JP5219880B2 - 油圧制御システム - Google Patents
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Description
この発明の目的は、ステアリング操作をしているときには、ステアリング系回路に一定の制御流量を供給するとともに、ステアリング操作をしていないときには、圧力損失を最少にして作業機系回路に余剰流量を供給できるようにした油圧制御システムを提供することである。
一方、ステアリング操作をしていないときには、上記制御ピストンに作用させる圧力をタンク圧にして上記スプリングのばね力を最少に保ちながら、作業機系回路にポンプからの吐出流量を供給する。
したがって、ステアリング操作をしていない状態では、作業機系回路に供給される流体には、スプリングのばね力分の圧力損失がほとんど発生せず、省エネルギーを実現できる。しかも、ステアリング操作をしていないときには、ポンプからの供給油はアンロード弁からアンロードされるので、より効果的な省エネルギーを実現できる。
なお、この実施形態におけるサブポンプSPは、図示していないブレーキシステム等に圧油を供給するためのものである。
上記ステアリング系回路Sは、ステアリングホイール5の回転速度に比例して油量を制御するメータリングユニット6と、ロータリーバルブ7とからなるとともに、このロータリーバルブ7に制御オリフィス8を備えている。
そして、これら切換制御弁15,17,18は、図示の中立位置にあるとき、余剰流ポート4から作業機系回路Wに接続した作業機系流路19をタンクTに導く構成にしている。
そして、上記パイロット室22は、上記制御オリフィス8の下流側に接続している。したがって、ステアリングホイール5を操作して、ステアリング系回路Sにステアリング信号であるステアリング負荷圧力が発生すると、そのステアリング負荷圧力が上記パイロット室22に作用する。このようにパイロット室22に圧力が作用すると、切換弁21はスプリング23のばね力に抗して切り換わる。
なお、図中符号24はダンパオリフィス、25は他方のパイロット室10から圧力を抜くときに機能するチェック弁、26はリリーフ弁、27は上記分岐路20aに設けた絞りである。
また、上記パイロット室29に圧力が導かれると、アンロード弁28はスプリング30のばね力に抗して閉位置に切り換わり、メイン流路1とタンクTとの連通を遮断する。
今、オペレータが運転席に着座していなければ、安全弁32が図示のノーマル位置にあって、分岐路20aをタンクTに連通させるので、絞り27の下流側の圧力がアンロード弁28のパイロット室29に作用することはない。したがって、アンロード弁28は図示のアンロード位置を保ち、メインポンプMPの吐出油はアンロードされることになる。
なお、オペレータが運転席に着座していないときでも、ステアリングホイール5を操作すれば、その操作圧力が高圧選択弁31を介して、アンロード弁28のパイロット室29に導かれる。仮に、オペレータが運転席に着座しないまま走行したとしても、ステアリングホイール5を操作すれば、ステアリングは作動するので、ステアリング操作は通常通り可能になり、安全性を保つことができる。
このように、流量制御弁CVの上流側においてメインポンプMPがアンロード弁28を介してタンクTに連通されるので、メインポンプMPはほとんど無負荷の状態に保たれ、エネルギー損失がほとんどなく、きわめて効果的な省エネルギーを実現することができる。
また、アンロード弁28を流量制御弁CVの上流側すなわちメインポンプMPに近い位置に設けたので、このアンロード弁28をメインポンプMPと一体化しやすくなる。
上記のように流量制御弁CVは、ほぼ自由長を保ったスプリング11の非常に弱いばね力に抗して切り換わることができるので、流入ポート2から余剰流ポート4への流れに対して、圧力損失を最少に保つことができる。したがって、さらに効果的な省エネルギー効果を実現することができる。
なお、上記のようにステアリングホイール5と、作業機系回路Wの切換制御弁15,17,18とを同時操作したときには、制御オリフィス8の下流側の圧力とサブポンプSPの吐出圧との高い方の圧力がアンロード弁28のパイロット室29に導かれるので、上記のように同時操作の場合にも、アンロード弁28は必ず閉位置に切り換えられるものである。
したがって、流量制御弁CVは、制御オリフィス8前後の差圧が、たわんだスプリング11のばね力に相当するように制御流ポート3の開度を制御して、制御流量をステアリング系回路Sに導くとともに、余剰流量を余剰流ポート4、作業機系流路19を介して作業系回路Wに導く。
そして、ステアリングホイール5を操作したときには、流量制御弁CVは、たわんだスプリング11で制御された制御流量を、必ず制御流ポート3から流出させる。
なお、上記以外の構成は、第1実施形態と同じである。
ただし、アンロード弁28を流量制御弁CVの下流側である作業機系流路19に接続したので、第1実施形態のように高圧選択弁31を必要としない。なぜなら、アンロード弁28がアンロードするのは、作業機系流路19に導かれる流量だけだからである。
上記以外の構成は第1参考例と同じなので、その詳細な説明を省略する。
電磁パイロット操作弁タイプのアンロード弁28は、その一端にスプリング30を設けるとともに、このスプリング30に対向する反対端にはソレノイド37を設けている。このソレノイド37は、図示していないシートスイッチに連動する電気スイッチ38を介してコントローラCに接続している。
なお、リフトシリンダ14を制御する切換制御弁15は、リフトシリンダ14を下降させるために図面左側位置に切り換えたときには、リミットスイッチ39はオフの状態を保つようにしている。
SP サブポンプ
CV 流量制御弁
1 メイン流路
2 流入ポート
3 制御流ポート
4 余剰流ポート
S ステアリング系回路
W 作業機系回路
8 制御オリフィス
9,10 パイロット室
11 スプリング
12 ピストン室
13 制御ピストン
15 切換制御弁
17 切換制御弁
18 切換制御弁
19 作業機系流路
20 パイロット流路
21 切換弁
28 アンロード弁
29 パイロット室
30 スプリング
Claims (1)
- メインポンプと、
流入ポートをメインポンプに接続した流量制御弁と、
この流量制御弁の制御流ポートに接続したステアリング系回路と、
上記ステアリング系回路に設けた制御オリフィスと、
上記流量制御弁の余剰流ポートに接続した作業機系回路とを備え、
かつ、上記流量制御弁には一対のパイロット室を設け、一方のパイロット室には、上記制御オリフィスの下流側の圧力を導き、他方のパイロット室には、上記ステアリング系回路あるいは制御流ポートとステアリング系回路との連通過程に設けた制御オリフィスの上流側の圧力を導き、しかも、上記一方のパイロット室にはスプリングを設けるとともに、当該流量制御弁は、上記制御オリフィス前後の差圧が上記スプリングのばね力に等しくなるように制御して、一定の制御流量をステアリング系回路に優先的に導き、余剰流量を作業機系回路に導く構成にした油圧制御システムにおいて、
サブポンプと、
上記制御スプリングのばね力を制御する制御ピストンと、
制御ピストンとサブポンプとを接続するパイロット流路と、
このパイロット流路に設けるとともにステアリング系回路のステアリング操作信号に応じて切り換わる切換弁と、
中立位置にあるとき上記パイロット流路をタンクに導き切換位置にあるときパイロット流路とタンクとの連通を遮断する作業機系回路に設けた切換制御弁と、
アンロード位置にあるとき、メインポンプと流量制御弁を連通させるメイン流路をタンクに導き、閉位置にあるとき、上記メイン流路とタンクとの連通を遮断するアンロード弁とを備え、
上記アンロード弁は、その一方にスプリングのばね力を作用させ、他方にパイロット室を設け、このパイロット室はステアリング系回路の負荷圧あるいはサブポンプの圧力のいずれか高い方の圧力を導く構成にし、アンロード位置において上記メイン流路をアンロードする一方、上記パイロット室にステアリング系回路の負荷圧あるいはサブポンプの圧力のいずれか高い方の圧力が作用したとき、当該アンロード弁は閉位置に切り換わりメイン流路とタンクとの連通を遮断し、
上記切換弁は、ノーマル位置にあるとき、上記制御ピストンに作用する圧力をタンク圧にして制御スプリングのばね力を最少に保つ一方、上記ステアリング操作信号に応じて切換弁が切り換わったとき、上記サブポンプの圧力を上記制御ピストンに作用させるとともに制御スプリングのばね力を大きくして制御オリフィス前後の差圧を所定圧に保つ油圧制御システム。
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