JP5223271B2 - 燃料電池システム及び冷却媒体流動装置制御方法 - Google Patents

燃料電池システム及び冷却媒体流動装置制御方法 Download PDF

Info

Publication number
JP5223271B2
JP5223271B2 JP2007227846A JP2007227846A JP5223271B2 JP 5223271 B2 JP5223271 B2 JP 5223271B2 JP 2007227846 A JP2007227846 A JP 2007227846A JP 2007227846 A JP2007227846 A JP 2007227846A JP 5223271 B2 JP5223271 B2 JP 5223271B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fuel cell
cooling medium
cooling water
temperature
flow path
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Expired - Fee Related
Application number
JP2007227846A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2009059660A (ja
Inventor
弘明 竹内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toyota Motor Corp filed Critical Toyota Motor Corp
Priority to JP2007227846A priority Critical patent/JP5223271B2/ja
Publication of JP2009059660A publication Critical patent/JP2009059660A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5223271B2 publication Critical patent/JP5223271B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/30Hydrogen technology
    • Y02E60/50Fuel cells
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Fuel Cell (AREA)

Description

本発明は、燃料電池を冷却するための冷却媒体を流動させる技術に関する。
燃料電池は、例えば、車両に搭載されて、動力源としてのモータに電力を供給するために用いられることがある。このように車両に搭載された移動式の燃料電池や、寒冷地において設置された据え置き型の燃料電池は、例えば、−30℃といった低温環境下において始動される場合がある。一般に、燃料電池では、発電に伴う発熱によって内部温度は上昇するので、燃料電池の内部温度が所定温度を保つように冷却水を循環させていた。これは、上述したような低温環境下において燃料電池が始動する場合でも行われていた。この場合、冷却水の循環によって燃料電池の熱容量が見かけ上増えることとなる。そうすると、燃料電池の内部温度は、発電に伴う発熱によってもなかなか上昇せず、発電効率の高い所定の温度範囲となるまでに長時間を要することとなる。
そこで、低温環境下において燃料電池が始動する際に、比較的短時間のうちに内部温度を上昇させることができる燃料電池システムが提案されている(下記特許文献1参照)。
特開2004−22436号公報
上記特許文献1に記載の燃料電池システムでは、燃料電池が停止した状態において冷却水流路に空気を流入して冷却水をタンクに排出しておくことで、始動時における燃料電池の熱容量を減らし、内部温度を比較的短時間のうちに上昇させるようにしている。しかしながら、このような構成においては、冷却水流路に空気を流入させるためのバルブや排出した冷却水を蓄えておくタンクが必要となり、燃料電池の製造コストの上昇を招くという問題があった。
本発明は、燃料電池の製造コストの上昇を抑制しつつ、低温始動時において燃料電池の内部温度を短時間のうちに上昇させることが可能な技術を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明の燃料電池システムは、燃料電池と、前記燃料電池を冷却するための冷却媒体が流動可能な冷却媒体流路と、前記冷却媒体流路において、前記冷却媒体を流動させるための冷却媒体流動装置と、前記冷却媒体流動装置の運転を制御する制御部と、を備え、前記制御部は、前記燃料電池システムの始動時において、前記燃料電池の始動時温度が所定値よりも低い場合には前記冷却媒体流路において前記冷却媒体を流動させず、前記始動時温度が前記所定値以上の場合には前記冷却媒体流路において前記冷却媒体を流動させる始動モード運転を、前記冷却媒体流動装置に行わせるように制御することを要旨とする。
本発明の燃料電池システムでは、冷却媒体の始動時温度が所定値よりも低い場合には冷却媒体流路において冷却媒体を流動させないので、燃料電池の熱容量の増加を招かず、比較的短時間のうちに燃料電池の温度を上昇させることができる。また、冷却媒体流路に空気を流入させるためのバルブや冷却媒体を貯蔵するためのタンク等の装置を必要としないので、燃料電池の製造コストの上昇を抑制することができる。なお、「冷却媒体を流動させず」とは、冷却媒体を全く流動させない場合の他に、流動させても燃料電池の温度上昇に影響を与えないような少量の冷却媒体を流動させる場合も含み得る。
上記燃料電池システムにおいて、前記冷却媒体は高温になるほど粘度が低くなって流動され易くなる媒体であり、前記制御部は、前記冷却媒体流動装置に前記始動モード運転を行わせるために、前記冷却媒体流動装置の出力が所定の第1の出力となるように前記冷却媒体流動装置を制御し、前記第1の出力は、前記燃料電池における温度が前記所定値よりも低い場合には前記冷却媒体が前記冷却媒体流路において流動せず、前記燃料電池における温度が前記所定値以上の場合には前記冷却媒体が前記冷却媒体流路において流動する出力であるようにしてもよい。
このようにすることで、冷却媒体流動装置を第1の出力となるように制御することで、始動時温度が所定値よりも低い場合には冷却媒体流路において冷却媒体を流動させないようにすることができる。また、かかる構成によって、冷却媒体の循環を開始するタイミングを決定するために燃料電池における温度を測定して所定値以上となっているか否かを判定する必要がないので、冷却媒体流動装置の運転を比較的シンプルに制御することができる。
上記燃料電池システムは、さらに、前記始動時温度を測定して前記制御部に通知する温度測定部を備え、前記制御部は、(i)前記始動時温度が前記所定値よりも低い場合に、前記冷却媒体流動装置に前記始動モード運転を行わせ、(ii)前記始動時温度が前記所定値以上である場合に、前記冷却媒体流動装置の出力が前記第1の出力よりも大きな第2の出力となるように、前記冷却媒体流動装置を制御するようにしてもよい。
このようにすることで、始動時温度が所定値以上である場合に、第1の出力よりも大きな第2の出力となるように冷却媒体流動装置を制御するので、より多くの冷却媒体を冷却媒体流路内において流動させることができる。したがって、発電に伴う発熱によって次第に高温となる燃料電池を冷却媒体によって冷却し、適切な温度範囲内で運転させるようにすることができる。
なお、本発明は、上記装置発明の形態に限らず、種々の形態で実現することが可能であり、例えば、冷却媒体流動装置制御方法として実現することができる。
以下、本発明を実施するための最良の形態を実施例に基づいて以下の順序で説明する。
A.第1の実施例:
B.第2の実施例:
C.第3の実施例:
D.変形例:
A.第1の実施例:
図1は、本発明の一実施例としての燃料電池システムを示す説明図である。この燃料電池システム1000は、燃料電池200と、燃料電池を冷却するための冷却水が循環する冷却水循環路140と、循環用ポンプ100と、ラジエータ110と、三方弁120と、温度計132と、制御ユニット150と、を備えている。本実施例において、この燃料電池システム1000は、電気自動車(図示省略)に搭載されているが、建物等において据え置くこともできる。
冷却水循環路140は、燃料電池200の内部に設けられた流路142を備えている。また、冷却水循環路140は、流路142の出口側に接続された流路143と、流路143と三方弁120とを接続するバイパス流路144と、流路143とラジエータ110とを接続する流路145と、流路142の入口側に接続された流路141と、を備えている。冷却水循環路140の内部には、冷却媒体としての冷却水が封入されている。冷却水としては、例えば、エチレングリコールと純水との混合液を用いることができる。
循環用ポンプ100は、流路141に配置されており、冷却水を所定の方向(破線矢印で示す方向)に循環させるように駆動する。循環用ポンプ100によって流路142に送り込まれた冷却水は、燃料電池200から熱を奪ってバイパス流路144或いは流路145へと向かう。流路145に向かった冷却水は、ラジエータ110によって熱を奪われて三方弁120を介して再び循環用ポンプ100に流入する。一方、バイパス流路144に向かった冷却水は、ラジエータ110を通らないので、ほとんど熱を奪われずに循環用ポンプ100へと流入する。
三方弁120は、バイパス流路144と、流路145と、流路141とを接続する。三方弁120は電磁弁であり、制御ユニット150からの指示に従って弁の開閉を行って、バイパス流路144から流路141に向かう冷却水の流量と、流路145から流路141に向かう冷却水の流量とを調整する。
温度計132は、流路143内を流れる冷却水の温度を測定して、その温度データを制御ユニット150に通知する。温度計132は、流路143において燃料電池200の出口付近に設置されている。そして、燃料電池システム1000では、この温度計132によって測定された冷却水の温度は、燃料電池200の内部温度Tfcを示すものとして用いられる。なお、温度計132に加えて又は温度計132に代えて、流路141のうち燃料電池200の入口付近や、流路145のうちラジエータ110の下流側に、温度計を配置することもできる。
制御ユニット150は、CPU152と、ROM154と、RAM156と、を備えている。そして、CPU152は、ROM154から冷却媒体循環制御用プログラム(図示省略)を読み出してRAM156に展開して実行することで、循環制御部152aとして機能する。制御ユニット150は、温度計132からの温度データを受信する。また、制御ユニット150(循環制御部152a)は、循環用ポンプ100の動作を制御すると共に、三方弁120の有する各弁の開閉を制御する。
なお、前述の冷却水循環路140は、請求項における冷却媒体流路に相当する。また、循環用ポンプ100は請求項における冷却媒体流動装置に、温度計132は請求項における温度測定部に、それぞれ相当する。
燃料電池200としては、例えば、膜電極接合体(Membrane Electrode Assembly:MEA)を有する固体高分子電解質型燃料電池を採用することができる。この場合、燃料電池200のアノード側に燃料ガスとしての水素ガスを供給し、カソード側に酸化ガスとしての空気を供給することができる。そうすると、MEA(図示省略)において電気化学反応が起こり、所定のI−V特性に従った電力が生じることとなる。なお、燃料電池200としては、固体高分子型燃料電池に限らず、リン酸型燃料電池など他の燃料電池を採用することもできる。
図2は、低温下における燃料電池システム1000のI(電流密度)−V(電圧)特性を模式的に示す説明図である。図2に示すように、燃料電池200の内部温度が−30℃〜−10℃の範囲においては、同じ電流密度であれば内部温度が低くなるほど、電圧値が低くなり発電効率が低くなることを示している。これは、内部温度が低温であるほど、燃料電池200における電気化学反応が活発に行われない等の理由による。そこで、燃料電池システム1000では、後述する冷却水循環処理を実行して、燃料電池200が低温下で始動する場合であっても、短時間のうちに燃料電池200の内部温度を上昇させて発電効率を高めるようにしている。なお、上述した「同じ電流密度であれば内部温度が低くなるほど発電効率が低くなる」という特性は、燃料電池200の内部温度が氷点下の場合に限らず、0℃以上においてもはてはまる場合がある。
図3は、燃料電池システム1000において実行される冷却水循環処理の手順を示すフローチャートである。ユーザが電気自動車(図示省略)を始動させるために、イグニッションスイッチ(図示省略)をオンすると、燃料電池システム1000において冷却水循環処理が開始される。なお、この冷却水循環処理において実行される循環用ポンプ100の運転は、請求項における始動モード運転に相当する。
ステップS305では、循環制御部152a(図1)は、温度計132からの温度データを受信して、この温度データの示す温度を燃料電池200の内部温度Tfcとして取得する。ステップS310では、循環制御部152aは、内部温度Tfcが所定の温度T0よりも高いか否かを判定する。そして、循環制御部152aは、内部温度Tfcが所定の温度T0以上であると判定するまで、前述のステップS305の処理を繰り返す。なお、所定の温度T0として、例えば、−20℃に設定することができる。ただし、−20℃に限定するものではなく、燃料電池200の発電効率が比較的高い任意の温度に設定することができる。
ここで、イグニッションスイッチ(図示省略)をオンした後、燃料電池200には反応ガス(燃料ガス及び酸化ガス)が供給されて発電が行われる。そして、燃料電池200は、発電に伴って発熱するので、仮に始動時の内部温度Tfcが−20℃よりも低温であっても、この発熱によって内部温度Tfcは次第に上昇することとなる。
ステップS310において、内部温度Tfcが所定の温度T0以上となったと判定した場合に、循環制御部152aは、循環用ポンプ100を起動させて冷却水の循環を開始させる(ステップS315)。前述のように、温度T0を−20℃に設定した場合、ステップS315が実行される際の内部温度Tfcは、−20℃又はそれよりも若干高い温度である。したがって、ステップS315が実行される際には、図2に示すように、−30℃に比べて発電効率が比較的高い状態となっている。
ステップS320では、循環制御部152aは、温度計132から燃料電池200の内部温度Tfcを取得する。ステップS325では、循環制御部152aは、ステップS320で取得した内部温度Tfcに応じて冷却水の循環を調整する。具体的には、例えば、内部温度Tfcが高くなるにしたがって、循環用ポンプ100を制御して循環用ポンプ100における単位時間当たりの流通量を増やす。また、例えば、内部温度Tfcが高くなるにしたがって、三方弁120を制御して、バイパス流路144を流れる冷却水の量を減らしてラジエータ110に向かう冷却水の量を増やすようにする。このような制御を行うことで、燃料電池200が適切な温度範囲内で発電を行えるようにすることができる。
そして、循環制御部152aは、イグニッションスイッチ(図示省略)がオフとなるまで(ステップS330:YES)、前述のステップS320,S325の処理を繰り返し実行する。
以上説明した冷却水循環処理では、−20℃よりも低い低温環境下において燃料電池200が始動した場合、内部温度Tfcが−20℃以上となるまでは冷却水の循環は行われない。すなわち、始動時において燃料電池200の外部の流路内にある冷却水は、内部温度Tfcが−20℃以上となるまでは燃料電池200の内部に流入することはない。したがって、燃料電池200の熱容量は増加しないので、比較的短時間のうちに燃料電池200の温度を上昇させることができる。また、この冷却水循環処理を実行するために、専用のバルブや冷却水タンク等を設ける必要がないので、燃料電池200の製造コストの上昇を抑制することができる。
B.第2の実施例:
図4は、第2の実施例における冷却水循環処理の手順を示す説明図である。第2の実施例における燃料電池システムは、内部温度Tfcが所定の温度T0よりも低い温度であっても循環用ポンプ100を運転させる点において燃料電池システム1000(図1)と異なり、他の構成については第1の実施例と同じである。なお、本実施例においても、所定の温度T0として−20℃を設定することができる。
具体的には、ステップS310において、内部温度Tfcが所定の温度T0よりも低いと判定した場合に、循環制御部152aは、第1の実施例とは異なり循環用ポンプ100を起動させる(ステップS405)。ステップS410では、循環制御部152aは、循環用ポンプ100を一定の出力W0で運転させる。この出力W0は、燃料電池システム1000における冷却水の循環量特性に応じて予め設定されている。
図5は、燃料電池システム1000における冷却水の循環量特性を模式的に示す説明図である。図5に示すグラフの横軸は循環用ポンプ100の出力を示し、縦軸は冷却水循環路140における冷却水の循環量(循環用ポンプ100における単位時間当たりの流通量)を示す。このような冷却水の循環量特性は、燃料電池システム1000を様々な温度の下で運転させて、循環用ポンプ100の出力を変えて冷却水の循環量を測定するという実験を行って得ることができる。
冷却水は、温度に応じた粘度特性を有している。そして、循環用ポンプ100は、出力が小さい場合には、冷却水のねばりに抗して冷却水を流動させることができない。図5の例では、燃料電池200の内部温度が−20℃である場合において、循環用ポンプ100の出力がW2よりも小さいと冷却水は循環しない。
また、エチレングリコールと純水との混合液(不凍液)等の液体は、温度が低下すると粘度が増して流れにくくなる。したがって、例えば、前述の出力W2で循環用ポンプ100が運転する場合においては、冷却水の温度が−10℃であれば冷却水は循環し、−30℃であれば循環しない。本実施例では、燃料電池の内部温度が−20℃(図2参照)である場合において冷却媒体が循環する最低の出力(W2)を、上述したステップS410において用いる出力W0として設定する。なお、出力W2に限らず、発電効率が比較的高くなる温度において冷却媒体が循環する最低の出力を、出力W0として設定することもできる。例えば、図5の例では、−10℃において冷却媒体が循環する最低の出力(W1)を出力W0として設定することもできる。
ステップS415(図4)では、循環制御部152aは、温度計132から燃料電池200の内部温度Tfcを取得する。そして、循環制御部152aは、内部温度Tfcが0℃以上となるまで(ステップS420:YES)、上述したステップS410〜S420を実行する。
前述のように、ステップS410(図4)において一定出力W0として出力W2で循環用ポンプ100を運転させた場合、内部温度Tfcが−20℃よりも低い場合には冷却水は循環しない。しかしながら、燃料電池200では、発電に伴う発熱によって内部温度Tfcは次第に上昇していく。そして、内部温度Tfcが−20℃になると、循環用ポンプ100は、冷却水のねばりに打ち勝って冷却水を循環させることが可能となる。このとき、燃料電池200の発電効率は比較的高い状態となっている(図2参照)。
そして、内部温度Tfcが0℃以上となった場合に、循環制御部152aは、上述したステップS325を実行する。すなわち、内部温度Tfcに応じて冷却水の循環を調整する。その後、循環制御部152aは、イグニッションスイッチ(図示省略)がオフとなるまで(ステップS330:YES)、上述したステップS320〜S330を繰り返し実行する。なお、ステップS420からステップS325に移行する際の基準となる温度を0℃に代えて、−20℃以上の任意の温度に設定することもできる。
以上説明した第2の実施例では、燃料電池200の始動と共に循環用ポンプ100を起動する。しかしながら、このときの出力W1は、燃料電池200の内部温度Tfcが−20℃よりも低い場合において冷却水を循環させることができず、内部温度Tfcが−20℃以上の場合において冷却水を循環させることができるような出力に設定されている。したがって、内部温度Tfcが−20℃よりも低い場合には冷却水が循環せず、第1の実施例と同じ効果を奏することとなる。また、温度計132は、燃料電池200の出口付近に設置されているものの、冷却媒体が循環していない状態では、この温度計132で測定される温度と内部温度Tfcとは差異が生じるおそれがある。しかしながら、第2の実施例では、冷却水の循環を始めるタイミングを温度計132から通知される温度に基づいて決定してはおらず、所定の温度T0に達した場合に自動的に冷却水が循環をし始めるように構成されている。したがって、内部温度Tfcが所定の温度T0に達したタイミングと、冷却水の循環を始めるタイミングとを比較的正確に同期させることができる。
C.第3の実施例:
図6は、第3の実施例における冷却水循環処理の手順を示す説明図である。第2の実施例における燃料電池システムは、燃料電池200の始動時の内部温度Tfcの高低に関わらず、常に一定の出力W0で循環用ポンプ100を運転させる点において第2の実施例と異なり、他の構成については第2の実施例と同じである。
具体的には、冷却水循環処理が開始されると、循環制御部152aは、循環用ポンプ100を起動し(ステップS405)、以後、イグニッションスイッチ(図示省略)がオフされるまで、循環用ポンプ100を一定の出力W0で運転させる。なお、このときの出力W0は、第2の実施例における出力W0と同じである。
以上の構成においても、内部温度Tfcが−20℃よりも低い場合には冷却水が循環せず、第1の実施例及び第2の実施例と同様な効果を奏することとなる。また、第3の実施例では、燃料電池200の内部温度Tfcを取得する手順や、取得した内部温度Tfcと所定の温度T0とを比較する手順は必要ではない。したがって、温度計132が不要となって燃料電池システム1000の製造コストの上昇を抑制することができ、また、循環用ポンプ100の運転を比較的シンプルに制御することができる。
D.変形例:
なお、上記各実施例における構成要素の中の、独立クレームでクレームされた要素以外の要素は、付加的な要素であり、適宜省略可能である。また、この発明は上記の実施例や実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々の態様において実施することが可能であり、例えば次のような変形も可能である。
D1.変形例1:
上述した第2及び第3の実施例では、燃料電池200の内部温度Tfcが所定の温度T0よりも低い場合には、冷却水を冷却水循環路140内で全く循環させない(停止させる)ものとしたが、「冷却水を冷却媒体流路140内で全く循環させない」との語句は、このような場合に限らず、冷却水を極少量だけ循環させる場合も包含する広い意味を有している。この定義に従えば、例えば、内部温度Tfcが温度T0よりも低い場合には、冷却水循環路140内を冷却水が1cm/秒だけ循環する場合も、「冷却水を冷却媒体流路140内で全く循環させない」に該当する。この場合、冷却水の循環量が極少量であれば、熱容量もわずかな量ずつ増えていくこととなり、燃料電池200の発熱による温度上昇を大きく妨げることにはならない。すなわち、一般には、内部温度Tfcが所定値よりも低い場合には、冷却水を全く循環させないか或いは燃料電池200の温度上昇を大きく妨げない程度の少量だけ循環させ、一方、内部温度Tfcが所定値以上の場合には、冷却水を循環させるように、本発明の燃料電池システムを構成することができる。
D2.変形例2:
上述した各実施例では、冷却水は燃料電池200内部を循環していたが、循環せずに一方方向に流通させる構成とすることもできる。具体的には、例えば、冷却水を貯蔵する冷却水タンクと、排出した冷却水を受ける廃液タンクと、冷却水を流通させるためのポンプを用意する。そして、このポンプで冷却水タンク内の冷却水を燃料電池200に供給し、燃料電池200から排出された冷却水を廃液タンクで受けるようにしてもよい。すなわち、一般には、冷却水を燃料電池200内部で流動させる任意の構成を、本発明の燃料電池システムにおいて採用することができる。
D3.変形例3:
上述した第1の実施例では、冷却水としてエチレングリコールと純水との混合液(不凍液)を用いることができるものとしたが、不凍液のような液体に限らず、空気や窒素等の気体を冷却媒体として用いることができる。かかる構成では、循環用ポンプ100に代えて、換気扇を用いて冷却媒体の気体を燃料電池200内部に供給することができる。すなわち、一般には、燃料電池200を冷却可能な任意の媒体を用いることができ、また、この冷却媒体を燃料電池200内部で流動させる任意の装置を、本発明の燃料電池システムの冷却媒体流動装置として用いることができる。
D4.変形例4:
上述した第1及び第2の実施例では、冷却水循環処理において、燃料電池200の出口付近に設置された温度計132によって測定された温度を用いていたが、他の任意の場所に設置された温度計(図示省略)によって測定された温度を用いることもできる。例えば、燃料電池200の内部に設置された温度計(図示省略)や、流路141において燃料電池200の入口付近に設置された温度計(図示省略)や、流路145においてラジエータ110の上流側に設置された温度計(図示省略)が測定した温度を用いることもできる。また、テンションプレートなど燃料電池200を構成する部品に外接するように設置された温度計によって測定された温度を用いることもできる。すなわち、一般には、燃料電池システム内の任意の場所に設けられた温度計によって測定された温度を、冷却水循環処理において用いることができる。
D5.変形例5:
上述した実施例において、ソフトウェアによって実現されていた構成の一部をハードウェアに置き換えるようにしてもよい。
本発明の一実施例としての燃料電池システムを示す説明図である。 低温下における燃料電池システム1000のI(電流密度)−V(電圧)特性を模式的に示す説明図である。 燃料電池システム1000において実行される冷却水循環処理の手順を示すフローチャートである。 第2の実施例における冷却水循環処理の手順を示す説明図である。 燃料電池システム1000における冷却水の循環量特性を模式的に示す説明図である。 第3の実施例における冷却水循環処理の手順を示す説明図である。
符号の説明
100…循環用ポンプ
110…ラジエータ
120…三方弁
132…温度計
140…冷却水循環路
141,142,143,145…流路
144…バイパス流路
150…制御ユニット
152…CPU
152a…循環制御部
200…燃料電池
1000…燃料電池システム

Claims (2)

  1. 燃料電池システムであって、
    燃料電池と、
    前記燃料電池を冷却するための冷却媒体が流動可能な冷却媒体流路と、
    前記冷却媒体流路において、前記冷却媒体を流動させるための冷却媒体流動装置と、
    前記冷却媒体流動装置の運転を制御する制御部と、
    を備え、
    前記制御部は、前記燃料電池システムの始動時において、前記燃料電池の始動時温度が所定値よりも低い場合には前記冷却媒体流路において前記冷却媒体を流動させず、前記始動時温度が前記所定値以上の場合には前記冷却媒体流路において前記冷却媒体を流動させる始動モード運転を、前記冷却媒体流動装置に行わせるように制御し、
    前記冷却媒体は高温になるほど粘度が低くなって流動され易くなる媒体であり、
    前記制御部は、前記冷却媒体流動装置に前記始動モード運転を行わせるために、前記冷却媒体流動装置の出力が所定の第1の出力となるように前記冷却媒体流動装置を制御し、
    前記第1の出力は、前記燃料電池における温度が前記所定値よりも低い場合には前記冷却媒体が前記冷却媒体流路において流動せず、前記燃料電池における温度が前記所定値以上の場合には前記冷却媒体が前記冷却媒体流路において流動する出力である、燃料電池システム。
  2. 燃料電池と、前記燃料電池を冷却するための冷却媒体が流動可能な冷却媒体流路と、前記冷却媒体流路において、前記冷却媒体を流動させるための冷却媒体流動装置と、を備える燃料電池システムにおいて前記冷却媒体流動装置の運転を制御するための方法であって、
    (a)前記燃料電池システムの始動時において、前記燃料電池の始動時温度が所定値よりも低い場合には前記冷却媒体流路において前記冷却媒体を流動させず、前記始動時温度が前記所定値以上の場合には前記冷却媒体流路において前記冷却媒体を流動させる始動モード運転を、前記冷却媒体流動装置に行わせるように制御する工程を備え
    前記冷却媒体は高温になるほど粘度が低くなって流動され易くなる媒体であり、
    前記工程(a)は、前記冷却媒体流動装置に前記始動モード運転を行わせるために、前記冷却媒体流動装置の出力が所定の第1の出力となるように前記冷却媒体流動装置を制御する工程を含み、
    前記第1の出力は、前記燃料電池における温度が前記所定値よりも低い場合には前記冷却媒体が前記冷却媒体流路において流動せず、前記燃料電池における温度が前記所定値以上の場合には前記冷却媒体が前記冷却媒体流路において流動する出力である、冷却媒体流動装置制御方法。
JP2007227846A 2007-09-03 2007-09-03 燃料電池システム及び冷却媒体流動装置制御方法 Expired - Fee Related JP5223271B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007227846A JP5223271B2 (ja) 2007-09-03 2007-09-03 燃料電池システム及び冷却媒体流動装置制御方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2007227846A JP5223271B2 (ja) 2007-09-03 2007-09-03 燃料電池システム及び冷却媒体流動装置制御方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2009059660A JP2009059660A (ja) 2009-03-19
JP5223271B2 true JP5223271B2 (ja) 2013-06-26

Family

ID=40555209

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2007227846A Expired - Fee Related JP5223271B2 (ja) 2007-09-03 2007-09-03 燃料電池システム及び冷却媒体流動装置制御方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP5223271B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012003890A (ja) * 2010-06-15 2012-01-05 Honda Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP6160983B2 (ja) * 2014-11-12 2017-07-12 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
KR101856290B1 (ko) 2015-08-21 2018-05-09 현대자동차주식회사 연료전지 시스템의 스택 성능 개선 장치

Family Cites Families (9)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP3599761B2 (ja) * 1993-09-28 2004-12-08 バラード パワー システムズ インコーポレイティド 燃料電池の暖機システム
JP4867094B2 (ja) * 2001-07-19 2012-02-01 トヨタ自動車株式会社 燃料電池システム
JP4114459B2 (ja) * 2002-10-31 2008-07-09 日産自動車株式会社 燃料電池システム
JP4127063B2 (ja) * 2003-01-28 2008-07-30 日産自動車株式会社 燃料電池システム
JP2004234895A (ja) * 2003-01-28 2004-08-19 Toyota Industries Corp 燃料電池システム
JP2004319265A (ja) * 2003-04-16 2004-11-11 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム
JP4322040B2 (ja) * 2003-04-21 2009-08-26 本田技研工業株式会社 燃料電池システムおよびその制御方法
JP2006114458A (ja) * 2004-10-18 2006-04-27 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池用冷却装置
JP2007012565A (ja) * 2005-07-04 2007-01-18 Nissan Motor Co Ltd 燃料電池システム

Also Published As

Publication number Publication date
JP2009059660A (ja) 2009-03-19

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6115549B2 (ja) 燃料電池システム
JP5790705B2 (ja) 燃料電池システムおよびその制御方法
KR101822245B1 (ko) 연료전지 차량의 냉각수펌프 제어방법
CA2589862C (en) Fuel cell system and method of controlling the same
CN107148695B (zh) 燃料电池系统以及燃料电池系统的控制方法
JP2006310073A (ja) 燃料電池システムおよび燃料電池の冷却方法
JP5223271B2 (ja) 燃料電池システム及び冷却媒体流動装置制御方法
KR101251278B1 (ko) 연료전지 냉시동 향상 장치
JP2007042566A (ja) 燃料電池システムとその起動方法
JP2007012565A (ja) 燃料電池システム
JP2007134241A (ja) 燃料電池冷却システム
JP5081603B2 (ja) 燃料電池システム
KR20210061884A (ko) 연료전지시스템의 배기수소 농도 제어 장치 및 그 방법
EP4016679A1 (en) Method for operating fuel cell system and fuel cell system
JP2019114345A (ja) 燃料電池システム
JP5141038B2 (ja) 燃料電池システム、および、燃料電池の制御方法
KR101983815B1 (ko) 연료전지 냉각시스템
JP4814508B2 (ja) 燃料電池システム
JP5252038B2 (ja) 燃料電池システム
JP2018085246A (ja) 燃料電池システムおよび燃料電池システムの運転方法
JP2010067460A (ja) 燃料電池システム
JP2008257932A (ja) 燃料電池システム
US20060177707A1 (en) Homogenous thermal coolant cycling
JP2006147225A (ja) 燃料電池システム
JP2009170220A (ja) 燃料電池搭載車両

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20100715

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20120807

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20121001

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20130212

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20130225

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 5223271

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20160322

Year of fee payment: 3

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees