JP5226163B2 - 麺質改良剤及び麺類の製造法 - Google Patents

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本発明は、麺質改良剤及び麺類の製造法に関する。さらに詳しくは、平均粒子径が20μm以下の微粉末が、平均粒子径が20μm以上の粒子径のコアとなる粉末に付着している粉末を含有する麺質改良剤及び該麺質改良剤を添加することを特徴とする麺類の製造法に関するものである。
麺類は、小麦粉、かんすい、食塩、水といった比較的簡単な原料から作られるが、そのおいしさは麺の食感に負うところが大きい。そのため、調理後において、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)があり、喉ごしが良い食感でかつ伸びにくい麺質が望まれており、さらに調理後、保存や流通により食するまでに時間があるため、茹で伸びについても生じにくい麺質が望まれている。
これらの麺類を作るために、卵白や乳蛋白等の食品素材や、乳化剤、増粘安定剤等の食品添加物等の麺質改良剤が添加されてきた。小麦のグルテンより分画されたグルテニン主成分分画物を添加する方法(特開平6−153832、特許第2807849号)、乳清蛋白濃縮物、キサンタンガム及び親水性乳化剤を添加する方法(特開平6−141803)、動物性蛋白、植物性蛋白、酵母蛋白等の各種蛋白質素材の1種又は2種以上とともにL−アスコルビン酸、エリソルビン酸又はその塩類もしくはこれらの化合物の1種又は2種以上を添加する方法(特開昭58−134959)等が提案されている。しかしながら、従来の麺質改良剤は、粒子が粗かったり(平均粒子径30μm以上)、粒子同士が凝集したりするため、流動性が悪く、粒子の大きさも比重も違う小麦粉やでんぷん(平均粒子径1〜150μm)と粉体で混合することは、非常に困難であり、十分な麺質改良効果が得られなかった。
そこで、流動性や粉体混合適性が良好で、麺類の食感をさらに向上させる麺質改良剤及びその麺質改良剤を添加することを特徴とする麺類の製造法の確立が望まれている。
発明が解決しようとする課題
本発明は、流動性や粉体混合適性が良好で、麺類の食味を損なうことなく、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)を付与し、湯伸び、茹で伸びを抑制する麺質改良剤及び該麺質改良剤を添加することを特徴とする麺類の製造法を提供するものである。また、調理後すぐに食するものだけでなく、調理麺、生タイプ即席麺(以下LL麺)、冷凍麺、即席麺等の麺類においても、その流通時や保管後にも前述の食感が維持できる麺類を提供するものである。
課題を解決するための手段
本発明者らは、流動性や粉体混合適性が良好で、麺類の食味を損なうことなく、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)を付与し、湯伸び、茹で伸びを抑制する麺質改良剤及びその麺質改良剤を添加することを特徴とする麺類の製造法について鋭意研究した結果、麺類の製造に際し、平均粒子径が20μm以下の微粉末が、平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着している粉末を含有する麺質改良剤を添加することにより、非常に優れた効果が得られることを見い出し、本発明を完成した。
本発明におけるコアとなる粉末及び微粉末の組成となる素材としては、食品用に使用されるものであれば特に限定されるものではないが、粉末状の蛋白素材、粉末状の糊料及びその分解物、粉末状の乳化剤、粉末状の澱粉及びその加工品及びその分解物、動物性粉末油脂、植物性粉末油脂等が挙げられる。粉末状の蛋白素材としては、卵白粉末、全卵粉末、卵黄粉末、乳蛋白、ホエー蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、血漿蛋白、大豆蛋白、小麦蛋白、グルテニン、グリアジン等が挙げられ、粉末状の糊料及びその分解物としては、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、カラギーナン、グァーガム、グルコマンナン、カードラン、ペクチン、タマリンドシードガム、アラビアガム、カラヤガム、ガティガム、サイリウムシードガム、タラガム、プルラン、CMC、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、大豆多糖類等及びこれらの分解物が挙げられ、粉末状の乳化剤としては、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、有機酸モノグリセライド、レシチン、酵素分解レシチン等が挙げられ、粉末状の澱粉及びその加工品及びその分解物としては、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチ、米澱粉、小麦澱粉等及びその加工品及びその分解物が挙げられ、動物性粉末油脂としては、融点が20℃以上の牛脂、豚脂等の動物性油脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる粉末等が挙げられ、植物性粉末油脂としては、パーム油、ヤシ油、大豆油、綿実油等の植物性油脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる粉末等が挙げられる。好ましくは、卵白粉末、全卵粉末、卵黄粉末、乳蛋白、ホエー蛋白、カゼインナトリウム、小麦蛋白、グルテニン、グリアジンより選ばれる粉末状の蛋白素材、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、カラギーナン、グァーガム、グルコマンナン、カードラン、サイリウムシードガム、ペクチンより選ばれる粉末状の糊料及びその分解物、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチンより選ばれる粉末状の乳化剤、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチ、米澱粉より選ばれる粉末状の澱粉及びその加工品及びその分解物、融点が20℃以上の牛脂又は豚脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる動物性粉末油脂、パーム油又はヤシ油又は大豆油を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる植物性粉末油脂が良い。
本発明において、上述の平均粒子径が20μm以下の微粉末を平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着させる場合、単独もしくは2種以上を付着させることもできる。また、コアとなる粉末と微粉末が、同一組成であっても良い。
本発明で用いる平均粒子径が20μm以下の微粉末を得る方法は、特に限定されるものではないが、上述のそれぞれの粉末から篩別して得る方法、粉末をボールミルやジェットミル等の乾式破砕機、又は液体窒素を利用する凍結粉砕機等、レーザー回折型粒度分布測定により平均粒子径20μm以下の微粉木化ができる性能のものを使用して微粉末化する方法等が挙げられる。特に、粉末を気流粉砕(ジェットミル)、凍結粉砕により微粉末化する方法が目的とする平均粒子径を得やすいため好ましい。
本発明における凍結粉砕の条件は、液体窒素を用いて予備冷却を行い、粉砕した粉末が平均粒子径20μm以下となる条件であれば良く、粉砕機の種類、形式を限定するものではない。液体窒素を予備冷却として用いる理由としては液体窒素が−196℃の極低温でありこれを冷媒とする場合は、極めて短時間の内に粉末の凍結が可能であり、凍結による変性がほとんど生じないことの他に、ハンマーミルのような粉砕機を用いた時に発生する衝撃熱が出ることなく、無酸化的な粉砕が可能となる等の利点を有することにあるが、冷却の方式については、浸漬法、散布法等の何れの方法でも良い。また、粉砕温度は、−50℃〜−100℃で行うのが経済性、粉砕効率、粉末の粒子径の面からも良く、粉砕温度が高い場合には、目的とする平均粒径20μm以下までの微粉末化が不十分となるため不都合となる。
本発明における気流粉砕とは、通称ジェットミルと呼ばれ、粉粒体原料を圧縮した空気あるいは窒素等の不活性ガスによって高速度に加速させ、原料同士あるいは原料を別に設けた衝突板等に衝突させて粉砕させるものである。なお、形式を限定するものではないが、一般的なジェットミルの形式としては、原料を加速し噴射する加速管を対向配置させて原料同士を衝突させる形式のもの、加速管から噴射した原料を衝突板等に衝突させる形式のもの、原料が循環する容器内に加速管を挿入配置させたもの等がある。このような気流粉砕法によれば、粉砕刃や圧縮ロール等による衝撃・剪断・圧縮・磨砕等の機械的な力がかからず、気体を用いるため冷却効果もあり原料の発熱が少なく、粉末の熱による変性や酸化を起こすことなく、原料の粉砕が可能となる等の利点を有する。
本発明における微粉末は、上述のごとく平均粒子径が20μm以下であれば良いが、効果の面から、好ましくは、1μm以上20μm以下の粒子径のものを50重量%以上含むものであり、より好ましくは、1μm以上20μm以下の粒子径のものを60重量%以上含むものである。さらに、効果の面からもより平均粒子径が小さければ一層好ましいものである。
本発明で用いる平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末を得る方法は、特に限定されるものではないが、上述のそれぞれの粉末から篩別して得る方法、噴霧乾燥、凍結乾燥、平皿乾燥等で粉末化した後、篩別して得る方法、ピンミル、ハンマーミル、スクリーンミル等の粉砕で粉砕した後、篩別して得る方法のいずれであっても良い。なお、常法により得られた粉末(市販の粉末)がこの範囲に入る場合は、特別な処理をすることなく、そのまま使用してもかまわない。
本発明におけるコアとなる粉末は、上述のごとく平均粒子径が20μm以上であれば良いが、効果の面から、好ましくは、20μm以上の粒子径のものを50重量%以上含むものであり、より好ましくは平均粒子径が20μm以上300μm以下で、さらに好ましくは平均粒子径が20μm以上100μm以下のものが、流動性や分散性の面から良い。
本発明における平均粒子径が20μm以下の微粉末を平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着させる方法は、特に限定されるものではないが、ブレンダー、高速ミキサー等の既知の混合機を使用して、上述の微粉末とコアとなる粉末を緊密混合し、コアとなる粉末粒子表面全体に微粉末を均一に付着させる方法が生産性の面から好ましい。微粉末の付着量は、特に限定されるわけではないが、コアとなる粉末に対して5重量%以上であることが好ましい。5重量%未満では、コアとなる粉末粒子表面への付着が不十分となるため好ましくない。
本発明の麺質改良剤では、平均粒子径が平均粒子径が20μm以下の微粉末が、平均粒子径が、20μm以上のコアとなる粉末に付着している粉末を含有していれば良いが、必要に応じて他の品質改良剤と併用することができる。他の品質改良剤としては、通常用いられる麺の品質改良剤であれば特に限定されるものではないが、好ましくは卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、ホエー蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、乳蛋白、コラーゲン、ゼラチン、血漿蛋白、小麦蛋白、グルテニン、グリアジン、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、カラギーナン、グァーガム、グルコマンナン、カードラン、ペクチン、タマリンドシードガム、アラビアガム、カラヤガム、ガティガム、サイリウムシードガム、タラガム、プルラン、CMC、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、大豆多糖類、澱粉、加工澱粉、澱粉分解物、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチン、融点が20℃以上の牛脂、豚脂等の動物性油脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる動物性粉末油脂、パーム油、ヤシ油、大豆油、綿実油等の植物性油脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる植物性粉末油脂等が挙げられ、さらに好ましくは、卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、ホエー蛋白、小麦蛋白、グリアジン、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、カラギーナン、グァーガム、グルコマンナン、カードラン、サイリウムシードガム、ペクチン、グリセリン脂肪酸エステル、酵素分解レシチン、融点が20℃以上の牛脂又は豚脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる動物性粉末油脂、パーム油又はヤシ油又は大豆油を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる植物性粉末油脂が良い。さらに、これらの品質改良剤の1種又は2種以上を本発明の麺類の製造法に使用することが出来るものである。
本発明における平均粒子径が20μm以下の微粉末が、平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着している粉末の有効成分として配合される量は、特に限定するものではないが、小麦粉等の粉体原料に対して0.001〜10重量%であれば良く、好ましくは0.01〜5重量%、さらに好ましくは0.05〜2重量%が良い。この範囲未満では、麺類の品質改良効果が不十分であり、この範囲を越えると食感がかたくなりすぎたり、麺類の食味を低下させるため、不都合となる。
本発明において、麺類とは、小麦粉又はその他の穀粉及びその他の原材料に加水混練して製麺したものを指し、麺類を特に限定するものではない。例えば、うどん、中華麺、皮類、和そば、素麺、冷麦、冷麺、ビーフン、きしめん、マカロニ、スパゲッティ等が挙げられる。麺類の形態は特に限定されるものではないが、生麺、茹で麺、蒸し麺、生タイプ即席麺(LL麺)、即席麺、乾麺、冷凍麺のいずれであってもよい。
麺類の常法による製造法としては、小麦粉又は小麦粉にそば粉等の原料を混合した粉末に、食塩及び、炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、リン酸塩等の塩類を溶解した水溶液を混合し、ミキサーにて数分間混捏してそぼろ状の生地を得る。このそぼろ状の生地を複合機により麺帯とし、圧延段階を繰り返した後、切刃にて切り出し麺線を得る。また、この製麺の際の混捏時に生地を真空状態にすることも出来る。以上の手順により得られた麺線をそのまま包装したり、沸騰水もしくは蒸気等にて加熱したのち、流水にて水洗冷却し包装したり、冷凍し包装したり、また加熱α化後熱風、油揚げにて乾燥を行ったりする。LL麺の様に長期保存を目的とする場合は、酸処理、包装後、蒸熱殺菌等を行う。
本発明における平均粒子径が20μm以下の微粉末が、平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着している粉末の麺類への添加方法は、特に限定されるものではないが、生地を調製する際に、練り水に分散させ添加する方法、小麦粉に該当粉末を添加・混合する方法等を適宜選択出来るが、作業効率の面から小麦粉に該当粉末を添加混合する方法が好ましい。
以下実施例を挙げて本発明を具体的に説明するが、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。なお、実施例中の%は特記しない限り重量%を示す。
実施例1
25kgの卵白粉末A(平均粒径36μm、20μm以上の粒子径のものが70重量%)をジェットミル粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製)を用いノズル半径5mm、ノズル元圧5.5kg/cmG、セパレータ回転数3000rpmの条件で微粉末化を行い、平均粒子径4.45μmで、20μm以下の粒子径のものが98重量%の卵白微粉末B24.9kgを得た。微粉末化する前の卵白粉末A5kgに、卵白微粉末B5kgをスーパーミキサーを用いて付着させ、本発明品1を9.9kg得た。
次に準強力粉1000gに対し、上記で得られた本発明品1を15g、粉末かんすい10g、食塩10g、水330g、99%エタノール20gを配合し、ミキサーで15分間混捏し、常法により圧延、切出し(最終麺帯厚1.4mm、切刃#20角)を行って得られた中華麺120gをポリ袋で密封し、20℃で24時間麺線熟成を行い、生中華麺を得た。
実施例2
卵黄粉末(平均粒子径60μm、20μm以上の粒子径のものが93重量%)6kgに、実施例1の卵白微粉末B4kgをスーパーミキサーを用いて付着させ、本発明品2を9.9kg得た。
次に、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
実施例3
ラード粉末(豚脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られた動物性粉末油脂、平均粒子径68μm、20μm以上の粒子径のものが93重量%)4kgに、実施例1の卵白微粉末B6kgをスーパーミキサーを用いて付着させ、本発明品3を9.9kg得た。
次に、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
実施例4
25kgのキサンタンガムA(平均粒子径51μm、20μm以上の粒子径のものが95重量%)を凍結粉砕機(ホソカワミクロン株式会社製)を用い粉砕温度−100℃にてローター周速93m/sの条件で微粉末化を行い、平均粒子径15.43μmで、20μm以下の粒子径のものが65重量%)のキサンタンガムB24.9kgを得た。微粉末化する前のキサンタンガムA7kgに、キサンタンガム微粉末B3kgをスーパーミキサーを用いて付着させ、本発明品4を9.9kg得た。
次に実施例1と同様にして生中華麺を得た。
実施例5
25kgのグリセリン脂肪酸エステル(平均粒子径72μm、20μm以上の粒子径のものが96重量%)を8kgに、実施例4のキサンタンガム微粉末B2kgをスーパーミキサーを用いて付着させ、本発明品5を9.9kg得た。
次に、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
比較例1
実施例1で用いた微粉末化する前の卵白粉末Aを15gを添加すること以外は、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
比較例2
実施例2で用いた卵黄粉末6kgと実施例1で用いた微粉末化する前の卵白粉末A4kgをスーパーミキサーにて混合して得られたものを15g添加すること以外は、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
比較例3
実施例3で用いたラード粉末4kgと実施例1で用いた微粉末化する前の卵白粉末A6kgをスーパーミキサーにて混合して得られたものを15g添加すること以外は、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
比較例4
実施例4で用いた微粉末化する前のキサンタンガムAを15gを添加すること以外は、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
比較例5
実施例5で用いたグリセリン脂肪酸エステル8kgと実施例4で用いた微粉末化する前のキサンタンガムA2kgをスーパーミキサーにて混合して得られたものを15g添加すること以外は、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
比較例6
麺質改良剤を添加しないこと以外は、実施例1と同様にして生中華麺を得た。
(評価方法)
上記の実施例1〜4及び比較例1、2で得られた生中華麺を沸騰水中で2分30秒茹で上げ、ラーメンスープの入ったどんぶりに移し、パネラー20人にて、麺の食感、伸びの抑制、食味について評価した。
食感、伸びの抑制、食味の評価は、極めて良いものを10点、かなり良いものを9点、やや良いものを8点、普通を7点、やや悪いものを6点、かなり悪いものを5点、極めて悪いものを4点とし、パネラー20人の平均値で示した。
その結果を表1に示す。
Figure 0005226163
表1から明らかなように本発明品を配合した中華麺は比較品に比べ、麺の食感に優れ、伸びの抑制についても良好であり、食味の影響についても問題がなかった。
本発明の実施態様ならびに目的生成物を挙げれば以下のとおりである。
(1)平均粒子径が20μm以下の微粉末が、平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着している粉末を含有することを特徴とする麺質改良剤。
(2)平均粒子径が20μm以下の微粉末が、1μm以上20μm以下の粒子径のものを50重量%以上含み、かつ、平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末が、20μm以上の粒子径のものを50重量%以上含んでいることを特徴とする(1)の麺質改良剤。
(3)コアとなる粉末の平均粒子径が、20μm以上300μm以下であることを特徴とする(1)又は(2)記載の麺質改良剤。
(4)コアとなる粉末の平均粒子径が、20μm以上100μm以下であることを特徴とする(1)〜(3)いずれか記載の麺質改良剤。
(5)コアとなる粉末と微粉末の組成となる素材が、卵白粉末、全卵粉末、卵黄粉末、乳蛋白、ホエー蛋白、カゼインナトリウム、小麦蛋白、グルテニン、グリアジンより選ばれる粉末状の蛋白素材、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、カラギーナン、グァーガム、グルコマンナン、カードラン、サイリウムシードガム、ペクチンより選ばれる粉末状の糊料及びその分解物、グリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン脂肪酸エステル、蔗糖脂肪酸エステル、レシチン、酵素分解レシチンより選ばれる粉末状の乳化剤、タピオカ澱粉、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワキシコーンスターチ、米澱粉より選ばれる粉末状の澱粉及びその加工品及びその分解物、融点が20℃以上の牛脂又は豚脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる動物性粉末油脂、パーム油又はヤシ油又は大豆油を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる植物性粉末油脂からなる群より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする(1)〜(4)いずれか記載の麺質改良剤。
(6)微粉末が気流粉砕又は凍結粉砕により平均粒子径が20μm以下に微粉末化されたものであることを特徴とする(1)〜(5)いずれか記載の麺質改良剤。
(7)ブレンダー又は高速ミキサー等により、微粉末をコアとなる粉末に付着させることを特徴とする(1)〜(6)いずれか記載の麺質改良剤。
(8)微粉末のコアとなる粉末への付着量が、5重量%以上であることを特徴とする(1)〜(7)いずれか記載の麺質改良剤。
(9)(1)〜(8)いずれか記載の麺質改良剤を麺類の製造の際に添加する際、平均粒子径が20μm以下の粒子径微粉末が、平均粒子径が20μm以上のコアとなる粉末に付着している粉末と併用して配合することの出来る他の麺質改良剤として、卵白、卵黄、鶏卵(全卵)、ホエー蛋白、カゼイン、カゼインナトリウム、乳蛋白、コラーゲン、ゼラチン、血漿蛋白、小麦蛋白、グルテニン、グリアジン、大豆蛋白、エンドウ豆蛋白、キサンタンガム、ジェランガム、アルギン酸、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸プロピレングリコールエステル、ローカストビーンガム、カラギーナン、グァーガム、グルコマンナン、カードラン、ペクチン、タマリンドシードガム、アラビアガム、カラヤガム、ガティガム、サイリウムシードガム、タラガム、プルラン、CMC、ポリアクリル酸ナトリウム、メチルセルロース、大豆多糖類、澱粉、加工澱粉、澱粉分解物、グリセリン脂肪酸エステル、有機酸モノグリセリド、ポリグリセリン脂肪酸エステル、ポリグリセリン縮合リシノレイン酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステル、プロピレングリコール脂肪酸エステル、ショ糖脂肪酸エステル、ステアロイル乳酸カルシウム、レシチン、酵素分解レシチン、酵素処理レシチン、融点が20℃以上の牛脂、豚脂等の動物性油脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる動物性粉末油脂、パーム油、ヤシ油、大豆油、綿実油等の植物性油脂を乳化被覆膜剤でO/W型に乳化した後、噴霧乾燥することにより得られる植物性粉末油脂がある。
(10)(1)〜(8)いずれか記載の麺質改良剤を添加することを特徴とする麺類の製造法。
発明の効果
本発明は、流動性や粉体混合適性が良好で、食味を損なうことなく、適度の硬さ、弾力(粘弾性)、歯ごたえ及び滑らかさ(つるみ感)を付与し、湯伸び、茹で伸びを抑制する麺質改良剤を提供するものであり、本発明は麺類の加工適性、調理適性の改善に効果が大であり、食品産業に大いに貢献できるものである。

Claims (3)

  1. コアとなる粉末と微粉末の組成となる素材が、粉末状の蛋白素材、粉末状の糊料及びその分解物、粉末状の乳化剤、粉末状の澱粉及びその加工品及びその分解物、動物性粉末油脂、植物性粉末油脂より選ばれる1種又は2種以上であることを特徴とする麺質改良剤であって、平均粒子径が4.45μm以上15.43μm以下の微粉末を、平均粒子径が36μm以上72μm以下のコアとなる粉末に付着させた粉末であって、微粉末とコアとなる粉末の割合が4:6〜2:8であり、平均粒子径が4.45以上15.43μm以下の微粉末が、1μm以上20μm以下の粒子径のものを60重量%以上含み、かつ、平均粒子径が36μm以上72μm以下のコアとなる粉末が、20μmより大きい粒子径のものを50重量%以上含んでいることを特徴とする麺質改良剤。
  2. 微粉末が気流粉砕又は凍結粉砕により平均粒子径が4.45μm以上15.43μm以下に微粉末化されたものであることを特徴とする請求項1記載の麺質改良剤。
  3. 請求項1又は2記載の麺質改良剤を添加することを特徴とする麺類の製造法。
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