JP4814508B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

本発明は、燃料電池システムに関する。
近年、燃料電池自動車などの電源として、単セルが複数積層してなる燃料電池スタック(燃料電池という場合もある)の開発が盛んである。燃料電池は発電すると、主としてカソード(空気極)側で水が生成する。生成した水の一部は単セルを構成する固体高分子電解質膜(以下電解質膜という)内を拡散し、アノード(燃料極)側に透過する。また、前記電解質膜の湿潤状態を維持するために、加湿した酸化剤ガス(例えば加湿した空気)を、カソード側に供給する方法などが一般に採用されている。
このように、発電により生成した水や加湿により、燃料電池内を流通するガスの含水量は高くなっている。したがって、ガスの温度が低下すると、ガスに含まれていた水が凝縮する。ゆえに、冬季や寒冷地で燃料電池が使用され、氷点下の燃料電池の起動直後に、氷点下のラジエータ液を循環させて燃料電池を過冷却し過ぎると、生成した水や凝縮した水が、燃料電池内で凍結してしまう場合がある。
このように燃料電池内が凍結してしまうと、燃料電池の本来の出力を得ることができず、これを回避する技術の開発が望まれている。
そこで、特許文献1には、燃料電池に複数の温度検出手段を取り付けて、検出された温度分布と、予め設定された基準温度分布とを比較し、燃料ガス等の流量を調節することが示唆されている。
特開平7−249423号公報(段落番号0064、図1)
しかしながら、特許文献1には、具体的な調節方法が開示されておらず、その実施は難しいものであった。
そこで、本発明は、氷点下の燃料電池を凍結させずに起動可能とする燃料電池システムを提供することを課題とする。
前記課題を解決するための手段として、発明は、電解質膜と前記電解質膜を挟持するアノード及びカソードとを備える単セルと、セパレータとを交互に積層して構成されると共に、前記各セパレータに形成された溝及び貫通孔で構成され冷媒が通流する冷媒流路を有する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの作動温度を検出する作動温度検出手段と、冷媒流路に冷媒を通流させて前記燃料電池スタックを冷却する冷却手段と、前記冷却手段の作動を制御する制御手段と、備え、氷点下でない前記燃料電池スタックの通常起動時に、前記冷却手段が連続的に作動し、冷媒が前記冷媒流路を連続的に通流する燃料電池システムであって、前記制御手段は、氷点下である前記燃料電池スタックの氷点下起動時に、前記燃料電池スタックの作動温度と制御マップとに基づいて、前記冷却手段の作動と停止を交互に行い、前記制御マップは、前記燃料電池スタックの作動温度が低くなるにつれて、前記燃料電池スタックの発電により生成した水が凍結しないように前記冷却手段の作動時間が短く、かつ、前記冷却手段の停止時間が長くなるように設定されており、前記冷却手段の最短の作動時間は、前記燃料電池スタックで局部的な高温の部分が形成されず複数の前記単セルの温度が均一となるように冷媒が前記冷媒流路の全てを一様に通流する時間以上に設定されていることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、制御手段が、燃料電池の作動温度に対応して、冷却手段の作動と停止を交互に行うことによって、燃料電池の発電により生成した水などが凍結することを防止できる。したがって、氷点下の燃料電池を凍結させずに、起動することができる。
また、このような燃料電池システムによれば、例えば、燃料電池の発電開始直後であって、燃料電池の作動温度が低いほど、冷却手段の作動時間を短くすることで、冷却手段による過冷却を防止することができる。すなわち、冷却手段の作動によって、燃料電池から奪われる熱量を少なくして、燃料電池の暖機の遅延を防止され、燃料電池の低温による不安定な状態を短縮することができる。
ここで、「燃料電池の冷媒流路に一様に、前記冷媒を通流させる」とは、燃料電池内に形成された複雑な冷媒流路の全てに、冷媒がむらなく通流することを意味する。
また、このような燃料電池システムによれば、冷媒が燃料電池内の冷媒流路を一様に通流するため、燃料電池が局部的に高温になることを防止できる。すなわち、燃料電池の温度の均一化を図ることができる。
また、前記燃料電池システムにおいて、前記燃料電池スタックの出力電流を検出する電流検出手段を備え、前記制御手段は、氷点下である前記燃料電池スタックの氷点下起動時に、前記燃料電池スタックの作動温度及び出力電流と前記制御マップとに基づいて、前記冷却手段の作動と停止を交互に行い、前記制御マップは、前記燃料電池スタックの出力電流が大きくなるにつれて、前記冷却手段の作動時間が長く、かつ、前記冷却手段の停止時間が短くなるように設定されていることが好ましい。
また、本発明は、電解質膜と前記電解質膜を挟持するアノード及びカソードとを備える単セルと、セパレータとを交互に積層して構成されると共に、前記各セパレータに形成された溝及び貫通孔で構成され冷媒が通流する冷媒流路を有する燃料電池スタックと、前記燃料電池スタックの発電により発生した発電電力を検出する発電電力検出手段と、前記冷媒流路に冷媒を通流させて前記燃料電池スタックを冷却する冷却手段と、前記冷却手段の作動を制御する制御手段と、を備え、氷点下でない前記燃料電池スタックの通常起動時に、前記冷却手段が連続的に作動し、冷媒が前記冷媒流路を連続的に通流する燃料電池システムであって、前記制御手段は、氷点下である前記燃料電池スタックの氷点下起動時に、前記燃料電池スタックの発電開始からの発電電力の積算値と制御マップとに基づいて、前記冷却手段の作動と停止を交互に行い、前記制御マップは、前記燃料電池スタックの発電開始からの発電電力の積算値が小さくなるにつれて、前記燃料電池スタックの発電により生成した水が凍結しないように、前記冷却手段の作動時間が短く、かつ、前記冷却手段の停止時間が長くなるように設定されており、前記冷却手段の最短の作動時間は、前記燃料電池スタックで局部的な高温の部分が形成されず複数の前記単セルの温度が均一となるように冷媒が前記冷媒流路の全てを一様に通流する時間以上に設定されていることを特徴とする燃料電池システムである。
このような燃料電池システムによれば、制御手段が、発電開始からの燃料電池の発電電力の積算値に対応して、冷却手段の作動と停止を交互に行うことによって、燃料電池の発電により生成した水などが凍結することを防止できる。これにより、氷点下の燃料電池を凍結させずに、起動することができる。
なお、燃料電池の発電電力の積算値は、燃料電池の自己発熱量に比例し、積算値が大きいほど、燃料電池の暖機は進行しているという関係にある。
また、このような燃料電池システムによれば、発電開始直後など燃料電池の発電電力の積算値が小さいほど、冷却手段の作動時間を短くすることで、冷却手段による過冷却を防止することができる。すなわち、冷却手段の作動によって、燃料電池から奪われる熱量を少なくなり、燃料電池の暖機は促進され、燃料電池の低温による不安定な状態を短縮することができる。
本発明によれば、氷点下の燃料電池を凍結させずに起動可能とする燃料電池システムを提供することができる。
次に、本発明の一実施形態について、図1、図2を参照して説明する。
参照する図面において、図1は、本実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。図2は、本実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
≪燃料電池システムの構成≫
図1に示すように、本実施形態に係る燃料電池システム1は、燃料電池自動車に搭載されたシステムであり、主として、氷点下での燃料電池自動車の始動時(燃料電池2の起動時)に、ポンプ32の作動(ON)と停止(OFF)(冷却手段30の作動(ON)と停止(OFF))を交互に行うことによって、ラジエータ液(冷媒)による燃料電池2の過冷却を防止し、発電により生成した水を凍結させずに、燃料電池2を起動するシステムである。
図1に示すように、燃料電池システム1は、主として、燃料電池2と、燃料電池2のアノード側に燃料ガスとして水素ガス(反応ガス)を供給するアノード系と、燃料電池2のカソード側に酸化剤ガスとして空気(反応ガス)を供給するカソード系と、燃料電池2を冷却する冷却手段30と、燃料電池2の出力電流・出力電圧を検出する電流電圧検出器41(負荷検出器)と、これらを制御するECU50(Electronic Control Unit、制御装置)とを備えている。
<燃料電池>
燃料電池2(燃料電池スタック)は、主として、電解質膜3の両面をアノード(燃料極)およびカソード(空気極)で挟持してなる単セルが、セパレータを介して、複数積層されることで構成されている。セパレータには、電解質膜3の全面に反応ガスを供給するための溝、各単セルに供給するための貫通孔などが複雑に形成されており、これら溝などがアノード側流路4、カソード側流路5として機能している。アノード側流路4には燃料ガスとしての水素ガス(反応ガス)が流通し、この流通する水素ガスが各アノードに供給されるようになっている。一方、カソード側流路5には、酸化剤ガスとしての空気(反応ガス)が流通し、この流通する空気が各カソードに供給されるようになっている。
そして、水素ガスが各アノードに、空気が各カソードに供給されると、各アノード・各カソードで電気化学反応が生じて、各単セルで所定の電位差が発生し、この単セルが一般に直列で接続されているため、燃料電池2から大きな電力を取り出し可能となっている。
また、前記セパレータには、冷却手段30のラジエータ液(冷媒)が通流する溝、貫通孔などが形成されており、これら溝などがラジエータ液流路6(冷媒流路)として機能している。
<アノード系>
アノード系は、燃料電池2のアノード側に配置し、水素ガスを供給・排出する系であり、水素ガスが貯蔵された水素タンク11、エゼクタ12、パージ弁13、温度センサ14(燃料ガス温度検出手段)を主に備えている。
まず、水素ガス供給側を説明すると、水素タンク11は配管11aを介して下流側のエゼクタ12に接続しており、エゼクタ12は配管12aを介して燃料電池2の水素導入口4aに接続している。そして、水素タンク11から、エゼクタ12を介して、燃料電池2内のアノード側流路4に水素ガスを供給可能となっている。また、水素タンク11とエゼクタ12との間の配管11aには、エゼクタ12に向かって、遮断弁、減圧弁(ともに図示しない)が設けられており、水素ガスを適宜に遮断、所定に減圧可能となっている。
次に、水素ガス排出側について説明すると、パージ弁13は、アノード側流路4に連通する水素排出口4bに、配管13aを介して接続している。配管13aはその途中位置で分岐しており、分岐した部分は水素ガス供給側のエゼクタ12に接続している。これにより、燃料電池2の通常発電時は、パージ弁13を閉じて、燃料電池2から排出された水素ガス(アノードオフガス、燃料ガス)を水素ガス供給側に戻す(循環させる)ことで水素ガスを効率的に利用可能となっている。一方、発電によりアノードオフガス中の水分が多くなった場合などは、パージ弁13を開き、含水量の高いアノードオフガスを系外に排出(パージ)可能となっている。
温度センサ14は、配管13aに設けられており、アノードオフガス温度を検出可能となっている。
<カソード系>
カソード系は、燃料電池2のカソード側に配置し、空気を供給・排出する系であり、ポンプ21(コンプレッサ)、温度センサ22(酸化剤ガス温度検出手段)を主に備えている。
まず、空気供給側について説明すると、ポンプ21は、配管21aを介して、燃料電池2の空気導入口5aに接続している。そして、ポンプ21が外気を適宜に取り込み、カソード側流路5に空気を供給可能となっている。また、配管21aには、加湿器(図示しない)が設けられており、燃料電池2に供給される空気を所定に加湿可能となっている。
次に、空気排出側について説明すると、配管21bが、カソード側流路5に連通する燃料電池2の空気排出口5bに接続している。よって、燃料電池2から排出された空気(カソードオフガス、酸化剤ガス)は、配管21bを介して系外に排出可能となっている。
温度センサ22は、配管21bに設けられており、カソードオフガス温度を検出可能となっている。
<冷却手段>
冷却手段30は、発電により発熱する燃料電池2が過剰に昇温しないように、ラジエータ液(冷媒)を燃料電池2のラジエータ液流路6に通流させて冷却する手段である。冷却手段30は、ラジエータ31(放熱器)と、ポンプ32と、温度センサ33(燃料電池の作動温度検出手段)を主に備えている。ラジエータ液は、エチレングリコールなどを主成分する冷媒である。そして、ラジエータ液が、ポンプ32の稼動によって、ラジエータ31と燃料電池2との間で循環するように、適所に配管が設けられている。
ポンプ32は、後記するECU50のポンプ制御部51と電気的に接続しており、ポンプ制御部51は、ポンプ32の作動と停止(冷却手段30の作動と停止)を制御可能となっている。
温度センサ33は、燃料電池2から排出されたラジエータ液(以下、排出ラジエータ液)が流通する配管に設けられており、温度センサ33により排出ラジエータ液の温度(排出ラジエータ液温度T1)を検出可能となっている。ここで、本実施形態では、排出ラジエータ液温度T1が、燃料電池2の作動温度に相当するとしている。
また、温度センサ33は、後記するECU50のポンプ制御部51と電気的に接続しており、ポンプ制御部51は、排出ラジエータ液温度T1(=燃料電池2の作動温度)を監視可能となっている。
<電流電圧検出器>
電流電圧検出器41は、燃料電池2の出力電流I、出力電圧Vを検出する機器であり、電流計、電圧計などで構成され、燃料電池2の出力端子に接続している。また、電流電圧検出器41は、後記するECU60のポンプ制御部51と電気的に接続しており、ポンプ制御部51は、燃料電池2の出力電流I、出力電圧Vを監視可能となっている。
<ECU>
ECU50は、燃料電池2の作動温度(=排出ラジエータ液温度T1)に対応して、冷却手段30のポンプ32を交互に作動/停止する機能を主に有している。ECU50は、CPU、ROM、RAM、各種インタフェイス、電子回路、各種記憶媒体などを含んで構成され、ポンプ制御部51(制御手段)と、ポンプ制御データ記憶部52を主に備えている。
[ポンプ制御部]
ポンプ制御部51は、冷却手段30の温度センサ33と電気的に接続しており、排出ラジエータ液温度T1(=燃料電池2の作動温度)を監視可能となっている。また、ポンプ制御部51は、冷却手段30のポンプ32と電気的に接続しており、ポンプ32の作動/停止を適宜に制御可能となっている。さらに、ポンプ制御部51は、電流電圧検出器41と電気的に接続しており、燃料電池2の出力電流I、出力電圧Vを監視可能となっている。さらにまた、ポンプ制御部51は、ポンプ制御データ記憶部52と電気的に接続しており、後記する「ポンプ制御データA」を適宜参照可能となっている。
[ポンプ制御データ記憶部]
ポンプ制御データ記憶部52には、予備試験等により求められた「ポンプ制御データA」が記憶されている。「ポンプ制御データA」とは、次の表1に示すように、排出ラジエータ液温度T1(=燃料電池2の作動温度)、および、燃料電池2の出力電流Iと、冷却手段30のポンプ32の作動(ON)時間/停止(OFF)時間とが関連付けられたデータである。
Figure 0004814508
表1について説明すると、ポンプ32の作動時間/停止時間は、排出ラジエータ液温度T1(=燃料電池2の作動温度)、出力電流Iに対応して、ポンプ32の作動により、夜間などに冷えて氷点下となったラジエータ液で燃料電池2が冷却されても、発電により生成した水などが凍結しない時間に設定されている。
また、本実施形態に係るポンプ32の作動時間/停止時間は、表1に示すように、作動時間と停止時間との和を35秒の一定とし、排出ラジエータ液温度T1と、燃料電池2の出力電流Iとに基づいて、ポンプ32の作動時間と停止時間とがそれぞれ振り分けられている。
さらに、表1に示すように、排出ラジエータ液温度T1(=燃料電池2の作動温度)、出力電流Iが低いほど、ポンプ32の作動時間は短く設定されている。これにより、燃料電池2の作動温度が低い場合などにおいて、ラジエータ液の過度の通流を防止し、燃料電池2の過冷却を防止可能となっている。ゆえに、発電により生成した水などの凍結を防止可能となっている。
さらにまた、表1に示すように、ポンプ32の最短作動時間は、5秒に設定されている。この最短作動時間(=5秒)は、ポンプ32の作動により、ラジエータ液が燃料電池2内の複雑なラジエータ液流路6を一様に(=むらなく)通流する時間である。これにより、ポンプ32の作動時間が最短作動時間(5秒)であっても、ラジエータ液が、燃料電池2のラジエータ液流路6の全てを一様に通流し、燃料電池2に局部的な高温の部分の発生を防止し、燃料電池2の作動温度の均一化を図ることが可能となっている。また、このように燃料電池2の作動温度が均一化されることで、例えば、電解質膜3の劣化を防止可能となっている。
したがって、ポンプ制御部51は、排出ラジエータ液温度T1および出力電流Iに基づいて、表1を参照して、ポンプ32の作動時間/停止時間を選定し、この選定した作動時間/停止時間に従って、ポンプ32の作動/停止を交互(間欠的)に繰り返して行うことが可能となっている。
また、このようにポンプ32の作動/停止を交互(間欠的)に行うことにより、ポンプ32の回転速度を下げ(例えば600rpm→50rpm)、ポンプ32を連続的に作動する場合に対して、低温のラジエータ液が燃料電池2内を連続的に通流しないため、燃料電池2が過冷却されないようになっている。
≪燃料電池システムの動作≫
次に、本実施形態に係る燃料電池システム1の動作について、図1に加えて、図2を併せて参照しつつ説明する。
氷点下の燃料電池自動車のイグニッションスイッチ(図示しない)がONされると、ECU50が起動する。ECU50の起動と共に、アノード系の前記遮断弁(図示しない)が開放され、カソード系のポンプ21が稼動し、燃料電池2に水素ガス、空気(反応ガス)が供給される。そして、燃料電池2が発電を開始する(S1)。また、前記イグニッションスイッチのONに連動して、ポンプ32が作動し、ラジエータ液が循環する。
ただし、ラジエータ液温度が低い(例えば0℃以下)場合、ポンプ32を作動し、ラジエータ液を循環させなくても、循環していない状態のラジエータ液温度は、燃料電池2の作動温度と略等しいと推定し、後記するステップS3において、この「循環していない状態のラジエータ液温度」と出力電流Iとに基づいて、ポンプ32の作動時間/停止時間を選定する制御を開始する。
そして、ステップS2において、ポンプ制御部51は、温度センサ33を介して排出ラジエータ液温度T1(=燃料電池2の作動温度)を、電流電圧検出器41を介して燃料電池2の出力電流を、それぞれ検出する。
次いで、ステップS3において、ポンプ制御部51は、ステップS2で検出した排出ラジエータ液温度T1および出力電流Iとに基づいて、ポンプ制御データ記憶部52の「ポンプ制御データA」を参照して、ポンプ32の作動時間/停止時間を選定する。
次いで、ステップS4において、ポンプ制御部51は、選定した作動時間/停止時間に従って、ポンプ32を制御し、ラジエータ液を燃料電池2内に通流させる。
この通流において、ラジエータ液は、排出ラジエータ液温度T1(=燃料電池2の作動温度)、出力電流Iに対応して選定されるため、ラジエータ液の通流により、燃料電池2の発電により生成した水などが凍結することはない。
また、ポンプ32の最短作動時間(5秒)は、ポンプ32の作動により、ラジエータ液が燃料電池2内の複雑なラジエータ液流路6を一様に通流する時間であるため、燃料電池2に局部的な高温の部分が発生することもない。
次いで、処理はリターンに進んだ後、スタートに戻り、ステップS1〜S4の処理を繰り返す。
すなわち、ステップS2において、ポンプ制御部51は、排出ラジエータ液温度T1(燃料電池2の作動温度)および出力電流Iに対応して、「ポンプ制御データA」から適切なポンプ32の作動時間/停止時間を選定する。そして、ステップS3において、ポンプ制御部51は、再度選定した作動時間/停止時間に従って、ポンプ制御部51は、ポンプ32を交互に作動/停止する。
その後、発電が進み、排出ラジエータ液温度T1(燃料電池2の作動温度)、出力電流Iが高くなるに伴って、ポンプ32の作動時間は長くなる(表1参照)。そして、所定の排出ラジエータ液温度T1、出力電流I(例えば、出力電流I=5A、排出ラジエータ液温度T1=10℃)を超えると、ポンプ32の停止時間は0秒となり、ポンプ制御部51はポンプ32を連続的に稼動させる。その結果として、燃料電池2は、凍結せず且つ極端な温度分布も発生せずに起動することになる。
このように本実施形態に係る燃料電池システム1によれば、ポンプ制御部51が、排出ラジエータ液温度(=燃料電池2の作動温度)、出力電流Iに対応して、ポンプ32を作動/停止するため、氷点下の燃料電池2を凍結させずに起動することができる。
以上、本発明の好適な実施形態について一例を説明したが、本発明は前記実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない範囲で、例えば以下のような変更をすることができる。
前記した実施形態では、排出ラジエータ液温度T1(燃料電池2の作動温度)と出力電流Iとに基づいて、ポンプ32の作動時間/停止時間を選定したが、出力電流Iを考慮せず、排出ラジエータ液温度T1のみに基づいて、ポンプ32の作動時間/停止時間を選定してもよい。
前記した実施形態では、温度センサ33が検出する排出ラジエータ液温度T1を燃料電池2の作動温度としたが、燃料電池2の作動温度の検出方法はこれに限定されず、温度センサ14が検出するアノードオフガス温度や、温度センサ22が検出するカソードオフガス温度を、燃料電池2の作動温度としてもよいし、温度センサを燃料電池2の筺体に取り付け、この温度センサが検出する温度を燃料電池2の作動温度としてもよい。
前記した実施形態では、ポンプ制御データ記憶部52に、事前試験等により、排出ラジエータ液温度T1および燃料電池2の出力電流Iと、冷却手段30のポンプ32の作動時間/停止時間とが関連付けられた「ポンプ制御データA」が記憶されたとしたが、「ポンプ制御データA」に代えて、「ポンプ制御データB」が記憶されてもよい。「ポンプ制御データB」は、次の表2に示すように、発電開始からの燃料電池2の発電力の積算値(Wh)と、ポンプ32の作動時間/停止時間とが関連付けられたデータである。
Figure 0004814508
また、表2に示すように、燃料電池2の発電電力の積算値が小さいほど、ポンプ32の作動時間は短く設定されている。これにより、燃料電池2の作動温度が低い場合におけるラジエータ液の過度の通流を防止し、燃料電池2の過冷却を防止可能となっている。また、表2におけるポンプ32の最短作動時間(=5秒)は、前記した実施形態と同様に、ラジエータ液がラジエータ液流路6を一様に通流する時間である。
なお、このように発電電力の積算値に基づいて、ポンプ32の作動時間/停止時間を設定する場合、排出ラジエータ液温度T1を検出する温度センサ33を省略できる。
この場合、ポンプ制御部51は、図2のステップS2に代えて、図3のステップS12において、電流電圧検出器41で検出された出力電流、出力電圧から燃料電池2の発電力を求め、さらに、発電開始からの発電電力の積算値を算出する。
次いで、ポンプ制御部51は、図2のステップS3に代えて、図3のステップS13において、前記算出した発電電力の積算値に基づいて、前記表2に示す「ポンプ制御データB」を参照して、ポンプ32の作動時間/停止時間を選定する。
そして、ポンプ制御部51は、第1実施形態と同様に、この選定した作動時間/停止時間に基づいて、ポンプ32を制御する。
前記した実施形態では、冷却手段30のポンプ32を交互に作動/停止することで、冷却手段30を作動/停止するとしたが、その他に例えば、冷却手段30のラジエータ液が流通する配管に開閉弁を設け、この開閉弁を適宜に開/閉することによって、冷却手段30を作動/停止する構成としてもよい。
本実施形態に係る燃料電池システムの構成図である。 本実施形態に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。 変形例に係る燃料電池システムの動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 燃料電池システム
2 燃料電池
14、22 温度センサ
30 冷却手段
31 ラジエータ
32 ポンプ
33 温度センサ(作動温度検出手段)
41 電流電圧検出器
50 ECU
51 ポンプ制御部(制御手段)
52 ポンプ制御データ記憶部

Claims (3)

  1. 電解質膜と前記電解質膜を挟持するアノード及びカソードとを備える単セルと、セパレータとを交互に積層して構成されると共に、前記各セパレータに形成された溝及び貫通孔で構成され冷媒が通流する冷媒流路を有する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの作動温度を検出する作動温度検出手段と、
    冷媒流路に冷媒を通流させて前記燃料電池スタックを冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段の作動を制御する制御手段と、
    備え、
    氷点下でない前記燃料電池スタックの通常起動時に、前記冷却手段が連続的に作動し、冷媒が前記冷媒流路を連続的に通流する燃料電池システムであって、
    前記制御手段は、氷点下である前記燃料電池スタックの氷点下起動時に、前記燃料電池スタックの作動温度と制御マップとに基づいて、前記冷却手段の作動と停止を交互に行い、
    前記制御マップは、前記燃料電池スタックの作動温度が低くなるにつれて、前記燃料電池スタックの発電により生成した水が凍結しないように前記冷却手段の作動時間が短く、かつ、前記冷却手段の停止時間が長くなるように設定されており、
    前記冷却手段の最短の作動時間は、前記燃料電池スタックで局部的な高温の部分が形成されず複数の前記単セルの温度が均一となるように冷媒が前記冷媒流路の全てを一様に通流する時間以上に設定されている
    とを特徴とする燃料電池システム。
  2. 前記燃料電池スタックの出力電流を検出する電流検出手段を備え、
    前記制御手段は、氷点下である前記燃料電池スタックの氷点下起動時に、前記燃料電池スタックの作動温度及び出力電流と前記制御マップとに基づいて、前記冷却手段の作動と停止を交互に行い、
    前記制御マップは、前記燃料電池スタックの出力電流が大きくなるにつれて、前記冷却手段の作動時間が長く、かつ、前記冷却手段の停止時間が短くなるように設定されている
    ことを特徴とする請求項1に記載の燃料電池システム。
  3. 電解質膜と前記電解質膜を挟持するアノード及びカソードとを備える単セルと、セパレータとを交互に積層して構成されると共に、前記各セパレータに形成された溝及び貫通孔で構成され冷媒が通流する冷媒流路を有する燃料電池スタックと、
    前記燃料電池スタックの発電により発生した発電電力を検出する発電電力検出手段と、
    冷媒流路に冷媒を通流させて前記燃料電池スタックを冷却する冷却手段と、
    前記冷却手段の作動を制御する制御手段と、
    備え、
    氷点下でない前記燃料電池スタックの通常起動時に、前記冷却手段が連続的に作動し、冷媒が前記冷媒流路を連続的に通流する燃料電池システムであって、
    前記制御手段は、氷点下である前記燃料電池スタックの氷点下起動時に、前記燃料電池スタックの発電開始からの発電電力の積算値と制御マップとに基づいて、前記冷却手段の作動と停止を交互に行い、
    前記制御マップは、前記燃料電池スタックの発電開始からの発電電力の積算値が小さくなるにつれて、前記燃料電池スタックの発電により生成した水が凍結しないように、前記冷却手段の作動時間が短く、かつ、前記冷却手段の停止時間が長くなるように設定されており、
    前記冷却手段の最短の作動時間は、前記燃料電池スタックで局部的な高温の部分が形成されず複数の前記単セルの温度が均一となるように冷媒が前記冷媒流路の全てを一様に通流する時間以上に設定されている
    とを特徴とする燃料電池システム。
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