JP5220282B2 - 研磨材及びその製造方法 - Google Patents
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Description
しかしながら、かかる研磨材は、蒸発防止剤によって水分の蒸発を防止し、研磨能力の持続性を確保しているものの、研磨能力の持続性は約1時間であり、約1時間を超えて連続研磨を行うと、被研磨材の表面がナシ地になり、所望の表面状態を得ることができなかった。
そこで、研磨能力の持続性をさらに向上させることを目的として、かかる研磨材の芯材と複数の砥粒との表面に油膜を形成した研磨材が知られている(例えば、特許文献2)。
また、水を含有する特許文献1及び2の研磨材は、約40〜50℃を超えると柔らかくなりすぎてしまい、研磨材としての機能を果たすことができないため、使用可能な温度範囲が制限されていた。
さらに、水を含有する特許文献1及び2の研磨材は、水との接触により酸化又は腐食する被研磨材、例えば、電子部品又は製品等の被研磨材に使用することができなかった。加えて、砥粒及び磁性材粉末は水分によって腐食するものがあるため、使用可能な砥粒及び磁性材粉末の種類が制限されていた。
従って、本発明は、上記のような問題を解決するためになされたものであり、研磨能力及びその持続性に優れると共に、使用可能な温度範囲が広く、被研磨材を酸化又は腐食させることのない研磨材及びその製造方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させて得られたゼラチンゲルからなる芯材と、前記芯材の表面に形成された砥粒層であって、多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させて得られたゼラチンゲル中に砥粒が分散された状態で取り込まれた砥粒層と、前記砥粒層の表面に分散付着させた砥粒とを含むことを特徴とする研磨材である。
また、本発明は、多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させることによってゼラチンゲルからなる芯材を調製する第1工程と、多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させることによってゼラチンゲルからなる粉末を調製する第2工程と、前記芯材の表面に、前記ゼラチンゲルからなる粉末を仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱してゼラチンゲル層を形成する第3工程と、前記ゼラチンゲル層の表面に、砥粒を分散させながら仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱して砥粒を分散付着させる第4工程と、前記表面に砥粒が分散付着したゼラチンゲル層の表面に前記ゼラチンゲルからなる粉末を仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱する第5工程と、前記砥粒がゼラチンゲルで少なくとも部分的に覆われるまで前記第5工程を繰り返して砥粒層を形成する第6工程と、前記砥粒層の表面に、砥粒を分散させながら仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱して砥粒を分散付着させる第7工程とを含むことを特徴とする研磨材の製造方法である。
図1は本発明の第1の実施形態における研磨材の平面図であり、図2は図1に示した研磨材の断面図である。図1及び2において、研磨材は、芯材1と、この芯材1の表面に分散付着させた砥粒2とから構成されている。
芯材1は、多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させて得られたゼラチンゲルからなる。すなわち、芯材1は、多価アルコール及び任意の追加の溶媒を溶媒とするゼラチンゲル(以下、多価アルコール系ゼラチンゲルという)からなる。かかる多価アルコール系ゼラチンゲルは、水を溶媒とするゼラチンゲル(以下、水系ゼラチンゲルという)と同程度の弾力性及び粘着性を保持し、且つ水系ゼラチンゲルよりも優れた力学的強度、耐熱性及び形状安定性を有している。
図3に示されているように、エチレングリコール系ゼラチンゲルは、水系ゼラチンゲルに比べて、20℃で約2倍、30℃で約4倍の貯蔵弾性率を有している。また、エチレングリコール系ゼラチンゲルの50℃での貯蔵弾性率は、水系ゼラチンゲルの25℃での貯蔵弾性率と同程度である。このように多価アルコール系ゼラチンゲルは、水系ゼラチンゲルよりも優れた力学的強度、耐熱性及び形状安定性を有している。
さらに、多価アルコール系ゼラチンゲルは、物性変化、表面の固化及びカビの発生を抑制するので、研磨材の品質を長期にわたって維持させることもできる。
従って、上記のような特性を有する多価アルコール系ゼラチンゲルからなる芯材1を用いた研磨材は、研磨能力の持続性に優れたものとなる。
本発明における多価アルコール系ゼラチンゲルに使用可能な多価アルコールとしては、特に制限されることはなく、ゼラチンを溶解し得るものであればよい。中でも、芯材1の弾力性、力学的強度及び耐熱性をより一層向上させる観点から、エチレングリコール、グリセリン又はこれらの混合物を用いることが好ましい。
本発明における典型的な多価アルコール系ゼラチンゲルでは、ゼラチン100重量部に対して、多価アルコールが150〜4900重量部であることが好ましく、200〜1150重量部であることがより好ましい。多価アルコールの量が150重量部未満であると、ゼラチンの所望の溶解性が得られず、ゲル調製時において所望の作業性及び生産効率が得られないことがある。一方、多価アルコールの量が4900重量部を超えると、所望の力学的強度を有するゲルが得られず、脆弱なゲルとなることがある。
アルデヒド化合物としては、グルタルアルデヒド等を挙げることができ、また、二官能性又は多官能性エポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、ソルビトールポリグリシジルエーテル、ポリグリセロールポリグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジルエーテ及びネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル等を挙げることができる。
また、ソルビトールポリグリシジルエーテルは、ゼラチンゲルの力学的強度、耐熱性及び形状安定性を向上させるのに優れている。
図4は、グルタルアルデヒドを含む水系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルA)、架橋剤を含まないエチレングリコール系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルB)、ソルビトールポリグリシジルエーテルを含むエチレングリコール系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルC)、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル[デナコールEX−830:ナガセケムテックス株式会社製]を含むエチレングリコール系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルD)及びエチレングリコールジグリシジルエーテルを含むエチレングリコール系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルE)の室温における圧縮歪と圧縮応力との関係を示すグラフである。ここで、ゼラチンゲルA〜Dにおけるゼラチンの濃度はいずれも12%である。また、ゼラチンゲルA及びC〜Dが含有する架橋剤はいずれも、ゼラチン1gあたり8×10−4molである。
図4に示されているように、架橋剤を含む多価アルコール系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルC〜E)は、架橋剤を含まない多価アルコール系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルB)及び架橋剤を含む水系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルA)よりもはるかに高い圧縮応力を有している。また、架橋剤を含む多価アルコール系ゼラチンゲルの中でも、ゼラチンゲルCは特に高い圧縮応力を有している。
図5に示されているように、架橋剤を含む多価アルコール系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルE)の60℃における圧縮応力は、架橋剤を含む水系ゼラチンゲル(ゼラチンゲルA)の50℃における圧縮応力よりもはるかに高い。また、ゼラチンゲルEは、室温〜60℃のサイクル試験を繰り返しても、圧縮応力の低下がほとんど見られない。
このように架橋剤を含む多価アルコール系ゼラチンゲルは、より一層優れた力学的強度、耐熱性及び形状安定性を有している。
本発明における典型的な多価アルコール系ゼラチンゲルでは、ゼラチン1gに対して、架橋剤が0.5×10−4〜16×10−4molであることが好ましい。架橋剤の量が0.5×10−4mol未満であると、架橋剤を配合することによる所望の効果が得られないことがある。一方、架橋剤の量が16×10−4molを超えると、所望の力学的強度を有するゲルが得られず、脆弱なゲルとなることがある。
多価アルコール系ゼラチンゲルに使用可能な顔料及び染料としては、特に制限されることはなく、例えば、DYLON社のマルチシリーズNO.32(赤)、Ciba Specialty Chemicals社のIrgaphor Red SPD−300等を挙げることができる。
本発明における多価アルコール系ゼラチンゲルに色素を配合する場合、色素の配合量は、色素の種類等によって変化するので、特に制限されることはなく、色素の種類等にあわせて適宜調整する必要がある。
本発明における典型的な多価アルコール系ゼラチンゲルでは、色素の配合量は、ゼラチン100重量部あたり、0.001〜0.1重量部であることが好ましい。色素の配合量が0.001重量部未満であると、色素を配合することによる所望の効果が得られないことがある。一方、色素の配合量が0.1重量部を超えると、ゼラチンゲルが黒くなったり、脆弱なゲルとなることがある。
本発明における多価アルコール系ゼラチンゲルに磁性材粉末を配合する場合、磁性材粉末の配合量は、磁性材粉末の種類等によって変化するので、特に制限されることはなく、磁性材粉末の種類等にあわせて適宜調整する必要がある。
本発明における典型的な多価アルコール系ゼラチンゲルでは、磁性材粉末の配合量は、ゼラチン100重量部あたり、0.1〜50重量部であることが好ましく、1〜10重量部であることが好ましい。磁性材粉末の配合量が0.1重量部未満であると、磁性材粉末を配合することによる所望の効果が得られないことがある。一方、磁性材粉末の配合量が50重量部を超えると、脆弱なゲルとなることがある。
追加の溶媒の配合量は、多価アルコール100重量部あたり、30重量部以下である。追加の溶媒の配合量が30重量部を超えると、ゼラチンゲルの所望の特性が得られないことがある。
また、水との接触により酸化又は腐食しない被研磨材に使用したり、水分によって腐食する砥粒2及び磁性材粉末を使用しないのであれば、研磨材としての性能を低下させない限度において、水を追加の溶媒として配合することも可能である。
また、色素及び磁性材粉末を配合する場合、色素及び磁性材粉末を多価アルコールに溶解又は分散させた後に、ゼラチンを加えることも可能である。
さらに、架橋剤を配合する場合、所定の溶媒に溶解した後、該溶液に加えることも可能である。所定の溶媒としては、架橋剤を溶解し、且つ多価アルコールと混和し得るものであれば特に制限されることはなく、例えば、上記追加の溶媒で例示した成分を用いることができる。また、グリセリン等の多価アルコールを所定の溶媒として用いることも可能である。所定の溶媒に架橋剤を溶解する場合には、作業性及び溶液への拡散性の観点から、架橋剤の濃度を5〜20重量%にすることが好ましい。
上記成分は、ゼラチンが溶液状態の時に加えることにより、ゼラチンゲル中で均一に溶解又は分散させることができる。例えば、ゼラチンゲルに磁性材粉末を配合する場合には、図6に示されるように、芯材1中に磁性材粉末4が均一に分散したものとなる。このような研磨材は、パイプ内部等の被研磨材の研磨、バリ取り及びR付け加工等を容易にすることができる。
芯材1の形状としては、特に制限されることはなく、例えば、球状及び楕円状等が挙げられる。また、芯材1の大きさとしては、被研磨材の大きさにあわせて適宜調整すればよいが、一般に0.05mm〜20mmの径を有するものが好ましい。
芯材1を成形、粉砕又は切断する方法としては、従来公知の方法を用いることができる。例えば、カッタ又はハサミによる切断、押し型による分離、押出機による切断又は粒化、冷凍又は低温下での粉砕等を行えばよい。また、芯材1は、成形、粉砕又は切断した後に、ふるいにかけることによって、所望の径の範囲にある芯材1を選別することができる。
砥粒2の付着量は、砥粒2の種類及び大きさ等によって変化するので、特に制限されることはなく、砥粒2の種類及び大きさ等にあわせて適宜調整する必要がある。
さらに、微細な研磨、例えば、0.1mm程度のR付け及びバリ取り等を目的とする場合には、砥粒2の粒度が1000〜10000メッシュのものを用いることが好ましい。また、1mmのR付け及びバリ取り等を目的とする場合には、砥粒2の粒度が80〜1000メッシュのものを用いることが好ましい。
芯材1の表面に砥粒2を分散させながら仮着させる方法は、特に制限されることはないが、例えば、該芯材1の表面を覆うように過剰量の砥粒2をふりかければよい。そうすると、芯材1の表面が粘着性であるので、芯材1の表面に砥粒2が分散仮着することとなる。ここで、芯材1における砥粒2の被覆率は、約50%以上であることが好ましい。被覆率が約50%未満であると、所望の研磨特性が得られないことがある。
さらに、表面に砥粒2を分散仮着させた芯材1を、使用したゼラチンゲルの軟化点まで加熱して芯材1から砥粒2が脱落しないように芯材1の表面に砥粒2を付着させる。このようにゼラチンゲルの軟化点まで加熱することにより、砥粒2の一部が芯材1に埋まり、砥粒2のグリップ力が増大する。ここで、ゼラチンゲルの軟化点は、架橋剤の有無や、ゼラチン及び多価アルコールの種類等の各種因子によって変化するので、各種因子にあわせて適宜調整する必要がある。例えば、かかるゼラチンゲルの軟化点は、架橋剤を含まないゼラチンゲルの場合には一般に50〜60℃であるが、架橋剤を含むゼラチンゲルの場合には80℃以上となり得る。また、加熱方法としては、特に制限されることはないが、例えば、湯煎を用いたり、約500Wのマイクロ波を表面から約15cm離した位置から約20秒照射すればよい。
次に、図7を参照して、芯材1、砥粒2及び砥粒層3について詳細に説明する。
ここで用いられる芯材1及び砥粒2は、上記本発明の第1の実施形態における研磨材で用いたものと同じである。
ゼラチンゲルを粉砕する方法としては、従来公知の方法を用いることができ、上記芯材1を成形、粉砕又は切断する方法と同様にして行うことができる。ゼラチンゲル粉末の粒径は、芯材1よりも小さければ特に制限されることはなく、芯材1の大きさ等にあわせて適宜調整すればよい。
また、砥粒層3は、前記第5工程の後に、前記第4工程を再び行うことにより、砥粒層3における砥粒2の割合を高めたり、砥粒層3の厚さを調整することが可能である。
さらに、第6工程で砥粒層3を形成させる際には、砥粒2がゼラチンゲルで部分的に覆われるまで、好ましくはゼラチンゲルによる砥粒2の被覆率が55%以上となるまで前記第5工程を繰り返せばよく、又は砥粒2がゼラチンゲルで完全に覆われるまで前記第5工程を繰り返してもよい。
なお、加熱方法等のその他の条件については、上記本発明の第1の実施形態における研磨材における条件と同一である。
中でも、本発明の研磨材は、研磨材を被研磨材に噴射して衝突させることにより被研磨材の表面を研磨する研磨方法において用いることが好ましい。この噴射加工に用いられる装置としては、特に制限されることはなく、サイホン式噴射装置、遠心力式噴霧装置等の従来公知の噴射装置を用いればよい。
本発明の研磨材を用いて加工(研磨)することが可能な被研磨材としては、特に制限されることはなく、金属、ガラス、プラスチック等を用いることができる。その他の被研磨材であっても、砥粒2を適宜選択することによって、様々な種類の被研磨材に用いることができる。
以下、実施例により本発明の詳細を説明するが、これらによって本発明が限定されるものではない。
粉砕したゼラチン100gにエチレングリコール700ml(781g)を加えて室温にて充分に膨潤させた後、撹拌しながら60℃まで徐々に加熱することによってゼラチンを完全に溶解させた。この溶液に、25%グルタルアルデヒド水溶液を予めエチレングリコールで10分の1の濃度に希釈した溶液120mlをさらに加えて撹拌した。その後、この溶液を室温中でしばらく放置することによって冷却し、ゼラチンゲルAを調製した。
エチレングリコールを水に変更すること以外は、上記と同様の条件にてゼラチンゲルBを調製した。
ゼラチンゲルA及びBの圧縮強度をそれぞれ20℃及び50℃測定した結果を表1に示す。
また、ゼラチンゲルBは50℃で圧縮強度が約0となる一方で、ゼラチンゲルAは50℃においても圧縮強度が14gf/mm2と大きく、耐熱性に優れていた。
さらに、ゼラチンゲルAは、70℃〜80℃に加熱した場合でも、形状が安定しており、ゾル化又は流動化は示さなかった。
実施例1で調製したゼラチンゲルAを冷凍粉砕した後、ふるいにかけることにより、0.1〜1mmの径を有する球状の芯材1を作製した。次に、3000メッシュのダイヤモンド砥粒2を芯材1にふりかけることにより、芯材1の表面にダイヤモンド砥粒2を仮着させた。次に、かかる表面にダイヤモンド砥粒2が仮着した芯材1を、電子レンジを用いて70〜80℃に加熱することにより研磨材Aを得た。
比較例として、ゼラチンゲルBを用い、上記と同じ方法を用いて研磨材Bを得た。
上記のようにして得られた研磨材A及びBを、サンドブラスター装置(Camp Bell Hausfeld製)を用い、7kgのエア圧で60秒間、被研磨材であるSKD11(表面粗さRy:10μm)に噴射することによりSKD11の表面を研磨した。
使用開始時、1時間連続研磨後、80時間連続研磨後におけるSKD11の表面粗さRyを、テーラーボブソン社製フォームタリサーフ(シリーズ2)を用いて測定した。その結果を表2に示す。
以上のことからわかるように、本発明の研磨材は、研磨能力の持続性に優れると共に、使用可能な温度範囲が広く、被研磨材を酸化又は腐食させることがない。
Claims (8)
- 多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させて得られたゼラチンゲルからなる芯材と、
前記芯材の表面に分散付着させた砥粒と
を含むことを特徴とする研磨材。 - 多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させて得られたゼラチンゲルからなる芯材と、
前記芯材の表面に形成された砥粒層であって、多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させて得られたゼラチンゲル中に砥粒が分散された状態で取り込まれた砥粒層と、
前記砥粒層の表面に分散付着させた砥粒と
を含むことを特徴とする研磨材。 - 前記多価アルコールが、エチレングリコール、グリセリン及びこれらの混合物からなる群より選択されることを特徴とする請求項1又は2に記載の研磨材。
- 前記架橋剤が、グルタルアルデヒド、二官能性又は多官能性エポキシ化合物、及びこれらの混合物からなる群から選択されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の研磨材。
- 前記芯材としてのゼラチンゲルが、色素をさらに含むことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の研磨材。
- 前記芯材としてのゼラチンゲルが、磁性材粉末をさらに含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の研磨材。
- 多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させることによってゼラチンゲルからなる芯材を調製する第1工程と、
前記芯材の表面に、砥粒を分散させながら仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱して砥粒を分散付着させる第2工程と
を含むことを特徴とする研磨材の製造方法。 - 多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させることによってゼラチンゲルからなる芯材を調製する第1工程と、
多価アルコールと前記多価アルコール100重量部に対して30重量部以下の追加の溶媒とからなる溶媒にゼラチン及び架橋剤を溶解させることによってゼラチンゲルからなる粉末を調製する第2工程と、
前記芯材の表面に、前記ゼラチンゲルからなる粉末を仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱してゼラチンゲル層を形成する第3工程と、
前記ゼラチンゲル層の表面に、砥粒を分散させながら仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱して砥粒を分散付着させる第4工程と、
前記表面に砥粒が分散付着したゼラチンゲル層の表面に前記ゼラチンゲルからなる粉末を仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱する第5工程と、
前記砥粒がゼラチンゲルで少なくとも部分的に覆われるまで前記第5工程を繰り返して砥粒層を形成する第6工程と、
前記砥粒層の表面に、砥粒を分散させながら仮着させた後、前記ゼラチンゲルの軟化点まで加熱して砥粒を分散付着させる第7工程と
を含むことを特徴とする研磨材の製造方法。
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