作製した。
さらに、床暖房構造体表面(配線コードの上)と、床暖房構造体表面から高さ100mmの位置にそれぞれ熱電対を設置した。
また、床暖房構造体表面には、表面温度を一定にするため、床表面に温度調節装置(温度調節器、変圧器)を取り付けた。
この試験体ボックスを恒温器の中に設置し、次の実験を行った。
恒温器中の温度を10℃に設定し、15時間放置した。その後恒温器中の温度を10℃に設定したまま、面状発熱体を180分加熱した。なお床表面は、温度調節装置(温度調節器、変圧器)により、30℃一定になるように設定した。
床暖房性能評価として、次の(1)(2)の温度を測定した。
(1)面状発熱体の加熱後60分後の床暖房構造体表面温度(表面温度)、及び、床暖房構造体表面から高さ100mmの位置の温度(空間温度)を測定した。
(2)また、180分加熱した後、加熱を停止し、停止60分後の表面温度、空間温度を測定した。
その結果、(1)加熱後60分の温度は、実施例1〜実施例4及び比較例1の表面温度は30.0℃、実施例1〜実施例4及び比較例1の空間温度は19.0℃〜20.0℃であった。
(2)加熱停止後60分の温度は、実施例1〜実施例4の表面温度は20.0℃〜21.0℃であるのに対し、比較例1の表面温度は18.8℃であった。また、実施例1〜実施例4の空間温度は16.0℃〜17.0℃であるのに対し、比較例1の空間温度は13.5℃であった。
Claims (5)
- 蓄熱層の上に、面状発熱体、床材層が積層された床暖房構造体であって、
蓄熱層は、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めたものであり、該蓄熱層の一部には収納スペースが設けてあり、該収納スペースには、面状発熱体の配線コードが格納され、さらに、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体が充填されていることを特徴とする床暖房構造体。 - 蓄熱層の上に、耐熱層、面状発熱体、床材層が積層された床暖房構造体であって、
蓄熱層は、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めたものであり、該蓄熱層の一部には収納スペースが設けてあり、該収納スペースには、面状発熱体の配線コードが格納され、さらに、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体が充填されていることを特徴とする床暖房構造体。 - 基材の上に、面状発熱体の配線コードを格納するための収納スペースを設けて、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めて蓄熱層を積層し、
該収納スペースに面状発熱体の配線コードを格納して、蓄熱層の上に面状発熱体を積層し、さらに収納スペースに潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体を充填し、
その上に、床材層を積層することを特徴とする床暖房構造体の施工方法。 - 基材の上に、潜熱蓄熱材を含有する蓄熱シートを敷き詰めて蓄熱層を積層し、
該蓄熱層の一部に、面状発熱体の配線コードを格納するための収納スペースを設け、
該収納スペースに面状発熱体の配線コードを格納して、蓄熱層の上に面状発熱体を積層し、さらに収納スペースに潜熱蓄熱材を含有する蓄熱体を充填し、
さらにその上に、床材層を積層することを特徴とする床暖房構造体の施工方法。 - 蓄熱層と面状発熱体との間に、耐熱層を積層することを特徴とする請求項3または請求項4に記載の床暖房構造体の施工方法。
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