JP4127063B2 - 燃料電池システム - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、燃料電池システムに係り、特に氷点下からの起動特性を改善した燃料電池システムに関する。
【0002】
【従来の技術】
燃料電池は、水素ガスなどの燃料ガスと酸素を有する酸化ガスとを電解質を介して電気化学的に反応させ、電解質両面に設けた電極間から電気エネルギを直接取り出すものである。特に固体高分子電解質を用いた固体高分子型燃料電池は、動作温度が低く、取り扱いが容易なことから電動車両用の電源として注目されている。すなわち、燃料電池車両は、高圧水素タンク、液体水素タンク、水素吸蔵合金タンクなどの水素貯蔵装置を車両に搭載し、そこから供給される水素と、酸素を含む空気とを燃料電池に送り込んで反応させ、燃料電池から取り出した電気エネルギで駆動輪につながるモータを駆動するものであり、排出物質は水だけであるという究極のクリーン車両である。
【0003】
ところが寒冷地で燃料電池車両を運用する場合、停車中に燃料電池スタック内部の水分が凍結することがあるため、発電開始前に、燃料電池スタック内部の凍結を解凍しなければならない。
【0004】
このような燃料電池スタック温度を検出する従来技術としては、特許文献1記載の技術が知られている。この技術によれば、燃料電池の入口における冷却液温T1と、出口の冷却液温T2とをそれぞれ検出し、T1とT2との差が所定値(5〔℃〕)以上であれば、燃料電池内の温度が不均一であると判断している。
【0005】
【特許文献1】
特開平10−340734号公報(第9頁、図1)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
燃料電池システムを氷点下で起動する際に、燃料電池スタック内部の氷が融けきらない内に、高負荷の発電を開始すると、燃料電池スタックの性能低下を引き起こす虞がある。
【0007】
そのため氷点下での起動では、燃料電池スタック内部の氷が解凍されるまで取出し電力を制限する必要があるが、電力取出し制限解除の可否判断を燃料電池システムの冷却液配管に置かれた温度センサの検出値から燃料電池スタック内部の温度を特定する方法では、温度ばらつきのある燃料電池スタック内部の温度(特に最下点)を正確に測定することができないため、燃料電池スタック内部の氷が完全に解凍されたかどうか正確に判断できないという問題点があった。
【0008】
【課題を解決するための手段】
本発明は、上記問題点を解決するため、水素含有ガスと酸素含有ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、該燃料電池スタックの温度調節用の冷却液を循環させるための冷却液配管と、前記冷却液を循環させるための冷却液ポンプとを備えた燃料電池システムにおいて、前記冷却液の温度による該冷却液の粘度変化特性を反映する前記冷却液ポンプの運転状態に基づいて、前記燃料電池スタックの温度推定を行う温度推定手段を備えたことを要旨とする。
また本発明は、上記問題点を解決するために、水素含有ガスと酸素含有ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、該燃料電池スタックの温度調節用の冷却液を循環させるための冷却液配管と、前記冷却液を循環させるための冷却液ポンプとを備えた燃料電池システムにおいて、前記冷却液ポンプの運転状態に基づいて、前記燃料電池スタックの温度推定を行う温度推定手段を備え、前記運転状態として、前記冷却液ポンプのポンプトルクを用いることを要旨とする。
また本発明は、上記問題点を解決するために、水素含有ガスと酸素含有ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、該燃料電池スタックの温度調節用の冷却液を循環させるための冷却液配管と、前記冷却液を循環させるための冷却液ポンプとを備えた燃料電池システムにおいて、前記冷却液ポンプの運転状態に基づいて、前記燃料電池スタックの温度推定を行う温度推定手段を備え、前記運転状態として、前記冷却液ポンプの回転速度を用いることを要旨とする。
【0009】
【発明の効果】
本発明によれば、冷却液の温度による該冷却液の粘度変化特性を反映する冷却液ポンプの運転状態に基づき燃料電池スタック内部の温度推定を行うので、冷却液の粘度がわずかな温度差で大きく変わる低温域において冷却液の粘度と温度の特性を考慮した温度推定を行うことができ、温度ばらつきのある燃料電池スタック内部の温度を正確に推定することができる。
【0010】
従って、燃料電池の性能低下を招くことなく、最短時間で燃料電池を起動できると共に、起動時の暖機に消費するエネルギーを最小限に抑制することができるという効果がある。
【0011】
【発明の実施の形態】
〔第1実施形態〕
次に、図面を参照して、本発明に係る燃料電池システムの第1実施形態を詳細に説明する。図1は、第1実施形態の燃料電池システムを示す概略構成図である。図1において、燃料電池システムは、図示しない水素供給系から供給される水素含有ガスと、図示しない酸化剤ガス供給系から供給される酸素含有ガスとを用いて発電を行う燃料電池スタック1と、燃料電池スタック1の温度調節用の冷却液を循環させるための冷却液配管2と、冷却液を循環させるための冷却液ポンプ3と、起動時に冷却液を加熱する燃焼器4と、燃料電池システム全体を制御するシステム制御装置5と、燃料電池スタック1の冷却液入口温度(Ti)を検出する温度センサ6と、燃料電池スタック1の冷却液出口温度(To)を検出する温度センサ7と、冷却液の熱をシステム外に放熱するラジエータ8と、ラジエータ8の風量を制御するラジエータファン9とを備えている。
【0012】
システム制御装置5には、温度センサ6、7、冷却液ポンプ3、ラジエータファン9がそれぞれ接続されている。システム制御装置5は、温度センサ6、7から温度検出値を読み込むと共に、冷却液ポンプ3からポンプ運転状態を示すポンプトルク値及びポンプ回転速度値を読み込む。またシステム制御装置5は、温度センサ6、7の検出値に基づいてラジエータファン9及び冷却液ポンプ3の駆動を制御する。
【0013】
さらに、システム制御装置5は、冷却液ポンプ5の運転状態に基づいて、燃料電池スタック1の温度推定を行う温度推定手段を内部に備えている。
【0014】
冷却液ポンプ3により循環される冷却液は、エチレン・グリコール水溶液に防食剤等を添加したものであり、氷点下でも凍結しない不凍液である。しかし、運転停止後、燃料電池スタック内部に残留した水分は、氷点下で凍結する。
【0015】
このため、氷点下で燃料電池システムを起動する際には、燃料電池スタック1内部の氷を解凍する必要がある。本発明では、氷点下の起動時に、原燃料または水素ガス等を燃焼器4で燃焼させて、冷却液を加熱しながら冷却液ポンプ3で循環させることにより、燃料電池スタック1内の氷を解凍させる。
【0016】
この低温起動中、燃焼器4で暖められた冷却液により燃料電池スタック1が暖機されるが、図2に示すように燃料電池スタック1の入口側及び出口側の温度が高く、燃料電池スタック内部の温度が低い場合がある。
【0017】
この場合、燃料電池スタック1の前後に置かれた温度センサ6,7では燃料電池スタック1内部の最下点の温度を検出することができない。
【0018】
本発明では、その解決手段として冷却液ポンプ3のトルクを検出してシステム制御装置5が燃料電池スタック1の内部の温度を推定する。
【0019】
この推定原理は、以下の通りである。第1に、燃料電池スタック1の内部でスタックと冷却液との間で十分に熱交換されているとすれば、燃料電池スタック内部の温度は、燃料電池スタック内部における冷却液の温度にほぼ等しいこと、第2に、冷却液の粘度は温度の関数であること、第3に、冷却液の流路抵抗は、冷却液配管2、燃焼器4,ラジエータ8に比べて、燃料電池スタック1内部の冷却液流路が高いので、冷却液ポンプ3のポンプトルクは、燃料電池スタック1内部の冷却液流路の抵抗(圧損)を反映することである。
【0020】
そして、冷却液の温度と粘度の関係が図3のように低温域での温度の変化に対し、粘度が大きく変わるという特性と、冷却液粘度と圧損の関係が図4のようにほぼ比例するという特性と、圧損と冷却液ポンプトルクの関係が図5のようにほぼ比例するという特性を用いて、燃料電池スタック1の温度の最下点がある流量における冷却液ポンプ3のポンプトルクに対して図6のような関係があることを利用している。
【0021】
また、冷却液の粘度−温度特性を利用した温度推定では、冷却液の劣化、成分濃度の変化などによりその特性が変化してしまう可能性がある。そのため、冷却液の特性変化に応じて補正を加える必要がある。
【0022】
そこで、温度センサにおける値が所定の温度(確実に解凍している温度、例えば0〔℃〕以上のある温度)および所定の冷却液流量におけるポンプトルクを測定し、図10のように冷却液の特性が変化する前の圧損(初期値)と変化した後の圧損との差から冷却液粘度の変化分Δηを算出して、冷却液の粘度−温度特性カーブをずらす、もしくはその特性に近い粘度−温度特性マップに読み替えを行い温度推定値を補正する。
【0023】
図12は、本実施形態における冷却液ポンプトルクを用いた燃料電池スタックの温度推定の動作のフローチャートである。このフローチャートは、システム制御装置5により一定の制御周期(例えば、10〔msec〕)毎に実行されるものとする。
【0024】
まず、ステップS10において、燃料電池システムの起動後所定時間(例えば10〔sec 〕)が経過したか否かが判定される。ステップS10の判定で、所定時間経過していなければ、冷却液配管2内部の冷却液温度及び流量が不均一であるとして、ステップS26へ移り、発電量に制限を加えて、終了する。
【0025】
ステップS10の判定で、所定時間経過していれば、ステップS12へ進み、冷却液配管2内部の冷却液温度及び流量が均一になったとして、システム制御装置5は燃料電池スタック1の冷却液入口、出口に配置した温度センサ6,7から冷却液温度検出値を読み込む。
【0026】
次いで、ステップS14で冷却液入口、出口の温度検出値の少なくとも一方が所定値(例えば5〔℃〕)以下であるか否かを判定する。ステップS14の判定で、出入口の温度検出値が共に所定値を超えていれば、ステップS24へ進み、燃料電池スタック1は全域において凍結が解凍されたとみなして、発電量を制限しない通常電力取出し可能状態として、終了する。
【0027】
ステップS14の判定がYes、即ち、出入口の温度検出値の少なくとも一方が所定値以下であれば、燃料電池スタック1の内部に氷が存在する可能性があると判断し、以下のステップS16〜ステップS22処理で、本発明の特徴である燃料電池スタックの温度推定を行い、この温度推定結果で発電量を制限するか、通常の電力を取り出し可能とするかを決定する。
【0028】
ステップS16では、前回のポンプトルク検出値を用いて冷却液の粘度−温度特性を補正する。次いでステップS18で、冷却液の流量一定の状態における冷却液ポンプ3のポンプトルクを検出する。ステップS20でポンプトルク検出値に基づいて燃料電池スタック1の内部の温度を推定する(温度推定手段)。
【0029】
次いでステップS22で、ステップS20の温度推定値が所定値(例えば0〔℃〕)以上であるか否かを判定する。ステップS22の判定がNo、即ち温度推定値が所定値未満であれば、燃料電池スタック1の内部の氷は完全に解凍されていないと判断して、ステップS26へ移り、発電量を制限して終了する。温度推定値が所定値以上となるまで、発電量制限は解除されず上記の動作が繰り返される。
【0030】
ステップS22の判定がYes、即ち温度推定値が所定値以上であれば、発電量の制限は解除され、通常の電力取り出しが可能となる。
【0031】
以上のように、本実施形態によれば、冷却液ポンプの運転状態に基づき燃料電池スタック内部の温度推定を行うので、冷却液の粘度がわずかな温度差で大きく変わる低温域において冷却液の粘度と温度の特性を考慮した温度推定を行うことができ、温度ばらつきのある燃料電池スタック内部の温度を正確に推定することができる。
【0032】
スタック内部へ温度センサを設ける必要がなくなりコスト、レイアウト、メンテナンス性の点で優位になる。
【0033】
また常温域では温度変化に対する粘度の変化が少なく、冷却液ポンプの運転状態に基づく温度推定の精度が得られないことから、冷却液の検出温度が所定値以下の場合のみ燃料電池スタックの温度推定を行うことで、常温時の燃料電池スタックの発電の制御ロジックを簡素化すると共に誤検知を抑制することができる。
【0034】
氷点下など低温域での温度測定値は、低温での誤差が大きいサーミスタなどの温度センサによる温度検出値を用いるのではなく、冷却液ポンプトルクや回転速度を利用した温度推定値を用い、常温域では精度のよい温度センサによる温度測定値を用いるなど、温度測定方法を使い分けることによって性能を補填し合うことができる。
【0035】
また、燃料電池スタックの温度推定手段による推定値が所定値以下の場合には燃料電池スタックの発電量を制限するので、燃料電池スタックが全域運転可能状態になるのを確認してから運転させることができるので、スタックの劣化を抑制することが確実に出来ると共に、発電量の制限を必要最小限の時間に抑制できる。
【0036】
また、起動初期に、燃料電池システムは所定時間が経過するまで発電量を制限するので、冷却液配管内の冷却液温度や流量が均一な状況において、冷却液温度検出手段による温度検出、冷却液ポンプトルク或いは回転速度を用いた燃料電池スタックの温度推定を行うことができる。従って、解凍の確認が出来る前に大きな発電量を取り出してしまいスタックを劣化させてしまう事態を防止できる。
【0037】
また、冷却液ポンプの運転状態を用いて冷却液の特性変化による温度推定値の誤差を補正するので、経時劣化など冷却液の特性に変化が生じても正確に温度を推定することができる。
〔第2実施形態〕
次に、図面を参照して、本発明に係る燃料電池システムの第2実施形態を詳細に説明する。第2実施形態の構成は、図1に示した第1実施形態と同様である。第2実施形態は、第1実施形態における冷却液温度の推定をポンプトルクに代えて冷却液ポンプの回転速度を用いて行うものである。これは、冷却液ポンプのトルクと回転速度は図7のような関係があるので、ポンプトルクを一定とすると圧損とポンプ回転速度の関係は図8のようになり、燃料電池スタック1の温度と冷却液ポンプ3の回転速度は図9のような関係になることを利用している。
【0038】
これは、冷却液粘度が大きく燃料電池スタックの冷却液入口圧力が上がりすぎる可能性があるときなど、それ以上冷却液流量を増やしたくない時にポンプトルクの代わりにポンプ回転速度を用いて温度推定を行うものである。
【0039】
図13は、第2実施形態における冷却液ポンプ3の回転速度を用いた燃料電池スタック1の温度推定の動作のフローチャートである。このフローチャートは、システム制御装置5により一定の制御周期(例えば、10〔msec〕)毎に実行されるものとする。
【0040】
まず、ステップS10において、燃料電池システムの起動後所定時間(例えば10〔sec 〕)が経過したか否かが判定される。ステップS10の判定で、所定時間経過していなければ、冷却液配管2内部の冷却液温度及び流量が不均一であるとして、ステップS26へ移り、発電量に制限を加えて、終了する。
【0041】
ステップS10の判定で、所定時間経過していれば、ステップS12へ進み、冷却液配管2内部の冷却液温度及び流量が均一になったとして、システム制御装置5は燃料電池スタック1の冷却液入口、出口に配置した温度センサ6,7から冷却液温度検出値を読み込む。
【0042】
次いで、ステップS14で冷却液入口、出口の温度検出値の少なくとも一方が所定値(例えば5〔℃〕)以下であるか否かを判定する。ステップS14の判定で、出入口の温度検出値が共に所定値を超えていれば、ステップS24へ進み、燃料電池スタック1は全域において凍結が解凍されたとみなして、発電量を制限しない通常電力取出し可能状態として、終了する。
【0043】
ステップS14の判定がYes、即ち、出入口の温度検出値の少なくとも一方が所定値以下であれば、燃料電池スタック1の内部に氷が存在する可能性があると判断し、以下のステップS36〜ステップS22処理で、本発明の特徴である燃料電池スタックの温度推定を行い、この温度推定結果で発電量を制限するか、通常の電力を取り出し可能とするかを決定する。
【0044】
ステップS36では、前回のポンプ回転速度検出値を用いて冷却液の粘度−温度特性を補正する。次いでステップS38で、冷却液の流量一定の状態における冷却液ポンプ3のポンプ回転速度を検出する。ステップS20でポンプ回転速度検出値に基づいて燃料電池スタック1の内部の温度を推定する(温度推定手段)。
【0045】
次いでステップS22で、ステップS20の温度推定値が所定値(例えば0〔℃〕)以上であるか否かを判定する。ステップS22の判定がNo、即ち温度推定値が所定値未満であれば、燃料電池スタック1の内部の氷は完全に解凍されていないと判断して、ステップS26へ移り、発電量を制限して終了する。温度推定値が所定値以上となるまで、発電量制限は解除されず上記の動作が繰り返される。
【0046】
ステップS22の判定がYes、即ち温度推定値が所定値以上であれば、発電量の制限は解除され、通常の電力取り出しが可能となる。
【0047】
〔第3実施形態〕
本発明の第3実施形態は、第1および第2実施形態の冷却液の粘度−温度特性の補正を、運転時毎に前回までのポンプトルク検出値或いは回転速度検出値を蓄積した蓄積データから行うものである。
【0048】
図11のように、冷却液特性に変化が生じる可能性があると思われる所定の運転時間Δt(例えば1時間)または所定の起動回数におけるポンプトルク或いはポンプ回転速度を所定の冷却液流量、温度において測定し、データとして蓄積する。そして、蓄積されたデータから所定の時間間隔における冷却液の粘度の変化量Δηを算出して、次の運転時における冷却液の粘度−温度特性を補正する。
【0049】
本実施形態によれば、蓄積したデータから冷却液の温度に対する粘度の特性の変化量を算出するので、補正する際の誤差を抑制することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る燃料電池システムの実施形態を示す概略構成図である。
【図2】氷点下起動中の燃料電池スタック内部温度分布を示す図である。
【図3】冷却液の温度と粘度の特性を示す図である。
【図4】冷却液の粘度と燃料電池スタック内部の冷却液経路による圧損の関係を示す図である。
【図5】燃料電池スタック内部の冷却液流路による圧損と冷却液ポンプトルクの関係を示す図である。
【図6】燃料電池スタック内部の温度と冷却液ポンプトルクの関係を示す図である。
【図7】冷却液ポンプトルクと回転速度の関係を示す図である。
【図8】燃料電池スタック内部の冷却液流路による圧損と冷却液ポンプ回転速度の関係を示す図である。
【図9】燃料電池スタック内部の温度と冷却液ポンプ回転速度の関係を示す図である。
【図10】冷却液ポンプトルクの検出値とその初期値を比較することによって冷却液の温度と粘度の特性を補正する方法を示す図である。
【図11】冷却液ポンプトルクの検出値の蓄積データから冷却液の温度と粘度の特性を補正する方法を示す図である。
【図12】第1実施形態における冷却液ポンプトルクを用いた燃料電池スタックの温度推定の動作を説明するフローチャートである。
【図13】第2実施形態における冷却液ポンプ回転速度を用いた燃料電池スタックの温度推定の動作を説明するフローチャートである。
【符号の説明】
1:燃料電池スタック
2:冷却液配管
3:冷却液ポンプ
4:燃焼器
5:システム制御装置
6,7:温度センサ
8:ラジエータ
9:ラジエータファン

Claims (9)

  1. 水素含有ガスと酸素含有ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、
    該燃料電池スタックの温度調節用の冷却液を循環させるための冷却液配管と、
    前記冷却液を循環させるための冷却液ポンプとを備えた燃料電池システムにおいて、
    前記冷却液の温度による該冷却液の粘度変化特性を反映する前記冷却液ポンプの運転状態に基づいて、前記燃料電池スタックの温度推定を行う温度推定手段を備えたことを特徴とする燃料電池システム。
  2. 水素含有ガスと酸素含有ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、
    該燃料電池スタックの温度調節用の冷却液を循環させるための冷却液配管と、
    前記冷却液を循環させるための冷却液ポンプとを備えた燃料電池システムにおいて、
    前記冷却液ポンプの運転状態に基づいて、前記燃料電池スタックの温度推定を行う温度推定手段を備え、
    前記運転状態として、前記冷却液ポンプのポンプトルクを用いることを特徴とする燃料電池システム。
  3. 水素含有ガスと酸素含有ガスを用いて発電を行う燃料電池スタックと、
    該燃料電池スタックの温度調節用の冷却液を循環させるための冷却液配管と、
    前記冷却液を循環させるための冷却液ポンプとを備えた燃料電池システムにおいて、
    前記冷却液ポンプの運転状態に基づいて、前記燃料電池スタックの温度推定を行う温度推定手段を備え、
    前記運転状態として、前記冷却液ポンプの回転速度を用いることを特徴とする燃料電池システム。
  4. 前記燃料電池システムは、冷却液温度を検出する温度検出手段を備え、
    該温度検出手段の検出値が所定値以下の場合に、前記冷却液ポンプの運転状態に基づく燃料電池スタックの温度推定を行うことを特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  5. 前記温度推定手段による温度推定値が所定値以下の場合には、燃料電池スタックの発電量を制限することを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  6. 前記燃料電池システムは、起動から所定時間が経過するまで燃料電池スタックの発電量を制限することを特徴とする請求項1乃至請求項5の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  7. 前記燃料電池システムは、冷却液ポンプの運転状態に基づき冷却液の特性変化による温度推定値の誤差を補正する温度推定値補正手段を備えたことを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れか1項に記載の燃料電池システム。
  8. 前記温度推定値補正手段は、所定の冷却液流量及び温度におけるポンプトルク検出値とその初期値との比較、或いは所定のポンプトルク及び温度におけるポンプ回転速度検出値とその初期値とを比較することにより、冷却液の温度に対する粘度の特性の変化量を算出して、温度推定値を補正することを特徴とする請求項7記載の燃料電池システム。
  9. 前記温度推定値補正手段は、所定の冷却液流量及び温度におけるポンプトルク検出値或いはポンプ回転速度検出値をデータとして蓄積し、蓄積したデータに基づいて冷却液の温度に対する粘度の特性の変化量を算出し、温度推定値を補正することを特徴とする請求項7記載の燃料電池システム。
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