JP5220441B2 - 内燃機関 - Google Patents

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Description

本発明は、ベルトを用いて補機を駆動する機構を有する内燃機関に関する。
従来の内燃機関には、クランクシャフトから出力される動力の一部を補機に伝達するために、ベルトと、クランクシャフトに固定されたクランクプーリと、が設けられている。クランクシャフトから出力される動力の一部がクランクプーリを介してベルトに伝達される。ベルトは、例えば、オルタネータおよびエアコン用コンプレッサなどの補機に、クランクシャフトから出力される動力を伝達する。
ベルトは、例えば、長手方向に沿って延びる複数のリブを有するVリブドベルト(V ribbed belt)である。クランクプーリの外周部には、回転方向に沿って延びる複数のリブが形成されている。ベルトのリブはクランクプーリのリブと噛み合っている。これにより、ベルトとクランクプーリとの間の接触面積を大きくすることができ、必要な許容伝達動力を確保することができる。
しかし、摩擦力を利用して動力を伝達しているため、クランクプーリがベルトを駆動する際に異音が発生する場合がある。
そこで、ベルトカバーの一部を利用して共鳴空間を減少させることで騒音を低減する技術が提案されている(例えば、特許文献1を参照)。
特開2000−27655号公報
しかし、特許文献1に記載の技術では、異音発生が根本的に解決されているわけではない。異音の発生メカニズムを解明し、異音の発生自体を抑制できる内燃機関が求められている。
本発明の課題は、クランクプーリがベルトを駆動する際に異音が発生するのを抑制できる内燃機関を提供することにある。
本発明に係る内燃機関は、シリンダを有する本体部と、ピストンと、クランクシャフトと、連結部材と、クランクプーリと、補機と、ベルトと、を備えている。ピストンはシリンダの内周側に移動可能に配置されている。クランクシャフトは本体部に回転可能に支持されている。連結部材はピストンとクランクシャフトとを連結している。クランクプーリはクランクシャフトに固定されている。補機は本体部に装着されている。ベルトは、クランクシャフトから出力される動力を、クランクプーリを介して補機に伝達する。クランクプーリは、クランクシャフトに固定されたプーリ本体と、プーリ本体の外周側に配置された少なくとも1つの第1伝達部と、第1伝達部とプーリ本体の回転方向に並んでプーリ本体の外周側に配置された少なくとも1つの第2伝達部と、を有している。第2伝達部およびベルトの間の単位長さ当たりの許容伝達動力は、第1伝達部およびベルトの間の単位長さ当たりの許容伝達動力よりも小さい。シリンダでの膨張行程の一部であって、少なくともクランクプーリの角速度が極大となったときにおいて、前記ベルトが前記クランクプーリに対して滑るよう、第2伝達部は、ベルトのクランクプーリと接触している部分のうちベルトが前記クランクプーリから離れていく側の端部と接触している。
この内燃機関では、例えば、膨張行程で発生した燃焼空気の膨張力がピストンおよび連結部材を介してクランクシャフトに伝達されるため、クランクシャフトの角加速度が瞬間的に大きくなる。このとき、クランクプーリとベルトとの間で滑りが発生しやすい。
クランクプーリとベルトとの間に滑りが発生すると、入口側(張り側)および出口側(緩み側)のベルトの張力のバランスを保つために、出口側の張力が大きくなる。この結果、主に出口側周辺でクランクプーリの一部分にベルトが過度に噛み込み、滑りが発生する前の状態に戻る。
ベルトが噛み込む際にクランクシャフトの角加速度が大きい場合には、ベルトの滑りおよび噛み込みが短い周期で繰り返される。この滑りおよび噛み込みの繰り返しにより、クランクプーリとベルトとの間で異音が発生する。
ここでは、ベルトがクランクプーリに再び噛み込む際に、その噛み込む部分に許容伝達動力が小さい第2伝達部が配置されるように、第2伝達部の位置を設定することで、クランクシャフトの角加速度が大きい間は、ベルトがクランクプーリに噛み込むのを抑制できる。この結果、ベルトがクランクプーリに対して滑っている状態が、第2伝達部の範囲で維持される。ベルトが滑り続けている状態では、大きな異音が発生しにくい。このため、クランクプーリがベルトを駆動する際に異音が発生するのを抑制できる。
本発明に係る内燃機関では、第2伝達部を設けることで、クランクプーリがベルトを駆動する際に異音が発生するのを抑制できる。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について説明する。
<内燃機関の全体構成>
図1を用いて本発明の第1実施形態に係る内燃機関1について説明する。図1は内燃機関1の概略側面図である。図2は内燃機関1の概略構成図である。なお、以下の説明では、クランクシャフト21の回転軸Oに沿った方向を「軸方向」と定義する。したがって、図1の紙面に垂直な方向が軸方向と一致する。また、クランクシャフト17およびクランクプーリ5の回転方向を「回転方向」と定義する。
図1に示すように、内燃機関1は主に、シリンダヘッド26と、ヘッドカバー(図示せず)と、シリンダブロック2と、シリンダブロック2の下部に固定されたクランクケース3と、クランクケース3の下部に固定されたオイルパン4と、を備えている。例えば、内燃機関1は直列4気筒型の4ストロークエンジンである。図1ではシリンダヘッドおよびヘッドカバーが省略されている。シリンダブロック2およびクランクケース3は本体部の一例である。
シリンダブロック2およびクランクケース3により、クランクシャフト21が回転可能に支持されている。シリンダブロック2にはクランクシャフト21の軸方向に並んで配置された4つのシリンダ22が形成されている。シリンダ22の内周側にはピストン23が移動可能に配置されている。ピストン23は上死点D1から下死点D2まで移動可能である。シリンダヘッド26、シリンダブロック2およびピストン23により、燃焼室24が形成されている。燃焼室24の上部には、燃焼室24内の燃料に点火するための点火プラグ27が配置されている。
ピストン23はコンロッド25を介してクランクシャフト21に連結されている。クランクシャフト21の端部にはクランクプーリ5が固定されている。クランクプーリ5には補機類を駆動するためのベルト10が掛けられている。ベルト10は、例えば、略V字形状の複数のリブを有するVリブドベルト(V ribbed belt)である。
内燃機関1には、例えば、ウォータポンプ9、オルタネータ8およびエアコンプレッサ6などの補機が搭載されている。ウォータポンプ9はウォータポンププーリ91を有している。オルタネータ8はオルタネータプーリ81を有している。エアコンプレッサ6はコンプレッサプーリ61を有している。エアコンプレッサ6およびウォータポンプ9の間には、アイドラプーリ7が設けられている。ベルト10は、クランクプーリ5、ウォータポンププーリ91、オルタネータプーリ81、コンプレッサプーリ61に掛けられている。アイドラプーリ7により、オルタネータプーリ81とコンプレッサプーリ61との間のベルト10の角度が調整されている。
<クランクプーリおよびVベルトの詳細構成>
図3〜図5を用いて、クランクプーリ5およびベルト10について詳細に説明する。図3はクランクプーリ5およびベルト10の拡大図である。図4は図3のIV−IV断面図である。図5は図3のV−V断面図である。
(1)
図4および図5に示すように、ベルト10は、ベルト本体15と、ベルト本体15から内側へ延びる7つのリブ16と、を有している。リブ16は1対のテーパ面16aを有している。テーパ面16aは、クランクプーリ5に形成された第1側壁テーパ面54a、第1テーパ面55aおよび中央テーパ面58aと接触している。これらのテーパ面を介してクランクプーリ5からベルト10へ摩擦力を利用して動力が伝達される。
(2)クランクプーリ
図3に示すように、クランクプーリ5は、クランクシャフト21の端部に固定されており、クランクシャフト21とともに回転軸Oを中心として回転する。クランクシャフト21およびクランクプーリ5の回転方向は図3に示すR1方向である。クランクプーリ5およびベルト10の幅方向は、クランクシャフト21の軸方向と概ね一致している。
クランクプーリ5は、クランクシャフト21に固定されるプーリ本体53と、プーリ本体53の外周部に設けられた2つの第1伝達部51と、プーリ本体53の外周部に設けられた2つの第2伝達部52と、を有している。プーリ本体53、第1伝達部51および第2伝達部52は、例えば金属製であり、一体成形されている。
第1伝達部51および第2伝達部52は、摩擦力を利用してベルト10に動力を伝達する部分であり、回転方向に交互に配置されている。プーリ本体53の外周部は第1伝達部51および第2伝達部52により覆われている。2つの第1伝達部51は回転方向に等ピッチで配置されている。2つの第2伝達部52は回転方向に等ピッチで配置されている。第1伝達部51は、回転軸Oを中心として中心角B1の範囲で設けられている。第2伝達部52は、回転軸Oを中心として中心角B2の範囲で設けられている。本実施形態では、中心角B2は約50度である。
第2伝達部52およびベルト10の間の許容伝達動力は、第1伝達部51およびベルト10の間の許容伝達動力よりも小さい。具体的には図4および図5に示すように、第2伝達部52は、第1伝達部51よりも、回転方向の単位長さ当たりのベルト10との接触面積が小さく設定されている。
(3)第1伝達部
例えば、第1伝達部51は、プーリ本体53から半径方向外側へ延びる1対の第1側壁部54と、プーリ本体53から半径方向外側へ延びる4つの第1リブ55と、プーリ本体53から半径方向外側へ延びる2つの中央リブ58と、を有している。第1側壁部54、第1リブ55および中央リブ58は、第1伝達部51の全長にわたって回転方向に延びている。第1伝達部51は、従来のクランクプーリの外周部と同じような断面形状を有している。
より詳細には、図4に示すように、4つの第1リブ55は1対の第1側壁部54の幅方向間に並んで配置されている。4つの第1リブ55のうち2つは、一方の第1側壁部54付近に並んで配置されている。残り2つの第1リブ55は、他方の第1側壁部54付近に並んで配置されている。
2つの中央リブ58は、1対の第1側壁部54の幅方向の中央付近(より詳細には、2つの第1リブ55の幅方向間)に配置されている。第1リブ55および中央リブ58は、概ね同じ断面形状を有しており、幅方向に等ピッチで配置されている。第1側壁部54は、回転軸Oに直交する面に対して傾斜する第1側壁テーパ面54aを有している。第1リブ55は1対の第1テーパ面55aを有している。中央リブ58は1対の中央テーパ面58aを有している。
(4)第2伝達部
一方、図5に示すように、第2伝達部52は、プーリ本体53から半径方向外側へ延びる1対の第2側壁部56と、プーリ本体53から半径方向外側へ延びる4つの第2リブ57と、を有している。第2側壁部56および第2リブ57は、第2伝達部52の全長にわたって回転方向に延びている。第1伝達部51と比較した場合、第2伝達部52は、幅方向の中央付近に配置されたリブを有していない。このリブが存在しない領域を中央領域C1と定義する。
より詳細には、図5に示すように、4つの第2リブ57は1対の第2側壁部56の幅方向間に並んで配置されている。4つの第2リブ57のうち2つは、一方の第2側壁部56付近に並んで配置されている。残り2つの第2リブ57は、他方の第2側壁部56付近に並んで配置されている。第2リブ57は、第1リブ55と概ね同じ断面形状を有しており、第1リブ55と一体で形成されている。第2リブ57が配置されている領域を1対の側方領域C2と定義する。中央領域C1の幅方向寸法は、1つの側方領域の幅方向寸法と概ね同じである。
第2側壁部56は、回転軸Oに直交する面に対して傾斜する第2側壁テーパ面56aを有している。第2側壁部56は第1側壁部54と一体成形されている。第2リブ57は1対の第2テーパ面57aを有している。プーリ本体53の外周面53aとリブ16との間には、隙間が確保されている。つまり、中央領域C1の接触面積はゼロである。
テーパ面16aは、第2側壁テーパ面56aおよび第2テーパ面57aと接触している。これらのテーパ面を介してクランクプーリ5からベルト10へ摩擦力を利用して動力が伝達される。単位長さ当たりの側方領域C2とベルト10との接触面積は、単位長さ当たりの側方領域C2とベルト10との接触面積よりも小さい。
第1側壁部54および第2側壁部56は、回転方向に連続した部分であり、環状の側壁を形成している。第1側壁部54および第2側壁部56によりベルト10が脱落するのを防止している。
このように、第2伝達部52では、リブの数を減らすことで摩擦面の数が減り、この結果、第2伝達部52とベルト10との接触面積を小さくしている。これにより、第2伝達部52およびベルト10の間における回転方向の単位長さ当たりの許容伝達動力は、第1伝達部51およびベルト10の間における回転方向の単位長さ当たりの許容伝達動力よりも小さくなっている。
<スティック・スリップ現象>
ここで、図6〜図9を用いて、ベルトとクランクプーリとの間で生じるスティック・スリップ現象(Stick-slip Phenomenon)について説明する。スティック・スリップ現象とは、ベルトとクランクプーリとの間で滑りおよび噛み込みが繰り返されることにより異音が発生する現象をいう。この現象は、エンジン始動直後に発生しやすく、またベルトとクランクプーリとが摺動する摩擦面が水で濡れている場合にも発生しやすい。
(1)従来のスティック・スリップ現象
図6は、ベルトおよびクランクプーリの回転速度、クランクプーリの角加速度および点火タイミングの関係を示すグラフである。図6のグラフは、エンジン始動時から3回の膨張行程が行われている範囲に相当する。ここでは、従来のクランクプーリ105を例に説明する。例えば、クランクプーリ105の外周部は全周にわたって、前述の第1伝達部51で覆われている。
図6に示すように、点火プラグ27により燃焼室24内の燃料に点火すると、点火時から(より詳細には、例えば、点火プラグに電圧が付与されてから)、あるいはピストン23が上死点D1に到達した時点から、クランクプーリ105の角加速度が急激に増大し、それに伴ってクランクプーリ105の回転速度も上昇する。このとき、点火時のクランクプーリ105の状態を基準としてクランクプーリ105が約30度だけ回転すると、ベルト10とクランクプーリ105との間で滑りが発生する。このため、クランクプーリ105の回転速度に比べて、ベルト10の回転速度が低くなる。この滑りが発生した後、ベルト10がクランクプーリ105に再び噛み込む。1回の膨張行程において、このベルト10の滑りおよび噛み込みが数回繰り返され、この結果、ベルト10の回転速度が乱れる(図6のラインX1を参照)。
クランクプーリ105の回転角度が約80度に達すると、クランクプーリ105の角加速度が低下しているため、ベルト10がクランクプーリ105に通常駆動時と同じような状態で噛み込み、クランクプーリ105およびベルト10の状態は通常駆動時に戻る。
この内燃機関の形式は4気筒型4ストロークであるため、クランクプーリ105が1回転する間に2回の膨張行程が行われる。このため、点火タイミングから次の点火タイミングまでの間に、クランクプーリ105は180度回転し、点火してから約30度〜80度の範囲内でスティック・スリップ現象が発生する。
(2)ベルトの各部の定義
ここで、ベルト10の各部を以下のように定義する。以下に説明する各部は、回転軸Oを基準としているため、ベルト10がクランクプーリ5により駆動されている状態では、各部の位置はベルト10の中で変化する。
図7はベルト10とクランクプーリ5との位置関係を示す図である。図8(a),(b),図9(a)および(b)は、クランクプーリ5がベルト10を駆動する状態を示す図である。図7〜図9に示すベルト10およびクランクプーリ5は簡略化されている。
まず、クランクプーリ5とコンプレッサプーリ61との間に配置される部分を第1中間部11と定義する。第1中間部11は、クランクプーリ5により引っ張られる部分であり、クランクプーリ5の回転方向後方側(張り側)に配置されている。第1中間部11には第1張力F1が作用している。第1張力F1の大きさは、主に、各補機のプーリを回転させるのに必要な駆動力により決まる。
クランクプーリ5とウォータポンププーリ91との間に配置される部分を第2中間部12と定義する。第2中間部12は、クランクプーリ5から送り出される部分であり、クランクプーリ5の回転方向前方側(緩み側)に配置されている。第2中間部12には第2張力F2が作用している。第2張力F2の大きさは、内燃機関1が作動していない停止状態においてベルト10に作用している張力の大きさとほぼ等しい。
クランクプーリ5がベルト10を駆動している状態では、クランクプーリ5とベルト10との間にR1方向の摩擦力F3が発生するため、第1張力F1は第2張力F2よりも大きくなる。第1張力F1と第2張力F2との差は、クランクプーリ5とベルト10との間に作用する摩擦力F3とほぼ等しくなる。
また、ベルト10のうちクランクプーリ5と接触している部分を第1接触部13および第2接触部14と定義する。第1接触部13は、摩擦力F3が作用している部分であり、第1中間部11に対して回転方向前方側に配置されている。第2接触部14は、第2張力F2が作用する部分であり、第1接触部13と第2中間部12との間に配置されている。
さらに、第1中間部11と第1接触部13との間の境界線を第1境界線P1と定義する。第2中間部12と第2接触部14との間の境界線を第2境界線P2と定義する。第1境界線P1はベルト10がクランクプーリ5により引っ張られる側の境界線である。第2境界線P2はベルト10がクランクプーリ5から離れていく側の境界線である。第1接触部13と第2接触部14との間の境界線を第3境界線P3と定義する。第1〜第3境界線P1〜P3は軸方向に延びる線分である。第1境界線P1および第2境界線P2は、ベルト10とクランクプーリ5とが接触している部分(第1接触部13および第2接触部14)の両端に配置されている。回転軸Oを中心とした第1境界線P1と第3境界線P3との間の中心角を第1角度A1と定義する。回転軸Oを中心とした第3境界線P3と第2境界線P2との間の中心角を第2角度A2とする。第1角度A1および第2角度A2は第3境界線P3の位置に応じて変化する。
(3)スティック・スリップ現象のメカニズム
次に、クランクプーリ105によるベルト10との間でスティック・スリップ現象が発生するメカニズムについて説明する。
図8(a)はクランクプーリ105がベルト10を駆動している通常駆動状態を示している。図6に示す点火タイミングT1の直前の状態が、図8(a)の状態に相当する。この状態では、クランクプーリ105に伝達される動力がほぼ一定であり、クランクプーリ105の角加速度がほぼゼロある。通常駆動状態では、主に第1接触部13がクランクプーリ105の動力を受けるため、第1接触部13とクランクプーリ105との間に摩擦力F3が発生する。
第1接触部13は、第2接触部14に比べて、第1張力F1と第2張力との差(すなわち、摩擦力F3)の分だけ伸びている。第1接触部13の伸び量は、第1境界線P1から第2境界線P2にかけて徐々に小さくなる。第1接触部13が伸びているため、第1接触部13とクランクプーリ105の外周部との間で滑りが発生する。この現象を弾性滑りという。弾性滑りは、ベルト10がクランクプーリ5により駆動される際に必ず発生する。
一方、摩擦力F3が第1接触部13に作用しているため、補機を駆動する際に必要なベルト張力は、第2接触部14には作用しない。このため、第2中間部12と同様に、第2接触部14には第2張力F2しか作用していない。つまり、第2接触部14は、クランクプーリ5からベルト10への動力伝達に関与していない部分であると言える。言い換えると、第2接触部14の分だけ、クランクプーリ105からベルト10へ伝達される動力に余裕が生まれている。
図8(b)に示すように、クランクプーリ105に伝達される動力が瞬間的に増大すると、クランクプーリ105の角加速度が増大し、クランクプーリ105およびベルト10の間の許容伝達動力の範囲内で摩擦力F3が大きくなる。摩擦力F3が大きくなると、増加した摩擦力を補うために、第1境界線P1から第2境界線P2までの間で第1接触部13が占める範囲が広がり、余裕分である第2接触部14の範囲が狭くなる。また、張力のバランスを保つために、摩擦力F3が大きくなると、第1張力F1が大きくなり、それに伴い第2張力F2が小さくなる。図6に示す点火タイミングT1直後の状態が、図8(b)の状態に相当する。このとき、クランクプーリ105とベルト10との間に滑りは発生していない。
クランクプーリ105に伝達される動力がさらに大きくなると、図9(a)に示すように、摩擦力F3がさらに大きくなり、それに伴い第1接触部13の範囲がさらに広がる。この結果、第2接触部14が消滅し、やがてクランクプーリ105に伝達された動力がクランクプーリ105およびベルト10の間の許容伝達動力を超える。こうして、図9(b)に示すように、第1接触部13とクランクプーリ105との間で滑りが発生する。図6における点火タイミングT1からクランクプーリ5の回転角度が約30度に達した状態が、図9(a)の状態に相当する。
クランクプーリ105とベルト10との間に滑りが発生すると、クランクプーリ105の回転速度よりもベルト10の回転速度が低くなる。これは、クランクプーリ105からベルト10へ伝達される動力が低下することを意味している。伝達動力が低下すると、摩擦力F3が小さくなる。ベルト10の張力のバランスが保たれるため、摩擦力F3の減少に伴い第2張力F2が大きくなる。この結果、例えば、ベルト10の第2境界線P2周辺部がクランクプーリ105の外周部に過度に噛み込み、ベルト10およびクランクプーリ105は図8(a)に示す状態に戻る。図6に示すように、噛み込んだときにベルト10の回転速度が乱れる。また、これらの動作は、非常に短い時間で行われている。
図8(a)の状態に戻ったときに、クランクプーリ105に伝達される動力がまだ大きい場合は、ベルト10の滑りおよび噛み込み(図8(b)、図9(a)および図9(b))が短い周期で繰り返される。この結果、非常に短い周期で連続した異音が発生する。
このように、ベルト10の滑りおよび噛み込みが短い周期で繰り返される現象がスティック・スリップ現象と呼ばれている。
<内燃機関の動作>
以上に説明したスティック・スリップ現象に起因する異音の発生を抑制するために、この内燃機関1では、ある特定の範囲だけ許容伝達動力が小さくなるように、クランクプーリ5には第2伝達部52が設けられている。
図2に示すように、点火プラグ27に電圧が与えられると、燃焼室24に供給された混合気が点火され、燃焼室24内で燃焼空気が膨張する。このとき、ピストン23は上死点D1あるいは上死点D1をわずかに超えた位置に到達しているため、この燃焼空気の膨張力によりピストン23が押し下げられ、コンロッド25を介してクランクシャフト21が回転駆動される。こうして、クランクシャフト21から動力が出力される。この内燃機関1の形式は4気筒型4ストロークであるため、クランクシャフト21が1回転する間に2回の膨張行程が行われる。
図10(a)に示す状態を、点火してからクランクプーリ5の回転角度が約30度だけ回転した状態とする。第2伝達部52の回転方向前方側の端部が第2境界線P2付近に到達したとする。この場合、図7(b)、図8(a)および図8(b)の場合と同様に、クランクプーリ5の角加速度が上昇し、第1接触部13の範囲が広がり、やがて第2接触部14が消滅する(図10(b)、図11(a))。
しかし、前述の場合とは異なり、ベルト10とクランクプーリ5との間に滑りが生じた後にベルト10がクランクプーリ5に再び噛み込む際に、第2境界線P2付近に第2伝達部52が位置している。第1伝達部51に比べて、第2伝達部52は回転方向の単位長さ当たりの許容伝達動力が小さい。このため、第2中間部12の第2張力F2が大きくなって第1接触部13が第2境界線P2付近で第2伝達部52に噛み込もうとしても、第1接触部13が第2伝達部52上を滑り続ける。このため、滑り発生後に、過度の噛み込みが発生しない。
さらに、第2伝達部52の中心角B2は例えば約50度は確保されている。図9に示すように、中心角B2はスティック・スリップ現象が発生する回転角度と概ね一致している。このため、第2伝達部52では再度の噛み込みが発生せず、スティック・スリップ現象の発生を抑制できる。
クランクプーリ5がさらに回転を続けると、第2伝達部52の回転方向後方側の端部が第2境界線P2付近に達し、第1伝達部51の回転方向前方側の端部が第2境界線P2に達する。このとき、第2張力F2が通常駆動状態よりも大きく、かつ、第1伝達部51およびベルト10の間の許容伝達動力が大きいため、ベルト10が第1伝達部51に噛み込み、図10(a)に示す通常駆動状態に戻る。この状態では、クランクプーリ5の角加速度が徐々に小さくなっているため、クランクプーリ5によるベルト10の駆動は、図10(a)に示す状態で続行される。
前述の膨張行程と同様に、図6に示す点火タイミングT2以降の次の膨張行程では、図10(b)、図11(a)の状態を経て、図11(b)の状態で滑りが発生し、スティック・スリップ現象の原因となり得る再度の噛み込みが防止される。この場合のベルト10の回転速度は、図6に示すラインX2のように変化すると予想できる。
<内燃機関の特徴>
(1)
このように、この内燃機関1では、クランクプーリ5の外周部のうち特定の範囲を滑りやすくすることで、スティック・スリップ現象の原因となり得る再度の噛み込みを防止できる。具体的には、第1伝達部51よりも許容伝達動力が小さい第2伝達部52をクランクプーリ5が有している。このため、クランクプーリ5の角加速度の増加に伴いクランクプーリ5とベルト10との間に滑りが発生しても、その直後のベルト10の再度の噛み込みを防止できる。これにより、スティック・スリップ現象が発生する可能性のある範囲で、ベルト10とクランクプーリ5とを滑らせることができ、クランクプーリ5がベルト10を駆動する際に異音が発生するのを抑制できる。
(2)
特に、クランクプーリ5では、滑り直後にベルト10の噛み込みが発生する部分を含むように、第2伝達部52が設けられているため、ベルト10の再度の噛み込みを確実に防止できる。
より具体的には、膨張行程の一部(例えば、前述のように点火タイミング時に位置を基準に約30〜80度だけクランクプーリ5が回転する間)において、第2伝達部52はベルト10の第2境界線P2の周辺部(より好ましくは、第2境界線P2に対応する部分)と接触している。この第2境界線P2の周辺部は、例えば、ベルト10がクランクプーリ5と接触している部分のうちベルト10がクランクプーリ5から離れていく側の端部である。
この第2伝達部52の配置により、クランクプーリ5の角加速度の増加するタイミングに合わせて、クランクプーリ5の第2伝達部52がベルト10の第2境界線P2の周辺部と接触させることが可能となる。これにより、ベルト10の再度の噛み込みを確実に防止でき、クランクプーリ5がベルト10を駆動する際に異音が発生するのを確実に抑制できる。
(3)
この内燃機関1では、単位長さ当たりの第2伝達部52とベルト10との接触面積が単位長さ当たりの第1伝達部51とベルト10との接触面積よりも小さいため、簡素な構造によりベルト10および第2伝達部52の間の許容伝達動力を小さく設定することができる。
(4)
この内燃機関1では、例えば、ベルト10の中で張力が最も大きい中央領域C1において、接触面積が小さくなっている。具体的には、第2伝達部52の幅方向の中央領域C1には、リブが設けられていないため、中央領域C1での接触面積はゼロである。
一方、側方領域C2には第2リブ57が設けられているため、単位長さ当たりの中央領域C1とベルト10との接触面積は、単位長さ当たりの側方領域C2とベルト10との接触面積よりも小さい。このように、ベルト10の中で張力が最も大きい領域において接触面積を減らすことで、ベルト10および第2伝達部52の間の許容伝達動力を確実に小さく設定できる。
(5)
この内燃機関1では、第1伝達部51および第2伝達部52が回転方向に等ピッチで配置されているため、例えば、4気筒型の4ストロークエンジンの場合、あるいは、6気筒型4ストロークエンジンの場合に、異音の発生を効果的に抑制できる。4気筒型4ストロークエンジンの場合は、前述の実施形態のように、2つの第1伝達部51および2つの第2伝達部52が回転方向に等ピッチ(180度ピッチ)かつ交互に配置されていればよい。6気筒型4ストロークエンジンの場合には、3つの第1伝達部51と3つの第2伝達部52とが回転方向に等ピッチ(120度ピッチ)かつ交互に配置されていればよい。
(6)
この内燃機関1では、第2伝達部52の中心角B2は例えば約50度だけ確保されており、図9に示すように、中心角B2は従来の内燃機関でスティック・スリップ現象が発生する回転角度と概ね一致している。このため、第2伝達部52では再度の噛み込みが発生せず、スティック・スリップ現象の発生を抑制できる。
〔他の実施形態〕
本発明の具体的な構成は、前述の実施形態に限られるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更および修正が可能である。
(A)
内燃機関1の主な構成は前述の実施形態に限定されない。
(B)
前述の数値は一例であるため、各構成はそれらに限定されない。
例えば、中心角B2は40度〜90度の範囲内であれば、前述と同様の効果が得られる。
(C)
前述の実施形態では、第2伝達部52とベルト10との接触面積を小さくするために、図5に示す構成を採用しているが、第2伝達部52の構成は前述の構成に限定されない。
例えば図12(a)に示す第2伝達部252のように、幅方向の中央部付近に4つの第2突出部257を設けて、第2側壁部56付近の第2突出部を省略してもよい。
図12(b)に示す第2伝達部352のように、中央部周辺の2つの第3突出部358を他の第2リブ57よりも小さく形成してもよい。この場合、第3突出部358のテーパ面358aとリブ16のテーパ面16aとの間には隙間が確保されるため、第2伝達部352とベルト10との接触面積を小さくできる。
図12(c)に示す第2伝達部452のように、中央部周辺の2つの第3突出部458のテーパ面458aを、他の第2リブ57の第2テーパ面57aよりも幅方向に対する傾斜角を緩やかにしてもよい。この場合も、第3突出部458のテーパ面458aとリブ16のテーパ面16aとの間には隙間が確保されるため、接触面積を小さくできる。
図13(a)に示す第2伝達部552のように、前述の第1リブ55よりもリブ559の幅方向寸法を小さくしてもよい。より詳細には、リブ559の幅方向外側のテーパ面559aとリブ16の幅方向内側のテーパ面16aとの間に隙間が形成されるように、第1リブ55に比べてリブ559の幅方向外側が削られている。この場合、通常の動力伝達状態では、リブ559の幅方向外側のテーパ面559aは、ベルト10のリブ16と接触しないため、第1伝達部51に比べて許容伝達動力を低くすることができる。
加えて、ベルト10の張力が大きくなりベルト10がさらに伸びると、幅方向中央部にリブ16が移動するため、テーパ面16aとテーパ面559aとが接触する場合がある。しかし、常にベルト側のリブとクランクプーリ側のリブとが接触している場合に比べて、図13(a)に示す第2伝達部552では、リブ16および559の間に予め隙間が確保されている分だけ、テーパ面16aとテーパ面559aとの間の面圧を低くすることができる。これにより、ベルト10の張力が大きくなった場合に、リブの摩擦面の面圧が高くなって摩擦力が高くなるのを防止でき、安定した摩擦力低減効果を得ることができる。
なお、図12(a)、図12(b)、図12(c)に示す実施形態では、摩擦力を低減させる部分がプーリの幅方向中央部や中央部の外側に設けられているが、摩擦力を低減させる部分の配置はこれらに限定されない。例えば、摩擦力を低減させる部分が幅方向全体にわたって設けられていてもよい。
また、図13(a)に示す実施形態では、摩擦力を低減させる部分が全てのリブに対して設けられているが、摩擦力を低減させる部分の配置はこれらに限定されない。例えば、摩擦力を低減させる部分が一部のリブに設けられていてもよい。
(D)
前述の実施形態では、第2伝達部52とベルト10との接触面積を小さくするために、図5に示す構成を採用しているが、第2伝達部52の表面に摩擦係数を低減させる処理を施すことが考えられる。
具体的には図13(b)に示す第2伝達部652のように、第1伝達部51と同じ断面形状であるが、第2突出部657の表面に摩擦係数を低減させる処理が施されている場合も考えられる。この処理としては、例えば、メッキ処理や摩擦係数を低減させる塗料の塗布処理などが挙げられる。この場合であっても、簡素な構成により第2伝達部652の許容伝達動力を低減できる。
本発明に係る内燃機関であれば、クランクプーリがベルトを駆動する際に異音が発生するのを抑制できるため、本発明は内燃機関の分野において有用である。
内燃機関の概略側面図 内燃機関の概略構成図 クランクプーリおよびベルトの拡大図 図3のIV−IV断面図 図3のV−V断面図 ベルトおよびクランクプーリの回転速度、クランクプーリの角加速度および点火タイミングの関係を示すグラフ ベルトとクランクプーリとの位置関係を示す図 クランクプーリがベルトを駆動する状態を示す図(関連技術) クランクプーリがベルトを駆動する状態を示す図(関連技術) クランクプーリがベルトを駆動する状態を示す図 クランクプーリがベルトを駆動する状態を示す図 第2伝達部の変形例(他の実施形態) 第2伝達部の変形例(他の実施形態)
符号の説明
1 内燃機関
2 シリンダブロック
3 クランクケース
4 オイルパン
5 クランクプーリ
51 第1伝達部
52 第2伝達部
53 プーリ本体
54 第1側壁部
54a 第1側壁テーパ面(第1摩擦面)
55 第1リブ(第1突出部)
55a 第1テーパ面(第1摩擦面)
56 第2側壁部
56a 第2側壁テーパ面(第2摩擦面)
57 第2リブ(第2突出部)
57a 第2テーパ面(第2摩擦面)
58 中央リブ(第1突出部)
58a 中央テーパ面(第1摩擦面)
10 ベルト
11 第1中間部
12 第2中間部
13 第1接触部
14 第2接触部
15 ベルト本体
16 リブ
21 クランクシャフト
22 シリンダ
23 ピストン
24 燃焼室
25 コンロッド(連結部材)
6 エアコンプレッサ(補機)
7 アイドラプーリ
8 オルタネータ(補機)
9 ウォータポンプ(補機)
B2 中心角

Claims (11)

  1. シリンダを有する本体部と、
    前記シリンダの内周側に移動可能に配置されたピストンと、
    前記本体部に回転可能に支持されたクランクシャフトと、
    前記ピストンと前記クランクシャフトとを連結する連結部材と、
    前記クランクシャフトに固定されたクランクプーリと、
    前記本体部に装着された補機と、
    前記クランクシャフトから出力される動力を、前記クランクプーリを介して前記補機に伝達するベルトと、を備え、
    前記クランクプーリは、前記クランクシャフトに固定されたプーリ本体と、前記プーリ本体の外周側に配置された少なくとも1つの第1伝達部と、前記第1伝達部と前記プーリ本体の回転方向に並んで前記プーリ本体の外周側に配置された少なくとも1つの第2伝達部と、を有しており、
    前記第2伝達部およびベルトの間における前記回転方向の単位長さ当たりの許容伝達動力は、前記第1伝達部およびベルトの間における前記回転方向の単位長さ当たりの許容伝達動力よりも小さく、
    前記シリンダでの膨張行程の一部であって、少なくとも前記クランクプーリの角速度が極大となったときにおいて、前記ベルトが前記クランクプーリに対して滑るよう、前記第2伝達部は、前記ベルトの前記クランクプーリと接触している部分のうち前記ベルトが前記クランクプーリから離れていく側の端部と接触している、
    内燃機関。
  2. 前記第2伝達部は、前記ベルトと前記クランクプーリとの間で滑りおよび噛み込みが繰り返されるスティック・スリップ現象において前記噛み込みが発生する部分を含んでいる、
    請求項1に記載の内燃機関。
  3. 前記回転方向の単位長さ当たりの前記第2伝達部と前記ベルトとの接触面積は、前記回転方向の単位長さ当たりの前記第1伝達部と前記ベルトとの接触面積よりも小さい、
    請求項1又は2に記載の内燃機関。
  4. 前記第2伝達部は、幅方向の中央付近に配置された中央領域と、前記中央領域に対して前記幅方向に隣接して配置された1対の側方領域と、を有しており、
    単位長さ当たりの前記中央領域と前記ベルトとの接触面積は、単位長さ当たりの前記側方領域と前記ベルトとの接触面積よりも小さい、
    請求項1からのいずれかに記載の内燃機関。
  5. 前記第1伝達部は、幅方向に並ぶように配置され前記ベルトと接触可能な複数の第1摩擦面を有しており、
    前記第2伝達部は、幅方向に並ぶように配置され前記ベルトと接触可能な少なくとも1つの第2摩擦面を有しており、
    前記第2摩擦面の数は、前記第1摩擦面の数よりも少ない、
    請求項1からのいずれかに記載の内燃機関。
  6. 前記ベルトは、Vリブドベルトである、
    請求項1からのいずれかに記載の内燃機関。
  7. 前記第1伝達部は、前記プーリ本体から半径方向外側に延び前記ベルトと接触可能な複数の第1リブを有しており、
    前記第2伝達部は、前記プーリ本体から半径方向外側に延び前記ベルトと接触可能な少なくとも1つの第2リブと、前記プーリ本体から半径方向外側に延び前記ベルトとの間に隙間が確保されるように前記第2リブよりも小さく形成された少なくとも1つの突出部と、を有している、
    請求項1からのいずれかに記載の内燃機関。
  8. 前記第1伝達部は、前記プーリ本体から半径方向外側に延びる部分であって前記ベルトと接触可能な1対の第1テーパ面を有する複数の第1リブを有しており、
    前記第2伝達部は、前記プーリ本体から半径方向外側に延びる部分であって前記ベルトと接触可能な1対の第2テーパ面を有する少なくとも1つの第2リブと、前記プーリ本体から半径方向外側に延びる部分であって前記ベルトとの接触面積が前記第2リブよりも小さくなるように前記第2テーパ面よりも幅方向に対する傾斜角が緩やかな1対の第3テーパ面を有する少なくとも1つの突出部と、を有している、
    請求項1からのいずれかに記載の内燃機関。
  9. 前記第1伝達部は、前記プーリ本体から半径方向外側に延びる部分であって前記ベルトと接触可能な1対の第1テーパ面を有する複数の第1リブを有しており、
    前記第2伝達部は、前記プーリ本体から半径方向外側に延びる部分であって前記ベルトと接触可能な1対の第2テーパ面を有する少なくとも1つの第2リブと、前記プーリ本体から半径方向外側に延びる部分であって前記ベルトと接触可能な第3テーパ面と前記ベルトとの間に隙間が確保された第4テーパ面とを有する少なくとも1つの突出部と、を有している、
    請求項1からのいずれかに記載の内燃機関。
  10. 前記クランクプーリは、前記回転方向に等ピッチで配置された複数の前記第1伝達部と、隣り合う前記第1伝達部の前記回転方向間に配置され前記回転方向に等ピッチで配置された複数の前記第2伝達部と、を有している、
    請求項1からのいずれかに記載の内燃機関。
  11. 前記第2伝達部は、表面に摩擦低減処理が施されている、
    請求項1から10のいずれかに記載の内燃機関。
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